JP2007120690A - 作業車両の変速操作装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】走行クラッチペダルを減速ペダルに兼用した場合、走行クラッチペダルで減速した後、走行クラッチを繋ぐと、元の高速に復帰して作業車両が急発進して安全性に欠ける。
【解決手段】静油圧式無段変速装置2を、増減速する変速操作レバー3に接続したスプリング支持プレート8と、車速を減速側にのみ操作する減速ペダル4を兼用とする走行クラッチペダル7に操作されるトラニオンアーム5に接続した摺動プレート9とを、スプリング10の張力で操作可能に接続した構成において、前記両プレート8、9を連結具11によって連結し、前記スプリング10を規制してトラニオンアーム5と変速操作レバー3とを一体に移動可能に構成する。
【選択図】 図2

Description

この発明は、作業車両に装備した静油圧式無段変速装置を、ペダルの踏込み操作で減速する構成において、該ペダルを走行クラッチペダルと兼用にして、且つ、減速操作に連動させて変速操作レバーを、減速位置まで戻すことができる構成とした作業車両の変速操作装置に関する。
従来から、この種の作業車両は、正・逆転の切替による車両の前・後進切替走行と、車速の無段階の変速操作とが、単一の変速操作レバーの操作によって行うことができる静油圧式無段変速装置を装備する製品が多くなり、広く普及されている。この作業車両は、前・後進の切替走行や、車速の増・減速の変速を行う変速操作レバーの他に、減速側にのみ操作する減速ペダルを設けて、作業時や旋回時に、変速操作が容易になる構成となっている。
そして、本件出願前に出願公開された平4―50757号公開実用新案出願公報には、HST式変速装置の変速アームと主変速レバーを、バネを介して連結すると共に、前記変速アームとフットペダルとをワイヤーを介して連動連結し、主変速レバーの変速位置を変更することなく、フットペダルを踏むことにより変速アームを低速側へ回動すべく構成した走行変速装置が開示されている。
実用新案出願公開 平4−50757号公報
特許出願人が提示した特許文献1に見られるように、従来のこの種、フットペダルを利用した静油圧式無段変速装置の減速機構は、主変速レバーの変速位置を変更することなく、変速アームを低速側に回動する構成となっており、フッドペダルから足を離すと、変速アームは元の位置に戻って、すぐに減速前の速度に復帰して走行する構成になっている。
このような従来の構成は、本件出願の如く、走行クラッチペダルを減速ペダルに兼用した場合には、きわめて危険性が高くなって、走行クラッチペダルから足を離して、走行クラッチを繋ぐと、同時に元の高速に復帰して作業車両が急発進することになって、走行安全性に欠ける課題がある。
そこで、本件出願に係る発明は、上記の如き従来の課題を解決せんとするものであって、特に、走行クラッチペダルに減速ペダルを兼用する場合、ペダルの踏込み操作によって静油圧式無段変速装置を減速側に操作すると、変速操作レバーが関連して減速位置に操作され、その後、走行クラッチペダルから足を離して走行クラッチを繋いでも、トラクタが急発進することなく、安全に減速位置から変速操作レバーの位置まで復帰して走行することができるものとした。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、作業車両(1)に装備した静油圧式無段変速装置(2)は、車速を増減速する変速操作レバー(3)と、車速を減速側にのみ操作する減速ペダル(4)とに接続して設け、該減速ペダル(4)は、踏込みの初期の段階でトラニオンアーム(5)を減速側に操作し、その後の踏込み操作で走行クラッチ(6)を切り操作する走行クラッチペダル(7)と兼用に構成し、前記変速操作レバー(3)は、スプリング(10)の張力を介して操作力が伝達されて、前記トラニオンアーム(5)を変速操作する構成とすると共に、上記スプリング(10)の作用を規制する連結具(11)を介在し、トラニオンアーム(5)と変速操作レバー(3)とが一体に移動可能となる構成とした作業車両の変速操作装置であって、連結具(11)によってスプリング(10)の作用を規制してトラニオンアーム(5)と変速操作レバー(3)とが一体に移動できる構成にすると、走行クラッチペダル(7)を踏込んでトラニオンアーム(5)を減速側に操作したとき、その作動が変速操作レバー(3)まで連動して減速側に戻し、走行クラッチ(6)を繋いでも作業車両(1)が高速に復帰せず、急発進することを未然に防止できるものとなった。
