JP2007120698A - 転がり軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】グリース潤滑方式の転がり軸受で、グリースに起因するメンテナンス周期の制約をなくすとともに、安定して軸受内部を潤滑できるようにすることである。
【解決手段】外輪2の軌道面2aの片側に凹段差部2bを形成し、この凹段差部2bに、外径面にグリース溜め凹部7aを形成した環状のグリース溜め部材7を内嵌し、このグリース溜め部材7と外輪2との間に、グリース溜め凹部7aから軸受内部へ連通するグリース通路9を設け、グリース溜め凹部7aへ外部のグリース供給装置11からグリースAを供給することにより、グリースAを安定継続してグリース溜め凹部7aから軸受内部へ供給できるようにし、グリースに起因するメンテナンス周期の制約をなくすとともに、安定して軸受内部を潤滑できるようにした。
【選択図】図1
【解決手段】外輪2の軌道面2aの片側に凹段差部2bを形成し、この凹段差部2bに、外径面にグリース溜め凹部7aを形成した環状のグリース溜め部材7を内嵌し、このグリース溜め部材7と外輪2との間に、グリース溜め凹部7aから軸受内部へ連通するグリース通路9を設け、グリース溜め凹部7aへ外部のグリース供給装置11からグリースAを供給することにより、グリースAを安定継続してグリース溜め凹部7aから軸受内部へ供給できるようにし、グリースに起因するメンテナンス周期の制約をなくすとともに、安定して軸受内部を潤滑できるようにした。
【選択図】図1
Description
本発明は、軸受内部をグリース潤滑する転がり軸受に関する。
工作機械の主軸を支持する転がり軸受は、工作機械の加工能率向上のための主軸の高速回転化に伴って軸受発熱が増大しており、軸受内部をグリース潤滑するグリース潤滑方式のものでは、グリースの劣化と消耗が速くなって、軸受のメンテナンス周期が短くなる問題があった。このため、近年は、軸受発熱による潤滑油の劣化と消耗が問題とならず、メンテナンス周期を延長できるエアオイル潤滑方式のものが多く採用されている。
しかしながら、エアオイル潤滑方式は、付帯設備としてエアオイル供給装置を必要とするとともに、多量のエアを必要とするので、省エネルギ、省資源、コストの各面でグリース潤滑方式よりも劣り、オイルの飛散や大きな騒音により、環境を悪化させる問題もある。このため、最近では、高速回転で使用してもメンテナンス周期を延長できるグリース潤滑方式の転がり軸受に対する要望が高まっている。
なお、グリース潤滑方式の転がり軸受には、外輪に相当する外輪相当部材に軸受内部へ貫通するグリース補給孔を設け、このグリース補給孔へ外部のグリース供給装置からグリースを補給して、軸受寿命を延長するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
上述した高速回転で使用してもメンテナンス周期を延長できるグリース潤滑方式の転がり軸受に対する要望に対して、本出願人は、固定側軌道輪の軌道面に続く段差面を転動体から離れる方向に設け、先端がこの段差面に隙間を介して対面し、周壁で固定側軌道輪との間にグリース通路を形成する隙間形成片を設け、このグリース通路に連通するグリース溜まりを設けて、このグリース溜まりに充填したグリースを前記グリース通路と隙間を通して、軸受内部へ補給するようにした転がり軸受を先に提案している(特願2005−138475)。
特願2005−138475に提案した、グリース溜まりに充填したグリースを軸受内部へ補給する転がり軸受は、グリース溜まりに充填されるグリースの量が限定されるので、グリース寿命に起因するメンテナンス周期の延長度合いに限界がある。グリース溜まりのグリースが少なくなると、軸受内部へのグリースの補給量も少なくなり、潤滑不足となる恐れもある。
なお、特許文献1に記載された転がり軸受は、グリース溜まりが設けられていないので、外部のグリース供給装置からグリース補給孔へ頻繁にグリースを補給する必要があり、例えば、工作機械の主軸を支持する転がり軸受に用いる場合は、工作機械の加工能率を低下させる問題がある。グリースの補給タイミングが遅れて、グリース切れを起こす恐れもある。
そこで、本発明の課題は、グリース潤滑方式の転がり軸受で、グリースに起因するメンテナンス周期の制約をなくすとともに、安定して軸受内部を潤滑できるようにすることである。
上記の課題を解決するために、本発明は、内輪の外径面と外輪の内径面に設けられた軌道面間に複数の転動体が配列され、外輪が固定側軌道輪とされて、軸受内部がグリース潤滑される転がり軸受において、前記外輪の内径面の軌道面の少なくとも片側に凹段差部を形成し、この外輪の内径面の凹段差部または、この凹段差部に連なる内径面を有する外輪間座に、外径面にグリース溜め凹部を形成した環状のグリース溜め部材を内嵌し、この内嵌したグリース溜め部材と外輪との間に、前記グリース溜め凹部から軸受内部へ連通するグリース通路を設け、このグリース溜め凹部へ外部のグリース供給装置からグリースを供給する構成を採用した。
