JP2007132260A - 密閉型圧縮機 - Google Patents

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誠吾 柳瀬
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Abstract

【課題】輸送時に揺れや衝撃が加加わった際、クランクシャフトの上端と密閉容器の上天面が衝突するのを防ぎスラストボールベアリングに打痕傷がつくのを防止し信頼性を確保する。
【解決手段】スナブバー164に一体に形成した制止部166とシリンダブロック110の外周部に形成した脚部124との鉛直方向の隙間寸法Bをクランクシャフト130の上端面139と密閉容器101の内天面160との隙間寸法Aより小さくした規制手段を構成することにより、クランクシャフト130と密閉容器101の衝突が防止できるので、スラストボールベアリング150に打痕傷がつくのを防止でき運転時の異常音の発生をなくしスラストボールベアリング150の摩耗を防止することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、冷凍冷蔵装置等に用いられる密閉型圧縮機に関するものである。
従来、この種の密閉型圧縮機は効率向上を目的にスラストボールベアリングを採用し、シャフトが軸受に対して自由に回転できる構造にしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
以下、図面を参照しながら上記従来の密閉型圧縮機を説明する。
図10は特許文献1に記載された従来の密閉型圧縮機の正面断面図、図11は従来の密閉型圧縮機の要部断面拡大図を示すものである。
図10、図11において、密閉容器1内には、電動要素2とこの電動要素2により回転駆動される圧縮要素4がそれぞれ収納され底部にオイル6を貯留している。電動要素2と圧縮要素4は一体に組み立てられ圧縮機構7を形成し、この圧縮機構7は、複数のコイルばね8により密閉容器1内に弾性的に支持されている。
圧縮要素4を構成するシリンダブロック10には、円筒上の圧縮室12が形成され、ピストン14が圧縮室12内に往復自在に嵌入されている。シリンダブロック10の上部には軸受け16が固定され、軸受け16の上方には、スラスト面18が形成されている。
クランクシャフト20は、軸受け16に鉛直方向に軸支された主軸部22とその上方に形成された上端24とその下方に形成された偏芯部26からなり、偏芯部26とピストン14はコンロッド28で連結されている。
電動要素2は、シリンダブロック10の上方に固定され、巻線30を施した固定子32と主軸部22に焼嵌め等で固定された回転子34とから構成されている。
回転子34のボア部36に形成されたボア平面38とスラスト面18との間には、スラストボールベアリング40が配設されている。
スラストボールベアリング40は、複数の鋼球42と、鋼球42を保持する保持器44と、鋼球42の上下に各々配設される上レース46および下レース48を有している。
密閉容器1のクランクシャフト20の上端24が対向する内天面60と上端24との間には、所定の隙間が確保されている。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。
電動要素2に外部電源より通電がされると、回転子34が回転しこれに伴ってクランクシャフト20が回転し、偏芯部26の運動がコンロッド28を介してピストン14に伝わることでピストン14は圧縮室12内で往復運動を行い、圧縮要素4が所定の圧縮動作を行う。
スラストボールベアリング40は、回転子34とクランクシャフト20の自重による鉛直下方の荷重を鋼球42により点接触で支持し、ボア平面38とスラスト面18の間に生じる摩擦力を低減させることができるため、密閉型圧縮機の入力を低減し、効率を向上する。
一方、輸送時において、悪路等で激しく密閉型圧縮機が揺らされた場合、圧縮機構7は複数のコイルばね8によって弾性的に支持されているので密閉容器1内で激しく主に鉛直方向に揺動し、クランクシャフト20の上端24と密閉容器1の内天面60が衝突する。
その結果、電動要素2やシリンダブロック10と密閉容器1との当たりによる破損を防止することで密閉型圧縮機の故障を防いでいる。
特開昭61−53474号公報
しかしながら、上記従来の構成では、輸送時、悪路等で激しく揺らされた密閉型圧縮機を、運転すると異常音が発生するものがあった。その原因を調査すると、スラストボールベアリング40の鋼球42が転がる上レース46や下レース47の表面に鋼球42による円形の打痕傷があり、打痕傷が深いものほど異常音が大きかった。また打痕傷は、クランクシャフト20の上端24が密閉容器1の内天面60に当たった衝突痕が大きいものほど深いことが分った。
