JP2007123250A - バックライトユニット及びそれを備えた表示装置並びに熱拡散層の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱拡散層から反射シートに伝えられた熱を效果的に吸収し、パネル面の温度差を改善し、輝度を向上させることができるバックライトユニット及びそれを備えた表示装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るバックライトユニット202は、光を放出する光源302と、上記光源302の下方に配置され、該光源302から放出された光を反射する反射シート320と、上記反射シート320の一表面に形成された熱拡散層322と、を含んで構成したものである。上記熱拡散層322は黒鉛粉末、バインダー及び硬化剤を含む組成物を塗布して形成される。
【選択図】図2
【解決手段】本発明に係るバックライトユニット202は、光を放出する光源302と、上記光源302の下方に配置され、該光源302から放出された光を反射する反射シート320と、上記反射シート320の一表面に形成された熱拡散層322と、を含んで構成したものである。上記熱拡散層322は黒鉛粉末、バインダー及び硬化剤を含む組成物を塗布して形成される。
【選択図】図2
Description
本発明は、熱拡散層を含むバックライトユニットに関する。特に、熱拡散層により熱を効果的に吸収して外部に放熱させ、装置の寿命の短縮や表示品質の劣化等を抑制して信頼性を向上しようとするバックライトユニット及びそれを備えた表示装置並びに熱拡散層の製造方法に関するものである。
一般に、液晶表示素子(Liquid Crystal Display device、以下、「LCD素子」という)は、印加電圧の変化に伴って液晶の透過率が変化することを利用し、電気的な情報を視覚情報に変えて表示する電子素子である。
このようなLCD素子は、情報を表示する素子でありながら、自発光するものではない。従って、LCD素子の画面全体を背面から均一に照明する光源のような別途装置が必要である。このように、LCD素子の画面に光を提供する装置としてバックライトユニット(Back Light Unit)が利用される。
バックライトユニットは、光源が液晶表示パネルの真下に配置された直下方式(Direct-lighting)と光源が導光板の側面に配置されたエッジライト方式(Edge-light method)のように、光源の配置場所によって区分される。
エッジライト方式のバックライトユニットは、光源部、導光板、反射シート及び光学フィルムを含んで構成されている。上記光源部は、所定波長の光を放射する一つ以上の光源及び光源反射板からなる。上記光源から放射された光は、反射体で構成された上記光源反射板及び反射シートによって反射される。その後、反射された光は、上記導光板全体に均一に拡散される。
上記光学フィルムは、散光シート、プリズムシート及び保護シートを含む。この光学フィルムを構成する各構成要素の機能を簡単に説明すれば、次の通りである。上記導光板内で均一に拡散された光は、上記散光シートを透過する。上記散光シートは、上記導光板から射出した光を散光又は集光して輝度を均一にし、視野角を広くするものである。
上記散光シートを透過した光の輝度は、著しく低下する。これを防止するために、プリズムシートが使用される。このプリズムシートは、上記散光シートから出射された光を屈折して正面側に放射させるものであり、特に低い角度で入射される光を正面側に集めて有効視野角範囲で輝度が高まるようにするものである。
上記保護シートは、上記プリズムシート上に配置されている。この保護シートは、上記プリズムシートの損傷を防止し、また上記プリズムシートによって狭くなった視野角を広げる働きをする。
このようなエッジライト方式のバックライトユニットの光源としては、主に冷陰極蛍光ランプ(Cold Cathode Fluorescent Lamp:CCFL)等が使用されてきた。
しかし、液晶表示パネルに取り付けられた上記バックライトユニットが発光すると、上記LCD素子の内部温度が増加し、また上記CCFLの温度が80℃〜90℃まで増加するという問題点があった。これにより、上記バックライトユニットの発光効率が低下し、上記LCD素子の輝度を低下させる原因となっていた。
直下方式のバックライトユニットにおいては、上記光源の下方に反射シートが配置されている。このような構造では、上記光源から発生した熱の大部分が上記反射シートに伝達されることになるが、この伝達された熱によって上記反射シートが過熱されて、変形する虞があった。
