JP2007129960A - 全血を用いた自己免疫疾患の検査方法 - Google Patents
全血を用いた自己免疫疾患の検査方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007129960A JP2007129960A JP2005326713A JP2005326713A JP2007129960A JP 2007129960 A JP2007129960 A JP 2007129960A JP 2005326713 A JP2005326713 A JP 2005326713A JP 2005326713 A JP2005326713 A JP 2005326713A JP 2007129960 A JP2007129960 A JP 2007129960A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gene
- genes
- gene set
- idiopathic arthritis
- list
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
Abstract
【解決手段】本発明は、末梢血細胞で発現している遺伝子の発現量を測定することにより自己免疫疾患を検査する方法であって、被検者の全血から全RNAを抽出する工程、および該全RNAにおける該遺伝子の発現量を測定する工程を含む前記方法に関する。
【選択図】なし
Description
(1)末梢血細胞で発現している遺伝子の発現を検出することにより自己免疫疾患を検査する方法であって、
被検者の全血から全RNAを抽出する工程、および
該全RNAにおける該遺伝子の発現量を測定する工程を含む、
前記方法。
(2)自己免疫疾患が若年性特発性関節炎である、(1)記載の方法。
(3)被検者由来の試料中において、下記(i)〜(v)の工程により決定された遺伝子セットに含まれる遺伝子の発現を検出することを含む、自己免疫疾患を検査する方法:
(i)自己免疫疾患特異的に発現した遺伝子群の発現データを標準化する;
(ii)高判別能遺伝子の順位付けを行い、高判別能遺伝子リストを作成する;
(iii)高判別能遺伝子リストから遺伝子セットを選択する;
(iv)工程(iii)の遺伝子セットの判別能力評価を行う;
(v)判別能力を有する遺伝子セットを決定する。
(4)被検者由来の試料中において、配列番号1〜100で表される塩基配列で特定される遺伝子からなり配列番号の順に順位付けされた高判別能遺伝子リストから選択される遺伝子を含む遺伝子セットであって、該遺伝子セットの自己免疫疾患の判別率が50%以上である遺伝子セットに含まれる遺伝子の発現を検出することを含む、自己免疫疾患を検査する方法。
(5)自己免疫疾患が若年性特発性関節炎である、(4)記載の方法。
(7)遺伝子セットが、高判別能遺伝子リストの1番目から20番目までの遺伝子から選択される少なくとも5の遺伝子を含む、(4)または(5)記載の方法。
(8)被検者由来の試料中において、下記(i)〜(v)の工程により決定された遺伝子セットに含まれる遺伝子の発現を検出することを含む、全身型若年性特発性関節炎と多関節型若年性特発性関節炎を判別する方法:
(i)全身型若年性特発性関節炎と多関節型若年性特発性関節炎の間で特異的に発現した遺伝子群の発現データを標準化する;
(ii)高判別能遺伝子の順位付けを行い、高判別能遺伝子リストを作成する;
(iii)高判別能遺伝子リストから遺伝子セットを選択する;
(iv)工程(iii)の遺伝子セットの判別能力評価を行う;
(v)判別能力を有する遺伝子セットを決定する。
(9)被検者由来の試料中において、配列番号101〜200で表される塩基配列で特定される遺伝子からなり配列番号の順に順位付けされた高判別能遺伝子リストから選択される遺伝子を含む遺伝子セットであって、該遺伝子セットの全身型若年性特発性関節炎と多関節型若年性特発性関節炎の判別率が50%以上である遺伝子セットに含まれる遺伝子の発現を検出することを含む、全身型若年性特発性関節炎と多関節型若年性特発性関節炎を判別する方法。
(10)遺伝子セットが、高判別能遺伝子リストの少なくとも1番目から5番目までの遺伝子を含む、(9)記載の方法。
(12)遺伝子の発現を検出することが、
被検者由来の試料から全RNAを抽出する工程、および
該全RNAにおける該遺伝子の発現量を測定する工程を含む、
(3)〜(11)のいずれかに記載の方法。
(13)配列番号1〜100で表される塩基配列で特定される遺伝子からなり配列番号の順に順位付けされた高判別能遺伝子リストから選択される遺伝子を含む遺伝子セットにおいて、各遺伝子を特異的に増幅するための15〜30塩基長の連続したプライマー、または各遺伝子を検出するための20〜1500塩基長の連続したプローブを含み、該遺伝子セットの自己免疫疾患の判別率が50%以上である、自己免疫疾患を判別するためのキット。
(14)自己免疫疾患が若年性特発性関節炎である、(13)記載のキット。