輸送時、上レース46や下レース47の表面に打痕傷が付くメカニズムに付いて説明する。クランクシャフト20の上端24と密閉容器1の内天面60が激しく衝突すると、クランクシャフト20に固定された回転子34は鉛直下方向に向けてスラスト面18側に強く押し付けられる。その際、ボア平面38とスラスト面18の間に挟まれたスラストボールベアリング40に圧縮衝撃荷重が加わる。そのため、鋼球42と点接触をしている上レース46と下レース48の表面にこの圧縮衝撃荷重により打痕傷が付いてしまう。
その結果、運転時、鋼球42が打痕傷の付いた上レース46と下レース48の表面上を転がり、クランクシャフト20が上下振動し、圧縮要素2を加振するため、異常音が発生するという課題を有していた。また鋼球42が打痕傷のある上レース46と下レース48の表面上を転がるため、鋼球42が摩耗し、発生した摩耗粉がさらに各摺動部に回ってそこの摩耗を引き起こすといった課題も有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、クランクシャフトの上端と密閉容器の内天面とが接触しないようにすることで騒音の低く、信頼性が高い密閉型圧縮機を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために本発明の密閉型圧縮機は、クランクシャフトの上端と密閉容器の内天面とが接触しないように圧縮機構の動きを制限する規制手段を密閉容器と圧縮機構との間に設けたもので、クランクシャフトの上端と密閉容器の内天面とが接触しないため、クランクシャフトに固定された回転子が鉛直下方に向けてスラスト面側に強く押されることがなくなり、回転子とスラスト面との間に配設されたスラストボールベアリングに圧縮衝撃荷重が懸からないのでスラストボールベアリングに打痕傷がつくのを防止でき、スラストボールベアリングの摩耗を防止し、また異常音の発生をなくすことができるという作用を有する。
本発明の密閉型圧縮機は、クランクシャフトの上端と密閉容器の内天面とが接触しないようにすることで、信頼性が高く、騒音の低い密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項1に記載の発明は、固定子および回転子から形成される電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素から形成された圧縮機構を有するとともに、前記圧縮機構をコイルばねによって弾性的に支持し収納する密閉容器を備え、前記圧縮要素は、鉛直方向に配設され前記回転子を固定したクランクシャフトと、圧縮室および前記クランクシャフトを軸支する軸受けを備えたシリンダブロックと、前記軸受けのスラスト面に配設され複数の鋼球を有するスラストボールベアリングを有し、前記クランクシャフトの上端と前記密閉容器の内天面とが接触しないように前記圧縮機構の動きを制限する規制手段を密閉容器と前記圧縮機構との間に設けたものでクランクシャフトの上端と密閉容器の内天面とが接触しないため、クランクシャフトに固定された回転子が鉛直下方に向けてスラスト面側に強く押されることがなくなり、回転子とスラスト面との間に配設されたスラストボールベアリングに圧縮衝撃荷重が懸からないのでスラストボールベアリングに打痕傷がつくのを防止でき、運転時のスラストボールベアリングの摩耗を防止し、また異常音の発生をなくすことができるという作用を有するため信頼性が高く、騒音の低い密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、シリンダブロックの一部にオーバーハングする制止部を密閉容器の内側面に形成し、前記制止部と前記シリンダブロックの一部との鉛直方向の隙間寸法をクランクシャフトの上端面と前記密閉容器の内天面との隙間寸法より小さくしたことで規制手段を構成したもので、シリンダブロックは、主に鋳物で鋳造されているため剛性が強く、輸送時の制止部との衝突によりシリンダブロックに衝撃力が加わっても割れや欠けを防止することができるので、請求項1に記載の発明の効果に加えてさらに、さらに信頼性を向上することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、シリンダブロックの外周部にコイルばねを保持する複数の脚部を一体に形成し、制止部を前記脚部の上方に対向配置させたものでシリンダブロックの脚部は、密閉容器の内側面に近く、密閉容器の内側面に形成した制止部の大きさを小さく抑えることができるので請求項2に記載の発明の効果に加えて、生産性を向上できる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、制止部は密閉容器の側面に固着され、コイルばねの内径部を保持するスナブバーに一体に形成したものでスナブバーの成型時制止部を同時に作成でき、成型工程が簡略化され設備投資を抑えることができるので請求3に記載の発明の効果に加えてさらに、生産性を向上できる。