また、バックライトユニットの構造によって差があるものの、CCFLで発生した熱は、バックライトユニットの全面に対向して配置された液晶表示パネル面に不均一に伝えられ、液晶セル間に温度偏差が生じることがある。このような液晶セル間の温度偏差は、液晶セル間の応答速度に差を誘発し、上記LCD素子の輝度分布を不均一にすることがあった。
一方、プラズマ表示パネル(Plasma Display Panel、以下、「PDP」という)は、一対のガラス基板間に多数の放電セルが配置された構造の自発光型表示装置であり、LCD素子とは違って別に光源を備える必要はない。しかし、上記PDPにおいては、イメージを形成するために発光した放電セルから熱が生成し、この熱によりPDPの温度が全体的に上昇することは、一般に周知の事実である。即ち、放電セルから生成された熱は、上部及び下部のガラス基板に伝達されることになるが、上記ガラス基板の熱伝導率が低いため、放熱されずにパネル面に蓄熱される。
また、発光した放電セルの温度は、著しく増加する反面、非発光の放電セルの温度は、さほど増加しない。したがって、イメージ形成領域におけるパネル温度の不均一性が増すことになる。このような温度偏差は、放電セルの寿命を短縮させるという問題がある。
以上説明したLCD素子やPDP以外にも、発光ダイオードを用いた表示装置や有機EL素子でも、上述のような熱の問題が発生し、装置の寿命を縮めたり表示品質を劣化させるという問題があった。従って、このような装置で発生する熱を外部に效果的に放出できる手段が必要になっていた。
そこで、本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、熱拡散層により熱を効果的に吸収して外部に放熱させ、装置の寿命の短縮や表示品質の劣化等を抑制して信頼性を向上しようとするバックライトユニット及びそれを備えた表示装置並びに熱拡散層の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の発明のバックライトユニットは、光を放出する光源と、上記光源の下方に配置され、該光源から放出された光を反射する反射シートと、上記反射シートの一表面に形成された熱拡散層と、を含んで構成したものである。
また、第2の発明の表示装置は、光の透過率を制御してイメージを表示する液晶表示パネルと、上記液晶表示パネルの背面に光を照射するバックライトユニットと、を備え、上記バックライトユニットは、光を放出する光源と、上記光源の下方に配置され、該光源から放出された光を反射する反射シートと、上記反射シートの一表面に形成された熱拡散層と、を含んで構成したものである。
また、第3の発明の熱拡散層の製造方法は、黒鉛粉末、バインダー及び硬化剤を混合して熱拡散層用の組成物を形成する段階と、上記組成物を反射シートの一面に塗布して所定厚さの熱拡散層を形成する段階とを含むものである。
本発明によるバックライトユニットは、熱拡散層により光源に発生した熱を効果的に吸収して外部に放熱させ、発光効率の低下を抑制することができる。また、直下方式のバックライトユニットにおいては、反射シートの変形を抑制することができる。したがって、バックライトユニットの信頼性を向上することができる。
また、本発明による表示装置は、バックライトユニットの発光効率の低下が抑制されることにより、LCD素子の輝度の低下を抑制して装置の信頼性を向上することができる。また、バックライトユニットから伝達される熱量が少なくなるので液晶セル間の温度偏差が小さくなり、LCD素子の輝度分布の不均一性を抑制することができる。したがって、装置の表示品質の劣化を抑制することができる。
そして、本発明による熱拡散層の製造方法によれば、バックライトユニットや表示装置に発生した熱を効果的に吸収して外部に放熱可能な熱拡散層を形成することができ、該熱拡散層をバックライトユニットや表示装置に備えることにより装置の寿命が短縮されるのを防止することができ、装置の信頼性を向上することができる。
以下、添付図面を参照して本発明に係るバックライトユニット及びそれを備えた表示装置の好ましい実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明によるバックライトユニットを使用した液晶表示素子の一実施形態を示す断面図、図2は本発明によるバックライトユニットの第1の実施形態であって、直下型バックライトユニットを示す断面図、図3は本発明によるバックライトユニットの第2の実施形態であって、エッジライト型バックライトユニットを示す断面図である。
