JP2007133117A - 画像形成装置、プロセスカートリッジ及び画像形成用の交換部品 - Google Patents

画像形成装置、プロセスカートリッジ及び画像形成用の交換部品 Download PDF

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Abstract

【課題】ロットによって削れ量の違う潤滑剤があっても画像品質を落とすことなく使用することのできる画像形成装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置用の交換部品を提供する。
【解決手段】固形状の潤滑剤と、該潤滑剤を削り像担持体に供給する供給部材と、該固形状の潤滑剤と該供給部材とを互いに押圧させる押圧手段とを有する潤滑剤塗布手段を備えた画像形成装置において、固形状の潤滑剤7として、削れ易さの度合いを示す表示または削れ易さの度合いを把握することのできる製造ロット番号を付したものを用い、上記押圧手段12として、上記押圧力の初期設定が可変なものを用いた。
【選択図】図6

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式の画像形成装置では、潜像担持体や中間転写体等の像担持体に潤滑剤を供給する機構を備えるものがある。このような画像形成装置では、次のような各種効果がある。像担持体表面における摩耗を低減したり、転写工程での転写率を向上させたり、転写画像が一部抜け落ちる等の異常画像の発生を防止したり、像担持体表面のクリーニングのために像担持体表面に当接されたブレードによるクリーニング性を向上させたりする等の効果である。
この種のフルカラー電子写真装置は、例えば図1に示すような概略構造となっている。画像形成部は、像担持体及び潜像担持体として機能するドラム状の感光体1を備えている。この感光体1の周囲に、帯電ローラ2、露光装置3、現像器4、ステアリン酸亜鉛などの固形状の潤滑剤7、潤滑剤を塗布ブラシに押圧させる重り8、潤滑剤を感光体に塗布する塗布ブラシ10、クリーニングブレード5、及び感光体に形成されたトナー像を転写して更に紙に転写させる中間転写ベルト6等が配置されている。帯電ローラ2で一様に帯電された後、露光装置により出力すべき画像に対応したパターンで露光され、感光体の表面上に静電潜像が形成される。この静電潜像が現像装置で現像されることによってトナー像が形成され、このトナー像を中間転写ベルトへ転写する。この画像を紙転写部15で用紙上に転写することによって画像を得る。中間転写ベルト6へ転写した後の感光体1の表面に塗布ブラシ10によってステアリン酸亜鉛7を塗布し、クリーニングブレード5によって残ったトナーを掻き取るとともに粉状のステアリン酸亜鉛を薄く延ばして薄膜を形成し、感光体フィルミングを防止する。
従来の一般的なステアリン酸亜鉛の塗布手段はクリーニングブレード5の上流に塗布ブラシ10及びそれに当接させた固形状のステアリン酸亜鉛7を配置し、ブラシの回転によって粉状にされたステアリン酸亜鉛を感光体1に塗布する。その後クリーニングブレード5によって感光体1上の残留トナーを掻き取るとともに粉状のステアリン酸亜鉛を薄く延ばして皮膜化させる。皮膜化させたステアリン酸亜鉛によってたとえ感光体1の表面物質が帯電ローラのACバイアスでイオン化されたとしても現像トナーが固着しずらい状態になっており、フィルミングを防ぐことができる。
このような画像形成装置において、像担持体に対してステアリン酸亜鉛などの固形状の潤滑剤をブラシなどで削り、ブラシについた潤滑剤を潜像担持体へ供給する場合において、潤滑剤の削り量を安定させることが重要な課題である。潤滑剤があまり削れ無い条件の場合、像担持体に潤滑剤が供給されにくくなり摩擦係数が上昇し、シリカなどの現像剤に含有した添加物が潜像担持体に固着するようになりフィルミング、地肌汚れなどの異常画像が発生する。一方潤滑剤が良く削れる条件の場合、像担持体に潤滑剤が過剰に供給されるため帯電ローラなどの像担持体に近接した部品に潤滑剤が付着するようになり、帯電ローラが汚れて異常放電が発生し、やはり地肌汚れなどの異常画像が発生する。
