JP2007121807A - 画像形成装置 - Google Patents

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上條浩一
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Abstract

【課題】静電潜像を液体現像剤により現像して得られるトナー像を、転写材が異なってもその転写材に良好に行うことのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】紙16の搬送経路52に、液体塗布装置19がレジストローラ対18と二次転写装置14との間に配設されている。画像形成時に、搬送されて来た紙16が液体塗布装置19のスポンジローラ53によって塗布液が塗布される。塗布液が塗布された紙16は剛性の低下および/またはぬれ性の向上により転写効率が向上しており、この紙16に二次転写装置14により中間転写ベルト10上のトナー像が効率よく二次転写される。
【選択図】図1

Description

本発明は、感光体等の潜像担持体に形成された静電潜像を、トナーと液体キャリアとからなる液体現像剤で現像するとともに、現像された潜像担持体上の液体現像剤像を紙等の転写材に転写して画像を得る、複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置に関するものである。
従来のこの種の画像形成装置においては、潜像担持体表面の潜像を、液体キャリアにトナーが分散されてなる液体現像剤により現像してトナー像を形成し、このトナー像を紙等の転写材に転写して画像形成を行っている。このような画像形成装置においては、潜像担持体と転写材との間に転写電界を形成し、潜像担持体表面のトナー像を形成するトナー粒子を液体キャリア中で電気泳動させて転写材に転写している。
ところで、転写材には異なる多くの種類の転写材がある。例えば、転写材である紙を例にとると、塗工紙、ボンド紙、普通紙、上質紙等の異なる多くの種類の紙が存在する。前述の従来の画像形成装置では、1つの画像形成装置で前述の異なった種類の転写材に転写しようとした場合、すべての種類の転写材に良好な転写を行うことは困難であるという問題がある。そこで、転写材が異なっても1つの画像形成装置で良好な転写を行うようにした画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に開示された画像形成装置では、転写部近傍に設けられた押圧手段で紙等の転写材をトナー像担持体に押圧することで、トナー像担持体と転写材とが形成する空間を転写不良や画像つぶれが発生しない程度の空間にすることで良好な転写を行うようにしている。その場合、特に特許文献1に記載のものでは、用いる転写材の種類に応じて押圧手段による転写材の押圧力を制御することで、トナー像担持体と転写材とが形成する空間を調整して、異なる種類の転写材を用いても転写部である空間内には最適な量の液体キャリアが存するようにして良好な転写を行っている。
特許第3436331号公報
しかしながら、前述のように押圧手段で転写材をトナー像担持体に単に押圧するようにしたのでは、転写材の剛性によって高い押圧力が必要となってしまい、押圧力の調整が難しい。特に、例えば中間転写ベルトを用いた二次転写により、比較的剛性の高い普通紙にトナー像を二次転写するような場合には、高い押圧力が必要となる。
また、転写材の種類によってぬれ性が異なるため、転写材をトナー像担持体に単に押圧しただけでは、トナーの転写材への移行が容易に行われなく、転写材へ転写されたトナー像のトナー濃度が転写材の種類によって変化してしまう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、静電潜像を液体現像剤により現像して得られるトナー像を、転写材が異なってもその転写材に良好に行うことのできる画像形成装置を提供することである。
前述の課題を解決するために、請求項1の発明は、静電潜像が形成される潜像担持体と、 前記静電潜像をトナーと液体キャリアとからなる液体現像剤で現像して潜像担持体上に現像剤像を形成する現像装置と、前記潜像担持体上の現像剤像を、搬送されてくる転写材に転写する転写装置とを少なくとも備える画像形成装置において、前記転写材の搬送経路に、前記転写装置より転写材搬送上流側に、前記転写材の転写効率を向上させる転写効率向上材を塗布する転写効率向上材塗布手段が設けられていることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、静電潜像が形成される潜像担持体と、 前記静電潜像をトナーと液体キャリアとからなる液体現像剤で現像して潜像担持体上に現像剤像を形成する現像装置と、前記潜像担持体上の現像剤像を中間転写媒体に一次転写させる一次転写装置と、前記中間転写媒体上の現像剤像を搬送されてくる転写材に二次転写する二次転写装置とを少なくとも備える画像形成装置において、前記転写材の搬送経路に、前記二次転写装置より転写材搬送上流側に、前記転写材の転写効率を向上させる転写効率向上材を塗布する転写効率向上材塗布手段が設けられていることを特徴とする。
更に、請求項3の発明は、前記転写効率向上材塗布手段が、前記二次転写装置と前記転写材の給送タイミングを補正するレジストローラとの間に配設されていることを特徴とする。
更に、請求項4の発明は、前記転写効率向上材がキャリアオイルまたは水であることを特徴とする。
更に、請求項5の発明は、前記転写効率向上材が前記液体現像剤の液体キャリアであることを特徴とする。
更に、請求項6の発明は、前記転写効率向上材に用いられる液体キャリアが、現像終了後の回収液体キャリアであることを特徴とする。
