JP2007123388A - 積層コンデンサ、積層コンデンサの実装構造および積層コンデンサの製造方法 - Google Patents

積層コンデンサ、積層コンデンサの実装構造および積層コンデンサの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 実装する場合に接続不良が発生しにくい積層コンデンサおよびその製造方法ならびに実装構造を提供する。
【解決手段】 第1導体層3は、積層体1の端面1aから両方の側面1b,1dにおける長さが異なるように導出された第1外部端子部3a〜3cを有し、第2導体層4は、積層体1の端面1cから両方の側面1b,1dにおける長さが異なるように導出された第2外部端子部4a〜4cを有しており、積層体1の側面1b,1dにおける第1外部端子部3b,3cの長さの平均と第2外部端子部4b,4cの長さの平均との差が異なる積層コンデンサ10である。第1外部端子部の長さの平均と第2外部端子部の長さの平均との差が小さい方の側面を実装基板側とすれば、第1外部端子部および第2外部端子部はそれぞれ接合材と引き合う力の差が小さくなるので、接合材がちぎれにくく接続不良が発生しにくいものとすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種電子機器に用いられる実装基板上に実装される積層コンデンサ、その積層コンデンサの実装構造およびその積層コンデンサの製造方法に関するものである。
従来から、各種電子機器に用いられる実装基板上に積層コンデンサが実装されて用いられている。
従来の積層コンデンサとしては、例えば、長方形状の誘電体層を複数積層してなる直方体状の積層体の内部に誘電体層を挟んで交互に第1導体層および第2導体層が配置された積層コンデンサにおいて、第1導体層は積層体の一方の端面から両方の側面にかけて導出された第1外部端子部を有し、第2導体層は前記積層体の他方の端面から両方の側面にかけて導出された第2外部端子部を有したものが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
このような従来の積層コンデンサによれば、他の従来の積層コンデンサのように外部端子として機能する焼付け導体層を別途形成する必要がなく、熱履歴が少ないものとなるので、高信頼性の積層コンデンサとすることができる。
また、このような従来の積層コンデンサの実装構造としては、例えば、半田等の接合材を用いて、第1外部端子部および第2外部端子部が導出された積層体の側面のうちの一方を実装基板側として実装したものが知られている。このような実装構造において半田を接合材として用いた場合には、第1外部端子部および第2外部端子部と実装基板上に形成された電極パッドとの間に接合材が配置された構成になる。このような積層コンデンサの実装構造は、例えば、実装基板に形成された電極パッド上に半田ペーストを塗布し、この半田ペーストに第1外部端子部および第2外部端子部が対応するように積層コンデンサを載置し、所定温度プロファイルのリフロー炉を通過させることにより得ることができる。この場合において、リフロー炉は炉内を通過する間に半田ペースト中の半田粒子を融解・凝固させて半田を形成する役割を有している。
また、従来の積層コンデンサの製造方法としては、複数の長方形状の誘電体層領域を縦横の並びに配置してなる複数の誘電体シートを準備する工程と、この誘電体シートに、隣接する誘電体層領域と辺を共有しつつその両側の辺にかけて延出する導体層パターンを形成する工程と、この導体層パターンが形成された複数の誘電体シートを、誘電体層領域の中央部の導体層パターンが誘電体シートを介して対向するとともに、誘電体層領域の辺のうち共有する辺が上下で重ならず交互に配置されるように、誘電体層領域を重ねて積層して積層シートを形成する工程と、積層シートを誘電体層領域の辺およびその両側の辺に沿って切断し、直方体状の積層体に、複数の導電層パターンを、辺側の端面からその両側の側面にかけて露出させる工程とを備える製造方法が知られている。
特開平11−307390号公報