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、固定子の上端面に前記固定子の外径より外側に張り出した保護板を固定するとともに、前記保護板の上面にオーバーハングする制止部を密閉容器の内側面に形成し、前記制止部と前記保護板との鉛直方向の隙間寸法をクランクシャフトの上端面と前記密閉容器の内天面との隙間寸法より小さくしたことで規制手段を構成したもので保護板により圧縮機構の横揺れが規制されるため、電動要素と密閉容器との当りによる破損を防止することで密閉型圧縮機の故障を防ぐことができるので請求項1に記載の発明の効果に加えてさらに、信頼性を向上することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、制止部を密閉容器の上部に一体にプレス形成したもので密閉容器を形成するプレス工程で同時に制止部を作成でき成型工程が簡略化され設備投資を抑えることができるので、請求項5に記載の発明の効果に加えて生産性を向上できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の正面断面図、図2は、同実施の形態における密閉型圧縮機の側面断面図、図3、図4は、同実施の形態における密閉型圧縮機の要部断面拡大図、図5は、同実施の形態における密閉型圧縮機のスナブバーの上視図である。
図1から図5において、密閉容器101内には、電動要素102とこの電動要素102により回転駆動される圧縮要素104がそれぞれ収納され、底部にオイル106を貯留している。電動要素102と圧縮要素104は一体に組み立てられ圧縮機構107を形成し、この圧縮機構107は、複数のコイルばね108によって弾性的に支持し収納されている。
次に圧縮機構107の主な構成について説明する。
圧縮要素104を構成するシリンダブロック110は、鋳物で鋳造され、円筒上の圧縮室112が形成されている。ピストン114は、圧縮室112内に往復自在に嵌入されている。シリンダブロック110の上部には軸受け116が固定され、軸受け116の上方には、スラスト面118が形成されている。またシリンダブロック110の外周部120には、密閉容器101の内側面122に近接する位置にコイルばね108の一端を保持する複数の脚部124が一体に形成されている。脚部124の下面にはコイルばね108の内径部126を保持するホルダー127が形成され、脚部124の上面には平面部128が形成されている。
クランクシャフト130は、軸受け116に鉛直方向に軸支された主軸部132とその上方に形成された上端134とその下方に形成された偏芯部136からなり、偏芯部136とピストン114はコンロッド138で連結されている。また上端134は、密閉容器101に対向する上端面139が平面状に加工してある。
電動要素102は、シリンダブロック110の上方に固定され、巻線140を施した固定子142と主軸部132に焼嵌め等で固定された回転子144とから構成されている。
回転子144のボア部146の上方に形成されたボア平面148とスラスト面118との間には、スラストボールベアリング150が配設されている。
スラストボールベアリング150は、複数の鋼球152と、鋼球152を保持する保持器154と、鋼球152の上下に各々配設される上レース156および下レース158を有している。
次に密閉容器101の主な構成について説明する。
クランクシャフト130の上端面139が対向する密閉容器101の内天面160と上端面139との間には、所定の隙間寸法Aが確保されている。内側面122には、鉄板のプレスで成型された複数のスナブバー164が溶接等で固定されている。
スナブバー164は、上部に制止部166が一体に形成され下方にコイルばね108の内径部126を保持する保持部168が形成されている。制止部166は、脚部124の上方に対向配置され、脚部124の平面部128にオーバーハングするように構成されている。制止部166の下面と脚部124の平面部128とは鉛直方向に隙間寸法Bが確保され、隙間寸法Bは、隙間寸法Aより小さくなるように構成され、規制手段を形成している。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
