JP2007131888A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、一つのマイクロ波電源から複数の空洞共振器へマイクロ波エネルギーを供給する装置であって、プラズマ処理時間が短く、常に安定した成膜対象物へのマイクロ波電力注入が可能であるプラズマ処理装置を提供するものである。
【解決手段】請求項1に記載の発明は、マイクロ波エネルギーにより原料ガスをプラズマ化し、中空容器の表面に薄膜を成膜するプラズマ処理装置において、マイクロ波の干渉を防止するための少なくとも1つ以上のアイソレータと、該アイソレータを制御する為の少なくとも1つ以上の外部磁気制御手段を備えたことを特徴とするプラズマ処理装置である。
【選択図】図3

Description

本発明は3次元中空容器、例えばプラスチックボトル、プラスチックカップ、プラスチックトレー、その他中空のプラスチック成形品等の表面にプラズマ助成式化学蒸着法(PECVD)により薄膜を形成させる装置に関するものである。
ここ最近、プラスチック容器は食品分野や医薬品分野等の様々な分野において、様々な機能を求められている。
特に、プラスチック容器にバリア性を持たせるために、プラスチック容器に成膜する技術が様々開発されており、これらの技術によりバリア薄膜が形成されたプラスチック容器が広く出回っている。
バリア薄膜を形成する方法としては、一般的には円筒構造の空洞共振器を用いて内部にプラスチック容器を配置し、原料ガスを注入した後、マイクロ波の発振素子であるマグネトロンを搭載したマイクロ波電源を用いて、マイクロ波の伝送経路には導波管を使用し、アイソレータ、マイクロ波電力検出部、整合部(チューナ)を介してマイクロ波エネルギーを空洞共振器内に注入し、マイクロ波エネルギーにより成膜原料ガスをプラズマ化し成膜する方法が用いられている。
この時、空洞共振器内へ如何に効率良くマイクロ波エネルギーを注入するかがポイントとなる。
また、空洞共振器の個数を増やすことで同時に多くのプラスチック容器に成膜する技術が望まれている。
また、装置サイズの大型化、コストアップを避けるため、一つのマイクロ波電源に複数の円筒構造の空洞共振器を用いた装置が望まれている。
しかし、成膜対象物や成膜時のプロセスガスや空洞共振器内圧力の微妙な違いによって、各空洞共振器内のプラズマ発生時のインピーダンスには若干の差が生じ、空洞共振器毎の適切な注入電力は異なる。
この差異を補正するために、インピーダンス整合を行う必要がある。
インピーダンス整合を行うために、3スタブチューナを用いる方法が提案されている。(特許文献1参照)
3スタブチューナの各スタブをパルスモーターによって機械的に駆動し、スタブの導波管内への挿入、引き出し動作を行い、インピーダンス整合を行っている。
制御部においては、マイクロ波電源から空洞共振器への進行波電力レベルと、空洞共振器でのインピーダンスミスマッチによる空洞共振器からの反波射電力レベルを検出し、反波射電力レベルを無くすべくスタブの動作量の演算を行う。
それを基に、制御部は、パルスモーターによりスタブを動かし、反波射電力レベルを無くす。
この方法により、空洞共振器へマイクロ波電力を注入している。
特開平6−204176号公報
しかし、成膜対象物がプラスチック容器の場合、プラズマ成膜時間が4〜5秒程度と極めて短く、インピーダンス整合をスタブの機械的な駆動により行う方法では時間が掛かり過ぎ、対応できないという問題が起きている。
また、一つのマイクロ波電源から複数の空洞共振器へ供給する装置形態では、各スタブの制御時間にバラツキが生じ、空洞共振器毎に成膜対象物の品質が異なるという問題が起きている。
本発明の課題は、一つのマイクロ波電源から複数の空洞共振器へマイクロ波エネルギーを供給する装置であって、プラズマ処理時間が短く、常に安定した成膜対象物へのマイクロ波電力注入が可能であるプラズマ処理装置を提供するものである。
請求項1に記載の発明は、マイクロ波エネルギーにより原料ガスをプラズマ化し、中空容器の表面に薄膜を成膜するプラズマ処理装置において、マイクロ波の干渉を防止するための少なくとも1つ以上のアイソレータと、該アイソレータを制御する為の少なくとも1つ以上の磁気制御手段を備えたことを特徴とするプラズマ処理装置である。