しかしながら、上記従来の積層コンデンサでは、例えば、積層体の内部に配置した導体層の位置が、積層体の側面における第1外部端子部の長さの平均が設計値より短くなるようにずれた場合には、積層体の側面における第2外部端子部の長さの平均が設計値より長いものとなる。すなわち、上記従来の積層コンデンサは、第1外部端子部と第2外部端子部とでそれぞれの長さの平均の差が大きくなりやすいものであるといえる。このような積層コンデンサを実装基板に実装する場合には、第1外部端子部が接合材と接触する面積と第2外部端子部が接合材と接触する面積との差が大きくなるために、それぞれの接合材において引っ張られる応力の差が大きくなる。このため、図4に従来の積層コンデンサ60を実装基板に実装したときの一例を外観斜視図で示すように、従来の積層コンデンサ60は、実装基板(図示せず)に実装する場合には、第1外部端子部側および第2外部端子部側のうち接合材67と接触する面積が小さくなる方と接触する接合材67がちぎれて、接続不良が発生しやすいという問題点があった。
また、従来の積層コンデンサを用いた実装構造では、上述したように接合材67がちぎれて接続不良が発生しなかった場合であっても、形成されたそれぞれの接合材67は第1外部端子部または第2外部端子部に接触する面積がそれぞれ大きく異なるために実装後の熱膨張・熱収縮による応力の発生度合いが大きく偏るので、実装構造の信頼性が低下するという問題点があった。
また、従来の積層コンデンサの製造方法であれば、上述したように積層体の内部に配置した導体層の位置がずれた場合には、第1外部端子部および第2外部端子部の側面におけるそれぞれの長さの平均は一方が長くなると他方が短くなり両方の差が大きくなってしまうので、上述したような実装する際の接続不良が発生しやすいという問題点があった。
本発明は以上のような従来の積層コンデンサにおける問題点に鑑み案出されたものであり、その目的は、実装する場合に接続不良が発生しにくい積層コンデンサおよびその製造方法ならびに信頼性が高い積層コンデンサの実装構造を提供することにある。
本発明の積層コンデンサは、長方形状の誘電体層を複数積層してなる直方体状の積層体の内部に前記誘電体層を挟んで交互に第1導体層および第2導体層が配置された積層コンデンサにおいて、前記第1導体層は、前記積層体の一方の端面から両方の側面にかけて、それぞれの側面における長さが異なるように導出された第1外部端子部を有し、前記第2導体層は、前記積層体の他方の端面から両方の側面にかけて、それぞれの側面における長さが異なるように導出された第2外部端子部を有しており、前記積層体の両方の側面における前記第1外部端子部の長さの平均と前記第2外部端子部の長さの平均との差が異なることを特徴とするものである。
また本発明の積層コンデンサは、上記構成において、前記積層体の一方および他方の端面から両方の側面にかけて、複数の前記第1外部端子部および複数の前記第2外部端子部をそれぞれ覆うように金属皮膜が形成されていることを特徴とするものである。
また本発明の積層コンデンサの実装構造は、上記構成の本発明の積層コンデンサが、前記積層体の前記側面のうち、前記第1外部端子部の長さの平均と前記第2外部端子部の長さの平均との差が小さい方を実装基板側として実装されていることを特徴とするものである。
また本発明の積層コンデンサの製造方法は、複数の長方形状の誘電体層領域を縦横の並びに配置してなる誘電体シートを準備する工程と、前記誘電体シートに、前記誘電体層領域の辺を共有して隣接する前記誘電体層領域の前記辺に沿った並びに対して、それぞれの誘電体層領域の中央部から共有する前記辺およびその両側の辺にかけて、前記辺に沿った並びにおいて隣接する前記誘電体層領域間の前記辺の両側の辺に延出する長さが交互に異なるように導体層パターンを形成する工程と、前記導体層パターンが形成された複数の前記誘電体シートを、前記誘電体層領域の前記中央部の前記導体層パターンが前記誘電体シートを介して対向するとともに、前記誘電体層領域の辺のうち共有する前記辺が上下で重ならず交互に配置されるように、前記誘電体層領域を重ねて積層して積層シートを形成する工程と、該積層シートを前記誘電体層領域の前記辺およびその両側の辺に沿って切断し、直方体状の積層体に、複数の前記導体層パターンを、前記辺側の端面およびその両側の側面にかけて、それぞれの側面における長さが異なるように露出させる工程とを備えることを特徴とするものである。
