JP2007129287A - 固体撮像素子の欠陥検出装置および欠陥検出方法、欠陥補正装置および欠陥補正方法ならびに撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】水平アドレスおよび垂直アドレスが固定符号長であると、十分な量のRAM容量を装備しなければならず、装置のコストが上昇する。
【解決手段】欠陥画素のアドレスデータとして、固定長符号である水平・垂直アドレスのデータではなく、ある欠陥画素から次の欠陥画素までの水平クロック数を水平クロック数カウンタ21でカウントすることによってわかる欠陥画素間距離を示すカウンタ値をアドレスエンコード部24で可変長符号、例えばランレングス符号の一種であるワイル符号にエンコードしてRAM25に記憶保持するようにする。
【選択図】図2
【解決手段】欠陥画素のアドレスデータとして、固定長符号である水平・垂直アドレスのデータではなく、ある欠陥画素から次の欠陥画素までの水平クロック数を水平クロック数カウンタ21でカウントすることによってわかる欠陥画素間距離を示すカウンタ値をアドレスエンコード部24で可変長符号、例えばランレングス符号の一種であるワイル符号にエンコードしてRAM25に記憶保持するようにする。
【選択図】図2
Description
本発明は、固体撮像素子の欠陥検出装置および欠陥検出方法、欠陥補正装置および欠陥補正方法ならびに撮像装置に関する。
一般に、CCD(Charge Coupled Device)等の半導体で形成した固体撮像素子では、半導体の局部的な結晶欠陥等の画素欠陥が生じることがあり、このような場合、その欠陥画素が画質を劣化させる原因となることが知られている。この欠陥画素に起因する画質劣化をなくすために、CCD等を用いた固体撮像装置において、製品の出荷前に、映像信号中の画素欠陥を検出し、これをアドレスデータとしてRAM等の記憶装置に記憶保持しておき、通常の撮像時に、RAM等の記憶装置に記憶保持されたアドレスデータに基づいて画素欠陥の補正(以下、単に「欠陥補正」と記す場合もある)を行うことで、画素欠陥による画質劣化を改善するようにしていた。
しかし、製品の出荷前にRAM等の記憶装置に記憶保持したアドレスデータを用いて欠陥補正を行うようにしていたのでは、半導体の局部的な結晶欠陥等に伴う画素欠陥には対応できるものの、ビデオカメラやデジタルカメラ等の撮像装置への固体撮像素子の組み込み時の静電破壊や、撮像装置への搭載後の経時変化に伴って発生する画素欠陥には対応できないことになる。
このために、従来は、固体撮像素子の撮像出力を1画素ピッチに相当する期間だけ遅延し、その遅延後の撮像出力を遅延前の撮像出力から減じ、その減算出力のレベルを正負の可変な2つの検出レベルと比較することによって欠陥画素を検出し、これをアドレスデータとしてRAM等の記憶装置に記憶保持し、通常撮像時には、当該記憶装置に記憶保持されているアドレスデータに基づいて欠陥補正を行うようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
上記従来技術において、アドレスデータとしては、一般的に、水平および垂直のアドレス値が使われる。すなわち、水平走査に同期してカウント動作を行う水平アドレスカウンタのカウント値と、水平ラインに同期してカウント動作を行う垂直アドレスカウンタのカウント値とがアドレスデータとして用いられる。
図16に、水平アドレスと垂直アドレスのアドレスデータのイメージを示す。この欠陥アドレスは、例えば600万画素の固体撮像素子で考えると、水平方向に3000画素、垂直方向に2000画素あることから、水平方向で12bit、垂直方向で11bit、あわせて23bitのビット幅、すなわち符号長を必要とする。また、画面上に含まれる欠陥画素数は1個ではなく複数個である可能性もあるために、{23bit×欠陥画素数}分の欠陥補正用RAM領域を確保する必要がある。
ここで、水平アドレスおよび垂直アドレスが固定符号長である場合を考える。補正すべき欠陥画素数が少ない場合はRAM容量が問題となることはない。しかし、補正すべき欠陥画素数が多くなってくると、上述したことから明らかなように、それだけ多くのRAM領域を必要とするために、十分な量のRAM容量を装備しなければならず、その結果、装置のコストが上昇することになる。
