JP2007129168A - 樹脂磁石組成物およびその製造方法。 - Google Patents
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Abstract
【課題】成形時の溶融樹脂磁石材料・溶融樹脂組成物の流動性、成形体の強度、磁気特性を向上し、また、コストを低減する。
【解決手段】(A)異方性フェライト磁性粉末と、(B)平均粒径が1μm以下である微粉異方性フェライト磁性粉末と、(C)樹脂バインダーとを含む樹脂磁石組成物、によって、解決する。また、別の一態様では、「上記(A)異方性フェライト磁性粉末と、上記(B)微粉異方性フェライト磁性粉末の重量比が、(A):(B)=70以上99以下:1以上30以下の範囲である。
【選択図】なし
【解決手段】(A)異方性フェライト磁性粉末と、(B)平均粒径が1μm以下である微粉異方性フェライト磁性粉末と、(C)樹脂バインダーとを含む樹脂磁石組成物、によって、解決する。また、別の一態様では、「上記(A)異方性フェライト磁性粉末と、上記(B)微粉異方性フェライト磁性粉末の重量比が、(A):(B)=70以上99以下:1以上30以下の範囲である。
【選択図】なし
Description
この発明は、樹脂磁石組成物に関するものである。
複写機、プリンタ、ファクシミリ等における粉末トナーを用いた画像形成装置に組み込まれるマグネットローラは、例えば次のような樹脂磁石材料・樹脂磁石組成物で構成されている。
(1)ポリアミド樹脂と82重量%以上の磁性フェライト粉末を含む混合物を溶融粘度30ポアズから1000ポアズの間で射出成形することにより、高磁束密度が得られ、また、ローラ部の軸方向における表面磁束密度の変動を4.5ガウス/mm以下に抑えることができるというものである(特許文献1)。
(2)フェライト磁石粉末と希土類磁石粉末と樹脂とを含むボンド磁石用組成物においてフェライト磁石粉と希土類磁石粉末の平均粒径が共に5μm以下とすることにより、充分な強度と磁気特性を備えたボンド磁石を得ることができるというものである。(特許文献2)。
特開昭63−61274号公報。
特開2000−21615号公報。
しかしながら、特許文献1は、マグネットローラ(磁石体)内部にボイドが発生し、該ボイドにより、輸送時や使用時に、軸部や本体部が折れてしまう場合がある。
また、特許文献2も同様に、高磁束密度は得られるものの、マグネットローラ(磁石体)内部にボイドが発生し、該ボイドにより、輸送時や使用時に、軸部や本体部が折れてしまう場合がある。また、特許文献2では希土類磁石粉末を使うが、希土類磁石粉末はフェライト樹脂粉末よりも高価であるため、コストが高いという課題が残っている。
(1)本発明の第1は、
(A)異方性フェライト磁性粉末と、
(B)平均粒径が1μm以下である微粉異方性フェライト磁性粉末と、
(C)樹脂バインダーと
を含む樹脂磁石組成物、
である。
(A)異方性フェライト磁性粉末と、
(B)平均粒径が1μm以下である微粉異方性フェライト磁性粉末と、
(C)樹脂バインダーと
を含む樹脂磁石組成物、
である。
(2)本発明の第2は、
上記(A)異方性フェライト磁性粉末と、上記(B)微粉異方性フェライト磁性粉末の重量比が、(A):(B)=70以上99以下:1以上30以下の範囲である、(1)記載の樹脂磁石組成物、
である。
上記(A)異方性フェライト磁性粉末と、上記(B)微粉異方性フェライト磁性粉末の重量比が、(A):(B)=70以上99以下:1以上30以下の範囲である、(1)記載の樹脂磁石組成物、
である。
(3)本発明の第3は、
前記(A)異方性フェライト磁性粉末の平均粒径が、1μmを超え10μm以下である、(1)〜(2)のいずれかに記載の、樹脂磁石組成物、
である。
前記(A)異方性フェライト磁性粉末の平均粒径が、1μmを超え10μm以下である、(1)〜(2)のいずれかに記載の、樹脂磁石組成物、