運転時において、電動要素102に外部電源より通電がされると、回転子144が回転しこれに伴ってクランクシャフト130が回転し、偏芯部136の運動がコンロッド138を介してピストン114に伝わることでピストン114は圧縮室112内で往復運動を行い、圧縮要素104が所定の圧縮動作を行う。
その際、スラストボールベアリング150の鋼球152は、回転子144とクランクシャフト130の自重による鉛直荷重を支持している。上レース156の上表面はオイル106の粘性を介してボア平面148密着しているため、クランクシャフト130が回転すると上レース156はクランクシャフト130と同期して回転する。一方、下レース158の下表面もオイル106の粘性を介してスラスト面118と密着しているため、下レース158は回転しない。鋼球152は上レース156および下レース158の表面上を点接触し転がるため、摩擦係数が小さくなり、密閉型圧縮機の入力が低減し、効率を向上することができる。
また、クランクシャフト130の上端面139は、内天面160との間に所定の隙間寸法Aが確保されており、通常運転時にはクランクシャフト130の上端134と内天面160が接触することはない。
一方、輸送時において、悪路等で激しく密閉型圧縮機が揺らされた場合、圧縮機構107は密閉容器101内で複数のコイルばね108によって弾性的に支持されているので、輸送の揺れや衝撃により圧縮機構107は、密閉容器101内で主に鉛直方向に大きく揺動する。しかしその揺動幅が所定量に至ると脚部124の平面部128がスナブバー164の制止部166に衝突する。この際、制止部166と平面部128との隙間寸法Bがクランクシャフト130の上端面139と内天面160との隙間寸法Aより小さくなるように構成されているので、クランクシャフト130の上端134が、内天面160に衝突する前に平面部128が制止部166に衝突し、上端134が内天面160に当たるのを防止している。
その結果、クランクシャフト130に固定された回転子144のボア平面148が鉛直下方に向けてスラスト面118側に強く押されることがなくなり、ボア平面148とスラスト面118との間に配設されたスラストボールベアリング150に圧縮衝撃荷重がかからないので、上レース156および下レース158に鋼球152による打痕傷がつくのを防止できる。そのため、運転時、鋼球152は、滑らかに上レース156および下レース158の表面を回転するので、摩耗を防止しさらに異常音の発生をなくすことができるので信頼性が高く、騒音の低い密閉型圧縮機を提供することができる。
また、輸送時、悪路等で激しく密閉型圧縮機が揺らされた場合、スナブバー164の制止部166と脚部124の平面部128は、激しく衝突する。しかし、脚部124は鋳物で鋳造されたシリンダブロック110と一体成型されているため剛性が強く、輸送時に衝撃力が加わっても割れや欠けを防止することができるので、さらに信頼性を向上することができる。
また脚部124は、シリンダブロック110の外周部120の密閉容器101の内側面122に近接する位置にシリンダブロック110と一体に形成され、制止部166は、脚部124の上方に対向配置されている。そのため、密閉容器101の内側面122に形成した制止部166の大きさを小さく抑えることができるので、生産性を向上できる。
また制止部166は、コイルばね108の内径部126を保持するスナブバー164に一体に形成され密閉容器101の内側面122に固着されている。そのため、スナブバー164の成型時、制止部166を同時に作成でき、成型工程が簡略化され設備投資を抑えることができるので、さらに、生産性向上することができる。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の正面断面図、図7は、同実施の形態における密閉型圧縮機の上視断面図、図8は、同実施の形態における密閉型圧縮機の上視図、図9は、同実施の形態における密閉型圧縮機の要部断面拡大図である。
図6から図9において、密閉容器201内には、電動要素202とこの電動要素202により回転駆動される圧縮要素204がそれぞれ収納され、底部にオイル206を貯留している。電動要素202と圧縮要素204は一体に組み立てられ圧縮機構207を形成し、この圧縮機構207は、複数のコイルばね208によって弾性的に支持し収納されている。
次に圧縮機構207の主な構成について説明する。
