JP2007121035A - シャーシダイナモ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイナモ装置全体の重心位置がローラに載せられた被試験車両の駆動輪のほぼ直下に配置されるようにして、試験精度を高めること。
【解決手段】駆動輪Wの回転力により回転させられるローラRと、該ローラRの回転中心部に外円筒体5と一体に形成されたトルク計取付ボス部25に駆動軸23が連結されて、前記ローラRに前記駆動輪Wから伝達されるトルクと反対方向の抵抗トルクを付与するダイナモとを備えたシャーシダイナモ装置A1 が揺動装置Sの上に搭載され、前記揺動装置Sによりシャーシダイナモ装置A1 を揺動させながら、前記抵抗トルクの調整により現実の路面に近い状態を現出させて被試験車両の走行試験を行うシャーシダイナモ装置A1 であって、前記ダイナモは、前記ローラRの外円筒体5の内側に固定配置されて、シャーシダイナモ装置A1 全体の重心位置Gが、前記ローラRに載せられる駆動輪Wのほぼ直下に位置するように構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ダイナモにより抵抗トルクが作用したローラを被試験車両の駆動輪を載せて回転させることにより、「模擬道路」を現出させて被試験車両の燃費、トルク等の走行データを得ることを目的とするシャーシダイナモ装置に関し、特に、いろいろな方向に揺動する揺動装置の上に搭載して使用されるシャーシダイナモ装置に関するものである。
シャーシダイナモ装置(以下、単に「ダイナモ装置」という場合もある)は、被試験車両の駆動輪を載せた状態で、前記駆動輪の回転力により回転させられるローラと、該ローラの回転中心部に外円筒体と一体に形成された取付ボス部に駆動軸が連結されて、前記ローラに前記駆動輪から伝達されるトルクと反対方向の抵抗トルクを付与するダイナモとを備え、前記抵抗トルクの調整により現実の路面に近い「模擬道路」を現出させて被試験車両の走行試験を行う装置である。ダイナモ装置の測定対象が、被試験車両の燃費、トルク、馬力等のみである場合には、ダイナモ装置のベースは固定したもので差し支えない。しかし、乗り心地性の向上や評価を目的に、車両のサスペンションやタイヤの設計に役立たせる試験結果を得るためには、ステアリングジオメトリを再現させるべく、揺動可能な装置の上にダイナモ装置を搭載して、被試験車両の駆動輪にいろいろな方向の力や変位を作用させて試験を行っている。
上記の目的に使用される従来のダイナモ装置として特許文献1に開示のものが知られており、その基本構成が図6に示されている。ダイナモ装置A’はベースV’を介して揺動装置S’の上に搭載され、ダイナモD’の駆動軸41はケーシング42から大きく突出していて、被試験車両の駆動輪を載せるためのローラR’が前記駆動軸41の先端部に一体に取付けられている。即ち、ローラR’は、外円筒体43の内周面に円板状のトルク伝達板44が一体に取付けられた構成であって、前記駆動軸41の先端部にはトルク計45を介して前記トルク伝達板44に連結されている。トルク計45は、被試験車両の駆動輪により回転させられるローラR’の回転トルクを計測するものであって、トルク伝達板44の中心部の孔部に嵌め込まれて、鍔部45aを介してトルク伝達板44に一体に連結されていると共に、駆動軸41の先端に形成された鍔部41aを介して該駆動軸41に一体に連結されている。ダイナモD’の駆動力は、トルク計45及びトルク伝達板44を介してローラR’に抵抗トルクとして伝達される。図示の例では、トルク計45が駆動軸41の先端部に取付けられているが、駆動軸41の中間に取付けられる構造もある。
そして、揺動装置S’の上にダイナモ装置A’が搭載されて、揺動装置S’により、ローラR’に載せられた被試験車両の駆動輪Wに前後・左右・上下、及びこれらを組み合わせた方向から力を作用させると共に、現実の道路の路面抵抗、風圧等の各種条件に対応した抵抗となるように、ダイナモ装置A’で調整された抵抗トルクがローラR’に伝達された状態で、前記駆動輪Wの回転により、ローラR’が前記抵抗トルクに抗して回転させられる。これにより、ローラR’は、現実の道路を車両が走行する場合を再現した「模擬道路」となって、現実の道路以外の部分において、駆動輪Wにいろいろな方向の力、或いは変位が作用した状態における被試験車両の燃費、トルク、馬力等の特性を測定できる。