である。
(4)本発明の第4は、
少なくとも、
(D)平均粒径が1μmを超え10μm以下である異方性フェライト磁性粉末と、
(E)平均粒径が1μm以下である微粉異方性フェライト磁性粉末と、
(F)樹脂バインダーとを、
混合する工程を含む、樹脂磁石組成物の製造方法、
である。
少なくとも、
(D)平均粒径が1μmを超え10μm以下である異方性フェライト磁性粉末と、
(E)平均粒径が1μm以下である微粉異方性フェライト磁性粉末と、
(F)樹脂バインダーとを、
混合する工程を含む、樹脂磁石組成物の製造方法、
である。
(5)本発明の第5は、
(1)〜(3)のいずれかの樹脂磁石組成物、及び/又は、(4)の製造方法で製造されうる樹脂磁石組成物を含む、マグネットピース、
である。
(1)〜(3)のいずれかの樹脂磁石組成物、及び/又は、(4)の製造方法で製造されうる樹脂磁石組成物を含む、マグネットピース、
である。
(6)本発明の第6は、
(1)〜(3)のいずれかの樹脂磁石組成物、及び/又は、(4)の製造方法で製造されうる樹脂磁石組成物を含む、マグネットローラ、
である。
(1)〜(3)のいずれかの樹脂磁石組成物、及び/又は、(4)の製造方法で製造されうる樹脂磁石組成物を含む、マグネットローラ、
である。
本発明(請求項1)により、成形時の溶融樹脂磁石材料・溶融樹脂組成物の流動性が向上し、その結果、その樹脂組成物を含む成形体の強度が向上し、また磁気特性も向上する。本発明では、高価な希土類磁石粉末を使用しないので、従来技術に比べて、コストが低いという効果も有る。
本発明(請求項2)により、成形時の溶融樹脂磁石材料・溶融樹脂組成物の流動性が向上するとともに、磁性体粉末が最密充填に近い状態となり、その結果、その樹脂組成物を含む成形体の強度が向上し、また磁気特性も向上する。本発明では、高価な希土類磁石粉末を使用しないので、従来技術に比べて、コストが低いという効果も有る。
本発明(請求項3)により、成形時の溶融樹脂磁石材料・溶融樹脂組成物の流動性が向上するとともに、磁性体粉末が最密充填に近い状態となり、その結果、その樹脂組成物を含む成形体の強度が向上し、また磁気特性も向上する。本発明では、高価な希土類磁石粉末を使用しないので、従来技術に比べて、コストが低いという効果も有る。
本発明(請求項4)の製造方法により、成形時の溶融樹脂磁石材料・溶融樹脂組成物の流動性が向上するとともに、磁性体粉末が最密充填に近い状態となり、その結果、その樹脂組成物を含む成形体の強度が向上し、また磁気特性も向上する。本発明では、高価な希土類磁石粉末を使用しないので、従来技術に比べて、コストが低いという効果も有る。
本発明(請求項5)において、前記の樹脂磁石組成物、及び/又は、前記の製造方法で製造されうる樹脂磁石組成物を含むため、成形時の溶融樹脂磁石材料・溶融樹脂組成物の流動性が向上するとともに、磁性体粉末が最密充填に近い状態となり、その結果、その樹脂組成物を含む成形体(マグネットピース)の強度が向上し、また磁気特性も向上する。本発明では、高価な希土類磁石粉末を使用しないので、従来技術に比べて、コストが低いという効果も有る。
本発明(請求項6)において、前記の樹脂磁石組成物、及び/又は、前記の製造方法で製造されうる樹脂磁石組成物を含むため、成形時の溶融樹脂磁石材料・溶融樹脂組成物の流動性が向上するとともに、磁性体粉末が最密充填に近い状態となり、その結果、その樹脂組成物を含む成形体(マグネットローラ)の強度が向上し、また磁気特性も向上する。本発明では、高価な希土類磁石粉末を使用しないので、従来技術に比べて、コストが低いという効果も有る。
(1)本発明の第1は、
(A)異方性フェライト磁性粉末と、
(B)平均粒径が1μm以下である微粉異方性フェライト磁性粉末と、
(C)樹脂バインダーと
