JP2007132285A - 冷却流をピストンシリンダに誘導するチャネルを有するファンガード - Google Patents

冷却流をピストンシリンダに誘導するチャネルを有するファンガード Download PDF

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Abstract

【課題】ポンプの用途範囲及び温感部分の耐用年数にも影響を及ぼさないように、冷却空気流をピストンシリンダへ誘導するファンガードを提供する。
【解決手段】ポンプ10は、筐体14、16、この筐体14、16により支持される軸34、ピストンアセンブリ42、ファンブレード36、及びファンガード32を備える。ピストンアセンブリ42はピストンシリンダ44を備え、動作できるよう軸34に結合される。ファンブレード36は冷却流を発生することができる。ファンガード32は筐体14、16に取り付けられ、冷却流の少なくとも第1部分をピストンシリンダ44へ誘導するよう構成されたチャネル72を備える。
【選択図】図1

Description

概して、本発明はコンプレッサーや真空ポンプといったポンプの分野に関し、より詳細には、冷却空気をピストンシリンダに誘導するためチャネルが付いたファンガードを有するコンプレッサーに関する。
一般に往復ピストン又はダイヤフラムポンプは、例えば鋳造アルミニウム合金の金属筐体を有し、その筐体にはベアリングが設けられ、そのジャーナル軸がポンプを駆動する。金属筐体は、特に大きいポンプでは、ピストン又はダイヤフラムを駆動する力及びポンプの加圧室に加わる圧力を封じ込める力に持ちこたえるのに必要とされる。
通常、これらポンプを駆動するため、冷却が必要な回転電動モーターが使用される。そのようなポンプの1つでは、モーターが2つの筐体の間に設けられ、その筐体のそれぞれが他方から分離されかつ1つの加圧室を有している。モーターの軸は貫通軸であり、その軸の両端が、それに対応するその軸の端で筐体内の加圧室の容積を変更するよう動作するピストン又はダイヤフラムの1つに取り付けられる。そのピストン又はダイヤフラムを取り付けた場所からさらに先には、その端で冷却空気流を筐体内に引き込みモーターのローターコイル及びステータコイルに吹き付けるための回転ファンブレードがその軸の両端に取り付けられる。
効率的に冷却するために、筐体の一部分を、回転ファンブレードが円形で且つそのファンブレードの径より若干大きくそこに取り付けられるよう構成するのが望ましい。ファンブレードの先端と筐体内面の間の隙間はできるだけ狭くすべきである、というのは、仮にそうでないと、ファンブレードによって筐体中に引き込まれた空気がファンブレードの先端を過ぎたあと容易に逆流することがあり、モーターのコイルへ向かうよう誘導されないからである。ポンプが別個の筐体の中に設けられる利用形態では、ファンブレードを取り付ける筐体の端部を開放したままにできる場合がある。しかし、ポンプがスタンドアロンの製品として曝されたり又は売られたりする場合には、その筐体の端部は、空気を筐体内に引き込むことはできるが大きな物体が入ったり又は指が入ったりするのを防ぐカバーで閉じなければならない。このカバーは、通常ファンガードと呼ばれ、ファンの動作に有害な影響を及ぼすことも横寸法を大きくすることも、あるいはファンの外観を損なうことも無いであろう。
モーターのステータ温度を低減することに関する冷却システムの有効性は、ポンプが使用される用途範囲に影響する。モーターを駆動する電圧及びポンプの出力圧力は、モーターに発生する熱量に影響する。より効率的な冷却は既存のポンプやモーターに適する用途範囲を広げる。
モーターは、ポンプ中の温感部品だけからなるわけではない。振動型ピストンは時々乾式のエアコンプレッサーや真空ポンプに使用される。振動型ピストンは、そのシリンダボアにかみ合うピストンヘッドの上に周囲からシールされた部分を含む。ピストンヘッドとその連接棒は互いに固定され、連接棒は軸の偏心部に取り付けられる。偏心部は軸によって回転されるので、振動型ピストンは出たり入ったりし、かつ左右に「振動」する。振動型ピストンは通常テフロン(登録商標)又はその他の同類材料のディスク又はカップを用い、このディスク又はカップは振動型ピストンの誘導器として機能するだけでなく、ピストンとそのピストンが中で動くシリンダの壁との間の空気圧シールとしても機能する。シリンダの動作面は硬質で磨き上げた表面を有し、テフロン(登録商標)部と共働する滑らかな表面がピストンのシールを与える。テフロン(登録商標)材料の耐用年数は、シール界面を有するシリンダの温度に部分的に依存する。通常、温度が高いほど、カップとシリンダ壁間で増大した摩擦により、それに応じて耐用年数は短くなる。
また、モーター軸を支持するのに使用されるベアリングも、少なくとも部分的に温度によって決まる耐用年数を有する。一般に、ベアリング温度が高いほどベアリングの耐用年数が短くなる。