しかし、従来のダイナモ装置A’は、ダイナモD’の駆動軸41の先端部にローラR’が片持ち状となって取付けられた構成であるため、ダイナモ装置A’の全体の重心位置G’と、ローラR’に載せられる駆動輪W’の位置とは、水平方向に沿って大きく離れたものとなる。
このため、揺動装置S’から発せられた任意の方向の力は、そのまま駆動輪W’に加えられるのではなく、拡大されたり、或いは作用方向が変化されたりして、揺動装置S’からローラR’の外周面であるタイヤ接地面46に対して思い通りの力を作用することができず、その結果、目的の試験結果が得られない不具合があった。また、ダイナモ装置A’が水平方向に沿って大きな寸法を有するために、大型・大重量化すると共に、ダイナモ装置A’を載せている揺動装置S’もダイナモ装置A’の大きさに対応して大きくなるという不具合があった。
特開2005−148029号公報
本発明は、揺動装置の上に搭載して使用されるダイナモ装置において、ダイナモ装置全体の重心位置がローラに載せられた被試験車両の駆動輪のほぼ直下に配置されるようにして、揺動装置からの任意の方向の力、変位をそのままダイナモ装置に伝達可能にして、被試験車両の走行試験の精度を高めると同時に、ダイナモ装置及び揺動装置の双方の装置の小型化を図ることを課題としている。
上記の課題を解決するために請求項1の発明は、被試験車両の駆動輪を載せた状態で、前記駆動輪の回転力により回転させられるローラと、該ローラの回転中心部に外円筒体と一体に形成された取付ボス部に駆動軸が連結されて、前記ローラに前記駆動輪から伝達されるトルクと反対方向の抵抗トルクを付与するダイナモとを備えたシャーシダイナモ装置が揺動装置の上に搭載され、前記揺動装置によりシャーシダイナモ装置を揺動させながら、前記抵抗トルクの調整により現実の路面に近い状態を現出させて被試験車両の走行試験を行うシャーシダイナモ装置であって、前記ダイナモは、前記ローラの外円筒体の内側に固定配置されて、シャーシダイナモ装置全体の重心位置が、前記ローラに載せられる駆動輪のほぼ直下に位置するように構成されていることを特徴としている。
請求項1の発明によれば、ローラの外円筒体の内側の内部空間にダイナモの全体が配置されて、シャーシダイナモ装置の重心位置が、ローラに載せられる駆動輪のほぼ直下に配置される構成である。このため、揺動装置によりシャーシダイナモ装置に対して外力や変位を作用させた場合において、ダイナモ装置には、揺動装置からの外力や変位が増幅されることなくそのまま伝達され、設定通りの外力や変位をダイナモ装置に伝達可能となる。この結果、揺動装置によりダイナモ装置を揺動させて行う被試験車両の走行試験において、試験精度を高められると共に、揺動装置に必要な動力も最小限のもので済むために、揺動装置全体をコンパクトに設計できて小型軽量化できる。また、ローラの外円筒体の内側の内部空間にダイナモの全体が配置されてダイナモ装置が構成されているため、ダイナモ装置が薄型化される。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、ベース板に所定間隔をおいて一対の支持板が対向して垂直に取付けられてベースが構成され、前記一対の支持板の間に、外円筒体の内部空間にダイナモが配設されたローラが配置され、ダイナモのケーシングは一方の支持板に固定されていると共に、ダイナモの駆動軸は、前記取付ボス部を貫通して、他方の支持板に一体形成された軸受ボス部と、前記ケーシングの両側板の少なくとも一方に一体形成された軸受ボス部とに嵌め込まれた各軸受で支持されていることを特徴としている。
請求項2の発明によれば、外円筒体の内部空間にダイナモが配設されたローラは、ベースを構成する一対の支持板の間に配置されていて、ダイナモの駆動軸は、ダイナモのケーシングの少なくとも一方の側板と、ダイナモを固定していない側の支持板とにそれぞれ形成された各軸受ボス部に嵌め込まれた各軸受で支持された構成であるために、シャーシダイナモ装置全体をコンパクトに設計できる。特に、ダイナモのケーシングの各側板のうち、ダイナモ自体を固定している支持板の側の側板と、他方の支持板(ダイナモを固定していない側の支持板)との間でダイナモの駆動軸を支持する構成にすると、前記駆動軸の支持スパンが長くなって、駆動軸の支持状態が安定化する。