を含む樹脂磁石組成物、
である。
(A)異方性フェライト磁性粉末と、
(B)平均粒径が1μm以下である微粉異方性フェライト磁性粉末と、
(C)樹脂バインダーと
を含む樹脂磁石組成物、
である。
従来、特許文献1や2のように、強磁性体粉末とポリアミド系樹脂を主とした樹脂磁石材料を用いて、軸部と本体部が同一樹脂磁石材料で成形したマグネットローラやマグネットピースあるいは円筒状マグネットを射出成形していた。
本発明では、例えば図1のような射出成形装置により、樹脂磁石材料の磁性粒子を配向着磁しながら成形し、図2のような軸部一体のマグネットローラを得ることも、好ましい一態様である。
ここで上記マグネットローラは、平均粒径1.5μm程度の異方性フェライト磁性粉(A)と平均粒径0.8μm程度の微粉異方性フェライト(B)を、(A):(B)=80:20の重量割合で混合して混合磁性粉を作製することも、好ましい一態様である。そして、該混合磁性粉を50重量%〜95重量%、樹脂バインダー(ポリアミド系樹脂+添加剤=100部)を5重量%〜50重量%とからなる混合物を作製することも、好ましい一態様である。添加剤としては、磁性粉の表面処理剤としてシラン系やチタネート系等のカップリング剤、流動性を良好にするポリスチレン系・フッ素系滑剤等、安定剤、可塑剤、もしくは難燃剤などを添加することも、好ましい一態様である。該混合磁性粉と樹脂バインダーを混合分散し、溶融混練し、ペレット状に成形した後に、射出成形する。
ここで、微粉異方性フェライト磁性粉の平均粒径は1μm以下が好ましく、更には0.1μm〜0.9μmが好ましい。該磁性粉の平均粒径が1μmを超えると、溶融時の磁石材料の流動性が低下し、成形品中のボイドの発生につながり、成形品の強度が低下し、また、磁気特性が低下する。
成形時に印加する配向着磁磁場は、各磁極に要求される磁束密度仕様により適宜選択すればよい。また、要求磁気特性によっては成形時に配向着磁磁場を印加せず、成形後に着磁してもよい。
前記樹脂磁石材料を用いることにより、射出成形にて成形されたマグネットローラは、ボイドが激減し、軸部あるいは本体部の強度が向上し、また、磁気特性が向上する。
マグネットローラは、図1のような射出成形装置を用いて、注入口から溶融樹脂磁石を、成形空間内に注入し、励磁源として電磁石あるいは永久磁石等を用い、金型に配置した配向着磁用ヨークにより240K・A/m〜2400K・A/mの磁場を印加しながら射出成形し、磁性粒子を所望の方向に配向着磁し、硬化させ、マグネットローラが得られる。得られたマグネットローラは、軸部、本体部ともに同一の磁石材料で形成され、後加工が不要となり、低コストで高寸法精度のマグネットローラが得られる。
あるいは、成形後一旦脱磁を行い、再度着磁して製品としてもよい。
あるいは、成形後一旦脱磁を行い、再度着磁して製品としてもよい。
また、(2)本発明の第2は、
上記(A)異方性フェライト磁性粉末と、上記(B)微粉異方性フェライト磁性粉末の重量比が、(A):(B)=70以上99以下:1以上30以下の範囲である、(1)記載の樹脂磁石組成物、
である。
上記(A)異方性フェライト磁性粉末と、上記(B)微粉異方性フェライト磁性粉末の重量比が、(A):(B)=70以上99以下:1以上30以下の範囲である、(1)記載の樹脂磁石組成物、
である。
混合磁性粉において、微粉異方性フェライト磁性粉の重量%を1wt%〜30wt%とすることにより、溶融時の流動性が向上し、磁性粉が最密充填に近い状態となり、成形品中のボイドが激減し、強度が向上し、磁気特性も向上する。
微粉異方性フェライト磁性粉の重量%を1wt%未満とすると、微粉異方性フェライトを混合した効果が発現せず、また、30wt%を超えると、溶融時の流動性が低下し、成形品中にボイドが発生し、強度が低下し、磁気特性も低下する。