更に、請求項7の発明は、前記転写効率向上材が、用いられている前記液体現像剤の液体キャリアよりぬれ性の高い材料からなることを特徴とする。
このように構成された本発明に係る画像形成装置によれば、転写前に転写材に転写効率向上材塗布手段により転写効率向上材を塗布しているので、転写材の少なくとも転写面側の表層の剛性を低下するかおよび/または転写材の転写面のぬれ性を高くすることができる。したがって、通常の転写効率の転写材はもちろん転写効率の比較的低い転写材であっても、少なくとも転写面の転写効率を向上することができる。
また、転写効率向上材としてキャリアオイルを用いることで、トナー粒子の電気泳動を高速化できるとともに、トナー搬送中の紙粉の飛び散りを防止できる。更に、転写効率向上材として水を用いることで、液体現像剤の液体キャリアの転写材への過剰な浸透を防止することができる。これにより、トナー顔料を転写材の表面付近に留めることができる。
更に、転写効率向上材に画像形成装置の現像装置に用いられる液体現像剤の液体キャリアを用いているので、特別な転写効率向上材を用いることなく、効率よくかつ無駄なく転写材の少なくとも転写面の転写効率を向上することができる。特に、転写効率向上材に現像終了後の回収液体キャリアを用いることで、より一層効率よくかつより一層無駄なく紙転写材の転写効率を向上することができる。
特に、ぬれ性を高い転写効率向上材を転写材に塗布した場合には、転写効率向上材が転写材の表面を覆う程度に塗布されればよいので、微量の塗布量でよく、転写材に転写効率向上材を塗布しても転写材の非画像部の風合いを損なうことはない。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の一例を模式的にかつ部分的に示す図である。
図1に示すように、この例の画像形成装置1は、タンデムに配置されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の感光体ドラムからなる感光体2Y,2M,2C,2Kを備えている。ここで、感光体2Y,2M,2C,2Kにおいて、2Yはイエローの感光体、2Mはマゼンタの感光体、2Cはシアンの感光体、2Kはブラックの感光体を表す、他の部材についても同じである。
これらの感光体2Y,2M,2C,2Kは、いずれも作動時に矢印で示すように時計回りに回転するようにされている。各感光体2Y,2M,2C,2Kの周囲には、それぞれ、回転方向上流側から順に、帯電装置3Y,3M,3C,3K、露光装置4Y,4M,4C,4K、現像装置5Y,5M,5C,5K、感光体スクイーズ装置6Y,6M,6C,6K、一次転写装置7Y,7M,7C,7K、除電装置8Y,8M,8C,8K、および感光体クリーニング装置9Y,9M,9C,9Kが配設されている。
また、画像形成装置1は、中間転写媒体である無端状の中間転写ベルト10を備えている。この中間転写ベルト10は互いに離間して配設された一対の駆動ローラ11および従動ローラ12に張架されて図1において反時計回りに回転可能に設けられているとともに、各感光体2Y,2M,2C,2Kにそれぞれそれらの一次転写装置7Y,7M,7C,7Kにおいて当接されている。中間転写ベルト10は、ポリイミドからなる基材層(例、厚さ100μm)、ウレタンゴム(硬度JIS−30°)からなる弾性層(例、厚さ200μm)、フッ素樹脂からなるコート層(例、厚さ10μm)の3層構成からなっていて、1次転写によりコート層上に像形成される。
なお、中間転写ベルト10は必ずしも3層からなる弾性中間転写ベルトから構成される必要はなく、従来公知の中間転写ベルトを用いることができるが、塗布液58の塗布による紙16の少なくとも表層の転写効率を向上させる(後述するように、転写効率の向上として、紙の剛性の低下あるいは紙のぬれ性の向上がある)効果を効率よく得るためには、中間転写ベルト10を弾性中間転写ベルトにすることが好ましい。
また、この例の画像形成装置1では、各感光体2Y,2M,2C,2Kおよび各現像装置5Y,5M,5C,5Kは中間転写ベルト10の回転方向上流側から色Y、M、C、Kの順に配設されているが、色Y、M、C、Kの配置順は任意に設定することができる。
各一次転写装置7Y,7M,7C,7Kより中間転写ベルト10の回転方向下流側の各一次転写装置7Y,7M,7C,7Kの近傍には、それぞれ、中間転写ベルトスクイーズ装置13Y,13M,13C,13Kが配設されている。更に、中間転写ベルト10の駆動ローラ11側には二次転写装置14が設けられ、また中間転写ベルト10の従動ローラ12側には中間転写ベルトクリーニング装置15が設けられている。
更に、画像形成装置1は、転写材である例えば紙16を収納する転写材収納カセット等からなる転写材収納装置17と、この転写材収納装置17より転写材搬送方向下流側にレジストローラ対18を備えている。そして、レジストローラ対18と二次転写装置14との間の転写材搬送経路52aに、液体塗布装置19が配設されている。
なお、図示しないが、この例の画像形成装置1は、従来の一般的な画像形成装置と同様に二次転写装置14より転写材搬送方向下流側に定着装置および排紙トレイを備えている。
各帯電装置3Y,3M,3C,3Kは、それぞれ図示しない電源装置から液体現像剤の帯電極性と同極性のバイアスを印加され、対応する感光体2Y,2M,2C,2Kを帯電させるようになっている。また、各露光装置4Y,4M,4C,4Kは、それぞれ、対応する帯電された感光体2Y,2M,2C,2K上に例えばレーザ走査光学系等からレーザ光を照射することによって潜像を形成するようになっている。