図1は本発明によるバックライトユニットを使用した液晶表示素子の一実施形態を示す断面図、図2は本発明によるバックライトユニットの第1の実施形態であって、直下型バックライトユニットを示す断面図、図3は本発明によるバックライトユニットの第2の実施形態であって、エッジライト型バックライトユニットを示す断面図である。
図1に示すように、液晶表示素子(Liquid Crystal Display Device、以下、「LCD素子」という)は、液晶表示パネル(LCDパネル)200及びバックライトユニット202を含んで構成される。
LCDパネル200は、下部偏光フィルム204、上部偏光フィルム206、下部基板208、上部基板210、カラーフィルタ212、ブラックマトリックス214、画素電極216、共通電極218、液晶層220及びTFTアレイ222を含んでいる。
カラーフィルタ212は、レッド、グリーン及びブルーに該当するカラーフィルタを含み、レッド、グリーン又はブルーの光を選択的に透過するもので、各色に該当するイメージを発生させることができるようになっている。TFTアレイ222はスイッチング素子として動作し、画素電極216をスイッチングするものである。共通電極218及び画素電極216は外部から印加される所定電圧によって液晶層220の分子の配列を変化させるものである。液晶層220は、所定方向に配向された液晶分子を有し、該液晶分子の配列が画素電極216と共通電極218との間の電圧差に応じて変化し、透過率が変化するようになっている。
その結果、後述のバックライトユニット202から供給される光が液晶層220の分子配列に応じて液晶層220を透過し、カラーフィルタ212に入射する。バックライトユニット(Back Light Unit、以下、「BLU」という)202は、LCDパネル200の背面(図1では下方)に配設され、LCDパネル200に、例えば、白色光を供給する。
一方、BLU202は、光源が液晶表示パネルの真下に配置された直下型(Direct-lighting)と光源が導光板の側面に配置されたエッジライト型(edge-light method)とに分けられるが、本発明のLCD素子には、BLU202として直下型とエッジライト型のいずれを使用してもよい。
図2に示す直下型のBLU202aは、光源302、透明アクリルプレート310、反射シート320、熱拡散層322及び光学フィルム330を含んで構成されている。
光源302は、複数の冷陰極蛍光ランプ(Cold Cathode Fluorescent Lamp:CCFL)を水平に並べて形成されている。上記CCFLは、非常に明るい白色光を提供するランプである。
なお、光源302としては、上記CCFL以外に、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)又は外部電極蛍光ランプ(External Electrode Flourescent Lamp:EEFL)を用いてもよい。
上記LEDは、赤色、緑色及び青色発光の発光ダイオードを組み合わせてもよく、白色光の発光ダイオードで構成してもよい。上記LEDを光源として使用したBLU202aの場合は、装置の小型化及び光の発光効率を向上することができ、且つ光の均一性を保持することができる。
また、上記EEFLは、上記CCFLに比べて輝度に優れ、電極が外部にあるため封入ガスのリークや電極の消耗がなく長寿命であり、並列で駆動することができる。特に、上記EEFLは、並列駆動が可能であることから、既存光源で必要としていたインバータの数を削減することができ、部品コストの低減及びLCDモジュールの重さを軽減することができる。
反射シート320は、光源302の背後(図2では下方)に配設され、光源302からの光を透明アクリルプレート310側に反射するものである。本発明の一実施例に係る反射シート320は、ステンレス(SUS)、真ちゅう、アルミニウム、プラスチックのPETなどからなるシート上を銀(silver)で覆い、長時間吸熱することによる変形を防ぐためにチタン(Ti)をコートして作製される。または、PETのような合成樹脂剤のシートに光を散乱させるための気泡を分散して反射シート320を作製してもよい。
さらに、反射シート320の代わりに光源302の下方に光源反射板(図示省略)を配設し、光源302からの光を散光シート332に入射させて光の利用効率を向上させる構成としてもよい。上記光源反射板は反射性の高い物質からなるものであり、その表面に銀(Ag)をコートしてもよい。