ここで、磁性粉としては、MO・nFe2O3(nは自然数)で代表される化学式を持つ異方性フェライト磁性粉などがあげられる。式中のMとして、Sr、Baまたは鉛などの1種または2種以上が適宜選択して用いられる。
上記では、マグネットローラの主な樹脂バインダーとしては、ポリアミド樹脂を用いているが、これに制限されるものではない。
例えば、ポリスチレン樹脂、PET(ポリスチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニレンスフィド)、EAV(エチレン−酢酸ビニル共重合体)及びPVC(ポリ塩化ビニル)などの1種類または2種類以上、もしくは、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂及びポリイミド樹脂などの熱硬化樹脂の1種類または2種類以上を混合して用いることができる。
また、要求される磁束密度により、磁性粉としては微粉異方性磁性粉と、等方性希土類磁性粉(例えばNdFeB系)、異方性希土類磁性粉(例えばSmFeN系)等とを組み合わせてもよい。もちろん、これら3種類を混合してもよい。
上記に示した混合磁性粉の樹脂磁石材料中の含有率が50重量%未満では、磁性粉不足により、マグネットローラの磁気特性が低下して所望の磁力が得られにくくなり、またそれらの含有率が95重量%を超えると、バインダー不足となり成形性が損なわれるおそれがある。
また、本明細書においては、5極構成のマグネットロールを図示しているが、本発明は5極マグネットロールのみに限定されない。すなわち、所望の磁束密度と磁界分布により、磁極数や磁極位置も適宜設定すればよい。
さらに、上記では、軸一体型のマグネットローラを射出成形で形成する方法ついて説明したが、マグネットローラ形成方法についても特に制限はなく、マグネットピースを射出成形、あるいは押出成形し、シャフトに該マグネットピースを貼り合わせてマグネットローラを形成してもよく、また、円筒状のマグネットを射出成形、あるいは押出成形し、該円筒状マグネットの中空部へシャフトを挿入固着してマグネットローラを形成してもよい。
(3)本発明の第3は、
前記(A)異方性フェライト磁性粉末の平均粒径が、1μmを超え10μm以下である、(1)〜(2)のいずれかに記載の、樹脂磁石組成物、
である。
前記(A)異方性フェライト磁性粉末の平均粒径が、1μmを超え10μm以下である、(1)〜(2)のいずれかに記載の、樹脂磁石組成物、
である。
本発明(請求項3)により、成形時の溶融樹脂磁石材料・溶融樹脂組成物の流動性が向上するとともに、磁性体粉末が最密充填に近い状態となり、その結果、その樹脂組成物を含む成形体の強度が向上し、また磁気特性も向上する。
(4)本発明の第4は、
少なくとも、
(D)平均粒径が1μmを超え10μm以下である異方性フェライト磁性粉末と、
(E)平均粒径が1μm以下である微粉異方性フェライト磁性粉末と、
(F)樹脂バインダーとを、
混合する工程を含む、樹脂磁石組成物の製造方法、
である。
少なくとも、
(D)平均粒径が1μmを超え10μm以下である異方性フェライト磁性粉末と、
(E)平均粒径が1μm以下である微粉異方性フェライト磁性粉末と、
(F)樹脂バインダーとを、
混合する工程を含む、樹脂磁石組成物の製造方法、
である。
本発明(請求項4)の製造方法により、成形時の溶融樹脂磁石材料・溶融樹脂組成物の流動性が向上するとともに、磁性体粉末が最密充填に近い状態となり、その結果、その樹脂組成物を含む成形体の強度が向上し、また磁気特性も向上する。
本発明の製造方法においては、細密充填に近い状態にする目的で、添加順序や、1度に添加する割合等を、適宜選択することが好ましい。
例えば、「(D)平均粒径が1μmを超え10μm以下である異方性フェライト磁性粉末」に対して、「(E)平均粒径が1μm以下である微粉異方性フェライト磁性粉末」を添加・追加し、必要に応じて、添加剤などを添加・追加・混合した後、上記を十分分散・混合した後に、「(F)樹脂バインダー」を追加する、などという方法も、好ましい一態様である。
