JP2007129575A - デジタル放送受信装置およびデジタル放送受信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】チャンネル切り換え時の応答時間を短縮可能なデジタル放送受信装置を提供する。
【解決手段】ECM/EMM送信モジュール290は、放送波から抽出されたECM/EMMにチャンネル情報を付加した通信パケットを生成し、他の受信機へ送信する。ECM/EMM受信モジュール390は、その通信パケットを受信してECM/EMMをチャンネル情報と共に記憶する。受信機A100、C130は、チャンネル切換え時に、ECM/EMM受信モジュール390が記憶しているECM/EMMを用いることで、切換え対象のチャンネルの放送波のスクランブルを解除する。
【選択図】図1
【解決手段】ECM/EMM送信モジュール290は、放送波から抽出されたECM/EMMにチャンネル情報を付加した通信パケットを生成し、他の受信機へ送信する。ECM/EMM受信モジュール390は、その通信パケットを受信してECM/EMMをチャンネル情報と共に記憶する。受信機A100、C130は、チャンネル切換え時に、ECM/EMM受信モジュール390が記憶しているECM/EMMを用いることで、切換え対象のチャンネルの放送波のスクランブルを解除する。
【選択図】図1
Description
本発明は、デジタル放送受信装置およびデジタル放送受信システムに関し、特に、スクランブル放送をデスクランブルする機能を備えるデジタル放送受信装置およびデジタル放送受信システムに関する。
近年、通信ネットワークの技術の進歩に伴い、家庭でのネットワーク環境の向上がめざましい。特に、2003年に地上デジタル放送が開始されてから、デジタルテレビの普及は急速に進んでいる。しかしながら、現在のデジタルテレビには、アナログテレビに比べてチャンネル切り換えに要する時間が長いという問題がある。この問題は、スクランブル解除のためのスクランブル鍵の入手に時間を要すること、および、スクランブル鍵がチャンネル毎に異なっているために、チャンネル切り換えを行なう度にスクランブル鍵を新たに入手しなければならないことにより発生している。
この問題をさらに詳細に説明するため、以下、図25、図26のフローチャートを用いて、地上デジタル放送のスクランブル鍵Ksの入手までの手順を示す(参考文献:ARIB STD−B25『デジタル放送におけるアクセス制御方式』)。
スクランブル鍵Ksは、ECM(Entitlement Control Message)と称されるメッセージデータに含まれている。このECMは、暗号鍵Kw(ワーク鍵)によって暗号化されてデジタル放送波に多重化された形式でデジタル放送受信装置に伝達される。
暗号鍵Kwは、EMM(Entitlement Management Message)と称されるメッセージデータに含まれる。このEMMは、暗号鍵Km(マスター鍵)によって暗号化されてデジタル放送波に多重化された形式でデジタル放送受信装置に伝達される。
暗号鍵Kmは,デジタル放送受信用のICカード内に蓄積されている。このICカードは、B−CAS(BS−Conditional Access Systems)カードと称される。デジタル放送受信装置は、カードスロットに挿入されているB−CASカードに、暗号化されたEMMを入力することによって、その暗号を復号化することが可能となる。
最初に、図25のフローチャートを用いて、EMMを入手するまでの手順を示す。デジタル放送受信装置は、電源ONやチャンネル切り換え等の操作を受け、新しいチャンネルのデジタル放送の受信を開始する。デジタル放送受信装置は、受信したMPEG(Moving Picture Experts Group)−2システムのTS(Transport Stream)パケット中からCAT(Conditional Access Table)を含むTSパケットを抽出する(S2000)。
CATを含むTSパケットは、PID(Packet Identifier)が0x0001に決められているため、PIDが0x0001のTSパケットを取り出せばよい。PIDは、TSパケットの種別を示す符号(パケット識別子)である。PIDは、TSパケットのヘッダに含まれている。
CATには、EMMを含むTSパケットのPIDが記述されている。デジタル放送受信装置は、そのPIDの値に基づいて、受信したTSパケットの中からEMMを含むTSパケットを抽出する(S2010)。そして、抽出したEMMをB−CASカードへ入力する(S2020)。すると、B−CASカード内において、EMMの暗号が解除されて、EMM内に格納されている暗号鍵KwがB−CASカード内に蓄積される(S2030)。
次に、図26のフローチャートを用いて、ECMに含まれるスクランブル鍵Ksを入手するための手順を説明する。ここでは、暗号鍵KwがすでにB−CASカード内に蓄積されている状態であることを前提として説明する。
まず、デジタル放送受信装置は、受信したTSパケットの中からPAT(Program Association Table)を含むTSパケットを選択して、PATを抽出する(S2100)。PATを含むTSパケットはPIDが0x0000に決められているため、デジタル放送受信装置は、PIDが0x0000のTSパケットを取り出せばよい。
PATの中には、PMT(Program Map Table)を含むTSパケットのPID値が記述されている。そこで、デジタル放送受信装置は、受信したTSパケットの中から、そのPID値と一致するTSパケットを選択して、PMTを抽出する(S2110)。
PMTの中には、ECMを含むTSパケットのPID値が記述されている。そこで、デジタル放送受信装置は、受信したTSパケットの中から、そのPID値と一致するTSパケットを選択して、ECMを抽出する(S2120)。
次に、デジタル放送受信装置は、抽出したECMをB−CASカードへ入力する(S2130)。上述した暗号鍵Kwをすでに入手していれば、B−CASカードからの出力として、デジタル放送受信装置は、スクランブル鍵Ksを取得できる(S2140)。
以上、説明したように、スクランブル鍵Ksを入手するまでには複雑な手順を踏む必要がある。従って、PAT、CAT、EMM、ECM等の各メッセージを含むTSパケットがデジタル放送波によって送られてくる頻度にもよるが、スクランブル鍵Ksの入手には、原理的にある程度の時間がかかる。
この問題を解決するために、チャンネル切り換え用の予備チューナをデジタル放送受信装置に複数装備し、複数のチャンネルを常に受信可能にする方法が考えられる。しかしながら、この方法では、全チャンネルに対応するためには、全チャンネル分の数多くのチューナを一台の受信機に搭載する必要がある。その結果、コストが非常に高くなってしまう。その一方、予備チューナの数を少なくすると、ユーザが切り換えようとするチャンネルと予備チューナが受信していたチャンネルとが一致しない時には、結局、チャンネル切り換えに時間がかかってしまう。
この問題に対する別の解決方法として、特開2002−320153号公報に示されるような方法がある。これは、チャンネルを切り換えてからそのチャンネルの動画像を表示できるようになるまでの間、切り換えたチャンネルの放送内容を示す静止画を表示するという方法である。この方法によれば、擬似的にチャンネル切り換えが高速に行なわれているように見せることができる。
具体的には、以下のような手法である。通常の選局視聴に用いる第1のチューナと、静止画を抽出するための第2のチューナとを受信機に装備する。その上で、デジタル放送が行なわれている全てのチャンネルを第2のチューナで順次選局し、各チャンネルの動画像から静止画を抽出する。そして、チャンネル切り換え時には、第1のチューナで受信した放送波を復調して、その動画像を表示可能となるまでの間、前記静止画を表示する。
しかしながら、この方法では、チャンネル切り換え直後は、対応する放送波から抽出したものとはいえ、過去に放送された動画の1コマが静止画として表示されるだけである。このため、チャンネル切り換えに要する時間自体は全く短縮されていない。また、チューナを2つ以上搭載する必要があることからコストも高くなってしまう。
特開2002−320153号公報
上記したように、地上デジタル放送では、チャンネル毎にスクランブル鍵Ksが異なるため、チャンネル切り換え時にはスクランブル鍵Ksを入手することから開始する必要がある。そして、このことがチャンネル切り換え時の応答時間を増加させる要因となっていた。
本発明は、かかる実情に鑑みて考え出されたものであり、その目的は、低コストで、チャンネルを切り換えてからスクランブル鍵を取得するまでの時間を短縮し、チャンネル切り換え時の応答時間を短縮可能なデジタル放送受信装置およびデジタル放送受信システムを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、第1のデジタル放送受信装置は、チャンネルの選局を受け付ける受付手段と、該受付手段により受け付けられたチャンネルに対応するデジタル放送波を受信する放送波受信手段と、デジタル放送波に含まれるスクランブル鍵を取得するために必要なデスクランブル用メッセージを前記受信手段が受信したデジタル放送波から抽出する抽出手段と、該抽出手段により抽出されたデスクランブル用メッセージと当該デスクランブル用メッセージに対応するチャンネル情報とを含むパケットデータを生成する生成手段と、該生成手段により生成されたパケットデータを送信するパケットデータ送信手段とを備える。
また、本発明の他の局面に従うと、第2のデジタル放送受信装置は、前記第1のデジタル放送受信装置が送信したパケットデータを受信するパケットデータ受信手段と、チャンネルの選局を受け付ける受付手段と、該受付手段により受け付けられたチャンネルに対応するデジタル放送波を受信する放送波受信手段と、デジタル放送波に含まれるスクランブル鍵を取得するために必要なデスクランブル用メッセージをチャンネル情報別に記憶する記憶手段と、前記パケットデータ受信手段が前記パケットデータを受信したときに、受信したパケットデータに含まれるチャネル情報に対応して前記記憶手段が記憶しているデスクランブル用メッセージを当該受信したパケットデータに含まれるデスクランブル用メッセージに更新する更新手段と、前記受付手段がチャンネルの選局を受け付けたときに、当該受け付けたチャンネルに対応して前記記憶手段に記憶されているデスクランブル用メッセージが更新されてから予め定めた有効時間が経過していないか否かを判定する判定手段と、該判定手段により、前記有効時間が経過していないと判定されたときに、前記受付手段が受け付けたチャンネルに対応して前記記憶手段に記憶されているデスクランブル用メッセージを用いてスクランブル鍵を取得し、該取得したスクランブル鍵を用いて前記選局されたチャンネル放送のスクランブルを解除するスクランブル解除手段とを備える。