そこで、本発明は、欠陥画素の位置情報を格納する記憶領域を節約し、装置の低コスト化を可能にした固体撮像素子の欠陥検出装置および検出方法、欠陥補正装置および補正方法ならびに撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、固体撮像素子の出力信号に基づいて当該固体撮像素子の欠陥画素を検出する一方、前記固体撮像素子の駆動タイミングパルスに同期して当該固体撮像素子上の画素の位置を特定する位置情報を生成する。そして、欠陥画素を検出したときに、生成した前記位置情報を可変長符号に変換して記憶保持する。また、この記憶保持した前記位置情報を用いて欠陥補正を行う。
このように、欠陥画素の位置情報として、固定長符号ではなく、可変長符号を用いて記憶保持することで、欠陥画素の位置情報を格納する記憶領域を節約できる。
本発明によれば、欠陥画素の位置情報を格納する記憶領域を節約できるために、装置の低コスト化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される撮像装置の構成の一例を示すシステム構成図である。ここに、撮像装置とは、撮像デバイスとしての固体撮像素子、当該固体撮像素子の撮像面(受光面)上に被写体の像光を結像させる光学系および当該固体撮像素子の信号処理回路を含み、携帯電話等の電子機器に搭載されて用いられるカメラモジュールや、当該カメラモジュールを搭載したデジタルスチルカメラやビデオカメラ等のカメラシステムを言うものとする。
図1に示すように、本適用例に係る撮像装置10は、撮像デバイスである例えばCCD(Charge Coupled Device)固体撮像素子11、CDS(Correlated Double Sampling;相関二重サンプリング)/AGC(Automatic Gain Control;自動利得制御)回路12、A/D変換回路13、欠陥検出回路14、タイミング発生回路15、アドレスカウンタ16、アドレスデータ変換・記憶保持回路17、欠陥補正回路18および信号処理回路19を有する構成となっている。
ここでは、撮像デバイスとして、CCD固体撮像素子11を用いているが、これに限られるものではなく、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)固体撮像素子など、固体撮像素子全般に亘って用いることが可能である。
CCD固体撮像素子11は、被写体からの像光をその光強度に応じた信号電荷に変換する光電変換素子を含む画素が行列状に2次元配置されてなり、各画素で得られる信号電荷を垂直・水平転送し、電気信号に変換して撮像信号として出力する。
CDS/AGC回路12は、CCD固体撮像素子11から出力される撮像信号に対して相関二重サンプリングによるノイズ除去およびゲインコントロールを行う。A/D変換回路13は、CDS/AGC回路12を経たアナログ撮像信号をデジタル撮像信号に変換する。
欠陥検出回路14は、デジタル撮像信号を基に周知の検出手法により、例えば、デジタル撮像信号を1画素ピッチに相当する期間だけ遅延し、その遅延後の撮像信号を遅延前の撮像信号から減じ、その減算出力のレベルを正負の可変な2つの検出レベルと比較することにより、画面上の欠陥(画素欠陥)を検出し、欠陥検出信号をアドレスデータ変換・記憶保持回路17に送る。
タイミング発生回路15は、CCD固体撮像素子11およびCDS/AGC回路12を駆動するための各種のタイミングパルスを生成する。アドレスカウンタ16は、CCD固体撮像素子11を駆動するときのタイミングパルスに同期して、CCD固体撮像素子11上の画素の位置を特定するための位置情報、即ち水平アドレスおよび垂直アドレスを生成する位置情報生成手段であり、生成した水平アドレスおよび垂直アドレスをアドレスデータ変換・記憶保持回路17に送る。
アドレスデータ変換・記憶保持回路17は、欠陥検出時は、欠陥検出回路14から欠陥検出信号が与えられるタイミングでアドレスカウンタ16から水平アドレスおよび垂直アドレスを取り込み、固定長符号である水平アドレスおよび垂直アドレスの各データを、可変長符号である例えばランレングス符号、具体的にはランレングス符号の一種であるワイル符号にエンコードし、RAMなどの記憶回路に記憶保持する。
アドレスデータ変換・記憶保持回路17はさらに、欠陥補正時は、記憶回路から読み出したワイル符号をデコードして補正用の水平アドレスおよび垂直アドレスとし、これらアドレスを基に補正制御用パルス(以下、「補正パルス」と記す)を生成して欠陥補正回路18に送る。このアドレスデータ変換・記憶保持回路17は本発明の特徴とする部分であり、その詳細については後述する。