各現像装置5Y,5M,5C,5Kは、それぞれ、現像剤供給部20Y,20M,20C,20Kと、現像ローラ21Y,21M,21C,21Kと、現像ローラ帯電器22Y,22M,22C,22Kと、現像ローラクリーナ23Y,23M,23C,23Kと、現像ローラクリーナ回収液貯留部24Y,24M,24C,24Kとから構成されている。
また、各現像剤供給部20Y,20M,20C,20Kは、それぞれ、トナー粒子および液体キャリアからなる液体現像剤25Y,25M,25C,25Kを収納する現像剤容器26Y,26M,26C,26Kと、ならしローラ27Y,27M,27C,27Kと、現像剤供給ローラ28Y,28M,28C,28Kと、現像剤規制ブレード29Y,29M,29C,29Kとからなっている。
各現像剤容器26Y,26M,26C,26K内に収納される液体現像剤25Y,25M,25C,25Kにおいて、トナーとしては、トナーに使用される公知の熱可塑性樹脂中へ同じく公知の顔料等の着色剤を分散させた例えば平均粒径1μmの粒子を用いることができ、また、液体キャリアとしては、低粘性低濃度の液体現像剤の場合は、例えばIsopar(商標:エクソン社)の絶縁性液体キャリアを用いることができ、また、高粘性高濃度の液体現像剤の場合は、例えば、有機溶媒、フェニルメチルシロキサン、ジメチルポリシロキサンおよびポリジメチルシクロシロキサン等の引火点210℃以上のシリコーンオイル、鉱物油、沸点130℃以上で40℃での粘度が3mPa・sの比較的低粘度の流動パラフィンなどの脂肪族飽和炭化水素、ノルマルパラフィン、植物油、食用油、高級脂肪酸エステル、等の絶縁性液体キャリアを用いることができる。そして、液体現像剤25Y,25M,25C,25Kはトナー粒子を液体キャリアへ分散剤とともに添加し、トナー固形分濃度を約20%としたものである。
各ならしローラ27Y,27M,27C,27Kは、それぞれ、現像剤供給ローラ28Y,28M,28C,28Kに液体現像剤25Y,25M,25C,25Kを汲み上げる機能および現像剤容器26Y,26M,26C,27K内の現像剤を適正な状態に維持するために撹拌する機能を有するローラである。また、現像剤供給ローラ28Y,28M,28C,28Kは、いずれも、円筒状の部材で表面に微細かつ一様に螺旋状の溝を形成したアニロクスローラである。溝の寸法は、例えば溝ピッチが約130μm、溝深さが約30μmである。各ならしローラ27Y,27M,27C,27Kおよび各現像剤供給ローラ28Y,28M,28C,28Kは、いずれも図1において矢印で示す時計まわりに回転するようにされている。
各現像剤規制ブレード29Y,29M,29C,29Kは、それぞれ、現像剤供給ローラ28Y,28M,28C,28Kの表面に当接するウレタンゴム等からなるゴム部と該ゴム部を支持する金属等の板とから構成され、現像剤供給ローラ28Y,28M,28C,28Kに残留する液体現像剤を掻き落として除去するためのものである。
各現像ローラ21Y,21M,21C,21Kは、いずれも、例えば幅約320mmの円筒状の部材であり、例えば鉄等金属製の内芯の外周部に、導電性ウレタンゴム等の弾性体と樹脂層やゴム層を備えたものである。これらの現像ローラ21Y,21M,21C,21Kは、図1において矢印で示すように反時計まわりに回転するようにされている。
また、現像ローラ帯電器22Y,22M,22C,22Kは、いずれも、例えば圧縮コロナ帯電器等からなり、それぞれ対応する現像ローラ21Y,21M,21C,21Kを帯電するようになっている。この現像ローラ帯電器22Y,22M,22C,22Kによる帯電で、それぞれ、現像ローラ21Y,21M,21C,21K上の液体現像剤25Y,25M,25C,25Kを現像ローラ21Y,21M,21C,21Kに押し付けている。
更に、各現像ローラクリーナ23Y,23M,23C,23Kは、それぞれ、対応する現像ローラ21Y,21M,21C,21Kの表面に当接する例えばゴム等で構成され、現像ローラ21Y,21M,21C,21Kに残留する現像剤を掻き落として除去するためのものである。更に、各現像ローラクリーナ回収液貯留部24Y,24M,24C,24Kは、それぞれ、各現像ローラクリーナ23Y,23M,23C,23Kが現像ローラ21Y,21M,21C,21Kから掻き落とした現像剤を貯留するタンク等の容器である。
図2に示すように、更にこの例の画像形成装置1は、それぞれ液体現像剤25Y,25M,25C,25Kを現像剤容器26Y,26M,26C,26Kに補給する現像剤補給装置30Y,30M,30C,30Kを備えている。この現像剤補給装置30Y,30M,30C,30Kは、それぞれ、液体現像剤タンク31Y,31M,31C,31Kと、液体現像剤補給路32Y,32M,32C,32Kと、液体現像剤補給ポンプ33Y,33M,33C,33Kと、液体キャリアタンク34Y,34M,34C,34Kと、液体キャリア補給路35Y,35M,35C,35Kと、液体キャリア補給ポンプ36Y,36M,36C,36Kとからなっている。
液体現像剤補給路32Y,32M,32C,32Kと液体現像剤補給ポンプ33Y,33M,33C,33Kとを介して現像剤容器26Y,26M,26C,26Kに接続されている。そして、現像剤容器26Y,26M,26C,26Kにそれぞれ設けられて液体現像剤量を検知する図示しない液体現像剤量検知センサにより、液体現像剤量が所定値以下になったことが検知されたとき、この検知された液体現像剤に対応する液体現像剤補給ポンプ33Y,33M,33C,33Kが駆動されて、液体現像剤が設定量だけ液体現像剤補給路32Y,32M,32C,32Kを介して現像剤容器26Y,26M,26C,26K内に補給されるようになっている。また、現像剤容器26Y,26M,26C,26Kにそれぞれ設けられて液体キャリア量を検知する図示しない液体キャリア量検知センサにより、液体キャリア量が所定値以下になったことが検知されたとき、この検知された液体キャリアに対応する液体キャリア補給ポンプ36Y,36M,36C,36Kが駆動されて、液体キャリアが設定量液体キャリア補給路35Y,35M,35C,35Kを介して現像剤容器26Y,26M,26C,26K内に補給されるようになっている。
