JP2007132909A - 信号処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】90度位相差の2つの正弦波信号x、yが入力され、tan−1(y/x)に相当する角度θを求める信号処理装置において、1個のA/D変換器2で2つの信号を交互にサンプリングした場合にも、正しい角度θからのずれを小さくすることができる信号処理装置を提供する。
【解決手段】前記正弦波信号x、yのいずれか一つの信号をサンプリングするA/D変換器2と、サンプリングしていない他方の値を推定する推定演算部3と、推定値に基づいて、前記角度θを算出するtan−1(y/x)演算部4と、を備えた。
【選択図】図1
【解決手段】前記正弦波信号x、yのいずれか一つの信号をサンプリングするA/D変換器2と、サンプリングしていない他方の値を推定する推定演算部3と、推定値に基づいて、前記角度θを算出するtan−1(y/x)演算部4と、を備えた。
【選択図】図1
Description
本発明は、90度位相差の2つの正弦波信号x、yから、tan−1(y/x)に相当する角度θを求める信号処理装置に関する。
図8は、第1の従来例の信号処理装置の構成を示す概略ブロック図である。図において、51はセンサ、52,53はA/D変換器、54はtan−1(y/x)演算部、55はタイミング発生部である。センサ51から入力される90度位相差の2つの正弦波状の信号x、yをそれぞれA/D変換器52,53で同時にサンプリングし、そのサンプリング値をtan−1(y/x)演算部54で演算して、tan−1(y/x)に相当する電気角度θを出力するものである(例えば、特許文献1参照)。第1の従来例の信号処理装置は、例えば、モータの位置検出を行うエンコーダで検出される正弦波状および余弦波状の信号を入力することにより、本来エンコーダが持っている信号のピッチよりも細かい位置を出力できるものである。
第2の従来例の信号処理装置(図示しない)は、検出対象からの正弦波、余弦波信号をA/D変換し、A/D変換中における検出対象の移動により生じる両信号間の位相誤差を補正することにより、アナログ信号の同時性を保つために必要であったサンプルホールド回路の省略を可能にし、低コスト化および小型化を図っている(例えば特許文献2)。すなわち、回路の簡略化のためにA/D変換器を1個にして、正弦波状の信号x、yのサンプリングを交互に行うが、同時サンプリングでないために、発生する両信号間の位相ずれ量を過去に求めた位置データから推測し、その位相ずれ量だけ片方の信号を補正している。
第3の従来例の信号処理装置(図示しない)は、検出した角度データを保持する記憶装置と、遅れ時間を補正する出力補正装置を設け、今回サンプリングの角度データと過去の角度データからA/D変換、演算処理時間等による遅れ時間における移動量を出力補正装置にて推定し、推定された移動量を今回のサンプリングデータに加算し遅れ時間の補正を行い、制御性能の悪化を防止すると共に、A/D変換器、演算処理装置を低速で安価なものを使用できるため、コストダウンを図っている(例えば特許文献3)。すなわち、サンプリングした信号ではなく、求めた位置に対して演算遅れや通信遅れの間に移動した分の位置を補正している。
特開平4−225111号公報(第4−5頁、図1)
WO00/028283号公報(第11−17頁、図2)
特開平8−261794号公報(第7−10頁、図25〜図27)
第1の従来例の信号処理装置は、従来例1の信号処理装置は、正弦波状の信号x、yの値を同時にサンプリングするために、2個のA/D変換器を準備する必要があり、コストダウンが図れないという問題があった。また、コストダウンのために、1個のA/D変換器で交互にサンプリングした場合には、測定対象が運動している場合にはサンプリングタイミングのずれ(位相ずれ)により、正しい角度θからずれた角度を検出してしまう問題もがあった。
第2の従来例の信号処理装置は、前述のタイミングずれ(位相ずれ)を過去に求めた位置データから予測して信号を補正するようにしているが、サンプリング間隔が等間隔でないために単純な手順にならず、ハードウェアで実現しにくい問題があった。また、過去の位置データが比較的長い時間間隔で求められるために、予測誤差が大きくなりやすい問題もあった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、1個のA/D変換器で2つの信号を交互にサンプリングした場合にも、正しい角度θからのずれを小さくすることができる信号処理装置を提供することを目的とする。