請求項2に記載の発明は、複数のマイクロ波伝送経路を具備する請求項1に記載のプラズマ処理装置において、前記マイクロ波伝送経路上のマイクロ波の進行波電力レベルおよび反射波電力レベルを検出する機能部を有し、該機能部で前記進行波電力レベルおよび前記反射波電力レベルを演算して前記アイソレータの前記磁気制御手段を制御することにより、前記マイクロ波伝送経路全てにおける供給電力レベルを等価にできることを特徴とするプラズマ処理装置である。
本発明では、電気的にアイソレータの外部磁気制御を行ってアイソレータの通過損失を変化させることにより、プラズマ処理時間が短く、常に安定した成膜対象物へのマイクロ波電力注入が可能であるプラズマ処理装置を提供できる。
以下、本発明のプラズマ処理装置の基本構成について図1を用いて説明するが、これに限定されるものではない。
プラズマ処理に必要なマイクロ波エネルギーは、マイクロ波電源1によって発生される。
空洞共振器7にてプラズマを発生させるには、高電力が必要である。
例えば、プラスチック容器の表面にプラズマ処理によって薄膜を成膜させるためには、プラスチック容器1本あたり、200〜400W程度のマイクロ波電力が必要である。
このため、マイクロ波電源1において高電力を発生させるためには、マイクロ波電源1にマグネトロンを採用するのが好ましい。
また、マグネトロンからのエネルギー出力形態を、安全性を考慮してアンテナ構造に、マイクロ波電源1の出力部を含む各ユニットの入出力部、マイクロ波伝送経路を方形導波管構造にするのが好ましい。
マイクロ波電源1の発振周波数は2.45GHz帯を用いることができるが、この周波数に限定されるものではない。
マイクロ波電源1から発振されたマイクロ波は、等分配導波管2によって複数の系統に分離することができる。
各系統の構成ユニットは同じなので、マイクロ波の流れについて片側系統だけの動作説明を行う。
まず、分配されたマイクロ波は外部磁気制御手段12を備えた外部磁気制御型アイソレータ3に入力される。
アイソレータはマイクロ波伝搬を一方向のみ可能とし、反対方向の伝搬を阻止する働きがある。
図1では、マイクロ波電源1から空洞共振器7への伝搬は可能であるが、空洞共振器7からのマイクロ波の反射波電力は、外部磁気制御型アイソレータ3で阻止され、マイクロ波電源1および他の分配系統には戻らないように働く。
外部磁気制御型アイソレータ3により、空洞共振器7からの反射波電力レベルが他の分配系統に干渉を及ぼしてマイクロ波電源1の発振素子であるマグネトロンにダメージを与えることを防止する。
外部磁気制御型アイソレータ3は、アイソレータの磁気レベルを外部から電気的に制御できる構造としてあるため、マイクロ波伝搬可能方向での通過レベルを迅速に変えることができる。
外部磁気制御型アイソレータ3を通過したマイクロ波は方形導波管4を介しマイクロ波電力検出部5へ入力される。
マイクロ波電力検出部5では、マイクロ波電源1から、空洞共振器7へ向う進行波電力レベルPfと、空洞共振器7からマイクロ波電源1へ向う反射波電力レベルPrが検出される。
ちなみに進行波電力レベルPfから反射波電力レベルPrを引いた値が空洞共振器7への注入電力レベルPlとなる。
そして、検出した進行波電力レベルPfと反射波電力レベルPrの情報は制御部8へと送られる。
マイクロ波は、インピーダンス整合部6を介して空洞共振器7へ注入され、プラズマ発生のエネルギー源として利用される。
インピーダンス整合部6によって、インピーダンス整合部6を境にして空洞共振器7側をみたインピーダンスと、マイクロ波電源1側をみたインピーダンスが同じになるように、インピーダンスが整合される。
インピーダンス整合部6での整合方法としては、導波管のE面・H面に別の導波管を設け、その内部に可動短絡壁を配置し、この短絡壁の位置を調整することによって整合を図るEHチューナ法、導波管内部に容量性窓および誘導性窓を設け、この窓の開口具合を調整することによって整合を得る窓式整合法を用いることができる。
空洞共振器7でのプラズマ発生時のインピーダンスが整合できるように、予めインピーダンス整合部6によって調整を行う必要がある。
実際のプラズマ発生時においては、プロセスガスの微妙な変化や空洞共振器7内の微妙な圧力変化などによる空洞共振器7への注入電力レベルPlの変化分をマイクロ波電力検出部5により検出し、その差異を制御部8によって演算し、空洞共振器7への注入電力Plレベルが一定になるように、磁気制御型アイソレータ3の通過損失を制御するための制御信号を外部磁気制御手段12に送る。
