JP4876611B2 - プラズマ成膜装置 - Google Patents

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Description

本発明は、3次元中空容器、例えばプラスチックボトル、プラスチックカップ、プラスチックトレー、紙容器、紙カップ、紙トレー、その他中空のプラスチック成形品等の表面にプラズマ助成式化学蒸着法(PECVD)により薄膜を形成させるプラズマ成膜装置に関するものである。
3次元中空容器は、食品分野や医薬品分野等の様々な分野で多用され、そのため品質において種々の機能が要求されている。この3次元中空容器の中でも、プラスチック容器は、軽量,低コストとしての利便性から、広く用いられるようになってきている。近年、内容物の保護の面から、3次元中空容器に対して、バリア性を持たせる要求がなされている。このため、プラスチック容器にバリア性を持たせるため、容器に所定の物質をコーティングする技術が様々開発されている。
そして、これらのコーティング技術により、バリア性を有する薄膜が表面に形成されたプラスチック容器が広く出回るようになってきている。バリア性を有する薄膜の生成方法としては、一般的に、円筒構造の同軸共振器内に薄膜を生成する対象物(3次元中空容器)を配置し、同軸共振器内または3次元中空容器内に原料ガスを注入して、マイクロ波エネルギーを注入して、該マイクロ波エネルギーにより上記原料ガスをガス供給管より注入しながらプラズマ化して、対象物表面に薄膜を成膜させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
以下に先行技術文献を示す。
特表2003−518555号公報
上述したプラズマを用いた成膜方法においては、上記同軸共振器内にガス供給管を設けることとなるが一般的にガス供給管の先端が3次元中空容器の様々な形状の底面部位近傍に位置することになるためガス供給管の先端が微細な孔またはスリット等でガスを均一に分散して供給しないと底面部位形状由来の膜厚のばらつきが生じやすくなるといった欠点を有する。
特許文献1におけるプラズマ成膜装置構成は、円筒構造の同軸共振器の天面側から、他方の面のガス供給管にマイクロ波を結合する構成となっている。これらのプラズマ処理装置においては、プラズマ発生部が同軸共振器となっているが、その共振の片側を担うガス供給管においてその先端が3次元中空容器の様々な形状の底面部位近傍に位置することになるためガス供給管の先端が微細な孔またはスリット等でガスを均一に分散して供給しないと底面部位形状由来の膜厚のばらつきが生じやすくなる。ガス供給管の孔またはスリット等の開口面積が少ない程、供給ガスの種類によってはプラズマ化されたガスの汚れ等でつまり易くなってしまう。さらに、量産ベースの装置や高速化などではその傾向が著しくなることが容易に推定される。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決しようとするものであり、成膜時にプラズマ化されたガスの汚れ等でガス供給管の孔がつまることなく中空容器の表面に均一な膜を成膜するプラズマ成膜装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、本発明の請求項1に係る発明は、マイクロ波エネルギーにより原料ガスをプラズマ化し、中空容器の表面に薄膜を成膜するプラズマ成膜装置であり、
原料ガスを注入するガス供給管の先端形状が円錐台形状であり、この形状の傾斜にガス孔が設けられており、そのガス孔角度が該中空容器の底面部位に対して水平方向から30〜60°方向に設けられており、
前記ガス供給管の径が0.3mmで、前記ガス孔の径が0.5mmである
ことを特徴とするプラズマ成膜装置である。
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1記載のプラズマ成膜装置において、前記ガス供給管5が周方向に均等に孔を配置し、これが円筒軸に平行に均等の間隔を有しながら周方向に配置された場合、該ガス供給管5の先端の孔径が同径であることを特徴とするプラズマ成膜装置である。
本発明の請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載のプラズマ成膜装置において、前記プラズマ成膜装置が、天面及び下面が封止された円筒容器2と、前記天面から円筒軸に平行に設けられ、マイクロ波エネルギーを注入するアンテナ4と、前記下面から円筒軸に平行に設けられ、原料ガスを供給し、かつ前記アンテナ4とともに同軸導体を形成する前記ガス供給管5とを有し、前記円筒容器2全体が一体の同軸共振器1として構成されていることを特徴とするプラズマ成膜装置である。