本発明に係るダイナモ装置は、ローラの外円筒体の内側の内部空間にダイナモの全体が配置されて、ダイナモ装置の重心位置が、ローラに載せられる駆動輪のほぼ直下に配置される構成であるため、揺動装置によりシャーシダイナモ装置に対して外力や変位を作用させた場合において、ダイナモ装置には、揺動装置からの外力や変位が増幅されることなくそのまま伝達され、設定通りの外力や変位をダイナモ装置に伝達可能となる。この結果、揺動装置によりダイナモ装置を揺動させて行う被試験車両の走行試験において、試験精度を高められると共に、揺動装置に必要な動力も最小限のもので済むために、揺動装置全体をコンパクトに設計できて小型軽量化できる。
以下、最良の実施形態を挙げて本発明について更に詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施例のダイナモ装置A1 の一部を破断した斜視図であり、図2は、同じく正面断面図であり、図3は、同じく分解斜視図、図4は、同じく側面図である。図1ないし図4において、ベースVは、ベース板1に一対の支持板2,3が所定間隔をおいて相対向して垂直となって一体に設けられた構成であって、前記一対の支持板2,3の間に、内部のダイナモ収容空間4(図4参照)にダイナモDを収容したローラRが配設される。ローラRは、アルミ材等の軽金属材で形成されて、短円筒状をした外円筒体5の内周面における軸方向(幅方向)の一端部に、円板状をしたトルク伝達板(側板)6が溶接により一体に固定され、前記外円筒体5の内周面における軸方向の他端部、及び中央部に、リング状の第1リブ7が溶接によりそれぞれ一体に固定された構成である。このように、外円筒体5の内周面にリング状の第1リブ7を溶接して外円筒体5を補強する構成と、円板状をしたトルク伝達板(側板)6は外円筒体5の軸方向の一端部に配置されて溶接により外円筒体5に固定される構成とにより、外円筒体5の内側にダイナモDの全体を収容可能なダイナモ収容空間4が形成可能となる。なお、外円筒体5の外周面は、被試験車両の駆動輪Wが接地されるタイヤ接地面8となっている。
図1ないし図3において、トルク伝達板6の外側面の中心部には、突出円筒体9が前記外円筒体5と同心となって外側に突出して一体に形成され、前記トルク伝達板6の外側面には、半径方向に沿った複数本の第2リブ11が周方向に沿って一体間隔をおいて溶接されることにより、トルク伝達板6が補強されている。第2リブ11は、ローラRの軸直角方向から見て外円筒体5に近づくに従って幅が狭くなる三角形状をなしていて、最も幅の狭い先端部は外円筒体5の内周面に達している。なお、第2リブ11のローラRの中心側の端部は、突出円筒体9に溶接されている。
ここで、ローラRのタイヤ接地面8に被試験車両の駆動輪Wが載せられ、駆動輪Wからトルクが伝達されてローラRが回転させられる状態では、被試験車両の荷重の一部がローラRに載っている駆動輪Wを介して円板状のトルク伝達板6に作用することにより、ローラRは、トルク伝達板6の周方向の一部に座屈力と曲げ力とが合成された力が瞬間的に作用し、かつこの作用位置が連続して変化する状態が繰り返されながら回転し、前記合成力は、トルク伝達板6の中心部から外周部に向けて小さくなると解される。第2リブ11を三角形状にしたのは、トルク伝達板6に作用する前記合成力の大きさが上記のように変化すること、及びローラRの回転時における第2リブ11の回転抵抗を小さくすること(第2リブ11の反中心側は中心側よりも周速度が遥かに大きいので、反中心側の幅を狭くすることにより、回転抵抗が激減される)等を主原因としている。