つぎに、請求項2に記載の発明は、減速ペダル(4)に接続した減速カム(12)は、ペダル(4)の踏込み操作によって、前記トラニオンアーム(5)に接近した位置を回動軌跡として移動する構成とし、前記トラニオンアーム(5)は、前記減速カム(12)の回動軌跡に臨ませた位置に、スイッチ(13)の操作で電磁的に出没する操作力伝達具(14)を設けて構成した請求項1記載の作業車両の変速操作装置であって、減速ペダル(4)とトラニオンアーム(5)との接続と遮断とをオペレータが手元のスイッチ(13)の操作で選択できるものである。したがって、請求項2の記載した発明は、例えば、高速で路上を走行する場合には、予め、静油圧式無段変速装置(2)を減速ペダル(4)によって減速する操作ができないようにスイッチ(13)操作でOFFに遮断しておけば、高速走行中に誤って減速ペダルを踏込むことがあっても、減速することなく走行の安全が確保できるものとなった。
つぎに、請求項3に記載の発明は、前記スプリング支持プレート(8)と摺動プレート(9)とは、係脱自由に連結する前記連結具(11)によって連結し、前記スプリング(10)の張力を殺して、一体に移動してトラニオンアーム(5)の減速側への回動を、変速操作レバー(3)側へ伝達可能に構成した請求項1記載の作業車両の変速操作装置であって、走行クラッチペダル(7)は、本来の走行クラッチ(6)の断続操作にのみ使用する場合と、静油圧式無段変速装置(2)の減速ペダル(4)として使用する場合との使い分けを可能にした利点がある。
すなわち、請求項3の発明は、走行クラッチペダル(7)を本来の走行クラッチ(6)を断続操作するために使用する場合には、連結具(11)を外してスプリング支持プレート(8)と摺動プレート(9)との接続関係が、一定範囲、スプリング(10)の張力で連動する状態にしておけば、ペダル側からの減速踏込み操作で変速操作レバー(3)が連動されて減速位置に戻ることはなく、走行クラッチ(6)の断続操作のみとなる。
つぎに、請求項4に記載の発明は、前記静油圧式無段変速装置(2)は、副変速装置(15)を高速位置に変速するか、又は車速が設定速度を越えて高速で走行すると、減速ペダル(4)の踏込み操作による減速作用が不能になる構成とした請求項2記載の作業車両の変速操作装置であって、作業車両(1)を高速走行する場合の安全を確保するものである。
すなわち、請求項4に記載した発明は、副変速装置(15)を高速位置に変速したときにはその変速位置を検出し、又、車速が設定速度をオーバーして走行するときには車速センサの検出に基づいて減速ペダル(4)による減速操作を不能にして高速走行時の安全性を向上することができる。
まず、請求項1に記載した発明は、走行クラッチペダル(7)を踏込んでトラニオンアーム(5)を減速側に操作したとき、変速操作レバー(3)を連動して減速位置まで戻し、その後、走行クラッチ(6)を繋いでも、作業車両(1)が高速に復帰せず、急発進することを未然に防止できる特徴を有するものである。
そして、請求項2に記載した発明は、高速で路上を走行する場合に、予め、静油圧式無段変速装置(2)を減速ペダル(4)によって減速する操作ができない状態に、スイッチ(13)の操作でOFFに遮断しておけば、高速走行中に誤って減速ペダル(4)を踏込むことがあっても、減速することはなく、そのままの速度で走行ができる安全性を確保した特徴がある。
そして、請求項3に記載した発明は、走行クラッチペダル(7)を、本来の走行クラッチ(6)を断続操作するために使用する場合には、連結具(11)を外してスプリング支持プレート(8)と摺動プレート(9)との接続関係が、一定範囲、スプリング(10)の張力で連動する状態にしておけば、ペダル(4)側からの減速踏込み操作で変速操作レバー(3)が連動されて減速位置に戻ることはなく、通常の走行クラッチ操作と同様に、走行クラッチ(6)の断続操作が可能となる特徴がある。
そして、請求項4に記載した発明は、副変速装置(15)を高速位置に変速したときには、その変速位置を検出し、又、車速が設定速度をオーバーして走行するときには、車速センサの検出に基づいて減速ペダル(4)による減速操作を不能にして高速走行時の安全性を向上することができる特徴がある。