光を生成する過程で光源302から発生した熱は、その下方に位置する反射シート320に伝達される。この場合、反射シート320の反射面とは反対側の面に形成した熱拡散層322によって反射シート320に伝達された熱が外部に放出される。
透明アクリルプレート310は、光源302から入射する光を通過させるものであり、ポリメチルメタクリレート(PMMA)を用いるのが好ましい。
直下型のBLU202aは、エッジライト型と違って、複数の光源302がLCDパネル200の下方に位置するので、光源302から放射されてLCDパネル200を透過した光に一定の明暗のパターンで現われることがある。透明アクリルプレート310は、上記明暗パターンを除去しながら光源302から放射された光を透過させるパターンを設けている。なお、本発明に係るBLU202aは、上記パターンを設けていない透明アクリルプレートを用いてもよい。
光学フィルム330は、光源302を間にして反射シート320とは反対側に配設され、散光シート332、プリズムシート334、保護シート336及び反射型偏光フィルム338を含んでいる。
散光シート332は、入射する光を散光又は集光して輝度を均一にして視野角を広くするためのものである。この散光シート332を透過した光の輝度は急激に落ちるが、これを防止するために散光シート332の上にプリズムシート334を配設する。プリズムシート334は、散光シート332によって散光又は集光された光の一部を中央よりに集めて保護シート336に入射させ、残りの光を散光シート332側に反射するものである。
保護シート336は、プリズムシート334上に配設され、プリズムシート334の損傷を防止し、またプリズムシート334によって狭くなった視野角を広げる作用をするものである。
反射型偏光フィルム338は、保護シート336によって拡散された光の一部を光源302側に反射し、残りの光をLCDパネル(図1に示す符号200)に供給する。即ち、反射型偏光フィルム338は、特定の偏光を通過し、他の偏光は反射する役割を果たす。
例えば、反射型偏光フィルム338は、保護シート336により拡散された光の直線偏光のP波を透過し、S波を光源302側に反射するものである。
反射型偏光フィルム338で反射されたS波は反射シート320で再反射される。この場合、光の物理的特性上、上記再反射された光はP波及びS波を含む。即ち、反射型偏光フィルム338により反射されたS波は、反射シート320によって再反射され、S波とP波とを含む光に変わる。
次に、上記反射シート320によって再反射された光は、散光シート332、プリズムシート334及び保護シート336を通過し、反射型偏光フィルム338に再入射する。その結果、上記反射シート320によって再反射された光の中のP波は反射型偏光フィルム338を透過し、S波は光源302側に反射される。
続いて、上記光源302側に反射された光は、再び反射シート320によって反射され、P波とS波とを含む光に変わる。BLU202aは、かかる過程を繰り返すことによって、光源302から放射された殆ど全ての光を反射型偏光フィルム338を透過させてLCDパネル200に供給することができ、光の利用効率を向上させることができる。
なお、保護シート336と反射型偏光フィルム338は、上述したように、両方使用することができるだけでなく、いずれか一つのみを選択的に使用することができる。
一方、図3に示すエッジライト型のBLU202bは、光源部300、導光板340、反射シート320、熱拡散層322及び光学フィルム330を含んで構成されている。光源部300は、一つ以上の光源302及び光源反射板304を含んでいる。光源302は、所定波長を有する光を放射するものである。
なお、光源302としては、直下型のBLU202aにおいて詳述したように、CCFL、LEDまたはEEFLが使用されていてもよい。
光源反射板304は、光源302の周囲を囲むように配設され、該光源302からの光を導光板340の側面に向けて反射し、導光板340に入射される光の量を増加させるものである。
導光板340は、光源302から放射された光を少なくとも一側面から入射し、該入射光を均一に拡散して表面から射出するものである。
反射シート320は、導光板340の背後(図3では下方)に配設され、該導光板340から漏れた光を導光板340側に反射するものである。反射効率を高めるために、アルミニウムなどで構成された基材上に銀(Ag)をコートする。また、熱の発生時に変形するのを防止するために、チタン(Ti)をコートすることもある。