特許文献1では、固形潤滑剤と、該固形潤滑剤から潤滑剤を削り取る潤滑剤削り取り部材と、固形潤滑剤を潤滑剤削り取り部材に圧接させる加圧手段とを有し、潤滑剤削り取り部材によって固形潤滑剤から削り取った潤滑剤を像担持体表面に塗布する潤滑剤塗布装置において、前記加圧手段により付勢された固形潤滑剤が前記潤滑剤削り取り部材を該潤滑剤削り取り部材の下方から加圧するように、該固形潤滑剤と潤滑剤削り取り部材の位置を設定したことを特徴とする潤滑剤塗布装置が提案されている。また、特許文献2では、固形潤滑剤とその潤滑剤を被塗布部材方向に加圧する加圧手段を有する潤滑剤塗布装置において、前記潤滑剤の消費に伴う潤滑剤の移動方向に作用するブレーキ手段を有し、そのブレーキ作用力が可変であることを特徴とする潤滑剤塗布装置が提案されている。これの提案に係る発明は、固形の潤滑剤が削れて消費されるに伴い、潤滑剤の重量や長さが減少することによるブラシへの押圧力の変化を極力小さくさせるというものである。よって、固形の潤滑剤が削れて消費されるに伴って潤滑剤の削り量が変化することは抑えることができる。
なお、潤滑剤の加圧手段としてウエイトを利用するが特許文献3に開示されている。
特開2005−134848号公報 特開2005−62641号公報 特開2003−000000号公報
しかしながら、このような潤滑剤の消費に伴って発生する削れ量のばらつきとは別に、固形状潤滑剤の削れ易さが製造ロットによって顕著にばらつくことが最近になって判明した。図2は削り測定試験機の一例を示すものであり、図3はこの削り測定試験機を用いて調べた月ロット毎の削り量測定結果を示すものである。図2に示す削り量測定装置は、実際の製品である画像形成装置に搭載しているブラシ10、及び潤滑剤のコーティングバー7、コーティングバーを押圧させる重り8で構成されている。図3は図2の測定装置のブラシを、ある一定時間を回転させたときの、コーティングバーの回転前後の重量差を示したものである。このように月のロット差によって削れ量が数倍も違うものが存在することがわかった。
削れ易さが大きくばらつく原因として、構成脂肪酸の比率の違う原料で製造されることや、不純物であるMgやCa等の微量金属の含有比率が違うことなどが挙げられる。これらの構成比率、含有比率をばらつき無く材料品質を安定させようとすると、現流の製造工程を大きく見直す必要があるため、多大な開発コストが発生してしまう。また、ある一定の品質のみの材料を取捨選択して製品を製造しようとすると歩留まりが著しく悪化しやはり多大な部品価格の上昇を招いてしまう。
本発明は、上記背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、ロットによって削れ量の違う潤滑剤があっても画像品質を落とすことなく使用することのできる画像形成装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置用の交換部品を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、固形状の潤滑剤と、該潤滑剤を削り像担持体に供給する供給部材と、該固形状の潤滑剤と該供給部材とを互いに押圧させる押圧手段とを有する潤滑剤塗布手段を備えた画像形成装置において該固形状の潤滑剤として、削れ易さの度合いを示す表示または削れ易さの度合いを把握することのできる製造ロット番号を付したものを用い、上記押圧手段として、上記押圧力の初期設定が可変なものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記押圧手段が、ウエイトと、複数のウエイトがセット可能なウエイトセット部とを有するものであることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、固形状の潤滑剤と、該潤滑剤を削り像担持体に供給する供給部材と、該固形状の潤滑剤と該供給部材とを互いに押圧させる押圧手段とを有する潤滑剤塗布手段と、該像担持体としての潜像担持体とを備え画像形成装置本体対して一体に着脱