第2の従来例の信号処理装置は、前述のタイミングずれ(位相ずれ)を過去に求めた位置データから予測して信号を補正するようにしているが、サンプリング間隔が等間隔でないために単純な手順にならず、ハードウェアで実現しにくい問題があった。また、過去の位置データが比較的長い時間間隔で求められるために、予測誤差が大きくなりやすい問題もあった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、1個のA/D変換器で2つの信号を交互にサンプリングした場合にも、正しい角度θからのずれを小さくすることができる信号処理装置を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
請求項1に記載の発明は、90度位相差の2つの正弦波信号x、yが入力され、tan−1(y/x)に相当する角度θを求める信号処理装置において、前記正弦波信号x、yのいずれか一つの信号をサンプリングするA/D変換器と、サンプリングしていない他方の値を推定する推定演算部と、推定値に基づいて、前記角度θを算出するtan−1(y/x)演算部と、を備えたものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明における前記A/D変換器が、前記正弦波信号x、yのいずれか一つの信号を選択する入力信号切替手段により、前記正弦波信号x、yを等しい時間間隔で交互にサンプリングし、サンプリング値を前記推定演算部に出力するものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1記載の発明における前記推定演算部が、あるサンプリング点における速度情報ω0と、前記サンプリング点前後の1対の前記サンプリング値の平均値、または、同時に求めた別の対のサンプリング値の平均値とに基づいて、サンプリングしていない他方の値を推定し、前記推定値を前記tan−1(y/x)演算部に出力するものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3記載の発明における前記推定演算部が、別の手段で取得した角加速度α0の情報を付加して、サンプリングしていない他方の値を推定するものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1記載の発明における前記tan−1(y/x)演算部が、推定値切替手段によりx、yに振り分けられた前記推定値に基づいて、前記角度θを算出するものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1記載の発明における前記入力信号切替手段と、前記A/D変換器と、前記推定演算部と、前記推定値切替手段と、前記tan−1(y/x)演算部は、タイミング発生部による全体のタイミングをコントロールするコントロール信号により動作するものである。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明における前記信号処理装置を位置検出器に搭載した位置検出器付きモータである。
請求項1に記載の発明は、90度位相差の2つの正弦波信号x、yが入力され、tan−1(y/x)に相当する角度θを求める信号処理装置において、前記正弦波信号x、yのいずれか一つの信号をサンプリングするA/D変換器と、サンプリングしていない他方の値を推定する推定演算部と、推定値に基づいて、前記角度θを算出するtan−1(y/x)演算部と、を備えたものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明における前記A/D変換器が、前記正弦波信号x、yのいずれか一つの信号を選択する入力信号切替手段により、前記正弦波信号x、yを等しい時間間隔で交互にサンプリングし、サンプリング値を前記推定演算部に出力するものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1記載の発明における前記推定演算部が、あるサンプリング点における速度情報ω0と、前記サンプリング点前後の1対の前記サンプリング値の平均値、または、同時に求めた別の対のサンプリング値の平均値とに基づいて、サンプリングしていない他方の値を推定し、前記推定値を前記tan−1(y/x)演算部に出力するものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3記載の発明における前記推定演算部が、別の手段で取得した角加速度α0の情報を付加して、サンプリングしていない他方の値を推定するものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1記載の発明における前記tan−1(y/x)演算部が、推定値切替手段によりx、yに振り分けられた前記推定値に基づいて、前記角度θを算出するものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1記載の発明における前記入力信号切替手段と、前記A/D変換器と、前記推定演算部と、前記推定値切替手段と、前記tan−1(y/x)演算部は、タイミング発生部による全体のタイミングをコントロールするコントロール信号により動作するものである。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明における前記信号処理装置を位置検出器に搭載した位置検出器付きモータである。