前記で説明した樹脂組成物に対するのと同様に、本発明の製造方法においては、添加剤として、安定剤、滑剤、可塑剤などを適宜添加しても良い。
(5)本発明の第5は、
(1)〜(3)のいずれかの樹脂磁石組成物、及び/又は、(4)の製造方法で製造されうる樹脂磁石組成物を含む、マグネットピース、
である。
(1)〜(3)のいずれかの樹脂磁石組成物、及び/又は、(4)の製造方法で製造されうる樹脂磁石組成物を含む、マグネットピース、
である。
本発明(請求項5)において、前記の樹脂磁石組成物、及び/又は、前記の製造方法で製造されうる樹脂磁石組成物を含むため、成形時の溶融樹脂磁石材料・溶融樹脂組成物の流動性が向上するとともに、磁性体粉末が最密充填に近い状態となり、その結果、その樹脂組成物を含む成形体(マグネットピース)の強度が向上し、また磁気特性も向上する。
(6)本発明の第6は、
(1)〜(3)のいずれかの樹脂磁石組成物、及び/又は、(4)の製造方法で製造されうる樹脂磁石組成物を含む、マグネットローラ、
である。
(1)〜(3)のいずれかの樹脂磁石組成物、及び/又は、(4)の製造方法で製造されうる樹脂磁石組成物を含む、マグネットローラ、
である。
本発明(請求項6)において、前記の樹脂磁石組成物、及び/又は、前記の製造方法で製造されうる樹脂磁石組成物を含むため、成形時の溶融樹脂磁石材料・溶融樹脂組成物の流動性が向上するとともに、磁性体粉末が最密充填に近い状態となり、その結果、その樹脂組成物を含む成形体(マグネットローラ)の強度が向上し、また磁気特性も向上する。
(磁性粉末の平均粒径の測定方法)
本発明における、
(B)平均粒径が1μm以下である微粉異方性フェライト磁性粉末や、
(D)平均粒径が1μmを超え10μm以下である異方性フェライト磁性粉末の、
平均粒径の測定方法を、下記に示す。
本発明における、
(B)平均粒径が1μm以下である微粉異方性フェライト磁性粉末や、
(D)平均粒径が1μmを超え10μm以下である異方性フェライト磁性粉末の、
平均粒径の測定方法を、下記に示す。
恒圧通気式迅速標準万能式(島津式)粉体比表面積測定装置にて、試料を一定の容器に入れ、粉体充填層を透過させ、試料層の透過性からその粉体の比表面積を測定し、以下の式を用いて、平均粒径を算出する。
SW=(14/ρ)×SQRT(((△P・A・t)/(η・L・Q))×((ε3)/(1−ε)2))
ε=1−(W/(ρ・A・L))
dm=6/(ρ・SW・W)
ただし、
SW:粉体の比表面積(cm2/g)
ε :試料充填層の空隙率
ρ :試料の真比重(g/cm3)
η :流体の粘性係数(g/cm3・sec)
L :試料層の厚さ(cm)
Q :試料層通過空気量(cc)
△P:試料層両端の圧力差(g/cm2)
A :試料層の断面積(cm2)
t :Qccの流体の通過する時間(sec)
W :試料重量(g)
dm:平均粒子径(μ)
SW=(14/ρ)×SQRT(((△P・A・t)/(η・L・Q))×((ε3)/(1−ε)2))
ε=1−(W/(ρ・A・L))
dm=6/(ρ・SW・W)
ただし、
SW:粉体の比表面積(cm2/g)
ε :試料充填層の空隙率
ρ :試料の真比重(g/cm3)
η :流体の粘性係数(g/cm3・sec)
L :試料層の厚さ(cm)
Q :試料層通過空気量(cc)
△P:試料層両端の圧力差(g/cm2)
A :試料層の断面積(cm2)
t :Qccの流体の通過する時間(sec)
W :試料重量(g)
dm:平均粒子径(μ)