本発明の積層コンデンサは、第1導体層が、積層体の一方の端面から両方の側面にかけて、それぞれの側面における長さが異なるように導出された第1外部端子部を有し、第2導体層が、積層体の他方の端面から両方の側面にかけて、それぞれの側面における長さが異なるように導出された第2外部端子部を有しており、積層体の両方の側面における第1外部端子部の長さの平均と第2外部端子部の長さの平均との差が異なることから、第1外部電極部の長さの平均と第2外部電極部の長さの平均との差が、両側面の一方では大きいものの他方では小さい構成となる。従って、本発明の積層コンデンサによれば、実装基板に実装する場合には、第1外部端子部の長さの平均と第2外部端子部の長さの平均との差が小さい方の側面を実装基板側とすれば、接合材によって接合するときに、第1外部端子部および第2外部端子部はそれぞれ接合材と引き合う力の差が小さくなるので、接合材がちぎれにくく接続不良が発生しにくいものとすることができる。
また本発明の積層コンデンサによれば、積層体の一方および他方の端面から両方の側面にかけて、複数の前記第1外部端子部および複数の前記第2外部端子部をそれぞれ覆うように金属皮膜が形成されているときには、実装工程において接合材との接触面積が広くなるので、接触状態を安定させることができる。
また本発明の積層コンデンサの実装構造によれば、上記積層コンデンサが、前記積層体の前記側面のうち、前記第1外部端子部の長さの平均と前記第2外部端子部の長さの平均との差が小さい方を実装基板側として実装されていることから、第1外部端子部と第2外部端子部とでは接合材との接触面積の差が小さくなるので、実装後の熱膨張・熱収縮による応力の発生度合いの偏りが小さくなり、積層コンデンサの実装信頼性を高くすることができる。
また本発明の積層コンデンサの製造方法によれば、誘電体シートに、誘電体層領域の辺を共有して隣接する誘電体層領域の辺に沿った並びに対して、それぞれの誘電体層領域の中央部から共有する辺およびその両側の辺にかけて、辺に沿った並びにおいて隣接する誘電体層領域間の共有する辺の両側の辺に延出する長さが交互に異なるように導体層パターンを形成する工程と、導体層パターンが形成された複数の誘電体シートを、誘電体層領域の中央部の導体層パターンが誘電体シートを介して対向するとともに、誘電体層領域の辺のうち共有する辺が上下で重ならず交互に配置されるように、誘電体層領域を重ねて積層して積層シートを形成する工程と、この積層シートを誘電体層領域の辺およびその両側の辺に沿って切断し、直方体状の積層体に、複数の導体層パターンを、辺側の端面およびその両側の側面にかけて、それぞれの側面における長さが異なるように露出させる工程とを備えることから、第1外部電極部の長さの平均と第2外部電極部の長さの平均との差が両側面のうちの一方では大きくなるものの他方では小さくなるので、実装する際に、第1外部電極部の長さの平均と第2外部電極部の長さの平均との差が小さい方の側面を実装基板側とすることにより、接合材がちぎれにくく接続不良が発生しにくいものとすることができるとともに、実装後の熱膨張・熱収縮による応力の発生度合いの偏りを小さくして実装信頼性を高くすることができる積層コンデンサを得ることができる。
また本発明の積層コンデンサの製造方法によれば、前記積層体の前記端面およびその両側の側面における複数の前記導体層パターンの露出部および該露出部間にメッキによる金属皮膜を形成する工程を備えるときには、実装工程において接合材との接触状態が広くなるので、接触状態を安定することが可能な積層コンデンサを得ることができる。
以下に、本発明の積層コンデンサについて添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1(a)は本発明の積層コンデンサの実施の形態の一例を示す外観斜視図であり、図1(b)は図1(a)の積層コンデンサの金属皮膜を除く外観斜視図であり、図1(c)は図1(b)の積層コンデンサの積層体を透視した透視斜視図である。これらの図に示す本発明の積層コンデンサ10は、積層体1、複数の第1導体層3および第2導体層4を備える。