外部磁気制御手段12には、電磁コイルを用いることができる。
外部磁気制御手段12による制御方法は、従来の機械的制御方法とは異なり電気的フィードバックであるため、制御に時間が掛からず、安定した空洞共振器7への注入電力レベルPlを得ることができる。
また、空洞共振器7を複数有した装置形態においては、空洞共振器7への注入電力レベルPlの最も低い経路の外部磁気制御型アイソレータ3の通過損失を基準にして、外部磁気制御手段12によって、注入電力レベルPlの大きい経路の外部磁気制御型アイソレータ3通過損失を増やし、それぞれの空洞共振器7への注入電力レベルPlを等しくすることができる。
次に、本発明の特徴である外部磁気制御型アイソレータ3の動作について、図2を用いて説明する。
図2(a)は外部磁気制御型アイソレータ3の斜視図である。
図2(b)は外部磁気制御型アイソレータ3上部から見た上面図である。
図2(c)は外部磁気制御型アイソレータ3の断面図である。
(1)、(2)、(3)は、アイソレータにおけるマイクロ波の入出力ポートであり、(1)ポートがマイクロ波電源側に接続され、入力ポートと仮定する。
図2(b)では、外部磁気制御型アイソレータ3の中心部は、3方向からの導波管が結合されたY分岐型の構造であり、その中心部の導波管内部の上下面には円板型もしくは棒状のフェライト13が配置されている。
このフェライト13に対して導波管の反対側に、永久磁石9が設けられている。
永久磁石9による磁界を閉ループ化する目的で磁気閉ループ部10が取り付けられている。
これらの磁界発生機構によって導波管内部の上下フェライト13間には直流磁界が存在する。
この直流磁界の向きは外部の永久磁石9の極性で決まり、また、直流磁界の強度は、フェライトの材質および特性、永久磁石9の強度によって定まる。
フェライト13における直流磁界の向きが図2(b)において紙面の裏側から表側の方向に加えられている時、つまり図2(c)において紙面下側から紙面上側方向に磁界成分があるとき、(1)ポートからマイクロ波を加えると、その出力は殆ど(2)ポートに発生し、(3)ポートには現われない。
同様に、(2)ポートからマイクロ波を加えると、(3)ポートに発生し(1)ポートには出力されない。
図2(a)、図2(b)において、無反射終端器11が無いものと仮定して、マイクロ波を(3)ポートから加えると、マイクロ波は(1)ポートには現われ、(2)ポートには出力されない。つまり、外部磁気制御型アイソレータ3は、無反射終端器11の無い状態ではマイクロ波の伝送方向を1方向だけにするサーキュレータとして動作する。
本発明における外部磁気制御型アイソレータ3の使用方法では、(1)ポートをマイクロ波の発振源であるマイクロ波電源1側とし、(2)ポート側に空洞共振器7側を接続すると、マイクロ波の進行波エネルギーは(1)ポートから(2)ポートへと流れる。
仮に空洞共振器7側でインピーダンスのミスマッチによるマイクロ波の反射波エネルギーが発生した場合、反射波エネルギーは(2)ポートへ入力され、(3)ポートに出力し無反射終端器11によって熱エネルギーに変換され、(1)ポートには現われない。
よって、電源部のマグネトロンおよび他の分配系統には影響を与えないことになる。
次に、(1)ポートから(2)ポートへ伝送されるマイクロ波エネルギーの損失、つまり外部磁気制御型アイソレータ3の通過損失であるが、一般的にはフェライト13の形状、材質、特性、および印加する直流磁界強度によって定まり、通過損失が最小となる直流磁界の最適値が存在する。
この直流磁界強度を変化させることによって、外部磁気制御型アイソレータ3の通過損失が変わり、空洞共振器7への進行波エネルギーレベルを制御することができる。
この直流磁界を変化させるために、本発明では外部磁気制御型アイソレータ3における磁気閉ループ部10に外部磁気制御手段12を配置し、外部磁気制御手段12に流す直流電流の変化によって、磁気閉ループ部10内の磁界レベルを制御し、導波管内のフェライト13間に発生する直流磁界に変化を与えさせるものである。
外部磁気制御手段12によって、注入電力レベルPlの大きい経路の外部磁気制御型アイソレータ3通過損失を増やし、それぞれの空洞共振器7への注入電力レベルPlを等しくするように、各系統のマイクロ波電力検出部5で検地した進行波電力レベルPfおよび反射波電力レベルPrの情報を基に、制御部8により演算し決定される。