感光体スクイーズ装置6Y,6M,6C,6Kは、それぞれ、スクイーズローラ37Y,37M,37C,37Kと、スクイーズローラクリーナ38Y,38M,38C,38Kと、スクイーズローラクリーナ回収液貯留容器39Y,39M,39C,39Kとから構成されている。各スクイーズローラ37Y,37M,37C,37Kは、それぞれ、感光体2Y,2M,2C,2Kと現像ローラ21Y,21M,21C,21Kとの当接部(ニップ部)より現像ローラ21Y,21M,21C,21Kの回転方向下流側に設置され、感光体2Y,2M,2C,2Kと逆方向に回転されて、感光体2Y,2M,2C,2K上の液体キャリアを除去するようになっている。各スクイーズローラ37Y,37M,37C,37Kとしては、いずれも、金属製芯金の表面に導電性ウレタンゴム等の弾性部材とフッ素樹脂製表層を配した弾性ローラが好適である。また、各スクイーズローラクリーナ38Y,38M,38C,38Kは、いずれもゴム等の弾性体からなり、それぞれ対応するスクイーズローラ37Y,37M,37C,37Kの表面に当接され、これらのスクイーズローラ37Y,37M,37C,37Kに残留する液体キャリアを掻き落として除去するものである。更に、各スクイーズローラクリーナ回収液貯留容器39Y,39M,39C,39Kは、それぞれ対応するスクイーズローラクリーナ38Y,38M,38C,38Kが掻き落とした現像剤を貯留するタンク等の容器である。
各一次転写装置7Y,7M,7C,7Kは、それぞれ、中間転写ベルト10を各感光体2Y,2M,2C,2Kに当接させる一次転写バックアップローラ40Y,40M,40C,40Kを備えている。各バックアップローラ40Y,40M,40C,40Kは、トナー粒子の帯電極性と逆極性の例えば約−200Vが印加されて、各感光体2Y,2M,2C,2K上の現像剤像を中間転写ベルト10に一次転写する。各除電装置8Y,8M,8C,8Kは、それぞれ、一次転写後に各感光体2Y,2M,2C,2Kに残留する電荷を除去するものである。
各感光体クリーニング装置9Y,9M,9C,9Kは、それぞれ、感光体クリーナ41Y,41M,41C,41Kと感光体クリーナ回収液貯留容器42Y,42M,42C,42Kとからなっている。感光体クリーナ41Y,41M,41C,41Kはいずれもゴム等の弾性体からなり、それぞれ、対応する感光体2Y,2M,2C,2Kの表面に当接されて感光体2Y,2M,2C,2Kに残存する現像剤を掻き落として除去するものである。また、感光体クリーナ回収液貯留容器42Y,42M,42C,42Kは、それぞれ感光体クリーナ41Y,41M,41C,41Kが感光体2Y,2M,2C,2Kから掻き落とした現像剤を回収して貯留するものである。
各中間転写ベルトスクイーズ装置13Y,13M,13C,13Kは、それぞれ、一対の中間転写ベルトスクイーズローラ対43Y,43M,43C,43Kと、中間転写ベルトスクイーズローラクリーナ44Y,44M,44C,44Kと、中間転写ベルトスクイーズローラクリーナ回収液貯留容器39M,39C,39K,45K(シアン、マゼンタ、およびシアン用は、スクイーズローラクリーナ回収液貯留容器39M,39C,39Kと共通)とからなっている。中間転写ベルトスクイーズローラ対43Y,43M,43C,43Kは、それぞれ中間転写ベルト10上の対応する色の液体キャリアを回収するものである。また、中間転写ベルトスクイーズローラクリーナ44Y,44M,44C,44Kは、それぞれ中間転写ベルトスクイーズローラ対43Y,43M,43C,43Kのローラ上の回収した液体キャリアを掻き取るものであり、更に、中間転写ベルトスクイーズローラクリーナ回収液貯留容器39M,39C,39K,45Kは、それぞれ中間転写ベルトスクイーズローラクリーナ44Y,44M,44C,44Kで掻き取った液体キャリアを回収貯留するものである。
二次転写装置14は、二次転写ローラ46と、二次転写ローラクリーナ47と、二次転写ローラクリーナ回収液貯留容器48とからなっている。二次転写ローラ46は、駆動ローラ11に掛けられた中間転写ベルト10に紙16を当接させて、中間転写ベルト10上の各色のトナー像が合わせられたカラーのトナー像を紙16に転写するものである。その場合、駆動ローラ11は二次転写時のバックアップローラとしても機能する。二次転写ローラクリーナ47はゴム等の弾性体からなり、二次転写ローラ46に当接されて二次転写後に二次転写ローラ46の表面に残留する現像剤を掻き落として除去するものである。また、二次転写ローラクリーナ回収液貯留容器48は、二次転写ローラクリーナ47が二次転写ローラ46から掻き落とした現像剤を回収して貯留するものである。
中間転写ベルトクリーニング装置15は、中間転写ベルトクリーナ49と中間転写ベルトクリーナ回収液貯留容器50とからなっている。中間転写ベルトクリーナ49はゴム等の弾性体からなり、中間転写ベルト10に当接されて二次転写後に中間転写ベルト10の表面に残留する現像剤を掻き落として除去するものである。その場合、従動ローラ12は中間転写ベルトクリーニング時のバックアップローラとしても機能する。また、中間転写ベルトクリーナ回収液貯留容器50は、中間転写ベルトクリーナ49が中間転写ベルト10から掻き落とした現像剤を回収して貯留するものである。