また、本発明の他の局面に従うと、前記第2のデジタル放送受信装置は、前記判定手段が判定に用いる判定用データを前記チャンネル別に記憶する判定用データ記憶手段と、前記更新手段が各チャンネルに対応する前記デスクランブル用メッセージを更新する毎に、各チャンネルに対応するデスクランブル用メッセージ別に前記有効時間の計時を開始する複数の計時手段と、前記更新手段が前記デスクランブル用メッセージを更新したときに、当該デスクランブル用メッセージに対応する前記判定用データ記憶手段の判定用データを有効を示す値に設定し、前記複数の計時手段のうちのいずれかが前記有効時間の計時を終えたときに、当該計時手段に対応する前記判定用データ記憶手段の判定用データを無効を示す値に設定する判定用データ設定手段とをさらに備え、前記判定手段は、前記判定用データ記憶手段の判定用データが前記有効を示す値であるときに、当該判定用データに対応するデスクランブル用メッセージが更新されてから前記有効時間が経過していないと判定する。
また、本発明の他の局面に従うと、前記第1のデジタル放送受信装置と、前記第2のデジタル放送受信装置とからなる、デジタル放送受信システムにおいて、前記第1のデジタル放送受信装置は、前記受付手段がチャンネルの選局を受け付ける状態であることを示す、リクエストチャンネル受付中メッセージを請求項2記載のデジタル放送受信装置に送信する手段を含み、前記第2のデジタル放送受信装置は、前記第1のデジタル放送受信装置が備える前記受付手段に受け付けを要求するチャンネルを選定する選定手段と、前記リクエストチャンネル受付中メッセージを受信したときに、前記選定手段により選定されたチャンネルの受け付けを要求するリクエストチャンネルメッセージを、請求項1記載のデジタル放送受信装置へ送信する手段とを含み、前記第1のデジタル放送受信装置は、前記リクエストチャンネルメッセージに応じたチャンネルに対応するデジタル放送波を受信し、当該チャンネルに対応するデスクランブル用メッセージと当該デスクランブル用メッセージに対応するチャンネル情報とを含むパケットデータを請求項2記載のデジタル放送受信装置へ送信する。
また、本発明の他の局面に従うと、前記デジタル放送受信システムにおいて、前記第2のデジタル放送受信装置は、前記選定手段がチャンネルを選定し直すとき、または電源をオフにする指令が検出されたときに、前記第1のデジタル放送受信装置へ所定のチャンネルリリースメッセージを送信する手段を含み、前記第1のデジタル放送受信装置は、前記チャンネルリリースメッセージを受信したときに前記第2のデジタル放送受信装置に対する前記パケットデータの送信を停止し、前記リクエストチャンネル受付中メッセージを送信する手段を含む。
本発明によれば、低コストで、チャンネル切り換え時の応答時間を短縮することが可能なデジタル放送受信装置を提供することが可能となる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
[第1実施の形態]
第1実施の形態について、図1〜図11を用いて詳細に説明する。図1は、複数のデジタル放送受信機同士が相互接続されたデジタル放送受信システムの構成を示すブロック図である。
[第1実施の形態]
第1実施の形態について、図1〜図11を用いて詳細に説明する。図1は、複数のデジタル放送受信機同士が相互接続されたデジタル放送受信システムの構成を示すブロック図である。
図1で示すシステムは、デジタル放送受信機A100、デジタル放送受信機B120、およびデジタル放送受信機C130の複数のデジタル放送受信機から構成されている。それぞれのデジタル放送受信機は、相互に通信可能となるように、ネットワーク150に接続されている。
デジタル放送受信機A100、B120、C130は、各々1以上のデジタル放送チューナを持つデジタル放送受信機である。以下、第1実施の形態、さらには後述する第2実施の形態の説明において、デジタル放送受信機を単に“受信機”とも称する。なお、ネットワークに接続される受信機の数は3台に限られるものではなく、2台であっても、4台以上であってもよい。
ネットワーク150は、たとえば、家庭内LANであって、無線接続、有線接続を問わない。ただし、ネットワーク150は、家庭内LANに限られるものではない。たとえば、インターネットであってもよい。この場合、遠隔地にある受信機同士がネットワーク150によって接続された構成となる。
受信機A100は、表示部110と、ECM/EMM送信モジュール290と、ECM/EMM受信モジュール390とを備える。
受信機B120は、ECM/EMM送信モジュール290を備え、受信放送を表示する表示部およびECM/EMM受信モジュール390を具備しない。受信機B120は、たとえば、受信放送を録画する機能を備える録画装置である。受信機C130は、表示部140と、ECM/EMM受信モジュール390とを備え、ECM/EMM送信モジュール290を具備しない。
なお、図1に示される括弧内の符号は、第2実施の形態として後述される、ECM/EMM送信モジュールおよびECM/EMM受信モジュールを示している。
表示部110および表示部140は、各々、受信放送を表示可能である。ECM/EMM送信モジュール290は、デジタル放送波から抽出されたECMおよびEMMの各々に対して、チャンネル情報を付加した通信パケットを生成し、生成した通信パケットをネットワーク150を介して他の受信機へ送信する機能を備える。ECM/EMM受信モジュール390は、ECM/EMM送信モジュール290が送信した通信パケットを受信してECMおよびEMMをチャンネル情報と共に記憶する機能を備える。
ECM/EMM受信モジュール390を備える受信機A100、C130は、チャンネル切換え時に、ECM/EMM受信モジュール390が記憶しているECMおよびEMMを用いることによって、切換え対象のチャンネルの放送波のスクランブルを迅速に解除する。
ここで、図1に示される各受信機の動作の状態を定義しておく。動作の状態には、以下のように定義する、「電源切状態」、「待機状態」、および「稼動状態」の3状態が有るものとする。
「電源切状態」:受信機本体にある主電源ボタンにユーザが直接触れて、電源をOFFからONに切換える操作のみを受け付ける状態。
「待機状態」:リモコンを用いて電源をON(稼動状態へ遷移)にする操作など、ある程度のユーザの操作を受け付けるが、テレビであれば画面の表示、録画器であれば録画動作など、その機器の主要な動作は行なっていない状態。
「稼動状態」:テレビであれば画面表示、録画器であれば録画動作など、その機器の主要な動作を行なっている状態。
ECM/EMM送信モジュール290は、それが内蔵された受信機が「待機状態」または「稼動状態」のときに動作可能な状態となっている。同様に、ECM/EMM受信モジュール390は、それが内蔵された受信機が「待機状態」または「稼動状態」のときに動作可能な状態となっている。
図2は、ECM/EMM送信モジュール290の構成を示すブロック図である。また、図7〜図9は、ECM/EMM送信モジュール290の処理手順を説明するためのフローチャートである。図7は、CPU260の処理手順を示している。図8は、ECM/EMM抽出部220の処理手順を示している。図9は、ネットワーク処理部230の処理手順を示している。
ECM/EMM送信モジュール290は、チューナ200と、TS処理部210と、ECM/EMM抽出部220と、ネットワーク処理部230と、B−CASカード240と、CPU260とから構成されている。図2および図7〜図9を用いて、ECM/EMM送信モジュール290の動作を説明する。
ECM/EMM送信モジュール290が内蔵された受信機の主電源が投入され、あるいはその受信機において選局操作が行なわれると、CPU260は、受信チャンネルを特定し、あるいは受け付ける(S400)。続いて、CPU260は、チューナ200およびECM/EMM抽出部220に対して、チャンネルを設定する(S410)。さらに、CPU260は、受信チャンネルを示すチャンネル情報を出力する(S420)。出力されたチャンネル情報は、ECM/EMM抽出部220に入力される(S500)。
チューナ200は、CPU260によって設定されたチャンネル(周波数帯)の放送波を復調し、MPEG−2TSのTSパケットを出力する。出力されたTSパケットは、TS処理部210に入力されるとともに、ECM/EMM抽出部220に入力される(S510)。
TS処理部210は、入力されたTSパケットに対し、間接受信を行なう必要のあるTSパケットのPIDを検出(ECMやEMMのPID検出)する処理や、受信機自身に不必要なTSパケットを取り除くフィルタ処理、デスクランブル処理、ビデオやオーディオのPES(Packetized Elementary Stream)の分割処理やセクションの処理等を行なう。なお、セクションは、管理情報やデータ放送等のデータであり、ECMやEMMもこれに含まれる。
TS処理部210で処理されたPESやセクションは、映像・音声のデコーダやセクションの処理モジュール(いずれも図示を省略)に入力される。デスクランブル処理に使用するスクランブル鍵Ksは、背景技術で述べた通りの手順でECMを受信し、B−CASカード240に入力することにより得られる。また、背景技術で述べた通り、ECMの受信の過程でECMやEMMのPIDの値が入手できるので、これらの値がECM/EMM抽出部220に入力される(S520)。
ECM/EMM抽出部220は、チューナ200から入力されるTSパケットのうちから、TS処理部210より入力されたPIDの値を持つTSパケットを抽出する。抽出されたTSパケットには、ECMとEMMとのうちのいずれか一方が含まれている。ECM/EMM抽出部220は、抽出したTSパケットに含まれるECMまたはEMMを抽出する(S530)。
続いて、ECM/EMM抽出部220は、抽出したECMまたはEMMにCPU260から与えられたチャンネル情報を付加して、ネットワーク処理部230へ出力する(S540)。その結果、ECM/EMM抽出部220からは、チャンネル情報が付加されたECMと、同じくチャンネル情報が付加されたEMMとが、相異なるタイミングでネットワーク処理部230へ出力される。