欠陥補正回路18は、アドレスデータ変換・記憶保持回路17から与えられる補正パルスを基に周知の手法により、例えば、欠陥画素の信号を1画素前の画素の信号で置換することにより、欠陥補正の処理を行う。信号処理回路19は、欠陥補正回路18で欠陥補正がなされた撮像信号に対して、ガンマ補正などのカメラ信号処理を行い、映像信号として出力する。
(アドレスデータ変換・記憶保持回路)
図2は、アドレスデータ変換・記憶保持回路17の具体的な構成の一例を示すブロック図である。
図2は、アドレスデータ変換・記憶保持回路17の具体的な構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、本例に係るアドレスデータ変換・記憶保持回路17は、水平クロック数カウンタ21,22、カウンタ制御部23、アドレスエンコード部24、記憶回路であるRAM25、RAM制御部26、アドレスデコード部27および一致検出部28を有する構成となっている。
水平クロック数カウンタ21,22は、タイミング発生回路15(図1参照)から与えられる、CCD固体撮像素子11の水平走査の基準となる水平クロックをカウントし、そのカウント値を出力する。カウンタ制御部23は、アドレスカウンタ16(図1参照)から与えられる水平アドレスおよび垂直アドレスを基にフレームの開始を検出し、フレームの開始タイミングで水平クロック数カウンタ21,22をリセットするとともに、欠陥検出回路14(図1参照)から与えられる欠陥検出信号に応答して水平クロック数カウンタ21,22をリセットする。
アドレスエンコード部24は、水平クロック数カウンタ21のカウンタ値をワイル符号にエンコードし、RAM25に供給する。RAM制御部26は、欠陥検出回路14(図1参照)から与えられる欠陥検出信号を用いて、書き込みパルス/読み出しパルスを生成する。そして、欠陥検出時は、書き込みパルスにより、アドレスエンコード部24でエンコードされたワイル符号をRAM25に欠陥データとして順番に書き込み、また欠陥補正時には、読み出しパルスにより、RAM25に記憶保持されているワイル符号を順番に読み出す制御を行う。
アドレスデコード部27は、RAM25から読み出されたワイル符号をカウンタ値にデコードする。このカウンタ値は、欠陥検出時の水平クロック数カウンタ21のカウンタ値に対応し、欠陥補正用のアドレスとなる。一致検出部28は、この欠陥補正用のアドレスと現在の水平アドレス・垂直アドレス、即ち水平クロック数カウンタ22のカウンタ値とを比較し、両者が一致したときに補正パルス補正パルスを欠陥補正回路18(図1参照)に送る。
ここで、欠陥検出は、例えばシステム立ち上げ時などの特定の期間で行われることになる。一方、欠陥補正は、当然のことながら、通常の撮像時に行われることになる。
上記構成のアドレスデータ変換・記憶保持回路17において、その特徴とするところは、欠陥検出時には、検出した欠陥画素の画面上の位置を示す位置情報(アドレスデータ)として、固定長符号である水平・垂直アドレスのデータではなく、ある欠陥画素から次の欠陥画素までの水平クロック数をカウントすることによってわかる画素間の距離(以下、これを「欠陥画素間距離」と記す)、具体的には欠陥画素間距離を示すカウンタ値を、欠陥の発生率に応じた可変長符号、例えばランレングス符号の一種であるワイル符号を用いて記憶保持し、欠陥補正時には、この記憶保持してあるワイル符号を用いて欠陥補正を行う点にある。
図3に、欠陥画素間距離によるアドレスデータのイメージを示す。欠陥画素間距離をアドレス(位置情報)として用いた際の特徴としては、以下のようなことが言える。
(1)個々の欠陥画素間距離は、全画素の相互間の距離の総和を超えない範囲の有限の値である。
(2)個々の欠陥画素間距離の総和は、全画素の相互間の距離の総和に等しくなる。
(3)欠陥画素数が多くなると、欠陥画素間距離の比較的小さい値の生起確立が高くなる傾向にある。
すなわち、上記特徴から鑑みるに、欠陥画素数が多くなればなるほど、欠陥画素間距離の比較的小さい値での生起確率が高くなる傾向にあることがわかる。
(1)個々の欠陥画素間距離は、全画素の相互間の距離の総和を超えない範囲の有限の値である。
(2)個々の欠陥画素間距離の総和は、全画素の相互間の距離の総和に等しくなる。
(3)欠陥画素数が多くなると、欠陥画素間距離の比較的小さい値の生起確立が高くなる傾向にある。