従って、冷却効率は、特定のポンプの用途範囲に影響を及ぼすだけでなく、ポンプ中の温感部品の耐用年数にも影響を及ぼす。本発明はこれらの問題を解決するものである。
概して、本発明は冷却空気流をピストンシリンダへ誘導するファンガードに関する。
本発明の一形態は、筐体、その筐体によって支持される軸、ピストンアセンブリ、ファンブレード、及びファンガードを備えるポンプに関する。ピストンアセンブリはピストンシリンダを備え、軸と動作可能に結合される。ファンブレードは冷却流を生成するよう作動する。ファンガードは筐体に取り付けられ、冷却流の少なくとも第1部分をピストンシリンダへ誘導するよう構成されたチャネルを備える。
本発明の別の形態はファンガードに関する。ファンガードは冷却流の通気口の形を定める前表面、及び冷却流の通気口に隣接する第1の端を有するチャネルの形を定める側壁を備える。バッフルはチャネルの第2の端に隣接して設けられる。
本発明に関する他の目的、利点、及び特徴は、添付図面を考慮に入れ以下の明細書から明らかとなるであろう。
本発明は、添付図面を併せて含む以下の記載を参照することによって理解され得る。当該図面において同じ参照番号は同じ構成要素を示す。
本発明はいろいろな改良や代替形態を受け入れることができるが、その具体的な実施例を一例として図面で示し、ここで詳細に記載した。しかし、当然のことであるが、ここでの具体的な実施例の記載は本発明をその開示した具体的形態に限定することを意味するものではなく、それどころか本発明の意図するところは、添付した特許請求の範囲によって規定されているように、本発明の精神と範囲に含まれる全ての改良、均等、代替物を含んでいる。
本発明はいくつかの異なる形態のいずれかにおいて具現化されることがあるが、本発明は、説明した具体的な実施形態に本発明を限定することを意図するものではなく本発明の例示の説明として開示したものと理解されるべきものであるとの了解の下で本明細書に記載する。本明細書のいかなる内容も、明示的に「決定的」又は「本質的」であるとして示さない限り、本発明における決定的又は本質的なものとは判断されない。
図1は、一端に筐体14があり他端に筐体16があるモーター12を有する本発明のポンプ10を示す。筐体14、16は鋳造アルミニウム合金であり、それらは本質的に同じである。上部部材20、22及び連結管24、26を備える上部アセンブリ18は、筐体14、16を一緒に固定して互いに角度位置を保持するため、筐体14、16のそれぞれの加圧室部28、30の上部で、筐体14、16にボルト締めされる。また、ポンプ10は両端に1つのファンガード32を備え、そのファンガードは互いに本質的に同一である。本発明のポンプ10はいろいろな用途に使用でき、ケーブル乾燥、汚水曝気、タイヤ空気圧入れなどを含め使用できるが、これに限定されるものではない。
図2及び図3を参照すると、それぞれポンプ10の部分断面図及びファンガード32を取り除いたポンプ10の端面図を示す。モーター12は軸34を有し、該軸34はモーター12を貫通して筐体14、16の双方に入り、各それぞれの筐体14、16のほぼ端まで達している。両筐体14、16は本質的に同一であるため、図2には筐体14のみを示す。軸34の両端にはファンブレード36を取り付け、当該ファンブレードは、筐体14によって形が定められたファンキャビティ37内で、各それぞれの筐体14、16中に空気を引き込み、その空気(即ち、冷却流の軸方向成分)がモーター12のコイルへ向かうように、軸34によって一方向に回転される。一実施形態では、回転ファンブレード36はバネチップ38を使用して軸34に固定される。
筐体14、16には冷却空気の排気ができるように通気口39が設けられる。筐体14、16はベアリング40をそのジャーナル軸34に取り付ける。また、筐体14、16は、ファンブレード36によって誘導された空気がモーター12のコイルに到達できるよう空気の軸方向の通流を与える開口(図示せず)を有する。
ポンプ10は、ピストンシリンダ44、及びこのピストンシリンダ44内でポンプ作用を起こすため作動流体(例えば、空気)を圧縮するよう動作するピストンヘッド46を備えるピストンアセンブリ42を含む。ピストンヘッド46は連接棒48によって軸34に固定された偏心部50に結合される。作動中、軸34及び取り付けられた偏心部50は、連接棒48及びピストンヘッド46がピストンシリンダ44内で動くように回転する。弁板52に取り付けられたフラッパ弁(図示せず)は、ピストンサイクルの下降状態で空気がピストンシリンダ44に入り、上昇状態で空気が通流しないよう密封することができる。また、ピストンヘッド46は、当該ピストンヘッド46とピストンシリンダ44の間でスライド式シールを可能とするテフロン(登録商標)又はその他同類の材料からなるピストンカップ54を含む。ピストンカップ54は、その耐用年数がピストンシリンダ44の温度に基づいて変化する場合があり、シリンダ温度が高いほど耐用年数が短くなる。