積層体1は、長方形状の誘電体層を、例えば70層〜600層積層することによって形成された直方体状の誘電体である。なお、図1(a)および(b)においては、本例を簡略化して説明するために誘電体層の積層数を省略して示した。
積層体1を構成する誘電体層は、例えば、チタン酸バリウム,チタン酸カルシウム,チタン酸ストロンチウム等を主成分とする誘電体材料によって、1層あたり1μm〜5μmの厚みに形成されたものである。
第1導体層3および第2導体層4は、例えば、ニッケル,銅,ニッケル−銅,銀−パラジウム等の金属を主成分とする導体材料によって、例えば0.5μm〜2μmの厚みで、誘電体層を挟んで交互に形成されたものである。さらに、第1導体層3は、積層体1の一方の端面1aから両方の側面1b,1dにかけて導出された第1外部端子部3a,3b,3cを有し、第2導体層4は、積層体1の他方の端面1cから両方の側面1b,1dにかけて導出された第2外部端子部4a,4b,4cを有しており、これら第1外部端子部3a,3b,3cおよび第2外部端子部4a,4b,4cが実装基板の電極パッドと半田等の接合材を介して電気的・機械的に接合されることとなる。
また、積層体1の一方および他方の端面1a,1cから両方の側面1b,1dにかけて、複数の第1外部端子部3a,3b,3cおよび複数の第2外部端子部4a,4b,4cをそれぞれ覆うように金属皮膜5,6が形成されている。金属皮膜5、6は、例えば、銅,ニッケル,錫等の金属を主成分とする導体材料によって、例えば0.5μm〜5μmの厚みで形成されており、金属皮膜5は複数の第1外部端子部3a,3b,3cを連結するように形成され、金属皮膜6は複数の第2外部端子部4a,4b,4cを連結するように形成されている。
次に、図2(a)は本発明の積層コンデンサ10の実装構造の実施の形態の一例を示す外観斜視図である。図2(a)に示すように、複数の第1外部端子部3a,3b,3cを覆うように、また、複数の第2外部端子部4a,4b,4cを覆うように金属皮膜5,6をそれぞれ形成することにより、実装工程において積層コンデンサ10と半田等の接合材7との接触面積を広くすることが可能となるので、接触状態を安定させることができる。また、図2(b)に図2(a)のA−A’線断面図で示すように、積層体1の両端面1a,1cにそれぞれ配置された金属皮膜5と金属皮膜6との間隙は、一方の側面1bと他方の側面1dとにおいてそれぞれ同じ長さとなるように設定しており、これによって第1導体層3と第2導体層4との間での電気的な短絡等を防ぐようにしている。このため、第1導体層3および第2導体層4においては、一方の側面1bにおける複数の第1外部端子部3bの長さの平均と複数の第2外部端子部4bの長さの平均との合計と、他方の側面1dにおける複数の第1外部端子部4cの長さの平均と複数の第2外部端子部4cの長さの平均の合計とが一致するようにしている。
以上に説明した本発明の積層コンデンサ10は、第1導体層3と第2導体層4とが誘電体層を挟んで対向する領域で静電容量が得られるものであって、積層体1の両主面側では実装工程において接合材7が接合しないので実装密度を高くすることができる積層コンデンサであり、また、外部端子としての焼付け導体層を別途形成する必要がないために熱履歴が少ないものとなるので信頼性の高い積層コンデンサである。
そして、本発明の積層コンデンサ10によれば、第1導体層3は、第1外部端子部3b,3cはそれぞれの側面における長さが異なり、第2導体層4についても、第2外部端子部4b,4cはそれぞれの側面における長さが異なり、積層体1の両方の側面1b,1dにおける第1外部端子部の長さの平均と第2外部端子部の長さの平均との差が異なる。このことから、第1外部電極部3bの長さの平均と第2外部電極部4bの長さの平均との差および第1外部電極部3cの長さの平均と第2外部電極部4cの長さの平均との差が、両側面の一方1dでは大きいものの他方1bでは小さい構成となる。従って、本発明の積層コンデンサ10は、図2(b)に示すように実装基板9に実装する場合には、第1外部端子部の長さの平均と第2外部端子部の長さの平均との差が小さいほうの側面1bを実装基板9側とすれば、接合材7によって接合する際に、第1外部端子部3bと第2外部端子部4bとはお互いに接合材7と引き合う力の差が小さくなるので、接合材7がちぎれにくく接続不良が発生しにくいものとすることができる。