すなわち、上記特徴から鑑みるに、欠陥画素数が多くなればなるほど、欠陥画素間距離の比較的小さい値での生起確率が高くなる傾向にあることがわかる。
図4に、欠陥画素間距離の比較的小さい値での生起確率を確認するためのシミュレーション結果を示す。同図では、シミュレーションの条件として、総画素数を600万画素とし、X軸に欠陥画素間距離、Y軸に画面上の欠陥画素数を与えており、その結果からZ軸に各欠陥画素数における欠陥画素間距離の頻度分布、即ち各欠陥画素数における欠陥画素間距離の生起確率を表している。
このシミュレーション結果から、欠陥画素数が多くなるにつれて欠陥画素間距離の小さい値での生起確率が高くなっていく様子がわかる。逆に、このシミュレーション結果から、1500以下の欠陥画素数では、上記の生起確率はそれほど高くなく、むしろ生起確率は欠陥画素間距離によらずフラットに近づいていることがわかる。
ここで、欠陥画素の位置情報、即ち欠陥画素間距離を示すカウンタ値を可変長符号化するために導入するランレングス符号について考察する。
ランレングス符号は、入力データを符号化する際に生起確率の最も高いデータから順に短い符号を割り当てていく符号化であり、圧縮された出力データ系列を得ることができるものである。
ここでは、ランレングス符号の一種であるワイル符号を用いることにする。ワイル符号とは、“1”、“0”の組み合わせで生成される2進数のデータ系列があるときに、その系列において例えば“0”の生起確率が限りなく1に近い場合に、最も符号を圧縮できるとされる符号である。また、瞬時に復号可能な符号と呼ばれ、このデータを受け取っての復号化は瞬時に可能であることが証明されている。
以下に、データ系列の一例を示す。ここで、データ系列の“1”は欠陥画素を意味し、“0”は欠陥画素以外を意味している。
データ系列の例:10001010000000100000・・・
データ系列の例:10001010000000100000・・・
図5に、データ系列のワイル符号の変換例を示す。ここで、“連”とは、入力データ系列の一部を切り出したものである。
また、CCD固体撮像素子11の画素数を例えば600万画素と仮定すると、ワイル符号は図6のように考えることができる。ここで、“*”は任意の2進数を表している。また、連の長さは欠陥画素間距離を表している。
図7は、図6のワイル符号を用いて、補正する欠陥画素数と、必要となるRAM25の領域(以下、「メモリ領域」と記す場合もある)のビット数との関係を、従来方式と本提案方式の別に示した図である。
ここで、“Best−Case”とは、メモリ容量の使用量が最も少なくなるときを表し、“Worst−Case”とは、メモリ容量の使用量がもっとも多くなるときを表している。また、“Simulation”では、実際にシミュレーションを行った結果を表している。ただし、そのときの欠陥画素の水平・垂直位置の発生には自然乱数を用いている。
図7において、太字は、従来方式のメモリ容量の使用量に対してそれぞれの提案方式のメモリ容量の使用量が小さい場合を表している。すなわち、本提案方式が有効である部分を示している。
図8に、“Best−Case”と“Worst−Case”との違いをイメージで示す。同図では、一例として、欠陥点数(欠陥画素数)が5個の場合を示している。
“Best−Case”では、同一ライン上に近接した欠陥画素が4個、そして画面上の離れたところに欠陥画素が1個ある場合を示している。この場合、欠陥画素間距離は、4つの非常に小さい符号長と1つの非常に大きな符号長(とはいっても、高々44bitではある)となり、それ全体としての符号長は十分小さいものになる。一方、“Worst−Case”では、画面上等間隔に5個の欠陥画素がある場合であり、全体としての符号長は最大になる。
図9に、欠陥点数(欠陥画素数)と必要メモリ容量との関係を示す。この関係図は、図7をグラフ化した図である。同図では、横軸で補正している欠陥点数(個数)を表しており、縦軸でその欠陥点数を補正するのに必要となるメモリ容量(Bit)を表している。なお、図10は、図9の欠陥個数が0〜3000個のときの拡大図である。
図9および図10からわかるように、本提案方式は欠陥点数が約1500個以上(約250ppm以上)であるときには確実にRAM25のメモリ容量の節約が可能となり、また実際のシミュレーション結果からさらに1500個より少ない点数でもメモリ容量の節約効果が期待できることがわかる。