また、第1リブ7がリング状となっていると共に、トルク伝達板6が円板状となって、いずれも外円筒体5の内周面に連続して当接しているために、外円筒体5の周方向に沿った剛性は一定となって、試験時において被試験車両の荷重の一部が駆動輪を介してローラRに作用した状態で回転しても、ローラRにおける駆動輪Wが載っている部分の形状は一定に確保できて、現実の道路面に近い平坦状態を実現できて、試験精度の向上に寄与する。逆に、半径方向に配置した複数のリブにより外円筒体5を補強すると、外円筒体における前記リブの部分の剛性が他の部分よりも大きくなって、現実の平坦状態の道路とは異なった状態が現出されて試験精度が低下する。なお、三角形状をした第2リブ11の反中心側の端部は、外円筒体5の内周面に達しているが、その長さが僅少で、実質的には点当接状態のみであるので、第2リブによって外円筒体5が周方向に沿って部分補強していることにはならない。
また、座屈力と曲げ力との合成力が作用するトルク伝達板6の強度を高めるのに、トルク伝達板6の板厚のみを厚くする方法と、上記実施例のようにトルク伝達板6の一方の内側面に複数本の半径方向の第2リブ11により補強する方法とでは、後者の方法は、複数本のリブ11の重量は増すが、トルク伝達板6自体の肉厚を大幅に小さくできることによる重量軽減を第2リブ11の重量増加よりも大きくできる。従って、本実施例の方法によれば、同一強度を得るのに板厚を厚くする方法に比較してトルク伝達板6の重量を軽減でき、結果としてローラRを軽量化できる。ほぼ同様のことは、ローラRの外円筒体5についても言え、ロータRを構成するトルク伝達板6と外円筒体5との双方を軽量化できることにより、ローラRの回転慣性を小さくできる。
ダイナモDは、電動機(又は発電機)と同一構造であって、ケーシング12は、前記ローラRとぼほ同一幅を有する短円筒状のケーシング本体13の両側開口が側板14,15でそれぞれ閉塞された構成であって、前記ケーシング本体13の内周面には、ステータコア16とコイル17とから成るステータ18が固定配置されている。ケーンシング本体13におけるステータ18の内側には、ロータ本体19の外側にロータコア21が一体に設けられたロータ22が後述の支持構造により回転可能となって配置されている。ロータ本体19の回転円板体19aの中心には、駆動軸(ロータ軸)23が前記側板15の側に該側板15を貫通して水平に設けられている。
図1及び図2に示されるように、ローラRの内部のダイナモ収容空間4にダイナモDが前記ローラRの軸心Cと同心に収容配置されて、一方の側板14の外側に設けられた円形の嵌合突部14aが、ベースVの一方の支持板2に形成された嵌合孔2aに嵌合支持されている。
また、ロータ22に一体に設けられた駆動軸23は、ケーシング12の側板15を貫通して、ケーシング12の外部に突出していて、駆動軸23におけるケーシング12の外側に突出した部分にキー24を介してトルク計取付ボス部25が一体に取付けられ、トルク計取付ボス部25の外側(支持板3と対向する側)にリング円盤状のトルク計26が一体に取付けられて、前記トルク計26は、ローラRのトルク伝達板6の中心部の嵌合孔部6aに嵌合されて、固定手段(図示せず)により固定されている。ベースVの他方の支持板3の内側には軸受ボス部27が一体に取付けられていると共に、ダイナモDのケーシング12の側板15には、内側に向けて軸受ボス部15aが形成され、前記軸受ボス部27に嵌合された軸受28と、前記軸受ボス部15aに嵌合された軸受29とで、前記駆動軸23が支持されている。
このため、ダイナモDは、ローラRのダイナモ収容空間4に収容された状態で、ケーシング12の一方の側板14が嵌合突部14aを介してベースVの一方の支持板2に固定支持されると共に、駆動軸23の突出端部がベースVの他方の支持板3の軸受ボス部27に回転可能に支持されることにより、ベースVの一対の支持板2,3に支持された構成となる。一方、ローラRは、軸心方向(幅方向)の一端部に形成されたトルク伝達板6がトルク計取付ボス部25及びトルク計26を介してダイナモDの駆動軸23に一体に連結された構成となる。このように、ローラR内のダイナモ収容空間4にダイナモDの全てが収容されるために、ダイナモ装置A1 の全幅は、ローラRの幅に突出円筒体9の長さを加えたものであり、ダイナモ装置A1 の実質的な幅は、ローラRの幅と等しく、従来構造のものに比較して大幅に薄型化される。また、ダイナモDの全体の外径は、ローラRのダイナモ収容空間4内において、外円筒体5を補強しているリング状の第1リブ7の内径よりも僅かに小さな大きさまですることが可能となって、大径化が可能となる。このため、ステータコア16及びロータコア21は、いずれも大径化できて、ローラRの内部空間という限られた空間に配置されるダイナモDであるにもかかわらず、ダイナモDの出力を大きくできる。