また本発明の積層コンデンサ10を用いた本発明の実装構造においても、積層コンデンサ10が、積層体1の側面1b,1dのうち、第1外部端子部の長さの平均と第2外部端子部の長さの平均との差が小さい方1bを実装基板9側として実装されていることから、第1外部端子部3bと第2外部端子部4bとでは接合材7との接触面積の差が小さくなるので、実装後の熱膨張・熱収縮による応力の発生度合いの偏りが小さくなり、積層コンデンサ10の実装信頼性を高くすることができる。
本発明の積層コンデンサ10は、例えば以下に示す方法により製造される。
先ず、誘電体層に対応する誘電体シートを準備する。誘電体シートは、例えば、チタン酸バリウムを主成分とする無機粉末に適当な有機溶剤,ガラスフリット,有機バインダ等を添加・混合してセラミックスラリーを作り、このセラミックスラリーをドクターブレード法等によって所定形状,所定厚みに形成したものである。
次に、この誘電体シート上に、例えば、ニッケルの粉末に適当な有機溶剤,有機バインダ,可塑剤等を添加・混合してなる導体層パターンをスクリーン印刷法等を用いて所定形状・所定厚みに形成する。
図3(a)は本発明の積層コンデンサの製造に用いる導体層パターン13が形成された誘電体シート12を上方から見た平面図である。誘電体シート12には複数の長方形状の誘電体層領域112a〜112dが縦横の並びに配置されている。この誘電体シート12に、図3(a)に示すように、誘電体層領域112a,112bの辺Yを共有して隣接する誘電体層領域112c,112dの辺Yに沿った並びに対して、それぞれの誘電体層領域112a〜112dの中央部から共有する辺Yおよびその両側の辺Xにかけて、辺Yに沿った並びにおいて隣接する誘電体層領域間の辺Xに延出する長さが交互に異なるように導体層パターン13を形成する。
このように導体層パターン13が形成された複数の誘電体シート12を、誘電体層領域の中央部の導体層パターン13が誘電体層シート12を介して対向するとともに、誘電体層領域の辺のうち共有する辺Yが上下で重ならず交互に配置されるように誘電体層領域1つ分ずらせて、誘電体層領域を重ねて積層して積層シートを形成する。
図3(b)は本発明の積層コンデンサの製造に用いる他の導体層パターン14が形成された誘電体シート12を上方から見た平面図である。図3(b)に示す誘電体層領域122a〜122dは、図3(a)に示される誘電体層領域112a〜112dとそれぞれ上下で重なる関係にある。本発明の積層コンデンサ10の製造方法における積層シートは、この導体層パターン14と図3(a)に示す導体層パターン13とを交互に配置して積層されている。このような導体層パターン14は、導体層パターン13の形成に用いたものと同じ導体ペーストおよび印刷マスクを用いて形成できるものであり、本発明の積層コンデンサの製造方法においては、導体層パターン13の印刷位置に対して誘電体層領域の辺Yおよび辺Xに沿ってそれぞれ誘電体領域1つ分ずらして印刷することにより形成する。
次に、この積層シートを誘電体層領域の辺Xおよび辺Yに沿って切断する。このとき、例えば、本発明の積層コンデンサ10の誘電体層領域112a〜112d,122a〜122dの寸法の設計値は辺Yが0.3mm、辺Xが0.6mmであり、辺Yの切断位置に−0.2mm〜+0.2mm程度のズレが生じたとき、直方体状の積層体に、複数の導体層パターン13,14を、辺Y側の端面およびその両側の側面にかけて、それぞれの側面における導体層パターン13,14の長さが切断位置のズレ分だけ異なるように露出した個片状の積層シートが形成されることとなる。そして、このようにして得られた個片状の積層シートを所定の温度プロファイルで脱バインダし、焼成して焼結させることにより、本発明の積層コンデンサ10が製造される。
このように本発明の積層コンデンサの製造方法によれば、第1外部電極部の長さの平均と第2外部電極部の長さの平均との差が積層体1の両側面のうちの一方1dでは大きくなるものの他方1bでは小さくなるので、実装する際に、第1外部電極部の長さの平均と第2外部電極部の長さの平均との差が小さい方の側面1bを実装基板9側とすることにより、接合材7がちぎれにくく接続不良が発生しにくいものとすることができるとともに、実装後の熱膨張・熱収縮による応力の発生度合いの偏りを小さくして、実装信頼性を高くすることができる積層コンデンサ10を得ることができる。