転写材収納装置17は、従来の一般的な画像形成装置と同様にピックアップローラ51を有している。このピックアップローラ51は転写材収納装置17内の紙16を1枚ずつピックアップして転写材搬送経路52を介してレジストローラ対18の方へ送給する。レジストローラ対18は紙16の斜行と給送タイミングを補正してこの紙16を液体塗布装置19の方へ給送する。
図1ないし図3に示すように、液体塗布装置19は紙16に転写効率向上材である塗布液58を塗布するものであり、本発明の転写効率向上材塗布手段を構成している。本発明では、転写効率は、(紙16へ二次転写されたトナーの光学濃度)/(二次転写前の中間転写ベルト10上のトナー層におけるトナーの光学濃度)で定義される。
この液体塗布装置19は、スポンジローラ53と、このスポンジローラ53の回転軸53aを回転可能に支持する軸受54と、スポンジローラ53との間に紙16を挟圧するバックアップローラ55と、スポンジローラ53をバックアップローラ55に圧接するコイルスプリング56と、図3に矢印で示す左右方向(コイルスプリング56の伸縮方向)に移動することでコイルスプリング56のばね力を制御するばね力制御手段57と、紙16に塗布する塗布液58を収納する塗布液収納容器59とから構成されている。図3に明りょうに示すように、スポンジローラ53は塗布液58を吸液して矢印に示すようにスポンジローラ53とバックアップローラ55との間に搬送されてくる紙16に塗布液58を塗布するものである。このとき、コイルスプリング56のばね力によるスポンジローラ53の圧接力は、0.03kgf/cm〜0.1kgf/cmがよく、好ましくは、0.05kgf/cmがよい。
この例の画像形成装置では、塗布液58である転写効率向上材の紙16への塗布による紙16の転写効率向上として、紙16の剛性を低下することおよび/または紙16のぬれ性を向上(高く)することを採用している。その場合、転写効率向上材として、水あるいはキャリアオイルを用いることができる。このキャリアオイルとしては、前述の液体キャリアのうち、紙のぬれ性を高くするものとしては、液体キャリアと同じかそれよりもぬれ性の高い液体(つまり、液体キャリアより分子間力による表面エネルギの高い液体)が用いられる。例えば流動パラフィン(分子間力による表面エネルギ:30mJ/m2)を液体キャリアとして用いた時には、この流動パラフィンや、それより表面エネルギの高いグリセリン(同:37mJ/m2)およびホルムアミド(同:35mJ/m2)などが用いられる。一方、より表面エネルギの低いシリコーンオイル(同:20mJ/m2)およびIsopar(同:24mJ/m2)などは紙の剛性を低くするために用いられる。水は分子間力による表面エネルギが29mJ/m2であるため、流動パラフィンをはじめ多くの液体キャリアに対し、紙の剛性を低くするために用いられる。なお、紙の剛性を低くするために用いる場合は、紙の裏面から塗布することもできる。
実際に塗布液58として流動パラフィンを紙16に塗布した場合の接触角(紙に流動パラフィンを滴状に垂らしたときの、紙の表面に対する液滴のなす角度)の変化を計測したところ、接触角は、上質紙では、流動パラフィンを塗布しない場合は60度であるのに対して塗布した場合は30度であり、また、ボンド紙では、流動パラフィンを塗布しない場合は40度であるのに対して塗布した場合は20度であった。したがって、接触角がいずれも半分近く小さくなり、紙のぬれ性が効果的に向上することがわかった。
なお、塗布液58としてのキャリアオイルには、画像形成後に回収された回収液体キャリアを用いることもできる。
スクイーズローラクリーナ回収液貯留容器39Yおよび中間転写ベルトクリーナ回収液貯留容器50は回収通路60を介して共通回収通路61に接続され、また、スクイーズローラクリーナ回収液貯留容器39Mおよび感光体クリーナ回収液貯留容器42Yは回収通路62を介して共通回収通路61に接続され、更に、スクイーズローラクリーナ回収液貯留容器39Cおよび感光体クリーナ回収液貯留容器42Mは回収通路63を介して共通回収通路61に接続され、更に、スクイーズローラクリーナ回収液貯留容器39Kおよび感光体クリーナ回収液貯留容器42Cは回収通路64を介して共通回収通路61に接続され、更に、感光体クリーナ回収液貯留容器42Kおよび中間転写ベルトスクイーズローラクリーナ回収液貯留容器45Kは回収通路65を介して共通回収通路61に接続されている。また、共通回収通路61は回収ポンプ66およびフィルタ67を介して回収キャリア収容容器68に接続されている。更に、二次転写ローラクリーナ回収液貯留容器48は、回収通路69、回収ポンプ66およびフィルタ67を介して回収キャリア収容容器68に接続されている。
したがって、スクイーズローラクリーナ回収液貯留容器39Y,39M,39C,39K、感光体クリーナ回収液貯留容器42Y,42M,42C,42K、中間転写ベルトスクイーズローラクリーナ回収液貯留容器45K、および中間転写ベルトクリーナ回収液貯留容器50にそれぞれ回収された現像剤は回収ポンプ66によって吸引されるとともに、フィルタ67によってトナー粒子等の不純物が取り除かれて、純粋な液体キャリアとして回収キャリア収容容器68に収容されるようになっている。
更に、回収キャリア収容容器68は共通還元通路70に接続されている。この共通還元通路70は、各還元通路71Y,71M,71C,71Kおよび各還元ポンプ72Y,72M,72C,72Kを介してそれぞれ各現像剤容器26Y,26M,26C,26Kに接続されているとともに、還元通路73および還元ポンプ74を介して塗布液収納容器59に接続されている。したがって、回収キャリア収容容器68内の回収液体キャリアは、各還元ポンプ72Y,72M,72C,72K,74をそれぞれ駆動することで、各現像剤容器26Y,26M,26C,26Kおよび塗布液収納容器59にそれぞれ供給還元されるようになっている。したがって、この例では紙16への塗布液58として、現像終了後で不純物の除去された回収液体キャリアを用いている。