可能なプロセスカートリッジであって、該固形状の潤滑剤として、削れ易さの度合いを示す表示または削れ易さの度合いを把握することのできる製造ロット番号を付したものを用い、上記押圧手段として、上記押圧力の初期設定が可変なものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1の画像形成装置用の交換部品であって、削れ易さの度合いを示す表示または削れ易さの度合いを把握することのできる製造ロット番号を付した固形の潤滑剤と、この削れ易さの度合いに対応した押圧力を発揮させるための上記押圧手段用の部品とからなることを特徴とするものである。
請求項1乃至4の発明によれば、固形状の潤滑剤に付された削れ易さの度合いを示す表示等に合わせて、上記押圧手段の押圧力の初期設定を可変できる。よって、ロットによって削れ量の違う潤滑剤があっても画像品質を落とすことなく使用することのできるという効果がある。
本発明を図1の画像形成装置に適用した一実施形態について説明する。
図4のようにA月の潤滑剤材料ロットを成型、固形化したものを一部、例えば5本抜き取り、前述した削り量測定機である一定時間ブラシをまわしたときの削れ量を測定する。また別の月であるB月に生産された潤滑剤材料ロットも同様に測定する。このときの結果の一例を図5に示す。A月ロットは例年平均値に比べて削れ量が少ない材料であり、B月ロットは逆に削れ量が多い結果となった。ここで月内の削れ量ばらつきを見てみると大きなばらつきはない。生産する原料の月ごとの成分を比較すると大きくばらつくが、原料自体は成分が一箇所に分離されているようなことはなく、何処をとっても成分比は一定であることを示すものである。図5のデータより図6のようにA月ロットすべての潤滑剤補強板金11に不滅インクなどで例えば「4」と刻印する。これに対しB月ロットのすべての補強板金には「2」と刻印する。ここで補強用板金11が複数のウエイトがセット可能なウエイトセット部に相当する。なお、図1の画像形成装置本体には、この補強板金11あるいは潤滑剤7本体を左右から上下動自在にガイドするガイドが設けられている。
画像形成装置組立工程の際、組立者は潤滑剤補強板金の数字を確認することによって搭載する重りであるウエイト板12の数を決定する。例ではA月ロットの潤滑剤に対してはウエイト板を4枚、B月ロットの潤滑剤に対しては2枚を搭載させる。
削れ難い潤滑剤に対しては重りを増やし、削れ易い潤滑剤に対しては重りを減らす。こうすることによってロットの削れ易さのばらつきを重りによって調整し、潤滑剤の削れ過ぎ削れ無さ過ぎを防止させ、一定の潤滑剤塗布量を確保し品質を安定させることができる。
上記例では刻印の数字をウエイト板12の数にしたが、ロット番号を刻印してロット番号からウエイト板の数を照会する対応表で管理することでもよい。また上記例ではウエイト板の数でブラシへの押圧力を調整したが、ばね定数や自由長の違うばねを数種類用意してそれを選択して搭載、調整させることでもよい。ウエイト板12やこれらのばねが削れ易さの度合いに対応した押圧力を発揮させるための上記押圧手段用の部品に相当する。
上記削り量測定機によりある月ロットに対応する最適な重りを設定し、例えば市場への交換用パーツ(交換用部品)として、図7に示すように、潤滑剤とそれに対応した重りをセットで一つの箱13に収める。図8のように潤滑剤と重りは一体にするため、重りの間及び重りと補強用板金11との間を両面テープで貼り付ければ箱に収まっている必要は無い。重りとして複数枚分の重りに相当する一体物の重りを用いることもできる。図7のようにひとつの箱に収まっていれば一体でなくてもよい。こうすることにより客先で潤滑剤のみを消耗品として交換する保守形態にしたとしても最適な重りが一対となっているために複雑な管理をすることなく交換することが可能で、市場機に対しても安定した品質を確保することができる。