また、積層体1の端面1a,1cおよびその両側の側面1b,1dにおける複数の導体層パターンの露出部3a,3b,3c,4a,4b,4cおよびこの露出部間にメッキによる金属皮膜5,6を形成する工程を備えるときには、実装工程において積層コンデンサ10と接合材7との接触状態が広くなるので、接触状態を安定させることが可能な積層コンデンサ10を得ることができる。
なお、本発明は上述した実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更,改良等が可能である。
例えば、上述した本発明の積層コンデンサ10の実施の形態の例においては、その製造方法において、積層体1の一方および他方の端面1a,1cから両方の側面1b,1dにかけて、複数の第1外部端子部および複数の第2外部端子部をそれぞれ覆う金属皮膜5,6をメッキにより形成しているが、これに代えて例えば、導体ペーストを印刷塗布し焼き付けることにより形成することも可能であり、また、蒸着して形成することも可能である。
また、本発明の積層コンデンサ10の実施の形態の例においては、金属皮膜5は複数の第1外部端子部3a,3b,3cを連結するように形成され、金属皮膜6は複数の第2外部端子部4a,4b,4cを連結するように形成されているが、複数の第1外部端子部3a,3b,3cまたは複数の第2外部端子部4a,4b,4cの露出部分の表面のみに金属皮膜5,6を形成し、複数の第1外部端子部3a,3b,3cまたは複数の第2外部端子部4a,4b,4cが連結されないように形成してもよい。
また、上述した本発明の積層コンデンサの製造方法の例においては、誘電体シートの誘電体層領域の辺Yは辺Xよりもその長さが短いものとなっているが、これに代えて、辺Yを辺Xよりも長いものとすることも可能である。
次に、本発明の積層コンデンサについて具体例を説明する。
試料1として本発明の積層コンデンサを作製した。この試料1では、積層体の形状は長さが0.6mm、幅および高さが0.3mmであり、実装基板側の側面における複数の第1外部端子部の長さの平均と複数の第2外部端子部の長さの平均との差を0.04mm以内とし、他方の側面における複数の第1外部端子部の長さの平均と複数の第2外部端子部の長さの平均との差を0.04mm〜0.12mmとした。
このような試料1の積層コンデンサは、上述した製造方法により作製したものである。具体的には、誘電体シートとしては厚みが3μmのものを用い、縦横の並びに配置する複数の誘電体領域を辺Xが0.6mm、辺Yが0.3mmの長方形状とした。導体層パターンは、導体層パターンが形成された辺Yに沿った並びにおいて、隣接する誘電体層領域間の辺Xに0.13mm延出するものと0.17mm延出するものとが交互になるように形成した。そして、試料1の積層コンデンサにおいては、積層シートを誘電体層領域の辺Yおよび辺Xに沿って切断したとき、実際に得られた積層体は辺Yに対する切断位置のずれが平均で0.02mmであった。
また、試料2として比較例としての従来の積層コンデンサを作製した。この試料2は、試料1に準ずる製造方法により作製した。導体層パターンは、導体層パターンが形成された辺Yに沿った並びにおいて隣接する誘電体層領域間の辺Xに一律に0.15mm延出するように形成し、得られた積層体の辺Yに対する切断位置のずれが平均で0.02mmであった。
これら試料1,2の積層コンデンサをそれぞれ5万個準備し、実装基板に半田ペーストを塗布してこれらの積層コンデンサを搭載し、リフロー炉を通過させた後、接続不良の発生数を確認した。その結果、試料2の従来の積層コンデンサは接続不良が19個発生してその発生率が0.04%であったのに対し、試料1の本発明の積層コンデンサは接続不良が発生しなかった。