以下に本発明を実施例および比較例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図2のマグネットローラ用材料として、混合磁性粉を90重量%、樹脂バインダーを10重量%とした。ここで混合磁性粉として、異方性ストロンチウムフェライト磁性粉(SrO・6Fe2O3:戸田工業製FA−600)と微粉異方性ストロンチウムフェライト磁性粉(SrO・6Fe2O3:戸田工業製TR−4000)を重量比で60:40としたものを用い、樹脂バインダーとしてナイロン6(宇部興産1013B)77部に添加剤(安定剤+滑剤+可塑剤)を3部添加したものを用いた。これらの磁性粉と樹脂バインダーを混合し、溶融混練し、ペレット状に成形し、このペレットを溶融状態にし、図1の射出成形装置を用いて、240K・A/m〜2400K・A/mの磁場を印加しながら溶融樹脂磁石の磁性粒子を配向着磁し、図2に示す軸部一体型マグネットローラを射出成形した。
マグネットローラ本体部(配向着磁部)の外径はφ13.6、マグネット本体部の長さは320mm、軸部の外径はφ6とした。
図2のマグネットローラ用材料として、混合磁性粉を90重量%、樹脂バインダーを10重量%とした。ここで混合磁性粉として、異方性ストロンチウムフェライト磁性粉(SrO・6Fe2O3:戸田工業製FA−600)と微粉異方性ストロンチウムフェライト磁性粉(SrO・6Fe2O3:戸田工業製TR−4000)を重量比で60:40としたものを用い、樹脂バインダーとしてナイロン6(宇部興産1013B)77部に添加剤(安定剤+滑剤+可塑剤)を3部添加したものを用いた。これらの磁性粉と樹脂バインダーを混合し、溶融混練し、ペレット状に成形し、このペレットを溶融状態にし、図1の射出成形装置を用いて、240K・A/m〜2400K・A/mの磁場を印加しながら溶融樹脂磁石の磁性粒子を配向着磁し、図2に示す軸部一体型マグネットローラを射出成形した。
マグネットローラ本体部(配向着磁部)の外径はφ13.6、マグネット本体部の長さは320mm、軸部の外径はφ6とした。
形成されたマグネットローラの両端軸部を支持し、マグネットローラを回転させながら、マグネットローラの中心から8mm離れた位置(スリーブ上)にプローブ(磁束密度センサー)をセットし、ガウスメータにてマグネットローラの周方向磁束密度パターンを測定した。
また、マグネットローラの抗折強度は万能試験機(島津製作所製AGS−H 5kN)で図3のようにマグネットローラを固定治具に固定し矢印の方向へ加圧治具を50mm/minのスピードで加圧し、抗折強度を測定した。
測定結果を表1に示す。
測定結果を表1に示す。
異方性ストロンチウムフェライト磁性粉(SrO・6Fe2O3:戸田工業製FA−600)と微粉異方性ストロンチウムフェライト磁性粉(SrO・6Fe2O3:戸田工業製TR−4000)を重量比で70:30とする以外はすべて実施例1と同様に行った。
測定結果を表1に示す。
(実施例3)
異方性ストロンチウムフェライト磁性粉(SrO・6Fe2O3:戸田工業製FA−600)と微粉異方性ストロンチウムフェライト磁性粉(SrO・6Fe2O3:戸田工業製TR−4000)を重量比で80:20とする以外はすべて実施例1と同様に行った。
測定結果を表1に示す。
異方性ストロンチウムフェライト磁性粉(SrO・6Fe2O3:戸田工業製FA−600)と微粉異方性ストロンチウムフェライト磁性粉(SrO・6Fe2O3:戸田工業製TR−4000)を重量比で80:20とする以外はすべて実施例1と同様に行った。
測定結果を表1に示す。
(実施例4)
異方性ストロンチウムフェライト磁性粉(SrO・6Fe2O3:戸田工業製FA−600)と微粉異方性ストロンチウムフェライト磁性粉(SrO・6Fe2O3:戸田工業製TR−4000)を重量比で99:1とする以外はすべて実施例1と同様に行った。
測定結果を表1に示す。