すなわち、外輪の内径面の軌道面の少なくとも片側に凹段差部を形成し、この外輪の内径面の凹段差部または、この凹段差部に連なる内径面を有する外輪間座に、外径面にグリース溜め凹部を形成した環状のグリース溜め部材を内嵌し、この内嵌したグリース溜め部材と外輪との間に、グリース溜め凹部から軸受内部へ連通するグリース通路を設け、このグリース溜め凹部へ外部のグリース供給装置からグリースを供給することにより、グリースを安定継続してグリース溜め凹部から軸受内部へ供給できるようにし、グリースに起因するメンテナンス周期の制約をなくすとともに、安定して軸受内部を潤滑できるようにした。
前記環状のグリース溜め部材の軸受内方端面と、前記外輪の凹段差部の段差面との間に環状隙間を設け、前記グリース通路をこの環状隙間を介して軸受内部へ連通させることにより、環状隙間から円周方向で満遍なく軸受内部へグリースを供給することができる。
前記グリース溜め部材を前記外輪の凹段差部に内嵌し、その軸受外方端面を外輪の端面以内に納めることにより、軸受をコンパクトに設計することができる。
本発明の転がり軸受は、外輪の内径面の軌道面の少なくとも片側に凹段差部を形成し、この外輪の内径面の凹段差部または、この凹段差部に連なる内径面を有する外輪間座に、外径面にグリース溜め凹部を形成した環状のグリース溜め部材を内嵌し、この内嵌したグリース溜め部材と外輪との間に、グリース溜め凹部から軸受内部へ連通するグリース通路を設け、このグリース溜め凹部へ外部のグリース供給装置からグリースを供給することにより、グリースを安定継続してグリース溜め凹部から軸受内部へ供給できるようにしたので、グリースに起因するメンテナンス周期の制約をなくすとともに、安定して軸受内部を潤滑することができる。
前記環状のグリース溜め部材の軸受内方端面と、外輪の凹段差部の段差面との間に環状隙間を設け、グリース通路をこの環状隙間を介して軸受内部へ連通させることにより、環状隙間から円周方向で満遍なく軸受内部へグリースを供給することができる。
前記グリース溜め部材を前記外輪の凹段差部に内嵌し、その軸受外方端面を外輪の端面以内に納めることにより、軸受をコンパクトに設計することができる。
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。図1は、第1の実施形態を示す。この転がり軸受は、内輪1の軌道面1aと外輪2の軌道面2aの間に、転動体としての複数のボール3が保持器4で保持されて配列されたアンギュラ玉軸受であり、固定側軌道輪とされた外輪2が軸受箱5の内径面に正面側と背面側を外輪間座6a、6bで固定され、内輪1の軌道面1aの背面側にボール組み込み用のカウンタ部1bが設けられている。なお、図1の左側がアキシアル荷重を受ける軸受の正面側、右側が背面側である。
前記外輪2の軌道面2aの正面側には凹段差部2bが形成され、この凹段差部2bに、外径面にグリース溜め凹部7aを形成した環状のグリース溜め部材7が内嵌されている。グリース溜め部材7の内方端面と外輪2の凹段差部2bの段差面2cとの間には環状隙間8が設けられ、グリース溜め部材7と外輪2の間には、グリース溜め凹部7aから環状隙間8へ延びるグリース通路9が設けられている。また、グリース溜め部材7は、凹段差部2bに設けられた段部2dで軸方向を固定され、環状隙間8の間隔が微小に設定されるようになっており、その外方端面は、外輪2の端面よりも内方に納められている。
前記軸受箱5と外輪2には、グリース溜め凹部7aに連通するグリース供給路10a、10bが設けられており、このグリース供給路10a、10bを通して、外部のグリース供給装置11からグリース溜め凹部7aにグリースAが供給されるようになっている。なお、軸受箱5のグリース供給路10aと外輪2のグリース供給路10bの連結部の両側にはオイルシール12が装着されている。したがって、グリース溜め凹部7aには常時十分な量のグリースAが溜められ、溜められたグリースAがグリース通路9から環状隙間8を介して、円周方向で満遍なく軸受内部へ安定供給される。
図2は、第2の実施形態を示す。この転がり軸受もアンギュラ玉軸受であり、正面側の外輪間座6aに外輪2の凹段差部2bに連なる内径面が設けられ、グリース溜め部材7が外輪間座6aに内嵌されて、その軸方向を外輪間座6aの内向きの鍔13に固定され、環状隙間8の間隔が設定されるようになっている点が、第1の実施形態のものと異なる。また、この実施形態では、軸受箱5のグリース供給路10aに連結されるグリース供給路10bが外輪間座6aに設けられ、その連結部の両側にオイルシール12が装着されている。その他の部分は、第1の実施形態のものと同じである。