(15)遺伝子セットが、高判別能遺伝子リストの少なくとも1番目から5番目の遺伝子を含む、(13)または(14)記載のキット。
(17)配列番号101〜200で表される塩基配列で特定される遺伝子からなり配列番号の順に順位付けされた高判別能遺伝子リストから選択される遺伝子を含む遺伝子セットにおいて、各遺伝子を特異的に増幅するための15〜30塩基長の連続したプライマー、または各遺伝子を検出するための20〜1500塩基長の連続したプローブを含み、該遺伝子セットの全身型若年性特発性関節炎と多関節型若年性特発性関節炎の判別率が50%以上である、全身型若年性特発性関節炎と多関節型若年性特発性関節炎を判別するためのキット。
(18)遺伝子セットが、高判別能遺伝子リストの少なくとも1番目から5番目の遺伝子を含む、(17)記載のキット。
(19)遺伝子セットが、高判別能遺伝子リストの1番目から15番目までの遺伝子から選択される少なくとも5の遺伝子を含む、(17)記載のキット。
(20)配列番号1〜100で表される塩基配列で特定される遺伝子からなり配列番号の順に順位付けされた高判別能遺伝子リストから選択される遺伝子を含む遺伝子セットであって、該遺伝子セットの自己免疫疾患の判別率が50%以上である、自己免疫疾患を検査するためのマーカー遺伝子セット。
(21)配列番号101〜200で表される塩基配列で特定される遺伝子からなり配列番号の順に順位付けされた高判別能遺伝子リストから選択される遺伝子を含む遺伝子セットであって、該遺伝子セットの全身型若年性特発性関節炎と多関節型若年性特発性関節炎の判別率が50%以上である、全身型若年性特発性関節炎と多関節型若年性特発性関節炎を判別するためのマーカー遺伝子セット。
一実施形態において本発明は、下記(i)〜(v)の工程により決定された遺伝子セットに含まれる遺伝子の発現を検出することを含む、自己免疫疾患を検査する方法に関する:
(i)自己免疫疾患特異的に発現した遺伝子群の発現データを標準化する;
(ii)高判別能遺伝子の順位付けを行い、高判別能遺伝子リストを作成する;
(iii)高判別能遺伝子リストから遺伝子セットを選択する;
(iv)工程(iii)の遺伝子セットの判別能力評価を行う;
(v)判別能力を有する遺伝子セットを決定する。
上記のようにして得られた標準化遺伝子発現データを多変量解析することによって、統計学的処理を行い、遺伝子セットを選択する。
手順101:
上記標準化遺伝子発現データ中の数値のそれぞれに対応するDNAマイクロアレイ上のプローブ番号のリストと症例番号のリストからなる標準化データマトリックスを用意する。
手順102:
テスト用のデータとして、標準化データマトリックスから1サンプル除去する。
手順103:
後述の高判別能遺伝子の順位付け処理によって、高い判別能力を持つ順番に遺伝子を並べたリスト(高判別能遺伝子リスト)を生成する。
手順104:
手順103によって作成された高判別能遺伝子リストの上位から順番に遺伝子を抜き取ることにより遺伝子セットを選択し、手順102において除去しておいたテスト用サンプルが自己免疫疾患であるかどうか判別を行う。判別の方法は、後述の手順301〜手順306に従う。
テスト用に除去していたサンプルを元に戻す。
手順106:
解析の途中、サンプルは1度だけ除去される。1度も除去されていないサンプルが存在した場合、手順102に戻り、そのサンプルをテスト用サンプルとして除去して解析を進める。
手順107:
解析したすべての結果を総合し、遺伝子セットの判別率が評価基準以上であるならば、得られたその遺伝子セットを採択し、判別率が評価基準以下である場合、その遺伝子セットは採用せず、処理を終了する。以上の手順を繰りかえすことによって、遺伝子セットを決定する。
ある遺伝子Nを処理対象とした際、サンプルは、自己免疫疾患の患者由来のサンプルか、健常者由来のサンプルであるか、ラベルがつけられている。それぞれのラベルを基に以下の式1を用いて、その遺伝子が自己免疫疾患の判別分析にどの程度有用であるかを示す指標としてSignal To Noise Ratio値を計算する。
各サンプルにつけられているラベルをランダムに入れ替えて、式1を用いて再度Signal to Noise Ratioの値を計算する。
手順203:
手順202の処理を所定の回数繰り返す。なお、Golubらは400回で行っていたが、本発明の実施例では手順202を1000回繰り返した。
手順204:
手順201、202によって計算された数値を元に、手順201において計算されたSignal To Noise Ratio値のpValueを計算し、pValueが一定値以上(p>=0.01)の遺伝子を除去する。
手順205:
標準化データマトリックスを手順202で計算されたSignal to Noise Ratioの順に並び替える。
手順102において、順位付けされた遺伝子リストの上位1〜N番目の遺伝子を抜き出した遺伝子セットを選択する。
手順302:
手順301によって、抜き出された遺伝子セットを利用して、手順102によって除去されている1サンプルが、自己免疫疾患か、健常者かを判別するために、以下の式2を利用して、重み付投票値Vを計算する。