本発明の請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載のプラズマ成膜装置において、前記下面に設けられた、前記中空容器8及びガス供給管5を収容する大きさの真空チャンバ6を有することを特徴とするプラズマ成膜装置である。
本発明の請求項5に係る発明は、請求項4記載のプラズマ成膜装置において、前記真空チャンバ6内のみ所定の真空度であり、それ以外の前記円筒容器2内は大気圧とされていることを特徴とするプラズマ成膜装置である。
本発明に係るプラズマ成膜装置は、マイクロ波エネルギーにより原料ガスをプラズマ化し、中空容器の表面に薄膜を成膜するプラズマ成膜装置であり、原料ガスを注入するガス供給管の先端のガス孔角度が該中空容器の底面部位に対して水平方向から30〜60°方向に設けられていること、および前記ガス供給管が周方向に均等に孔を配置し、これが円筒軸に平行に均等の間隔を有しながら周方向に配置された場合、該ガス供給管の先端の孔径が同径であることにより、成膜時にプラズマ化されたガスの汚れ等でガス供給管の孔がつまることなく中空容器の表面に均一な膜を成膜することが可能となる。
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明するがこれに限定されるものではない。
図1は本発明に係るプラズマ成膜装置の1実施例を示す構成断面図であり、図2は本発明に係るプラズマ成膜装置のガス供給管の先端部の立体構造を示す概念図である。
図1に示すように、同軸共振器1は、金属製(導体)の円筒容器2において、アンテナ4及びガス供給管5が所定の距離(後に詳述)で、この円筒容器2の導体による同軸構造体(以降、同軸導体)として配設されることで形成されている。図示しないマイクロ波発振器から、インピーダンスマッチングを行うインピーダンス整合器を介して、方形導波管7においてマイクロ波が伝送され、導波管同軸変換部10において方形導波管7から棒状の導体9に対して、伝送モードの変換(導波管同軸変換)を行い、伝送モードの変換されたマイクロ波がアンテナ4に結合される。
ここで、マイクロ波発振器は、例えば、発振周波数2.45GHzのマグネトロンが用いられているが、他の周波数のマグネトロンでも良い。前記インピーダンス整合器は、方形導波管7での整合器配置位置から、導波管同軸変換部10側をみたインピーダンスと、マイクロ波発振器側をみたインピーダンスをマッチングさせ、マイクロ波発振器側への反射波が発生しないように、これらのインピーダンスの整合を取るようにインピーダンス調整を行う。該インピーダンス整合器は、スリースタブチューナーや、E−Hチューナー(方形導波管7の一点においてE面T型分岐及びH面T型分岐を設けて、各々の分岐に稼動短絡器を組み込み、その短絡面を移動させて整合の調整を行う)が用いられている。
アンテナ4は、円筒容器2の上部蓋となる天面板3の面中心部から、面に垂直な方向、すなわち、前記円筒容器2の円筒軸に平行方向に配設されており、伝送されるマイクロ波を前記ガス供給管5へ結合させることにより、同軸共振器1内にマイクロ波エネルギーを注入する。該ガス供給管5は、該円筒容器2の下部蓋となる下面板11の面中心部から、面に垂直な方向、すなわち、該円筒容器2の円筒軸に平行方向に、アンテナ4に対向して配設されており、該アンテナ4からマイクロ波を結合する。また、該ガス供給管5は、中空容器8の表面、例えば内面にコーティングする薄膜を成膜するために用いる原料ガスを、該中空容器8内に注入する。上述したアンテナ4及びガス供給管5において、該アンテナ4または該ガス供給管5のいずれかに、また、該アンテナ4及び該ガス供給管5の双方に各々の長さを調整する長さ調整機構が設けられている。
真空チャンバ6は、マイクロ波エネルギーを損失なく通過させるため、石英ガラスや樹脂などの誘電体により形成されており、同軸共振器1内において、下面板11の内面上部に設けられ、内部が所定の真空度に排気され、注入されるマイクロ波エネルギーにより、原料ガスがプラズマ化する程度の真空度になるように制御されている。一方、該同軸共振器1内における真空チャンバ6内部以外の空間は、大気圧となっておりプラズマの発生が抑止されている。