まず、請求項1の発明は、走行クラッチペダル7を踏込んでトラニオンアーム5を減速側に操作したときに、静油圧式無段変速装置2を増減速する変速操作レバー3を連動して減速側に戻し、走行クラッチ6を繋いでも作業車両1が高速に復帰せず、急発進を未然に防止できるものとした。
つぎに、請求項2に記載の発明は、減速ペダル4に接続した減速カム12を、前記トラニオンアーム5に接近した位置を回動軌跡として移動する構成とし、その減速カム12の回動軌跡に臨ませた位置に、スイッチ13の操作で電磁的に出没する操作力伝達具14を設けて構成した。
したがって、請求項2の発明は、高速で路上を走行する場合に、予め、スイッチ13のOFF操作により、静油圧式無段変速装置2を減速ペダル4によって減速操作ができない状態に遮断しておけば、高速走行中に誤って減速ペダル4を踏込むことがあっても、減速することなく走行の安全が確保できる。
つぎに、請求項3に記載の発明は、走行クラッチペダル7を、本来の走行クラッチ6を断続操作するために使用する場合には、連結具11を外してスプリング支持プレート8と摺動プレート9との接続関係が、一定範囲、スプリング10の張力で連動する状態にしておけば、ペダル4側からの減速踏込み操作で変速操作レバー3が連動されて減速位置に戻ることはなく、走行クラッチ6の断続操作のみとなる利点がある。
つぎに、請求項4に記載の発明は、副変速装置15を高速位置に変速する等で、車速が設定速度をオーバーして走行するときには、減速ペダル4による減速操作を不能にして高速時の安全走行を確保した変速操作装置である。
以下、この発明の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、トラクタ1は、本件出願の作業車両1に相当するものであって、図6に示すように、車体フレーム17上に操縦座席18を設け、その前方にステアリングハンドル19を配置して設け、前輪20をパワーステアリング機構を介して軽い操作力で操舵できる構成としている。そして、表示、及び操作パネル21は、中央位置に配置した速度表示メータの周囲に、各種の表示部や操作ダイヤル、スイッチ類をまとめて設け、前記ステアリングハンドル19の前側の見易い位置に取り付けて構成している。
そして、エンジン23は、図6に示すように、車体フレーム17の前部に開閉自由に設けているボンネットカバー24の下方に収納して搭載し、下側後方に設けている走行ミッション装置25(図3参照)に回転動力を伝動する構成としている。この場合、実施例の前記走行ミッション装置25は、図3に略図で示すように、前記エンジン23から走行ミッション装置25への伝動経路中に、走行クラッチ6や本件出願の要部となる静油圧式無段変速装置2を設けてエンジン出力が、これらを経由して入力される構成としている。
そして、上記走行ミッション装置25は、具体的な図示は省略したが、ミッションケースの内部に、従来からトラクタ1の標準的な変速作用を行う主変速装置26、路上速度(高速)と作業速度(中速、低速)との変速ができる副変速装置15の順に配置して設けられ、変速した回転動力を一連の伝動機構で伝動する構成としている。そして、走行ミッション装置25は、実施例の場合、車体フレーム17の後輪28(図6参照)に走行動力が伝動できる構成とし、更に、後部には、作業機を伝動するPTO軸を延長して後部に連結している作業機に動力を伝動する構成としている。
つぎに、静油圧式無段変速装置2とその正・逆転の切替えと変速について、図1、乃至図5に基づいて具体的に説明する。
まず、静油圧式無段変速装置2は、従来から知られているように、前記エンジン23から回転動力を受けて駆動される油圧ポンプ部と、該油圧ポンプ部から循環されてくる作動油によって駆動され、前記走行ミッション装置25に回転動力を出力する油圧モータ部とから構成されている。そして、静油圧式無段変速装置2は、前記油圧ポンプ部側に変速軸となるトラニオン軸5aが軸架され、これにトラニオンアーム5が連結されて変速操作が行われる構成となっている。
この場合、トラニオンアーム5は、図4に変速位置を分解作用図で示すように、中心に垂下した位置がニュートラル位置Nであって、これを起点にして左側が正転範囲で前進位置Fとなり、右側が逆転範囲で後進位置Rとなる構成とし、ニュートラル位置Nから遠くに操作されるにしたがって、高速側に増速される構成となっている。
つぎに、変速操作レバー3は、図1、図2、及び図5に示すように、ステアリングハンドル19のポスト機枠を利用して横向きに軸架した操作連動軸30の一方側に、制動機構31を介して取付けて支持し、変速操作力の伝達と操作位置の保持とができる構成としている。そして、前記操作連動軸30は、他方側に連結した作動腕32を介して下方に延長した長い連動ロット33を接続し、該連動ロット33の下端部に接続している回動アーム35(図1、及び図5参照)に操作力が伝わるように接続した構成としている。
そして、中間連動軸36は、図5に示すように、一方の端部に前記回動アーム35を固着し、他方の端部に、スプリング支持プレート8に接続する連動部材37を固着して設け、前記変速操作レバー3の操作力が上記スプリング支持プレート8に伝わるように連結して構成している。そして、スプリング支持プレート8は、図2、乃至図5に示すように、一定範囲をフリー状態で移動可能な2つの長孔38,39を介して、隣接の摺動プレート9と接合するが、この場合、スプリング支持プレート8に支持したスプリング10の張力で長孔38,39の範囲内で操作力が摺動プレート9側に伝わる構成としている。そして、摺動プレート9には、スプリング支持プレート8の前記長孔38,39に挿通する2本のピン40,41を設け、一方を規制ピン40とし、他方をスプリング10の固定ピン41としている。
そして、摺動プレート9は、図5から解るように、端部の連結部材42、連動取付ねじ43、トラニオンアーム5の連結部材44の3部材を一体に連結して接続し、トラニオンアーム5と一体に連動できる構成としている。
このような構成によって、トラニオンアーム5は、変速操作レバー3の操作に基づいて一連の操作連動経路を経由した操作力が伝わって回動し、トラニオン軸5aを操作して静油圧式無段変速装置2の正・逆転の切替と増減速の変速操作が可能になるのである。
つぎに、静油圧式無段変速装置2を減速側にのみ変速する減速ペダル4を走行クラッチペダル7に兼用させた実施例を、図面に基づいて説明する。
まず、減速ペダル4を兼用とする走行クラッチペダル7は、図6に示すように、操縦座席18の左前方のフロアに配置され、図4に示すように、ペダルアーム7aによって、下側の回動支軸46に軸受け支持されている。そして、連結ロット47は、図面のように、基端部に、回動支軸46に固定した回動リンク48を連結し、先端部に、減速カム12を連結してトラニオンアーム5を減速側にのみ操作する構成にしている。
なお、上記減速カム12とトラニオンアーム5との関連構成は、図1に示す実施例の場合、減速カム12が、走行クラッチペダル7の踏込み操作によって、前記トラニオンアーム5に接近した位置を回動軌跡として移動するのに対して、前記トラニオンアーム5には、前記減速カム12の回動軌跡に臨ませた位置に、電磁的に出没する操作力伝達具14を設けて構成している。そして、ソレノイド50は、図1、図2、及び図6に示すように、ステアリングハンドル19の中心位置に設けたスイッチ13のON操作によって、減速カム12の回動軌跡内に、前記操作力伝達具14が電磁的に突出する構成としている。
そして、走行クラッチ6は、図2、及び図3に示すように、前記回動支軸46に操作ロット45を連結し、このロット45の端部にクラッチアーム49を接続して前記走行クラッチペダル7の踏込みで操作される構成としている。そして、この場合、走行クラッチペダル7は、踏込みの初期の段階でトラニオンアーム5を減速側に操作し、その後、更に、踏込み操作を続けると上記走行クラッチ6を切り操作する兼用型に構成している。
そして、本件出願の主要な構成は、前記スプリング支持プレート8と摺動プレート9とを、図2、乃至図5に示すように、係脱自由に挿通して連結する連結具11によって連結し、前記スプリング10の張力を殺して、一体となって移動できる構成としている点である。そして、上記のように、両方のプレート8,9を連結具11によって一体に連結した状態にしておいて、走行クラッチペダル7(4)を踏込み操作して減速側へ回動すると、トラニオンアーム5は、静油圧式無段変速装置2を減速すると同時に、図5の分解図から解るように、一体の摺動プレート9とスプリング支持プレート8とを介して連動部材37、中間連動軸36、回動アーム35、連動ロット33と逆に連動して、図1に示す、操作連動軸30、制動機構31までを逆に作動させて、変速操作レバー3を減速位置に引き戻す構成となっている。
このように構成することによって、実施例は、走行クラッチペダル7(4)を踏込んでトラニオンアーム5を減速側に操作したとき、変速操作レバー3を連動して減速位置まで戻し、その後、走行クラッチ6を繋いでも、トラクタ1が高速に復帰するおそれはなく、戻された変速操作レバー3の速度で再スタートし、急発進することを未然に防止できる。
つぎに、トラクタ1の高速走行時における減速ペダル4の使用に関連する実施例について説明する。この種の装置を装備したトラクタ1は、高速走行時に、誤操作で減速ペダル4を踏込むと走行の安全性が損なわれることは既に知られている。
まず、副変速装置15は、図3、及び図6に示すように、走行ミッション装置25に装備され、ステアリングハンドル19の近傍に配置した副変速レバー52によって、既に説明した3速の選択、切替ができる構成としている。具体的には、副変速レバー52は、図7に示すように、ニュートラル位置を基準にして低速位置52a、中速位置52b、高速位置52cの3速から走行に適する位置を選択できる構成としている。そして、副変速レバー52は、図7に示すように、高速位置52cを選択したとき、レバー操作に関連して検出スイッチ53が操作されて、既に説明した図1に示すソレノイド50を操作する構成としている。この場合、副変速レバー52を、高速位置52cに操作したときには、前記ソレノイド50が、操作力伝達具14を引っ込める方向に作動して、減速カム12の回動軌跡から退避させてトラニオンアーム5に減速操作が伝わらないように切り替わる構成になっている。
このように、トラクタ1は、副変速レバー52を高速位置に操作して路上を高速で走行している時には、例え、誤操作で減速ペダル4を踏込み操作をしても静油圧式無段変速装置2が減速することはなく、そのままの高速で安全に走行を続けることができる。
以上のように、図7に示す実施例は、副変速レバー52を高速位置52cに操作したときに、検出スイッチ53が操作されて減速手段が不能となって高速走行の安全性が確保される。そして、トラクタ1は、作業中において、副変速レバー52を低速位置52aか、又は中速位置52bに切替えて走行しているときには、前記検出スイッチ53が操作されないから、ソレノイド50が操作力伝達具14を突出させており、減速ペダル4の踏込みによって減速しながら効率的に作業ができる。
つぎに、もう一つの実施例は、車速センサ55を、例えば、図6に示すように、後車軸56から車速を検出できるように装置し、その車速が、予め設定した車速をオーバーすると、減速手段を不能にする構成としている。具体的には、コントローラ57は、図8に示すように、入力側に上記車速センサ55を接続してトラクタ1の車速を後車軸56から検出して入力する構成としている。そして、コントローラ57は、出力側に、既に説明したソレノイド50を接続して、操作力伝達具14を出没制御する構成としている。
そして、コントローラ57は、図8に示す実施例の場合、予め、走行速度を10km/Hに設定しておき、これを超えるとソレノイド50に制御信号を出力して前記操作力伝達具14を減速カム12の回動軌跡から引っ込める側に制御する構成としている。
つぎに、上記実施例を装備したトラクタ1を、路上走行する場合、コントローラ57は、一つの目安として、予め、車速(10km/H)を設定してスタートして走行する。そして、コントローラ57は、トラクタ1の車速が車速センサ55で、常時、後車軸56から検出して入力されているが、これが、設定値(10km/H)をオーバーすると、ソレノイド50に制御信号を出力して、操作力伝達具14を引っ込める側に制御し、減速ペダル4の踏込みによる減速操作を不能にすることができる。
このように、上記実施例は、トラクタ1の車速が設定速度を越えて高速で走行すると、減速ペダル4の踏込み操作による減速作用が不能になるから、副変速装置15を高速位置に変速したときと同様に、高速走行時の安全性を確保できる特徴がある。
つぎに、トラクタ1に装備されている乾式多板クラッチ60の実施例について、図9、乃至図11に基づいて説明する。この種の乾式多板クラッチ60は、摩擦伝動が解かれて非伝動状態にあるとき、言い換えると、図外のクラッチペダルを踏込んで、連動プレート61を矢印(イ)方向に退避させて、クラッチを構成する複数のセパレータプレート62と、その間に介在する複数の摩擦プレート63とを離して、摩擦伝動を中断したときに、セパレータプレート62に開孔したピン孔64と、これに挿通されているピン65との間に発生する異音を防止するものである。
従来の構成は、図10に示すように、セパレータプレートPに開孔されたピン孔Hは、大きく(ピンOに対比して)開口されており、この各ピン孔Hに挿通されたピンOが踊る程度の余裕がある構成であった。したがって、従来の構成は、内部のピンOが、ピン孔Hの内周面の縁壁に衝突するために異音が発生していた。
それに対して、本案の実施例は、図11に示すように、1個のピン孔64の孔径を小径に開口し、他の2個のピン孔64,64の孔径を大径に形成した構成としている。そして、各セパレータプレート62は、図11で解るように、小径のピン孔64のピン65を中心(支点)にして図のように左右に揺れる程度の運動ができる構成にしている。
以上のように構成することによって、本案の実施例は、クラッチの摩擦伝動が解かれて非伝動状態にあるとき、エンジン等に起因する振動があっても、各セパレータプレート62は、前述の如く、左右方向に揺動する程度でピン孔64の内縁壁とピン65との衝突音がほとんどなくなって、従来の構成に比較して著しく異音の発生が少なくなり、静寂に使用できる特徴がある。
つぎに、図12、及び図13に基づいて、防除作業車両70の前部に装着する広幅の散布ブーム71の改良した実施例を説明する。
実施例の如く、長尺の散布ブーム71は、中央ブーム71aの左右両側に、折り畳み自由のサイドブーム71b,71cを接続して、一度の散布で広範囲の防除作業を可能に構成して、作業効率を上げる防除機としてきわめて有効に活用しているが、夜間作業で暗いときには、作業灯の灯りがサイドブーム71b,71cの先端部まで届かず、先端部を障害物に衝突させる等の課題があった。
そこで、実施例は、長尺の散布ブーム71(サイドブーム71b,71c)の先端部位に発光ダイオード72を取り付けて、暗い夜間作業において、先端部分が発光して位置が解るようにしたきわめて優れた効果を奏するものである。
つぎに、トラクタ1の発進時におけるエンジン23のアクセルと静油圧式無段変速装置2の初動出力との関係について、図14に基づき実施例を説明する。
まず、トラクタ1は、発進するとき、静油圧式無段変速装置2のトラニオン軸5aを、ニュートラル位置から前進側(又は後進側)に回転操作するにつれて出力される回転動力が低速から順次、高速側に変速されて走行が開始され、高速走行を行うことができる。実施例は、静油圧式無段変速装置2の変速出力を0回転から順次出力するとき、エンジン23の回転をアクセル操作によって必要な回転数まで上昇した後、変速出力をすることができるアクセルペタル80に接続した一連の操作連動装置に関する。
実施例の場合、アクセルペダル80は、図14に示すように、エンジン23のアクセル装置に接続するアクセル側ワイヤー81と、トラニオン軸5aを操作するトラニオンアーム5に接続する変速側ワイヤー82とを接続して設け、両方のワイヤー81,82を、ペダル踏込みにより同時に操作する構成としている。そして、一方のアクセル側ワイヤー81は、アクセルペダル80の踏込み操作により連動されて、図外のアクセル装置を操作し、燃料をエンジン23に供給する構成となっており、他方の変速側ワイヤー82は、図14で解るように、先端部に連結した連動杆83に遊び用長孔84を設け、この長孔84を介してトラニオンアーム5に操作可能に連結して構成している。
この遊び用長孔84は、前記エンジン23の回転が、アクセル操作により一定速度まで上昇するタイミングをとるための長孔であって、長孔84の遊びの間にエンジン23の回転が上昇することができる構成としている。
このように構成すると、静油圧式無段変速装置2は、トラニオン軸5aが増速側に回転操作されるまでに、エンジン23の回転が必要回転数まで上昇して、無段変速装置2の油圧ポンプ部を駆動できるから、発進時の負荷が小さくなってトラクタ1をスムースに発進させることができる利点がある。
なお、図14において、85は入力軸であって、エンジン23側に接続され、86は出力軸であって、走行ミッション装置25に接続している。87はワイヤーホルダを示している。
つぎに、3連式中耕カルチベータ90の2つのチエーンケース92b,92cを接近させ、それぞれのロータリーカバー95b,95cを接合して一体にし、大きい畦立器94に切替えできる実施例を、図15に基づき説明する。
まず、3連式中耕カルチベータ90は、図15に示すように、横向きに装置した支持伝動機枠91に、センターチエーンケース92bを中心にして左右両側に所定間隔ごとに、それぞれサイドチエーンケース92a,92cを配置して設け、下部にはそれぞれロータリー耕耘部93a,93b,93cを装備して中耕、除草等ができる構成としている。そして、各ロータリー耕耘部93a,93b,93cには、それぞれロータリーカバー95a,95b,95cを取付けた構成としている。
そして、各チエーンケース92a,92b,92cは、支持伝動機枠91から伝動可能に支持されながら、しかも、左右のサイドチエーンケース92a,92cは、左右方向にスライド可能に設けられ、更に、後方に回動させて上昇可能にし、上昇位置で固定保持ができる構成としている。そして、左右のサイドロータリー耕耘部93a,93cに設けているロータリーカバー95a,95b,95cが隣同士を接合して一体のカバーに組み合わせができる構成としている。
以上のように構成した3連式中耕カルチベータ90は、大きい広幅の畦を成形するときには、図15に仮想線で示すように、サイド(左)チエーンケース92aを支持伝動機枠91に対して後方側に回動して、上昇位置で固定保持し、サイド(右)チエーンケース92cを左側にスライドして、センタチエーンケース92bに接近させて、相互のロータリーカバー95b,95cを一体に接合して一つのロータリー耕耘部、一つのロータリーカバーの如く組合わせる。
このように、センターチエーンケース92bとサイドチエンケース92cとは、図15に実線(センターチエーンケース92b)と仮想線(サイドチエーンケース92c)で示すように、一つのロータリー耕耘部の如く組み合わされて一体となって一度に広幅の畦を成形する大きな畦立器94とすることができる。
以上のように、実施例は、一つの3連式中耕カルチベータ90の改良によって、主として大豆用に利用する広幅の畦立てと、その他の中耕作業ができる優れた特徴がある。
変速操作経路の概略背面図 変速操作経路の概略側面図 変速操作経路の一部の平面図 トラニオンアームの変速位置を示す作用図 変速操作経路の分解説明図 作業車両の平面図 副変速レバーの各変速位置を示す作用図 制御機構のブロック図 乾式多板クラッチの展開図 従来型セパレータプレートの孔とピンの正面図 実施例のセパレータプレートの孔とピンの正面図 防除作業車両の平面図 発光ダイオードの分解(取付前)の斜面図 実施例の説明用側面図 実施例の作用背面図。
符号の説明
1 作業車両
2 静油圧式無段変速装置
3 変速操作レバー
4 減速ペダル
5 トラニオンアーム
5a トラニオン軸
6 走行クラッチ
7 走行クラッチペダル
8 スプリング支持プレート
9 摺動プレート
10 スプリング
11 連結具
12 減速カム
13 スイッチ
14 操作力伝達具
15 副変速装置。

Claims (4)

  1. 作業車両(1)に装備した静油圧式無段変速装置(2)は、車速を増減速する変速操作レバー(3)と、車速を減速側にのみ操作する減速ペダル(4)とに接続して設け、該減速ペダル(4)は、踏込みの初期の段階でトラニオンアーム(5)を減速側に操作し、その後の踏込み操作で走行クラッチ(6)を切り操作する走行クラッチペダル(7)と兼用に構成し、前記変速操作レバー(3)は、スプリング(10)の張力を介して操作力が伝達されて、前記トラニオンアーム(5)を変速操作する構成とすると共に、上記スプリング(10)の作用を規制する連結具(11)を介在し、トラニオンアーム(5)と変速操作レバー(3)とが一体に移動可能となる構成とした作業車両の変速操作装置。
  2. 減速ペダル(4)に接続した減速カム(12)は、ペダル(4)の踏込み操作によって、前記トラニオンアーム(5)に接近した位置を回動軌跡として移動する構成とし、前記トラニオンアーム(5)は、前記減速カム(12)の回動軌跡に臨ませた位置に、スイッチ(13)の操作で電磁的に出没する操作力伝達具(14)を設けて構成した請求項1記載の作業車両の変速操作装置。
  3. 前記スプリング支持プレート(8)と摺動プレート(9)とは、係脱自由に連結する前記連結具(11)によって連結し、前記スプリング(10)の張力を殺して、一体に移動してトラニオンアーム(5)の減速側への回動を、変速操作レバー(3)側へ伝達可能に構成した請求項1記載の作業車両の変速操作装置。
  4. 前記静油圧式無段変速装置(2)は、副変速装置(15)を高速位置に変速するか、又は車速が設定速度を越えて高速で走行すると、減速ペダル(4)の踏込み操作による減速作用が不能になる構成とした請求項2記載の作業車両の変速操作装置。
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