圧縮要素204を構成するシリンダブロック210は、鋳物で鋳造され、円筒上の圧縮室212が形成されている。ピストン214は、圧縮室212内に往復自在に嵌入されている。シリンダブロック210の上部には軸受け216が固定され、軸受け216の上方には、スラスト面218が形成されている。
クランクシャフト230は、軸受け216に鉛直方向に軸支された主軸部232とその上方に形成された上端234とその下方に形成された偏芯部236からなり、偏芯部236とピストン214はコンロッド238で連結されている。また上端234は、密閉容器201に対向する上端面239が平面状に加工してある。
電動要素202は、シリンダブロック210の上方に固定され、巻線240を施した固定子242と主軸部232に焼嵌め等で固定された回転子244とから構成されている。
固定子242の反圧縮要素端面上部には、固定子242の外径より外側に張り出した保護板245が固定されている。保護板245は平板状で、クランクシャフ230側は巻線240の外周形状に沿う形状を有し、また保護板245の密閉容器201側は密閉容器201の内壁面に沿う形状を、さらに両端部246にはゆるい突起を有している。
回転子244のボア部247の上方に形成されたボア平面248とスラスト面218との間には、スラストボールベアリング250が配設されている。
スラストボールベアリング250は、複数の鋼球252と、鋼球252を保持する保持器254と、鋼球252の上下に各々配設される上レース256および下レース258を有している。
次に密閉容器201の主な構成について説明する。
密閉容器201は、鉄板のプレス絞りで形成されている。
クランクシャフト230の上端面239が対向する密閉容器201の内天面260と上端面239との間には、所定の隙間寸法Cが確保されている。
また密閉容器201の上部の内側面262には、保護板245の両端部246の上面が対向する位置に両端部246の上面とオーバーハングする凹形状の制止部266がプレス絞りで4箇所に一体に成型されている。また制止部266の凹部底面268と両端部246の上面とは鉛直方向に隙間寸法Dが確保され、隙間寸法Dは隙間寸法Cより小さくなるように構成され、規制手段を形成している。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
運転時において、電動要素202に外部電源より通電がされると、回転子244が回転しこれに伴ってクランクシャフト230が回転し、偏芯部236の運動がコンロッド238を介してピストン214に伝わることでピストン214は圧縮室212内で往復運動を行い、圧縮要素204が所定の圧縮動作を行う。
その際、スラストボールベアリング250の鋼球252は、回転子244とクランクシャフト230の自重による鉛直荷重を支持している。上レース256の上表面はオイル206の粘性を介してボア平面248密着しているため、クランクシャフト230が回転すると上レース256はクランクシャフト230と同期して回転する。一方、下レース258の下表面もオイル206の粘性を介してスラスト面218と密着しているため、下レース258は回転しない。鋼球252は上レース256および下レース258の表面上を点接触し転がるため、摩擦係数が小さくなり、密閉型圧縮機の入力が低減し、効率を向上することができる。
また、クランクシャフト230の上端面239は、内天面260との間に所定の隙間寸法Cが確保されており、通常運転時にはクランクシャフト230の上端234と内天面260が接触することはない。
一方、輸送時において、悪路等で激しく密閉型圧縮機が揺らされた場合、圧縮機構207は密閉容器201内で複数のコイルばね208によって弾性的に支持されているので、輸送の揺れや衝撃により圧縮機構207は、密閉容器201内で主に鉛直方向に大きく揺動する。しかしその揺動幅が所定量に至ると、保護板245の両端部246の上面が制止部266の凹部底面268に衝突する。この際、凹部底面268と両端部246の上面との鉛直方向の隙間寸法Dがクランクシャフト230の上端面239と内天面260との鉛直方向の隙間寸法Cより小さくなるように構成されているので、上端234が内天面260に接触する前に両端部246の上面が凹部底面268に衝突し、上端234が内天面260に当たるのを防止している。
その結果、クランクシャフト230に固定された回転子244のボア平面248が鉛直下方に向けてスラスト面218側に強く押されることがなくなり、ボア平面248とスラスト面218との間に配設されたスラストボールベアリング250に圧縮衝撃荷重がかからないので、上レース256および下レース258に鋼球252による打痕傷がつくのを防止できる。そのため、運転時、鋼球252は、滑らかに上レース256および下レース258の表面を回転するので、摩耗を防止しさらに異常音の発生をなくすことができるので信頼性が高く、騒音の低い密閉型圧縮機を提供することができる。