光の生成過程で、光源部300から発生された熱は、その下方に位置する反射シート320に伝達される。この場合、反射シート320の反射面とは反対側の面に熱拡散層322を形成しておけば、反射シート320に伝えられた熱を熱拡散層322により外部に放熱することができる。なお、反射シート320及び熱拡散層322は、光源部300の下方まで延びて形成するとよい。
光学フィルム330は、導光板340を間にして反射シート320とは反対側に配設されており、散光シート332、プリズムシート334、保護シート336及び反射型偏光フィルム338を含んでいる。
導光板340内で均一に拡散されて放射する光は、散光シート332を透過する。散光シート332は、導光板340から入射した光を散光又は集光して輝度を均一にし、視野角を広げるためのものである。
以下、プリズムシート334、保護シート336及び反射型偏光フィルム338の構造及び特性については、上記直下型のBLU202aにおける場合と同様なので、以下の説明は省略する。
以下、LCD素子の発光動作を詳述する。
図1に示すBLU202は、白色光の平面光をLCDパネル200に供給する。次に、TFTアレイ222が画素電極216をスイッチングする。続いて、画素電極216と共通電極218と間に所定電圧が印加される。その結果、液晶層220のレッドカラーフィルタ、グリーンカラーフィルタ及びブルーカラーフィルタにそれぞれ対応した液晶分子が電位差に応じて配列され、液晶層220の透過率が変化する。
図1に示すBLU202は、白色光の平面光をLCDパネル200に供給する。次に、TFTアレイ222が画素電極216をスイッチングする。続いて、画素電極216と共通電極218と間に所定電圧が印加される。その結果、液晶層220のレッドカラーフィルタ、グリーンカラーフィルタ及びブルーカラーフィルタにそれぞれ対応した液晶分子が電位差に応じて配列され、液晶層220の透過率が変化する。
この場合、BLU202から供給された平面光は、液晶層220を透過する際に該液晶層220の各カラーフィルタに対応する部分の透過率に応じて光量が調節される。その結果、LCDパネル200は、所定階調でカラーのイメージを表示する。詳しくは、レッドカラーフィルタ、グリーンカラーフィルタ及びブルーカラーフィルタが一個のピクセルを形成し、該ピクセルは上記レッドカラーフィルタ、グリーンカラーフィルタ及びブルーカラーフィルタを透過した光の組合せによって所定のカラーイメージを表示する。
以下、本発明によってBLU202に形成された熱拡散層322について説明する。
図4は反射シートと熱拡散層との配置関係を示す斜視図である。
図4に示すように、熱拡散層322は、反射シート320に伝えられた熱を放熱するために反射シート320の下面に形成される。具体的には、反射シート320の裏面に熱拡散層322を形成する組成物を塗布した後、これを乾燥させて熱拡散層322を形成する。
図4は反射シートと熱拡散層との配置関係を示す斜視図である。
図4に示すように、熱拡散層322は、反射シート320に伝えられた熱を放熱するために反射シート320の下面に形成される。具体的には、反射シート320の裏面に熱拡散層322を形成する組成物を塗布した後、これを乾燥させて熱拡散層322を形成する。
熱拡散層322は、熱伝導性に優れ、反射シート320に伝えられた熱を効果的に吸収するものであり、光源302に発生した熱を効果的に吸収し、光源302の温度が過度に上昇するのを防止する。これにより、LCD素子を長時間駆動しても光源302の発光効率は維持され、LCD素子の輝度の低下を抑制して装置の信頼性を向上することができる。
また、LCDパネル200の高輝度で発光するセル領域の温度は、他の部分に比べて上昇し、LCDパネル200の面内には局部的な温度差が生じる。このような局部的な温度差は、液晶の応答速度に差をもたらし、LCD素子の輝度低下の原因となる。
しかし、本発明においては、反射シート320の裏面に形成された熱拡散層322がLCDパネル200に発生した熱を効果的に吸収し、LCDパネル200の温度を均一にする。したがって、LCD素子の輝度の低下を防止することができる。
熱拡散層322が反射シート320に伝えられた熱を吸収し、LCD素子の外部に放熱する機能を有するようにするために、熱拡散層322は熱伝導性に優れた黒鉛粉末で製造される。しかし、黒鉛粉末の物理的特性上、黒鉛粉末からなる熱拡散層322は、容易に破損される虞がある。これを防止するために、熱拡散層322を形成する組成物は、黒鉛粉末、結合剤、硬化剤及び充填剤を含む液体混合物である。また、上記液体混合物には分散剤及び溶媒がさらに含まれていてもよい。
また、上記液体混合物にレベリング剤、湿潤剤、多価塩基酸及び酸無水物がさらに含まれていてもよい。