ネットワーク処理部230は、図1のネットワーク150を介して、他の受信機と通信するための処理を行なう。ネットワーク処理部230は、ECM/EMM抽出部220から与えられたECMまたはEMMとチャンネル情報にヘッダ400が付加された通信パケットを生成する(S600、S610)。ネットワーク処理部230は、生成した通信パケットをネットワーク150に送信する(S620)。なお、送信の態様としては、ブロードキャストまたはマルチキャストのいずれであってもよい。
図4に、ネットワーク処理部230により生成される通信パケット430の構成を示す。通信パケット430は、ヘッダ400と、ECMまたはEMMのうちのいずれかが格納されるECM/EMM格納領域410と、ECM/EMM格納領域410に格納されるECMまたはEMMに対応するチャンネル情報が格納されるチャンネル情報格納領域420とで構成されている。通信パケット430のヘッダ400は、送信元のアドレス、宛先のアドレスなど、通信を行なうのに必要な情報が含まれる領域である。
ECM/EMM格納領域410に格納されるECMまたはEMMは、デジタル放送波から抽出されたデータである。このため、EMMは暗号鍵Kmにより、ECMは暗号鍵Kwにより、各々、暗号化されている。
なお、通信パケット430の形状は本実施の形態を理解しやすくするために単純化したものとなっている。実際には、通信プロトコルに合わせ、様々な形態を取ることとなる。
図3は、ECM/EMM受信モジュール390の構成を示すブロック図である。ECM/EMM受信モジュール390は、ネットワーク処理部300と、ECM/EMMパケット抽出部310と、バッファ320と、TS処理部330と、B−CASカード340と、チューナ350と、CPU360とから構成されている。図3を用いて、ECM/EMM受信モジュール390の動作を説明する。
ネットワーク処理部300は、ネットワーク150を介して、ECM/EMM送信モジュール290(図2参照)から送信された通信パケット430(図4参照)を受信する。さらに、ネットワーク処理部300は、受信した通信パケット430からECM/EMM410およびチャンネル情報420を抽出し、ECM/EMMパケット抽出部310へ出力する。
ECM/EMMパケット抽出部310は、入力されたECM/EMMおよびチャネル情報の内部パラメータに基づいて、ECMまたはEMMの値、およびその状態をバッファ320へと書き込む。
ここで、ECM/EMMパケット抽出部310がバッファ320へ値を書き込む手順を詳細に説明する。この説明のため、ECM/EMMパケット抽出部310の詳細なブロック図を図5に、ECMバッファ320の構成図を図6に示す。
図5に示されるように、ECM/EMMパケット抽出部310は、ECM/EMM判定部510、アドレス演算部520、書き込み制御部530を備える。さらに、ECM/EMMパケット抽出部310は、複数チャンネルの各々に対応するECMカウンタおよびEMMカウンタを備えている。
図5では、チャンネル1に対応するECMカウンタをチャンネル1ECMカウンタ540とし、チャンネル2に対応するECMカウンタをチャンネル2ECMカウンタ560とし、チャンネルnに対応するECMカウンタをチャンネルnECMカウンタ580としている。同様に、チャンネル1に対応するEMMカウンタをチャンネル1EMMカウンタ550とし、チャンネル2に対応するEMMカウンタをチャンネル2EMMカウンタ570とし、チャンネルnに対応するEMMカウンタをチャンネルnEMMカウンタ590としている。
ここで、nは任意の自然数である。そして、図5は、ECM/EMMパケット抽出部310がチャンネル1からチャンネルnまでのn個のECMカウンタとn個のEMMカウンタとを備えることを表している。
図6は、バッファ320内のテーブルの構成例を示す図である。バッファ320内には、ECMの値と、そのECMの値の有効/無効を示すECMフラグと、EMMの値と、そのEMMの値の有効/無効を示すEMMフラグとをチャンネル1〜n別に格納するためのテーブルが設けられている。
図6では、チャンネル1、2、3、4、…nの各々に対応するECM領域を符号600、620、640、660、680で示し、チャンネル1、2、3、4、…nの各々に対応するECMフラグ領域を符号610、630、650、670、690で示している。また、チャンネル1、2、3、4、…nの各々に対応するEMM領域を符号605、625、645、665、685で示し、チャンネル1、2、3、4、…nの各々に対応するEMMフラグ領域を符号615、635、655、675、695で示している。
ECM/EMMパケット抽出部310に入力されたECMまたはEMMは、ECM/EMM判定部510および書き込み制御部530へと入力される。一方、そのときにECM/EMMパケット抽出部310に入力されたチャンネル情報は、アドレス演算部520と、チャンネル1〜nの各チャンネルに対応するECMカウンタ(図5では符号540、560、580に示されるECMカウンタ)およびEMMカウンタ(図5では符号550、570、590に示されるEMMカウンタ)とに入力される。
ECM/EMM判定部510は、ECMまたはEMMが入力されると、そのセクションヘッダ(ECM/EMMの内部パラメータ、詳細はARIB STD−B25『デジタル放送におけるアクセス制御方式』参照)の情報から、入力されたデータがECMであるかEMMであるかを判定する。判定結果は、チャンネル情報と同じく、アドレス演算部520と、チャンネル1〜nの各チャンネルに対応するECMカウンタおよびEMMカウンタとに入力される。
アドレス演算部520は、ECM/EMM判定部510の判定結果(ECMかEMMか)とチャンネル情報とから、データを書込むためのバッファ320のアドレスを演算する。たとえば、ECM/EMM判定部510の判定結果が「ECM」であり、かつ、入力されたチャンネル情報が「チャンネル1」を示す場合、チャンネル1に対応する、ECM領域600を示すアドレスとECMフラグ領域610を示すアドレスとが演算される。
書き込み制御部530は、ECMが入力されると、アドレス演算部520が演算したアドレスに対応するECM領域にECMの値を書き込む。ECM領域に前回の入力データに基づいたECMがすでに記憶されている場合には、そのECMが新たに入力されたECMに書き換えられる。
書き込み制御部530は、EMMが入力されるとアドレス演算部520が演算したアドレスに対応するEMM領域にEMMの値を書き込む。EMM領域に、前回の入力データに基づいたEMMがすでに記憶されている場合には、そのEMMが新たに入力されたEMMに書き換えられる。
さらに、書き込み制御部530は、アドレス演算部520が演算したアドレスに対応するフラグ領域(ECMフラグ領域またはEMMフラグ領域)のフラグを「有効」を示すフラグに書き換える。
たとえば、チャンネル3のECMが、ECM/EMMパケット抽出部310に入力された場合には、図6のECM領域640に、そのECMの値が書き込まれ、ECMフラグ領域650のフラグが「有効」を示すフラグに書き換えられる。
チャンネル1〜nECMカウンタ、およびチャンネル1〜nEMMカウンタは、それぞれのカウンタに対応するECMまたはEMMを前回受信してから一定時間が経過してもなお、新たなECMまたはEMMが受信されていないことを検出するためのカウンタである。これらのカウンタは、各々に対応するチャンネルのデータ(ECMまたはEMM)が受信された時点でカウンタ値がリセットされて一定時間の計時を再開する。そして、カウンタ値が一定時間に達したときに書き込み制御部530に信号を出力する。
たとえば、チャンネル1ECMカウンタ540は、チャンネル1のECMを前回受信してから一定時間が経過したことを検出する。チャンネル情報がチャンネル1を示しているときに、ECM/EMM判定部510からECMが送られてくると、チャンネル1〜nECMカウンタ、およびチャンネル1〜nEMMカウンタのうち、チャンネル1ECMカウンタ540の内部のカウンタのみがクリアされる。
その後、次のチャンネル1のECMが送られてくるまでこのカウント値が加算され、一定の値(=Tecm1)になると、その事実を通知するための信号を書き込み制御部530へ出力する。
なお、チャンネル1ECMカウンタ540のカウント動作として、チャンネル1のECMが送られてきたときに一定の値(=Tecm1)にセットされ、次のチャンネル1のECMが送られてくるまでカウント値が順次、減らされていって、0になったときに書き込み制御部530へ信号が出力されるというカウントダウン方式を採用してもよい。
また、ECMを受信してから、書き込み制御部530へ通知を行なうまでの時間Tecm1の設定の方法は、予め特定の値を決めてハードウェア的に実装する方法や、CPU等の外部制御回路から設定する方法等がある。デジタル放送波に重畳されて送信されてくるメッセージデータ(ECMおよびEMM)の更新頻度を考慮して、バッファ320内に記憶されるECMおよびEMMの値が有効な値(それを用いてスクランブル解除が可能な値)となるように、適当な値に設定するとよい。
チャンネル2〜nに対応する各ECMカウンタ(図5では、符号560、580)についても、チャンネル情報2〜nの各々に対応して動作する点を除けば、チャンネル1ECMカウンタ540ECMカウンタ540と同様に動作する。
また、チャンネル1〜nに対応する各EMMカウンタ(図5では、符号550、570、590)についても、動作するデータがEMMである点を除けば、チャンネル1〜nECMカウンタの各々と同様に動作する。
したがって、バッファ320に記憶されたECMまたはEMMのうちのいずれかについて、記憶されてから一定時間が経過すると、書き込み制御部530に、そのことを通知する信号が入力される。
なお、チャンネル2〜nECMカウンタおよびチャンネル1〜nEMMカウンタの各々について、先に述べたカウントダウン方式を採用してもよい。また、Tecm1の設定の方法についても、チャンネル1ECMカウンタ540を説明する際に述べたとおり、様々な方法が考えられる。
書き込み制御部530は、チャンネル1〜nECMカウンタおよびチャンネル1〜nEMMカウンタのいずれかから一定時間の経過を示す信号が入力されたときに、バッファ320に設けられた複数のフラグ領域のうち、信号の入力を受けたカウンタに対応するフラグ領域内のECMフラグまたはEMMフラグを「無効」を示すフラグに書き換える。