次に、本発明のプラズマ処理装置の一実施例を、図3を基に説明する。
なお、図3において、下段の系統は紙面の都合上、マイクロ波電力検出部5以降の整合部6およびプラズマ処理部7の記載を省略しているが、実際の装置では上段の系統と同じ構成となっている。
プラズマ処理に必要なマイクロ波エネルギーは発振素子にマグネトロンを使用したマイクロ波電源1によって発生され、そのエネルギーを複数系統に分配するために、等分配導波管2を用いる。
マイクロ波の発振周波数としては、2.45GHzを用いることができるが、この限りではない。
以下、図3における各系統の構成ユニットは同じであるので、片側系統だけの動作説明を行う。
マイクロ波電源1で発振したマイクロ波は、等分配導波管2により分配され、外部磁気制御型アイソレータ3に入力される。
この動作説明は図2で述べたので省略する。
次に、外部磁気制御型アイソレータ3での通過損失分だけ減衰したマイクロ波エネルギーは、マイクロ波電力検出部5において進行波電力レベルPfとして検出される。
また、インピーダンス整合部6によって、空洞共振器7側とマイクロ波電源1側のインピーダンスの整合が図られるが、多少の反射波電力レベルPrが存在し、その反射波電力レベルPrもマイクロ波電力検出部5で検出される。
マイクロ波エネルギーはインピーダンス整合部6を介して、空洞共振器7へ注入されプラズマ発生のエネルギー源として利用されるが、インピーダンス整合部6を境にして空洞共振器7側のインピーダンスと、マイクロ波電源1側のインピーダンスが同じになるように整合が行われる。
具体的なインピーダンス整合部6には、EHチューナ法を用いることができる。
次に、空洞共振器7であるが、本発明ではプラズマのエネルギーによってプラスチック容器の表面に薄膜を成膜する装置とした。
以下にその説明を行う。
成膜に必要なマイクロ波エネルギーを円筒型金属製容器7−1に送り込む必要があるが、そのために、導波管同軸変換部7−2でマイクロ波の伝搬モードを方形導波管モードから同軸管モードに変換し、アンテナ部7−3によって円筒型金属製容器7−1内に放射する。
アンテナ部7−3と、薄膜を成膜するために用いる金属製の原料ガスの導入管7−4、および円筒型金属製容器7−1は、マイクロ波の同軸共振器モードとして動作する。
この時、方形導波管の位置、導波管同軸変換部の寸法(同軸管部分の構造)等から算出される特性インピーダンスの設計が重要であり、方形導波管から伝送されるマイクロ波エネルギーを円筒型金属製容器7−1に効率良く注入するようにするのが好ましい。
アンテナ部7−3は円筒型金属製容器7−1の天面部の中心から垂直方向、すなわち円筒型金属製容器7−1の円筒軸に平行に配設されており、また、ガス導入管7−4は円筒型金属製容器7−1の下部面の中心から垂直な方向、すなわち円筒型金属製容器7−1の円筒軸に平行に配置されており、よって、伝送されるマイクロ波エネルギーがアンテナ部7−3とガス導入管7−4とを結合することで、同軸共振器モードとしてマイクロ波エネルギーが注入される。
円筒型金属製容器7−1内のガス導入管7−4の周囲には、マイクロ波エネルギーを損失なく通過させる石英ガラスや樹脂などの誘電体で形成された真空チャンバー7−6が配置されており、その内部には成膜対象物であるプラスチック容器7−5を配置している。
図示しない真空ポンプによって排気口7−7から真空チャンバー7−6内が真空引きされ、所定の真空度に到達した時、ガス導入管7−4からプラスチック容器7−5内に成膜用原料ガスを注入、さらにマイクロ波エネルギーを印加することによって、プラスチック容器7−5内にプラズマが発生し、このエネルギーによってプラスチック容器7−5内部の表面に機能性薄膜が形成される。
成膜用原料ガスとしては、主ガスとしてヘキサメチルジシロキサン(以下HMDSOと称する)の他、トリメチルシロキサンなどを用いることができ、また、副ガスとしては、酸素および窒素などを用いることができる。
プラスック容器7−5としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、および、ポリイミド等をブロー成型、または、射出成型、または、押出成型した容器を用いることができる。
また、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、および、ポリイミド等を積層体した容器を用いてもよい。