請求項1または2、請求項5に記載の発明によると、1個のA/D変換器で信号x、yを交互に等しい時間間隔でサンプリングでき、サンプリングしない信号を高精度に推定することができる。また、必要最低限のハードウェアで構成することができ、回路の単純化、低コスト化、実装スペースの削減を図りつつ、精度が高い角度を求めることができる。また、モータ制御に適用するばかりでなく、汎用性を高めることができる。
請求項3に記載の発明によると、容易な演算により高精度な推定値を求めることができ、さらに別のサンプリング対を用いることにより、加速度情報なしに誤差が少ない角度θを容易に求めることが出来る。
請求項4に記載の発明によると、さらに誤差が少ない角度θを容易に求めることができる。
請求項6に記載の発明によると、各手段の動作タイミングを統括することができ、精度が高い推定値、角度を求めることができる。
請求項7に記載の発明によると、高精度が要求されるモータ制御に適用することができ、位置検出器の小型化も図ることができる。
請求項3に記載の発明によると、容易な演算により高精度な推定値を求めることができ、さらに別のサンプリング対を用いることにより、加速度情報なしに誤差が少ない角度θを容易に求めることが出来る。
請求項4に記載の発明によると、さらに誤差が少ない角度θを容易に求めることができる。
請求項6に記載の発明によると、各手段の動作タイミングを統括することができ、精度が高い推定値、角度を求めることができる。
請求項7に記載の発明によると、高精度が要求されるモータ制御に適用することができ、位置検出器の小型化も図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
まず、本発明の信号処理装置における推定演算方法を説明する。ある物理量が時間とともに変化するとき、その変化の度合いをx、yの2つの電気信号に変換して検出するシステムを考える。ここで、x、yはそれぞれ物理量の値に対応した余弦波および正弦波状の変化をするものとする。このとき、物理量は、正弦波および余弦波が作る角度θに比例する量として考えることが出来る。
図4は、x、yと角度θの関係を示す図である。x、yは、x=cosθ、y=sinθと表され、xy座標上においては原点を中心とする半径1の円周上の、x軸からθの角度をなす点P(x、y)として表される。この点Pは、物理量の変化とともに円周の上を移動する。今、x、yを観測して、対応する角度θを求めることを考えると、普通は2つのA/D変換器を用いて、x、yを同時にサンプリングして、そのサンプリング値を使ってtan−1(y/x)を演算して求める。
図5は、x、yのサンプリングの時系列の並びを示す図である。ここで、A/D変換器を1つにして、x、yを交互に切り替えて、等時間間隔τ毎にサンプリングすることを考える。そのときに得られるサンプリングの時系列の並びを、…y−3、x−2、y−1、x0、y1、x2、y3…と表す。添え字0の時刻でxをサンプリングした場合は、xとyを入れ替えればよい。この場合、任意のxとyの対は、サンプリングタイミングが各々異なるので、たとえばx0をサンプリングした時刻のyの値y0は得られない。
図4は、x、yと角度θの関係を示す図である。x、yは、x=cosθ、y=sinθと表され、xy座標上においては原点を中心とする半径1の円周上の、x軸からθの角度をなす点P(x、y)として表される。この点Pは、物理量の変化とともに円周の上を移動する。今、x、yを観測して、対応する角度θを求めることを考えると、普通は2つのA/D変換器を用いて、x、yを同時にサンプリングして、そのサンプリング値を使ってtan−1(y/x)を演算して求める。
図5は、x、yのサンプリングの時系列の並びを示す図である。ここで、A/D変換器を1つにして、x、yを交互に切り替えて、等時間間隔τ毎にサンプリングすることを考える。そのときに得られるサンプリングの時系列の並びを、…y−3、x−2、y−1、x0、y1、x2、y3…と表す。添え字0の時刻でxをサンプリングした場合は、xとyを入れ替えればよい。この場合、任意のxとyの対は、サンプリングタイミングが各々異なるので、たとえばx0をサンプリングした時刻のyの値y0は得られない。
図6は、x0を基準とした場合の時刻iにおける等角速度運動時のxi,yiの値を示す図である。図において、単純なケースとして、角度θが時間とともに一定の割合ω0で変化する場合を考える。各々の時刻におけるxとyのサンプリング値または期待値がxi,yiである。ここで、時刻0における角度をθ0、サンプリング間隔をτとしている。例えば、時刻0において、x0がサンプリングされたとする。同時刻のyの値y0を推定するに当たり、y−1とy1の1対のサンプリング値(−1、1)の平均値をy−1,1は式(1)で表される。
y−1,1≡(y−1+y1)/2
={sin(θ0−ω0τ)+sin(θ0+ω0τ)}/2
=sinθ0・cosω0τ (1)
よって、y0の推定値
y−1,1≡(y−1+y1)/2
={sin(θ0−ω0τ)+sin(θ0+ω0τ)}/2
=sinθ0・cosω0τ (1)
よって、y0の推定値
は、ω0が分かっておりω0τ≠πであれば、サンプリング値y−1とy1から式(2)より求めることができる。
なお、1対のサンプリング値は(−1、1)以外のペアでもよい。その場合、式(2)の右辺の分母のcos内の係数が変わるだけである。
また、同様にして、時刻0において、y0がサンプリングされたとし、同時刻のxの値x0を推定するに当たり、x−1とx1の1対のサンプリング値(−1、1)の平均値をx−1,1は式(3)で表され、x0の推定値
また、同様にして、時刻0において、y0がサンプリングされたとし、同時刻のxの値x0を推定するに当たり、x−1とx1の1対のサンプリング値(−1、1)の平均値をx−1,1は式(3)で表され、x0の推定値
は、式(4)より求めることができる。
x−1,1≡(x−1+x1)/2 (3)
x−1,1≡(x−1+x1)/2 (3)
図7は、x0を基準とした場合の時刻iにおける等角加速度運動時のxi,yiの値を示す図である。図において、角加速度一定で変化する場合には、時刻0における角加速度をα0とした場合を考える。各々の時刻におけるxとyのサンプリング値または期待値がxi,yiである。ここで、時刻0における角度をθ0、サンプリング間隔をτとしている。例えば、時刻0において、x0がサンプリングされたとする。同時刻のyの値y0を推定するに当たり、y−1とy1の1対のサンプリング値(−1、1)の平均値をy−1,1は式(5)で表される。
y−1,1={sin(θ0−ω0τ+1/2α0τ2)
+sin(θ0+ω0τ+1/2α0τ2)}/2
=sin(θ0+1/2α0τ2)・cosω0τ (5)
ここで、α0τ2≪1となるような十分短い間隔τでサンプリングすると、式(6)で近似でき、y0の推定値
y−1,1={sin(θ0−ω0τ+1/2α0τ2)
+sin(θ0+ω0τ+1/2α0τ2)}/2
=sin(θ0+1/2α0τ2)・cosω0τ (5)
ここで、α0τ2≪1となるような十分短い間隔τでサンプリングすると、式(6)で近似でき、y0の推定値
は、ω0が分かっておりω0τ≠πであれば、サンプリング値y−1とy1から式(7)より求めることができる。なお、式(7)において、x0≡cosθ0である。
y−1,1≒(sinθ0+1/2α0τ2・cosθ0)・cosω0τ (6)
y−1,1≒(sinθ0+1/2α0τ2・cosθ0)・cosω0τ (6)
よって、時刻0における角速度ω0と角加速度α0が他の手段で求まっていれば、サンプリング値x0とサンプリング値の平均値y−1,1を使って、時刻0におけるyの推定値
を、角加速度を考慮しない場合よりも精度良く求めることが出来る。なお、1対のサンプリング値は(−1、1)以外のペアでもよい。その場合、式(7)の右辺第1項の分母のcos内の係数と、右辺第2項の係数が変わるだけである。
また、同様にして、時刻0において、y0がサンプリングされたとし、同時刻のxの値x0を推定するに当たり、x−1とx1の1対のサンプリング値(−1、1)の平均値をx−1,1とすると、x0の推定値
また、同様にして、時刻0において、y0がサンプリングされたとし、同時刻のxの値x0を推定するに当たり、x−1とx1の1対のサンプリング値(−1、1)の平均値をx−1,1とすると、x0の推定値
は、式(8)より求めることができる。
図7において、さらに、もう一対のサンプリング値y−3、y3を使ってy−3,3を式(9)のように定義する。
y−3,3≡(y−3+y3)/2
={sin(θ0−3ω0τ+9/2α0τ2)
+sin(θ0+3ω0τ+9/2α0τ2)}/2