たとえば、書き込み制御部530は、チャンネル1のECMを受信してからTecm1時間が経過したことをチャンネル1ECMカウンタ540からの出力信号によって検出したとき、ECMのフラグ領域610内のフラグを「無効」を示すフラグに書き換える。「無効」を示すフラグによって、チャンネル1に対応してバッファ320に記憶されているECMの有効期間が切れたことが示される。
以上、説明したように、バッファ320には、他の受信機のECM/EMM送信モジュール290から送られてきた最新のECMとEMM、さらには各々のデータの有効/無効を示すフラグがチャンネル別に記憶される。
図10は、ECM/EMM受信モジュール390がスクランブルを解除する手順を示すフローチャートである。図3および図10を参照して、ECM/EMM受信モジュール390がスクランブルを解除する手順を説明する。
チューナ350は、CPU360によって設定されたチャンネル(周波数帯)の放送波を復調し、MPEG−2TSのTSパケットを出力する。出力されたTSパケットはTS処理部330へと入力される。
TS処理部330は、入力されたTSパケットに対し、間接受信を行なう必要のあるTSパケットのPIDを検出(ECMやEMMのPID検出)する処理や、受信機自身に不必要なTSパケットを取り除くフィルタ処理、デスクランブル処理、ビデオやオーディオのPESの分割処理やセクションの処理等を行なう。TS処理部330で処理されたPESやセクションは、映像・音声のデコーダやセクションの処理モジュール(いずれも図示を省略)へと送られる。
ECM/EMM受信モジュール390は、待機状態から稼動状態への遷移時やチャンネル切り換え時に、図10のフローチャートに示した手順でスクランブル鍵Ksを取得する。
まず、CPU360は、チューナ350およびTS処理部330に対して受信チャンネルを設定する(S700)。次に、TS処理部330は、受信チャンネルに対応するバッファ320内のECMフラグ領域およびEMMフラグ領域のアドレスを算出し、そのアドレスに対応して格納されているECMフラグおよびEMMフラグの値を読み出す(S710)。
続いて、TS処理部330は、読み出したECMフラグおよびEMMフラグの値が、共に「有効」を示す値であるか否かを判定する(S720)。両方が「有効」を示す値であった場合には、受信チャンネルに対応するECM領域およびEMM領域のアドレスを算出し、そのアドレスに対応してバッファ320に記憶されているECMおよびEMMを読み出す(S730)。
次に、読み出されたEMMがB−CASカード340に入力される(S740)。B−CASカード340は、内部に記憶している暗号鍵KmによってEMMを復号化する。B−CASカード340は、復号化したEMMから、ECMを復号化するための暗号鍵Kwを入手する。その後、S730において読み出されたECMがB−CASカード340に入力されることにより、B−CASカード340においてスクランブル鍵Ksが入手される(S750)。すなわち、B−CASカード340は、入力されたECMを先に入手した暗号鍵Kwによって復号化し、ECMからスクランブル鍵Ksを取り出す。
次に、B−CASカード340からスクランブル鍵KsがTS処理部330に入力されると、TS処理部330はスクランブル鍵Ksを使って、TSのスクランブル解除処理を実行する(S760)。これにより、ECM/EMM受信モジュール390を内蔵した受信機は、受信チャンネルの切換えを受け付けたときに、受信チャンネルに対応するデジタル放送波からのECMおよびEMMの抽出および解析をする前に、迅速に、受信チャンネルに対応するデジタル放送波のスクランブルを解除することができる。
S720において、ECMフラグまたはEMMフラグのどちらかの値が「有効」を示す値でなかった場合には、スクランブル解除処理を開始せずに、この手順を終了する。
図10のフローチャートの手順終了後は、背景技術でも説明したように、放送波からECMおよびEMMを含むTSを検出するという通常の方法により、スクランブル鍵Ksの入手および更新を行なうことになる。
以上説明したことを踏まえて、図1に示したシステムの動作を以下に説明する。
図1の受信機A100や受信機B120は、内蔵されたECM/EMM送信モジュール290によりデジタル放送波を復調し、ECMおよびEMMを抽出する。そして、抽出したECMおよびEMMをネットワーク150に送出する。
図1の受信機A100や受信機B120は、内蔵されたECM/EMM送信モジュール290によりデジタル放送波を復調し、ECMおよびEMMを抽出する。そして、抽出したECMおよびEMMをネットワーク150に送出する。
受信機A100や受信機C130は、ネットワーク150上に(自分自身ではない受信機によって)送出されたECMおよびEMMを受け取り、それらを内蔵されたECM/EMM受信モジュール390に蓄積させる。待機状態から稼動状態への遷移やチャンネル切り換えの直後には、ECM/EMM受信モジュール390に蓄積されたECMおよびEMMからスクランブル鍵Ksを算出する。
以上に説明した本実施の形態による効果を示すためのタイミングチャートが図11である。図11の線分の横軸は時間を示しており、左から右へと時間が推移していくことを示している。
線分800上の目盛りは、あるチャンネルの放送波でECMが送信されるタイミングを示しており、線分810の目盛りは、前記チャンネルの放送波上でEMMが送信されるタイミングを示している。
また、時刻T1は放送波を受信したECM/EMM送信モジュール290がEMMをネットワーク150に送出する時刻を、時刻T2は前記ネットワーク150上に送出されたEMMをECM/EMM受信モジュール390が受け取る時刻を、時刻T3は放送波を受信したECM/EMM送信モジュール290がECMをネットワーク150上に送出する時刻を、時刻T4は前記ネットワーク150上に送出されたEMMをECM/EMM受信モジュール390が受け取る時刻を、各々示している。
たとえば、図11のT5で示す時刻に、受信機のチャンネル切り換え(または待機状態から稼動状態への遷移)が行なわれたとする。
この場合、従来のデジタル放送受信機がスクランブル鍵Ksを入手できるタイミングはチャンネル切り換え(または待機状態から稼動状態への遷移)後、EMMを受信し、さらにその後、そのEMMを用いることで暗号解除可能なECMを受信した後(時刻T6)となる。
これに対して、ECM/EMM受信モジュール390が内蔵された本実施の形態に関わるデジタル放送受信機の場合には、ほぼチャンネル切り換え(または待機状態から稼動状態への遷移)直後の時刻T7でスクランブル鍵Ksを入手することが可能となる。これは、ECM/EMM受信モジュール390がネットワーク経由で予めECMおよびEMMを入手しているためである。従って、本実施の形態に関わるデジタル放送受信機は、時刻T7からスクランブル解除を行なえるということになり、従来と比べ、高速なチャンネル切り換えを実現できる。
図1に示されるシステムによれば、たとえば、ECM/EMM送信モジュール290を備える受信機A100は、自身が視聴対象としているデジタル放送波から抽出されたECM/EMMを、他の受信機にも送信することが可能となる。一方、これを受信した受信機C130は、自身が視聴対象としているデジタル放送波とは別のチャンネルのデジタル放送波のECM/EMMを予め記憶しておくことが可能となる。受信機C130は、チャンネル切換え時に切換え対象のチャンネルのECM/EMMを記憶していると、その記憶データを用いて切換え対象のチャンネルの放送波のスクランブルを迅速に解除することが可能となる。
特に、本実施の形態によれば、ユーザによって視聴あるいは録画に供されていない、「待機状態」にある受信機の機能を有効利用して、ECMおよびEMMを抽出できる。
さらに、ネットワークに接続される受信機A100や受信機B120の数が増大すればするほど、予め記憶できるECM/EMMのチャンネル数が増えることが期待でき、あらゆるチャンネルの切換えに対して、迅速にスクランブルを解除することが可能になる。
[第2実施の形態]
次に、第2実施の形態について、図1、図4、図6および図12〜図24を用いて詳細に説明する。第2実施の形態では、ECM/EMM受信モジュール1030が、ECM/EMM送信モジュール920に対し、チャンネルを指定した上でECM/EMMの通信パケットの送信を要求できる機能が追加されている。ECM/EMM送信モジュール920やECM/EMM受信モジュール1030が内蔵された受信機は、たとえば、図1に示すように、ネットワーク150で相互に接続される。
次に、第2実施の形態について、図1、図4、図6および図12〜図24を用いて詳細に説明する。第2実施の形態では、ECM/EMM受信モジュール1030が、ECM/EMM送信モジュール920に対し、チャンネルを指定した上でECM/EMMの通信パケットの送信を要求できる機能が追加されている。ECM/EMM送信モジュール920やECM/EMM受信モジュール1030が内蔵された受信機は、たとえば、図1に示すように、ネットワーク150で相互に接続される。
図12は、第2実施の形態に関わるECM/EMM送信モジュール920の構成を示すブロック図である。ECM/EMM送信モジュール920は、チューナ200と、TS処理部210と、ECM/EMM抽出部220と、B−CASカード240と、ネットワーク処理部900と、CPU910とから構成される。
CPU910およびネットワーク処理部900以外の各ブロックには、図2に示されるECM/EMM送信モジュール290を構成する各ブロックと同一の符号が付されている。これは、CPU910およびネットワーク処理部900以外の各ブロックが第1実施の形態に関わるECM/EMM送信モジュール290の対応する各ブロックと同一の機能を備えることを表している。
したがって、ECM/EMM送信モジュール920は、第1実施の形態に関わるECM/EMM送信モジュール290と同様に、地上デジタル放送の放送波から、ECM、EMMを抽出し、通信パケット430(図4参照)を生成して、ネットワークへと送出する機能を備える。
図13は、ECM/EMM受信モジュール1030の構成を示すブロック図である。ECM/EMM受信モジュール1030は、バッファ320と、B−CASカード340と、チューナ350と、ネットワーク処理部1000と、CPU1010と、TS処理部1020とから構成される。
CPU1010、ネットワーク処理部1000、およびTS処理部1020以外の各ブロックには、図3に示されるECM/EMM受信モジュール390を構成する各ブロックと同一の符号が付されている。これは、CPU1010、ネットワーク処理部1000、およびTS処理部1020以外の各ブロックが第1実施の形態に関わるECM/EMM受信モジュール390の対応する各ブロックと同一の機能を備えることを表している。