上述した構成により、真空チャンバ6内のみにてプラズマを発生させるため、余分な領域におけるプラズマ発生によるマイクロ波エネルギーの損失が起きないため、注入したマイクロ波エネルギーを中空容器8の内面のコーティングに有効に使用することができ、注入するマイクロ波エネルギーを従来に比較して削減することが可能となる。また、アンテナ4を大気圧の雰囲気に配置することで、ガス供給管5に対してマイクロ波エネルギーを結合させるときに流れる電流により、該アンテナ4に発生した発熱を、空気を媒体として放熱することができるので、該アンテナ4が熱を蓄積することがなく、図示しない該アンテナ4を保持する樹脂が溶解することを防止することができる。
ここで、表1に示すテーブルの各条件に共通したガス供給管5やその先端を含めて、このプラズマ成膜装置による中空容器8の内面への成膜処理について説明する。先ず、図1に示す、成膜装置形態を用いて、実際に、該中空容器8の内面に対して薄膜を成膜した結果について説明する。例えば、該中空容器8として、ポリエチレンテレフタレートで延伸成形した容器500ml、口内径25mm、平均肉厚0.5mmのPETボトルをPECVD法によって、プロセスガスの化学反応により容器内面の表面に薄膜を形成させた。このときの装置の条件は、同軸共振器1の円筒軸方向の内部空洞の長さLを330mm、アンテナ4の長さLaを111mm、ガス供給管5の長さLgを192mm、その結果できる間隙dを27mmとした。
上述したプラズマを用いた成膜方法においては、前記同軸共振器1内にガス供給管5を設けることとなるが、一般的に該ガス供給管5の先端が中空容器8の様々な形状の底面部位近傍に位置することになるため該ガス供給管5の先端が微細な孔またはスリット等でガスを均一に分散して供給しないと底面部位形状由来の膜厚のばらつきが生じやすくなると
いった欠点を有する。しかしながら、該ガス供給管5の孔またはスリット等の開口面積が少ない程、供給ガスの種類によってはプラズマ化されたガスの汚れ等でつまり易くなってしまう。さらに、量産ベースの装置や高速化などではその傾向が著しくなることが容易に推定される。
そこで、本発明では、原料ガスを注入するガス供給管5の先端のガス孔角度を中空容器8の底面部位に対して水平方向から30〜60°方向に設けている。さらに好ましくは45°方向に設けることである。
また、前記ガス供給管5には、周方向に均等に孔を配置し、さらに好ましくは4箇所、等間隔に孔を配置する。これが円筒軸に平行に均等の間隔を有しながら周方向に配置された場合、該ガス供給管5の先端の孔径が同径であることにより、成膜時にプラズマ化されたガスの汚れ等で該ガス供給管5の孔がつまることなく中空容器8の表面に均一な膜を成膜することが可能となる。
このとき、薄膜形成の原料ガスは、ガス供給管5の側壁の複数の孔から中空容器8内に注入され、形成に用いる主ガスとして、ヘキサ・メチル・ジ・シロキサン(以下HMDSOと称する)の他に、トリ・メチル・シロキサンなどを用いることが可能であり、また、サブガスとしては、酸素の他、窒素などを用いることが可能である。上述した主ガス及びサブガスにより成膜された薄膜の層は、いわゆるセラミック層SiOxy(x=1〜2.2/y=0.3〜3)を主成分とするものである。ここで用いられる該中空容器8の基材としては、PET以外に、PE、PP、PIなどを選ぶことも可能であり、ブロー成形・射出成形・押出成形等により容器の形状に成形される。また、これらの材料の複数層からなる積層体を用いた容器もありうる。
本発明のプラズマ成膜装置の装置構成としては、同軸共振器1の天面板3に設けられたアンテナ4から、該同軸共振器1に対してマイクロ波エネルギーを加える方式である。そして、図示しないマイクロ波発振器によって得られるマイクロ波エネルギーが方形導波管7を伝搬し、導波管同軸変換部10によって、導体9の伝送モードに変換され、アンテナ4を介して天面から導入される。前記中空容器8は、真空チャンバ6内に設けられ、この真空チャンバ6外部と真空チャンバ6内部との領域に、円筒容器2内を区分し、真空チャンバ6内、すなわち、該中空容器8収納部分は真空状態が保たれる構造となっている。
さらに、同軸共振器1と同軸構造体をなす金属製のガス供給管5により、中空容器8内部へと原料ガスが注入される。また、真空チャンバ6内を1.33Pa(パスカル)まで、真空装置により真空吸引して一定減圧状態を保つ。さらに、該中空容器8内面にバリア性の薄膜のコーティングを行うため、ガス供給管5から原料ガスHMDSOを気体の標準状態換算で流量10ml/分にて、かつ酸素の流量を50ml/分にて注入し、該中空容器8内の真空度を13.33Paの真空圧力に調整した状態において、アンテナ4からマイクロ波エネルギーを同軸共振器1に結合させてプラズマを発生させる。
そして、このマイクロ波エネルギーによって、中空容器8の内側において原料ガスのプラズマを発生させる。このマイクロ波は周波数2.45GHz、電力が200〜400Wであり、5秒間に渡って供給され、この間にプラズマが発生して、所定の薄膜の成膜を行う。
次に、前記プラズマ成膜装置により、中空容器8の内面に成膜されたバリア性の薄膜(すなわち、セラミック薄膜コートPETボトル)の評価を行う。この評価方法としては、蛍光X線強度からSi強度を測定し、これをSiOxyの膜厚に換算しこれを膜厚とした。
次に、連続600回中空容器8の内面に成膜を繰り返し連続成膜終了後に同様に汚染されたガス供給管5の特に先端の表面のつまり易さを目視で観察しこれをガス供給管5先端のつまり易さとした。
次に、アクリル板とエポキシ系接着剤とを、成膜された中空容器8の簡易蓋材として使用し、密封された該中空容器8の酸素に対するバリア性をMOCON社のOX−TRAN(登録商標)で容器(pkg)1個当たりの酸素透過量(ml/pkg/day)として測定し、成膜効果の評価方法(酸素バリア性)とした。
以下、本発明の具体的実施例を挙げて説明するが、それに限定されるものではない。
<実施例1>
図1に示すようなガス供給管5の先端形状において基準となる同軸共振器1の円筒軸方向の内部空洞の長さLを330mm、アンテナ4の長さLaを111mm、ガス孔径がΦ0.3mmのガス供給管5の長さLgを192mm、その結果できる間隙dを27mmとした。一方このときのガス供給管5の先端形状は、図2に示すような孔型であり、中空容器8の底面部位に対して円筒軸と垂直方向から45°方向に孔方向が位置されていてその先端の孔径はΦ0.5mmとした。得られたセラミック薄膜コートPETボトルを前述の評価方法で評価した。評価内容としては、膜厚、ガス供給管5先端のつまり易さ、酸素バリア性、総合評価である。その結果は表1に記す。
<実施例2>
実施例1において、ガス供給管5の先端のガス孔角度を中空容器8の底面部位に対して水平方向から30°方向に設けた以外は実施例1と同様にして成膜した。得られたセラミック薄膜コートPETボトルを前述の評価方法で評価した。評価内容としては、膜厚、ガス供給管5先端のつまり易さ、酸素バリア性、総合評価である。その結果は表1に記す。
<実施例3>
実施例1において、ガス供給管5の先端のガス孔角度を中空容器8の底面部位に対して水平方向から60°方向に設けた以外は実施例1と同様にして成膜した。得られたセラミック薄膜コートPETボトルを前述の評価方法で評価した。評価内容としては、膜厚、ガス供給管5先端のつまり易さ、酸素バリア性、総合評価である。その結果は表1に記す。
次に、比較例を示す。
<比較例1>
実施例1において、ガス供給管5の先端形状は、図3に示すように、スリット型であり、中空容器8の底面部位に対して円筒軸と平行にスリット方向が位置されていてそのスリットe短尺幅は0.2mmとした以外は実施例1と同様にして成膜した。得られたセラミック薄膜コートPETボトルを前述の評価方法で評価した。評価内容としては、膜厚、ガス供給管5先端のつまり易さ、酸素バリア性、総合評価である。その結果は表1に記す。
<比較例2>
実施例1において、ガス孔の孔径をΦ0.3mmにした以外は実施例1と同様にして成膜した。得られたセラミック薄膜コートPETボトルを前述の評価方法で評価した。評価内容としては、膜厚、ガス供給管5先端のつまり易さ、酸素バリア性、総合評価である。その結果を表1に示す。
<比較例3>
実施例1において、ガス孔の孔径をΦ0.7mmにした以外は実施例1と同様にして成膜した。得られたセラミック薄膜コートPETボトルを前述の評価方法で評価した。評価内容としては、膜厚、ガス供給管5先端のつまり易さ、酸素バリア性、総合評価である。その結果を表1に示す。
<比較例4>
実施例1において、ガス供給管5の先端のガス孔角度を中空容器8の底面部位に対して水平方向から20°方向に設けた以外は実施例1と同様にして成膜した。得られたセラミック薄膜コートPETボトルを前述の評価方法で評価した。評価内容としては、膜厚、ガス供給管5先端のつまり易さ、酸素バリア性、総合評価である。その結果は表1に記す。
<比較例5>
実施例1において、ガス供給管5の先端のガス孔角度を中空容器8の底面部位に対して水平方向から70°方向に設けた以外は実施例1と同様にして成膜した。得られたセラミック薄膜コートPETボトルを前述の評価方法で評価した。評価内容としては、膜厚、ガス供給管5先端のつまり易さ、酸素バリア性、総合評価である。その結果は表1に記す。