xiの値がμIに近いかμIIに近いかによって、投票の方向を決定し、投票値としてViを利用する。
手順301によって抜き出された遺伝子セットに含まれる遺伝子すべてに対して、上記式2を利用して投票を行い、最終的に投票値の絶対値が大きいほうを、その遺伝子セットによって、決定された判別値とする。
手順304:
なお、手順302で得られた投票値を用いて、その予測がどの程度確からしいかをPrediction Scoreとして、以下の式3を用いて計算を行う。
Prediction Score:
手順102において除去されたサンプルは、事前に自己免疫疾患であるかどうかはわかっているので、今回予測された結果と比べて分析が当たっていたかどうかを調べる。
手順306:
Golubらの方法(Science,前掲)に従い、手順304で計算されたPrediction Scoreが、使用遺伝子数のルート1/2以下の場合、その判別結果は判定不能とする。
(i)全身型若年性特発性関節炎と多関節型若年性特発性関節炎の間で特異的に発現した遺伝子群の発現データを標準化する;
(ii)高判別能遺伝子の順位付けを行い、高判別能遺伝子リストを作成する;
(iii)高判別能遺伝子リストから遺伝子セットを選択する;
(iv)工程(iii)の遺伝子セットの判別能力評価を行う;
(v)判別能力を有する遺伝子セットを決定する。
一実施形態において、自己免疫疾患を検査するための高判別能遺伝子リストは、好ましくは、配列番号1〜100で表される塩基配列で特定される遺伝子からなり配列番号の順に順位付けされた高判別能遺伝子リストである(表1)。
上記表1および表2の遺伝子リストにおいて、ID番号は、GenBankに登録されているアクセッション番号をさす。
本発明における自己免疫疾患を判別するための好適な遺伝子セットは、配列番号1〜100で表される塩基配列で特定される遺伝子からなり配列番号の順に順位付けされた高判別能遺伝子リストから選択される遺伝子を含む遺伝子セットであって、その自己免疫疾患判別率が50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは85%以上の遺伝子セットである。ここで、自己免疫疾患判別率は上記の方法により決定されるものである。該遺伝子セットは、表1の遺伝子リストから選択される少なくとも5遺伝子、好ましくは5〜50遺伝子、より好ましくは10〜40遺伝子、さらに好ましくは10〜30遺伝子を含む。
被検者由来の試料中の、各遺伝子の発現を検出する方法、より詳しくは各遺伝子の発現量を測定する方法としては、被検者由来の試料中の各塩基配列で特定される遺伝子のmRNAを測定する方法が挙げられる。
本発明はまた、配列番号1〜100で表される塩基配列で特定される遺伝子からなり配列番号の順に順位付けされた高判別能遺伝子リストから選択される遺伝子を含む遺伝子セットにおいて、(a)各遺伝子を特異的に増幅するための15〜30塩基長の連続したプライマー、または(b)各遺伝子を検出するための20〜1500塩基長の連続したプローブを含み、該遺伝子セットの自己免疫疾患の判別率が50%以上である、自己免疫疾患を判別するためのキットに関する。
全身型若年性特発性関節炎(soJIA)患者の末梢血細胞より抽出された全RNA:51症例
多関節型若年性特発性関節炎(polyJIA)患者の末梢血細胞より抽出された全RNA:5症例
健常子供の末梢血細胞より抽出された全RNA:8症例
健常成人の末梢血細胞より抽出された全RNA(Reference作成のため):45症例
測定試料は室温で保存し、全RNAの抽出後から測定終了時までの期間は、超低温槽(SANYO社製)中、-60℃以下で保存した。
PAXgene真空採血管(PreAnalytiX)を用いて採られた末梢血より、PAXgene RNA Blood RNA Kit(PreAnalytiX)を用いて全RNAを抽出した。詳細は以下のとおりである。
NanoDrop(登録商標)で算出された濃度を基に各全RNAを1μgずつ小分けしたものを3本調製し、残試料と共に-60℃以下の温度で保存した。
末梢血細胞由来全RNAをAmino Allyl Message AmpTM aRNA kit(#1752:Ambion)を用いて各々aRNA増幅し、アミノアリル標識aRNAを調製した。詳細は以下の1)〜6)のとおりである。
(1)以下の試薬を混合し、70℃のヒートブロックで10分間インキュベートした。
全RNA 2μg
T7 Oligo(dT)Primer 1μl
Nuclease free DW up to 12μl
(2)以下の組成(1サンプルあたり)でプレミックスを調製した。
10×First Strand Buffer 2μl
Ribonuclease Inhibitor 1μl
dNTP Mix 4μl
Reverse Transcriptase 1μl
(3)(1)の反応液に(2)のプレミックスを加え、数回ピペッティングして液を混合した後、42℃のヒートブロック中で2時間インキュベートした。サンプルを氷上に移し冷却した。