さらに、ワイル符号の構成変更について検討する。ここでは、さらにRAM25のメモリ容量を圧縮することを目的として、図10の10〜1500個の“Worst−Case”の特徴を考えると、そのときのワイル符号の連の長さは図11より、ビット数が3〜34という範囲にあることがわかる。
そこで、図11に示すようなワイル符号を定義する。ここでは、連の長さが5〜262144の区間では、ビット数が18bitとなり、短い符号長を割り当てることができている。これは、従来方式の固定符号長が23bit(水平12bit+垂直11bit)であること比べて明らかに短く、符号化の点で優位である。
図12は、図11のワイル符号を用いて、補正する欠陥点数と必要となるRAM25のメモリ領域のビット数の関係を、従来方式と本提案方式(構成変更後)の別に示した図である。
図13に、構成変更後での“Best−Case”と“Worst−Case”との違いをイメージで示す。
“Best−Case”では、最小のビット幅でも18bitであるために明らかである。一方、“Worst−Case”では、36bit以上の符号長になる場合を考えると、262,145の連の長さから約23個の欠陥個数が含まれる可能性を考えることができる。
図14に、構成変更後の欠陥点数と必要メモリ容量との関係を示す。この関係図は、図12をグラフ化した図である。同図では、横軸で補正している欠陥点数を表しており、縦軸でその欠陥点数を補正するのに必要となるメモリ容量を表している。なお、図15は、図14の欠陥個数が0〜3000個のときの拡大図である。
図14および図15からわかるように、ワイル符号を構成変更することで、欠陥点数が128点以上においてRAM25のメモリ容量の節約ができることがわかる。逆に、128点(約21ppm)以下の場合には、メモリ容量の節約効果はないことになるが、装置に備えられているメモリ容量は従来方式において128点よりも大きいと考えることを前提にすれば、まったく問題にはならない。
上述したように、欠陥画素のアドレスデータとして、固定長符号である水平・垂直アドレスのデータではなく、欠陥画素間距離、具体的には欠陥画素間距離を示すカウンタ値を可変長符号、例えばランレングス符号の一種であるワイル符号を用いてRAM25に記憶保持することで、RAM25のメモリ容量を節約することができるために、装置の低コスト化を図ることができる。
また、節約したメモリ領域については新たに欠陥検出および欠陥補正のために使うことで、欠陥補正の対象となる欠陥画素の個数の増加させることもできる。すなわち、撮像装置への固体撮像素子の組み込み時の静電破壊や、撮像装置への搭載後の経時変化に伴って発生する欠陥画素についても、そのアドレスデータを節約したメモリ領域に記憶保持することで、欠陥補正の対象となる欠陥画素の個数を増やすことができる。
また、本提案の欠陥補正方式(構成変更前のものと構成変更後のもの)と従来の欠陥補正方式とを組み合わせていずれかの欠陥補正方式を選択的に用いるようにすることで、欠陥画素数に応じて最適な欠陥補正方式を選択して用いることができる。すなわち、補正すべき欠陥画素数が余りに多い場合は、構成変更前のワイル符号を用いる欠陥補正方式を選択した方がRAM25のメモリ容量の節約になり、欠陥画素数が128点程度である場合は、構成変更後のワイル符号を用いる欠陥補正方式を選択した方が良い。
また、他の目的でメモリ領域を共有するために欠陥補正個数を明確にしRAMの必要領域を固定で確保しておきたい場合が考えられる。例えば、欠陥補正点数を16個のみに固定し、それ以外の領域は他の目的に使用する場合で、製品のスペック上は「欠陥補正対応16点まで」とうたいたい場合があったとする。そういった場合には、従来の欠陥補正方式を選択できるようにしておけば、必要に応じてRAMの必要領域を固定にすることも容易に可能である。
なお、上記実施形態では、欠陥画素間距離のアドレスの与え方として、ワイル符号を用いるとしたが、ワイル符号に限られるものではなく、符号圧縮できる2ビット区切り方式などの他のランレングス符号を用いることも可能である。
10…撮像装置、11…CCD固体撮像素子、12…CDS/AGC回路、13…A/D変換回路、14…欠陥検出回路、15…タイミング発生回路、16…アドレスカウンタ、17…アドレスデータ変換・記憶保持回路、18…欠陥補正回路、19…信号処理回路、21,22…水平クロック数カウンタ、23…カウンタ制御部、24…アドレスエンコード部、25…RAM、26…RAM制御部、27…アドレスデコード部、28…一致検出部
Claims (8)
- 固体撮像素子の出力信号に基づいて当該固体撮像素子の欠陥画素を検出する欠陥検出手段と、