このように、本発明の積層コンデンサによれば、第1外部端子部の長さの平均と第2外部端子部の長さの平均との差が、両側面のうちどちらか一方では大きくなるものの他方では小さくなるので、実装する際に、第1外部電極部の長さの平均と第2外部電極部の長さの平均との差が小さい方の側面を実装基板側とすることにより、接合材がちぎれにくく接続不良の発生率が低いものとすることができることが確認された。またこれにより、実装後の熱膨張・熱収縮による応力の発生度合いの偏りを小さくして、積層コンデンサの実装信頼性を高くすることができることが確認された。
(a)は本発明の積層コンデンサの実施の形態の一例を示す外観斜視図、(b)は(a)の積層コンデンサの金属皮膜を除く外観斜視図、(c)は(b)の積層コンデンサの積層体を透視した透視斜視図である。 (a)は本発明の積層コンデンサの実装構造の実施の形態の一例を示す外観斜視図、(b)は(a)のA−A’線断面図である。 (a)および(b)は、それぞれ本発明の積層コンデンサの製造に用いる導体層パターンが形成された誘電体シートを上方から見た平面図である。 従来の積層コンデンサを実装基板に実装したときの一例を示す外観斜視図である。
符号の説明
1・・・積層体
1a,1c・・・端面
1b,1d・・・側面
3・・・第1導体層
3a,3b,3c・・・第1外部電極部
4・・・第2導体層
4a,4b,4c・・・第2外部電極部
5,6・・・金属皮膜
7・・・接合材
8・・・電極パッド
9・・・実装基板
10・・・積層コンデンサ
12・・・誘電体シート
13,14・・・導体層パターン
112a,112b,112c,112d,122a,122b,122c,122d・・・誘電体層領域

Claims (5)

  1. 長方形状の誘電体層を複数積層してなる直方体状の積層体の内部に前記誘電体層を挟んで交互に第1導体層および第2導体層が配置された積層コンデンサにおいて、
    前記第1導体層は、前記積層体の一方の端面から両方の側面にかけて、それぞれの側面における長さが異なるように導出された第1外部端子部を有し、
    前記第2導体層は、前記積層体の他方の端面から両方の側面にかけて、それぞれの側面における長さが異なるように導出された第2外部端子部を有しており、
    前記積層体の両方の側面における前記第1外部端子部の長さの平均と前記第2外部端子部の長さの平均との差が異なることを特徴とする積層コンデンサ。
  2. 前記積層体の一方および他方の端面から両方の側面にかけて、複数の前記第1外部端子部および複数の前記第2外部端子部をそれぞれ覆うように金属皮膜が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の積層コンデンサ。
  3. 請求項1に記載の積層コンデンサが、前記積層体の前記側面のうち、前記第1外部端子部の長さの平均と前記第2外部端子部の長さの平均との差が小さい方を実装基板側として実装されていることを特徴とする積層コンデンサの実装構造。
  4. 複数の長方形状の誘電体層領域を縦横の並びに配置してなる誘電体シートを準備する工程と、
    前記誘電体シートに、前記誘電体層領域の辺を共有して隣接する前記誘電体層領域の前記辺に沿った並びに対して、それぞれの誘電体層領域の中央部から共有する前記辺およびその両側の辺にかけて、前記辺に沿った並びにおいて隣接する前記誘電体層領域間の前記辺の両側の辺に延出する長さが交互に異なるように導体層パターンを形成する工程と、
    前記導体層パターンが形成された複数の前記誘電体シートを、前記誘電体層領域の前記中央部の前記導体層パターンが前記誘電体シートを介して対向するとともに、前記誘電体層領域の辺のうち共有する前記辺が上下で重ならず交互に配置されるように、前記誘電体層領域を重ねて積層して積層シートを形成する工程と、
    該積層シートを前記誘電体層領域の前記辺およびその両側の辺に沿って切断し、直方体状の積層体に、複数の前記導体層パターンを、前記辺側の端面およびその両側の側面にかけて、それぞれの側面における長さが異なるように露出させる工程と
    を備えることを特徴とする積層コンデンサの製造方法。
  5. 前記積層体の前記端面およびその両側の側面における複数の前記導体層パターンの露出部および該露出部間にメッキによる金属皮膜を形成する工程を備えることを特徴とする請求項4に記載の積層コンデンサの製造方法。
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