Figure 0004876611
表1は、実施例1〜3、及び比較例1〜5のセラミック薄膜コートPETボトルの膜厚、ガス供給管5先端のつまり易さ、酸素バリア性、総合評価の評価結果を示す表である。
<評価結果>
通しNo.#1〜#3の条件による実施例のプラズマ成膜装置において、薄膜を成膜したPETボトルの膜厚は、各々胴部1、2、3が約10nm、ガス供給管5先端のつまり易さは連続600回では目視確認されず良好、酸素バリア性は、0.0025(ml/pkg/day)〜0.0035(ml/pkg/day)であった。特に酸素バリア性が0.0025(ml/pkg/day)と良好だった#1の実施例1が推奨される条件である。
一方、#4〜#8の条件による比較例のプラズマ成膜装置において、薄膜を成膜したPETボトルの膜厚は、各々胴部1、2、3が平均すると約10nmも胴部1、3及び底面部周囲でのばらつきが大きく胴部1で最大値15nm(#5)、最小値6nm(#6)、胴部3で最大値13nm(#6)、最小値8nm(#5)、底面部周囲で最大値20nm(#6)、最小値4nm(#5)であった。ガス供給管5先端のつまり易さは連続600回では目視確認された#4、5があり、特に#4はスリット表面を覆う薄い膜が目視確認された。酸素バリア性は、#4の比較例1が0.0025(ml/pkg/day)と良好であったが、先端のスリット表面(スリットe短尺幅0.2mmと狭い)を覆う薄い膜が確認された。膜厚バランスが悪い#5の比較例2が0.0100(ml/pkg/day)で酸素バリア性が一番悪かった。これ以外の#6、7、8もPETボトルのブランク比約20倍に相当する0.0035(ml/pkg/day)を上回る良好な酸素バリア性は得られなかった。この原因として膜厚バランスの悪さ以外に中空容器8の底面部位に対して円筒軸と垂直方向から30〜60°方向を含まない角度すなわち20゜と70゜に孔方向が位置されていることで中空容器8の底面部周囲の膜厚が薄くなったことが推定される。
本発明に係るプラズマ成膜装置の1実施例を示す構成断面図である。 本発明に係るプラズマ成膜装置のガス供給管の先端部の立体構造を示す概念図である。 従来のスリット型ガス供給管の先端部の斜視図である。
符号の説明
1・・・同軸共振器
2・・・円筒容器
3・・・天面板
4・・・アンテナ
5・・・ガス供給管
6・・・真空チャンバ
7・・・方形導波管
8・・・中空容器
9・・・導体
10・・・導波管同軸変換部
11・・・下面板
L・・・同軸共振器の円筒軸方向の内部空洞の長さ
La・・・アンテナの長さ
Lg・・・ガス供給管の長さ
d・・・間隙
e・・・スリット

Claims (5)

  1. マイクロ波エネルギーにより原料ガスをプラズマ化し、中空容器の表面に薄膜を成膜するプラズマ成膜装置であり、
    原料ガスを注入するガス供給管の先端形状が円錐台形状であり、この先端の傾斜にガス孔が設けられており、そのガス孔角度が該中空容器の底面部位に対して水平方向から30〜60°方向に設けられており、
    前記ガス供給管の径が0.3mmで、前記ガス孔の径が0.5mmである
    ことを特徴とするプラズマ成膜装置。
  2. 前記ガス供給管が周方向に均等に孔を配置し、これが円筒軸に平行に均等の間隔を有しながら周方向に配置された場合、該ガス供給管の先端の孔径が同径であることを特徴とする請求項1記載のプラズマ成膜装置。
  3. 前記プラズマ成膜装置が、天面及び下面が封止された円筒容器と、前記天面から円筒軸に平行に設けられ、マイクロ波エネルギーを注入するアンテナと、前記下面から円筒軸に平行に設けられ、原料ガスを供給し、かつ前記アンテナとともに同軸導体を形成する前記ガス供給管とを有し、前記円筒容器全体が一体の同軸共振器として構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のプラズマ成膜装置。
  4. 前記下面に設けられた、前記中空容器及びガス供給管を収容する大きさの真空チャンバを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のプラズマ成膜装置。
  5. 前記真空チャンバ内のみ所定の真空度であり、それ以外の前記円筒容器内は大気圧とされていることを特徴とする請求項4記載のプラズマ成膜装置。
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