=sin(θ0+9/2α0τ2)・cos3ω0τ (9)
ここで、9/2α0τ2≪1となるような十分短い間隔τでサンプリングすると、式(10)で近似でき、y0の推定値
y−3,3≡(y−3+y3)/2
={sin(θ0−3ω0τ+9/2α0τ2)
+sin(θ0+3ω0τ+9/2α0τ2)}/2
=sin(θ0+9/2α0τ2)・cos3ω0τ (9)
ここで、9/2α0τ2≪1となるような十分短い間隔τでサンプリングすると、式(10)で近似でき、y0の推定値
は、式(11)で表すことができる。
y−3,3≒(sinθ0+9/2α0τ2cosθ0)・cos3ω0τ (10)
y−3,3≒(sinθ0+9/2α0τ2cosθ0)・cos3ω0τ (10)
式(7)と式(11)でのそれぞれの推定値が等しいとする条件により、y0の推定値
は、式(12)で表すことができる。
y0の推定値
y0の推定値
式(12)の右辺第1項は、加速度がない場合の推定式である式(2)と同一であり、右辺第2項は、加速度を考慮した場合の修正項である。したがって、1対のサンプリング値y−3、y3を追加することにより、加速度がない場合の推定値よりも精度の良いy0の推定値
の値を推定することができる。なお、追加する1対のサンプリング値は(−3、3)以外のペアでもよい。その場合、式(12)の右辺第2項の括弧の前の係数と、括弧内の第1項の分母のcos内の係数が変わるだけである。
また、同様にして、時刻0において、y0がサンプリングされたとし、同時刻のxの値x0を推定するに当たり、x−1とx1の1対のサンプリング値(−1、1)の平均値をx−1,1とすると、x0の推定値
また、同様にして、時刻0において、y0がサンプリングされたとし、同時刻のxの値x0を推定するに当たり、x−1とx1の1対のサンプリング値(−1、1)の平均値をx−1,1とすると、x0の推定値
は、式(13)よりy0の推定値
と全く同じ手順で求められる利点がある。
次に、本発明の信号処理装置のハードウェア構成を説明する。
図1は、本発明の実施例を示す信号処理装置の構成を示す概略ブロック図である。図において、1はセンサ、2はA/D変換器、3はxy推定演算部、4はtan−1(y/x)演算部、5はタイミング発生部、6は速度推定演算部、7,8,9はマルチプレクサである。タイミング発生部5からの出力信号に基づいて、マルチプレクサ7を交互に切り替え、センサが出力する信号x、yがA/D変換器2に入力される。
A/D変換器2の出力はxy推定演算部3へ入力され、前述のようにx,yの値が推定される。タイミング発生部5からの出力信号に基づいて、マルチプレクサ8,9をそれぞれ個別に交互に切り替え、推定された値およびサンプリングされた値は、tan−1(y/x)演算部4に入力される。tan−1(y/x)演算部4において、推定された値およびサンプリングされた値に基づいて角度θを演算して出力する。
図1は、本発明の実施例を示す信号処理装置の構成を示す概略ブロック図である。図において、1はセンサ、2はA/D変換器、3はxy推定演算部、4はtan−1(y/x)演算部、5はタイミング発生部、6は速度推定演算部、7,8,9はマルチプレクサである。タイミング発生部5からの出力信号に基づいて、マルチプレクサ7を交互に切り替え、センサが出力する信号x、yがA/D変換器2に入力される。
A/D変換器2の出力はxy推定演算部3へ入力され、前述のようにx,yの値が推定される。タイミング発生部5からの出力信号に基づいて、マルチプレクサ8,9をそれぞれ個別に交互に切り替え、推定された値およびサンプリングされた値は、tan−1(y/x)演算部4に入力される。tan−1(y/x)演算部4において、推定された値およびサンプリングされた値に基づいて角度θを演算して出力する。
本発明が特許文献1と異なる部分は、入力x、yをスイッチで切り替えて交互に1個のA/D変換器に入力する部分と、A/D変換器の出力からサンプリングされていないほうの信号を推定する部分と、推定した信号を次段へ送る際にサンプリングのタイミングで交互に切り替えて送り出す部分である。
また、本発明が特許文献2と異なる部分は、x、yの信号を1個のA/D変換器で交互に連続的に変換する部分と、サンプリングされていないほうの信号を推定するのに、サンプリング前後の1対または複数対のサンプリング値を用いる部分と、その出力を連続的にtan−1(x/y)演算する部分である。
また、本発明が特許文献2と異なる部分は、x、yの信号を1個のA/D変換器で交互に連続的に変換する部分と、サンプリングされていないほうの信号を推定するのに、サンプリング前後の1対または複数対のサンプリング値を用いる部分と、その出力を連続的にtan−1(x/y)演算する部分である。
図2は、本発明の信号処理装置におけるxy推定演算部の構成を示す第1の実施例である。また、図3は、本発明の信号処理装置におけるxy推定演算部の構成を示す第2の実施例である。
図2において、前述した式(2)での演算をハードウェアで実現した例であり、左上からサンプリングされた値が、y−1、x0、y1…と順次入力され、内部のレジスタ13に記憶され、過去の記憶値は右方向のレジスタ14に順次送られる。左下からは角速度ω0が入力され、係数τが乗算される。ROM12は、入力されるω0τの値に対応した1/cosω0τの値が出力される。前記レジスタの出力とROM12の出力に対し、加算器16、乗算器17を通してy0の推定値
図2において、前述した式(2)での演算をハードウェアで実現した例であり、左上からサンプリングされた値が、y−1、x0、y1…と順次入力され、内部のレジスタ13に記憶され、過去の記憶値は右方向のレジスタ14に順次送られる。左下からは角速度ω0が入力され、係数τが乗算される。ROM12は、入力されるω0τの値に対応した1/cosω0τの値が出力される。前記レジスタの出力とROM12の出力に対し、加算器16、乗算器17を通してy0の推定値
の値を推定することができる。なお、右上の出力は、推定する必要がないサンプリングされた値そのものである。
図3において、図2と同様に、前述した式(12)での演算をハードウェアで実現した例である。
図3において、図2と同様に、前述した式(12)での演算をハードウェアで実現した例である。
本発明の信号処理装置は、90度位相の2つの正弦波信号から細かい角度を求める際に利用することが出来るので、位置の検出以外にも、幅広く適用できる。
1,51 センサ
2,52,53 A/D変換器
3 xy推定演算部
4,54 tan−1(y/x)演算部
5,55 タイミング発生部
6 速度推定演算部
7,8,9 マルチプレクサ
12,22,23 ROM
13,14,24〜29 レジスタ
16,32,33 加算器
17,34,35 乗算器
36,37 減算器
2,52,53 A/D変換器
3 xy推定演算部
4,54 tan−1(y/x)演算部
5,55 タイミング発生部
6 速度推定演算部
7,8,9 マルチプレクサ
12,22,23 ROM
13,14,24〜29 レジスタ
16,32,33 加算器
17,34,35 乗算器
36,37 減算器
Claims (7)
- 90度位相差の2つの正弦波信号x、yが入力され、tan−1(y/x)に相当する角度θを求める信号処理装置において、
前記正弦波信号x、yのいずれか一つの信号をサンプリングするA/D変換器と、
サンプリングしていない他方の値を推定する推定演算部と、
推定値に基づいて、前記角度θを算出するtan−1(y/x)演算部と、を備えたことを特徴とした信号処理装置。 - 前記A/D変換器が、前記正弦波信号x、yのいずれか一つの信号を選択する入力信号切替手段により、前記正弦波信号x、yを等しい時間間隔で交互にサンプリングし、
サンプリング値を前記推定演算部に出力することを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。 - 前記推定演算部が、あるサンプリング点における速度情報ω0と、
前記サンプリング点前後の1対の前記サンプリング値の平均値、または、同時に求めた別の対のサンプリング値の平均値とに基づいて、サンプリングしていない他方の値を推定し、
前記推定値を前記tan−1(y/x)演算部に出力することを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。 - 前記推定演算部が、別の手段で取得した角加速度α0の情報を付加して、サンプリングしていない他方の値を推定することを特徴とする請求項3に記載の信号処理装置。
- 前記tan−1(y/x)演算部が、推定値切替手段によりx、yに振り分けられた前記推定値に基づいて、前記角度θを算出することを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
- 前記入力信号切替手段と、前記A/D変換器と、前記推定演算部と、前記推定値切替手段と、前記tan−1(y/x)演算部は、タイミング発生部による全体のタイミングをコントロールするコントロール信号により動作することを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
- 請求項1に記載の前記信号処理装置を位置検出器に搭載したことを特徴とした位置検出器付きモータ。
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