したがって、ECM/EMM受信モジュール1030は、第1実施の形態に関わるECM/EMM受信モジュール390と同様、ネットワーク150(図1参照)へ送出された通信パケット430を受け取り、ECMおよびEMMを蓄積する。そして、蓄積されたECMおよびEMMをチャンネル切り換え時や待機状態から受信状態への遷移時に、地上デジタル放送の受信に用いる機能を備える。
以下、ECM/EMM受信モジュール1030がECM/EMM送信モジュール920に対し、送信するチャンネルの指示を行なう仕組みを詳細に説明する。
図18は、ECM/EMM送信モジュール920の状態遷移図である。最初に、この状態遷移図を説明する。これにより、ECM/EMM送信モジュール920を含む受信機がECM/EMM受信モジュール1030とのメッセージのやり取りや、ユーザの操作によって、どのような状態遷移をするかが明らかにされる。
「電源切」1300は、ECM/EMM送信モジュール920を含む受信機の電源が完全に切られた状態、すなわち主電源が切られた状態を示す。この状態のとき、受信機は、受信機本体にある主電源ボタンにユーザが直接触れて、電源をOFFからONに切換える操作のみを受け付ける。主電源をONにする操作により、受信機の状態は、「待機A」1310に遷移する。
「待機A」1310は、受信機の主たる機能は動作していない状態であるが、受信機中のECM/EMM送信モジュール920のうち、少なくともCPU910およびネットワーク900には電源が供給されている状態である。“受信機の主たる機能は動作していない状態”とは、デジタルTV受像機であれば表示は行なっていない状態、デジタルTV録画器であれば録画を行なっていない状態等である。この状態のとき、CPU910は、ネットワーク処理部900に、受信チャンネルの受け付けが可能であることを示すリクエストチャンネル受付中メッセージを一定時間毎に出力する。
図15に、リクエストチャンネル受付中メッセージ1200の通信パケットを示している。ネットワーク処理部900は、CPU910からリクエストチャンネル受付中メッセージを受け取るごとに、図15に示されるような所定のヘッダ400を付加した通信パケットを生成し、これを、ネットワーク150へと送信する。送信の態様は、ブロードキャストまたはマルチキャストのいずれであってもよい。送信された通信パケットは、ECM/EMM受信モジュール1030が内蔵された受信機によって受信される。前記通信パケットを受信したECM/EMM受信モジュール1030は、チャンネル情報を含むリクエストチャンネルメッセージを通信パケットにしてネットワーク150に送信する(この手順の詳細は後述)。
図16に、リクエストチャンネルメッセージ1210の通信パケットを示している。「待機A」1310において、図16に示される通信パケットを受け取ったネットワーク処理部900は、その通信パケットからリクエストチャンネルメッセージ1210を抽出する。そして、抽出したリクエストチャンネルメッセージ1210をCPU910へ引き渡す。CPU910は、リクエストチャンネルメッセージ1210を受け取ることにより、受信機を、「待機B」1320へと遷移させる。
また、「待機A」1310のときに、主動作開始の操作(受信機の主たる機能を動作させる操作)が行なわれた場合には、「稼動」1330へと遷移する。あるいは、「待機A」1310のときに、主電源をOFFする操作を受けた場合には、「電源切」1300へと遷移する。
「待機B」1320は、「待機A」1310と同様、受信機の主たる機能は動作していない状態であるが、ECM/EMM送信モジュール920の全てのブロックに電源が供給されている状態である。
「待機B」1320は、後述するように、受信したデジタル放送波から抽出したECMおよびEMMをECM/EMM送信モジュール920がネットワーク150に送出(ブロードキャストまたはマルチキャスト)している状態でもある。
「待機B」1320のとき、ネットワーク処理部900が、ネットワーク150からチャンネルリリースメッセージを含む通信パケットを受け取ると、この通信パケットからチャンネルリリースメッセージを抽出する。ネットワーク処理部900は、抽出したチャンネルリリースメッセージをCPU910へ引き渡す。
図17に、チャンネルリリースメッセージ1220を含む通信パケットの構成を示す。この通信パケットは、特定のチャンネルを指定してECMおよびEMMの通信パケット430(図4参照)の送信を希望していた受信機によってネットワーク150に送信される。CPU910は、このチャンネルリリースメッセージを受け取ることにより、受信機を「待機A」1310へと遷移させる。
また、「待機B」1320のときに、主動作開始の操作(受信機の主たる機能を動作させる操作)が行なわれた場合には、「稼動」1330へと遷移する。あるいは、「待機B」1320のときに、主電源をOFFする操作を受けた場合には、「電源切」1300へと遷移する。
「稼動」1330は、受信機全体に電源が供給されている状態である。たとえば、受信機がデジタルTV受像機であれば、TV放送の受信機能から表示機能までが動作している状態である。また、受信機がデジタルTV録画器であれば、TV放送の受信機能から録画機能まで動作している状態を示す。この状態のときに、主動作開始の操作を受けた場合には、「待機A」1310へと遷移し、主電源をOFFにする操作を受けた場合には、「電源切」1300へと遷移する。
なお、図15〜図17に示した通信パケットの形状は、本実施の形態を理解しやすくするために単純化したものとなっている。実際には、ヘッダ400を含めて、通信プロトコルに合わせ、様々な形態を取ることとなる。
次に、図14に示されるシーケンスチャートおよび図19〜図22に示されるフローチャートを用いて、ECM/EMM送信モジュール920が、リクエストするECM/EMMのチャンネルを決定する手順を説明する。
図14はECM/EMM送信モジュール920とECM/EMM受信モジュール1030とのメッセージのやり取りを示すシーケンスチャートである。図19〜図22は、図13に示したECM/EMM受信モジュール1030の処理手順を説明するためのフローチャートである。特に、図20は、図19のS1410(図14のS1100)を詳細に示したサブルーチンである。また、図21は、図19のS1430(図14のS1130)を詳細に示したサブルーチンである。
ただし、図19は、あるECM/EMM受信モジュールが、ある1つのECM/EMM送信モジュールと図14に示すようなメッセージをやり取りする際のフローチャートとなっている。従って、前記ECM/EMM受信モジュールが、複数のECM/EMM送信モジュールとメッセージのやり取りを行なうような場合には、図19に示すような処理が、メッセージをやり取りする相手と同じ数だけ、同時に実行されることになる。
まず、図19のS1400で主動作を開始したECM/EMM受信モジュール1030は、すでにブロードキャストまたはマルチキャストされているECMまたはEMMの通信パケットを受信する(図14のS1100、図19のS1410)。
これにより、たとえば、第1実施の形態として説明したECM/EMM送信モジュール290等がネットワーク150上にECMやEMMの通信パケット430(図4参照)をすでに送出(ブロードキャストまたはマルチキャスト)している場合に、それらを予め取り込んでおくことができる。その結果、それらのチャンネルを改めてリクエストする無駄を省くことができ、処理効率を向上させることができる。
ここで、図20を用いて、S1100(またはS1410)で行なうECM/EMMの受信の手順を詳述する。
最初に、S1500で、一定時間を計測する処理が開始される。次にS1510で、S1500の計測開始から一定時間が経過したかどうかが判定される。ここで一定時間が経過したと判定されれば、図20の処理は終了する。この場合、図19のS1420へと処理が進む。一定時間経過前であれば、S1520に進む。
S1520では、ネットワーク処理部1000に、ECM/EMM410およびチャンネル情報420を含む通信パケット430(図4参照)が入力されたか否かを判定する。通信パケット430が入力された場合にはS1530に進み、そうでない場合にはS1510へと戻る。
S1530では、通信パケット430に含まれるチャンネル情報420に基づいて、通信パケット430に含まれるECM/EMM410を書き込むバッファ320内のアドレスを算出し、S1540へと進む。
S1540では、通信パケット430に含まれるチャンネル情報420に基づいて、通信パケットに含まれるECM/EMM420に対応するECMフラグまたはEMMフラグのアドレスを算出し、S1550へと進む。
S1550では、S1530で算出したアドレスに対応する領域にECM/EMM420の値を書き込む。その後、S1560へと進む。
S1560では、S1540で算出したアドレスに対応する領域に格納されているECMフラグまたはEMMフラグを「有効」を示す値に書き換える。その後、S1510へ戻る。
以上のようにして、一定の時間、ネットワーク150上にすでにブロードキャストまたはマルチキャストされているECM/EMMの受信を行なった結果として、図6に示すようなテーブルが作成される。もちろん、ブロードキャストまたはマルチキャストされていなかったチャンネルのデータについては書き込まれないため、初期状態のままとなっている。なお、初期状態では、ECM領域およびEMM領域のいずれにも、データが存在しない。また、初期状態では、ECMフラグ領域およびEMMフラグ領域には、「無効」を示すフラグが記憶されている。
S1510において、一定時間が経過したと判定されると、図20のフローチャートから抜け、図19のS1420へと処理が進む。その結果、ECM/EMM受信モジュール1030は、ECM/EMM送信モジュール920から送信されるリクエストチャンネル受付中メッセージを受信可能な状態となる。ECM/EMM受信モジュール1030は、S1420において、リクエストチャンネル受付中メッセージを受信するまで待機する。
一方、主電源をONする等の操作によって「待機A」1310へと遷移した(図14のS1110)ECM/EMM送信モジュール920は、リクエストチャンネル受付中メッセージを含む通信パケット(図15参照)をネットワーク150へ送信(ブロードキャストまたはマルチキャスト)する処理を開始する(図14のS1120)。このメッセージの送信処理は、リクエストチャンネルメッセージによる応答(図14のS1140)があるまで、一定時間おきに繰り返し行なわれる。