なお、この例では、紙16へ塗布する塗布液58としての回収液体キャリアを、各色の感光体スクイーズ装置6Y,6M,6C,6K、各色の感光体クリーニング装置9Y,9M,9C,9K、中間転写ベルトスクイーズ装置13Y,13M,13C,13K、中間転写ベルトクリーニング装置15、および二次転写ローラクリーナ47によって除去されたすべての液体キャリアを用いているが、紙16へ塗布する回収液体キャリアは、これらのすべての液体キャリアを用いる必要はない。紙16へ塗布する回収液体キャリアとしては、感光体スクイーズ装置6Y,6M,6C,6Kによって除去された回収液体キャリアのみを用いるようにしてもよい。このようにすれば、この回収液体キャリアには紙粉等の不純物の混入が少ないので、二次転写前に紙16に回収液体キャリアを塗布しても紙質を損なうことはほとんどない。また、中間転写ベルトクリーニング装置15および二次転写ローラクリーナ47によってそれぞれ除去された回収液体キャリアのみを用いるようにしてもよい。この回収液体キャリアには紙粉が混入しているが、このようにすることで、二次転写前に紙16に回収液体キャリアを塗布したときの紙質の損傷を抑制できる。
ところで、紙16はその表面の平滑度によって中間転写ベルト10上のトナー像の膜と密着を得るため、必要な紙16の変形量が異なる。例えば、平滑な紙16では変形量が小さくてよいため、紙16の表面の一部でだけの剛性が低くなればよい。一方、粗い紙16では大きな変形(10μm〜30μm程度)が必要なため、表面からある程度の厚みまで剛性を低くする必要がある。したがって、紙16の種類(紙種)によって塗布液58の紙16への塗布量を変えることで、紙種によって異なる剛性に適正に対応することが望ましい。紙種による塗布液58の塗布量の違いの具体例としては、アート紙、コート紙等の塗工紙は塗布が不要であるが、若干塗布してもよい。また、上質紙は膜厚10μmに、ボンド紙は50μmにそれぞれ塗布液58を塗布するのが好ましい。
そこで、図4に示すように、更にこの例の画像形成装置1では、転写に用いようとする紙16を設定する紙種設定手段75と、紙16への塗布液58の塗布量を制御する塗布量制御手段76と、紙種設定手段75からの紙種情報に基づいて塗布量制御手段76を制御するコントローラ77とを備えている。紙種設定手段75は、例えば画像形成装置本体に設けられた操作パネルの紙種入力押し釦キーとして構成することもできるし、ディスプレイ画面上に紙種入力タッチキーとして構成することもできる。また、画像形成装置のドライバの設定により紙種を切り替えるようにしてもよい。もちろん、紙種を設定することができるものであれば、公知のどのようなものでも用いることができる。また、塗布量制御手段76は、スポンジローラ53を回転する駆動モータ(不図示)あるいはスポンジローラ53をバックアップローラ55つまり紙16に押し付けるばね力制御手段57から構成される。これは、スポンジローラ53の回転速度が紙16に対して速くなると、紙16への塗布液の塗布量が向上(増大)し、また、スポンジローラ53の紙16への圧力が大きくなると、紙16への塗布液の塗布量が向上(増大)することから、塗布量制御手段76として、スポンジローラ53の駆動モータあるいはばね力制御手段57を用いることができる。
スポンジローラ53の回転速度を制御する場合、上質紙ではスポンジローラ53の回転速度を紙の搬送速度と等速度に設定することが望ましく、塗工紙ではスポンジローラ53の回転を停止することが望ましい。したがって、コントローラ77は、紙種設定手段75からの紙種情報に基づいて塗布液58の塗布量を多くする必要がある場合には、スポンジローラ53の回転速度が上昇するように駆動モータを制御し、あるいはコイルスプリング56によるスポンジローラ53の圧力が増大するようにばね力制御手段57を制御する。逆に塗布量を少なくする必要がある場合には、駆動モータあるいはばね力制御手段57を逆方向に制御すればよい。
このように構成されたこの例の画像形成装置1においては、画像形成動作前に紙種設定手段75により、使用する紙16の紙種情報が設定されてコントローラ77に入力される。あるいは、画像形成装置1のドライバに予め設定された紙種情報が使用する紙16の種類が選択されたとき、その紙種情報が設定されてコントローラ77に入力される。
画像形成動作が開始されると、まず、イエローYの現像装置5Yにおいて、イエローYの液体現像剤25Yがならしローラ27Yによって現像剤供給ローラ28Yに汲み上げられるとともに、現像剤規制ブレード29Yによって現像剤供給ローラ28Yに適正量付着させる。この現像剤供給ローラ28Y上の液体現像剤25Yは現像ローラ21Y供給されるとともに、現像ローラ21Yによって感光体2Yの方へ搬送される。
そして、イエローYの感光体2Yに形成された静電潜像が現像装置5YにおいてイエローYの液体現像剤25Yで現像され、感光体2YにイエローYの液体現像剤像が形成される。現像が終了して現像ローラ21Yに残留する現像剤は、現像ローラクリーナ23Yによって現像ローラ21Yから除去される。感光体2Y上のイエローYの液体現像剤像は、スクイーズローラ37Yにより感光体2Y上の液体キャリアが回収されてイエローYのトナー像とされ、このイエローYのトナー像は一次転写装置7Yで中間転写ベルト10に転写される。中間転写ベルト10上のイエローYのトナー像は、中間転写ベルトスクイーズローラ対43Yにより中間転写ベルト10上の液体キャリアが回収されながらマゼンタMの一次転写装置7Mの方へ搬送される。