この結果、ローラRと、該ローラRのダイナモ収容空間4に収容されるダイナモDとで構成されるダイナモ装置A1 の重心位置G1 (図2参照)は、水平方向に沿ってローラRのタイヤ接地面8に載せられる被試験車両の駆動輪Wのほぼ直下に配置される。また、当然のことながら、ローラRの外円筒体5の内周面に溶接されたリング状の第1リブ7の内周面と、ダイナモDのケーシング本体13の外周面との間には、僅少の隙間31が形成されている。なお、図1ないし図4において、Cは、駆動軸23の回転軸心を示し、33は、筒状の軸受ボス部27の開口を背面側から覆う覆板を示し、34は、ローラRのタイヤ接地面8の幅方向の中央部の駆動輪Wの接地位置を示すために罫書かれた表示マークを示す。
このため、揺動装置Sの上にダイナモ装置A1 を搭載して、被試験車両の駆動輪Wをダイナモ装置A1 のローラRに載せ、ダイナモDの駆動軸23の回転トルクをトルク計取付ボス部25及びトルク計26を介してローラRに所定の抵抗トルクを付与すると共に、揺動装置Sによりダイナモ装置A1 を前後・左右・上下、及びこれらを組み合わせた方向の力と変位を付与した状態で、前記駆動輪WによりローラRを前記抵抗トルクに抗して回転させることにより、ローラRの外周面であるタイヤ接地面8を「模擬道路」にして、駆動輪Wに上記した力と変位が作用した状態において各種の走行試験データを得る。即ち、駆動輪Wの回転トルクによりダイナモDの駆動軸23は、自身が回転しようとする方向とは逆方向に回転させられ、ダイナモDの駆動軸23は、外部動力により回転させられるために、回転面のみから見ると恰もダイナモのように作用する。駆動輪WからダイナモDの駆動軸23を逆方向に回転させるトルクは、その伝達途中に配置されているトルク計26により測定され、その測定データの情報は電波として発信され、別の場所に設置されたアンテナで受信して前記測定データを取得する。なお、ローラRに載せられる駆動輪Wを介してローラRに作用する被試験車両の荷重の一部は、一対の軸受28,29で支持される。
このように、ローラRの外円筒体5の内側のダイナモ収容空間4にダイナモDの全体が配置されて、ダイナモ装置A1 の重心位置G1 が、ローラRに載せられる被試験車両の駆動輪Wのほぼ直下に配置される構成となる。このため、揺動装置Sによりダイナモ装置A1 に対して外力や変位を作用させた場合において、ダイナモ装置A1 には、揺動装置Sからの外力や変位が増幅されることなくそのまま伝達され、設定通りの外力や変位をダイナモ装置A1 に伝達可能となる。この結果、揺動装置Sによりダイナモ装置A1 を揺動させて行う被試験車両の走行試験において、その試験精度を高められると共に、揺動装置Sに必要な動力も最小限のもので済むために、揺動装置Sの全体をコンパクトに設計できて小型軽量化できる。
また、上記構成によりローラRの必要強度を確保したままで、その回転慣性を小さくできるので、ダイナモDの抵抗トルクの変動に対する応答性が高まると共に、ローラRの外円筒体5の剛性は回転方向(周方向)に沿って一定していて、駆動輪Wを介して被試験車両の荷重の一部がローラRに作用しても、ローラRの外周面であるタイヤ設置面8の撓みの変化がなくなって、平坦な現実の道路を現出できる。従って、上記各理由によっても試験精度が高められる。
図5は、本発明の第2実施例のダイナモ装置A2 の正面断面図である。第2実施例のダイナモ装置A2 は、第1実施例のダイナモ装置A1 に対して駆動軸23と、その支持構造が異なるのみで、他の部分は同一であるので、同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。即ち、ダイナモ装置A2 の駆動軸23’は、ロータ22のロータ本体19から両側に突出していて、駆動軸23’におけるトルク伝達板6の側に突出した部分は、第1実施例のダイナモ装置A1 と同様に、側板15の軸受ボス部15a及び支持板3の軸受ボス部27にそれぞれ嵌め込まれた軸受28,29で支持されていると共に、駆動軸23’におけるトルク伝達板6と反対の側に突出した部分は、ダイナモDの側板14の嵌合突部14aに嵌め込まれた軸受32で支持されている。駆動輪Wを介してローラRに作用する被試験車両の荷重の一部は、駆動軸23’の両端の軸受29,32で主として支持され、軸受28は、片持ち状となっているダイナモDを主として支持している。
