JP2007116848A - 保護チューブ挿入具とそれを用いた保護チューブ装着方法 - Google Patents

保護チューブ挿入具とそれを用いた保護チューブ装着方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ハーネス製造工程等でワイヤハーネスに保護チューブ挿入具をスムーズ且つ確実にセットし、効率良く確実に且つ電線を傷めることなく保護チューブを装着する。
【解決手段】湾曲状のハーネス挿通部9,44の径方向にチューブ誘導部4,42を突出して設け、ハーネス挿通部は自由状態でチューブ誘導部の突出方向とは反対側にハーネス挿入用の開口53を有し、ハーネス挿通部を縮径方向に押圧して開口を閉止可能な保護チューブ挿入具1,41を採用する。ハーネス挿通部9,44に対してチューブ誘導部4,42を垂直ないしそれに近い角度で立ち上げた。ハーネス挿通部9,44はチューブ誘導部側にヒンジ8,52を有し、ヒンジを支点に開閉自在である。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばハーネス布線板上のワイヤハーネスに簡単且つ確実に保護チューブを装着することのできる保護チューブ挿入具とそれを用いた保護チューブ装着方法に関するものである。
図9〜図10は、従来の保護チューブ挿入具とそれを用いた保護チューブ装着方法の一形態を示すものである(特許文献1参照)。
この保護チューブ挿入具61は、電線62を挿通させる筒状のハーネス挿通部63と、ハーネス挿通部63の一端側から斜め上向きに一体に突出形成された筒状のチューブ誘導部64と、ハーネス挿通部63から下向きに突出し、閉じ方向のばね67の付勢力に抗して握り操作でハーネス挿通部63とチューブ誘導部64を上側で開かせるクリップ状の握り部65とを有している。
チューブ誘導部64はハーネス挿通部63に連通し、ハーネス挿通部63と共に下側の握り部65側で分割されて、下側のヒンジ部を支点に開閉自在で、開いた際に上側にハーネス挿入用の開口が形成される。開口からハーネス挿通部63と誘導部64との両方に電線62を選択的に挿通可能となっている。複数本の電線62でワイヤハーネスが構成される。なお、上下とはチューブ挿入時の方向に対応したものである。
ハーネス挿通部63を開いて電線62を挿通した後、ハーネス挿通部63を閉じ、合成樹脂製の保護チューブ66をチューブ誘導部64の先端側からチューブ誘導部64に沿ってスライド式に挿入する。保護チューブ66は長手方向の切れ目を有したものである。チューブ誘導部64からハーネス挿通部63に沿って保護チューブ66の切れ目が開かれ、切れ目から電線62が保護チューブ66内に挿入される。
上記以外の保護チューブ挿入具(図示せず)としては、筒状のハーネス挿通部の上部に略板状のチューブ誘導部を設け、ハーネス挿通部をばねの付勢力で閉じ、下側の一対の握り部の摘み操作で上側からクリップ式に開くようにした保護チューブ挿入具が公知である。この保護チューブ挿入具の作用は前例のものと同じである。
図11は、従来の保護チューブ挿入具とそれを用いた保護チューブ装着方法の他の形態を示すものである(特許文献2参照)。
この保護チューブ挿入具71は、断面U字状に屈曲した可撓性の樹脂板で構成され、対向する左右の略三角形状の壁部72の傾斜状の上辺73に外向きの鍔部74が設けられたものである。ワイヤハーネス75に対して下側から保護チューブ挿入具71がセットされ、両鍔部74に沿って保護チューブ76が上から下に斜めに挿入案内される。
特開2004−48927号公報(図16,図18) 特開平7−245840号公報(図1)
しかしながら、上記従来の保護チューブ挿入具とそれを用いた保護チューブ装着方法にあっては、例えば図12に示す如く、ハーネス製造工程においてハーネス布線板55上の受け具56でワイヤハーネス32(複数本の電線31)を支持した状態で、両受け具56の間に下側から保護チューブ挿入具71を挿入セットしなければならず、受け具56の高さが低い場合には、保護チューブ挿入具71が布線板55や受け部56の支柱部分に干渉して、セット作業を行いにくいという懸念があった。