次いで、マゼンタMの感光体2Mに形成された静電潜像が現像装置5Mにおいて、イエローYの場合と同様にして搬送されてきたマゼンタMの液体現像剤で現像され、感光体2MにマゼンタMの液体現像剤像が形成される。現像が終了して現像ローラ21Mに残留する現像剤は、現像ローラクリーナ23Mによって現像ローラ21Mから除去される。感光体2M上のマゼンタMの液体現像剤像は、スクイーズローラ37Mにより感光体2M上の液体キャリアが回収されてマゼンタMのトナー像とされ、このマゼンタMのトナー像は一次転写装置7Mで中間転写ベルト10にイエローYのトナー像に色重ねされて転写される。同様にして、色重ねされたイエローYとマゼンタMのトナー像は、中間転写ベルトスクイーズローラ対43Yにより中間転写ベルト10上の液体キャリアが回収されながらシアンCの一次転写装置7Cの方へ搬送される。以下、同様にして、シアンのトナー像およびブラックのトナー像が中間転写ベルト10に順次色重ねされて転写され、中間転写ベルト10にフルカラーのトナー像が形成される。
一方、転写材収納装置17から1枚ピックアップされた紙16が、レジストローラ対18で給送タイミングを調整されて液体塗布装置19に給送される。液体塗布装置19は給送されてきた紙16の転写面側に塗布液を塗布しながら、紙16を二次転写装置14の方へ給送する。このとき、コントローラ77が、入力された紙種情報に基づいて駆動モータを制御してスポンジローラ53の回転速度を制御するか、あるいはばね力制御手段57を制御してスポンジローラ53の紙16への圧力を制御しているので、塗布液58は使用される紙16に最適な膜厚で塗布される。したがって、紙16は適度な剛性を有していて、中間転写ベルト10および二次転写ローラ46によって二次転写に適した形状に変形するようになる。
次いで、二次転写装置14により、中間転写ベルト10上のカラーのトナー像が、塗布液が塗布されて給送されてきた紙16の転写面に転写される。このとき、紙16が二次転写に適した形状に変形するので、二次転写が良好に行われる。二次転写が終了して中間転写ベルト10上に残留する現像剤は、中間転写ベルトクリーニング装置15によって中間転写ベルト10から除去されるとともに、二次転写ローラ46上に残留する現像剤は、二次転写ローラクリーナ47によって二次転写ローラ46から除去される。最後に、紙16上に転写されたカラーのトナー像は、従来と同様に図示しない定着器によって定着され、フルカラーの定着像が形成された紙16は排紙トレイに搬送されて、カラー画像形成動作が終了する。
この例の画像形成装置1によれば、二次転写前に紙16に転写効率向上材である塗布液58を塗布しているので、紙16の少なくとも転写面側の表層の剛性を低下するかおよび/または紙16の転写面のぬれ性を高くすることができる。したがって、通常の転写効率に紙16はもちろん転写効率の比較的低い紙16であっても、少なくとも転写面の転写効率を向上することができる。
また、塗布液58であるキャリアオイルとして画像形成装置1の現像装置に用いられる液体現像剤の現像終了後の回収液体キャリアを用いているので、特別な塗布液を用いることなく、効率よくかつ無駄なく紙16の少なくとも転写面の転写効率を向上することができる。更に、塗布液58としてキャリアオイルを用いることで、トナー粒子の電気泳動を高速化できるとともに、トナー搬送中の私粉の飛び散りを防止できる。特に、紙16のぬれ性を高くさせるために、液体キャリアよりぬれ性の高い塗布液58を紙16に塗布した場合には、塗布液58が紙16の表面を覆う程度に塗布されればよいので、微量の塗布量でよく、紙16に塗布液58を塗布しても紙16の非画像部の風合いを損なうことはない。
なお、塗布液58としてキャリアオイルに代えて、前述のように水を用いることができるが、水を紙16に塗布した場合には、液体現像剤の液体キャリアの紙16への過剰な浸透を防止することができる。これにより、トナー顔料を紙16の表面付近に留めることができる。
塗布液58の二次転写前の紙16への塗布による転写効率向上の実験をした。実験装置の画像形成装置は実験用に特別に作製し、図1に示すタンデム型の画像形成装置ではなく、シアンCに関係する画像形成装置のみとした。シアンCの感光体2Cから、前述の中間転写ベルト10を経由して、予め塗布液を塗布した紙16へトナー像を転写した。感光体2Cには公知のアモルファスシリコンの感光体を用いた。使用としたトナーは、熱可塑性樹脂であるエポキシ樹脂に、シアンの顔料フタロシアニンブルーを分散させた例えば平均粒径2μmの粒子からなるシアンCのトナーを用いた。転写ローラとしては、ウレタンゴムの表面にフッ素樹脂をコーティングしたローラを用いた、この転写ローラの実抵抗は、104Ω であった。液体キャリアおよびキャリアオイルとしては、同じ流動パラフィンを用いた。紙へのキャリアオイルの塗布は布を用いた手で行った。この時の塗布厚さは、約0.2μm〜50μmの範囲に設定した。使用した紙は、上質紙(PPC用紙)およびボンド紙である。転写ローラに印加した転写バイアスは1kV、転写ローラの転写圧力は1.5kg/cm、印刷速度200mm/secで実験を行った。実験の結果、転写効率はキャリアオイルの塗布量が多くなるにしたがって向上し、上質紙では約10μmで、またボンド紙では約50μmで、それぞれ最大となった。これにより、紙にキャリアオイルの塗布液を塗布することで、紙の転写効率が向上することが確認された。
図5は、本発明の実施の形態の他の例を模式的に示す、図3と同様の図である。