第2実施例のダイナモ装置A2 においては、ダイナモDのトルク伝達板6の側の側板15をなくして、駆動輪Wを介してローラRに作用する被試験車両の荷重の一部と一緒に、ダイナモDの荷重(重量)も駆動軸23’の両端の軸受29,32で支持するように構成することも可能である。
また、上記各実施例では、ダイナモDの駆動軸23にキー24を介して固定されるトルク計取付ボス部25に対してトルク伝達板6の側の端部に一体に取付けてあるが、前記取付ボス部25におけるトルク伝達板6と反対側の端部、或いは前記取付ボス部25の軸方向の中央部に一体に取付けることも可能である。駆動輪WからローラRに伝達されるトルクの検出精度の観点からは、ローラRに対して駆動輪Wが載せられる位置、即ち、ローラRの軸方向に沿った中央位置にトルク計26が配置されるように前記取付ボス部25に一体に取付けることが望ましい。
また、トルク伝達板6の外側面に一体に取付けられる第2リブ11を半径方向に対して傾斜させて取付けることにより、ローラRの回転により複数の第2リブ11に軸流ファンとしての機能を持たせると共に、トルク伝達板6に通風孔を設けることにより、ローラRの回転により発生する風によりダイナモDを冷却させるように構成することも可能である。
更に、本発明において、「ローラの外円筒体の内側にダイナモが固定配置されて、シャーシダイナモ装置全体の重心位置が、前記ローラに載せられる駆動輪のほぼ直下に位置するように構成されている」における「ほぼ直下」とは、真直下の場合は勿論のこと、上記した本発明の作用効果が奏される範囲において、真直下に対して多少水平な両方向にずれている場合も当然に含むものである。
本発明の第1実施例のダイナモ装置A1 の一部を破断した斜視図である。 同じく正面断面図である。 同じく分解斜視図である。 同じく側面図である。 本発明の第2実施例のダイナモ装置A2 の一部を破断した正面断面図である。 従来のダイナモ装置A’の一部を破断した正面図である。
符号の説明
1 ,A2 :シャーシダイナモ装置
D:ダイナモ
G:シャーシダイナモ装置全体の重心位置
R:ローラ
S:揺動装置
V:ベース
2,3:ベースの支持板
4:ダイナモ収容空間
5:外円筒体
6:トルク伝達板
23:ダイナモの駆動軸
25:トルク計取付ボス部(取付ボス部)
26:トルク計
27:軸受ボス部

Claims (2)

  1. 被試験車両の駆動輪を載せた状態で、前記駆動輪の回転力により回転させられるローラと、該ローラの回転中心部に外円筒体と一体に形成された取付ボス部に駆動軸が連結されて、前記ローラに前記駆動輪から伝達されるトルクと反対方向の抵抗トルクを付与するダイナモとを備えたシャーシダイナモ装置が揺動装置の上に搭載され、前記揺動装置によりシャーシダイナモ装置を揺動させながら、前記抵抗トルクの調整により現実の路面に近い状態を現出させて被試験車両の走行試験を行うシャーシダイナモ装置であって、
    前記ダイナモは、前記ローラの外円筒体の内側に固定配置されて、シャーシダイナモ装置全体の重心位置が、前記ローラに載せられる駆動輪のほぼ直下に位置するように構成されていることを特徴とするシャーシダイナモ装置。
  2. ベース板に所定間隔をおいて一対の支持板が対向して垂直に取付けられてベースが構成されて、前記一対の支持板の間に、外円筒体の内部空間にダイナモが配設されたローラが配置され、ダイナモのケーシングは一方の支持板に固定されていると共に、ダイナモの駆動軸は、前記取付ボス部を貫通して、他方の支持板に一体形成された軸受ボス部と、前記ケーシングの両側板の少なくとも一方に一体形成された軸受ボス部とに嵌め込まれた各軸受で支持されていることを特徴とする請求項1に記載のシャーシダイナモ装置。
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