上記のサンプルに以下の試薬を加え、数回ピペッティングして混合し、16℃で2時間インキュベートした。
Nuclease free DW 63μl
10×second Strand Buffer 10μl
dNTP Mix 4μl
DNA Polymerase 2μl
RNAse H 1μl
キットに添付のフィルターカートリッジをウォッシュチューブにセットし、cDNA binding buffer 50μlでフィルターを湿らせた。そのまま室温で5分間インキュベートした。合成したcDNAサンプル溶液に、cDNA binding buffer 250μlを加え、数回ピペッティングして混合した後、上記フィルターカートリッジに移した。溶液がフィルターを通過し終わるまで10000Gで1分間遠心した。ウォッシュチューブ内の液を捨て、フィルターカートリッジを戻した。cDNA wash buffer 650μlをフィルターに入れた。溶液がフィルターを通過し終わるまで10000Gで1分間遠心した。ウォッシュチューブ内の液を捨て、フィルターカートリッジを戻し、再度10000Gで1分間遠心してフィルターに残ったwash buffer を完全に振り落とした。フィルターカートリッジを新しいチューブにセットし、あらかじめ50℃に暖めておいたnuclease free DW 9μlをフィルターに入れた。この時、なるべくフィルターの中央部分にDWを入れるようにした。室温で2分間インキュベートした後、10,000Gで1分間遠心した。上記のnuclease free DW 9μlをフィルターに入れ、室温で2分間インキュベートし、10,000Gで1分間遠心する操作を繰り返し、14μlのcDNAサンプル溶液を回収した。
上記1)〜3)の操作で得られたcDNAサンプル溶液14μlを0.2ml遠心チューブに取り、以下の試薬を加えた。
aaUTP Solution (50 mM) 3μl
ATP, CTP, GTP mix (25 mM) 12μl
UTP Solution (50 mM) 3μl
T7 10×Reaction Buffer 4μl
T7 Enzyme Mix 4μl
数回ピペッティングして液を混合した後、37℃のサーマルサイクラーで14時間インキュベートした。インキュベート終了後、サーマルサイクラーは自動で4℃に設定された。DNAse 2μlを加えてピペッティングで混合し、37℃のサーマルサイクラーで30分間インキュベートした。
Amino Allyl Message AmpTM aRNA kit (Ambion)に添付されたaRNAコレクションチューブとフィルターカートリッジをセットした。4)で得られたサンプル溶液を1.5mlの遠心チューブに移し、58μlのnuclease free DW、aRNA binding buffer 350μl、100% EtOH 250μlを加え、数回ピペッティングして溶液を混合した後、aRNAコレクションチューブに入れ、10000Gで1分間遠心した。フィルターカートリッジをはずして遠心チューブ内の液を捨て、フィルターを戻した。aRNA wash buffer 650μlをフィルターに入れ、10000Gで1分間遠心した。チューブ内の液を捨て、フィルターカートリッジを戻し、再度1000Gで1分間程度遠心してフィルターに残ったwash bufferを完全に振り落とした。フィルターカートリッジを新しいチューブにセットし、あらかじめ50℃に暖めておいたnuclease free DW 50μlをフィルターに入れた。この時、なるべくフィルターの中央部分にDWを入れるようにした。室温で2分間インキュベートした後、10,000Gで2分間遠心した。上記のnuclease free DW 50μlをフィルターに入れ、室温で2分間インキュベートし、10,000Gで2分間遠心する操作を繰り返し、100μlのアミノアリル標識aRNAサンプルを回収した。
5)で得られたアミノアリル標識aRNAサンプル溶液から1μlを取り、RNA 6000 Nano LabChip(登録商標)kit(Agilent Technologies)を用いて、Bioanalyzer(登録商標)(Agilent Technologies)による電気泳動を行った。これにより正常にaRNA増幅が行われているかを確認した。同アミノアリル標識aRNAサンプル溶液から1μlを使用し、NanoDrop(登録商標)(NanoDrop(登録商標) Technologies Inc.)で濃度測定した。aRNA溶液は1回反応使用分(5μg)に分注し、下記の方法でEtOH沈殿を行い、-20℃以下にて保存した。
実施例2で得られたペレットをカップリングバッファーに溶解し、各々aRNAに蛍光色素Cy3またはCy5を結合させて標識化した。詳細は以下のとおりである。
DMSOに溶解したCyDye(Amersham Bioscience)をaRNA溶液に加え、40℃に設定されたヒートブロック中で1時間反応させた。未反応のCyDyeをゲルろ過カラム(Micro Bio-Spin(登録商標) P-30)で除去した。CyDye化されたaRNAは限外ろ過膜(Microcon(登録商標) YM-30)で精製・濃縮した。