また、保護チューブ挿入具71の長さが長くなりやすいために、両受け具56の間隔Pが狭い場合には、保護チューブ挿入具71のセットをうまく行うことができず、行えたとしてもセット作業性が悪いという懸念があった。これらの懸念は、図11の保護チューブ挿入具71に限らず、上側から電線を挿入する図9等の保護チューブ挿入具61においても同様に生じるものである。
また、図9等の例において、保護チューブ挿入具61の環状のハーネス挿通部63が下側を支点として上側で開き、上側において保護チューブ66がチューブ誘導部64に向けて挿入されるので、例えば電線62がハーネス挿通部63の頂部の接合端から外側に飛び出した場合に、電線62を保護チューブ66の先端で強く押圧して傷め兼ねないという懸念があった。
本発明は、上記した点に鑑み、例えばハーネス製造工程でハーネス布線板上のワイヤハーネスにスムーズ且つ確実にセットすることができ、効率良く確実に且つ電線を傷めることなくワイヤハーネスに保護チューブを装着することのできる保護チューブ挿入具とそれを用いた保護チューブ装着方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る保護チューブ挿入具は、湾曲状のハーネス挿通部の径方向にチューブ誘導部が突出して設けられ、該ハーネス挿通部が自由状態において該チューブ誘導部の突出方向とは反対側にハーネス挿入用の開口を有し、該ハーネス挿通部を縮径方向に押圧して該開口を閉止可能であることを特徴とする。
上記構成により、ハーネス挿通部の自由状態(力を加えない状態)で開口が開いており、ハーネス挿通部を水平なワイヤハーネスに対して例えば上方から下向きに被せるようにセットすることで、下側の開口からワイヤハーネスが上向きにハーネス挿通部内に挿入される。その状態で湾曲状のハーネス挿通部を手指等で縮径方向に押圧して開口を閉じ、上側のチューブ誘導部から下向きに保護チューブをワイヤハーネスに外挿させる。チューブ誘導部は略環状や略半環状等、種々の形態のものを使用可能である。保護チューブはコルゲートチューブやビニルチューブ等、長手方向の切り口を有したものである。チューブ誘導部とハーネス挿通部とは一体又は別体に連結されていればよい。また、ハーネス挿通部の開口が下側に位置するから、万一、開口から電線が飛び出しても、上側のチューブ誘導部に沿って挿入される保護チューブの先端が、飛び出した電線に干渉することがない。
請求項2に係る保護チューブ挿入具は、請求項1記載の保護チューブ挿入具において、前記ハーネス挿通部に対して前記チューブ誘導部が垂直ないしそれに近い角度で立ち上げられたことを特徴とする。
上記構成により、チューブ誘導部とハーネス挿通部とが垂直ないしそれに近い角度で交差することで、チューブ誘導部がハーネス挿通部の長さの範囲に収められ、ハーネス挿通部の前後端からチューブ誘導部が前後に突出することがないから、ハーネス挿通部の全長が短縮化される。
請求項3に係る保護チューブ挿入具は、請求項1又は2記載の保護チューブ挿入具において、前記ハーネス挿通部が前記チューブ誘導部側にヒンジを有し、該ヒンジを支点に開閉自在であることを特徴とする。
上記構成により、自由状態で湾曲状のハーネス挿通部の左右の周壁が例えば中央のヒンジから小さな操作力で内向きに回動してスムーズに環状に閉じる。ヒンジを設けない場合は、ハーネス挿通部全体を可撓性とし、中央から左右の周壁が内向きに手指等でヒンジがある場合よりも強く押圧されて閉じる。
請求項4に係る保護チューブを用いた保護チューブ装着方法は、請求項1〜3の何れかに記載の保護チューブ挿入具を用いた保護チューブ装着方法であって、ワイヤハーネスに対して前記ハーネス挿通部を上方からセットし、該ハーネス挿通部の下側の前記開口を閉じて、保護チューブを前記チューブ誘導部から該ワイヤハーネスに装着させることを特徴とする。
上記構成により、ハーネス挿通部の自由状態(力を加えない状態)で開口が開いており、ハーネス挿通部を水平なワイヤハーネスに対して例えば上方から下向きに被せるようにセットすることで、下側の開口からワイヤハーネスが上向きにハーネス挿通部内に挿入される。その状態で湾曲状のハーネス挿通部を手指等で縮径方向に押圧して開口を閉じ、上側のチューブ誘導部から下向きに保護チューブをワイヤハーネスに外挿させる。ハーネス挿通部の開口が下側に位置するから、万一、開口から電線が飛び出しても、上側のチューブ誘導部に沿って挿入される保護チューブの先端が、飛び出した電線に干渉することがない。
請求項1記載の発明によれば、例えばハーネス布線板上に水平に配索されたワイヤハーネスに対してハーネス挿通部を上側からセットし、且つ上側から保護チューブを外挿させることができるから、従来のような保護チューブ挿入具と布線板等との干渉が起こらず、保護チューブの装着作業性が向上する。また、閉じた開口から電線が飛び出した場合でも、電線に保護チューブが干渉することがなく、電線の傷付きや変形等が防止され、通電の信頼性が高まる。
請求項2記載の発明によれば、ハーネス挿通部の長さを短くすることができるから、例えばハーネス布線板上の各ハーネス受け具間にハーネス挿通部を受け具との干渉なく容易に挿通させることができ、これによっても保護チューブの装着作業性が向上する。
請求項3記載の発明によれば、ヒンジを支点にハーネス挿通部を小さな力で容易に閉じることができるから、保護チューブの装着作業性が一層向上する。
請求項4記載の発明によれば、例えばハーネス布線板上に水平に配索されたワイヤハーネスに対してハーネス挿通部を上側からセットし、且つ上側から保護チューブを外挿させることができるから、従来のような保護チューブ挿入具と布線板等との干渉が起こらず、保護チューブの装着作業性が向上する。また、閉じた開口から電線が飛び出した場合でも、電線に保護チューブが干渉することがなく、電線の傷付きや変形等が防止され、通電の信頼性が高まる。
図1〜図3は、本発明に係る保護チューブ挿入具とそれを用いた保護チューブ装着方法の一実施形態を示すものである。
この保護チューブ挿入具41は、合成樹脂を材料として、斜め上向きないしほぼ垂直に立ち上げられた略半環状のチューブ誘導部42と、チューブ誘導部42の外縁に沿って形成された鍔部43と、チューブ誘導部42に交差して水平に続く、自由状態で湾曲状(略半環状)のハーネス挿通部44とを備えたものである。チューブ誘導部42は筒状にはなっておらず、半円ないしそれ以上の角度で略半環状に形成され、正面側に幅広な開口46を有している。
保護チューブである合成樹脂製の既存のコルゲートチューブ12が誘導部42の先端部(誘導先端部)45で拡径された状態で誘導部42の左右両側の鍔部43に沿ってハーネス挿通部(線状体挿通部)44に誘導され、ハーネス挿通部44を経てワイヤハーネス32の外周側に案内される。
誘導先端部45は、図2(図1の矢視A背面図)にも示す如く、半環状のラッパ状に拡径(拡幅)されて誘導部42の幅狭な長手方向中間部に続き、幅狭な中間部47は再度、順次拡幅しつつハーネス挿通部44の左右両側の周壁51に続いている。誘導先端部45の先端(上端)45bは比較的鋭利に尖っており、コルゲートチューブ内に誘導先端部45をスムーズ且つ確実に差し込めるようになっている。挿入誘導部45の長手方向中間部(誘導中間部)47は括れた状態となっている。
誘導中間部47から誘導基端部48にかけて開口46の端縁はハーネス挿通部44の一端部(開口46が向いた側の端部)44aに向けて湾曲状に形成されている。誘導基端部48はハーネス挿通部44のほぼ全幅に渡って拡幅されている。
誘導先端部45から誘導中間部47を経て誘導基端部48にかけて、すなわち誘導部42の全長に渡って、誘導部42の幅方向の両端縁(開口46の両側端)に鍔部43が径方向外向きに突出形成されている。鍔部43は誘導部42の外壁面49に交差して一体に続いている。鍔部43の突出長さはコルゲートチューブ(保護チューブ)12が開いて例えば切り口16の両端縁16aが鍔部43から外れない程度の長さであればよい。鍔部43はコルゲートチューブ12の例えば切り口部分に対する誘導用のガイド部として作用する。
ハーネス挿通部44は自由状態において略半円状ないしそれ以上の角度で下向きに略逆U字状に形成されている。自由状態とは力を加えない状態のことである。ハーネス挿通部44の上端(頂部)には薄肉のヒンジ52が形成され、ヒンジ52を支点にハーネス挿通部44を開閉自在となっている。ハーネス挿通部44の左右の周壁51の下端51aは自由端となっており、図3(a)(b)の如く閉じ時に両自由端51a同士が接して下側の開口53を封止して電線31の脱落を阻止する。ハーネス挿通部44は開閉方向の可撓性を有していることが好ましい。
作業者がハーネス挿通部44の左右の周壁51を手指で摘んで内向き押圧することで、ハーネス挿通部44が環状に閉止される。手指によらず自動布線機等のアーム(図示せず)でハーネス挿通部44を両側から押圧して閉止させることも可能である。また、先端部にロックを設け、閉鎖状態に保持する構造としてもよい。
また、ヒンジ52を形成せずに、湾曲状のハーネス挿通部44を可撓性の高い材料で形成し、頂部(図1の例でヒンジ52のある部位)を支点に略半円状ないし略逆U字状の状態から環状に閉じるようにすることも可能である。また、ハーネス挿通部44の左右端に外向きの湾曲状のガイド鍔部(図示せず)を形成すれば、閉じ時における電線31の挟み込みを防止可能である。
ハーネス挿通部44はチューブ誘導部42に一体に樹脂成形されることが好ましい。ハーネス挿通部44の頂部にヒンジ52を設ける場合、チューブ誘導部42の基端(下端)の中央48aは切欠して、その切欠孔(図示せず)にヒンジ52を挿通させるようにしてもよい。また、チューブ誘導部42の基端に左右一対の湾曲状の周壁51でなるハーネス挿通部を一体樹脂成形し、図1のチューブ誘導部42の開口46側でハーネス挿通部44の上壁部54を切欠した形態とすることも可能である。また、一体成形が困難な場合は、ハーネス挿通部44とチューブ誘導部42を別体に樹脂成形し、ハーネス挿通部44にチューブ誘導部42の基端部(下端部)を可撓性のワイヤや紐等の連結手段(図示せず)で連結させることも可能である。
図1のコルゲートチューブ12は周方向の凹溝14と凸条15を交互に配列して良好な屈曲性を付与した既存のものであり、図4(a)にも示す如く、本例のコルゲートチューブ12は自由状態で長手方向の切り口(切れ目)16が上下にラップして閉じられている。ラップ部17において外側と内側の各凹溝14及び各凸条15はそれぞれ重なっている。
なお、後述の第二の実施形態においてもそうであるが、切り口部分のラップしない(スリット状の切れ目16を長手方向に形成した)コルゲートチューブを用いることも無論可能である。
図2の誘導先端部45の外幅寸法をW、コルゲートチューブ12(図4(b))の最小開き時(切り口6のラップを解除した時)の内径寸法をDとした場合、W>D の式で各部の寸法が規定される。
図1,図3(a)の如く、ワイヤハーネス32に対して下向きに半環状に開いたハーネス挿通部44を上方から被せるようにセットすると共に、図3(b)の如く、作業者の手指等でハーネス挿通部44を環状に閉じ、チューブ誘導部42を上向きに配置した状態で、コルゲートチューブ12を誘導部42に沿ってワイヤハーネス32に装着する。
すなわち、コルゲートチューブ12の内周部を誘導先端部45に係合させる(誘導先端部45の外側にコルゲートチューブ12を挿入すなわち外挿する)ことで、コルゲートチューブ12が拡径され、切り口16のラップがなくなり、その状態で誘導部42に沿ってコルゲートチューブ12の先端部が案内されつつ、チューブ先端の切り口16の内端縁16aが鍔部43に沿って誘導基端部48からハーネス挿通部44を経て、あるいは誘導基端部48から直接に複数本の電線31でなるワイヤハーネス32の外周側に案内されて、ワイヤハーネス32の外側にコルゲートチューブ12が順次装着される。
図5は、上記保護チューブ挿入具のセット方法(保護チューブ装着方法)の一例を示すものであり、ハーネス布線板55に立設された複数のUフォーク状の受け具56にワイヤハーネス32(複数本の絶縁被覆電線31)が布線され、隣接する二つの受け具56の間で、上方からワイヤハーネス32に保護チューブ挿入具41がセットされる。
保護チューブ挿入具41のハーネス挿通部44の水平方向長さLは二つの受け具56の間の距離(間隔)Pよりも十分小さく設定され、チューブ誘導部42はハーネス挿通部44の長さLの範囲内に収まっている。すなわち、ハーネス挿通部44の前後両端44aからチューブ誘導部42が前後に突出しないように、ハーネス挿通部44からチューブ誘導部42がほぼ垂直に立ち上げられている。チューブ誘導部42の両側の鍔部43はハーネス挿通部44の開口46側の端部44aないしその近傍まで延長されている。
ハーネス受け具56は支柱57とその先端のU字状等の受け部58とで構成された金属製の既存のものである。ハーネス布線板55は図5で一部のみを図示しており、実際には平面的に広く延長されている。ハーネス布線板55は水平に使用するとは限らず、作業性やスペースの関係で傾斜させて使用することも多い。この場合、保護チューブ挿入具41はハーネス布線板55に対してほぼ垂直(直角)の方向からワイヤハーネス32にセットされる。
この場合も、保護チューブ挿入具41はワイヤハーネス32に対して上側からハーネス挿通部44を被せるようにしてセットされるから、従来のように布線板55と干渉する心配がない。また、保護チューブ挿入具41の長さLを極力短く設定してあるから、受け具56と干渉することもなく、受け具56の間にスムーズにセットすることができる。
なお、図1,図2の保護チューブ挿入具41において、誘導部42の中間の括れ部47をなくして誘導先端部45から誘導基端部48まで同一ないし同程度の幅(径)寸法でチューブ誘導部42を形成することも可能である。但し、コルゲートチューブ12と誘導部42との摺動抵抗が大きくなり、挿入作業性は低下する。
図6〜図8は、本発明に係る保護チューブ挿入具の他の実施形態とそれを用いた保護チューブ装着方法を示すものである。保護チューブ装着方法は前記実施形態と基本的に同じである。
この保護チューブ挿入具1は、合成樹脂を材料として、傾斜状の幅広な先端部2と下側のスリット状の開口3を有する略環状のチューブ誘導部4と、チューブ誘導部4の下部において左右両側の周壁5に連続して垂直に延長形成された幅狭な左右一対のガイド板6と、各ガイド板6の下端に続いて外向きに円弧状に拡がり、誘導部4の下端に交差して一体に続く湾曲状の基壁7と、基壁7の下側に配置され、自由状態で湾曲状(略半環状)で、頂部のヒンジ8を支点に開閉自在なハーネス挿通部9とを備えたものである。
チューブ誘導部4とガイド板6と基壁7とで挿入具主体部が構成され、ハーネス挿通部9は頂部(ヒンジ8側)において基壁7に一体的に連結されている。連結手段としては、例えば基壁7をハーネス挿通部9に可撓性のワイヤや紐や一体の可撓片等(図示せず)で連結したり、基壁7をハーネス挿通部9のヒンジ8の近傍で溶着したり、あるいは誘導部4の下端後部をハーネス挿通部9の頂部に溶着したりすることが可能である。要は、挿入具主体部に対してハーネス挿通部9を半環状から環状(円筒状)に閉じる(変形させる)ことができるように連結させる。
チューブ誘導部4は周方向に環状(筒状)に連続しておらず、下側においてスリット状に開いており、スリット状の開口3において下側のガイド板6や基壁7に一体に続いている。誘導部4は基壁7から斜め上向きに突出しており、基壁7に続く不完全な環状部10と、環状部10の先端でラッパ状に拡径した大径な先端部(誘導先端部)2とを備えている。不完全な環状部10は少なくとも半円以上の角度で且つ360゜以下の角度で筒状化したものである。
図7(正面図)にも示す如く、誘導先端部2は湾曲部11を介して環状部10に滑らかに続いている。誘導先端部2の先端面2aは環状部10の軸方向に対して斜めに切断されたように形成され、水平な湾曲状の基壁7に対して先端面2aがほぼ垂直に立ち上げられている。傾斜した誘導先端部2によって合成樹脂製のコルゲートチューブ(保護チューブ)12を拡径し、その状態を維持したまま、誘導部4に沿って挿入することができる。また、誘導先端部2の先端(上端)2bは比較的鋭利に尖っており、誘導先端部2をコルゲートチューブ12の内側空間13に差し込みやすくなっている。
一対のガイド板6は隙間18を存して近接して平行に対向して配置され、誘導部4と基壁7との間で略三角形状を呈し、各ガイド板6と誘導部4の円弧状の周壁5との交差部19及び各ガイド板6と基壁7との交差部20とは滑らかな湾曲面で続いている。
基壁7は一対のガイド板6の下端から外側に円弧状に拡がった部分7aと、誘導部4の下端にほぼ同じ径で続く部分7bとで成り、基壁7の下端及び後端は、開いた状態のハーネス挿通部9に大きな段差なく滑らかに続いている。
ハーネス挿通部9は自由状態で開いて略半円状ないしそれ以上の角度で湾曲状に延びた左右の周壁21を有し、左右の周壁21は頂部の薄肉のヒンジ8で開閉自在に一体に連結されている。左右の周壁21を図6の一つの円弧状ではなく二つの円弧状部をヒンジ8を介して二山状に並べた形状とすることも可能である(図1の実施形態においても同様である)。
ハーネス挿通部9は頂部すなわち一対のガイド板6の間で薄肉のヒンジ8を有し、下端及び後端は基壁7よりも長く延長されている。図6,図8(a)の如く、ワイヤハーネス32に対して開いた状態のハーネス挿通部9を上方から載置セットし、図8(b)の如く、上部のヒンジ8を支点に略筒状に閉じて複数本の電線31であるワイヤハーネス32をハーネス挿通部9の内側空間に収容保持させる。ハーネス挿通部9の左右の周壁21の下端(閉じ時の接合端)21aに外向きの短い湾曲状の鍔部(図示せず)を形成すれば、電線31の挟み込みや逃げを防止可能である。
本形態の保護チューブ挿入具1も前例の図5のハーネス布線板55において二つのハーネス受け具56の間でハーネス挿通部9がワイヤハーネス32に上側からセットされる。これにより、保護チューブ挿入具1と布線板55との干渉が防止される。また、チューブ誘導部4の傾斜角度を垂直に近い角度で水平な基壁7やハーネス挿通部9から立ち上げることで、保護チューブ挿入具1の全長が極力短く設定され、これにより、両受け具56間へのセットが受け具56との干渉なくスムーズに行われる。
図7において、誘導先端部2の外幅(外径)寸法をWとし、一対のガイド板6の外幅寸法(各ガイド板6の板厚とガイド板間の隙間18との総計)をwとし、図4(b)の如くコルゲートチューブ12の切り口16をラップさせることなく(ラップを解除して)左右の切り口端16aを相互に接した状態における内径寸法をDとした場合、W>D+w の式で各部の寸法が規定されている。この場合は、一対のガイド板6を重ねるようにしてwを極力少なくすることにより、コルゲートチューブ12の挿入を容易にすることができる。
すなわち、図6において、切り口16が閉じた状態のコルゲートチューブ12の先端内径部Dを誘導先端部2に係合させる(誘導先端部2の外側に挿入すなわち外挿する)ことで、コルゲートチューブ12の先端部が拡径されて、切り口16が一対のガイド板6の外幅寸法wよりも大きく開き、これにより、コルゲートチューブ12の切り口部分がガイド板6に干渉することなく、スムーズにガイド板6に沿って挿入され、同時にコルゲートチューブ12の先端部が誘導先端部2から環状部10に沿ってスムーズにスライドし、円弧状の基壁7に沿って切り口6がさらに大きく開かれて、基壁7に沿ってワイヤハーネス32の外周側にスムーズに誘導される。
ハーネス挿通部9はコルゲートチューブ12を誘導部4に挿入する前に作業者が予め手等で環状に閉じて、ハーネス挿通部9の内側にワイヤハーネス32を挿通させる。コルゲートチューブ12は基壁7とハーネス挿通部9に沿ってワイヤハーネス32の外周側に誘導されつつ、切り口16が弾性的に閉じて、ワイヤハーネス32の長手方向に順次装着される。
なお、上記実施形態において、例えばヒンジ8を廃除し、湾曲状のハーネス挿通部9を閉じ方向に可撓性として、作業者がハーネス挿通部9を手で摘んで環状に閉じるようにすることも可能である。この際、ハーネス挿通部9は頂部付近で基壁7に連結させることが好ましいが、基壁7を可撓性の樹脂材で形成した場合は、基壁7と一体的にハーネス挿通部9を環状に変形させて閉じることも可能である。これはヒンジ8のある場合においても同様である。
また、ハーネス挿通部9を廃除し、基壁7をハーネス挿通部9の大きさに且つ可撓性に形成して、基壁7を環状に変形させてワイヤハーネス32を基壁7の内側に挿通保持させることも可能である。この場合、基壁7がハーネス挿通部となる。
また、スリット状の開口3のある不完全な環状部10に代えて完全な環状部を形成し、完全な環状部の下部に一対又は一枚のガイド板6を形成することも可能である。この場合、一枚のガイド板6の板厚が図7の外幅wに対応する。但し、完全な環状部10を形成するには、樹脂成形が複雑化・高コスト化するといった問題がある。上記実施形態の保護チューブ挿入具1は樹脂成形を容易に且つ安価に行うことができるものである。
また、上記各実施形態においては、保護チューブとして外周に凹凸のあるコルゲートチューブ12を用いたが、コルゲートチューブ12に代えて凹凸のない外周面の滑らかなビニル製等の保護チューブ(切り口があるもの)を用いることも可能である。切り口16のラップしないコルゲートチューブを用いることも無論可能である。
また、上記各実施形態においては、半環状や略環状(不完全環状)のチューブ誘導部4を用いたが、完全な環状のチューブ誘導部を用いたり、略板状のチューブ誘導部を用いたりすることも可能であり、これらの場合においても、ハーネス挿通部9は上側を支点に開閉させて、開いた際に下側にハーネス挿入用の開口53(図3,図8)を構成させ、ワイヤハーネス32に対して上方からハーネス挿通部9をセットする。
また、上記各実施形態においてはハーネス挿通部9,44を左右対称な形状とし、ハーネス挿通部9,44の左右の周壁21,51を同じ幅寸法(上下方向の長さ)で形成し、左右の周壁21,51の中央(上端)にチューブ誘導部4,42の中心を位置させ、下側の開口53から挿通部内にワイヤハーネス32を挿入させたが、例えば左右の周壁21,51を異なる幅寸法(上下方向の長さ)で形成し、ハーネス挿入用の開口53を下側ではなく側方(横)ないし下側から側方までの間に配置することも可能である。
但し、この場合、周壁21,51の開口端21a,51aに挿入時の保護チューブ12の先端が干渉しない程度の角度で開口53を配置することが必要である。開口を下側から側方までの間で形成した場合、保護チューブ挿入具は例えば真上からではなく(布線板に対して直角ではなく)やや斜め上方からワイヤハーネスにセットされる。
また、上記各実施形態においては、ハーネス製造過程におけるハーネス布線板55に適用した例を示したが、ハーネス布線板以外に、例えば車両ボディに沿ってワイヤハーネス32を配索した後、ワイヤハーネス32に保護チューブ挿入具1,41をセットして保護チューブ12を装着させることも可能である。この場合も、ハーネス挿通部9,44は上側からセットされるから、保護チューブ挿入具1,41が車両ボディに干渉することがなく、チューブ装着性が良好である。