上述した各実施形態では、転がり軸受をアンギュラ玉軸受としたが、本発明に係る転がり軸受は、他の玉軸受や円筒ころ軸受、円錐ころ軸受等にも適用することができる。
A グリース
1 内輪
1a 軌道面
1b カウンタ部
2 外輪
2a 軌道面
2b 凹段差部
2c 段差面
2d 段部
3 ボール
4 保持器
5 軸受箱
6a、6b 外輪間座
7 グリース溜め部材
7a グリース溜め凹部
8 環状隙間
9 グリース通路
10a、10b グリース供給路
11 グリース供給装置
12 オイルシール
13 鍔
1 内輪
1a 軌道面
1b カウンタ部
2 外輪
2a 軌道面
2b 凹段差部
2c 段差面
2d 段部
3 ボール
4 保持器
5 軸受箱
6a、6b 外輪間座
7 グリース溜め部材
7a グリース溜め凹部
8 環状隙間
9 グリース通路
10a、10b グリース供給路
11 グリース供給装置
12 オイルシール
13 鍔
Claims (3)
- 内輪の外径面と外輪の内径面に設けられた軌道面間に複数の転動体が配列され、外輪が固定側軌道輪とされて、軸受内部がグリース潤滑される転がり軸受において、前記外輪の内径面の軌道面の少なくとも片側に凹段差部を形成し、この外輪の内径面の凹段差部または、この凹段差部に連なる内径面を有する外輪間座に、外径面にグリース溜め凹部を形成した環状のグリース溜め部材を内嵌し、この内嵌したグリース溜め部材と外輪との間に、前記グリース溜め凹部から軸受内部へ連通するグリース通路を設け、このグリース溜め凹部へ外部のグリース供給装置からグリースを供給するようにしたことを特徴とする転がり軸受。
- 前記環状のグリース溜め部材の軸受内方端面と、前記外輪の凹段差部の段差面との間に環状隙間を設け、前記グリース通路をこの環状隙間を介して軸受内部へ連通させた請求項1に記載の転がり軸受。
- 前記グリース溜め部材を前記外輪の凹段差部に内嵌し、その軸受外方端面を外輪の端面以内に納めた請求項1または2に記載の転がり軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005316146A JP2007120698A (ja) | 2005-10-31 | 2005-10-31 | 転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005316146A JP2007120698A (ja) | 2005-10-31 | 2005-10-31 | 転がり軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007120698A true JP2007120698A (ja) | 2007-05-17 |
Family
ID=38144759
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005316146A Pending JP2007120698A (ja) | 2005-10-31 | 2005-10-31 | 転がり軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007120698A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010004697A1 (ja) * | 2008-07-08 | 2010-01-14 | Ntn株式会社 | 転がり軸受装置 |
US9219404B2 (en) | 2010-09-01 | 2015-12-22 | Ihi Corporation | Waste heat power generator |
-
2005
- 2005-10-31 JP JP2005316146A patent/JP2007120698A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010004697A1 (ja) * | 2008-07-08 | 2010-01-14 | Ntn株式会社 | 転がり軸受装置 |
JP2010019268A (ja) * | 2008-07-08 | 2010-01-28 | Ntn Corp | 転がり軸受装置 |
US9219404B2 (en) | 2010-09-01 | 2015-12-22 | Ihi Corporation | Waste heat power generator |
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