ハイブリダイゼーション溶液、salmon sperm DNA等を加え、ターゲット溶液を作製した。ハイブリダイゼーション溶液は、塩化テトラメチルアンモニウム(Aldrich、T1、952-6、98+%)109.60gを約100mlの滅菌蒸留水に溶解し、更に滅菌蒸留水を加えて200mlにメスアップした後、0.2mm径のフィルターで濾過し、50mlのプラスチック製遠心チューブに分注して、室温(15℃〜27℃)にて保存することにより作製した。
上記実施例で用いた試薬の詳細は以下のとおりである。
Claims (21)
- 末梢血細胞で発現している遺伝子の発現を検出することにより自己免疫疾患を検査する方法であって、
被検者の全血から全RNAを抽出する工程、および
該全RNAにおける該遺伝子の発現量を測定する工程を含む、
前記方法。 - 自己免疫疾患が若年性特発性関節炎である、請求項1記載の方法。
- 被検者由来の試料中において、下記(i)〜(v)の工程により決定された遺伝子セットに含まれる遺伝子の発現を検出することを含む、自己免疫疾患を検査する方法:
(i)自己免疫疾患特異的に発現した遺伝子群の発現データを標準化する;
(ii)高判別能遺伝子の順位付けを行い、高判別能遺伝子リストを作成する;
(iii)高判別能遺伝子リストから遺伝子セットを選択する;
(iv)工程(iii)の遺伝子セットの判別能力評価を行う;
(v)判別能力を有する遺伝子セットを決定する。 - 被検者由来の試料中において、配列番号1〜100で表される塩基配列で特定される遺伝子からなり配列番号の順に順位付けされた高判別能遺伝子リストから選択される遺伝子を含む遺伝子セットであって、該遺伝子セットの自己免疫疾患の判別率が50%以上である遺伝子セットに含まれる遺伝子の発現を検出することを含む、自己免疫疾患を検査する方法。
- 自己免疫疾患が若年性特発性関節炎である、請求項4記載の方法。
- 遺伝子セットが、高判別能遺伝子リストの少なくとも1番目から5番目までの遺伝子を含む、請求項4または5記載の方法。
- 遺伝子セットが、高判別能遺伝子リストの1番目から20番目までの遺伝子から選択される少なくとも5の遺伝子を含む、請求項4または5記載の方法。
- 被検者由来の試料中において、下記(i)〜(v)の工程により決定された遺伝子セットに含まれる遺伝子の発現を検出することを含む、全身型若年性特発性関節炎と多関節型若年性特発性関節炎を判別する方法:
(i)全身型若年性特発性関節炎と多関節型若年性特発性関節炎の間で特異的に発現した遺伝子群の発現データを標準化する;
(ii)高判別能遺伝子の順位付けを行い、高判別能遺伝子リストを作成する;
(iii)高判別能遺伝子リストから遺伝子セットを選択する;
(iv)工程(iii)の遺伝子セットの判別能力評価を行う;
(v)判別能力を有する遺伝子セットを決定する。 - 被検者由来の試料中において、配列番号101〜200で表される塩基配列で特定される遺伝子からなり配列番号の順に順位付けされた高判別能遺伝子リストから選択される遺伝子を含む遺伝子セットであって、該遺伝子セットの全身型若年性特発性関節炎と多関節型若年性特発性関節炎の判別率が50%以上である遺伝子セットに含まれる遺伝子の発現を検出することを含む、全身型若年性特発性関節炎と多関節型若年性特発性関節炎を判別する方法。
- 遺伝子セットが、高判別能遺伝子リストの少なくとも1番目から5番目までの遺伝子を含む、請求項9記載の方法。
- 遺伝子セットが、高判別能遺伝子リストの1番目から15番目までの遺伝子から選択される少なくとも5の遺伝子を含む、請求項9記載の方法。
- 遺伝子の発現を検出することが、
被検者由来の試料から全RNAを抽出する工程、および
該全RNAにおける該遺伝子の発現量を測定する工程を含む、
請求項3〜11のいずれか1項記載の方法。 - 配列番号1〜100で表される塩基配列で特定される遺伝子からなり配列番号の順に順位付けされた高判別能遺伝子リストから選択される遺伝子を含む遺伝子セットにおいて、各遺伝子を特異的に増幅するための15〜30塩基長の連続したプライマー、または各遺伝子を検出するための20〜1500塩基長の連続したプローブを含み、該遺伝子セットの自己免疫疾患の判別率が50%以上である、自己免疫疾患を判別するためのキット。
- 自己免疫疾患が若年性特発性関節炎である、請求項13記載のキット。
- 遺伝子セットが、高判別能遺伝子リストの少なくとも1番目から5番目の遺伝子を含む、請求項13または14記載のキット。
- 遺伝子セットが、高判別能遺伝子リストの1番目から20番目までの遺伝子から選択される少なくとも5の遺伝子を含む、請求項13または14記載のキット。
- 配列番号101〜200で表される塩基配列で特定される遺伝子からなり配列番号の順に順位付けされた高判別能遺伝子リストから選択される遺伝子を含む遺伝子セットにおいて、各遺伝子を特異的に増幅するための15〜30塩基長の連続したプライマー、または各遺伝子を検出するための20〜1500塩基長の連続したプローブを含み、該遺伝子セットの全身型若年性特発性関節炎と多関節型若年性特発性関節炎の判別率が50%以上である、全身型若年性特発性関節炎と多関節型若年性特発性関節炎を判別するためのキット。