また輸送時において、圧縮機構207が横揺れ時、保護板245の両端部246は、密閉容器201の内側面262に沿う形状をなしているので密閉容器201側の内側面262に当たり圧縮機構207の横揺れが規制される。その結果、電動要素202と密閉容器201の内側面262との当たりによる破損を防止することで密閉型圧縮機の故障を防ぐことができるのでさらに信頼性を向上することができる。
また、凹形状の制止部266は、鉄板のプレス絞りで密閉容器201の上部の内側面262に一体成型されている。その結果、成型工程が簡略化され設備投資を抑えることができるので生産性向上することができる。
以上のように、本発明にかかる密閉型圧縮機は、クランクシャフトの上端と密閉容器の内天面とが接触しないようにすることで、信頼性が高く、騒音の低い密閉型圧縮機を提供することができるので、自販機、冷凍ショーケース、除湿機などの用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の正面断面図 同実施の形態における密閉型圧縮機の側面断面図 同実施の形態における密閉型圧縮機の要部断面拡大図 同実施の形態における密閉型圧縮機の要部断面拡大図 同実施の形態における密閉型圧縮機のスナブバーの上視図 本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の正面断面図 同実施の形態における密閉型圧縮機の上視断面図 同実施の形態における密閉型圧縮機の上視図 同実施の形態における密閉型圧縮機の要部断面拡大図 従来の密閉型圧縮機の正面断面図 従来の密閉型圧縮機の要部断面拡大図
符号の説明
101,201 密閉容器
102,202 電動要素
104,204 圧縮要素
107,207 圧縮機構
108,208 コイルばね
110,210 シリンダブロック
112,212 圧縮室
116,216 軸受け
118,218 スラスト面
120 外周部
122,262 内側面
124 脚部
126 内径部
130,230 クランクシャフト
134,234 上端
139,239 上端面
142,242 固定子
144,244 回転子
150,250 スラストボールベアリング
152,252 鋼球
160,260 内天面
164 スナブバー
166,266 制止部
245 保護板

Claims (6)

  1. 固定子および回転子から形成される電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素から形成された圧縮機構を有するとともに、前記圧縮機構をコイルばねによって弾性的に支持し収納する密閉容器を備え、前記圧縮要素は、鉛直方向に配設され前記回転子を固定したクランクシャフトと、圧縮室および前記クランクシャフトを軸支する軸受けを備えたシリンダブロックと、前記軸受けのスラスト面に配設され複数の鋼球を有するスラストボールベアリングを有し、前記クランクシャフトの上端と前記密閉容器の内天面とが接触しないように前記圧縮機構の動きを制限する規制手段を密閉容器と前記圧縮機構との間に設けた密閉型圧縮機。
  2. シリンダブロックの一部にオーバーハングする制止部を密閉容器の内側面に形成し、前記制止部と前記シリンダブロックの一部との鉛直方向の隙間寸法をクランクシャフトの上端面と前記密閉容器の内天面との隙間寸法より小さくしたことで規制手段を構成した請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. シリンダブロックの外周部にコイルばねを保持する複数の脚部を一体に形成し、制止部を前記脚部の上方に対向配置させた請求項2に記載の密閉型圧縮機。
  4. 制止部は、密閉容器の内側面に固着され、コイルばねの内径部を保持するスナブバーに一体に形成した請求項3に記載の密閉型圧縮機。
  5. 固定子の上端面に前記固定子の外径より外側に張り出した保護板を固定するとともに、前記保護板の上面にオーバーハングする制止部を密閉容器の内側面に形成し、前記制止部と前記保護板との鉛直方向の隙間寸法をクランクシャフトの上端面と前記密閉容器の内天面との隙間寸法より小さくしたことで規制手段を構成した請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  6. 制止部を密閉容器の上部に一体にプレス形成した請求項5に記載の密閉型圧縮機。
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