リクエストチャンネル受付中メッセージの受信待ち状態(S1420)になっていたECM/EMM受信モジュール1030は、リクエストチャンネル受付中メッセージを含む通信パケットを受け取ると、リクエストチャンネル選定処理に入る(図14のS1130、図19のS1430)。このリクエストチャンネル選定処理をより詳細に示したものが、図21のフローチャートである。
以下、図21を用いて、リクエストチャンネル選定処理を説明する。まず、CPU1010は、図6に示したようなバッファ320内のテーブルから、全チャンネルのECMフラグおよびEMMフラグを読み出す(S1600)。
次に、全チャンネルのうち、チャンネルに対応するECMフラグおよびEMMフラグの少なくとも一方が「無効」を示す値となっているチャンネルを検出する(S1610)。
最後に、S1610で検出したチャンネルから、リクエストするチャンネルを選択する(S1620)。チャンネルを選択するアルゴリズムとして、たとえば、ECM/EMM受信モジュール1030を内蔵した受信機が現在受信しているチャンネル(周波数帯)に近いものを選択する手法を採用することが考えられる。あるいは、ユーザがよく視聴するチャンネルを選択することが考えられる。この場合、受信機において、視聴時間をチャンネル別に記憶しておき、視聴時間の長いチャンネルを優先して選択するとよい。
以上のようにして、リクエストチャンネルの選定が完了したECM/EMM受信モジュール1030は、リクエストチャンネルメッセージを含む通信パケット(図16参照)をECM/EMM送信モジュール920へ送信する(図14のS1140、図19のS1440)。
リクエストチャンネルメッセージを受け取ったECM/EMM送信モジュール920は、「待機B」1320へと遷移する(図14のS1150)。「待機B」1320へと遷移したECM/EMM送信モジュール920は、リクエストチャンネルメッセージに含まれるリクエストチャンネルを検出し、自身の受信するチャンネルをリクエストされているチャンネルに変更する。
チャンネルの変更は、リクエストチャンネルを検出したCPU910がチューナ200に指示することにより行なわれる。その後、ECM/EMM抽出部220によって、リクエストチャンネルに対応するECMおよびEMMが抽出される。ECM/EMM抽出部220は、抽出したECMまたはEMMを、CPU910より入力されたチャンネル情報とともにネットワーク処理部900へ出力する。ネットワーク処理部900は、入力情報に基づいて、ECMまたはEMMとチャンネル情報とが含まれる通信パケットを生成する。これらの手順は、第1実施の形態として説明したECM/EMM送信モジュール290が実行する手順と同じである。
次に、ECM/EMM送信モジュール920は、リクエストチャンネルに対応するECM/EMMの通信パケットをネットワーク150へ送信(ブロードキャストまたはマルチキャスト)する処理を開始する(図14のS1160)。
S1160に示したECM/EMMの送信(ブロードキャストまたはマルチキャスト)は、ECM/EMM送信モジュール920とECM/EMM受信モジュール1030との状態が維持される限り、続けられる。
ECM/EMM送信モジュール920の状態が主電源OFFや主動作開始などの操作により、「待機B」1320から「電源切」1300や「稼動」1330に遷移した場合には、その時点でECM/EMMの送出が停止される。この場合、後述するように、ECM/EMM受信モジュール1030も、一定時間後にリクエストチャンネル受付中メッセージ待ち状態へ移行する。
一方、ECM/EMM受信モジュール1030側に、以下のようなチャンネルリリース要因が発生した場合(図14のS1170)、ECM/EMM送信モジュール920に対し、チャンネルリリースメッセージを送る(図14のS1180)。
(1) チャンネル切り換え操作が行なわれた。
(2) ECM/EMM送信モジュール920からのECM/EMMを含む通信パケットを受信しなくなって一定時間が経過した。
(2) ECM/EMM送信モジュール920からのECM/EMMを含む通信パケットを受信しなくなって一定時間が経過した。
(3) 主電源をOFFにする操作が行なわれた。
図14のS1150〜S1180は、ECM/EMM送信モジュール920が「待機B」に遷移してからチャンネルリリースメッセージを送信するまでのシーケンスである。このS1150〜S1180に対応するECM/EMM受信モジュール1030の動作は、図19のフローチャートのS1445〜S1480に示されている。
図14のS1150〜S1180は、ECM/EMM送信モジュール920が「待機B」に遷移してからチャンネルリリースメッセージを送信するまでのシーケンスである。このS1150〜S1180に対応するECM/EMM受信モジュール1030の動作は、図19のフローチャートのS1445〜S1480に示されている。
以下、図19を用いて、ECM/EMM受信モジュール1030の動作をさらに説明する。ECM/EMM受信モジュール1030は、S1440でリクエストチャンネルメッセージを送信した後、まず、S1445でタイマーを0に設定する。このタイマーは、前記チャンネルリリース発生要因(2)を検出するためのものである。
次に、S1450で、ECM/EMM送信モジュール920から送られて来ているECM/EMMのチャンネルと同じチャンネルへの切り換え操作が検出されたか否かを判定する。そのようなチャンネルへの切り換え操作が検出されたと判定された場合には、S1460へと進み、そのようなチャンネルへの切り換え操作が検出されなかった場合には、S1455へと進む。
S1455へと進んだ場合には、前回、ECM/EMMの通信パケットを受信してから、あらかじめ決められた時間Tr1が経過したかどうかを判定する。S1475でECM/EMMの通信パケットを受信したと判定された場合には、再びS1445でタイマーを0とするようになっている。このため、S1455でタイマーの値がTr1以上の値になっているかどうかを判定することにより、前回のECM/EMMの受信からTr1が経過したことを検出できる。
これにより、たとえば、ECM/EMM送信モジュール920が、電源断などの要因でECM/EMMの通信パケットを送信不能になった場合には、ECM/EMM受信モジュール1030は、強制的にリクエストチャンネル受付中メッセージ待ちの状態へと移るようにする。S1455において、Tr1時間が経過していると判定された場合には、S1460へと進み、まだTr1時間が経過していないと判定された場合には、S1470へと進む。
S1460では、ECM/EMM送信モジュール920に対して、リクエストリリースメッセージが送信される。送信後は、S1420へと戻る。
S1470では、電源をOFFにする操作が検出されたか否かが判定される。電源をOFFにする操作が検出された場合にはS1480へ、検出されない場合にはS1475へと進む。
S1475では、ECMまたはEMMの通信パケットを受信したか否かが判定される。受信がなかった場合はS1450(タイマーはそのまま時間計測を継続)へと進む。一方、受信があった場合には、S1445に戻る。そして、再び、タイマーが0に設定される。
S1480では、リクエストリリースメッセージが送信されて、処理が終了される(電源をOFFにする)。
ECM/EMM受信モジュールから送出されたチャンネルリリースメッセージは、ECM/EMM送信モジュール920にて受信される。チャンネルリリースメッセージを受信したECM/EMM送信モジュール920は、「待機A」に遷移する(図14のS1190)。そして、再び、リクエストチャネル受付中メッセージの送信(ブロードキャストまたはマルチキャスト)を開始する。
以上、説明したように、ECM/EMM送信モジュール920が送信するECM/EMMの通信パケットのチャンネルは、ECM/EMM受信モジュール1030により指定される。
次に、ECM/EMM送信モジュール920が放送波を受信し、ネットワーク150へECMやEMM含む通信パケットを送出する手順を説明する。
上記したとおり、ECM/EMM送信モジュール920は、リクエストチャンネルメッセージを受信することによって、「待機B」1320の状態(図14参照)に遷移する。以下、図12を用いて、ECM/EMM送信モジュール920の動作を説明する。CPU910は、リクエストチャンネルメッセージに含まれるリクエストチャンネルに基づいて、チューナ200およびECM/EMM抽出部220に対し、チャンネルを設定する。
チューナ200は、CPU910によって設定されたチャンネル(周波数帯)の放送波を復調し、MPEG−2TSのTSパケットを出力する。出力されたTSパケットは、TS処理部210に入力されるとともに、ECM/EMM抽出部220に入力される。
地上デジタル放送の放送波を入力されたチューナ200は、前記CPU910によって設定されたチャンネル(周波数帯)の放送波を復調し、MPEG−2TSのTSパケットを出力する。出力されたTSパケットは、TS処理部210とECM/EMM抽出部220へとそれぞれ入力される。
TS処理部210は、入力されたTSパケットに対し、間接受信を行なう必要のあるTSパケットのPIDを検出(ECMやEMMのPID検出)する処理や、受信機自身に不必要なTSパケットを取り除くフィルタ処理、デスクランブル処理、ビデオやオーディオのPESの分割処理やセクションの処理等を行なう。
TS処理部210で処理されたPESやセクションは、映像・音声のデコーダやセクションの処理モジュール(いずれも図示を省略)に入力される。デスクランブル処理に使用するスクランブル鍵Ksは、背景技術で述べた通りの手順でECMを受信し、B−CASカード240に入力することにより得られる。また、背景技術で述べた通り、ECMの受信の過程でECMやEMMのPIDの値が入手できるので、これらの値がECM/EMM抽出部220に入力される。
ECM/EMM抽出部220は、チューナ200から入力されるTSパケットのうちから、TS処理部210より入力されたPIDの値を持つTSパケットを抽出する。抽出されたTSパケットには、ECMとEMMとのうちのいずれか一方が含まれている。ECM/EMM抽出部220は、抽出したTSパケットに含まれるECMまたはEMMを抽出する。