異方性ストロンチウムフェライト磁性粉(SrO・6Fe2O3:戸田工業製FA−600)と微粉異方性ストロンチウムフェライト磁性粉(SrO・6Fe2O3:戸田工業製TR−4000)を重量比で99:1とする以外はすべて実施例1と同様に行った。
測定結果を表1に示す。
(実施例5)
異方性ストロンチウムフェライト磁性粉(SrO・6Fe2O3:戸田工業製FA−600)と微粉異方性ストロンチウムフェライト磁性粉(SrO・6Fe2O3:戸田工業製TR−4000)を重量比で99.5:0.5とする以外はすべて実施例1と同様に行った。測定結果を表1に示す。
異方性ストロンチウムフェライト磁性粉(SrO・6Fe2O3:戸田工業製FA−600)と微粉異方性ストロンチウムフェライト磁性粉(SrO・6Fe2O3:戸田工業製TR−4000)を重量比で99.5:0.5とする以外はすべて実施例1と同様に行った。測定結果を表1に示す。
(比較例1)
磁性粉として、異方性ストロンチウムフェライト磁性粉(SrO・6Fe2O3:戸田工業製FA−600)のみ用いる以外はすべて実施例1と同様に行った。
磁性粉として、異方性ストロンチウムフェライト磁性粉(SrO・6Fe2O3:戸田工業製FA−600)のみ用いる以外はすべて実施例1と同様に行った。
(比較例2)
磁性粉として、微粉異方性ストロンチウムフェライト磁性粉(SrO・6Fe2O3:戸田工業製TR−4000)のみ用いる以外はすべて実施例1と同様に行った。
磁性粉として、微粉異方性ストロンチウムフェライト磁性粉(SrO・6Fe2O3:戸田工業製TR−4000)のみ用いる以外はすべて実施例1と同様に行った。
1 キャビティ(成形空間)
2 永久磁石
3 磁性体
4 ゲート
5 非磁性体
6 軸部
7 本体部
8 加圧治具
9 マグネットローラ固定治具
10 マグネットローラ固定治具ベース台
2 永久磁石
3 磁性体
4 ゲート
5 非磁性体
6 軸部
7 本体部
8 加圧治具
9 マグネットローラ固定治具
10 マグネットローラ固定治具ベース台
Claims (6)
- (A)異方性フェライト磁性粉末と、
(B)平均粒径が1μm以下である微粉異方性フェライト磁性粉末と、
(C)樹脂バインダーと
を含む樹脂磁石組成物。 - 上記(A)異方性フェライト磁性粉末と、上記(B)微粉異方性フェライト磁性粉末の重量比が、(A):(B)=70以上99以下:1以上30以下の範囲である、請求項1記載の樹脂磁石組成物。
- 前記(A)異方性フェライト磁性粉末の平均粒径が、1μmを超え10μm以下である、請求項1〜2のいずれかに記載の、樹脂磁石組成物。
- 少なくとも、
(D)平均粒径が1μmを超え10μm以下である異方性フェライト磁性粉末と、
(E)平均粒径が1μm以下である微粉異方性フェライト磁性粉末と、
(F)樹脂バインダーとを、
混合する工程を含む、樹脂磁石組成物の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれかの樹脂磁石組成物、及び/又は、請求項4の製造方法で製造されうる樹脂磁石組成物を含む、マグネットピース。
- 請求項1〜3のいずれかの樹脂磁石組成物、及び/又は、請求項4の製造方法で製造されうる樹脂磁石組成物を含む、マグネットローラ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005322878A JP2007129168A (ja) | 2005-11-07 | 2005-11-07 | 樹脂磁石組成物およびその製造方法。 |
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-
2005
- 2005-11-07 JP JP2005322878A patent/JP2007129168A/ja active Pending
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