軸方向の冷却空気流が、モーター12から筐体14、16へ移動されベアリング40へ移動される熱を消散できるようにする他に、ファンガード32も圧縮工程中に発生された熱を消散するため、冷却流をピストンシリンダ44へ誘導する。筐体14、16は、ピストンシリンダ44に向かって誘導された冷却空気を排気できるよう通気口56(図1に示す)を含む。
次に図4を参照すると、ファンガード32の等角背面図を示す。図1におけるファンガード32の前表面を表している。ファンガード32を通り抜けた冷却流の通り道を確保するため、ファンガード32はその前表面に冷却流の通気口57を設ける。ファンガードは、冷却流の通気口57の全範囲に渡って骨部材58を含み、且つその骨部材58に垂直に走る支持部材60を含む。その骨部材58及び支持部材60の間隔及び配列は、個々の実施形態に応じて変更して良い。一般に、冷却流は通り抜けできるが回転動作するファンブレード36に隣接した領域には異物が入らないように、骨部材58及び支持部材60が配列される。図示した実施形態において、ファンガード32は弾力性のあるプラスチック樹脂、例えばポリエステル重合体などからなる。ファンガード32はタブ62を含み、ファンガード32の底部分を筐体14に固定するため、そのタブ62を筐体14中の対応する切り欠き64(図2に示す)につなぎ合わせる。筐体14中の対応する穴68(図3に示す)を介して筐体14にファンガード32を固定するため、ネジが通るようにファンガード32に取り付け穴66が設けられる。ファンガード32を筐体14に取り付けるためには、任意の手段を用いることができる。
ファンガード32はチャネル72の形を定める側壁70を含む。チャネル72はバッフル74で終結し、当該バッフル74は回転ファンブレード36によって発生された放射方向の冷却流を、図2に示した矢印76で示したように、ピストンシリンダ44に突き当たるように変える。また、側壁70は張り出し部78の形を定め、当該張り出し部78は放射状に流れる空気流を集めチャネル72に流れるように誘導する。
図2に戻ると、回転ファンブレード36は偏心部50と境界を接するハブ延長部80を備え、ファンキャビティ37内に軸34に沿って回転ファンブレード36を確実に配置する。回転ファンブレード36は、ファンガード32によって誘導される冷却流によってピストンシリンダ44に供給される冷却流を最大限利用できるように配置される。最適な軸位置は経験的に決めても良いし、ポンプ10についての特定の幾何学に基づいて変更しても良い。図示した実施形態において、回転ファンブレード36は筐体14によって形が定められたファンキャビティ37を越えてファンガード32によって境界が定められる領域の中まで軸方向に広がっている。この形態は、放射状の空気流を誘導してピストンシリンダ44を冷却でき、ファンガード32の効率を増大することが解っている。
ここに記載したように、ピストンシリンダ44への冷却流の誘導方向を変えることは、ピストンアセンブリ42の動作温度を低減する。回転ファンブレード36とファンガード32の組合せもベアリング40やモーター12の温度を低減する。係る温度の低減は、一定の動作条件におけるピストンカップ54及びベアリング40の動作寿命を改善する。また、改良型熱消散特性はポンプ10の動作範囲を広げるために使用しても良く、その結果、より高い圧力、異なる電圧、及び/又は低周波入力電圧で動作することができる。
本明細書を開示することで利益を受ける当業者であれば、異なるものであるが同等な態様であることが明らかなものに本発明を変更や具現できるのと同様に、上記に開示した特定の実施形態は一例にすぎない。さらに、特許請求の範囲に記載した以外、ここで示した構成又は図案の詳細な記述に限定することを意図するものでもない。このため上記に開示した特定の実施形態を改良又は変更することができ、そのような変更すべてが本発明の範囲及び精神の範囲内であるとみなされることは明らかである。従って、ここで要求する保護は添付する特許請求の範囲に記載の通りである。
本発明の一実施形態におけるポンプの等角図である。 図1におけるポンプの部分断面図である。 ファンガードを取り除いた図1におけるポンプの端面図である。 図1におけるポンプに使用されるファンガードの等角背面図である。
符号の説明
10 ポンプ
12 モーター
14、16 筐体
18 上部アセンブリ
20、22 上部部材
24、26 連結管
28、30 加圧室部
32 ファンガード
34 軸
36 ファンブレード
37 ファンキャビティ
38 バネチップ
39 通気口
40 ベアリング
42 ピストンアセンブリ
44 ピストンシリンダ
46 ピストンヘッド
48 連接棒
50 偏心部
52 弁板
54 ピストンカップ
56、57 通気口
58 骨部材
60 支持部材
62 タブ
64 切り欠き
66 取り付け穴
68 穴
70 側壁
72 チャネル
74 バッフル
78 張り出し部
80 ハブ延長部