前述の図3に示す例では、紙16に塗布液58を塗布する手段としてスポンジローラ53を用いているが、図5に示すようにこの例の画像形成装置1では、スポンジローラ53に代えてウィック78が用いられている。このウィック78は回転可能に設けられたL字状レバー79の一辺に取り付けられて、バックアップローラ55つまり紙16へ圧接可能にされている。L字状レバー79の他辺の先端部には、コイルスプリング56が連結されているとともに、このコイルスプリング56に前述の図3に示す例と同様にばね力制御手段57が接続されている。ウィック78の材料としては、不織布やスポンジ等の塗布液58を浸み込ませることのできる材料を用いることができる。
この例においては、ウィック78の紙16への圧接力が増大すると、スポンジローラ53の紙16への圧力の場合とは逆に塗布液58の塗布量は減少する。したがって、コントローラ77はばね力制御手段57をスポンジローラ53の場合と逆方向に制御する。この例の画像形成装置1の他の構成および他の作用効果は、前述の例と同じである。
なお、紙16に塗布液58を塗布する手段としてスポンジローラ53と異なる比較的硬いローラとこのローラの塗布液58の塗布量を規定するブレードとからなるブレード付きローラを用いることもできる。
本発明は、感光体等の潜像担持体に形成された静電潜像を、トナーと液体キャリアとからなる液体現像剤で現像するとともに、現像された潜像担持体上の液体現像剤像を紙等の転写材に転写して画像を得る、複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置に好適に利用することができる。
本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の一例を模式的にかつ部分的に示す図である。 図1に示す例の画像形成装置における液体キャリアの回収を説明する図である。 図1に示す例の画像形成装置における液体塗布装置の一例を模式的に示す図である。 図1に示す例の画像形成装置における紙種に応じた塗布液の塗布量の制御を説明する図である。 図1に示す例の画像形成装置における液体塗布装置の他の例を模式的に示す、図3と同様の図である。
符号の説明
1…画像形成装置、2Y,2M,2C,2K…各色の感光体、5Y,5M,5C,5K…各色の現像装置、6Y,6M,6C,6K…感光体スクイーズ装置、7Y,7M,7C,7K…各色の一次転写装置、10…中間転写ベルト、13Y,13M,13C,13K…中間転写ベルトスクイーズ装置、14…二次転写装置、15…中間転写ベルトクリーニング装置、16…紙、18…レジストローラ対、19…液体塗布装置、23Y,23M,23C,23K…各色の現像ローラクリーナ、25Y,25M,25C,25K…各色の液体現像剤、46…二次転写ローラ、47…二次転写ローラクリーナ、49…中間転写ベルトクリーナ、52…転写材搬送経路、53…スポンジローラ、57…ばね力制御手段、58…塗布液、59…塗布液収納容器、60,62,63,64,65,69,,,…回収通路、61…共通回収通路、66,,,…回収ポンプ、67…フィルタ、68…回収キャリア収容容器、70…共通還元通路、71Y,71M,71C,71K,73…各色の還元通路、72Y,72M,72C,72K,74…各色の還元ポンプ、75…紙種設定手段、76…塗布量制御手段

Claims (7)

  1. 静電潜像が形成される潜像担持体と、 前記静電潜像をトナーと液体キャリアとからなる液体現像剤で現像して潜像担持体上に現像剤像を形成する現像装置と、前記潜像担持体上の現像剤像を、搬送されてくる転写材に転写する転写装置とを少なくとも備える画像形成装置において、
    前記転写材の搬送経路に、前記転写装置より転写材搬送上流側に、前記転写材の転写効率を向上させる転写効率向上材を塗布する転写効率向上材塗布手段が設けられていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 静電潜像が形成される潜像担持体と、 前記静電潜像をトナーと液体キャリアとからなる液体現像剤で現像して潜像担持体上に現像剤像を形成する現像装置と、前記潜像担持体上の現像剤像を中間転写媒体に一次転写させる一次転写装置と、前記中間転写媒体上の現像剤像を搬送されてくる転写材に二次転写する二次転写装置とを少なくとも備える画像形成装置において、
    前記転写材の搬送経路に、前記二次転写装置より転写材搬送上流側に、前記転写材の転写効率を向上させる転写効率向上材を塗布する転写効率向上材塗布手段が設けられていることを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記転写効率向上材塗布手段は、前記二次転写装置と前記転写材の給送タイミングを補正するレジストローラとの間に配設されていることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
  4. 前記転写効率向上材はキャリアオイルまたは水であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1記載の画像形成装置。
  5. 前記転写効率向上材は前記液体現像剤の液体キャリアであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1記載の画像形成装置。
  6. 前記転写効率向上材に用いられる液体キャリアは、現像終了後の回収液体キャリアであることを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  7. 前記転写効率向上材は、用いられている前記液体現像剤の液体キャリアよりぬれ性の高い材料からなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1記載の画像形成装置。
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