上記結合剤は、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂などのように熱伝導性及び耐熱性に優れた材料が好ましい。
さらに、上記結合剤は、カルボキシル末端基を有するポリエステル樹脂、ヒドロキシル末端基を有するポリエステル樹脂、オキシラン官能基を有するエポキシ樹脂、カルボキシル末端基を有するアクリル樹脂、ヒドロキシル末端基を有するアクリル樹脂、グリシジル(GMA)末端基を有するアクリル樹脂及びウレタン樹脂よりなる群から選択される一つ以上の物質からなる。上記結合剤は、黒鉛粉末粒子を結合させるものである。従って、熱拡散層に外部衝撃が加えられても上記結合剤によって黒鉛粉末粒子の結合が解除されず、熱拡散層が容易に壊れない。
一例として、上記結合剤として用いられる物質中のポリウレタンの物理的化学的特性は次の通りである。
ポリウレタンは、分子内にウレタン結合−OCONH−を有する高分子化合物のゴム状態の弾性体であり、ウレタンゴム、合成繊維、接着剤、塗料、ウレタンフォーム及び自動車バンパーなど、最近、その利用範囲が拡大されつつある。
ポリウレタンは、分子内にウレタン結合−OCONH−を有する高分子化合物のゴム状態の弾性体であり、ウレタンゴム、合成繊維、接着剤、塗料、ウレタンフォーム及び自動車バンパーなど、最近、その利用範囲が拡大されつつある。
一般には、ジオール(1,4−ブタンジオール等)とジイソシアネート(ジフェニルメタンジイソシアネート等)の添加重合により製造される。ゴム用途としては、ジオールとしてポリエチレングリコール、ポリプロフィレングリコールのようなポリエーテルジオールや末端ジオールの脂肪族ポリエステルが利用される。ウレタンフォームの用途としては、トリイソシアネートを添加して熱硬化性にする場合が多い。
上記硬化剤は、反射シートに塗布又は粘着された上記組成物が容易に乾燥し、硬化するようにするためのものである。上記硬化剤は、オキシラン基を有するエポキシ樹脂硬化剤、オキシラン基を有するトリグリシジルイソシアヌレート(TGIC)硬化剤、イソシアネート基を有する硬化剤、ブロッキング化されたイソシアネート基を有する硬化剤、カルボキシル末端基を有する硬化剤、及びエポキシドと無水物反応基とを含む脂肪族と芳香族硬化剤とよりなる群から選択される一つ以上の硬化剤からなる。
上記充填剤は、熱拡散を手助けする物質であり、アルミナ(Al2O3)、アルミニウム(Al)、窒化ホウ素(BN)及び銀(Ag)コートされた銅(Cu)よりなる群から選択される一つ以上の物質からなる。銅(Cu)は、上記組成物を作る時、酸化しやすい。このように、銅(Cu)が酸化すると、組成物の性能が低下する虞があるので、銅(Cu)は銀(Ag)でコートして使用するのが好ましい。また、上記充填剤物質としては、好ましくは窒化ホウ素(BN)を用いるのがよい。
上記分散剤は、ポリアミンアミド系、燐酸エステル系、ポリイソブチレン、オレイン酸、ステアリン酸、魚油、ポリカルボン酸のアンモニウム塩及びナトリウムカルボキシメチル(sodium carboxymethyl)よりなる群から選択される一つ以上の物質からなる。
上記溶媒は、メチルエチルケトン、エタノール、キシレン、トルエン、アセトン、トリクロロエタン、ブタノール、メチルイソブチルケトン(MIBK)、エチルアセテート(EA)、ブチルアセテート、シクロヘキサノン、水、プロピレングリコールモノメチルエーテル及びその混合物よりなる群から選択される一つ以上の物質からなる。
上記レベリング剤は、ポリアクリレート系レベリング剤が用いられる。
上記レベリング剤は、ポリアクリレート系レベリング剤が用いられる。
一方、上述するような熱拡散層322は、LCD素子に限らず、プラズマ表示パネル(PDP)、有機EL素子においても適用することができる。
以上で説明した本発明は、例示の目的のために開示されたものであり、本発明に対する通常の知識を有する当業者であるならば、本発明の思想と範囲内で様々な修正、変更、付加が可能である。従って、このような修正、変更及び付加は本発明の特許請求の範囲に属するものである。
200…液晶表示パネル(LCDパネル)
202…バックライトユニット
202a…直下型バックライトユニット
202b…エッジライト型バックライトユニット
302…光源
304…光源反射板
320…反射シート
322…熱拡散層
332…散光シート
334…プリズムシート
340…導光板
202…バックライトユニット
202a…直下型バックライトユニット
202b…エッジライト型バックライトユニット
302…光源
304…光源反射板
320…反射シート
