JP2007125273A - 超音波解析装置 - Google Patents

超音波解析装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007125273A
JP2007125273A JP2005321786A JP2005321786A JP2007125273A JP 2007125273 A JP2007125273 A JP 2007125273A JP 2005321786 A JP2005321786 A JP 2005321786A JP 2005321786 A JP2005321786 A JP 2005321786A JP 2007125273 A JP2007125273 A JP 2007125273A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic
analysis
mode image
region
tissue
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005321786A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4938289B2 (ja
Inventor
Teruyuki Sonoyama
輝幸 園山
Takemitsu Harada
烈光 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Aloka Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aloka Co Ltd filed Critical Aloka Co Ltd
Priority to JP2005321786A priority Critical patent/JP4938289B2/ja
Publication of JP2007125273A publication Critical patent/JP2007125273A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4938289B2 publication Critical patent/JP4938289B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】組織データを解析する超音波解析装置において解析領域の設定を容易にする。
【解決手段】ROI設定部111は、Mモード画像内の輝度値の極値に基づいてMモード画像の深さ軸上における端点の候補を抽出する。そして、ROI設定部111は、抽出した候補から選択される深さ軸上の端点と対象組織の生体信号から得られる特徴時相に基づいてMモード画像の時間軸上に設定される時相位置とに基づいて、解析領域として、Mモード画像内に二次元の関心領域(ROI)を設定する。組織データ解析部110は、設定されたROI内の画像に対応した組織データを解析する。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波を送受波することによって得られる組織データを解析する超音波解析装置に関する。
超音波を利用した生体の内部計測は、臓器などの構造や運動をリアルタイムに観測することができ、且つ、非侵襲的な計測であることなどから、医療診断の分野において非常に有効な診断手法となっている。さらに近年では、超音波を利用して臓器の構造や運動を観測することに加え、臓器などから得られた超音波エコー信号に対して、カオス解析をベースとした解析を行い、臓器の性状を反映させた特徴量を抽出する技術なども提案されている(特許文献1,2参照)。カオス解析をベースとした解析では、解析の対象となる診断領域(関心領域)を解析内容などに応じて適切に設定することが望ましい。
超音波画像内に関心領域(ROI)を設定する技術は従来から知られている。例えば、Mモード画像から各種の解析をするときの関心領域の位置は、操作者がマウスやトラックボールなどのポインティングデバイスを用いてMモード画像上において手動で設定していた。このため操作が煩雑になり、あるいは操作者ごとの設定場所のばらつきなどが問題となっていた。
また、ポインティングデバイスで関心領域を設定するときに、カーソルの移動速度が速いとすばやく移動できるが細かい微調整ができず、逆にカーソルの移動速度が遅いと微調整はできるが移動がすばやくできないため、操作者の作業効率が良くないといった問題がある。
こうした背景において、超音波画像内に関心領域や計測点などを設定するための技術が従来から提案されている。
例えば、特許文献3には、Mモード画像上に計測点を自動設定する方法が提案されている。これによると、心電波形に含まれるR波やP波の位置で時相を自動検出し、深さ方向の輝度情報から境界位置を検出している。具体的には、輝度パターンが連続する部分は同一組織と判断し、輝度が変化する位置を組織の境界と判断している。上手く設定できない場合には、手動設定も可能としている。
このように、特許文献3に記載の技術では、境界の検出に輝度の変化を用いているが、例えば、心膜脂肪などによって境界の検出が困難な場合も想定される。その場合、特許文献3に記載の技術では、手動設定できるようにしているが、これだと設定の煩雑さは改善されない。
また、特許文献4には、ポインティングデバイスによる移動量を小さくしたときに、カーソルの移動量も通常より小さくしてサブピクセル精度の移動を可能にする旨の技術が記載されている。このように、特許文献4に記載の技術では、カーソル移動量をポインティングデバイスの移動量で制御しているが、ポインティングデバイスの操作に不慣れだと、意図した動作をさせるのが難しくなることもあり得る。
特許第3534667号公報 特開2005−95327号公報 特開2004−254829号公報 特開2001−78998号公報
本発明は、上述のような背景において成されたものであり、その目的は、解析領域の設定を容易にする技術を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の好適な態様である超音波解析装置は、対象組織を含む空間内に超音波を送受波することによって得られる組織データを解析する超音波解析装置において、対象組織の超音波画像内に解析領域を設定する解析領域設定部と、設定された解析領域内の画像に対応した組織データを解析するデータ解析部と、を有し、前記解析領域設定部は、超音波画像内の輝度値の極値に基づいて解析領域の端点となる候補を抽出し、抽出した候補から選択される端点に基づいて解析領域を設定する、ことを特徴とする。
上記構成において、超音波解析装置は、例えば、超音波診断装置内に組み込まれて超音波診断装置の一つの機能として実現できる。また、超音波診断装置で得られた組織データをコンピュータなどによって解析するシステム構成において、そのコンピュータを超音波解析装置として機能させる形態でもよい。上記構成によれば、超音波画像内の輝度値の極値に基づいて解析領域の端点となる候補が抽出される。そして、例えば、検査者などがその候補の中から所望の端点を選択すればよいため解析領域の設定が容易になる。
望ましい態様において、前記解析領域設定部は、超音波画像内の輝度値の極値から得られる隣接する極値間の変化量に基づいて前記端点の候補を抽出することを特徴とする。望ましい態様において、前記解析領域設定部は、前記変化量が所定量よりも大きい極値間から得られる組織境界の候補を前記端点の候補とし、これにより、対象組織の組織境界に対応した端点に基づいて解析領域が設定されることを特徴とする。
望ましい態様において、前記超音波画像はMモード画像であり、前記解析領域設定部は、Mモード画像内の輝度値の極値に基づいてMモード画像の深さ軸上における端点の候補を抽出し、さらに、抽出した候補から選択される深さ軸上の端点と、対象組織の生体信号から得られる特徴時相に基づいてMモード画像の時間軸上に設定される時相位置と、に基づいて、Mモード画像内に二次元の解析領域を設定する、ことを特徴とする。
望ましい態様において、前記Mモード画像の時間軸上に設定される時相位置は、Mモード画像上において時間軸方向に移動するカーソルによって設定され、当該カーソルは時間軸上における前記特徴時相からの距離に応じて移動速度を調整されることを特徴とする。
本発明により、解析領域の設定が容易になる。また、本発明の好適な態様として、例えば、対象組織の組織境界に対応した解析領域を設定する装置を実現することもできる。この態様により、カオス解析などをベースとした解析を行う際に、対象組織の組織境界を避けて、対象組織の組織内部から適切な組織データを抽出することが可能になる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明に係る超音波解析装置の好適な実施形態が示されており、図1は、超音波解析装置としての機能を備えた超音波診断装置の全体構成を示すブロック図である。
プローブ101は、超音波を送受波する超音波探触子である。このプローブ101は、複数の振動素子からなるアレイ振動子を有しており、複数の振動素子が電子的に制御されることによって指向性を備えた超音波ビームが形成される。さらに、複数の振動素子が電子的に制御されることによって超音波ビームの方向が変更され、対象組織を含む空間内において超音波ビームが走査される。検査者は超音波ビームが被検者の対象組織を捉えるようにプローブ101を被検者に当接する。対象組織は、例えば心臓である。心臓の診断を行う場合、プローブ101は、例えば、被検者の胸部に当接される。
送受信部102は、振動子アレイに含まれる各振動素子ごとに遅延制御された送信パルスをプローブ101へ出力する。振動素子ごとの遅延量は、送波される超音波が指向性を備えたビームを形成するように制御され、また、形成されるビームの方向に応じて制御される。さらに送受信部102は、プローブ101から得られる各振動素子ごとの受信信号を整相加算する。受信信号はアナログ信号からデジタル信号に変換され、超音波ビームの方向に沿ったRF信号データが形成されて信号処理部103などへ出力される。
信号処理部103は、送受信部102から得られるRF信号データに対して検波処理を施し、検波処理されたエコーデータ列を形成する。また、後段の画像形成部106において形成される超音波画像の種類に応じて、検波処理されたエコーデータ列から輝度値を抽出する処理や、ドプラ情報を抽出する処理などを施す。
画像形成部106は、診断に応じた超音波画像を形成する。超音波画像としては、Mモード画像、Bモード画像、ドプラ画像などを挙げることができる。本実施形態において、画像形成部106は、少なくともMモード画像を形成する機能を備えている。また、画像形成部106は、生体信号検出部105から出力される生体信号データに基づいて、生体信号波形画像を形成する。そして、画像形成部106で形成された画像がモニタ107に表示される。
生体信号は、生体ユニット104を介して被検者から得られる信号であり、例えば、心臓の心拍運動を反映させた心電波形である。生体信号検出部105は、心電波形からR波などの特徴時相を検出し、また、心電波形の波形データ(生体信号データ)を出力する。
生体信号検出部105から出力される生体信号データは、画像形成部106へ供給されると共に、メモリ108へ記憶される。メモリ108には、送受信部102から出力されるRF信号データ、画像形成部106において形成される超音波画像の画像データも記憶される。
本実施形態では、メモリ108に記憶された各種データに基づいて心臓から得られる組織データが解析される。解析の際には、対象組織である心臓に対して解析領域となる関心領域(ROI)が設定され、設定された関心領域内の組織データが解析される。関心領域の設定は、主に、ROI設定部111によって実行され、組織データの解析は組織データ解析部110によって実行される。また、設定された関心領域や組織データの解析結果などが解析画像形成部113によって画像化されてモニタ107に表示される。組織データの解析結果などは外部記憶装置109に記憶されてもよい。
操作パネル112は、トラックボールやキーボードやタッチパネルなどの入力デバイスである。検査者は、この操作パネル112を介して本実施形態の超音波診断装置の各種設定を行い、本超音波診断装置は検査者によって設定されたモードなどに応じて動作する。
図2は、本実施形態の超音波診断装置による組織データの解析に関する処理を説明するためのフローチャートである。以下、図2のフローチャートの各ステップごとに処理内容を説明する。なお、既に図1に示した部分には、図1の符号を付して説明する。
S201では、Mモード画像と心電波形がモニタ107に表示される。つまり、検査者は操作パネル112を介して本超音波診断装置を操作してMモード画像のモードで動作させる。そして、画像形成部106で形成されたMモード画像がモニタ107に表示される。また、生体信号検出部105を介して得られる生体信号データに基づいて、生体信号波形(心電波形)形成され、Mモード画像と共にモニタ107に表示される。モニタ107に表示されるMモード画像と心電波形は、例えば、後述する図3に示す表示態様となる。
S202とS203では、解析対象となる組織データを抽出するための関心領域の設定が行われる。ROI設定部111は、検査者の操作に応じて、Mモード画像上に関心領域(ROI)を設定する。S202では、Mモード画像上の時間軸上に関心領域を設定するための時相位置が選択され、また、S203では、Mモード画像上の深さ軸上に関心領域を設定するため深さ位置が選択される。こうして、時間軸上における位置と深さ軸上における位置が特定されて、Mモード画像上に二次元の関心領域が設定される。なお、関心領域の設定については、後に図3から図6を利用して詳述する。
S204では、関心領域内の画像に対応した組織データに対して解析処理が実行される。つまり、組織データ解析部110は、ROI設定部111によって設定された関心領域内の画像データ、または、関心領域内の画像データに対応したRF信号データに対して、解析処理を実行する。
組織データ解析部110によって実行される解析処理の一例が、前述の特許文献2に詳述されるカオス解析である。カオス解析を行う場合には、例えば、設定された関心領域内において、各ビームごとつまりMモード画像の時間軸上の各時相ごとの組織データ(画像データまたはRF信号データ)が、複数ビームに亘って繋ぎ合わされて組織データ列が構成され、その組織データ列に対してカオス解析が実行される。そして、組織データ列に対してカオス解析を実行することによって、対象組織の性状を反映させた特徴量などが算出される。なお、組織データ解析部110は、カオス解析以外の解析を実行してもよい。
S205では、解析結果として得られた特徴量などがモニタ107に表示され、また、解析結果が外部記憶装置109に記憶される。
次に、本実施形態における関心領域の設定処理について、図3から図6を利用して説明する。なお、既に図1に示した部分には、以下においても図1の符号を付して説明する。
図3は、関心領域の時相位置の設定を説明するための図であり、時相位置を設定する際にモニタ107に表示される表示画面を示している。検査者は、組織データの解析を行う場合、まず操作パネル112を介してMモード画像301と心電波形302をモニタ107に表示させる。
Mモード画像301は、横軸を時間軸、縦軸を深さ軸としている。本実施形態の対象組織は、例えば心臓である。図3のMモード画像301は、心臓の心室中隔320と左室後壁330を貫く超音波ビームによって形成された画像を示している。また、Mモード画像301の直下に心電波形302が表示されている。
関心領域の設定は、Mモード画像301の時間軸上における時相選択から行われる。本実施形態では、心臓の拡張末期と収縮末期の各々に対応した関心領域が設定される。一般に、心電波形302のR波は、心臓の拡張末期の時相に対応する。このため、時相選択は心電波形302に含まれるR波を基準に設定される。
心電波形のR波の時相は、生体信号検出部105において検出される。そしてMモード画像301の時間軸上におけるR波の時相の位置に拡張末期カーソル310が初期表示される。検査者は、操作パネル112を利用して拡張末期カーソル310をMモード画像301の時間軸方向に移動させることができ、所望の位置に拡張末期カーソル310を移動させてから時相決定操作を行うことで、拡張末期の時相が決定される。もちろん、初期表示された拡張末期カーソル310の位置で問題が無ければ、カーソルの移動を行う必要はない。
また、Mモード画像301には収縮末期カーソル311も表示される。収縮末期カーソル311は、例えば、R波の時相から予め設定された時間だけ離れた位置に初期表示される。あるいは、心電波形302に含まれるT波などを利用して収縮末期カーソル311の初期表示位置を設定してもよい。収縮末期カーソル311についても、検査者は、操作パネル112を利用してMモード画像301の時間軸方向に移動させることができ、所望の位置に収縮末期カーソル311を移動させてから時相決定操作を行うことで、収縮末期の時相が決定される。
なお、収縮末期カーソル311の初期位置は、拡張末期カーソル310の初期位置と同じ位置であってもよい。また、図3においては、拡張末期カーソル310と収縮末期カーソル311が共に破線で示されているが、例えば、現在操作できる方のカーソルを実線で表示してもよい。
このように、Mモード画像301上に表示される拡張末期カーソル310と収縮末期カーソル311を利用して、拡張末期と収縮末期の各々の時相位置が決定される。本実施形態では、検査者が容易に時相設定できるように、これら二つのカーソルの各々の移動速度が調整される。
図4は、時相位置の設定手順を説明するためのフローチャートである。図4(A)(B)は共に、拡張末期または収縮末期の時相位置を決定する際の設定手順を示している。まず、図4(A)のフローチャートについて説明する。
時相選択処理に入ると、S401では、最初に通常速度でカーソル移動できる状態になる。つまり、拡張末期カーソルと収縮末期カーソルのうちの現在操作できる方のカーソルが、検査者の移動操作に応じて、予め設定された通常速度で移動する。
カーソルを移動させると、S402では、R波またはT波の近傍かどうかの判定が行われる。つまり、拡張末期を設定する際にはR波の近傍かどうかの判定が行われ、一方、収縮末期を設定する際にはT波の近傍かどうかの判定が行われる。R波またはT波の近傍条件は、それぞれの特徴時相(極値)から、例えば、対象組織が人の心臓であれば−100msから+100msなどとする。
S402において近傍ではないと判断されると、S401に戻って通常速度での移動が継続される。一方、S402において近傍であると判断されると、S403で、カーソルの移動速度が通常速度よりも遅いスロー速度に変更される。S404では、検査者がスロー速度の状態でカーソルを動かし、望みの位置にカーソルが来たら操作パネル112を操作して位置を確定する。
このように、R波またはT波の近傍までは、通常速度でカーソルを迅速に移動させることができ、そして、R波またはT波の近傍になると、通常速度よりも遅いスロー速度に変更され、カーソルの微調整(微小移動)が容易になる。なお、近傍条件や通常速度やスロー速度は別途変更できるようにしてもよい。
図4(B)は、移動速度の変更条件がR波やT波の近傍ではなく、操作パネル112を操作して操作者が変更させる場合のフローチャートである。図4(A)のフローチャートとの相違は、S402に換えてS405を利用している点である。
つまり、S401では、拡張末期カーソルと収縮末期カーソルのうちの現在操作できる方のカーソルが、検査者の移動操作に応じて、予め設定された通常速度で移動する。そして、S405では、操作者によって移動速度の変更動作が行われたか否かの判定が行われる。操作者は、例えば、操作パネル112に用意された速度変更ボタンを操作することによって、通常速度からスロー速度への変更を実現する。
スロー速度への速度変更操作が行われた場合には、S403で、カーソルの移動速度が通常速度よりも遅いスロー速度に変更され、S404では、検査者がスロー速度の状態でカーソルを動かし、望みの位置にカーソルが来たら操作パネル112を操作して位置を確定する。なお、S405では、段階的に速度を低下させる変更操作を実現してもよい。
図4を利用して説明したように、拡張末期および収縮末期の各々の時相位置が設定されると、それら各々の時相位置を基準として、関心領域の時間軸方向の大きさが設定される。時間軸方向の大きさは、例えば、各々の時相位置から数ライン分として決定される。つまり、例えば、拡張末期の時相から時間軸の進行方向に向かって10ライン分のデータが選択され、また、収縮末期の時相からも時間軸の進行方向に向かって10ライン分のデータが選択される。また、拡張末期や収縮末期の時相を中心として時間軸方向の前後に数ライン分のデータを選択するようにしてもよい。
以上のようにして、Mモード画像上の時間軸上に関心領域を設定するための時相位置が選択されると、次に、Mモード画像上の深さ軸上に関心領域を設定するため深さ位置が選択される。
図5は、関心領域の深さ位置の設定を説明するための図であり、深さ位置を設定する際にモニタ107に表示される表示画面を示している。関心領域の時相位置が決定されると、検査者は、操作パネル112を介してMモード画像(図3の符号301)上で、心室中隔(図3の符号320)または左室後壁(図3の符号330)のいずれか一方について、拡張末期の時相部分または収縮末期の時相部分を拡大表示させる。
本実施形態では、心室中隔の拡張末期に対応した関心領域、心室中隔の収縮末期に対応した関心領域、左室後壁の拡張末期に対応した関心領域、左室後壁の収縮末期に対応した関心領域、の合計4つの部分に関心領域を設定することができる。深さ位置を設定する際には、これら4つの部分のうち、操作者によって選択された部分が拡大表示される。
図5(A)は、拡大表示された心筋部分、例えば、心室中隔の拡張末期に対応した部分のMモード画像の拡大表示501を示している。また、図5(B)は、設定された時相位置のラインに沿った輝度プロファイル502を示している。輝度プロファイル502は、Mモード画像の拡大表示501と同じく縦軸を深さ方向としている。また、輝度プロファイル502は、設定された時相位置のラインに沿った画素の輝度(輝度値)を横軸としている。
輝度プロファイル502には、ROI設定部111によって検出される輝度値の極値520が表示される。複数の極値520は、輝度値の極大値または極小値である。なお、図5(B)においては、極小値のみが示されている。検出された極値520の各々は、Mモード画像の拡大表示501上において対応する深さ位置に表示されて極値点列510を構成する。これら、検出された複数の極値520に基づいて、関心領域の深さ位置が設定される。
組織データ解析部110においてカオス解析を行う場合には、極小値に基づいて関心領域を設定することが望ましい。一方、組織データ解析部110において心筋部分の距離計測などを行う場合には、極大値に基づいて関心領域を設定することが望ましい。このため、輝度プロファイル502には、データ解析の目的に応じて極大値または極小値が表示される。また、極大値と極小値の両方の極値が表示されてもよい。
検査者は、輝度プロファイル502に表示される極値のうちから、関心領域の深さ軸上における領域端点を選択する。カオス解析においては、関心領域内に組織境界が含まれないように、心筋組織の内部に関心領域が設定されることが望ましい。また、豊富な組織データを抽出するためには、心筋組織の内部においてできる限り大きな関心領域を設定することが望ましい。このため、検査者は、輝度プロファイル502とMモード画像の拡大表示501を観察しながら、心筋組織と他組織の境界の最も近傍において心筋組織の内側に、関心領域の端点となる極値を選択する。その結果、例えば、図5(A)と(B)とを結ぶ破線の位置における二つの極値が、関心領域の端点として選択される。
また操作者が関心領域の端点をより簡便に選択できるように、ROI設定部111は、輝度プロファイル502の変化量が大きい極値のみを端点の候補としてもよい。その際には、まず、輝度プロファイル502から、極大値および極小値を含む極値が検出され、深さが浅い方から順にXi(i=1,2,3,・・・,N)とした極値列を構成する。つまり、i=1,2,3,・・・の順に極大値と極小値が交互に出現する極値列を構成する。
そして、所定の基準値εとの比較において、|Xi−Xi+1|>ε(1)を満足する極値間(極大値と極小値の組)を抽出する。組織境界部分では、輝度の変化が激しいため、(1)式を満足する複数の極値間を抽出することにより、その中に組織境界に対応した部分が含まれることになる。なお、極大値のみを候補として抽出する場合には(1)式を満足する複数の極値間を抽出し、各極値間のうちの極大値の方を候補として表示する。また、極小値のみを候補として抽出する場合には(1)式を満足する複数の極値間を抽出し、各極値間のうちの極小値の方を候補として表示する。ちなみにεは経験的に決定される閾値であり、例えば、輝度レンジの50パーセントなどに設定される。(1)式で輝度変化の大きい部分に候補を絞り込むことにより、関心領域の端点の設定がさらに容易になる。また、端点の候補が絞り込まれているため、操作者の相違にともなう端点設定のばらつきを小さくすることができる。
図6は、深さ位置の設定手順を説明するためのフローチャートである。時相選択処理によって時相位置が設定されると、S601では、設定された時相位置で心筋部分がカーソルで指定される。つまり、検査者は、操作パネル112を介してMモード画像(図3の符号301)上で、心室中隔の拡張末期に対応した関心領域、心室中隔の収縮末期に対応した関心領域、左室後壁の拡張末期に対応した関心領域、左室後壁の収縮末期に対応した関心領域、の4つの部分のうちのいずれかをカーソルで選択する。
S602では、ROI設定部111が、S601で指定された部分において、深さ方向に−30mmから+30mmの区間(例えば、人の心臓の場合)で、輝度プロファイル(図5の符号502)に基づいて極値を検出して表示する。
S603では、関心領域の端点の個数(通常は深さ方向に2点を指定)のカウンタ(Point)を0に設定する。S604では、検査者が操作パネル112を利用して、候補点の表示を移動させるなどして、輝度プロファイルに表示される複数の極値のうちから端点の候補を探す。そして、S605では、検査者が適切な候補点を関心領域の端点として設定する。
端点が設定されると、S606では、Pointカウントを1つ加算する。S607では、そのPointカウントが確認され、Pointカウントが2ではない場合、S604に戻ってさらに端点が設定される。一方、Pointカウントが2の場合、深さ方向に2点の端点を設定したことになるので設定操作を終了させる。
このようにして、例えば、心室中隔の拡張末期に対応した関心領域の深さ軸上における端点として、心室中隔の組織内部に2つの端点が設定される。そして、設定された2つの端点の間の組織データ(RF信号データまたは画像データ)の全てのデータが解析対象として抽出される。あるいは、全てのデータのうちの任意のいくつかのデータのみを解析対象としてもよい。
以上説明したように、本実施形態では、図3および図4を利用して説明した手法によってMモード画像の時間軸上における関心領域の時相位置が設定され、また、図5および図6を利用して説明した手法によってMモード画像の深さ軸上における関心領域の端点が設定される。ROI設定部111は、時間軸上における時相位置と深さ軸上における端点とに基づいて、Mモード画像上に二次元の関心領域を設定する。そして、組織データ解析部110は、設定された関心領域内の画像に対応した組織データを解析する。
図7は、組織データの解析結果についての表示画面を説明するための図である。解析結果を示す解析結果表示700は、解析画像形成部113によって形成される。解析結果表示700には、Mモード画像701、心電波形702、輝度プロファイル703およびカオス解析結果704が含まれている。Mモード画像701上には、拡張末期の時相位置を示すカーソル710と収縮末期の時相位置を示すカーソル711が表示される。また、心室中隔の拡張末期に対応した関心領域、心室中隔の収縮末期に対応した関心領域、左室後壁の拡張末期に対応した関心領域、左室後壁の収縮末期に対応した関心領域、の4つの関心領域(ROI720)が表示されている。なお、各ROI720は、関心領域の端点と、端点に基づいて設定された領域とを区別した表示態様で表示されてもよい。また、カオス解析結果704には、カオス解析の結果として得られた複数のカオス指標値が表示される。なお、図7に示す解析結果表示700は、あくまでも一例に過ぎず、例えば、解析項目や検査者の好み等に応じて表示態様を変化させてもよいことは言うまでもない。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上述した実施形態は、あらゆる点で単なる例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
本発明に係る超音波解析装置としての機能を備えた超音波診断装置の全体構成を示すブロック図である。 本実施形態における組織データの解析に関する処理を説明するためのフローチャートである。 関心領域の時相位置の設定を説明するための図である。 時相位置の設定手順を説明するためのフローチャートである。 関心領域の深さ位置の設定を説明するための図である。 深さ位置の設定手順を説明するためのフローチャートである。 組織データの解析結果についての表示画面を説明するための図である。
符号の説明
110 組織データ解析部、111 ROI設定部、113 解析画像形成部、310 拡張末期カーソル、311 収縮末期カーソル、502 輝度プロファイル、520 極値。

Claims (5)

  1. 対象組織を含む空間内に超音波を送受波することによって得られる組織データを解析する超音波解析装置において、
    対象組織の超音波画像内に解析領域を設定する解析領域設定部と、
    設定された解析領域内の画像に対応した組織データを解析するデータ解析部と、
    を有し、
    前記解析領域設定部は、超音波画像内の輝度値の極値に基づいて解析領域の端点となる候補を抽出し、抽出した候補から選択される端点に基づいて解析領域を設定する、
    ことを特徴とする超音波解析装置。
  2. 請求項1に記載の超音波解析装置において、
    前記解析領域設定部は、超音波画像内の輝度値の極値から得られる隣接する極値間の変化量に基づいて前記端点の候補を抽出する、
    ことを特徴とする超音波解析装置。
  3. 請求項2に記載の超音波解析装置において、
    前記解析領域設定部は、前記変化量が所定量よりも大きい極値間から得られる組織境界の候補を前記端点の候補とし、
    これにより、対象組織の組織境界に対応した端点に基づいて解析領域が設定される、
    ことを特徴とする超音波解析装置。
  4. 請求項1に記載の超音波解析装置において、
    前記超音波画像はMモード画像であり、
    前記解析領域設定部は、Mモード画像内の輝度値の極値に基づいてMモード画像の深さ軸上における端点の候補を抽出し、さらに、抽出した候補から選択される深さ軸上の端点と、対象組織の生体信号から得られる特徴時相に基づいてMモード画像の時間軸上に設定される時相位置と、に基づいて、Mモード画像内に二次元の解析領域を設定する、
    ことを特徴とする超音波解析装置。
  5. 請求項4に記載の超音波解析装置において、
    前記Mモード画像の時間軸上に設定される時相位置は、Mモード画像上において時間軸方向に移動するカーソルによって設定され、
    当該カーソルは、時間軸上における前記特徴時相からの距離に応じて移動速度を調整される、
    ことを特徴とする超音波解析装置。

JP2005321786A 2005-11-07 2005-11-07 超音波解析装置 Expired - Fee Related JP4938289B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005321786A JP4938289B2 (ja) 2005-11-07 2005-11-07 超音波解析装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005321786A JP4938289B2 (ja) 2005-11-07 2005-11-07 超音波解析装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007125273A true JP2007125273A (ja) 2007-05-24
JP4938289B2 JP4938289B2 (ja) 2012-05-23

Family

ID=38148431

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005321786A Expired - Fee Related JP4938289B2 (ja) 2005-11-07 2005-11-07 超音波解析装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4938289B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009112356A (ja) * 2007-11-02 2009-05-28 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 超音波診断装置
WO2010116965A1 (ja) * 2009-04-06 2010-10-14 株式会社 日立メディコ 医用画像診断装置、関心領域設定方法、医用画像処理装置、及び関心領域設定プログラム
JP2012061236A (ja) * 2010-09-17 2012-03-29 Fukuda Denshi Co Ltd 超音波診断装置
WO2016078992A1 (en) * 2014-11-18 2016-05-26 Koninklijke Philips N.V. Apparatus for visualizing tissue property
CN107037131A (zh) * 2017-05-04 2017-08-11 中南大学 一种基于极值分布理论的微小缺陷超声检测方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07255703A (ja) * 1994-03-22 1995-10-09 Shimadzu Corp 左心室、左心房輪郭の自動抽出方法
JP2000271117A (ja) * 1999-03-25 2000-10-03 Aloka Co Ltd 超音波血管計測装置
JP3534667B2 (ja) * 1999-11-17 2004-06-07 義文 原田 超音波計測装置
WO2004112568A2 (ja) * 2003-06-25 2004-12-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 超音波診断装置
JP2005095327A (ja) * 2003-09-24 2005-04-14 Aloka Co Ltd 超音波診断装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07255703A (ja) * 1994-03-22 1995-10-09 Shimadzu Corp 左心室、左心房輪郭の自動抽出方法
JP2000271117A (ja) * 1999-03-25 2000-10-03 Aloka Co Ltd 超音波血管計測装置
JP3534667B2 (ja) * 1999-11-17 2004-06-07 義文 原田 超音波計測装置
WO2004112568A2 (ja) * 2003-06-25 2004-12-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 超音波診断装置
JP2005095327A (ja) * 2003-09-24 2005-04-14 Aloka Co Ltd 超音波診断装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009112356A (ja) * 2007-11-02 2009-05-28 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 超音波診断装置
WO2010116965A1 (ja) * 2009-04-06 2010-10-14 株式会社 日立メディコ 医用画像診断装置、関心領域設定方法、医用画像処理装置、及び関心領域設定プログラム
US8913816B2 (en) 2009-04-06 2014-12-16 Hitachi Medical Corporation Medical image dianostic device, region-of-interest setting method, and medical image processing device
JP5645811B2 (ja) * 2009-04-06 2014-12-24 株式会社日立メディコ 医用画像診断装置、関心領域設定方法、医用画像処理装置、及び関心領域設定プログラム
JP2012061236A (ja) * 2010-09-17 2012-03-29 Fukuda Denshi Co Ltd 超音波診断装置
WO2016078992A1 (en) * 2014-11-18 2016-05-26 Koninklijke Philips N.V. Apparatus for visualizing tissue property
US11419575B2 (en) 2014-11-18 2022-08-23 Koninklijke Philips N.V. Apparatus for visualizing tissue property
CN107037131A (zh) * 2017-05-04 2017-08-11 中南大学 一种基于极值分布理论的微小缺陷超声检测方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4938289B2 (ja) 2012-05-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6884216B2 (en) Ultrasound diagnosis apparatus and ultrasound image display method and apparatus
JP5645811B2 (ja) 医用画像診断装置、関心領域設定方法、医用画像処理装置、及び関心領域設定プログラム
JP4966108B2 (ja) 超音波診断装置、超音波画像処理装置、及び超音波画像処理プログラム
EP2529666B1 (en) Ultrasonic diagnosis device and method used therefor to track measurement point
WO2014081006A1 (ja) 超音波診断装置、画像処理装置および画像処理方法
US20110087094A1 (en) Ultrasonic diagnosis apparatus and ultrasonic image processing apparatus
US7588538B2 (en) Ultrasonic diagnostic equipment and image processing apparatus
JP6881629B2 (ja) 超音波診断装置及び超音波診断装置の作動方法
US9877698B2 (en) Ultrasonic diagnosis apparatus and ultrasonic image processing apparatus
WO2021042298A1 (zh) 一种vti测量装置及方法
JP5619347B2 (ja) 超音波診断装置、超音波画像解析装置及び超音波画像解析プログラム
JP4758736B2 (ja) 超音波診断装置
JP5438722B2 (ja) 超音波診断装置
JP4870449B2 (ja) 超音波診断装置及び超音波画像処理方法
JP5270159B2 (ja) 画像診断装置
JP4938289B2 (ja) 超音波解析装置
JP5100084B2 (ja) 超音波診断装置、画像処理装置、及び画像処理プログラム
WO2018148907A1 (zh) 超声医学检测设备及成像方法、成像系统、显示终端
JP2010269018A (ja) 超音波診断装置
US20190209122A1 (en) Ultrasound diagnosis apparatus and method of controlling the same
JP2009039277A (ja) 超音波診断装置
WO2012165484A1 (ja) 超音波診断装置
JP4921816B2 (ja) 超音波診断装置及びその制御プログラム
US20210321974A1 (en) Quantitative analysis method for cardiac motion, and ultrasonic system
US20120310090A1 (en) Ultrasound diagnostic apparatus

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080919

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110311

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110322

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110518

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111004

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120221

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120223

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150302

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees