次に、本発明の最良の実施形態によるパチスロ機1について説明する。
図1は本実施形態によるパチスロ機1の外観を示す正面図である。
パチスロ機1の本体中央部には、3個のリール2〜4が回転自在に設けられている。各リール2〜4の外周面には複数種類の図柄(以下、シンボルという)から成るシンボル列が描かれており、リール2〜4は複数のシンボルを表示する。各リール2〜4に描かれたシンボルは、パチスロ機1の正面の表示窓5〜7を通してそれぞれ3個ずつ観察される。この表示窓5〜7には、横3本と斜め2本の計5本の入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3Bが設けられている。また、表示窓5〜7の下方右側には、遊技価値であるメダルが投入されるメダル投入口8が設けられている。
ゲーム開始に先立って、遊技者がメダル投入口8からメダルを投入するか、後述する貯留メダル投入ボタン26〜28を操作すると、5本の入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3Bの全てが有効化される。なお、以降、有効化された入賞ラインを有効化入賞ラインという。
また、表示窓5〜7の左方には、遊技動作表示器9〜12、BETランプ13〜15、貯留枚数表示部16、およびスタートランプ17が設けられている。遊技動作表示器9〜12およびBETランプ13〜15は遊技状況に応じて点灯制御され、その時の遊技状況が遊技者に知らされる。貯留枚数表示部16は、3桁の7セグメントLED(発光ダイオード)からなり、機械内部のメダルカウンタに現在クレジットされているメダル数を表示する。スタートランプ17は各リール2〜4が作動可能な時に点灯する。
また、表示窓5〜7の右方には、上部から、ボーナスカウント表示部18、WINランプ19、配当枚数表示部20、およびインサートランプ21が設けられている。ボーナスカウント表示部18は、3桁の7セグメントLEDからなる。WINランプ19は有効化入賞ラインに入賞組み合わせのシンボルが揃った時などに点灯する。配当枚数表示部20は、3桁の7セグメントLEDからなり、入賞によるメダル払い出し枚数を表示する。インサートランプ21はメダル投入口8へのメダル投入が受付可能な時に点灯する。
また、表示窓5〜7の直ぐ下方には、液晶表示装置22が設けられている。液晶表示装置22の左側には十字キー23、「○」ボタン24、「×」ボタン25、1貯留メダル投入ボタン26、2貯留メダル投入ボタン27、および3貯留メダル投入ボタン28が設けられている。十字キー23は、上下左右の4方向のスイッチ操作を検出して、液晶表示装置22に表示される情報項目を選択する際に使用される。「○」ボタン24は十字キー23によって選択された情報項目を決定するボタンであり、「×」ボタン25は十字キー23によって選択された情報項目をキャンセルするボタンである。また、貯留メダル投入ボタン26〜28は、貯留枚数表示部16にメダル数が表示されてメダルがクレジットされている際に、メダル投入口8へのメダル投入に代えて1回のゲームに1〜3枚のメダルを賭ける際に使用される。
また、液晶表示装置22の下方には、左側から、貯留メダル精算ボタン29、スタートレバー30および停止ボタン31,32,33が設けられている。貯留メダル精算ボタン29は、機械内部にメダルをクレジットして遊技を行うか直接メダル投入口8にメダルを投入して遊技を行うかを切り替える際と、機械内部にクレジットされている全てのメダルを払い出して精算する際とに使用される。スタートレバー30が遊技者により操作されることにより各リール2〜4の回転が一斉に開始する。停止ボタン31〜33は、各リール2〜4に対応して配置されており、これら各リール2〜4の回転が一定速度に達したときに操作が有効化され、遊技者の操作に応じて各リール2〜4の回転を停止する。
また、パチスロ機1の正面下部にはメダル受皿37が設けられている。このメダル受皿37はメダル払出口38から払い出されるメダルを貯めるものである。また、パチスロ機1の正面上部には、入賞成立となるシンボル組合せやこの入賞成立に対してどれだけのメダルが払い出されるかなどを示す配当表示部39が設けられており、この配当表示部39の左右には一対のスピーカ96,96が設けられている。
各リール2〜4は、図2に示す回転リールユニットとして構成されており、フレーム41にブラケット42を介して取り付けられている。各リール2〜4はリールドラム43の外周にリール帯44が貼られて構成されている。リール帯44の外周面にはシンボル列が描かれている。また、各ブラケット42には、ロータに永久磁石を用いるPM(permanent magnet)型のステッピングモータ45が設けられており、各リール2〜4はこれらステッピングモータ45が駆動されて回転する。
各リール2〜4の構造は図3に示される。なお、同図において図2と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。
同図(a)に示すように、リール帯44の背後のリールドラム43内部にはランプケース46が設けられており、このランプケース46の3個の各部屋にはそれぞれリールバックランプ47a,47b,47cが取り付けられている。これらリールバックランプ47a〜47cは、同図(b)に示すように、異なる複数の色を発光するLED47が基板48に取り付けられて構成されており、基板48はランプケース46の背面に取り付けられている。また、ブラケット42にはホトセンサ49が取り付けられている。このホトセンサ49は、リールドラム43に設けられた遮蔽板50がリールドラム43の回転に伴ってホトセンサ49を通過するのを検出する。
各リールバックランプ47a〜47cは後述するランプ駆動回路89(図5参照)によって点灯制御される。各リールバックランプ47a〜47cの点灯により、リール帯44に描かれたシンボルの内、各リールバックランプ47の前部に位置する3個のシンボルが背後から個別に照らし出され、各表示窓5〜7にそれぞれ3個ずつのシンボルが映し出される。
また、各ステッピングモータ45の駆動軸と各リール2〜4の回転軸との間には、各ステッピングモータ45の回転を所定の減速比をもって各リール2〜4に伝達する減速伝達機構が設けられている。この減速伝達機構は、各ステッピングモータ45の駆動軸に設けられた駆動ギヤ45aと、この駆動ギヤ45aに噛み合って駆動ギヤ45aの回転を各リール2〜4の回転軸に伝達する伝達ギヤ43aとから構成されている。本実施形態では、各リール2〜4に表したシンボル数が後述するようにそれぞれ「21」であるため(図6参照)、ステッピングモータ45の1回転のステップ数が「48」の場合には、「21」と「48」との最小公倍数が「336」であり、ステッピングモータ45の1回転のステップ数「48」と最小公倍数「336」との比が48:336=1:7であるので、伝達ギヤ43aの歯数は駆動ギヤ45aの歯数の7倍に設定される。この場合、減速伝達機構は、各ステッピングモータ45の回転数を1/7に減速して各リール2〜4に伝達する。しかし、駆動ギヤ45aの歯数と伝達ギヤ43aの歯数との比は、1:7×nであれば、任意である。ここで、nは、整数であり、減速伝達機構の減速比を表している。
ステッピングモータ45は、1相〜4相までの励磁相コイルがロータの周りにほぼ等しい間隔で配置されて構成されている。各励磁相コイルは、ロータを中心として時計回りに配置されている。後述するモータ駆動回路73(図4参照)から各励磁相コイルに駆動信号が供給されて、ステッピングモータ45は回転する。本実施形態では、各励磁相コイルは、同時に2つの励磁相コイルが励磁される2相励磁(図16(b)参照)と、同時に全ての励磁相コイルが励磁される全相励磁とが行われる。
全相励磁において各リール2〜4が移動する角度、つまり、滑り角度Δθは、リール2〜4の回転の角速度をω、制動時間をΔtとすると、次の(1)式で表される。
Δθ=ω・Δt/2 …(1)
また、制動時間Δtは、ステッピングモータ45のディテントトルクをTd、各リール2〜4の慣性モーメントをJとすると、次の(2)式で表される。
Δt=J・ω/(Td・n) …(2)
この(2)式を上記の(1)式に代入すると、滑り角度Δθは、次の(3)式で表される。
Δθ=ω・Δt/2
=ω/2・{J・ω/(Td・n)}
=J・ω2/(2Td・n) …(3)
上記(3)式から理解されるように、リール2〜4の滑り角度Δθは、リール2〜4の回転の角速度ωおよび減速比nを一定とすると、ステッピングモータ45のディテントトルクTdと各リール2〜4の慣性モーメントJの値を調整することにより、所望の値に設定することが可能である。本実施形態では、ステッピングモータ45のディテントトルクTdと各リール2〜4の慣性モーメントJは、後述する停止制御手段によるステッピングモータ45の全相励磁によって(図31,S228およびS229参照)、後述する制御図柄(滑りコマ)の最後の図柄(コマ)を1図柄(1コマ)分移動させる値に設定されている。
従来のリールおよびステッピングモータでは、そのまま使用すると、滑りコマの最後のコマを1コマ分移動させることが出来ず、0.5コマ程度しか滑らない。このため、本実施形態では、ディテントトルクTdの値を小さくし、また、リール2〜4の慣性モーメントJを大きくすることにより、滑りコマの最後のコマを1コマ分移動させる滑り角度Δθに設定されている。ディテントトルクTdは、ステッピングモータ45のロータに使われている永久磁石の残留磁束密度Brを調整することによって調整され、この残留磁束密度Brを小さくすることによってディテントトルクTdを小さくし、滑り角度Δθを大きくすることが出来る。また、ステッピングモータ45の1回転のステップ数を従来の「48」から倍の「96」とすることによっても、ディテントトルクTdを小さくすることが出来る。また、リール2〜4の慣性モーメントJは、リール2〜4におもりを付けることなどによって調整し、大きくすることが出来る。
本実施形態によるパチスロ機1の遊技状態には、「一般遊技状態」、「RB(レギュラーボーナス)遊技状態」および「CB遊技状態」がある(図15参照)。これらの各遊技状態は、基本的に、後述する内部抽籤処理(図17,S7参照)において決定される可能性のある当籤役(内部当籤役)の種類、および、作動を実現することが可能なBB(ビッグボーナス)やMBなどのボーナスの種別などにより区別される。ここで当籤役とは、内部抽籤処理において決定されるものであり、この内部抽籤処理で決定された当籤役に対応するシンボルの組合せが遊技者の停止操作によって有効化入賞ライン上に実際に停止表示されると、入賞が成立する。本実施形態におけるパチスロ機1の当籤役には、「チェリー」の小役、「ベル」の小役、「スイカ」の小役、「リプレイ」、「BB1」、「BB2」、「MB」および「ハズレ」がある(図12参照)。
BB1、BB2またはMBのボーナスの当籤フラグは、それぞれのボーナスが当籤役として決定されてから、決定されたボーナスに対応するシンボルの組合せが有効化入賞ライン上に実際に停止表示されるまでの間、次回以降の遊技に持ち越され、後述する制御RAM66(図4参照)の持越役格納領域(図13参照)に持越役として保持される。その他の当籤役の当籤フラグは、当籤した単位遊技においてだけ有効であり、次回以降の単位遊技には持ち越されない。なお、単位遊技とは、遊技者のスタートレバー30に対する操作に応じてリール2〜4が回転してから、遊技者の停止ボタン31〜33に対する操作に応じてリール2〜4の回転が停止し、この際に有効化入賞ライン上に揃ったシンボルの組合せに応じたメダルの払い出しが行われるまでか、次回の単位遊技の開始が許可される(次回の遊技が始まる)前までのことである。
また、BB1またはBB2に対応するシンボルの組合せが有効化入賞ライン上に表示されたことを契機として発生する遊技を、以下「BB」という。「BB」では、遊技者に有利なRBゲームが行われる「RB遊技状態」となる。本実施形態では、RBゲームは、遊技回数12回、入賞回数8回を限度として行われる。BB作動中では、このRBゲームが連続して複数回行われる。BBは、予め定められた所定枚数(本実施形態では350枚)のメダルが遊技者に払い出されたことを条件に終了する。
また、MBに対応するシンボルの組合せが有効化入賞ライン上に表示されたことを契機として発生する遊技を、以下「MB」という。「MB」では、左リール2の停止制御が遊技者による停止ボタン31の操作タイミングだけに基づいて行われるCBゲームが1回だけ行われる「CB遊技状態」となる。MB作動中では、このCBゲームが連続して複数回行われる。MBは、予め定められた所定枚数(本実施形態では250枚)のメダルが遊技者に払い出されたことを条件に終了する。
図4および図5は、上述したパチスロ機1の遊技処理動作を制御するメイン制御基板61およびサブ制御基板62に構成された回路構成を示している。
図4に示すメイン制御基板61における制御部はマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)63を主な構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイコン63は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うメインCPU(中央演算処理装置)64と、プログラム記憶手段であるプログラムROM(リード・オンリ・メモリ)65およびバックアップ機能付き制御RAM(ランダム・アクセス・メモリ)66とを含んで構成されている。
メインCPU64には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路67および分周器68と、一定範囲の乱数を発生する乱数発生器69および発生した乱数の1つを特定するサンプリング回路70とが接続されている。さらに、後述する周辺装置(アクチュエータ)との間で信号を授受するI/Oポート(入出力ポート)71が接続されている。また、メインCPU64内のレジスタには、内部抽籤処理(図17,S7参照)において抽籤回数を計数する抽籤回数カウンタが格納されている。
プログラムROM65は、後述する各種テーブル(図6〜図11,図16参照)や、パチスロ機1でゲームを実行するためのシーケンスプログラムなどを格納するように記憶部が区分されている。
制御RAM66は、メイン制御基板61からサブ制御基板62へ送信される種々のコマンドを一時的に記憶しておく送信データ記憶領域や、ボーナス作動監視処理(図17,S3参照)で用いられるRB作動中フラグやCB作動中フラグなどの各作動中フラグを記憶しておく作動中フラグ記憶領域などの作業メモリ領域を有している。また、制御RAM66には、メダル投入口8へのメダルの投入や貯留メダル投入ボタン26〜28の操作によって単位遊技に投入されたメダルの枚数を計数する投入枚数カウンタ、この投入枚数カウンタの値に応じて有効化させる入賞ラインの数を計数する有効ラインカウンタ、BB作動時において払出可能なメダルの枚数を計数するBBボーナス終了枚数カウンタ、RB作動時における遊技回数および入賞回数をそれぞれ計数するRB遊技回数カウンタおよびRB入賞回数カウンタ、MB作動時において払出可能なメダルの枚数を計数するMBボーナス終了枚数カウンタなどを記憶しておく領域も設けられている。
マイコン63からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各リール2〜4を回転駆動するステッピングモータ45、各種ランプ(BETランプ13〜15、スタートランプ17、WINランプ19、インサートランプ21)、各種表示部(遊技動作表示器9〜12、貯留枚数表示部16、ボーナスカウント表示部18、配当枚数表示部20)、およびメダルを収納するホッパー72がある。これらは、それぞれモータ駆動回路73、各ランプ駆動回路74、各表示部駆動回路75、およびホッパー駆動回路76によって駆動される。これら駆動回路73〜76は、マイコン63のI/Oポート71を介してメインCPU64に接続されている。
また、マイコン63が制御信号を生成するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、メダル投入口8から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ8S、スタートレバー30の操作を検出するスタートスイッチ30S、貯留メダル投入ボタン26〜28の操作を検出する貯留メダル投入スイッチ26S〜28S、および貯留メダル精算ボタン29の操作を検出する貯留メダル精算スイッチ29Sがある。メダル投入口8に1枚のメダルが投入されるかまたはいずれかの貯留メダル投入ボタン26〜28が操作されると、上述したように、5本全ての入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3Bが有効化される。また、メダルが投入された後にスタートレバー30が操作されることで、スタートスイッチ30Sから単位遊技の開始を指令する開始信号が出力される。
スタートレバー30およびスタートスイッチ30Sは、メダル投入口8にメダルが投入されて遊技者のスタートレバー30に対する開始操作が行われたことに基づいて、単位遊技の開始を指令する開始信号を出力する開始信号出力手段を構成している。マイコン63は、開始信号出力手段により出力された信号を検知したことに基づいて、予め定められた複数の当籤役の中から抽籤により各単位遊技における当籤役を決定する当籤役決定手段を構成している。また、マイコン63は、リール2〜4により表示される有効なシンボルの組合せを規定する有効化入賞ラインを、投入されるメダルの枚数に応じて決定する有効化入賞ライン決定手段を構成している。一般的に1枚のメダル投入によって1本の入賞ラインL1、2枚のメダル投入によって3本の入賞ラインL1,L2A,L2B、3枚のメダル投入によって5本の入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3Bが有効化されるが、本実施形態では、有効化入賞ライン決定手段は、最小投入枚数である1枚のメダルが投入された場合に、最大投入枚数である3枚のメダルが投入されたときと同様に、5本の入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3Bの全てを有効化する。
さらに、上記の入力信号発生手段としては、ホトセンサ49からの出力パルス信号を受けて各リール2〜4の回転位置を検出するリール位置検出回路77がある。ホトセンサ49は各リール2〜4の駆動機構に含まれており、同図では示されていない。
リール位置検出回路77は、リール2〜4の回転が開始された後、ステッピングモータ45の各々に供給される駆動パルスの数を計数し、この計数値を制御RAM66の所定エリアに書き込む。従って、制御RAM66内には、各リール2〜4について、1回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納されている。また、ホトセンサ49は各リール2〜4が1回転する毎にリセットパルスを発生する。このリセットパルスはリール位置検出回路77を介してメインCPU64に与えられ、制御RAM66で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。このクリア処理により、各シンボルの移動表示と各ステッピングモータ45の回転との間に生じるずれが、1回転毎に解消されている。ステッピングモータ45、モータ駆動回路73、リール位置検出回路77、およびマイコン63は、開始信号出力手段により出力された開始信号を検知したことに基づいて、各リール2〜4により表示されているシンボルを各ステッピングモータ45によって変動させる図柄変動手段を構成している。
さらに、上記の入力信号発生手段としては、停止ボタン31〜33が操作された時に対応するリール2〜4を停止させる信号を発生するリール停止信号回路78、ホッパー72から払い出されるメダル数を計数するメダル検出部72S、および図示しない払出完了信号発生回路がある。これらもI/Oポート71を介してメインCPU64に接続されている。払出完了信号発生回路は、メダル検出部72Sから入力した実際に払い出しのあったメダル計数値が、各表示部駆動回路75から入力した計数信号で表される配当枚数データに達した時に、メダル払い出しの完了を検知する信号を発生する。
リール停止信号回路78は、遊技者の停止ボタン31〜33に対する停止操作を検知したことに基づいて、ステッピングモータ45により行われる各リール2〜4の回転、即ち、図柄変動手段により行われているシンボルの回転の停止を指令する停止信号を出力する停止信号出力手段を構成している。また、ステッピングモータ45、モータ駆動回路73、リール位置検出回路77、およびマイコン63は、当籤役決定手段により決定された当籤役と停止信号出力手段により出力された信号とに基づいて定められる制御図柄数(滑りコマ数)でステッピングモータ45を制御して、ステッピングモータ45により行われる各リール2〜4の回転、即ち、図柄変動手段により行われているシンボルの回転を停止制御する停止制御手段を構成している。
本実施形態では、停止制御手段は、停止信号出力手段により出力された停止信号が出力されたタイミングに有効化入賞ラインから0コマ〜5コマの滑りコマ数の範囲内に当籤役に対応したシンボルがある場合は、そのシンボルを有効化入賞ラインに引き込む態様で、図柄変動手段により行われているシンボルの回転を停止制御する。また、CB遊技状態下においては、停止信号が出力されたタイミングに基づいて、0コマ〜2コマの滑りコマ数でシンボルを停止する態様で、図柄変動手段により行われている左リール2のシンボルの回転を停止制御する。また、本実施形態では、これらの停止制御の際、停止制御手段は、滑りコマ数が最後の1コマ数になると、ステッピングモータ45を全相励磁して、シンボルの回転を停止制御する。
また、マイコン63は、停止制御手段によってシンボルの回転が停止されて、有効化入賞ライン決定手段によって決定された有効化入賞ラインに沿って停止表示されるシンボルの組合せに基づいて、各単位遊技における表示役を判定する表示役判定手段を構成している。表示役判定手段は、CB遊技状態では、有効化入賞ライン決定手段によって決定された複数の有効化入賞ライン上に停止表示される複数のシンボルの組合せに基づいて、同時に複数の表示役を判定することがある。また、ホッパー72、メダル検出部72S、ホッパー駆動回路76、払出完了信号発生回路およびマイコン63は、表示役判定手段により判定された表示役の種類に応じた枚数のメダルを遊技価値として遊技者に付与する遊技価値付与手段を構成している。
また、I/Oポート71にはサブ制御部通信ポート79が接続されており、マイコン63は、このサブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62へ信号を送出する。図5に示すサブ制御基板62には、この信号を受信するメイン制御部通信ポート88が設けられている。サブ制御部通信ポート79およびメイン制御部通信ポート88間の通信は、サブ制御部通信ポート79からメイン制御部通信ポート88へ向かう一方向についてだけ行われる。本実施形態では、サブ制御部通信ポート79からメイン制御部通信ポート88へ送出される信号は、7ビット長でその制御種別が表されるコマンド種別と、最大24ビット長でそのコマンドの内容が表されるパラメータとで構成されている。
サブ制御基板62は、メイン制御基板61からの制御信号に基づき所定の演出を行う。サブ制御基板62における制御部はマイコン81を主な構成要素として構成されている。マイコン81も、メイン制御基板61におけるマイコン63と同様、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うサブCPU82と、プログラム記憶手段であるプログラムROM83およびバックアップ機能付き制御RAM84とを含んで構成されている。サブCPU82にも、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路85および分周器86が接続されており、さらに、上記のメイン制御部通信ポート88や後述するアクチュエータとの間で信号を授受するI/Oポート87が接続されている。
プログラムROM83には、サブ制御基板62においてサブCPU82が制御処理を行なう際のプログラムや、演出識別子に基づいて演出データを決定する際に参照される図示しない演出テーブルなどが格納されている。また、制御RAM84には、パチスロ遊技に関する情報を記憶しておく作業メモリ領域が確保されている。この作業メモリ領域は、当籤役の種類を示す当籤役識別子を記憶する領域や、遊技状態を示すフラグを記憶する領域、演出テーブルを用いて演出態様を決定する際に参照される演出識別子を記憶する領域などから構成されている。これらの各識別子や各フラグの値は、メイン制御基板61から送信される種々のコマンドやサブCPU82の演算処理結果などに基づいて更新される。
マイコン81からの制御信号により動作が制御されるアクチュエータとして、各リール2〜4に内蔵されたリールバックランプ47a〜47cがある。各リールバックランプ47a〜47cの点灯は、I/Oポート87に接続されたランプ駆動回路89からの駆動信号によって点灯制御される。また、マイコン81が制御信号を生成するために必要な入力信号を発生する入力信号発生手段として、前述した十字キー23、「○」ボタン24および「×」ボタン25がある。
また、I/Oポート87には、画像制御ワークRAM98、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)90および音源IC91が接続されている。VDP90には、キャラクタ・データが記憶されたキャラクタROM92およびカラーディスプレイ表示用バッファメモリであるビデオRAM93が接続されており、画像制御ワークRAM98も接続されている。VDP90は、マイコン81の制御の下、液晶表示装置22に画像表示を行う。マイコン81は、当籤フラグの種類といった情報をメイン制御部通信ポート88を介してメイン制御基板61から取り込み、取り込んだ情報などに基づいて、液晶表示装置22に表示する演出画像を選択する。そして、VDP90を制御して選択した演出画像を液晶表示装置22に表示させる。
また、音源IC91にはサウンド・データが記憶されたサウンドROM94が接続されており、音源IC91は、マイコン81の制御の下、パワーアンプ95を介してスピーカ96,96からサウンドを放音させる。マイコン81は、メイン制御部通信ポート88を介してメイン制御基板61から入力される情報などに基づいて、音源IC91およびパワー・アンプ95を制御し、メダル投入音,スタートレバー操作音,停止ボタン操作音,ボーナスゲーム中の遊技音といった効果音をスピーカ96,96から出力させる。
次に、図6〜図16を参照して、メイン制御基板61のプログラムROM65に格納されている各種テーブル、および制御RAM66内の各種格納領域などについて説明する。
図6は、左,中,右の各リール2〜4の各リール帯44に表された複数種類のシンボルの配置を示すシンボル配置テーブルを概念的に示す図である。シンボル配置テーブルは、後述するメインフローチャート(図17参照)のS15において、表示役を特定する際などに用いられる。シンボル配置テーブルは、左,中,右の各リール2〜4についての“0”〜“20”の各コードナンバー(図柄位置)毎に、“赤7”、“青7”、“リプレイ”、“スイカ”、“ベル”、“チェリー”、“BAR”、および何も描かれていない「ブランク」のシンボルのうちの何れかが対応づけられている。
図7は、シンボル組合せテーブルを概念的に示す図である。
シンボル組合せテーブルは、後述するメインフローチャート(図17参照)のS15において、表示役およびメダル払出枚数を特定する際などに用いられる。シンボル組合せテーブルは、左リール2,中リール3,右リール4について有効化入賞ライン上に表示されたシンボル組合せとメダル払出枚数(配当)と表示役との関係を記憶している。同図において各リール2〜4の欄に表されるシンボルの組合せが有効化入賞ライン上に表示されると、対応する払出枚数欄に表される枚数および表示役欄に表される表示役が、メダル払出枚数および表示役として特定される。
同図に示すように、“チェリー−ANY−ANY”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと、「チェリー」の小役が表示役として特定され、4枚が払出枚数として特定される。なお、「ANY」はどのシンボルでもよいことを表す。また、“ベル−ベル−ベル”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと、「ベル」の小役が表示役として特定され、15枚が払出枚数として特定される。また、“スイカ−スイカ−スイカ”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと、「スイカ」の小役が表示役として特定され、8枚が払出枚数として特定される。また、“リプレイ−リプレイ−リプレイ”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと、「リプレイ」が表示役として特定され、払出枚数としてメダル0枚が特定されて、その単位遊技で遊技に賭けられた枚数と同じ枚数のメダルが、次の単位遊技で自動投入される。また、“青7−青7−青7”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと、「BB2」が表示役として特定され、払出枚数としてメダル0枚が特定されて、BBゲームが作動する。また、“赤7−赤7−赤7”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと、「BB1」が表示役として特定され、払出枚数としてメダル0枚が特定されて、BBゲームが作動する。また、“BAR−BAR−BAR”が有効化入賞ラインに沿って並ぶと、「MB」が表示役として特定され、払出枚数としてメダル0枚が特定されて、MBゲームが作動する。上記以外のシンボル組合せが有効化入賞ラインに沿って並ぶと、「ハズレ」が表示役として特定され、払出枚数としてメダル0枚が特定される。
図8は、内部抽籤テーブル決定テーブルを概念的に示す図である。この内部抽籤テーブル決定テーブルは、後述する内部抽籤処理(図17,S7)において、内部抽籤役を抽籤する回数を決定する際に用いられる。このテーブルでは、一般遊技状態およびRB遊技状態の各遊技状態毎に、抽籤回数、および抽籤に用いる内部抽籤テーブルの種別を表す数値データが割り当てられている。後述する内部抽籤処理では、各遊技状態に対応する内部抽籤テーブルを用いて、数値データが表す抽籤回数だけ抽籤が行われる。一般遊技状態には、抽籤回数7回および一般遊技状態用内部抽籤テーブルを表すデータが割り当てられており、一般遊技状態中の各単位遊技では、抽籤回数として7回、内部抽籤テーブルとして一般遊技状態用内部抽籤テーブルが決定される。RB遊技状態には、抽籤回数3回およびRB遊技状態用内部抽籤テーブルを表すデータが割り当てられており、RB遊技状態中の各単位遊技では、抽籤回数として3回、内部抽籤処理に用いられる内部抽籤テーブルとしてRB遊技状態用内部抽籤テーブルが決定される。
図9は、内部抽籤テーブルを概念的に示す図である。
内部抽籤テーブルは、後述するメインフローチャートの内部抽籤処理(図17,S7)において、内部抽籤役を抽籤する際に用いられる。内部抽籤テーブルは、乱数発生器69で発生してサンプリング回路70で抽出された0〜65535の所定範囲の乱数を、1回〜7回または1回〜3回の各抽籤回数に区分けする数値データを下限値および上限値として記憶している。各抽籤回数は各内部抽籤役に対応づけられており、数値データは各投入枚数毎に記憶されている。各抽籤回数には、0〜65535の数値データの中から各数値範囲を規定する上限値および下限値が対で各投入枚数毎に割り当てられており、抽出された乱数値が属する数値範囲に割り当てられた抽籤回数および内部抽籤役が選択される。
同図(a)に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態中の内部抽籤処理(図17,S7)で用いられる。この一般遊技状態用内部抽籤テーブルでは、同図(a)に示すように、抽籤回数“1”の場合には、投入枚数が1枚および2枚の場合にはそれぞれ下限値0,上限値0、投入枚数が3枚の場合には下限値0,上限値599の数値範囲、内部抽籤役「チェリー」を表すデータ「00000001」が割り当てられている。投入枚数が1枚および2枚の場合の抽籤確率は1/65536、投入枚数が3枚の場合の抽籤確率は600/65536である。抽籤回数“2”の場合には、投入枚数が1枚の場合には下限値28,上限値2027、投入枚数が2枚の場合には下限値118,上限値3117、投入枚数が3枚の場合には下限値2185,上限値7883の数値範囲、内部抽籤役「ベル」を表すデータ「00000010」が割り当てられている。投入枚数が1枚の場合の抽籤確率は2000/65536、投入枚数が2枚の場合の抽籤確率は3000/65536、投入枚数が3枚の場合の抽籤確率は5701/65536である。抽籤回数“3”の場合には、投入枚数が1枚の場合には下限値28,上限値28、投入枚数が2枚の場合には下限値118,上限値118、投入枚数が3枚の場合には下限値1785,上限値2184の数値範囲、内部抽籤役「スイカ」を表すデータ「00000100」が割り当てられている。投入枚数が1枚の場合の抽籤確率は1/65536、投入枚数が2枚の場合の抽籤確率は1/65536、投入枚数が3枚の場合の抽籤確率は400/65536である。抽籤回数“4”の場合には、投入枚数が1枚の場合には下限値2027,上限値11006、投入枚数が2枚の場合には下限値3117,上限値12096、投入枚数が3枚の場合には下限値7884,上限値16863の数値範囲、内部抽籤役「リプレイ」を表すデータ「000001000」が割り当てられている。投入枚数が1枚〜3枚のいずれの場合も抽籤確率は8980/65536である。抽籤回数“5”の場合には、投入枚数が1枚の場合には下限値28,上限値30、投入枚数が2枚の場合には下限値28,上限値37、投入枚数が3枚の場合には下限値1750,上限値1951の数値範囲、内部抽籤役「BB2」を表すデータ「00010000」が割り当てられている。投入枚数が1枚の場合の抽籤確率は10/65536、投入枚数が2枚の場合の抽籤確率は40/65536、投入枚数が3枚の場合の抽籤確率は201/65536である。抽籤回数“6”の場合には、投入枚数が1枚の場合には下限値1,上限値10、投入枚数が2枚の場合には下限値1,上限値40、投入枚数が3枚の場合には下限値479,上限値678の数値範囲、内部抽籤役「BB1」を表すデータ「00100000」が割り当てられている。投入枚数が1枚の場合の抽籤確率は10/65536、投入枚数が2枚の場合の抽籤確率は40/65536、投入枚数が3枚の場合の抽籤確率は200/65536である。抽籤回数“7”の場合には、投入枚数が1枚の場合には下限値11,上限値19、投入枚数が2枚の場合には下限値41,上限値79、投入枚数が3枚の場合には下限値1156,上限値1235の数値範囲、内部抽籤役「MB」を表すデータ「01000000」が割り当てられている。投入枚数が1枚の場合の抽籤確率は9/65536、投入枚数が2枚の場合の抽籤確率は39/65536、投入枚数が3枚の場合の抽籤確率は80/65536である。
同図(b)に示すRB遊技状態用内部抽籤テーブルは、RB遊技状態中の内部抽籤処理(図17,S7)で用いられる。このRB遊技状態用内部抽籤テーブルでは、「チェリー」の小役に対応する抽籤回数“1”には、投入枚数が1枚の場合に下限値0,上限値0の数値範囲が割り当てられており、抽出された乱数値がこの数値範囲に属すると抽籤番号1が選択される。抽籤番号1の抽籤確率は1/65536である。また、「ベル」の小役に対応する抽籤回数“2”には、投入枚数が1枚の場合に下限値1,上限値65534の数値範囲が割り当てられており、抽籤確率は65534/65536である。また、「スイカ」の小役に対応する抽籤回数“3”には、投入枚数が1枚の場合に下限値65535,上限値65535の数値範囲が割り当てられており、抽籤確率は1/65536である。なお、サンプリング回路70で抽出された乱数がこれらの抽籤回数に割り当てられた数値範囲に含まれない場合には、「ハズレ」が内部抽籤役として決定される。また、「リプレイ」に対応する抽籤回数“4”、「BB1」に対応する抽籤回数“5”、「BB2」に対応する抽籤回数“6”、「MB」に対応する抽籤回数“7”には、数値範囲が割り当てられておらず、このRB遊技状態用内部抽籤テーブルが用いられた場合には、「リプレイ」、「BB1」、「BB2」、および「MB」が内部抽籤役として選択されることはない。
図10は、停止テーブル決定テーブルを概念的に示す図である。
停止テーブル決定テーブルは、図17,S8の処理において、左,中,右の各リール2〜4の停止制御に用いる停止テーブルを決定する際に用いられる。停止テーブル決定テーブルは、各内部抽籤役と、リール2〜4の停止制御に用いる停止テーブルとを対応づけるデータを記憶している。
同図に示すように、内部抽籤役「チェリー」には、「チェリー」の小役のシンボル組合せを停止表示させることができるチェリー用停止テーブルが停止テーブルとして対応づけられている。また、内部抽籤役「ベル」には、「ベル」の小役のシンボル組合せを停止表示させることができるベル用停止テーブルが停止テーブルとして対応づけられている。また、内部抽籤役「スイカ」には、「スイカ」の小役のシンボル組合せを停止表示させることができるスイカ用停止テーブルが停止テーブルとして対応づけられている。また、内部抽籤役「リプレイ」には、「リプレイ」のシンボル組合せを停止表示させることができるリプレイ用停止テーブルが停止テーブルとして対応づけられている。また、内部抽籤役「BB2」には、“青7−青7−青7”のシンボル組合せを有効化入賞ライン上に停止表示させることができる青7表示停止テーブルが停止テーブルとして対応づけられている。また、内部抽籤役「BB1」には、“赤7−赤7−赤7”のシンボル組合せを有効化入賞ライン上に停止表示させることができる赤7表示停止テーブルが停止テーブルとして対応づけられている。また、内部抽籤役「MB」には、“BAR−BAR−BAR”のシンボル組合せを有効化入賞ライン上に停止表示させることができるBAR表示停止テーブルが停止テーブルとして対応づけられている。
図11は、ボーナス作動時テーブルを概念的に示す図である。
このボーナス作動時テーブルは、後述するボーナス作動監視処理(図18参照)で用いられる。このテーブルは、データの格納領域と、この格納領域に格納されるデータとを対応づけて記憶している。同図に示すように、このテーブルでは、作動中フラグ格納領域には、RB遊技状態を表すRB作動中フラグ、BBゲームを表すBB作動中フラグ、MBゲームを表すMB作動中フラグがデータとして対応づけられている。また、遊技可能回数カウンタ格納領域にはRB遊技状態中に行える単位遊技数12回を表す数値、入賞可能回数カウンタ格納領域にはRB遊技状態中に小役の入賞を成立させることができる回数8回を表す数値が、RB作動中フラグに対応するデータとして対応づけられている。また、ボーナス終了枚数カウンタ格納領域には、BBゲーム中に払い出される上限のメダル枚数350枚を表す数値が、BB作動中フラグに対応するデータとして対応づけられている。また、ボーナス終了枚数カウンタ格納領域には、MBゲーム中に払い出される上限のメダル枚数250枚を表す数値も、MB作動中フラグに対応するデータとして対応づけられている。
次に、図12〜図14を参照して、メインCPU64が実行する遊技処理に用いられる制御RAM66の格納領域について説明する。
図12は、内部当籤役格納領域を概念的に示す図である。
この内部当籤役格納領域には、図9に示す内部抽籤テーブルを参照して内部抽籤処理(図17,S7)で決定された内部当籤役の種別を表すデータが格納される。同図に示すように、各内部当籤役格納領域はビット0〜ビット7の8ビットで構成されており、各ビットにはデータ欄に示される数値がセットされる。
同図に示す内部当籤役格納領域では、内部当籤役が「MB」を表す“01000000”である場合、内部当籤役格納領域のビット0〜ビット5,ビット7には数値“0”がセットされ、ビット6には数値“1”がセットされる。また、内部当籤役が「BB1」を表す“00100000”である場合、内部当籤役格納領域のビット0〜ビット4,ビット6,ビット7には数値“0”がセットされ、ビット5には数値“1”がセットされる。また、内部当籤役が「BB2」を表す“000100000”である場合、内部当籤役格納領域のビット0〜ビット3,ビット5〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット4には数値“1”がセットされる。また、内部当籤役が「リプレイ」を表す“00001000”である場合、内部当籤役格納領域のビット0〜ビット2,ビット4〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット3には数値“1”がセットされる。また、内部当籤役が「スイカ」を表す“00000100”である場合、内部当籤役格納領域のビット0,ビット1,ビット3〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット2には数値“1”がセットされる。また、内部当籤役が「ベル」を表す“00000010”である場合、内部当籤役格納領域のビット0,ビット2〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット2には数値“1”がセットされる。また、内部当籤役が「チェリー」を表す“00000001”である場合、内部当籤役格納領域のビット1〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット1には数値“1”がセットされる。
図13は、持越役格納領域を概念的に示す図である。
この持越役格納領域には、内部抽籤処理(図17,S7)で決定された持越役の種別を表す持越役フラグのデータが格納される。同図に示すように、持越役格納領域はビット0〜ビット7の8ビットで構成されており、各ビットにはデータ欄に示される数値がセットされる。
同図に示すように、持越役フラグが「MB」を表す“01000000”である場合、持越役格納領域のビット0〜ビット5,ビット7には数値“0”がセットされ、ビット6には数値“1”がセットされる。また、持越役フラグが「BB1」を表す“00100000”である場合、持越役格納領域のビット0〜ビット4,ビット6,ビット7には数値“0”がセットされ、ビット5には数値“1”がセットされる。また、持越役フラグが「BB2」を表す“00010000”である場合、持越役格納領域のビット0〜ビット3,ビット5〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット4には数値“1”がセットされる。また、持越役フラグがセットされていない場合には、持越役格納領域の全てのビット0〜ビット7には数値“0”がセットされる。
図14は、作動中フラグ格納領域を概念的に示す図である。
この作動中フラグ格納領域には、遊技状態を表す作動中フラグのデータが格納される。同図に示すように、作動中フラグ格納領域はビット0〜ビット7の8ビットで構成されており、各ビットにはデータ欄に示される数値がセットされる。
同図に示すように、作動中フラグがRB遊技状態を表す“00000001”である場合、作動中フラグ格納領域のビット1〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット0には数値“1”がセットされる。また、作動中フラグがBBゲームを表す“000000010”である場合、作動中フラグ格納領域のビット0,ビット2〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット1には数値“1”がセットされる。また、作動中フラグがCBゲームを表す“000000100”である場合、作動中フラグ格納領域のビット0,ビット1、ビット3〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット2には数値“1”がセットされる。また、作動中フラグがMBゲームを表す“000001000”である場合、作動中フラグ格納領域のビット0〜ビット2、ビット4〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット3には数値“1”がセットされる。また、作動中フラグがセットされていない場合には、作動中フラグ格納領域の全てのビット0〜ビット7には数値“0”がセットされる。
図15は、遊技状態格納領域を概念的に示す図である。
この遊技状態格納領域には、遊技状態を表すデータが格納される。同図に示すように、遊技状態格納領域はビット0〜ビット7の8ビットで構成されており、各ビットにはデータ欄に示される数値がセットされる。
同図に示すように、遊技状態が一般遊技状態を表す“00000001”である場合、遊技状態格納領域のビット1〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット0には数値“1”がセットされる。また、遊技状態がRBゲームを表す“000000010”である場合、遊技状態格納領域のビット0,ビット2〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット1には数値“1”がセットされる。また、遊技状態がCBゲームを表す“000000100”である場合、遊技状態領域のビット0,ビット1、ビット3〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット2には数値“1”がセットされる。
図16(a)および同図(b)に示すテーブルは、メイン制御基板61のプログラムROM65に記憶されている加速テーブルおよび励磁パターンテーブルを概念的に示す図である。。
同図(a)に示す加速テーブルは、後述する加速制御処理(図29参照)において、ステッピングモータ45を加速および減速するのに用いられる。加速テーブルは、リール2〜4を加速および減速する順番を示す加速カウンタと、リール2〜4を加速および減速する時間を計時する加速タイマにセットされる値とが対応づけて記憶されている。加速カウンタ“0”〜“8”に対応する各リール制御処理は、同図の備考欄に示すように、それぞれ加速0〜加速4および減速5〜減速8の各処理である。
この加速テーブルの加速カウンタ“0”には、加速タイマの値として“96”が対応付けられており、加速0の処理はこの加速タイマの値“96”がカウントダウンされて“0”になるまで行われる。加速カウンタ“1”〜加速カウンタ“7”には、加速タイマの値として“2”がそれぞれ対応付けられており、加速1〜加速4および減速5〜減速7の処理はそれぞれ加速タイマの値“2”がカウントダウンされて“0”になるまで行われる。加速カウンタ“8”には、加速タイマの値として“68”が対応付けられており、減速8の処理はこの加速タイマの値“68”がカウントダウンされて“0”になるまで行われる。
同図(b)に示す励磁パターンテーブルは、後述するパルス出力処理(図31参照)において、ステッピングモータ45を2相励磁するのに用いられる。励磁パターンテーブルは、ステッピングモータ45の励磁パターンの種類を示す励磁パターンカウンタと、ステッピングモータ45の2相励磁における励磁相コイルの組合せを示す励磁パターンとが対応づけて記憶されている。
この励磁パターンテーブルの励磁パターンカウンタ“0”には、ステッピングモータ45の“1相および4相”の励磁相コイル組合せが対応付けられており、2相励磁処理はこれら各相の励磁相コイルに電流が流されて行われる。同様に、励磁パターンカウンタ“1”,“2”,“3”には、ステッピングモータ45の“3相および4相”,“2相および3相”,“1相および2相”の励磁相コイル組合せがそれぞれ対応付けられており、励磁パターンカウンタの値に応じた各2相励磁処理はこれら各相の励磁相コイルに電流が流されて行われる。
次に、図17に示すメインフローチャートを参照して、メイン制御基板61のメインCPU64の制御動作について説明する。
初めに、メインCPU64は、遊技開始時の初期化を行う(図17,S1参照)。具体的には、制御RAM66の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いて、前回のゲーム終了時における制御RAM66の指定RAM領域のクリア等を行う(S2)。具体的には、前回のゲームに使用された領域のデータ消去、次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。
次に、メインCPU64は、後述するボーナス作動監視処理を行い(S3)、続いて、後述するメダル受付・スタートチェック処理を行う(S4)。続いて、メインCPU64は、乱数発生器69で発生した抽籤用の乱数をサンプリング回路70によって抽出する(S5)。次に、メインCPU64は、後述する遊技状態監視処理を行った後(S6)、後述する内部抽籤処理を行い(S7)、続いて、リール停止制御処理(S14参照)で用いる停止テーブルを決定する(S8)。停止テーブルは、内部抽籤処理で決定した当籤役に基づき、停止テーブル決定テーブル(図10参照)が参照されて決定される。
次に、メインCPU64は、スタートコマンドを、制御RAM66の送信データ記憶領域にセットしてサブ制御基板62側へ送信する(S9)。スタートコマンドは、S6で識別した遊技状態、S7の内部抽籤処理で決定した当籤役などの情報を含むコマンドである。続いて、メインCPU64は、前回のリール回転開始から4.1秒が経過したか否かを判別する(S10)。この判別が“No”の場合、4.1秒が経過するまでウエイト処理(S11)を行う。ウエイト処理では、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理(ここでは、各リール2〜4の回転の開始を待機させる処理)が行われる。前回のリール回転開始から4.1秒が経過すると、メインCPU64は、ゲーム監視用タイマを制御RAM66にセットする(S12)。このゲーム監視用タイマは、各単位遊技の時間を監視するタイマであり、遊技者の停止ボタン31〜33の停止操作によらずに自動的に各リール2〜4を停止させるための自動停止用のタイマも含んでいる。
S12の処理が終了すると、メインCPU64は、全リール2〜4の回転開始を要求して(S13)、全リール2〜4の回転を開始させる。続いて、後述するリール停止制御処理を行なう(S14)。続いて、メインCPU64は、シンボル組合せテーブル(図7)を参照し、有効化入賞ライン上に停止表示されたシンボル組合せに基づいて、表示役および払出枚数を特定する表示役検索処理を行う(S15)。この表示役検索処理で特定される表示役と内部抽籤処理(S7参照)によって決定された当籤役の種類とが一致せず、有効化入賞ライン上に揃って表示されている表示役に誤りがあってイリーガルヒットに該当する場合には、配当枚数表示部20および液晶表示装置22にイリーガルエラーを表示する。表示役が正常でイリーガルヒットでない場合には、メインCPU64は、表示役コマンドを、制御RAM66の送信データ記憶領域にセットしてサブ制御基板62側へ送信する(S16)。表示役コマンドは、有効化入賞ライン上に実際に揃って表示されているシンボルの組合せの種類などの情報を含んだコマンドである。
次に、メインCPU64はメダル払出処理を行う(S17)。メダル払出処理では、表示役検索処理(S15参照)で決定した表示役に対応する枚数(図7参照)のメダルを遊技者に払い出す。このメダル払出処理では、クレジットで遊技が行われている状態であれば、入賞によって獲得したメダルの払出枚数分、貯留枚数表示部16に表示される貯留枚数が増加され、また、メダル投入口8へのメダル投入で遊技が行われている状態であれば、入賞によって獲得した枚数のメダルがメダル受け皿37へ払い出される。続いて、メインCPU64は、メダルの払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタを更新する(S18)。つまり、遊技状態がRB遊技状態である場合には、BBボーナス終了枚数カウンタの値をメダルの払出枚数分減算し、遊技状態がCB遊技状態である場合には、MBボーナス終了枚数カウンタの値をメダルの払出枚数分減算する。
次に、メインCPU64は、制御RAM66の作動中フラグ格納領域(図14)を参照して、RB作動中フラグ,BB作動中フラグ,CB作動中フラグまたはMB作動中フラグが“オン”であるか否かを判別する(S19)。この判別が“No”でいずれのフラグも“オン”でない場合には、後述するボーナス作動チェック処理を行う(S20)。一方、S19の判別が“Yes”で少なくともいずれかの作動中フラグが“オン”である場合には、後述するボーナス終了チェック処理を行う(S21)。S20またはS21の処理が終了すると、遊技処理はS2に戻って次の新たな単位遊技が開始される。
次に、図18を参照して、図17,S3で行われるボーナス作動監視処理について説明する。
このボーナス作動監視処理では、まず、メインCPU64は、制御RAM66の作動中フラグ格納領域(図14)を参照して、BB作動中フラグが“オン”であるか否かを判別する(図18,S31参照)。BB作動中フラグが“オン”でS31の判別が“Yes”である場合、続いてメインCPU64は、RB作動中フラグが“オン”であるか否かを判別する(S32)。RB作動中フラグが“オン”でS32の判別が“Yes”である場合、ボーナス作動監視処理は終了する。一方、RB作動中フラグが“オフ”でS32の判別が“No”である場合、メインCPU64は、ボーナス作動時テーブル(図11参照)に基づいて、RB作動中フラグを“オン”にするRB作動時処理を行い(S33)、ボーナス作動監視処理を終了する。
また、BB作動中フラグが“オフ”でS31の判別が“No”である場合、続いてメインCPU64は、MB作動中フラグが“オン”であるか否かを判別する(S34)。MB作動中フラグが“オン”でS34の判別が“Yes”である場合、メインCPU64は、CB作動中フラグを“オン”にして(S35)、ボーナス作動監視処理を終了する。一方、MB作動中フラグが“オフ”でS34の判別が“No”である場合、ボーナス作動監視処理は終了する。
次に、図19を参照して、図17,S4で行われるメダル受付・スタートチェック処理について説明する。
このメダル受付・スタートチェック処理では、まず、メインCPU64は、投入処理があるか否かを判別する(図19,S41参照)。この処理では、メダルセンサ8Sでメダル投入を検出した場合は、投入処理があったと判別される。また、貯留メダル投入スイッチ26S〜28Sが貯留メダル投入ボタン26〜28の操作を検出した場合は、投入処理があったと判別されると共に、検出した貯留メダル投入スイッチ26S〜28Sの種別に基づいて、投入枚数カウンタに加算する値が算出される。S41の判別が“YES”の場合、メインCPU64は、投入枚数カウンタの値を更新する(S42)。続いて、ベットコマンドをサブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62側へ送信する(S43)。このベットコマンドは、メダル投入口8からのメダル投入または貯留メダル投入ボタン26〜28の操作により単位遊技に賭けられたメダル枚数の情報を含むコマンドである。
次に、メインCPU64は、有効化された入賞ラインの本数を表す有効ラインカウンタに“5”を格納し(S44)、続いて、RB作動中フラグまたはCB作動中フラグはオンであるか否かを判別し(S45)、この判別が“NO”の場合には、投入枚数カウンタの値は“3”であるか否かを判別する(S46)。S45またはS46の判別が“YES”の場合、メインCPU64は、投入枚数カウンタ加算禁止処理を行う(S47)。この処理が行われた後では、S42の投入枚数カウンタの更新が禁止されて、以降にメダルが投入された場合には、投入されたメダル枚数分だけクレジットメダル枚数が更新される。S41またはS46の判別が“NO”の場合、メインCPU64は、投入枚数カウンタは“1”以上であるか否かを判別し(S48)、この判別が“YES”の場合には、スタートスイッチはオンである否か、つまり、スタートレバー30の操作に基づくスタートスイッチ30Sからの入力があるか否かを判別する(S49)。S48またはS49の判別が“NO”のときは、処理はS41に戻り、上述の処理が繰り返される。一方、判別が“YES”になると、メダル受付・スタートチェック処理は終了する。
次に、図20を参照して、図17,S6で行われる遊技状態監視処理について説明する。
この遊技状態監視処理では、まず、メインCPU64は、制御RAM66を参照して、RB作動中フラグが“オン”であるか否かを判別する(図20,S51参照)。この判別が“Yes”の場合、メインCPU64は、遊技状態をRB遊技状態にセットする(S52)。S51の判別が“No”の場合、続いて、メインCPU64は、制御RAM66を参照して、CB作動中フラグが“オン”であるか否かを判別する(S53)。この判別が“Yes”の場合、メインCPU64は、遊技状態をCB遊技状態にセットする(S54)。S53の判別が“No”の場合、メインCPU64は、遊技状態を一般遊技状態にセットする(S55)。S52,S54またはS55において遊技状態がセットされると、遊技状態監視処理は終了する。
次に、図21を参照して、図17,S7で行われる内部抽籤処理について説明する。
この内部抽籤処理において、まず、メインCPU64は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図8)を参照して、上記のS6でセットした遊技状態に基づいて、内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する(図21,S61参照)。続いて、メインCPU64は、持越役格納領域(図13)にBB1またはBB2のフラグがセットされているか否かを判別する(S62)。この判別が“NO”の場合には、次に、MB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S63)。S62またはS63の判別が“YES”の場合には抽籤回数を“4”に変更する(S64)。S64の処理の後、または、S63の判別が“NO”の場合には、次に、メインCPU64は、図17,S5の乱数抽出処理で抽出されて乱数格納領域に格納されている乱数値Rと、抽籤回数に応じた下限値L(図9参照)を比較し(S65)、続いて、乱数値Rは下限値L以上(L≦R)であるか否かを判別する(S66)。この判別が“YES”の場合には、メインCPU64は、乱数格納領域に格納されている乱数値Rと、抽籤回数に応じた上限値H(図9参照)を比較し(S67)、続いて、乱数値Rは上限値H以下(H≧R)であるか否かを判別する(S68)。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、内部抽籤テーブル(図9参照)を参照して、抽籤回数に応じて内部当籤役を特定し(S69)、続いて、特定された内部当籤役はBB1、BB2またはMBであるか否かを判別する(S70)。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、内部当籤役に基づいて持越役格納領域(図13)にそのフラグをセットする(S71)。
S70の判別が“NO”の場合、または、S71の処理の後、メインCPU64は、内部当籤役と持越役格納領域の論理和を内部当籤役格納領域(図12)に格納する(S72)。S66またはS68の判別が“NO”の場合、または、S72の処理の後、メインCPU64は、抽籤回数を“1”減算し(S73)、続いて、抽籤回数は“0”であるか否かを判別する(S74)。この判別が“NO”の場合、メインCPU64は、処理をS65に戻し、上述の処理を繰り返す。一方、S74の判別が“YES”の場合、メインCPU64は、内部当籤役と持越役格納領域(図13)との論理和を内部当籤役格納領域(図12)に格納する(S75)。次に、CB作動中フラグはオンであるか否かを判別し(S76)、この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、内部当籤役格納領域のビット0〜ビット2をオンにする(S77)。S76の判別が“NO”の場合、またはS77の処理を終えると、メインCPU64は内部抽籤処理を終了する。
次に、図22を参照して、図17,S14で行なわれるリール停止制御処理について説明する。 このリール停止制御処理では、まず、メインCPU64は、いずれかの有効な停止ボタン31〜33が押圧操作されたか否かを判別する(図22,S81)。いずれかの有効な停止ボタン31〜33が押圧操作されてこの判別が“YES”の場合、続いて、モータ駆動回路73によってステッピングモータ45へ供給されるパルスの数を計数するパルスカウンタの値は、14よりも小さいか否かを判別する(S82)。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、後述する図柄更新処理を行う(S83)。S82の判別が“NO”の場合、またはS83の処理を終えると、メインCPU64は、遊技状態格納領域(図15)を参照して現在の遊技状態がCB遊技状態であるか否かを判別する(S84)。この判別が“NO”の場合、メインCPU64は、内部抽籤処理によって決定された内部当籤役に基づいて、0〜5のうちの何れかを滑りコマ数として決定し、制御RAM66の所定領域に格納する(S85)。一方、S84の判別が“YES”の場合、メインCPU64は、内部抽籤処理によって決定された内部当籤役に基づいて、0〜2のうちの何れかを滑りコマ数として決定し、制御RAM66の所定領域に格納する(S86)。
S85またはS86の処理の後、メインCPU64は、現在の滑りコマ数は0であるか否かを判別する(S87)。この判別が“NO”の場合、メインCPU64は、現在の滑りコマ数は1であるか否かを判別する(S88)。この判別が“NO”の場合、メインCPU64は、後述する図柄更新処理を行い(S89)、その後、滑りコマ数を1減算して(S90)、S88〜S90の処理を繰り返す。現在の滑りコマ数が1になってS88の判別が“YES”になると、メインCPU64は、制御RAM66に設けた最終滑りフラグをオンし(S91)、リール2〜4の回転位置を示す図柄カウンタの値を1加算する(S92)。
メインCPU64は、後述(図30参照)するように、通常、パルスカウンタの値に基づいて図柄カウンタの値を決定し、各リール2〜4のシンボルの位置を把握しているが、ステッピングモータ45が全相励磁されている間は、パルスカウンタの値にかかわらず図柄カウンタの値をS92で更新することにより、図柄位置を把握する。
S87の判別が“YES”の場合、またはS92の処理を終えると、メインCPU64は、制御対象として該当する何れかのリール2〜4の回転停止を要求する処理を行う(S93)。そして、押圧操作が有効な停止ボタン31〜33が有るか否かを判別し(S94)、この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、S81に処理を戻して上述した処理を繰り返す。一方、S94の判別が“NO”の場合、メインCPU64は、リール停止制御処理を終了する。
図23は、上記のリール停止制御処理のS83,S89で行われる図柄更新処理を示すフローチャートである。
この図柄更新処理では、メインCPU64は、リール2〜4の回転位置を示す図柄カウンタの値が変化したか否かを判別している(図23,S101参照)。この判別は“YES”になるまで繰り返され、判別がYES”になると、メインCPU64は、図柄更新処理を終了する。図柄カウンタの値は、モータ駆動回路73によってステッピングモータ45へ16パルスが供給されると、1加算されて変化する(図30,S213,S214参照)。この変化の検出により、リール2〜4が1図柄分回転したことが検出される。
次に、図24を参照して、図17,S20で行われるボーナス作動チェック処理について説明する。
このボーナス作動チェック処理では、まず、メインCPU64は、有効化入賞ライン上に実際に揃って表示されている表示役がBBであるか否かを判別する(図24,S121参照)。この判別が“Yes”である場合、メインCPU64は、ボーナス作動時テーブル(図11参照)に基づいてBB作動時処理を行う(S122)。この処理では、メインCPU64は、ボーナス作動時テーブルに基づいてBB作動中フラグを“オン”にし、ボーナス終了枚数カウンタに、BB作動時の払出可能枚数である“350”をセットする。
一方、S121の判別が“No”である場合、メインCPU64は、表示役がMBであるか否かを判別する(S123)。この判別が“No”である場合、つまり、表示役がBBおよびMBのいずれでもない場合、ボーナス作動チェック処理は終了する。S123の判別が“Yes”である場合、メインCPU64は、ボーナス作動時テーブル(図11参照)に基づいてMB作動時処理を行う(S124)。この処理では、メインCPU64は、ボーナス作動時テーブルに基づいてMB作動中フラグを“オン”にし、ボーナス終了枚数カウンタにMB作動時の払出可能枚数である“250”をセットする。
S122またはS124の処理が終了すると、メインCPU64は、今回の単位遊技で成立した表示役に対応する持越役をクリアして(S125)、ボーナス作動チェック処理を終了する。
次に、図25を参照して、図17,S21で行われるボーナス終了チェック処理について説明する。
このボーナス終了チェック処理では、まず、メインCPU64は、制御RAM66を参照して、RB作動中フラグが“オン”であるか否かを判別する(図25,S131参照)。RB遊技状態でなくてS131の判別が“No”である場合、メインCPU64は、図18,S35のボーナス作動監視処理で“オン”にしたCB作動中フラグを“オフ”にする(S132)。続いて、メインCPU64は、制御RAM66を参照してMBボーナス終了枚数カウンタが“0”であるか否かを判別する(S133)。この判別が“No”である場合、ボーナス終了チェック処理は終了する。一方、MBボーナス終了枚数カウンタが“0”でS133の判別が“Yes”である場合、処理はS142に移る。
一方、RB遊技状態であってS131の判別が“Yes”である場合、メインCPU64は、今回のRB遊技状態における単位遊技で入賞が成立したか否かを判別する(S134)。この判別が“Yes”である場合、メインCPU64は、制御RAM66を参照してBBボーナス終了枚数カウンタが“0”であるか否かを判別する(S135)。BB作動中における払出枚数が350枚に達してS135の判別が“Yes”である場合、メインCPU64は、BB作動中フラグを“オフ”にするBB終了時処理を行い(S136)、処理はS142に移る。
MB作動中における払出枚数が250枚に達してS133の判別が“Yes”である場合、または、S136の処理が終了すると、続いて、メインCPU64は、制御RAM66を参照して、MB作動中フラグが“オン”になっているか否かを判別する(S142)。この判別が“No”である場合、ボーナス終了チェック処理は終了する。一方、S142の判別が“Yes”である場合には、MB作動中フラグを“オフ”にするMB終了時処理を行い(S143)、ボーナス終了チェック処理を終了する。
また、S135の判別が“No”である場合、メインCPU64は、RB入賞回数カウンタの値すなわち入賞可能回数を“1”減算し(S137)、入賞可能回数が“0”になっているか否かを判別する(S138)。入賞可能回数が“0”でなくてS138の判別が“No”である場合、または、今回のRB遊技状態における単位遊技で入賞が成立せずにS134の判別が“No”である場合には、RB遊技回数カウンタの値すなわち遊技可能回数を“1”減算する(S139)。続いて、メインCPU64は、遊技可能回数が“0”になっているか否かを判別する(S140)。この判別が“No”である場合、ボーナス終了チェック処理は終了する。一方、遊技可能回数が“0”でS140の判別が“Yes”である場合、または、入賞可能回数が“0”でS138の判別が“Yes”である場合には、メインCPU64は、RB作動中フラグを“オフ”にするRB終了時処理を行い(S141)、ボーナス終了チェック処理を終了する。
次に、図26のフローチャートを参照して、例えば、1.1173ms毎にメイン制御基板61で定期的に行われる割込処理の概略について説明する。
この割込処理では、まず、メインCPU64は、レジスタに格納されたデータを制御RAM66の所定領域に一旦退避させた後、入力ポートチェック処理を行う(図26,S151参照)。この入力ポートチェック処理では、投入メダルセンサ8Sやスタートスイッチ30S等の入力信号発生手段からI/Oポート71に入力された信号の有無をチェックし、入力された信号があるときはそれを取得する。続いて、メインCPU64は、本割込処理が行われる回数を計数する割込カウンタを1加算する(S152)。次に、この割込カウンタの値が偶数であるか否かを判別する(S153)。この判別が“NO”の場合、つまり、2回に1回の本割込処理で、メインCPU64は、右リール4に関する情報を制御RAM66の所定領域にセットする(S154)。その後、後述するリール制御処理を行い(S155)、次に、中リール3に関する情報を制御RAM66の所定領域にセットする(S156)。その後、後述するリール制御処理を行い(S157)、次に、左リール2に関する情報を制御RAM66の所定領域にセットする(S158)。その後、後述するリール制御処理を行う(S159)。
S153の判別が“YES”の場合、またはS159の処理の後、メインCPU64は、貯留枚数表示部16やボーナスカウント表示部18、配当枚数表示部20などを構成する各表示部を表示数値に応じて点灯または消灯する7SEG駆動処理を行う(S160)。次に、各種ランプ(BETランプ13〜15、スタートランプ17、WINランプ19、インサートランプ21)を、各ランプの点灯または消灯のタイミングに応じて点灯または消灯するランプ駆動処理を行う(S161)。その後、メインCPU64は、制御RAM66の所定領域に退避させたデータをレジスタに復帰させて、割込処理を終了する。
次に、図27を参照して、上記の割込処理のS155,S157,S159で行われるリール制御処理について説明する。
このリール制御処理では、まず、メインCPU64は、リール識別情報に示されるリール2〜4の状態が「制御中」であるか否かを判別する(図27,S171参照)。「制御中」でなくてこの判別が“NO”の場合は、そのままリール制御処理は終了する。なお、この「制御中」は、後述する停止制御処理(S33)のS248の処理が行われて「非制御中」がセットされるまでの間は、維持される。次に、メインCPU64は、リール2〜4の回転開始が要求されたか否かを判別する(S172)。具体的には、図17のメインフローチャートのS13にて行われる全リールの回転開始の要求が検出されたか否かを判別する。この判別が“YES”の場合は、メインCPU64は、後述する回転開始処理を行い(S173)、リール制御処理を終了する。また、S172の判別が“NO”の場合は、リール2〜4の状態が「加速制御中」であるか否かを判別する(S174)。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、後述する加速制御処理を行い(S175)、リール制御処理を終了する。
また、S174の判別が“NO”の場合、メインCPUは、停止ボタン31〜33の操作によってリール2〜4の回転停止が要求されたか否かを判別する(S176)。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、後述する停止要求処理を行い(S177)、リール制御処理を終了する。また、S176の判別が“NO”の場合、メインCPU64は、リール2〜4の状態が「停止制御中」か否かを判別する(S178)。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は後述する停止制御処理を行い(S179)、リール制御処理を終了する。
また、S178の判別が“NO”の場合、メインCPUは、リールインデックスが検知されたか否かを判別する(S180)。つまり、遮蔽板50がリールドラム43の回転に伴ってホトセンサ49を通過するのを検出したか否かを判別する。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、パルスカウンタに0をセットする(S181)と共に、図柄カウンタに0をセットし(S182)、リール2〜4の1回転の検知に伴って各カウンタの値をリセットする。S180の判別が“NO”の場合、またはS182の処理を終えると、メインCPU64は、後述するパルスカウンタ更新処理を行い(S183)、リール制御処理を終了する。
次に、図28を参照して、上記のリール制御処理のS173で行われる回転開始処理について説明する。
この回転開始処理では、まず、メインCPU64は、リール2〜4の状態を「加速制御中」に設定する(図28,S191参照)。続いて、加速テーブルカウンタの値に“0”をセットし(S192)、次に、加速タイマの値に“1”をセットする(S193)。次に、メインCPU64は、後述する加速制御処理を行い(S194)、回転開始処理を終了する。
次に、図29を参照して、図27のリール制御処理のS175および図28の回転開始処理のS194で行われる加速制御処理について説明する。
この加速制御処理において、まず、メインCPU64は、加速タイマの値を“1”減算し(図29,S201参照)、続いて、加速タイマの値が“0”であるか否かを判別する(S202)。この判別が“YES”の場合に、メインCPU64は、加速テーブル(図16(a))を参照し、加速テーブルカウンタの値に基づいて加速タイマを決定し、決定した加速タイマをセットする(S203)。次に、メインCPU64は、加速テーブルカウンタの値に“1”を加算し(S204)、続いて、加速テーブルカウンタの値は“5”であるか否かを判別する(S205)。この判別が“YES”の場合は、メインCPU64は、リール2〜4の状態を「定速制御中」に設定する(S206)。加速カウンタの値が“5”でなくてS205の判別が“NO”の場合、または、S206の処理が行われた後、メインCPU64は、後述するパルスカウンタ更新処理を行う(S207)。加速タイマの値が“0”でなくてS202の判別が“NO”の場合、または、S207のパルスカウンタ更新処理が行われた後、加速制御処理は終了する。
次に、図30を参照して、図27のリール制御処理のS183および図29の加速制御処理のS207で行われるパルスカウンタ更新処理について説明する。
このパルスカウンタ更新処理では、メインCPU64は、パルスカウンタの値から“1”を減算し(図30,S211参照)、続いて、パルスカウンタの値は“0”であるか否かを判別する(S212)。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、ステッピングモータ45に供給される駆動パルスの数をカウントするパルスカウンタの値に“16”をセットする(S213)。次に、メインCPU64は、回転するシンボル数をカウントする図柄カウンタの値に“1”を加算し(S214)、次に、図柄カウンタの値が“20”を超えるか否かを判別する(S215)。この判別が“YES”の場合、リール2〜4が1回転したので、メインCPU64は図柄カウンタをクリアし(S216)、図柄カウンタをリセットする。S212もしくはS215の判別が“NO”の場合、または、S216の処理を行った後、メインCPU64は、後述するパルス出力処理を行い(S217)、パルスカウンタ更新処理を終了する。
次に、図31を参照して、このS217で行われるパルス出力処理について説明する。
このパルス出力処理では、まず、メインCPU64は、ステッピングモータ45を駆動させるためのコモン信号をオンにする(図31,S221参照)。次に、加速テーブルカウンタの値は“8”であるか否かを判別する(S222)。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、さらに、図22,S91の処理において最終滑りフラグがオンにされたか否かを判別し(S223)、この判別またはS222の判別が“NO”の場合、励磁パターンカウンタ(図16(b)参照)の値が3であるか否かを判別する(S224)。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、励磁パターンカウンタの値を“−1”に設定し(S225)、判別が“NO”の場合、またはこのS225の処理を終えた後、励磁パターンカウンタの値を1加算する(S226)。次に、励磁パターンテーブル(図16(b)参照)を参照し、励磁パターンカウンタの値に基づいて、2相励磁するステッピングモータ45の励磁パターンを決定する(S227)。
最終滑りフラグがオンにされていてS223の判別が“YES”の場合、メインCPU64は、ステッピングモータ45の励磁パターンとして全相励磁を決定し(S228)、ステッピングモータ45の全励磁相コイルに電流を通電してオンにすることを決定する。S227またはS228の処理を終えた後、メインCPU64は、決定された励磁パターンに基づいて、モータ駆動回路73から各ステッピングモータ45へ励磁信号を供給し(S229)、パルス出力処理を終了する。
次に、図32を参照して、図27のリール制御処理のS177で行われる停止要求処理について説明する。
この停止要求処理では、メインCPU64は、リール2〜4の状態を「停止制御中」に設定する(図32,S231参照)。続いて、CB作動中フラグはオンであるか否かを判別し(S232)、この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、加速テーブルカウンタに“7”をセットする(S233)。判別が“NO”の場合、またはS233の処理を終えた後、メインCPU64は、後述する停止制御処理を行い(S234)、停止要求処理を終了する。
次に、図33を参照して、図27のリール制御処理のS179および図32の停止要求処理のS234で行われる停止制御処理について説明する。
この停止制御処理において、まず、メインCPU64は、加速タイマの値を“1”減算し(図33,S241参照)、続いて、加速タイマの値が“0”であるか否かを判別する(S242)。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、加速テーブルカウンタの値が“9”であるか否かを判別する(S243)。この判別が“NO”の場合は、加速テーブル(図16(a))を参照し、加速テーブルカウンタの値に基づいて加速タイマをセットする(S244)。そして、加速テーブルカウンタの値に“1”を加算し(S245)、続いて、上述したパルス出力処理(図31参照)を行い(S246)、停止制御処理を終了する。
加速テーブルカウンタの値が“9”でS243の判別が“YES”の場合、加速テーブルに従った加速および減速処理の終了時であるため、メインCPU64は、ステッピングモータ45の全励磁相コイルへの通電を止めて全相オフとし(S247)、「非制御中」をセットして(S248)して、停止制御処理を終了する。
このような本実施形態によるパチスロ機1によれば、上述したように、停止ボタン31〜33が操作されると(図22,S81の判別が“YES”)、内部当籤役等に基づいて決定された滑りコマ数(図22,S85,S86参照)を減算しつつ(図22,S90参照)、リール2〜4の回転を継続する。上記減算の結果、滑りコマ数が残り「1」になると(図22,S88の判別が“YES”)、最終滑りフラグをオンし(図22,S91参照)、加速テーブル(図16(a)参照)の加速テーブルカウンタの値5,6,7の時にそれぞれ加速タイマ「2」の時間ずつステッピングモータ45を2相励磁して減速5,6,7の減速処理を行い(図31,S227、S229参照)、リール2〜4の回転を停止制御する。その後、加速テーブルカウンタの値8の時に加速タイマ「68」の時間だけステッピングモータ45を全相励磁し(図31,S228、S229参照)、リール2〜4の回転の安定化を図り、加速テーブルカウンタの値が9になると、全相励磁をオフとする(図33,S247参照)。この全相励磁中には、2相励磁といった励磁相を切り替えるステッピングモータ45のロータ制御は行われないが、リール2〜4は回転が継続し、1コマ分移動すると、停止する。
本実施形態では、前述したように、ステッピングモータ45のディテントトルクTdと各リール2〜4の慣性モーメントJは、停止制御手段によるステッピングモータ45の全相励磁によって(図31,S228およびS229参照)、上記のように滑りコマの最後のコマを1コマ分移動させる値に設定されている。このため、リール2〜4は、2相励磁による停止制御が終わった後も滑り続け、滑りコマ数が従来の最大4コマから最大5コマに、CBゲーム時には最大1コマから最大2コマに、1つ増える。つまり、ステッピングモータ45のディテントトルクTdおよびリール2〜4の慣性モーメントJのうちの少なくとも一方の考慮は必要なものの、電気的処理手段の追加等は不要であり、基本的に、所定の条件が成立したときに全相励磁を行うというソフトウエアの処理を追加するのみで、決定可能な滑りコマ数を増やすことができる。すなわち、励磁相を切り替える電気的制御およびそのための時間を増やすことなく、シンボルの制御図柄数である滑りコマ数を増やすことが可能になる。この結果、リール2〜4に表すシンボルの配列の設計における自由度は増す。
なお、上記実施形態の説明では、最終滑りフラグがオンのとき、ステッピングモータ45の全相をオンする、即ち全相を励磁することによって、リール2〜4の回転がその慣性により継続するように構成したが、この全相励磁の代わりにステッピングモータ45の全相をオフすることによっても、基本的には、上記実施形態と同様の作用効果が奏される。