成膜された層はいわゆるセラミック層SiOxCy(x=1〜2.2)(y=0.3〜3)が主成分となる。
まず、延伸成形した容積500ミリリットル、口内径25ミリメートル、平均肉厚0.5ミリメートルのポリエチレンテレフタレート(以下PETと記述する)ボトルを空洞共振器内に収容した。
次に、空洞共振器内およびPETボトル内を、真空ポンプによって、排気口を介して1.3Paまで真空吸引した。
次に、原料ガス導入管からPETボトル内部へ、原料ガスHMDSOの流量を10ml/min、酸素の流量を50ml/min注入しながら、真空圧力を13Paに調整して、300W、2.45GHzのマイクロ波を4.5秒間印加してプラズマを発生させた。
ここで、成膜処理時間が数秒(4〜5秒)と短く、さらに成膜プロセス上、処理時間内で原料ガスの流量を多少変化させる必要がある。
よって、空洞共振器のインピーダンスが変化し反射波電力レベルPrも変化、従って真空チャンバーへの注入電力レベルPlも変化することになる。
この不具合を防止するために、空洞共振器への注入電力レベルPlを300Wとした時、インピーダンス整合部において予め、反射波電力レベルPrを30W、進行波電力レベルPfを330Wになるように整合調整を施した。
次に、外部磁気制御型アイソレータの入力電力Piは400W一定とした。
外部磁気制御型アイソレータの通過損失は、約−0.84dB(10LOG(Pf/Pi))となった。
プラズマが発生しガス流量が変化した時、インピーダンスが変化し反射波電力レベルPrが30Wから50Wに増加した。
この時、真空チャンバーへの注入電力Plは300Wから280Wに減少した。
次に、再び注入電力Plを300Wに戻すために、進行波電力Pfを約353Wに上昇させた。
マイクロ波電力検出部では、反射波電力レベルPrの増加を検出し、その情報を制御部に送り、制御部では真空チャンバーへの注入電力レベルPlが元に戻るように外部磁気制御手段への電流値を演算し制御動作を行った。
アイソレータ部3の入力電力Piは400W一定であり、進行波電力Pfを353Wにするためにアイソレータ3の通過損失を約−0.54dB(10LOG(Pf/Pi))に損失を少なくするように、電磁コイルを動作させた。
このような制御方法を用いることによって、空洞共振器への注入電力レベルPlをスピーディに時間を掛けずに変化させることができ、その結果、成膜対象物の成膜品質のバラツキを抑制し、成膜安定に寄与することができた。
本発明のプラズマ処理装置の概要を示すブロック図である。 本発明でのプラズマ処理装置における外部磁気制御型アイソレータを説明する図である。 本発明でのプラズマ処理装置における一実施例を示す概略図である。
符号の説明
1・・・・・マイクロ波電源
2・・・・・等分配導波管
3・・・・・外部磁気制御型アイソレータ
4・・・・・方形導波管
5・・・・・マイクロ波電力検出部
6・・・・・インピーダンス整合部
7・・・・・空洞共振器
8・・・・・制御部
9・・・・・永久磁石
10・・・・磁気閉ループ部
11・・・・無反射終端器
12・・・・磁気制御手段
13・・・・フェライト
7−1・・・円筒型金属製容器
7−2・・・導波管同軸変換部
7−3・・・アンテナ部
7−4・・・ガス導入管
7−5・・・プラスチック容器
7−6・・・真空チャンバー
7−7・・・排気口

Claims (2)

  1. マイクロ波エネルギーにより原料ガスをプラズマ化し、中空容器の表面に薄膜を成膜するプラズマ処理装置において、マイクロ波の干渉を防止するための少なくとも1つ以上のアイソレータと、該アイソレータを制御する為の少なくとも1つ以上の磁気制御手段を備えたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 複数のマイクロ波伝送経路を具備する請求項1に記載のプラズマ処理装置において、前記マイクロ波伝送経路上のマイクロ波の進行波電力レベルおよび反射波電力レベルを検出する機能部を有し、該機能部で前記進行波電力レベルおよび前記反射波電力レベルを演算して前記アイソレータの前記磁気制御手段を制御することにより、前記マイクロ波伝送経路全てにおける供給電力レベルを等価にできることを特徴とするプラズマ処理装置。
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