また、各上記実施形態においては、ハーネス挿通部9,44を閉じた状態で作業者が手指で保持する必要があるが、ハーネス挿通部9,44の左右の周壁21,51の下端側に係止突起と係合枠片や係合孔等の係止手段(図示せず)を設けて、左右の周壁21,51を閉じ状態で相互に係止させることも可能である。
また、各上記実施形態においては、水平なハーネス挿通部9,44に対してチューブ誘導部4,42を垂直に近い角度で斜め上向きに立ち上げたが、特に図1の実施形態においては水平なハーネス挿通部44に対してチューブ誘導部42を垂直に立ち上げることも可能である。
本発明に係る保護チューブ挿入具とそれを用いた保護チューブ装着方法の一実施形態を示す分解斜視図である。 保護チューブ挿入具のチューブ誘導部を示す図1の矢視A背面図である。 (a)は保護チューブ挿入具のハーネス挿通部をワイヤハーネスにセットした状態、(b)はハーネス挿通部を閉じてワイヤハーネスを保持した状態をそれぞれ示す要部正面図である。 (a)はコルゲートチューブの一例の自由状態、(b)は同じくコルゲートチューブをラップしない最小限度で拡げた状態をそれぞれ示す正面図である。 保護チューブ装着方法をハーネス製造過程であるハーネス布線工程に適用した例を示す分解斜視図である。 保護チューブ挿入具の他の実施形態とそれを用いた保護チューブ装着方法を示す分解斜視図である。 保護チューブ挿入具のチューブ誘導部を示す図6の矢視B正面図である。 (a)は保護チューブ挿入具のハーネス挿通部をワイヤハーネスにセットした状態、(b)はハーネス挿通部を閉じてワイヤハーネスを保持した状態をそれぞれ示す要部正面図である。 従来の保護チューブ挿入具の一例とそれを用いた保護チューブ装着方法を示す側面図である。 同じく従来の保護チューブ挿入具を示す図9の矢視C正面図である。 従来の保護チューブ挿入具の他の例とそれを用いた保護チューブ装着方法を示す斜視図である。 従来の保護チューブ挿入具をハーネス布線工程に適用した状態の分解斜視図である。
符号の説明
1,41 保護チューブ挿入具
4,42 チューブ誘導部
8,52 ヒンジ
9,44 ハーネス挿通部
12 保護チューブ
32 ワイヤハーネス
53 開口

Claims (4)

  1. 湾曲状のハーネス挿通部の径方向にチューブ誘導部が突出して設けられ、該ハーネス挿通部が自由状態において該チューブ誘導部の突出方向とは反対側にハーネス挿入用の開口を有し、該ハーネス挿通部を縮径方向に押圧して該開口を閉止可能であることを特徴とする保護チューブ挿入具。
  2. 前記ハーネス挿通部に対して前記チューブ誘導部が垂直ないしそれに近い角度で立ち上げられたことを特徴とする請求項1記載の保護チューブ挿入具。
  3. 前記ハーネス挿通部が前記チューブ誘導部側にヒンジを有し、該ヒンジを支点に開閉自在であることを特徴とする請求項1又は2記載の保護チューブ挿入具。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の保護チューブ挿入具を用いた保護チューブ装着方法であって、ワイヤハーネスに対して前記ハーネス挿通部を上方からセットし、該ハーネス挿通部の下側の前記開口を閉じて、保護チューブを前記チューブ誘導部から該ワイヤハーネスに装着させることを特徴とする保護チューブを用いた保護チューブ装着方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016039695A (ja) * 2014-08-07 2016-03-22 矢崎総業株式会社 外装保護材取付治具

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