前記固体撮像素子の駆動タイミングに同期して当該固体撮像素子上の画素の位置を特定する位置情報を生成する位置情報生成手段と、
前記欠陥検出手段の検出信号に応答して、前記位置情報生成手段で生成された前記位置情報を可変長符号に変換して記憶保持する変換手段と
を備えたことを特徴とする固体撮像素子の欠陥検出装置。 - 前記可変長符号はランレングス符号である
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子の欠陥検出装置。 - 前記ランレングス符号はライル符号である
ことを特徴とする請求項2記載の固体撮像素子の欠陥検出装置。 - 前記変換手段は、
前記固体撮像素子の水平走査の基準となる水平クロックをカウントするカウンタと、
フレームの開始タイミングおよび前記欠陥検出手段が欠陥画素を検出したときに前記カウンタをリセットするカウンタ制御手段と、
前記カウンタの値を可変長符号にエンコードしてアドレスデータとするエンコード手段と、
前記欠陥検出手段が欠陥画素を検出したときに、前記エンコード手段でエンコードされた前記アドレスデータを記憶保持する記憶手段とを有する
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子の欠陥検出装置。 - 固体撮像素子の出力信号に基づいて当該固体撮像素子の欠陥画素を検出する欠陥検出ステップと、
前記固体撮像素子の駆動タイミングパルスに同期して当該固体撮像素子上の画素の位置を特定する位置情報を生成する位置情報生成ステップと、
前記欠陥検出ステップで欠陥画素を検出したときに、前記位置情報生成ステップで生成した前記位置情報を可変長符号に変換して記憶保持する変換ステップと
を有することを特徴とする固体撮像素子の欠陥検出方法。 - 固体撮像素子の欠陥画素の位置を特定する位置情報を可変長符号にて記憶保持する記憶手段と、
前記固体撮像素子の出力信号に基づいて当該固体撮像素子の欠陥画素を検出する欠陥検出手段と、
前記欠陥検出手段の検出信号に応答して、前記記憶手段から読み出される前記位置情報に基づいて、前記固体撮像素子の出力信号に対して欠陥補正を行う欠陥補正手段と
を備えたことを特徴とする固体撮像素子の欠陥補正装置。 - 固体撮像素子の欠陥画素の位置を特定する位置情報をあらかじめ記憶保持し、この記憶保持した前記位置情報を用いて欠陥補正を行う固体撮像素子の欠陥補正方法であって、
前記位置情報を可変長符号にて記憶手段に記憶保持する記憶保持ステップと、
前記固体撮像素子の出力信号に基づいて当該固体撮像素子の欠陥画素を検出する欠陥検出ステップ、
前記欠陥検出ステップで欠陥画素を検出したときに、前記記憶手段から読み出される前記位置情報に基づいて、前記固体撮像素子の出力信号に対して欠陥補正を行う欠陥補正ステップと
を有することを特徴とする固体撮像素子の欠陥補正方法。 - 固体撮像素子と、
前記固体撮像素子の出力信号に基づいて当該固体撮像素子の欠陥画素を検出する欠陥検出手段と、
前記固体撮像素子の駆動タイミングに同期して当該固体撮像素子上の画素の位置を特定する位置情報を生成する位置情報生成手段と、
欠陥検出時に前記欠陥検出手段の検出信号に応答して、前記位置情報生成手段で生成された前記位置情報を可変長符号に変換して記憶手段に記憶保持する変換手段と
欠陥補正時に前記欠陥検出手段の検出信号に応答して、前記記憶手段から読み出される前記位置情報に基づいて、前記固体撮像素子の出力信号に対して欠陥補正を行う欠陥補正手段と
を備えたことを特徴とする撮像装置。
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JP2015080123A (ja) * | 2013-10-18 | 2015-04-23 | キヤノン株式会社 | 撮像装置、撮像システム、撮像装置の制御方法、プログラム、および、記憶媒体 |
EP3528493A4 (en) * | 2016-10-14 | 2020-03-25 | Hanwha Techwin Co., Ltd. | DEVICE FOR RECORDING INFORMATION REGARDING DEFECTIVE PIXELS AND DEVICE AND METHOD FOR CORRECTING DEFECTIVE PIXELS |
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