- 遺伝子セットが、高判別能遺伝子リストの少なくとも1番目から5番目の遺伝子を含む、請求項17記載のキット。
- 遺伝子セットが、高判別能遺伝子リストの1番目から15番目までの遺伝子から選択される少なくとも5の遺伝子を含む、請求項17記載のキット。
- 配列番号1〜100で表される塩基配列で特定される遺伝子からなり配列番号の順に順位付けされた高判別能遺伝子リストから選択される遺伝子を含む遺伝子セットであって、該遺伝子セットの自己免疫疾患の判別率が50%以上である、自己免疫疾患を検査するためのマーカー遺伝子セット。
- 配列番号101〜200で表される塩基配列で特定される遺伝子からなり配列番号の順に順位付けされた高判別能遺伝子リストから選択される遺伝子を含む遺伝子セットであって、該遺伝子セットの全身型若年性特発性関節炎と多関節型若年性特発性関節炎の判別率が50%以上である、全身型若年性特発性関節炎と多関節型若年性特発性関節炎を判別するためのマーカー遺伝子セット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005326713A JP4870976B2 (ja) | 2005-11-10 | 2005-11-10 | 全血を用いた自己免疫疾患の検査方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005326713A JP4870976B2 (ja) | 2005-11-10 | 2005-11-10 | 全血を用いた自己免疫疾患の検査方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007129960A true JP2007129960A (ja) | 2007-05-31 |
JP4870976B2 JP4870976B2 (ja) | 2012-02-08 |
Family
ID=38152144
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005326713A Expired - Fee Related JP4870976B2 (ja) | 2005-11-10 | 2005-11-10 | 全血を用いた自己免疫疾患の検査方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4870976B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011520446A (ja) * | 2008-05-14 | 2011-07-21 | ミレニアム・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド | 適応免疫における免疫調節物質の効果をモニターするための方法およびキット |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004033082A (ja) * | 2002-07-02 | 2004-02-05 | Ichiro Takemasa | 大腸癌の肝転移を予測するための遺伝子セット |
WO2004112589A2 (en) * | 2003-06-20 | 2004-12-29 | Genenews, Inc. | Method for the detection of gene transcripts in blood and uses thereof |
JP2005509432A (ja) * | 2001-11-19 | 2005-04-14 | インターリューキン ジェネティックス インコーポレイテッド | 転写および炎症性疾患および感染症に対する感受性に影響するインターロイキン−1遺伝子座の機能的多型 |
-
2005
- 2005-11-10 JP JP2005326713A patent/JP4870976B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005509432A (ja) * | 2001-11-19 | 2005-04-14 | インターリューキン ジェネティックス インコーポレイテッド | 転写および炎症性疾患および感染症に対する感受性に影響するインターロイキン−1遺伝子座の機能的多型 |
JP2004033082A (ja) * | 2002-07-02 | 2004-02-05 | Ichiro Takemasa | 大腸癌の肝転移を予測するための遺伝子セット |