続いて、ECM/EMM抽出部220は、抽出したECMまたはEMMにCPU910から与えられたチャンネル情報を付加して、ネットワーク処理部900へ出力する。その結果、ECM/EMM抽出部220からは、チャンネル情報が付加されたECMと、同じくチャンネル情報が付加されたEMMとが、相異なるタイミングでネットワーク処理部900へと送信される。
ネットワーク処理部900は、図1のネットワーク150を介して、他の受信機と通信するための処理を行なう。ネットワーク処理部900は、ECM/EMM抽出部220から与えられたECMまたはEMMとチャンネル情報にヘッダ400が付加された通信パケット(図4参照)を生成する。ネットワーク処理部900は、生成した通信パケットをネットワーク150に送信(ブロードキャストまたはマルチキャスト)する。
さらに、ネットワーク処理部900は、CPU910から与えられたリクエストチャンネル受け付け中メッセージにヘッダを付加し、図15に示すような通信パケットにして、ネットワーク150に送出(ブロードキャストまたはマルチキャスト)したり、ネットワーク150に接続された他の受信機から送られてきた通信パケット(たとえば、図16、図17参照)を受け取って、その内部に含まれているメッセージデータをCPU910に引き渡す処理も行なう。
次に、ECM/EMM受信モジュール1030が、ECM/EMM送信モジュール920がネットワーク150上へ送出したECMまたはEMMを含む通信パケットを受け取り、放送波の受信に利用する手順を説明する。
図13を参照して、ネットワーク処理部1000は、ECM/EMM送信モジュール920が送信した通信パケット(図4参照)を受信する。ネットワーク処理部1000は、受信した通信パケットからECM/EMM410およびチャンネル情報420を抽出する。そして、抽出したデータをCPU1010へ出力する。
CPU1010は、入力されたECM/EMMおよびチャネル情報の内部パラメータに基づいて、ECMまたはEMMの値を書込む領域のアドレスと、「有効」の値を示すフラグデータを書込むアドレスとを演算する。そして、ECMまたはEMMの値と、「有効」の値を示すフラグデータとをバッファ320の各領域のううち、演算結果に基づいたアドレスに対応する領域に、各々、書き込む。その結果、図6に示したバッファ320のECM領域またはEMM領域のいずれか、およびフラグ領域のいずれかに、データが書き込まれる。
ここで、CPU1010がバッファ320へ値を書き込む手順を図6のバッファ構成図、図22、および図23を用いて詳細に説明する。図22は、ECM/EMM受信モジュール1030の処理手順を示すフローチャートである。また、図23は、ECM/EMM受信モジュール1030が備えるタイマーの概念図である。
図23に示されるように、ECM/EMM受信モジュール1030は、ECMタイマーとEMMタイマーと各チャンネル別に備えている。これらのECMタイマーおよびEMMタイマーは、たとえばCPU1010上で実行されるソフトウエアによって実現される。
図23には、チャンネル1〜4に対応するECMタイマー1800〜1803およびEMMタイマー1850〜1853と、チャンネルnに対応するECMタイマー1804およびEMM1854が示されている。そして、チャンネル5〜(n−1)の各々に対応するECMタイマーおよびEMMタイマーについては、図示を省略している。これらのタイマーは、各チャンネルのECMやEMMを、前回受け取ってからどの位の時間が経過したかを計測するのに用いられる。なお、チャンネル数は、4つあるいは5つ以上であってもよく、3つ以下であってもよい。
図22を参照して、ECM/EMM受信モジュール1030の処理手順をさらに説明する。ECM/EMM受信モジュール1030は、電源が供給されると、チャンネル1〜nまでの各チャンネルのECM用のタイマー(1800〜1804)およびEMM用のタイマー(1850〜1854)を設定し、時間計測を開始する(S1700)。時間計測を開始した後、S1710へと進む。
S1710では、CPU1010がネットワーク処理部1000からECMまたはEMMの通信パケット(図4の通信パケット430)を受け取ったか否かを判定する。受け取った場合には、S1720へ進み、受け取らなかった場合は、S1770へと進む。
S1720では、CPU1010がネットワーク処理部1000から受け取ったデータがECMの通信パケットであるかEMMの通信パケットであるのかを、そのセクションヘッダの値から判定する。ECMの通信パケットであった場合には、S1730へと進み、EMMの通信パケットであった場合には、1735へと進む。
S1730では、受け取ったECMと共に送られてきたチャンネル情報に基づいて、ECMを書き込むアドレスとECMフラグ(有効)を書き込むアドレスとを算出する。たとえば、チャンネル情報が3であった場合、図6の640を示すアドレスをECMの書き込みアドレスとし、650を示すアドレスをECMフラグ(有効)の書き込みアドレスとする。その後、S1740へと進む。
S1740では、S1730で算出したアドレスに対応するECM領域にECMの値を書き込む。次のS1750では、同様にS1730で算出したアドレスに対応するフラグ領域に「有効」を示すフラグ値を書き込んで、S1760へと進む。
S1760では、ECMと共に送られてきたチャンネル情報が示すチャンネルのタイマーを0に設定する。たとえば、チャンネル情報が3であった場合には、ECMタイマー1802を0に設定する。0に設定されたタイマーは、その時点から改めて計時を開始する。その後、S1770へと進む。
S1735では、受け取ったEMMと共に送られてきたチャンネル情報に基づいて、EMMを書き込むアドレスとEMMフラグ(有効)を書き込むアドレスとを算出する。たとえば、チャンネル情報が2であった場合には、図6の625を示すアドレスをEMMの書き込みアドレスとし、635を示すアドレスをEMMフラグ(有効)の書き込みアドレスとする。その後、S1745へと進む。
S1745では、S1735で算出したアドレスに対応するEMM領域にEMMの値を書き込む。次のS1755では、同様にS1735で算出したアドレスに対応するフラグ領域に「有効」を示すフラグ値を書き込んで、S1765へと進む。
S1765では、EMMと共に送られてきたチャンネル情報が示すチャンネルのタイマーを0に設定する。たとえば、チャンネル情報が2であった場合には、EMMタイマー1851を0に設定する。0に設定されたタイマーは、その時点から改めて計時を開始する。その後、S1770へと進む。
S1770では、全てのチャンネルのECMタイマー(1800〜1804)とEMMタイマー(1850〜1854)のうち、予め決められた時間Tecm2を計時しているタイマーが存在するかどうかを判定する。存在する場合には、S1780へと進む。存在しない場合には、S1710の処理へと戻る。
S1780へと進んだ場合には、Tecm2を計時済みのタイマーに対応するECMフラグ領域またはEMMフラグ領域内に「無効」を示すフラグ値を書込む。たとえば、図23のECMタイマー1800のタイマ値がTecm2を超えていた場合には、図6のECMフラグ領域610に「無効」を示すフラグ書き込む。さらに、図23のEMMタイマー1851とECMタイマー1803とが共にTecm2を超えていた場合には、EMMフラグ領域635およびECMフラグ領域670の各々に「無効」を示すフラグを書き込む。処理が終わったら、S1710へと戻る。
以上のような処理を行なうことにより、ネットワーク150に接続されているECM/EMM送信モジュール920あるいはECM/EMM送信モジュール290から送られてきたECMおよびEMMがバッファ320に蓄積される。同時に、ECMやEMMが有効なデータかどうか(受信してからTecm2時間以内の新しいデータかどうか)を示すECMフラグやEMMフラグもバッファ320に蓄積される。
次に、蓄積されたECM/EMMおよびECMフラグ/EMMフラグを用いてECM/EMM受信モジュール1030が放送波の受信を行なう手順について、図13および図24を用いて説明する。
チューナ350は、CPU1010によって設定されたチャンネル(周波数帯)の放送波を復調し、MPEG−2TSのTSパケットを出力する。出力されたTSパケットはTS処理部1020へと入力される。
TS処理部1020は、入力されたTSパケットに対し、間接受信を行なう必要のあるTSパケットのPIDを検出(ECMやEMMのPID検出)する処理や、受信機自身に不必要なTSパケットを取り除くフィルタ処理、デスクランブル処理、ビデオやオーディオのPESの分割処理やセクションの処理等を行なう。TS処理部1020で処理されたPESやセクションは、映像・音声のデコーダやセクションの処理モジュール(いずれも図示を省略)へと送られる。
また、TS処理部1020は、デジタル放送波を受信する状態へ遷移するときや、チャンネル切り換え時には、図24のフローチャートに示した手順でスクランブル鍵Ksを取得する。以下、図24に基づき説明する。
チャンネル切り換え等のユーザの操作によってTS処理部1020で処理が開始されると、CPU1010が、チューナ350およびTS処理部1020に対して受信チャンネルを設定する(S1900)。
次に、CPU1010は、受信チャンネルに対応するバッファ320内のECMフラグ領域およびEMMフラグ領域のアドレスを算出し、そのアドレスに対応して格納されているECMフラグおよびEMMフラグの値を読み出す(S1910)。
続いて、CPU1010は、読み出したECMフラグおよびEMMフラグの値が、共に「有効」を示す値であるか否かを判定する(S1920)。ECMフラグおよびEMMフラグの少なくとも一方の値が「有効」を示す値でない場合は、処理を終了する。一方、両方が「有効」を示す値であった場合には、受信チャンネルに対応するECM領域およびEMM領域のアドレスを算出し、そのアドレスをTS処理部1020に引き渡す(S1930)。次に、S1940に進む。
TS処理部1020は、受け取ったEMMをB−CASカード340に入力する(S1940)。B−CASカード340は、内部に記憶している暗号鍵KmによってEMMを復号化する。B−CASカード340は、復号化したEMMから、ECMを復号化するための暗号鍵Kwを入手する。その後、TS処理部1020がECMをB−CASカード340に入力することにより、B−CASカード340においてスクランブル鍵Ksが入手される(S1950)。すなわち、B−CASカード340は、入力されたECMを先に入手した暗号鍵Kwによって復号化し、ECMからスクランブル鍵Ksを取り出す。
次に、B−CASカード340からスクランブル鍵KsがTS処理部1020に入力されると、TS処理部1020はスクランブル鍵Ksを使って、TSのスクランブル解除処理を実行する(S1960)。
図24のフローチャートの手順終了後は、背景技術でも説明した、放送波からECMおよびEMMを含むTSを検出するという通常の方法により、スクランブル鍵Ksの入手・更新を行なう。
以上、説明したECM/EMM送信モジュール920およびECM/EMM受信モジュール1030を用いて図1のようなシステムを構成した場合、第1実施の形態から奏される上記の効果に加えて、ECM/EMM受信モジュール1030がECM/EMM送信モジュール920に対し、送信するECM/EMMのチャンネルを指定することが可能となるという効果が得られるようになる。これにより、ネットワーク上に存在する複数のECM/EMM送信モジュールを内蔵するデジタル放送受信機からブロードキャストまたはマルチキャストされるECM/EMMのチャンネルの重複が回避され、効率的なシステムを構築することが可能となる。
次に、以上、説明した第1および第2実施の形態に関する変形例を列挙する。
(1) ECM/EMM送信モジュールおよびECM/EMM受信モジュールの双方の機能を備えるモジュールを構成し、これを受信機に内蔵させてもよい。これにより、ECM/EMM送信モジュールおよびECM/EMM受信モジュールで共通するブロック部分について、共通化することができる。
(1) ECM/EMM送信モジュールおよびECM/EMM受信モジュールの双方の機能を備えるモジュールを構成し、これを受信機に内蔵させてもよい。これにより、ECM/EMM送信モジュールおよびECM/EMM受信モジュールで共通するブロック部分について、共通化することができる。
(2) 図4に示される通信パケット430の領域410には、ECMおよびEMMのいずれか一方が格納される。しかしながら、これに代えて、領域410にECMとEMMとの双方を格納した通信パケットをネットワーク処理部300(900)が生成し、これをネットワーク150へ送信してもよい。
(3) バッファ320に格納されたECMおよびEMMの有効/無効を判別するために、ECMフラグとEMMフラグとを用いた。しかしながら、これらのフラグを用いずに、ECMおよびEMMの有効/無効を判別することも可能である。たとえば、図5に示されるいずれかのカウンタでTecm1が計時されたときに、そのカウンタに対応するECM領域あるいはEMM領域に格納されているデータをクリアするか、または、無効を示す値に書き換えることが考えられる。同様に、図23に示されるいずれかのタイマーでTecm2が計時されたときに、そのタイマーに対応するECM領域あるいはEMM領域に格納されているデータをクリアするか、または、無効を示す値に書き換えることが考えられる。
(4) バッファ320に格納されたECMおよびEMMの有効/無効を判別するために、カウンタ(図5参照)、あるいはタイマー(図23)を用いた。しかしながら、これらのカウンタあるいはタイマーを用いずに、ECMおよびEMMの有効/無効を判別することも可能である。たとえば、バッファ320にECMあるいはEMMを格納するときに、格納した時間あるいはそのデータを受信した時間を示すタイムスタンプデータをバッファ320に併せて記憶しておく。そして、チャンネル切換え時に、その切換えチャンネルに対応するECMおよびEMMのタイムスタンプデータを読み出して、現在時刻との差分を演算することにより、そのデータの有効/無効を判断することが考えられる。
(5) ECM/EMM送信モジュールとECM/EMM受信モジュールとの双方を備える受信機の場合には、自身のECM/EMM送信モジュールを用いて生成したEMMおよびECMの通信パケット430を、自身のECM/EMM受信モジュールへ直接(ネットワーク150を介することなく)入力する機能を具備させてもよい。
(6) ECM/EMM送信モジュールとECM/EMM受信モジュールとの双方において、B−CASカードを構成要素とした。上記実施の形態において、B−CASカードは、デスクランブル用メッセージ(ECMまたはEMM、あるいはその双方)に掛けられた暗号を解読するための暗号鍵を記憶する暗号鍵情報記録媒体(たとえば、ICカード)である。
しかしながら、ECM/EMM送信モジュールとECM/EMM受信モジュールとの双方において、B−CASカードは、必須の構成要素ではない。要するに、各モジュールが、B−CASカードの記憶情報(暗号鍵Km)を入力可能であればよい。したがって、ECM/EMM送信モジュールとECM/EMM受信モジュールとの双方に、少なくとも、前記暗号鍵情報記録媒体を受け付け可能な受け付け部(たとえば、カードスロット)が設けられていればよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 受信機A、120 受信機B、130 受信機C、150 ネットワーク、200 チューナ、210 TS処理部、220 ECM/EMM抽出部、230 ネットワーク処理部、240 B−CASカード、260 CPU、290 ECM/EMM送信モジュール、300 ネットワーク処理部、310 ECM/EMMパケット抽出部、320 バッファ、330 TS処理部、340 B−CASカード、350 チューナ、360 CPU、390 ECM/EMM受信モジュール、430 通信パケット、900 ネットワーク処理部、910 CPU、920 ECM/EMM送信モジュール、1000 ネットワーク処理部、1010 CPU、1020 TS処理部、1030 ECM/EMM受信モジュール。
Claims (6)
- チャンネルの選局を受け付ける受付手段と、
該受付手段により受け付けられたチャンネルに対応するデジタル放送波を受信する放送波受信手段と、
デジタル放送波に含まれるスクランブル鍵を取得するために必要なデスクランブル用メッセージを前記受信手段が受信したデジタル放送波から抽出する抽出手段と、
該抽出手段により抽出されたデスクランブル用メッセージと当該デスクランブル用メッセージに対応するチャンネル情報とを含むパケットデータを生成する生成手段と、
該生成手段により生成されたパケットデータを送信するパケットデータ送信手段とを備えることを特徴とする、デジタル放送受信装置。 - 請求項1に記載のデジタル放送受信装置が送信したパケットデータを受信するパケットデータ受信手段と、
チャンネルの選局を受け付ける受付手段と、
該受付手段により受け付けられたチャンネルに対応するデジタル放送波を受信する放送波受信手段と、
デジタル放送波に含まれるスクランブル鍵を取得するために必要なデスクランブル用メッセージをチャンネル情報別に記憶する記憶手段と、
前記パケットデータ受信手段が前記パケットデータを受信したときに、受信したパケットデータに含まれるチャネル情報に対応して前記記憶手段が記憶しているデスクランブル用メッセージを当該受信したパケットデータに含まれるデスクランブル用メッセージに更新する更新手段と、
前記受付手段がチャンネルの選局を受け付けたときに、当該受け付けたチャンネルに対応して前記記憶手段に記憶されているデスクランブル用メッセージが更新されてから予め定めた有効時間が経過していないか否かを判定する判定手段と、
該判定手段により、前記有効時間が経過していないと判定されたときに、前記受付手段が受け付けたチャンネルに対応して前記記憶手段に記憶されているデスクランブル用メッセージを用いてスクランブル鍵を取得し、該取得したスクランブル鍵を用いて前記選局されたチャンネル放送のスクランブルを解除するスクランブル解除手段とを備えることを特徴とする、デジタル放送受信装置。 - 前記判定手段が判定に用いる判定用データを前記チャンネル別に記憶する判定用データ記憶手段と、
前記更新手段が各チャンネルに対応する前記デスクランブル用メッセージを更新する毎に、各チャンネルに対応するデスクランブル用メッセージ別に前記有効時間の計時を開始する複数の計時手段と、
前記更新手段が前記デスクランブル用メッセージを更新したときに、当該デスクランブル用メッセージに対応する前記判定用データ記憶手段の判定用データを有効を示す値に設定し、前記複数の計時手段のうちのいずれかが前記有効時間の計時を終えたときに、当該計時手段に対応する前記判定用データ記憶手段の判定用データを無効を示す値に設定する判定用データ設定手段とをさらに備え、
前記判定手段は、前記判定用データ記憶手段の判定用データが前記有効を示す値であるときに、当該判定用データに対応するデスクランブル用メッセージが更新されてから前記有効時間が経過していないと判定することを特徴とする、請求項2記載のデジタル放送受信装置。 - 請求項1記載のデジタル放送受信装置と、請求項2記載のデジタル放送受信装置とからなる、デジタル放送受信システム。
- 請求項1記載のデジタル放送受信装置は、前記受付手段がチャンネルの選局を受け付ける状態であることを示す、リクエストチャンネル受付中メッセージを請求項2記載のデジタル放送受信装置に送信する手段を含み、
請求項2記載のデジタル放送受信装置は、
請求項1記載のデジタル放送受信装置が備える前記受付手段に受け付けを要求するチャンネルを選定する選定手段と、
前記リクエストチャンネル受付中メッセージを受信したときに、前記選定手段により選定されたチャンネルの受け付けを要求するリクエストチャンネルメッセージを、請求項1記載のデジタル放送受信装置へ送信する手段とを含み、
請求項1記載のデジタル放送受信装置は、前記リクエストチャンネルメッセージに応じたチャンネルに対応するデジタル放送波を受信し、当該チャンネルに対応するデスクランブル用メッセージと当該デスクランブル用メッセージに対応するチャンネル情報とを含むパケットデータを請求項2記載のデジタル放送受信装置へ送信することを特徴とする、請求項4記載のデジタル放送受信システム。 - 請求項2記載のデジタル放送受信装置は、
前記選定手段がチャンネルを選定し直すとき、または電源をオフにする指令が検出されたときに、請求項1記載のデジタル放送受信装置へ所定のチャンネルリリースメッセージを送信する手段を含み、
請求項1記載のデジタル放送受信装置は、
前記チャンネルリリースメッセージを受信したときに請求項2記載のデジタル放送受信装置に対する前記パケットデータの送信を停止し、前記リクエストチャンネル受付中メッセージを送信する手段を含むことを特徴とする、請求項5記載のデジタル放送受信システム。
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