322…熱拡散層
332…散光シート
334…プリズムシート
340…導光板
Claims (20)
- 光を放出する光源と、
上記光源の下方に配置され、該光源から放出された光を反射する反射シートと、
上記反射シートの一表面に形成された熱拡散層と、
を含んで構成したことを特徴とするバックライトユニット。 - 上記熱拡散層は、黒鉛粉末を含むことを特徴とする請求項1に記載のバックライトユニット。
- 上記熱拡散層は、黒鉛粉末、バインダー及び硬化剤を含む組成物で形成されたことを特徴とする請求項1に記載のバックライトユニット。
- 上記組成物は、充填剤、分散剤及び溶媒を、さらに含むことを特徴とする請求項3に記載のバックライトユニット。
- 上記熱拡散層は、反射シートの裏面に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のバックライトユニット。
- 上記熱拡散層は、上記反射シートの裏面の全面に形成されたことを特徴とする請求項5に記載のバックライトユニット。
- 上記光源の上方に配置され、該光源から放出された光を拡散する散光シートと、
上記散光シートを透過した光を集光するプリズムシートと、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のバックライトユニット。 - 上記反射シートの上方にて上記光源の側方に配置され、該光源から放出された光を側面から入射して該入射光を均一に拡散して表面から射出する導光板と、
上記導光板の上方に配置され、該導光板から射出された光を拡散する散光シートと、
上記散光シートを透過した光を集光させるプリズムシートと、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のバックライトユニット。 - 上記光源は、冷陰極蛍光ランプ(CCFL)、発光ダイオード(LED)及び外部電極蛍光ランプ(EEFL)のうちのいずれか一つであることを特徴とする請求項1に記載のバックライトユニット。
- 上記反射シートの上方にて上記光源の側方に配置され、該光源から放出された光を側面から入射して該入射光を均一に拡散して表面から射出する導光板と、
上記光源の周囲を囲んで光源から放出された光を上記導光板の側面に向けて反射する光源反射板と、を含み、
上記反射シート及び熱拡散層を上記光源反射板の下部の位置まで延設したことを特徴とする請求項1に記載のバックライトユニット。 - 光の透過率を制御してイメージを表示する液晶表示パネルと、
上記液晶表示パネルの背面に光を照射するバックライトユニットと、を備え、
上記バックライトユニットは、
光を放出する光源と、
上記光源の下方に配置され、該光源から放出された光を反射する反射シートと、
上記反射シートの一表面に形成された熱拡散層と、
を含んで構成したことを特徴とする表示装置。 - 上記熱拡散層は、黒鉛粉末を含むことを特徴とする請求項11に記載の表示装置。
- 上記熱拡散層は、黒鉛粉末、バインダー及び硬化剤を含む組成物で形成されたことを特徴とする請求項11に記載の表示装置。
- 上記組成物は、充填剤、分散剤及び溶媒をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の表示装置。
- 上記熱拡散層は、反射シートの裏面に形成されたことを特徴とする請求項11に記載の表示装置。
- 上記熱拡散層は、上記反射シートの裏面の全面に形成されたことを特徴とする請求項15に記載の表示装置。
- 上記光源は、冷陰極蛍光ランプ(CCFL)、発光ダイオード(LED)及び外部電極蛍光ランプ(EEFL)のうちのいずれか一つであることを特徴とする請求項11に記載の表示装置。
- 上記反射シートの上方にて上記光源の側方に配置され、上記光源から放出された光を側面から入射して該入射光を均一に拡散して表面から射出する導光板と、上記光源の周囲を囲んで該光源から放出された光を上記導光板の側面に向けて反射する光源反射板とを含み、上記反射シート及び熱拡散層を上記光源反射板の下部まで延設したことを特徴とする請求項11に記載の表示装置。
- 黒鉛粉末、バインダー及び硬化剤を混合して熱拡散層用の組成物を形成する段階と、
上記組成物を反射シートの一面に塗布して所定厚さの熱拡散層を形成する段階と、
を含むことを特徴とする熱拡散層の製造方法。 - 上記組成物は、充填剤、分散剤及び溶媒を、さらに含むことを特徴とする請求項19に記載の熱拡散層の製造方法。
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