図1のように、潤滑剤塗布ブラシ10、潤滑剤7、重り8、補強用板金11、及び上述のガイドを含む前記潤滑剤塗布手段と感光体1とを一体で像形成装置本体に対して脱着可能なプロセスカートリッジ14(bk、M、C、Y)とすることもできる。図示の例ではクリーニングブレード5,帯電ローラ2,現像器4もプロセスカートリッジ14に収容されている。このようなプロセスカートリッジの構成によれば、それぞれの消耗品が一体で交換することができるため、潤滑剤と重りとの組み合わせ管理はプロセスカートリッジに搭載する組立工程の過程で行うのみでよい。この結果、市場機での交換用部品として潤滑剤と押圧力調整部材の組み合わせた部品管理を行う必要が無くなり、混乱を招くことなく簡易な交換性を維持することができる。
(1)以上、本実施の画像形成装置によれば、固形上潤滑剤の削れ易さが事前に把握されており、そのデータや通し番号を潤滑剤や潤滑剤と一体の補強部材などに刻印し、その刻印を元に潤滑剤の供給部剤への押圧力を選択的に調整することにより、潤滑剤の削れ過ぎ削れなさ過ぎをなくし所望の削れ量を維持させ、画像形成装置の画像品質を安定させる。
(2)また、固形状潤滑剤と重りなどの供給部材への押圧力を調整する調整部材が一対の部品となって構成することによって市場機で消耗品として潤滑剤を部品交換する際に、自動的にその潤滑剤に対して最適な押圧力を維持できるので、組立工場だけでなく市場機に対しても画像形成装置の画像品質を安定させることができる。
(3)更に、潜像担持体と前記潤滑剤塗布手段が一体で構成されるプロセスカートリッジとすることで、それぞれの消耗品が一体で交換することができるので、潤滑剤と押圧力調整部材との組み合わせ管理はプロセスカートリッジに搭載する組立工程の過程で行うのみでよく、市場機において潤滑剤を交換する際に潤滑剤と押圧力調整部材の組み合わせ管理をしたサービスパーツの設定を行う必要が無くなり、混乱を招くことなく簡易な交換性を維持することができる。
本発明が適用できる画像形成装置の概略構成図。 測定装置の説明図。 測定結果示すグラフ。 測定方法の説明図。 測定結果を示す他のグラフ。 実施形態に係る潤滑剤の説明図。 実施形態に係る交換部品の説明図。 実施形態に係る他の交換部品の説明図。
符号の説明
1 感光体
8 重り
10 ブラシ
11 補強用板金
12 ウエイト板

Claims (4)

  1. 固形状の潤滑剤と、該潤滑剤を削り像担持体に供給する供給部材と、該固形状の潤滑剤と該供給部材とを互いに押圧させる押圧手段とを有する潤滑剤塗布手段を備えた画像形成装置において、
    該固形状の潤滑剤として、削れ易さの度合いを示す表示または削れ易さの度合いを把握することのできる製造ロット番号を付したものを用い、上記押圧手段として、上記押圧力の初期設定が可変なものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記固形状の潤滑剤が一体に複数のウエイトがセット可能なウエイトセット部を有し、上記表示又は正続ロット番号が該ウエイトセット部に付されており、
    上記押圧手段が、上記ウエイトにセットされるウエイトと、上記固形潤滑剤を上下動自在に案内するガイド部材とを有することを特徴とする画像形成装置。
  3. 固形状の潤滑剤と、該潤滑剤を削り像担持体に供給する供給部材と、該固形状の潤滑剤と該供給部材とを互いに押圧させる押圧手段とを有する潤滑剤塗布手段と、該像担持体としての潜像担持体とを備え画像形成装置本体対して一体に着脱可能なプロセスカートリッジであって、
    該固形状の潤滑剤として、削れ易さの度合いを示す表示または削れ易さの度合いを把握することのできる製造ロット番号を付したものを用い、上記押圧手段として、上記押圧力の初期設定が可変なものを用いたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  4. 請求項1の画像形成装置用の交換部品であって、
    削れ易さの度合いを示す表示または削れ易さの度合いを把握することのできる製造ロット番号を付した固形の潤滑剤と、この削れ易さの度合いに対応した押圧力を発揮させるための上記押圧手段用の部品とからなることを特徴とする画像形成装置用の交換部品。
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