Claims (23)

  1. 筐体、
    該筐体によって支持される軸、
    ピストンシリンダを含み、前記軸に動作可能に結合されているピストンアセンブリ、
    冷却流を発生することのできるファンブレード、
    前記筐体に取り付けられ、前記冷却流の少なくとも第1部分を前記ピストンシリンダに誘導するよう構成されたチャネルを含むファンガード、を備えるポンプ。
  2. 前記ファンブレードを前記軸に取り付ける請求項1に記載のポンプ。
  3. 前記ファンガードが前記チャネルの形状を定める側壁をさらに備え、該チャネルが前記ピストンシリンダに隣接する第1の端を有する請求項1に記載のポンプ。
  4. 前記ファンガードが、前記チャネルの第1の端で形状が定められ前記冷却流を前記ピストンシリンダに誘導するよう構成されたバッフルをさらに備える請求項3に記載のポンプ。
  5. 前記バッフルが前記冷却流を前記ピストンシリンダの側壁に誘導するよう構成される請求項4に記載のポンプ。
  6. 前記側壁が前記チャネルの第2の端に隣接して設けられた張り出し部の形状をさらに定める請求項3に記載のポンプ。
  7. 前記チャネルが3つの面で閉じられる請求項1に記載のポンプ。
  8. 前記筐体がファンキャビティの形状を定め、前記ファンブレードが該ファンキャビティ内に少なくとも部分的に配置され、前記チャネルの第2の端が該ファンキャビティと結合する請求項6に記載のポンプ。
  9. 前記筐体がファンキャビティの形状を定め、前記ファンブレードが該ファンキャビティ内に少なくとも部分的に配置される請求項1に記載のポンプ。
  10. 前記ファンブレードが、前記筐体により形状が定められた前記ファンキャビティを越えて、前記ファンガードにより形状が定められた空間の中にまで広がる請求項9に記載のポンプ。
  11. 前記軸に取り付けられたストップ面をさらに備え、前記ファンブレードが該ストップ面に隣接するハブを含む請求項1に記載のポンプ。
  12. 前記ストップ面が、前記軸に取り付けられ前記ピストンアセンブリに動作可能に結合された偏心部をさらに備える請求項1に記載のポンプ。
  13. 前記チャネルが前記軸の軸方向に対して垂直方向に配置される請求項1に記載のポンプ。
  14. 前記筐体が、前記ファンガードによって前記ピストンシリンダへ誘導された冷却流の排気ができるように前記ピストンシリンダに隣接した通気口の形状を定める請求項1に記載のポンプ。
  15. 前記軸を回転することができるモーターをさらに備え、前記ファンガードが前記冷却流の第2部分を該モーターの方へ誘導するよう構成される請求項1に記載のポンプ。
  16. 前記軸を支持する少なくとも1つのベアリングをさらに備え、前記ファンガードが前記冷却流の第2部分を該ベアリングの方へ誘導するよう構成される請求項1に記載のポンプ。
  17. 前記冷却流の第1部分が前記冷却流の放射方向の成分からなり、前記冷却流の第2部分が前記冷却流の軸方向の成分からなる請求項15に記載のポンプ。
  18. 前記冷却流の第1部分が前記冷却流の放射方向の成分からなる請求項1に記載のポンプ。
  19. 冷却流の通気口の形状を定める前表面、
    該冷却流の通気口に隣接する第1の端を有するチャネルの形状を定める側壁、
    前記チャネルの第2の端に隣接して設けられるバッフル、を備えるファンガード。
  20. 前記冷却流の通気口の全範囲に渡って複数の骨部材をさらに備える請求項19に記載のファンガード。
  21. 前記側壁が、前記チャネルの第1の端に隣接して設けられた張り出し部の形状をさらに定める請求項19に記載のファンガード。
  22. 前記チャネルが3つの面で閉じられる請求項19に記載のファンガード。
  23. 前記バッフルが、前記ファンガードによって導入された冷却空気流の放射方法の成分を、取り付けポンプのピストンシリンダの方向へ約90度だけ方向を変える請求項19に記載のファンガード。
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