WO2004112589A2 (en) * | 2003-06-20 | 2004-12-29 | Genenews, Inc. | Method for the detection of gene transcripts in blood and uses thereof |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011520446A (ja) * | 2008-05-14 | 2011-07-21 | ミレニアム・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド | 適応免疫における免疫調節物質の効果をモニターするための方法およびキット |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4870976B2 (ja) | 2012-02-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN100529100C (zh) | 核酸在制备评价患者的疾病状态的诊断试剂中的用途 | |
US9758829B2 (en) | Molecular malignancy in melanocytic lesions | |
US9809854B2 (en) | Biomarkers for disease activity and clinical manifestations systemic lupus erythematosus | |
US20230366034A1 (en) | Compositions and methods for diagnosing lung cancers using gene expression profiles | |
KR102110039B1 (ko) | 비만 진단을 위한 마이크로RNA-26b 또는 마이크로RNA-4449 바이오마커 및 이의 용도 | |
CN102628082A (zh) | 基于高通量测序技术进行核酸定性定量检测的方法 | |
CN116635538A (zh) | 诊断和治疗结核病的组合物和方法 | |
KR102414106B1 (ko) | 유방암 진단용 다중 바이오마커 및 이의 용도 | |
WO2014034685A1 (ja) | マイクロrnaによる関節リウマチの診断 | |
WO2014138396A1 (en) | Methods of detecting bladder cancer | |
JP4870976B2 (ja) | 全血を用いた自己免疫疾患の検査方法 | |
JP4889258B2 (ja) | ウシ白血病発症に対する抵抗性の判定方法 | |
JP2007006792A (ja) | 肺腺癌の胸膜浸潤を判別するための遺伝子セット | |
JP2021175381A (ja) | アトピー性皮膚炎の検出方法 | |
JP2007135466A (ja) | 肺腺癌の再発を予測するための遺伝子セット | |
WO2012056694A1 (ja) | 乳がん発症感受性の判定方法 | |
JP2007006791A (ja) | 肺腺癌を判別するための遺伝子セット | |
KR102622108B1 (ko) | 장내 미생물을 이용한 신질환 위험도 예측 또는 진단용 조성물, 그를 이용한 진단키트, 정보제공방법 및 신질환 예방 또는 치료제 스크리닝 방법 | |
JP2010261920A (ja) | 2型糖尿病診断剤 | |
KR102555878B1 (ko) | 하향조절된 mirna의 진단 및 치료를 위한 용도 | |
US20230358749A1 (en) | Early cancer diagnosis method and diagnostic kit using interferon gamma gene concentration measurement in exosomes | |
CN109750043B (zh) | 含lncRNA的系统性红斑狼疮检测试剂及其用途 | |
KR102110038B1 (ko) | 비만 진단을 위한 마이크로RNA let-7a 또는 let-7f 바이오마커 및 이의 용도 | |
JP2007135465A (ja) | 肺癌のリンパ節転移を判別するための遺伝子セット | |
KR101930818B1 (ko) | 방광암의 비침습적 진단 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20081110 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110809 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111011 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20111101 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20111118 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141125 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |