JP2007123843A - 載置台、基板処理装置、プラズマ処理装置、載置台の制御方法、プラズマ処理装置の制御方法、制御プログラム、及び記憶媒体 - Google Patents

載置台、基板処理装置、プラズマ処理装置、載置台の制御方法、プラズマ処理装置の制御方法、制御プログラム、及び記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体デバイスの歩留まりを向上させることができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板処理装置としてのプラズマ処理装置10は、載置されたウエハWを静電気的に吸着する載置台35を具備する。プラズマ処理装置10は、ウエハWの温度を測定する温度測定装置200、及び予め設定されたパラメータに基づいて目標温度と実質的に等しくなるようにウエハWの温度調節を直接的又は間接的に行う制御装置400に接続される。制御装置400は、ウエハWの温度を測定された温度に基づいて自動的に制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、載置台、基板処理装置、プラズマ処理装置、載置台の制御方法、プラズマ処理装置の制御方法、制御プログラム、及び記憶媒体に関し、特に、半導体ウエハなどの被処理基板を載置する載置台に関する。
基板処理装置としてのプラズマ処理装置は、半導体デバイスを製造するために、被処理基板としての半導体ウエハに、プラズマを用いたエッチング処理などのプラズマ処理を施す。
プラズマ処理装置は、プラズマ処理を行うための処理室(チャンバ)を備え、該チャンバ内には、プラズマを発生させるための所定のRF電力(Radio Frequency Power)を供給する上部電極及び下部電極が設けられている。下部電極は、半導体ウエハを載置するための載置台(サセプタ:susceptor)としても機能する。載置台は、載置された半導体ウエハに対して所定の電圧を印加することにより、半導体ウエハを静電気的に吸着(チャック)するESC(Electro Static Chuck)機能を有する。
また、プラズマ処理装置では、半導体ウエハにプラズマ処理を施す前に、ウエハレスのドライクリーニング(WLDC:Waferless Dry Cleaning)を行うことにより、チャンバの内壁に付着した反応副生成物等を除去することが行われる(例えば、特許文献1参照。)。
米国特許第6325948号明細書
しかしながら、上記プラズマ処理装置では、プラズマ処理やWLDCが実行される度に、さらには、半導体ウエハを吸着する度に載置台の表面の状態が変化する。
具体的には、プラズマ処理によって発生した微粒子である反応副生成物は、載置台の表面のうち、特に温度の低い部分に堆積物(deposit)として付着する。また、WLDCにより、載置台の表面が荒らされる(削られる)。さらには、半導体ウエハを吸着する際には、半導体ウエハの裏面が載置台の表面に接触した状態で微動するので、載置台の表面の微小な凹凸を平滑にする。
これらの結果、載置台表面と半導体ウエハの裏面とが接触する実面積が変化して、載置台と半導体ウエハとの間の熱伝達特性が変化する(ESCドリフト)。このESCドリフトは、プラズマ処理装置の使用時間(回数)、例えばRF電力の供給時間などによっても影響を受ける。
また、近年では、半導体デバイスの小型化に伴ってエッチング処理などのプラズマ処理に対しても非常に高い加工精度が要求されている。この高い加工精度を実現するためには、プラズマ処理が施される各半導体ウエハの温度を同じにする必要がある。一方、上記ESCドリフトは、上述したように、載置台と半導体ウエハとの間の熱伝達特性を変化させるため、半導体ウエハの温度に直接的に影響を与える。したがって、プラズマ処理装置において、同一の条件、例えば同一のRF電力でエッチング処理を行っても各半導体ウエハの温度が異なり加工精度が変化することになり、半導体デバイスの歩留まりが低下するという問題がある。
本発明の目的は、半導体デバイスの歩留まりを向上させることができる載置台、基板処理装置、プラズマ処理装置、載置台の制御方法、プラズマ処理装置の制御方法、制御プログラム、及び記憶媒体を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の載置台は、基板処理装置において被処理基板を静電気的に吸着する載置台であって、前記被処理基板の温度を測定する測温手段と、予め設定されたパラメータに基づいて目標温度と等しくなるように前記被処理基板の温度調節を行う温度調節手段と、前記測温手段により測定された測定温度に基づいて前記温度調節手段による前記温度調節を制御することにより、前記被処理基板の温度を制御する基板温度制御手段とを備えることを特徴とする。
請求項2記載の載置台は、請求項1記載の載置台において、前記目標温度は所定の時間内における温度変化を示す温度のプロファイルであることを特徴とする。
請求項3記載の載置台は、請求項1又は2記載の載置台において、前記基板温度制御手段は、前記測定温度が前記目標温度と異なるときは、前記パラメータを調節することを特徴とする。
請求項4記載の載置台は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の載置台において、前記測定温度が前記目標温度と異なるときは、所定のアラームを出力するアラーム出力手段を備えることを特徴とする。
請求項5記載の載置台は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の載置台において、前記パラメータは、前記載置台に供給される冷媒の温度及び流量、前記載置台に供給される電圧、電流及び電力、並びに前記被処理基板の裏面に供給される伝熱ガスの温度、流量、圧力、及び種類から成る制御パラメータから選択された少なくとも1つから成ることを特徴とする。
請求項6記載の載置台は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の載置台において、前記基板温度制御手段は前記被処理基板の中央部及び周縁部の温度を個別に制御することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項7記載の基板処理装置は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の載置台を具備したことを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項8記載のプラズマ処理装置は、第1のプラズマ処理が施される被処理基板を静電気的に吸着する載置台を具備したプラズマ処理装置において、前記被処理基板に温度変化を伴う変温処理を施す変温処理手段と、前記被処理基板の温度を測定する測温手段と、前記第1のプラズマ処理が第1の所定回数又は所定時間にわたって実行された後、前記変温処理が前記被処理基板に施される際に測定された前記被処理基板の温度に関する第1のプロファイルを予め格納する格納手段と、前記第1のプラズマ処理が第2の所定回数又は所定時間にわたって実行された後、前記変温処理が前記被処理基板に施される際に測定された前記被処理基板の温度に関する第2のプロファイルを前記第1のプロファイルと比較する比較手段と、前記比較の結果に応じて前記載置台に第2のプラズマ処理を施す載置台リカバリ手段とを備えることを特徴とする。
請求項9記載のプラズマ処理装置は、請求項8記載のプラズマ処理装置において、前記載置台リカバリ手段は、前記第1のプロファイル及び前記第2のプロファイル間の差が許容範囲内にない場合に、前記載置台に前記第2のプラズマ処理を施すことを特徴とする。
請求項10記載のプラズマ処理装置は、請求項8又は9記載のプラズマ処理装置において、載置台リカバリ手段は、前記第2のプロファイルが前記第1のプロファイルよりも低いときは、前記第2のプラズマ処理として、前記載置台における前記被処理基板との吸着面を荒らす処理を施すことを特徴とする。
請求項11記載のプラズマ処理装置は、請求項8又は9記載のプラズマ処理装置において、前記載置台リカバリ手段は、前記第2のプロファイルが前記第1のプロファイルよりも高いときは、前記第2のプラズマ処理として、前記載置台における前記被処理基板との吸着面を平滑にする処理を施すことを特徴とする。
請求項12記載のプラズマ処理装置は、請求項8乃至11のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置において、前記第1のプロファイル及び前記第2のプロファイル間の差が許容範囲内にない場合には、所定のアラームを出力するアラーム出力手段を備えることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項13記載の載置台の制御方法は、基板処理装置において被処理基板を静電気的に吸着する載置台の制御方法において、前記被処理基板の温度を測定する測温ステップと、予め設定されたパラメータに基づいて目標温度と等しくなるように前記被処理基板の温度調節を行う温度調節ステップと、前記測温ステップにおいて測定された測定温度に基づいて前記温度調節ステップにおける前記温度調節を制御することにより、前記被処理基板の温度を制御する基板温度制御ステップとを有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項14記載のプラズマ処理装置の制御方法は、第1のプラズマ処理が施される被処理基板を静電気的に吸着する載置台を備えるプラズマ処理装置の制御方法において、前記被処理基板に温度変化を伴う変温処理を施す変温処理ステップと、前記被処理基板の温度を測定する測温ステップと、前記第1のプラズマ処理が第1の所定回数又は所定時間にわたって実行された後、前記変温処理が前記被処理基板に施される際に測定された前記被処理基板の温度に関する第1のプロファイルを予め格納する格納ステップと、前記第1のプラズマ処理が第2の所定回数又は所定時間にわたって実行された後、前記変温処理が前記被処理基板に施される際に測定された前記被処理基板の温度に関する第2のプロファイルを前記第1のプロファイルと比較する比較ステップと、前記比較の結果に応じて前記載置台に第2のプラズマ処理を施す載置台リカバリステップとを有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項15記載の制御プログラムは、基板処理装置において被処理基板を静電気的に吸着する載置台の制御方法をコンピュータに実行させる制御プログラムにおいて、前記被処理基板の温度を測定する測温モジュールと、予め設定されたパラメータに基づいて目標温度と等しくなるように前記被処理基板の温度調節を行う温度調節モジュールと、前記測温モジュールにより測定された測定温度に基づいて前記温度調節モジュールによる前記温度調節を制御することにより、前記被処理基板の温度を制御する基板温度制御モジュールとを備えることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項16記載の制御プログラムは、第1のプラズマ処理が施される被処理基板を静電気的に吸着する載置台を具備したプラズマ処理装置の制御方法をコンピュータに実行させる制御プログラムにおいて、前記被処理基板に温度変化を伴う変温処理を施す変温処理モジュールと、前記被処理基板の温度を測定する測温モジュールと、前記第1のプラズマ処理が第1の所定回数又は所定時間にわたって実行された後、前記変温処理が前記被処理基板に施される際に測定された前記被処理基板の温度に関する第1のプロファイルを予め格納する格納モジュールと、前記第1のプラズマ処理が第2の所定回数又は所定時間にわたって実行された後、前記変温処理が前記被処理基板に施される際に測定された前記被処理基板の温度に関する第2のプロファイルを前記第1のプロファイルと比較する比較モジュールと、前記比較の結果に応じて前記載置台に第2のプラズマ処理を施す載置台リカバリモジュールとを備えることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項17記載の記憶媒体は、基板処理装置において被処理基板を静電気的に吸着する載置台の制御方法をコンピュータに実行させる制御プログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体において、前記制御プログラムは、前記被処理基板の温度を測定する測温モジュールと、予め設定されたパラメータに基づいて目標温度と等しくなるように前記被処理基板の温度調節を行う温度調節モジュールと、前記測温モジュールにより測定された測定温度に基づいて前記温度調節モジュールによる前記温度調節を制御することにより、前記被処理基板の温度を制御する基板温度制御モジュールとを備えることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項18記載の記憶媒体は、第1のプラズマ処理が施される被処理基板を静電気的に吸着する載置台を具備したプラズマ処理装置の制御方法をコンピュータに実行させる制御プログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体において、前記制御プログラムは、前記被処理基板に温度変化を伴う変温処理を施す変温処理モジュールと、前記被処理基板の温度を測定する測温モジュールと、前記第1のプラズマ処理が第1の所定回数又は所定時間にわたって実行された後、前記変温処理が前記被処理基板に施される際に測定された前記被処理基板の温度に関する第1のプロファイルを予め格納する格納モジュールと、前記第1のプラズマ処理が第2の所定回数又は所定時間にわたって実行された後、前記変温処理が前記被処理基板に施される際に測定された前記被処理基板の温度に関する第2のプロファイルを前記第1のプロファイルと比較する比較モジュールと、前記比較の結果に応じて前記載置台に第2のプラズマ処理を施す載置台リカバリモジュールとを備えることを特徴とする。
請求項1記載の載置台、請求項7記載の基板処理装置、請求項13記載の載置台の制御方法、請求項15記載の制御プログラム、及び請求項17記載の記憶媒体によれば、測定温度に基づいて被処理基板の温度調節を制御するので、半導体デバイスの歩留まりを向上させることができる。
請求項2記載の載置台によれば、目標温度は所定の時間内における温度変化を示す温度のプロファイルである。被処理基板の温度は時間と共に変化する傾向にある。したがって、目標温度を時間が経過しても変化しない値に設定して被処理基板の温度をこの値に合わせるように調整するよりも、目標温度を時間が経過すると変化する値に設定して被処理基板の温度をこの値に合わせるように調整する方が容易である。したがって、被処理基板の温度を目標温度に容易合わせることができる。
請求項3記載の載置台によれば、測定温度が目標温度と異なるときは、パラメータを調節するので、被処理基板の温度の温度を目標温度で安定化させることができる。
請求項4記載の載置台によれば、測定温度が目標温度と異なるときは、所定のアラームを出力するので、測定温度が目標温度と異なる旨をユーザに通知することができる。
請求項5記載の載置台によれば、パラメータが、載置台に供給される冷媒の温度及び流量、載置台に供給される電圧、電流及び電力、並びに被処理基板の裏面に供給される伝熱ガスの温度、流量、圧力、及び種類から成る制御パラメータから選択された少なくとも1つから成るので、載置台の温度を制御することにより間接的に被処理基板の温度を調節するか、又は直接的に被処理基板の温度を制御することができる。
請求項6記載の載置台によれば、基板温度制御手段は被処理基板の中央部及び周縁部の温度を個別に制御するので、被処理基板の中央部及び周縁部のそれぞれの温度を半導体デバイスの製造に最適な温度にすることができ、半導体デバイスの歩留まりをより向上させることができる。
請求項8記載のプラズマ処理装置、請求項14記載のプラズマ処理装置の制御方法、請求項16記載の制御プログラム、及び請求項18記載の記憶媒体によれば、第1のプラズマ処理が第2の所定回数又は所定時間にわたって実行された後、変温処理が被処理基板に施される際に測定された被処理基板の温度に関する第2のプロファイルを、第1のプラズマ処理が第1の所定回数又は所定時間にわたって実行された後に予め格納された第1のプロファイルと比較し、該比較の結果に応じて載置台に第2のプラズマ処理を施すので、載置台の表面状態を安定化させることができ、半導体デバイスの歩留まりを向上させることができる。
請求項9記載の基板処理装置によれば、第1のプロファイル及び第2のプロファイル間の差が許容範囲内にない場合に、載置台に第2のプラズマ処理を施すので、載置台の表面状態を適切に安定化させることができる。
請求項10記載の基板処理装置によれば、第2のプロファイルが第1のプロファイルよりも低いときは、第2のプラズマ処理として載置台における被処理基板との吸着面を荒らす処理を施すので、被処理基板及び載置台の間の熱伝達能力を下げることにより、プラズマ処理が施される各被処理基板の温度を同じにすることができる。
請求項11記載の基板処理装置によれば、第2のプロファイルが第1のプロファイルよりも高いときは、第2のプラズマ処理として載置台における被処理基板との吸着面を平滑にする処理を施すので、被処理基板及び載置台の間の熱伝達能力を上げることにより、プラズマ処理が施される各被処理基板の温度を同じにすることができる。
請求項12記載の基板処理装置によれば、第1のプロファイル及び第2のプロファイル間の差が許容範囲内にない場合には、所定のアラームを出力するので、第1のプロファイル及び第2のプロファイル間の差が許容範囲内にない旨をユーザに通知することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る載置台を具備した基板処理装置の構成を概略的に示す断面図である。この基板処理装置としてのプラズマ処理装置は、被処理基板としての半導体ウエハW(以下、単に「ウエハW」という。)にRIE(Reactive Ion Etching)処理やアッシング処理などのプラズマ処理を施すように構成されている。
図1において、プラズマ処理装置10は、内壁にアルマイトコーティングが施されているアルミニウム製の円筒形状のチャンバ34を有し、該チャンバ34内には、例えば、直径が300mmのウエハWを載置する載置台としての円柱状の載置台35が配置されている。
プラズマ処理装置10では、チャンバ34の内側壁と載置台35の側面とによって、載置台35上方の気体分子をチャンバ34の外へ排出する流路として機能する排気路36が形成される。この排気路36の途中にはプラズマの漏洩を防止する環状のバッフル板37が配置される。また、排気路36におけるバッフル板37より下流の空間は、載置台35の下方へ回り込み、可変式バタフライバルブである自動圧力制御弁(APCバルブ:Automatic Pressure Control Valve)64に連通する。APCバルブ64は、アイソレータ(Isolator)65を介して真空引き用の排気ポンプであるターボ分子ポンプ(TMP:Turbo Molecular Pump)66に接続され、TMP66は、バルブV36を介して排気ポンプであるドライポンプ(DP)38に接続されている。APCバルブ64、アイソレータ65、TMP66、バルブV36及びDP38によって構成される排気流路(本排気ライン)は、APCバルブ64によってチャンバ34内の圧力制御を行い、さらにTMP66及びDP38によってチャンバ34内をほぼ真空状態になるまで減圧する。
また、配管67がAPCバルブ64及びアイソレータ65の間からバルブV37を介してDP38に接続されている。配管67及びバルブV37によって構成される排気流路(バイパスライン)は、TMP66をバイパスして、DP38によってチャンバ34内を粗引きする。
載置台35には下部電極用の高周波電源41が給電棒42及び整合器(Matcher)43を介して接続されており、該下部電極用の高周波電源41は、所定の高周波電力(HVのRF電力)を載置台35に供給する。これにより、載置台35は下部電極として機能する。また、整合器43は、載置台35からの高周波電力の反射を低減して高周波電力の載置台35への供給効率を最大にする。
載置台35の内部上方には、導電膜からなる円板状のESC電極板44が配置されている。ESC電極板44には直流電源45が電気的に接続されている。ウエハWは、直流電源45からESC電極板44に印加された直流のESC電圧(DC電圧)により発生するクーロン力又はジョンソン・ラーベック(Johnsen-Rahbek)力によって載置台35の上面に吸着保持される。また、載置台35の上方には、載置台35の上面に吸着保持されたウエハWの周りを囲うように円環状のフォーカスリング46が配設される。このフォーカスリング46は、後述する空間Sに露出し、該空間SにおいてプラズマをウエハWの表面に向けて収束し、プラズマ処理の効率を向上させる。或いは、プラズマが分布する領域をフォーカスリング46上まで拡大し、ウエハWの周縁部(エッジ部)におけるプロセス異常(例えば、ウエハWの中央部と比べてエッジ部におけるプラズマ処理が不均一になる)を防ぐことができる。
また、載置台35の内部には、例えば、円周方向に延在する環状の冷媒室76が設けられる。この冷媒室76には、チラー(chiller)ユニット(図示せず)から冷媒用配管70を介して所定温度の冷媒、例えば、冷却水又はガルデン(登録商標)が循環供給され、当該冷媒の温度によって載置台35の温度、ひいてはその上面に吸着保持されたウエハWの処理温度が制御される。
載置台35の上面のウエハWが吸着保持される部分(以下、「吸着面」という。)には、ウエハWの周縁部に対向する複数の周縁伝熱ガス供給孔47と、ウエハWの中央部に対向する複数の中央伝熱ガス供給孔48とが開口している。
これらの周縁伝熱ガス供給孔47及び中央伝熱ガス供給孔48は、それぞれ載置台35内部に配置された2つの伝熱ガス供給ライン49,50を介して伝熱ガス供給部51に接続され、該伝熱ガス供給部51は伝熱ガス(バックサイドガス)としてのヘリウムガスを、周縁伝熱ガス供給孔47及び中央伝熱ガス供給孔48を介して吸着面及びウエハWの裏面の間隙に供給する。これらの周縁伝熱ガス供給孔47及び中央伝熱ガス供給孔48、2つの伝熱ガス供給ライン49,50並びに伝熱ガス供給部51は、伝熱ガス供給装置を構成する。なお、バックサイドガスの種類は、ヘリウム(He)に限られることはなく、窒素(N)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)などの不活性ガス、酸素(O)などであってもよい。伝熱ガス供給装置は、周縁伝熱ガス供給孔47及び中央伝熱ガス供給孔48のそれぞれから供給するバックサイドガスの温度、流量、圧力、及び種類等を制御することによってウエハWの周縁部及び中央部の温度を個別に制御する。これにより、ウエハWの中央部及び周縁部のそれぞれの温度を半導体デバイスの製造に最適な温度にすることができる。
また、載置台35の吸着面には、載置台35の上面から突出自在なリフトピンとしてのプッシャーピン52が例えば3本配置されている。これらのプッシャーピン52は、モータ(図示せず)とボールねじ(図示せず)を介して接続され、ボールねじによって直線運動に変換されたモータの回転運動に起因して吸着面から自在に突出する。ウエハWにプラズマ処理を施すためにウエハWを吸着面に吸着保持するときには、プッシャーピン52は載置台35に収容され、プラズマ処理が施されたウエハWをチャンバ34から搬出するときには、プッシャーピン52は載置台35の上面から突出してウエハWを載置台35から離間させて上方へ持ち上げる。
チャンバ34の天井部には、載置台35と対向するようにガス導入シャワーヘッド53が配置されている。ガス導入シャワーヘッド53には整合器54を介して上部電極用の高周波電源55が接続されており、上部電極用の高周波電源55は所定の高周波電力をガス導入シャワーヘッド53に供給するので、ガス導入シャワーヘッド53は上部電極として機能する。なお、整合器54の機能は上述した整合器43の機能と同じである。
ガス導入シャワーヘッド53は、多数のガス穴56を有する天井電極板57と、該天井電極板57を着脱可能に支持する電極支持体58とを有する。また、該電極支持体58の内部にはバッファ室59が設けられ、このバッファ室59には処理ガス供給部(図示せず)からの処理ガス導入管60が接続されている。この処理ガス導入管60の途中には配管インシュレータ61が配置されている。この配管インシュレータ61は絶縁体からなり、ガス導入シャワーヘッド53へ供給された高周波電力が処理ガス導入管60によって処理ガス供給部へリークするのを防止する。ガス導入シャワーヘッド53は、処理ガス導入管60からバッファ室59へ供給された処理ガスをガス穴56を経由してチャンバ34内へ供給する。
また、チャンバ34の側壁には、プッシャーピン52によって載置台35から上方へ持ち上げられたウエハWの高さに対応する位置にウエハWの搬出入口62が設けられ、搬出入口62には、該搬出入口62を開閉するゲートバルブ63が取り付けられている。
このプラズマ処理装置10のチャンバ34内では、上述したように、載置台35及びガス導入シャワーヘッド53に高周波電力を供給して、載置台35及びガス導入シャワーヘッド53の間の空間Sに高周波電力を印加することにより、該空間Sにおいてガス導入シャワーヘッド53から供給された処理ガスから高密度のプラズマを発生させ、該プラズマによってウエハWにプラズマ処理を施す。
具体的には、このプラズマ処理装置10では、ウエハWにプラズマ処理を施す際、先ずゲートバルブ63を開弁し、加工対象のウエハWをチャンバ34内に搬入し、さらに、ESC電圧をESC電極板44に印加することにより、搬入されたウエハWを載置台35の吸着面に吸着保持する。また、ガス導入シャワーヘッド53より処理ガス(例えば、所定の流量比率のCFガス、Oガス及びArガスから成る混合ガス)をチャンバ34内に供給すると共に、APCバルブ64等によりチャンバ34内の圧力を所定値に制御する。さらに、載置台35及びガス導入シャワーヘッド53によりチャンバ34内の空間Sに高周波電力を印加する。これにより、ガス導入シャワーヘッド53より導入された処理ガスを空間Sにおいてプラズマにし、該プラズマをフォーカスリング46によってウエハWの表面に収束し、ウエハWの表面を物理的又は化学的にエッチングする。
上述したプラズマ処理装置10の各構成部品の動作は、後述する図8のシステムコントローラがプラズマ処理に対応するプログラムに応じて制御する。なお、システムコントローラに代えて、プラズマ処理装置10に接続された制御装置400(図2参照)のCPU410が該制御を行ってもよい。
また、チャンバ34内の載置台35には、ウエハWの中央部及び周縁部の温度を測定するために、後述する図2に示すように中央開口部35a及び周縁開口部35bが形成されている。
図2は、図1のプラズマ処理装置10を含む温度制御システムの構成を概略的に示すブロック図である。
図2において、温度制御システムは、図1のプラズマ処理装置10と、プラズマ処理装置10に接続されたウエハWの温度を測定する温度測定装置200、及び予め設定されたパラメータに基づいて目標温度と実質的に等しくなるようにウエハWの温度調節を直接的又は間接的に行う温度制御装置400とを備える。
温度測定装置200は、分割した2つの光が干渉可能な最大光路差を示すコヒーレンス長(可干渉距離)が短い低コヒーレンス光源としてのSLD(Super Luminescent Diode)210と、SLD210に接続された第1のスプリッタとして機能する2×2の光ファイバカプラ220と、光ファイバカプラ220に接続された第2のスプリッタとして機能する1×2の光ファイバカプラ230と、光ファイバカプラ230に接続されたコリメートファイバ240,250と、光ファイバカプラ220に接続されたコリメートファイバ260と、光ファイバカプラ220に接続された受光素子としての光検出器(PD:Photo Detector)280と、これらの素子間をそれぞれ接続する光ファイバ290a,290b,290c,290d,290e,290fとを備える。
SLD210は、例えば、中心波長が1.55μmや1.31μm及び半値幅が約50nmの光を最大出力1.5mWで照射するSLDから成る。コリメートファイバ240,250,260は、光が照射される物体の表面に対して垂直となるように光軸調整機構をホルダに接続させるコリメータから成り、光ファイバ290c,290d,290eから平行光を射出する。PD280は、Geフォトダイオードから成る。
また、温度測定装置200は、コリメートファイバ260の前方に配置された参照ミラー270と、参照ミラー270が載置されるステージ及び該ステージを水平移動させるステッピングモータで構成されたモータ駆動ステージ272と、該モータ駆動ステージ272のステッピングモータを駆動させるモータドライバ274と、PD280に接続されてPD280からの出力信号を増幅させるアンプ295とを備える。参照ミラー270は、コーナキューブプリズム又は平面ミラーから成る。
コリメートファイバ240,250は、載置台35の中央開口部35a及び周縁開口部35bの下端に対面するように配置されており、該開口部35a,35bを介して温度測定被対象物であるウエハWの裏面に向かってSLD210からの光を測定光として照射すると共に、ウエハWからの反射光を受光してPD280に伝送する。コリメートファイバ240,250の光照射面は、光ファイバカプラ230からウエハWの裏面までの距離、即ち光路長が互いに異なるように配置されることが好ましく、これにより、ウエハWの中央部及び周縁部の温度測定を一度に行うことができる。
コリメートファイバ260は、参照ミラー270に向かってSLD210からの光を参照光として照射すると共に、参照ミラー270からの反射光を受光してPD280に伝送する。
モータ駆動ステージ272は、参照ミラー270を図2に示す矢印方向Aに、即ち反射ミラー270の反射面がコリメートファイバ260の光照射面と平行となるようにそのステージを水平移動させる。
制御装置400は、例えばコンピュータにより実現される。制御装置400は、制御装置400全体を制御するCPU(中央処理装置)410と、参照ミラー270が載置されたステージを駆動するモータ駆動ステージ272のステッピングモータをモータドライバ274を介して制御するモータコントローラ430と、温度測定装置200のアンプ295を介して入力されたPD280の出力信号を、モータコントローラ430からモータドライバ274へ出力される制御信号(例えば駆動パルス)に同期してアナログデジタル変換するA/D変換器460と、プラズマ処理装置10の各部を制御するプラズマ処理装置用コントローラ470とを備える。
コントローラ470は、載置台35に関連する各部を制御する載置台コントローラ472を含む。載置台コントローラ472は、高周波電源41から供給される高周波電力(RF電力)、伝熱ガス供給部51から供給されるバックサイドガスの温度、流量、及び圧力、冷媒室76に循環供給される冷媒の温度及び流量、載置台35内のESC電極板44に印加されるESC電圧などを制御する。
図3は、図2に示す温度測定装置200の温度測定動作を説明するための図である。
温度測定装置200は、マイケルソン干渉計の構造を基本構造とした低コヒーレンス干渉計を利用したものであり、図3に示すように、SLD210からの光は、スプリッタとして機能する光ファイバカプラ220によって測定光と参照光とに分波され、測定光は温度測定対象物であるウエハWに向かって照射され、参照光は光路長が可変な参照ミラー270に向かって照射される。ウエハWの裏面による測定光の反射光、ウエハWの表面による測定光の反射光、及び参照ミラー270による参照光の反射光は、光ファイバカプラ220に再び入射する。このとき、これらの反射光は、参照光の光路長に応じて干渉を起こして、この干渉光はPD280によって検出される。
なお、プラズマ処理装置10が備える温度測定装置200は、上述したような低コヒーレンス干渉計を利用したものやウエハWの裏面から測温するものに限られず、ウエハWの表面を上方から観察して測温するセンサなどであってもよい。
図4(a),(b)は、図3のPD280によって検出されるウエハWからの反射光と参照光の反射光との干渉波形を例示する図であり、図4(a)は、ウエハWの温度変化前に得られた干渉波形を、図4(b)は、ウエハWの温度変化後に得られた干渉波形を示す。
図4(a)に示すように、参照ミラー270による参照光の反射光がウエハWの裏面からの反射光と干渉を起こすと、例えば、参照ミラー270の移動距離で示される干渉位置Aμm(干渉強度のピーク位置:約425μm)を中心にして幅約80μmにわたって、干渉波形400aが得られる。また、参照ミラー270による参照光の反射光がウエハWの表面からの反射光と干渉を起こすと、例えば、干渉位置Bμm(干渉強度のピーク位置:約3285μm)を中心にして幅約80μmにわたって、干渉波形400bが得られる。
ここで、ウエハWは温度変化が生じると、ウエハWの厚さが熱膨張(圧縮)によって変化すると共に屈折率も変化するために、測定対象物中の光路長、即ちウエハWの裏面及び表面の距離も変化する。
図4(b)に示すように、図4(a)のときとは異なる温度のウエハWの裏面及び表面に関して得られた干渉位置A’の干渉波形400a’、及び干渉位置B’の干渉波形400b’では、その干渉強度のピーク位置を示す干渉位置A’, B’が上記干渉位置A, Bから参照ミラー270の移動距離が増大する方向にずれていると共に、その幅の大きさも干渉波形400a,400bの幅の大きさから変化している。
したがって、ウエハWの表面及び裏面に関する干渉強度のピーク位置の変化と温度変化とは互いに関係付けることができる。
そこで、本実施の形態では、ウエハWの温度を測定する前に、干渉強度のピーク位置を複数の温度に関係付けた温度換算用データをデータベースとして制御装置400に格納しておく。そして、ウエハWの温度を測定するときには、まず、温度測定装置200がPD280の出力信号、即ち図4に示したような干渉強度のピーク位置を示す信号をウエハWの中央部及び周縁部についてそれぞれ制御装置400に入力する。次いで、制御装置400は、入力された信号を上記温度換算用データから温度に換算する。これにより、ウエハWの温度を非接触で且つ高い精度で測定することができる。
図2の温度制御システムでは、上述したように、ウエハWの温度測定の高い精度を確保した上で、制御装置400により、以下に説明する図6の第1の基板温度制御処理又は後述する図7の第2の基板温度測定処理を行う。
また、制御装置400には、図5(a),(b)に示すようなレファレンスデータが格納されている。
図5(a),(b)のレファレンスデータは、プラズマ処理装置10においてプラズマ処理を、初期値として所定回数又は所定時間(例えば、1時間)行った後、所定の時間内に亘ってウエハWに所定の変温処理を施した場合に得られた温度変化のデータ、すなわち、所定時間内におけるウエハWの温度変化を示す温度のプロファイルである。図5(a),(b)における時刻0分は、RF電力を供給し始めた時刻を示している。
図5(a)のレファレンスデータは、具体的には、バックサイドガス(冷却ガス)であるヘリウムの圧力のうち、ウエハWの中央部に対する圧力を15Torr(2.00kPa)で変化させることなく一定として、ウエハWの周縁部に対する圧力を、約1.5分間隔で40,30,20,10,5,3,40Torrと7段階に変化させた場合に得られたウエハWの周縁部の温度変化を示す温度のプロファイルである。
図5(b)のレファレンスデータは、具体的には、バックサイドガス(冷却ガス)であるヘリウムの圧力のうち、ウエハWの周縁部に対する圧力を40Torr(5.33kPa)で変化させることなく一定として、ウエハWの中央部に対する圧力を、約1.5分間隔で15,1,5,10,20,30,15Torrと7段階に変化させた場合に得られたウエハWの周縁部の温度変化を示す温度のプロファイルである。
なお、これらの温度のプロファイルはウエハWの目標温度として格納される。
図5(b)のデータから、ウエハWの周縁部に対する冷却ガスの圧力を固定しても、ウエハW内では、周縁部の温度は中央部に対する冷却ガスの圧力の影響を受けることが分かる。よって、載置台35にRF電力を供給している間におけるヘリウムガスの圧力がウエハWの温度に与える影響の大きさを知ることができる。すなわち、図5(b)のレファレンスデータにより、例えばウエハWの周縁部の温度を約45℃で保持するためには、ウエハWの周縁部に対する圧力値が40Torrの場合、ウエハWの中央部に対する圧力値を15Torrとすればよいことが分かる。また、図5(a),(b)のレファレンスデータから、ウエハWの温度が変化しないバックサイドガスの圧力の範囲(許容範囲の上限値及び下限値)を決定してもよい。
また、プラズマ処理装置10を使用する度に図5(a)及び図5(b)に示すようなレファレンスデータを格納し、該レファレンスデータを時系列順に読み出すことで、載置台35に発生するESCドリフトなどの影響の大きさを判別することができる。
なお、上述したようなレファレンスデータは、図5(a),(b)に示すようなステップ状のデータに限られず、ウエハWに温度変化を伴う変温処理を施すことにより得られたものであればいかなるデータであってもよい。
また、上記図2の温度制御システムでは、ウエハWの裏面に光を照射することにより非接触でウエハWの温度を直接的に測定したが、ウエハWの温度を測定するのであればいかなる方法を用いてもよい。
また、制御装置400は、モータコントローラ430へ出力される制御信号に基づいて、参照ミラー270の移動位置や移動距離を測定してもよい。この場合、モータ駆動ステージ272のステージにリニアエンコーダを取付けることが好ましい。
図6は、図2における制御装置400によって実行される第1の基板温度制御処理のフローチャートである。本処理は、上述した図5(a),(b)に示すレファレンスデータが目標温度として格納され、さらに、プラズマ処理装置10において上記プラズマ処理が他の所定回数又は所定時間(例えば、20時間)繰り返される度に、ウエハWのロット処理開始前後やアイドル時間にウエハWが吸着保持されている状態で実行される。また、このとき、冷媒の温度が、例えば0℃に設定されている。なお、ウエハWは、非製品処理基板(ダミー基板)であることが好ましい。
図6において、まず、ステップS601では、ウエハWに上述した変温処理を施す。このとき、制御装置400は、アンプ295から入力された信号を温度に換算することにより、載置台35に接触しているウエハWの中央部や周縁部の温度を測定する。これにより、変温処理をウエハWに施した場合における中央部や周縁部の測定温度のプロファイルを得る。なお、この変温処理は、載置台35にチラーユニットから供給される冷媒の温度及び流量、及び載置台35に印加される電圧、電流及び電力、並びに、ウエハWの裏面に供給されるバックサイドガスの温度、流量、圧力、及び種類などのウエハWの温度に関連する制御パラメータを変更することによって実現される。
続くステップS602では、ウエハWの測定温度のプロファイルが上記格納されたウエハWの目標温度(レファレンスデータ)と実質的に等しいか否か、即ち載置台35が冷媒の温度をウエハWに十分に熱伝達できているか否かを判別する。該判別の結果、ステップS601で取得したウエハWの測定温度のプロファイルと、レファレンスデータとが実質的に等しいときは(ステップS602でYES)、ウエハWの温度を制御するための処理を行うことなく、本処理を終了する。
一方、ステップS601で取得したウエハWの測定温度のプロファイルと、レファレンスデータとが異なるときは(ステップS602でNO)、載置台35が冷媒の温度をウエハWに十分に熱伝達できていないために、載置台35にESCドリフトが発生していると判断して、その旨をユーザに通知すべく所定のアラーム(警告画面や警告音)を出力すると共に(ステップS603)、ウエハWの温度を目標温度で安定化させるために、更なる温度調整を行うための自動補正処理を所定の制御プログラムに従って実行する(ステップS604)。この自動補正処理では、載置台35の温度を制御することにより間接的にウエハWの温度を調節するか、又は直接的にウエハWの温度を制御する。
ウエハWの間接的な温度調節では、載置台35の温度制御では、載置台35にチラーユニットから供給される冷媒の温度及び流量、及び載置台35に印加される電圧、電流、電力から選択された少なくとも1つの制御パラメータを用いる。これにより、載置台35に発生しているESCドリフトの影響を補償することができる。すなわち、載置台35の個体差、特にウエハWとの間の熱伝達特性の差をなくすことができる。
一方、ウエハWの直接的な温度制御では、ウエハWの裏面に供給されるバックサイドガスの温度、流量、圧力、及び種類などから選択された少なくとも1つの制御パラメータを用いる。また、バックサイドガスの種類の制御では、例えばヘリウムから窒素にバックサイドガスを変更する。バックサイドガスはウエハWの中央部及び周縁部のそれぞれに向けて独立して供給されるので、ウエハWの中央部及び周縁部のそれぞれで、適切な温度、流量、圧力、及び種類のバックサイドガスを供給することにより、ウエハWの中央部及び周縁部の温度をそれぞれ独立して制御することができる。
上記ステップS604で自動補正処理を実行した後は、ステップS601に戻り、ステップS601で取得したウエハWの測定温度のプロファイルと、レファレンスデータとが実質的に等しくなるまでステップS601〜S604の処理を繰り返す。
図6の処理によれば、ステップS601で取得したウエハWの測定温度のプロファイルと、レファレンスデータとが異なるときは(ステップS602でNO)、自動補正処理を実行することにより、ウエハWの温度を目標温度で安定化させる(ステップS604)ので、プラズマ処理の加工精度の低下を防止することができ、その結果、半導体デバイスの歩留まりを向上させることができる。
また、上記図6の第1の基板温度制御処理では、ウエハWの測定温度のプロファイルと、ウエハWの温度変化を示す温度のプロファイルであるレファレンスデータとが比較される、すなわち、温度のプロファイル同士が比較される。ウエハWの温度は時間と共に変化する傾向にある。したがって、目標温度を時間が経過しても変化しない値に設定してウエハWの温度をこの値に合わせるように調整するよりも、目標温度を時間が経過すると変化する値(プロファイル)に設定してウエハWの温度変化をこのプロファイルに合わせるように調整する方が容易である。したがって、ウエハWの温度を目標温度に容易合わせることができる。
上記図6の第1の基板温度制御処理は、プラズマ処理装置10のロット処理開始前後やアイドル時間において行うこととしたが、プラズマ処理の実行中に行ってもよい。
また、上記図6の第1の基板温度制御処理では、ウエハWの測定温度のプロファイルと、ウエハWの温度変化を示す温度のプロファイルであるレファレンスデータとが比較されたが、温度のプロファイル同士でなく、或る時間に亘ってウエハWの温度が一定になるように温度制御を行い、このときに測定されたウエハWの温度同士を比較してもよい。
また、上記冷媒の温度は、0℃としたが、この温度は、チラーユニットの性能(温度制御機能)の経時変化などを考慮して決定したものである。なお、冷媒の温度はこれに限られることはない。
図7は、図2における制御装置400によって実行される第2の基板温度制御処理のフローチャートである。本処理も、上述した図5(a),(b)に示すレファレンスデータ(第1のプロファイル)が格納され、さらに、プラズマ処理装置10において上記プラズマ処理(第1のプラズマ処理)が他の所定回数又は所定時間(例えば、20時間)繰り返される度に、ウエハWのロット処理開始前後やアイドル時間にウエハWが吸着保持されている状態で実行される。なお、ウエハWは、非製品処理基板(ダミー基板)であることが好ましい。
図7において、まず、ステップS701では、ウエハWに上述した変温処理を施す。このとき、制御装置400は、アンプ295から入力された信号を温度に換算することにより、載置台35に接触するウエハWの中央部や周縁部の温度を測定する。これにより、変温処理をウエハWに施した場合における中央部や周縁部の測定温度のプロファイル(第2のプロファイル)を得る。
続くステップS702では、ウエハWの測定温度のプロファイルと図5(a),(b)に示したようなレファレンスデータとの差が所定の上限値及び下限値で規定された許容範囲内にあるか否か、即ちウエハWの温度をレファレンスデータ(目標温度)をトレースするように精度良く制御できているか否かを判別する。該判別の結果、上記差が許容範囲内であるときは(ステップS702でYES)、後述するステップS704のリカバリプラズマ処理(第2のプラズマ処理)を行うことなく、本処理を終了する。
一方、上記差が許容範囲外であるときは(ステップS702でNO)、ウエハWの温度をレファレンスデータをトレースするように精度良く制御できていないことから、載置台35にESCドリフトの傾向が変化したと判断して、その旨をユーザに通知すべく所定のアラーム(警告画面や警告音)を出力すると共に(ステップS703)、ウエハWをチャンバ34内から除去した後に、所定の制御プログラム(リカバリシーケンス)に従って載置台35の表面状態を安定化させるためのリカバリプラズマ処理を行う(ステップS704)。
ここで、ステップS704で実行されるリカバリシーケンスについて説明する。なお、リカバリシーケンスの内容は、ウエハWの測定温度のプロファイルとレファレンスデータとの関係に応じて異なる。
第1に、ステップS702の判別の結果、ウエハWの測定温度のプロファイルが許容範囲の上限値を上回る場合、即ちウエハWの測定温度が目標温度よりも高くなる場合には、上記リカバリプラズマ処理として、高いプロセス圧力下で比重の小さいガス(デポガス)を高密度で用いる低イオンエネルギーのプラズマ処理を行う。なお、必要に応じてF(弗素)系、例えば、CF、NFやSF、さらにはCl(塩素)系やO(酸素)系などのエッチングガスを添加してもよい。これらにより、載置台35の表面に対する低イオンエネルギーのスパッタとF系やCl系のラジカルによる化学反応とによって、載置台35の表面を平滑にし、さらにウエハWから載置台35への熱伝達性(熱伝達能力)を阻害する載置台35の表面に付着したデポ(例えば、CF系のポリマー)を除去することができる。この結果、載置台35及びウエハW間の熱伝達性が良くなり、ウエハWの温度を下げることができる。これにより、プラズマ処理が施される各ウエハWの温度を同じにすることができる。したがって、複数のウエハWに対するプラズマ処理の加工精度を安定して再現することができ、もって、半導体デバイスの歩留まりを向上させることができる。なお、デポを除去する際には載置台35に上述した低イオンエネルギーのプラズマ処理を施しつつ、チャンバ34内の空間Sを排気するのが好ましい。
第2に、ステップS702の判別の結果、ウエハWの測定温度のプロファイルが許容範囲の下限値を下回る場合、即ちウエハWの温度が目標温度よりも低くなる場合には、上記リカバリプラズマ処理として、高真空下で比重の大きい重いガスを低密度で用いる高イオンエネルギーのスパッタエッチングを行う。なお、必要に応じてデポガスを添加してもよい。これにより、載置台35の表面に付着しているデポなどを除去して載置台35の表面を適度に荒らす。この結果、載置台35及びウエハW間の熱伝達性が悪化し、ウエハWの温度を上げることができる。これにより、プラズマ処理が施される各ウエハWの温度を同じにすることができる。したがって、低下したプラズマ処理の加工精度を向上させることができ、もって、半導体デバイスの歩留まりを向上させることができる。
リカバリシーケンスでウエハWにリカバリプラズマ処理を施した後は、ステップS701に戻り、ウエハWの測定温度のプロファイルとリファレンスデータとの差が許容範囲内になるまでステップS701〜S704の処理を繰り返す。
図7の処理によれば、ウエハWの測定温度のプロファイルとリファレンスデータとの差が許容範囲外であるときは(ステップS702でNO)、ウエハWにリカバリプラズマ処理を施すことにより、載置台35の表面状態を安定化させる(ステップS704)ので、ESCドリフトによるプラズマ処理の加工精度の低下を防止することができる。その結果、半導体デバイスの歩留まりを向上させることができる。
また、ステップS704のリカバリシーケンスでのリカバリプラズマ処理は、1回に限られることはなく、複数回実行してもよい。また、ウエハWの測定温度のプロファイルとレファレンスデータとの関係に応じて、1回のリカバリプラズマ処理で期待される効果の大きさ、即ち処理条件を変更してもよい。
また、上記実施の形態において、図6の第1の基板温度制御処理と、図7の第2の基板温度制御処理とを組み合わせて実行してもよい。この場合、重複した処理は省略することが好ましい。
また、上記図6及び図7の処理において、アラーム処理を実行すべきタイミングを変更してもよいし、アラーム処理の実行を省略してもよい。
図8は、図1のプラズマ処理装置10におけるシステムコントローラの構成を概略的に示す図である。
図8において、システムコントローラは、EC(Equipment Controller)100と、複数、例えば、3つのMC(Module Controller)101,102,103と、EC100及びMC101,102,103を接続するスイッチングハブ104とを備える。該システムコントローラはEC100からLAN(Local Area Network)105を介して、プラズマ処理装置10が設置されている工場全体の製造工程を管理するMES(Manufacturing Execution System)としてのPC106に接続されている。MESは、システムコントローラと連携して工場における工程に関するリアルタイム情報を基幹業務システム(図示しない)にフィードバックすると共に、工場全体の負荷等を考慮して工程に関する判断を行う。
EC100は、MC101,102,103を統括してプラズマ処理装置10全体の動作を制御する統括制御部である。また、EC100は、CPU、RAM、HDD等を有し、ユーザ等によって指定されたウエハWの処理方法のメニュー、すなわち、レシピに対応するプログラムに応じてCPUがMC101,102,103に制御信号を送信することにより、プラズマ処理装置10、並びにプラズマ処理装置10に接続可能なTM(Transfer Module)及びLM(Loader Module)などモジュールの動作を制御する。
スイッチングハブ104は、EC100からの制御信号に応じてEC100の接続先としてのMCを切り替える。
MC101,102,103は、プラズマ処理装置10及び各モジュールの動作を制御する制御部である。MC101,102,103も、CPU、RAM、HDD等を有し、後述するエンドデバイスへ制御信号を送信する。なお、プラズマ処理装置10が有するシステムコントローラは、プラズマ処理装置10及び各モジュールを制御するために、プラズマ処理装置10及び各モジュールの数に対応した数のMCを有するが、図8では3つのMCが示されている。
MC101,102,103は、DIST(Distribution)ボード107によってGHOSTネットワーク108を介して各I/O(入出力)モジュール109,110,111にそれぞれ接続される。GHOSTネットワーク108は、MCが有するMCボードに搭載されたGHOST(General High-Speed Optimum Scalable Transceiver)と称されるLSIによって実現されるネットワークである。GHOSTネットワーク108には、最大で31個のI/Oモジュールを接続可能であり、GHOSTネットワーク108では、MCがマスタに該当し、I/Oモジュールがスレーブに該当する。
I/Oモジュール109は、プラズマ処理装置10の各構成要素(以下、「エンドデバイス」という。)に接続された複数のI/O部112からなり、各エンドデバイスへの制御信号及び各エンドデバイスからの出力信号の伝達を行う。I/Oモジュール109においてI/O部112に接続されるエンドデバイスには、例えば、プラズマ処理装置10の各構成要素である、直流電源45、APCバルブ64、TMP66、DP38等が該当する。
なお、I/Oモジュール110,111は、I/Oモジュール109と同様の構成を有するため、これらの説明を省略する。
また、各GHOSTネットワーク108には、I/O部112におけるデジタル信号、アナログ信号及びシリアル信号の入出力を制御するI/Oボード(図示しない)も接続される。
プラズマ処理装置10において、RIE処理やアッシング処理などのプラズマ処理やWLDCや上記第1及び第2の基板温度制御処理を実行する際には、各処理に対応するプログラムに応じてEC100のCPUが、スイッチングハブ104、MC101、GHOSTネットワーク108及びI/Oモジュール109におけるI/O部112を介して、プラズマ処理装置10の各エンドデバイスに制御信号を送信する。
図8のシステムコントローラでは、複数のエンドデバイスがEC100に直接接続されることなく、該複数のエンドデバイスに接続されたI/O部112がモジュール化されてI/Oモジュールを構成し、該I/OモジュールがMC101,102,103及びスイッチングハブ104を介してEC100に接続されるため、通信系統を簡素化することができる。
また、EC100のCPUが送信する制御信号には、所望のエンドデバイスに接続されたI/O部112のアドレス、及び当該I/O部112を含むI/Oモジュールのアドレスが含まれているため、スイッチングハブ104は制御信号におけるI/Oモジュールのアドレスを参照し、MC101,102,103のGHOSTが制御信号におけるI/O部112のアドレスを参照することによって、スイッチングハブ104やMC101,102,103がCPUに制御信号の送信先の問い合わせを行う必要を無くすことができ、これにより、制御信号の円滑な伝達を実現することができる。
また、MC101は、各処理等において、GHOSTネットワーク108及びI/Oモジュール109におけるI/O部112を介してプラズマ処理装置10を監視し、所定のエラー条件を検知した場合には、以降のプラズマ処理装置10へのウエハWの搬入を禁止する旨を伝えるためのインターロック(I/L)信号を、スイッチングハブ104を介してEC100へ送信する。該インターロック信号を受信したEC100は、スイッチングハブ104を介して、TMの動作を制御するMC(図ではMC103)へウエハWの搬入を禁止するウエハ搬入禁止信号を送信する。該ウエハ搬送禁止信号を受信したMC103は、ウエハWの搬送に関連するエンドデバイスの動作を制御してプラズマ処理装置10へのウエハWの搬送を中止する。
なお、図8のシステムコントローラは、図1のプラズマ処理装置10が有するとしたが、これに代えて、図2の制御装置400が有してもよい。
なお、上記実施の形態では、低いコヒーレンス光源として、中心波長が1.55μmや1.31μm及びコヒーレンス長が約50μmの光を照射するLSD210を用いたが、照射される光は、中心波長が0.3〜20μm、好ましくは0.5〜5μmの範囲内であればよく、コヒーレンス長が0.1〜100μmの範囲内、好ましくは3μm以下であればよい。また、SLD210に代えて、LED、タングステンランプやキセノンランプなどの高輝度ランプ、又は超広帯域波長光源を用いてもよい。
また、PD280は、Geフォトダイオードから成るとしたが、これに代えて、Siフォトダイオード、InGaAsフォトダイオード、アバランシェフォトダイオード、又は光電子倍増管を用いてもよい。モータ駆動ステージ272は、ステッピングモータから成るとしたが、これに代えて、ボイスコイルモータを用いてもよい。
また、温度測定装置は上述した実施の形態のものに限られず、対象となる物の温度が祖測定可能なものであればよい。
また、上記実施の形態に係る基板処理装置は、エッチング処理装置に限られることはなく、CVD(Chemical Vapor Deposition)装置、PVD(Physical Vapor Deposition)装置などであってもよい。また、上述した本実施の形態では、被処理基板が半導体ウエハWであったが、被処理基板はこれに限られず、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)やFPD(Flat Panel Display)等のガラス基板であってもよい。
また、本発明の目的は、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、コンピュータ、例えばEC100又は制御装置400に供給し、コンピュータのCPUが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上記実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RWなどの光ディスク、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。又は、プログラムコードをネットワークを介してダウンロードしてもよい。
また、コンピュータのCPUが読み出したプログラムコードを実行することにより、上記実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータのCPU上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
本発明の実施の形態に係る載置台は、基板処理装置において被処理基板を載置する載置台に適用することができる。
本発明の実施の形態に係る載置台を具備した基板処理装置の構成を概略的に示す断面図である。 図1の基板処理装置を含む温度制御システムの構成を概略的に示すブロック図である。 図2に示す温度測定装置の温度測定動作を説明するための図である。 図3のPDによって検出されるウエハからの反射光と参照光の反射光との干渉波形を例示する図であり、(a)は、ウエハの温度変化前に得られた干渉波形を、(b)は、ウエハの温度変化後に得られた干渉波形を示す。 図2の制御装置に格納されているウエハの周縁部の温度に関するレファレンスデータを示す図であり、(a)はウエハの中央部に対するバックサイドガスの圧力を一定に保ったときを示す図であり、(b)はウエハの周縁部に対するバックサイドガスの圧力を一定に保ったときを示す図である。 図2における制御装置によって実行される第1の基板温度制御処理のフローチャートである。 図2における制御装置によって実行される第2の基板温度制御処理のフローチャートである。 図1のプラズマ処理装置におけるシステムコントローラの構成を概略的に示す図である。
符号の説明
W 半導体ウエハ
S 空間
10 プラズマ処理装置
34 チャンバ
35 載置台
35a 中央開口部
35b 周縁開口部
44 ESC電極板
45 直流電源
47 周縁伝熱ガス供給孔
48 中央伝熱ガス供給孔
76 冷媒室
200 温度測定装置
210 SLD
280 PD
400 制御装置
472 載置台コントローラ

Claims (18)

  1. 基板処理装置において被処理基板を静電気的に吸着する載置台であって、
    前記被処理基板の温度を測定する測温手段と、
    予め設定されたパラメータに基づいて目標温度と等しくなるように前記被処理基板の温度調節を行う温度調節手段と、
    前記測温手段により測定された測定温度に基づいて前記温度調節手段による前記温度調節を制御することにより、前記被処理基板の温度を制御する基板温度制御手段とを備えることを特徴とする載置台。
  2. 前記目標温度は所定の時間内における温度変化を示す温度のプロファイルであることを特徴とする請求項1記載の載置台。
  3. 前記基板温度制御手段は、前記測定温度が前記目標温度と異なるときは、前記パラメータを調節することを特徴とする請求項1又は2記載の載置台。
  4. 前記測定温度が前記目標温度と異なるときは、所定のアラームを出力するアラーム出力手段を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の載置台。
  5. 前記パラメータは、前記載置台に供給される冷媒の温度及び流量、前記載置台に供給される電圧、電流及び電力、並びに前記被処理基板の裏面に供給される伝熱ガスの温度、流量、圧力、及び種類から成る制御パラメータから選択された少なくとも1つから成ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の載置台。
  6. 前記基板温度制御手段は前記被処理基板の中央部及び周縁部の温度を個別に制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の載置台。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の載置台を具備したことを特徴とする基板処理装置。
  8. 第1のプラズマ処理が施される被処理基板を静電気的に吸着する載置台を具備したプラズマ処理装置において、
    前記被処理基板に温度変化を伴う変温処理を施す変温処理手段と、
    前記被処理基板の温度を測定する測温手段と、
    前記第1のプラズマ処理が第1の所定回数又は所定時間にわたって実行された後、前記変温処理が前記被処理基板に施される際に測定された前記被処理基板の温度に関する第1のプロファイルを予め格納する格納手段と、
    前記第1のプラズマ処理が第2の所定回数又は所定時間にわたって実行された後、前記変温処理が前記被処理基板に施される際に測定された前記被処理基板の温度に関する第2のプロファイルを前記第1のプロファイルと比較する比較手段と、
    前記比較の結果に応じて前記載置台に第2のプラズマ処理を施す載置台リカバリ手段とを備えることを特徴とするプラズマ処理装置。
  9. 前記載置台リカバリ手段は、前記第1のプロファイル及び前記第2のプロファイル間の差が許容範囲内にない場合に、前記載置台に前記第2のプラズマ処理を施すことを特徴とする請求項8記載のプラズマ処理装置。
  10. 前記載置台リカバリ手段は、前記第2のプロファイルが前記第1のプロファイルよりも低いときは、前記第2のプラズマ処理として、前記載置台における前記被処理基板との吸着面を荒らす処理を施すことを特徴とする請求項8又は9記載のプラズマ処理装置。
  11. 前記載置台リカバリ手段は、前記第2のプロファイルが前記第1のプロファイルよりも高いときは、前記第2のプラズマ処理として、前記載置台における前記被処理基板との吸着面を平滑にする処理を施すことを特徴とする請求項8又は9記載のプラズマ処理装置。
  12. 前記第1のプロファイル及び前記第2のプロファイル間の差が許容範囲内にない場合には、所定のアラームを出力するアラーム出力手段を備えることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  13. 基板処理装置において被処理基板を静電気的に吸着する載置台の制御方法において、
    前記被処理基板の温度を測定する測温ステップと、
    予め設定されたパラメータに基づいて目標温度と等しくなるように前記被処理基板の温度調節を行う温度調節ステップと、
    前記測温ステップにおいて測定された測定温度に基づいて前記温度調節ステップにおける前記温度調節を制御することにより、前記被処理基板の温度を制御する基板温度制御ステップとを有することを特徴とする載置台の制御方法。
  14. 第1のプラズマ処理が施される被処理基板を静電気的に吸着する載置台を備えるプラズマ処理装置の制御方法において、
    前記被処理基板に温度変化を伴う変温処理を施す変温処理ステップと、
    前記被処理基板の温度を測定する測温ステップと、
    前記第1のプラズマ処理が第1の所定回数又は所定時間にわたって実行された後、前記変温処理が前記被処理基板に施される際に測定された前記被処理基板の温度に関する第1のプロファイルを予め格納する格納ステップと、
    前記第1のプラズマ処理が第2の所定回数又は所定時間にわたって実行された後、前記変温処理が前記被処理基板に施される際に測定された前記被処理基板の温度に関する第2のプロファイルを前記第1のプロファイルと比較する比較ステップと、
    前記比較の結果に応じて前記載置台に第2のプラズマ処理を施す載置台リカバリステップとを有することを特徴とするプラズマ処理装置の制御方法。
  15. 基板処理装置において被処理基板を静電気的に吸着する載置台の制御方法をコンピュータに実行させる制御プログラムにおいて、
    前記被処理基板の温度を測定する測温モジュールと、
    予め設定されたパラメータに基づいて目標温度と等しくなるように前記被処理基板の温度調節を行う温度調節モジュールと、
    前記測温モジュールにより測定された測定温度に基づいて前記温度調節モジュールによる前記温度調節を制御することにより、前記被処理基板の温度を制御する基板温度制御モジュールとを備えることを特徴とする制御プログラム。
  16. 第1のプラズマ処理が施される被処理基板を静電気的に吸着する載置台を具備したプラズマ処理装置の制御方法をコンピュータに実行させる制御プログラムにおいて、
    前記被処理基板に温度変化を伴う変温処理を施す変温処理モジュールと、
    前記被処理基板の温度を測定する測温モジュールと、
    前記第1のプラズマ処理が第1の所定回数又は所定時間にわたって実行された後、前記変温処理が前記被処理基板に施される際に測定された前記被処理基板の温度に関する第1のプロファイルを予め格納する格納モジュールと、
    前記第1のプラズマ処理が第2の所定回数又は所定時間にわたって実行された後、前記変温処理が前記被処理基板に施される際に測定された前記被処理基板の温度に関する第2のプロファイルを前記第1のプロファイルと比較する比較モジュールと、
    前記比較の結果に応じて前記載置台に第2のプラズマ処理を施す載置台リカバリモジュールとを備えることを特徴とする制御プログラム。
  17. 基板処理装置において被処理基板を静電気的に吸着する載置台の制御方法をコンピュータに実行させる制御プログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体において、
    前記制御プログラムは、
    前記被処理基板の温度を測定する測温モジュールと、
    予め設定されたパラメータに基づいて目標温度と等しくなるように前記被処理基板の温度調節を行う温度調節モジュールと、
    前記測温モジュールにより測定された測定温度に基づいて前記温度調節モジュールによる前記温度調節を制御することにより、前記被処理基板の温度を制御する基板温度制御モジュールとを備えることを特徴とする記憶媒体。
  18. 第1のプラズマ処理が施される被処理基板を静電気的に吸着する載置台を具備したプラズマ処理装置の制御方法をコンピュータに実行させる制御プログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体において、
    前記制御プログラムは、
    前記被処理基板に温度変化を伴う変温処理を施す変温処理モジュールと、
    前記被処理基板の温度を測定する測温モジュールと、
    前記第1のプラズマ処理が第1の所定回数又は所定時間にわたって実行された後、前記変温処理が前記被処理基板に施される際に測定された前記被処理基板の温度に関する第1のプロファイルを予め格納する格納モジュールと、
    前記第1のプラズマ処理が第2の所定回数又は所定時間にわたって実行された後、前記変温処理が前記被処理基板に施される際に測定された前記被処理基板の温度に関する第2のプロファイルを前記第1のプロファイルと比較する比較モジュールと、
    前記比較の結果に応じて前記載置台に第2のプラズマ処理を施す載置台リカバリモジュールとを備えることを特徴とする記憶媒体。
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