JP2007116575A - 画像読取光学系 - Google Patents

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Abstract

【課題】副走査方向に色ずれの小さい薄型の画像読取光学系を提供する。
【解決手段】複数のレンズ16,17,18,19,20,21から構成され、主走査方向の1次元受光素子14に結像する画像読取光学系1であって、少なくとも1つのレンズ16を、補正レンズブロックとして副走査方向に移動するレンズ移動手段23,26、または、少なくとも1つのレンズ21を、補正レンズブロックとして主走査方向と平行な軸周りに回転するレンズ回転手段30、或いは、副走査方向の光束幅を制限する光束規制部材12を副走査方向に移動または主走査方向と平行な軸周りに回転する光束規制調整手段34を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、デジタルカラー複写機やカラースキャナなどに用いられる画像読取光学系に関する。
複数の色(例えばRGB)を読み取るために、それぞれ主走査方向に素子を配列した複数のラインリニアセンサ(1次元受光素子)を有し、読取画像からの光を画像読取光学系によって各色毎に分離してそれぞれラインリニアセンサに結像させて主走査方向の画像を一時に電気信号に変換し、反射鏡の移動などにより、読取領域を副走査方向に移動することで2次元のカラー画像を読み取る画像読取装置が公知である。
従来の画像読取光学系では、特許文献1および2に記載されているように、読取領域は主走査方向に1次元的であるにも拘わらず、光軸周りに回転対称な円形のレンズを用いている。これは、回転対称な形状が部品精度を確保し易いことに加え、レンズを光軸を中心に回転することで、レンズや玉枠の加工誤差などによる偏芯や合焦方向の誤差を相殺して系全体として光学性能の劣化が小さくなるように調芯するためである。
特許第3430935号公報 特開2002−236328号公報
画像読取光学系によって分離した各色の光が、各リニアラインセンサに正しく結像していないと、例えば、黒色の文字画像のエッジ部分に色づきが発生するような色ずれが生じる。そのような色ずれは、得られた電気信号を演算処理する画像処理によって補正することが可能である。主走査方向の色ずれを補正する画像処理は、比較的演算負荷が低く安価な演算装置で達成できる。しかし、副走査方向の色ずれを補正するためには、より多くの情報を処理する必要があり、より高価な演算装置が求められたり、演算処理のために読取時間が長くなったりするため、光学系を調芯して補正の必要のない画像信号を得る方が現実的である。
また、主走査方向の解像度はリニアラインセンサの配列によって定められるので、解像度を上げるにはリニアラインセンサを高集積化する必要があり容易ではない。一方、副走査方向の解像度は、画像を読み取るピッチを小さくすることで高くすることができる。このため、主走査方向に比べて副走査方向の解像度を高く設定した画像読取装置が多く、結果的に、副走査方向の色ずれが目立ち易い。
近年、高画質化に加え、大口径化(スキャンスピードアップのための光量確保)および薄型化への要求が高まっている。大口径で薄型の読取装置を実現するには、読取に寄与しない部分を切除した異形形状(主に小判型)のレンズを採用することが有効である。しかしながら、レンズを異形形状にすることで、光軸周りに回転する調芯方法が適用できなくなり、高画質化、特に副走査方向の色ずれの補正ができないという問題があった。
そこで、前記問題点に鑑みて、本発明は、副走査方向に色ずれの小さい薄型の画像読取光学系を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明による画像読取光学系の第1の態様は、複数のレンズから構成され、主走査方向の1次元受光素子に結像する画像読取光学系であって、前記複数のレンズの一部であって、屈折作用を持った少なくとも1つのレンズを、補正レンズブロックとして副走査方向に移動するレンズ移動手段を有するものとする。
この構成によれば、レンズを副走査方向に移動することで、レンズの中心から副走査方向にずれた部分を使用して1次元受光素子に結像させる。レンズの中心を通過する光束は、全て直進するが、レンズの中心からずれた位置を通過する光束は、波長毎に異なる屈折率で副走査方向に屈折するので、波長毎に副走査方向に分離される。副走査方向に色ずれがある場合、色ずれと逆方向に光束が分離するようにレンズを移動すれば色ずれを相殺することができ、色ずれなく読取可能な画像読取光学系が提供できる。
また、本発明による画像読取光学系の第1の態様は、次の条件式を満足するものとするとよい。
0<Δ1<A/10
但し、Δ1は、前記補正レンズブロックの前記副走査方向の移動量の最小ピッチをX(μm)として、前記補正レンズブロックを前記副走査方向にX(μm)移動させることで生じる主走査方向中心のC線およびF線の、それぞれの1次元受光素子の結像面におけるe線に対する相対的な前記副走査方向の色ずれ量(μm)を、ΔRおよびΔBとしたときの、|ΔR|と|ΔB|とのうち大きい方の値であり、Aは1次元受光素子の画素ピッチ(μm)である。
この構成によれば、Δ1をA/10より小さくなるようにしたので、最小ピッチXで補正レンズブロックを移動させた場合に精度確保が容易となる。この上限を超えると、補正レンズブロックの移動量に対する副走査方向の色ずれ量の変化が大きくなりすぎて、調整の追い込みが難しくなる。
また、本発明による画像読取光学系の第1の態様は、複数のレンズから構成され、主走査方向の1次元受光素子に結像する画像読取光学系であって、前記複数のレンズの一部であって、屈折作用を持った少なくとも1つのレンズを、補正レンズブロックとして前記主走査方向と平行な軸周りに回転するレンズ回転手段を有するものとする。
この構成によれば、レンズを主走査方向に平行な軸周りに回転することで、光束はレンズを斜めに通過する。これによって、光束は、波長毎に副走査方向に異なる屈折率で屈折して副走査方向に分離される。副走査方向に色ずれがある場合、色ずれと逆方向に光束が分離するようにレンズを回転すれば色ずれを相殺することができ、色ずれなく読取可能な読取光学系が提供できる。
また、本発明による画像読取光学系の第1および第2の態様において、次の条件式を満足するとよい。
0<φ/φt<2
但し、φは、前記補正レンズブロックのe線におけるパワーであり、φtは、前記画像読取光学系全体のe線におけるパワーである。
この構成によれば、レンズの移動による色ずれ量が大きすぎず、微細な色ずれ補正が可能になる。そして、補正レンズブロックのパワーが2を超えると補正レンズブロックの影響が大きく、移動量や回転量に対する副走査方向の色ずれ量が大きくなりすぎて、調整の追い込みが難しくなる。ただし、レンズの回転によって意図的な色ずれを発生させるためには、レンズのパワーが0でないことが必要である。
また、本発明による画像読取光学系の第3の態様は、前記副走査方向の光束幅を制限する光束規制部材と、前記光束規制部材を前記副走査方向に移動または前記主走査方向と平行な軸周りに回転させる光束規制調整手段とを有するものとする。
この構成によれば、波長によって焦点距離が異なるので、光束規制部材によって副走査方向に偏った光束を1次元受光素子に結像させることにより、焦点より前で1次元受光素子に結像する場合は光束規制部材の移動方向に、焦点より後ろで1次元受光素子に結像する場合は光束規制部材の移動と逆方向に結像画像の重心が移動する。また、光路規制部材を主走査方向に平行な軸周りに回転することで、1次元受光素子に結像する光束の副走査方向の焦点に対する入射角度を非対称に制限することができる。このとき、波長によって焦点位置が異なるため、波長毎に副走査方向に通過可能な光束の範囲が異なり、波長毎に結像画像の重心を移動できる。このように、光束規制部材の移動または回転によって読取光学系の色ずれを相殺できる。
また、本発明による画像読取光学系の第1から第3の態様において、前記レンズは、前記副走査方向に短い異形形状、好ましくは、副走査方向の両端が平行な平面であってもよい。
この構成によれば、読取光学系を薄型にできる。
また、本発明による画像読取光学系の調整方法の第1の態様は、前記複数のレンズの一部であって、屈折作用を持った少なくとも1つのレンズを、補正レンズブロックとして副走査方向に移動または前記主走査方向と平行な軸周りに回転することによって、波長の違いによる結像位置の前記副走査方向のずれを調整する。
通常、レンズの中心を通過する光束は全て直進するが、副走査方向にずれたレンズや主走査方向に平行な軸周りに傾斜したレンズを通過する光束は、波長毎に異なる屈折率で副走査方向に屈折するので、波長毎に副走査方向に分離される。副走査方向に色ずれがある場合、色ずれと逆方向に波長毎に光束を分離するように、レンズを移動または回転すれば1次元受光素子における色ずれを相殺することができる。
また、本発明による画像読取光学系の調整方法の第2の態様は、複数のレンズから構成され、主走査方向の1次元受光素子に結像する画像読取光学系の調整方法であって、副走査方向の光束幅を制限する光束規制部材を前記副走査方向に移動または前記主走査方向と平行な軸周りに回転することによって、波長の違いによる結像位置の前記副走査方向のずれを調整する。
この方法によれば、波長毎に焦点位置が異なっているので、光束規制部材を移動または回転することで、1次元受光素子における結像画像の重心を変えて色ずれを相殺できる。
以上のように、本発明によれば、レンズを光軸周りに回転することなく、レンズまたは光束規制部材を副走査方向に移動、または、レンズまたは光束規制部材を主走査方向に平行な軸周りに回転することで、色ずれを小さくすることができる。このため、副走査方向に短いレンズで画像読取光学系を構成でき、画像読取装置の薄型化を可能にする。
これより、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の画像読取光学系1を有する画像読取装置2を示す。画像読取装置2は、本体3の上部に設けた原稿台ガラス4と、原稿台ガラス4を覆う原稿カバー5と、照明6および第1ミラー7を保持する第1スライダ8と、第2ミラー9および第3ミラー10を保持する第2スライダ11と、光路を制限する光束規制部材12と、全体としてのパワー(焦点距離の逆数)が0.02088のレンズ群13と、それぞれ紙面奥行方向(主走査方向)に4.7μmピッチで1列に整列し、原稿台ガラス4上で主走査方向に幅305mmで600dpiに相当する数の受光素子によって構成される赤(R)、緑(G)および青(B)の3本のラインリニアセンサからなる1次元受光素子14とを有している。
図2に、レンズ群13の副走査方向に沿って切断した断面を、図3にレンズ群13の主走査方向に沿って切断した断面を、そして、図4に、レンズ群13を光路規制部材12側から光軸方向に見た図を示す。レンズ群13は、玉枠15に保持される第1レンズ16、第2レンズ17、第3レンズ18、第4レンズ19、第5レンズ20および第6レンズ21で構成され、いわゆるガウスタイプの6枚構成である。各レンズ16〜21の境界面は、図2において符号a〜jで表されるが、第2レンズ17と第3レンズ18、および、第4レンズ19と第5レンズ21は、それぞれ、対向する境界面d,gを共有し、つまり、同じ曲率半径を有して互いに密接している。これによって、第2レンズ17と第3レンズ18、および、第4レンズ19と第5レンズ20は、それぞれ2つで1つのレンズブロックを構成する。一方、第1レンズ16および第6レンズ21は、それぞれ独立したレンズブロックである。
表1、表2および表3に、本実施形態で使用するレンズ16〜21の形状と材料のデータを示す。尚、表2に示すように、各レンズは、それぞれ回転軸対称な球面レンズの副走査方向両端が直線的に切除された異形形状(いわゆる小判型)をしている。また、表1には、図2には図示しないが、レンズ群13の前後に設けられる部材や、第3レンズ18と第4レンズ19との間に設けられる開口絞りのデータも共に示す。
Figure 2007116575
Figure 2007116575
Figure 2007116575
さらに、各レンズブロックおよびレンズ13全体の焦点距離とパワー(焦点距離の逆数)を表4に示す。
Figure 2007116575
以下に説明する全ての画像読取光学系1は、以上のレンズ群13を有し、屈折作用(パワー)を有するのはレンズ群13だけであるので、画像読取光学系1全体として0.02089のパワーを有する。また、画像読取光学系1は、物像間距離が519mmであり、倍率は−0.110236倍、Fナンバー(∞)は4.0である。
図2および図4に示すように、第1レンズ16の上端(副走査方向の一端)と玉枠15との間には波ワッシャ(弾性部材)22が挟み込まれ、第1レンズ16の下端(副走査方向の他端)と玉枠15との間には厚み0.02〜0.03mm程度のスペーサ(レンズ移動手段)23が複数枚挟み込まれている。第2から第6レンズは、中心が光軸(図においては一点鎖線で示している)に一致しているが、第1レンズ16だけは、補正レンズブロックとして、光軸に対して副走査方向にずらして配置されている。図3および図4に示すように、第1レンズ16は主走査方向の両端が接着剤24によって玉枠15に固定されている。
第1レンズ16(補正レンズブロック)をずらして配置した効果を、図5に示す概略図を基に説明する。第1レンズ16は、背面(境界面b)が凹状の正のレンズであるが、図5では、分かりやすくするために、両面が凹状のパワーの大きいレンズとして示されている。第1レンズ16が光軸に軸を合わせて配置されていれば、光軸中心を軸方向に入射する光束は、真っ直ぐに第1レンズ16を貫通するが、図示するように第1レンズ16が副走査方向にXだけ移動させられると、光軸中心の光束は、第1レンズ16に対して斜めに入射することになり、1次元受光素子14の3本のラインリニアセンサがそれぞれ受光する赤色(波長656.28nm)のC線L、緑色(波長546.07nm)のe線Lおよび青色(波長486.13nm)のF線Lは、波長が短いほど大きな屈折率で屈折し、各色が分離される。結果として、1次元受光素子14の結像面において、各色の光束は、それぞれ、光軸中心からdR、dGおよびdBだけずれた位置に結像することになる。
ここで読取画像の色ずれは、各色の相対的な位置のずれにより起こるので、中間波長の緑色を基準に赤色の色ずれ量をΔR=dR−dG、緑色を基準に青色の色ずれ量をΔB=dB−dGとして表すことができる。
図6に、第1レンズ16の副走査方向の移動量と、赤色および青色の画像の緑色に対する相対的な副走査方向の色ずれ量との関係を示す。このとき、第1レンズ16を副走査方向に移動すると、赤色および青色の画像が緑色の画像に対して、同時に、それぞれΔRおよびΔBだけ副走査方向に色ずれする。よって、第1レンズ16の移動量に対しする色ずれの調整感度は、ΔRとΔBとの絶対値の大きい方の値Δ1に依存する。本実施形態においては、図6に示すように、常に|ΔB|の方が|ΔR|よりも大きいので、Δ1=|ΔB|であり、Δ1の第1レンズ16の移動量に対する比は、0.017である。読取光学系1において、1次元受光素子14の結像の色ずれを補正するために、また、図6には、1次元受光素子の主走査方向の端部での色ずれ量と中央部での色ずれ量とを示しているが、本実施形態では、主走査方向の位置によって色ずれ量は殆ど変化しない。
本実施形態のレンズ群13は、先ず、玉枠15に第2から第6レンズ17〜21を固定し、続いて、玉枠15に第1レンズ16を配置し、スペーサ23の厚みを調整することで第1レンズ16の副走査方向の位置を微調整する。このとき、波ワッシャ22の弾性により、第1レンズ16のガタつきを抑えることができる。レンズ群13全体によって1次元受光素子14に結像する赤色および青色の緑色に対する色ずれが最少となるように、第1レンズ16の副走査方向の位置を決定したら、主走査方向の端部に接着剤24を流し込んで第1レンズ16を玉枠15に対して完全に固定する。
スペーサ23は、およそ10μm(=X)刻みに調整可能であるので、青色の色ずれ量Δ1(=ΔB)は、およそ0.17μmとなり、1次元受光素子14のピッチA(=4.7μm)のおよそ1/30であり、A/10を超えておらず、精度確保が容易となっている。また、第1レンズ16のe線におけるパワーφは、0.02607であり、読取光学系1全体のe線におけるパワーφtは0.02089である。これにより、φ/φt=1.25となり、2より小さいため、移動量に対する副走査方向の色ずれ量の変化が大きくなりすぎて調整の追い込みが難しくなることがない。
続いて、図7および図8に、本発明の第2実施形態の画像読取光学系1のレンズ群13を示す。尚、第1実施例と同じ構成要素には同じ符号を付して説明を省略する。
本実施形態のレンズ群13は、波ワッシャ22に代えて発泡樹脂からなる弾性部材25が用いられ、スペーサ23の代わりに2つの虫ねじ(レンズ移動手段)26を有する。
本実施形態のレンズ群13では、2つの虫ねじ26を締め込んでゆくと第1レンズ16(補正レンズブロック)が副走査方向に移動するので、スペーサ23を交換するよりも作業が容易である。
さらに、図9に、本発明の第3実施形態の画像読取光学系1のレンズ群13を示す。
本実施形態において、第1レンズ16は副走査方向に移動不能である。第6レンズ21は、下端が玉枠15の光軸に直角な壁面27に当接し、上端が玉枠15の光軸に直角な壁面28に弾性部材29を介して虫ねじ(レンズ回転手段)30によって押し付けられている。
第6レンズ21は、壁面27に当接する下端を中心に上端が光軸方向に揺動できる。つまり、主走査方向と平行な回転軸周りに回転して位置決め可能な補正レンズブロックとして機能する。
図10に、第6レンズ21の回転による色ずれの概要を示す。副走査方向高さHの第6レンズ21を主走査方向と平行な軸周りに角度θだけ回転するためには、第6レンズ21の上端を光軸方向にY=Htanθだけ移動させればよい。第6レンズ21を傾斜させると、第6レンズ21に入射した光束は、波長毎に、屈折率の違いにより、図示するC線L、e線LおよびF線Lのように各色が分離される。
図11に、第3実施形態における第6レンズ21の回転角度と、緑色(e線L)を基準とした赤色(C線L)の結像の色ずれ量ΔRおよび緑色(e線L)を基準とした青色(F線L)の結像の色ずれ量ΔBとの関係を示す。図示するように、第6レンズ21の回転による色ずれ量は、赤色(ΔR)よりも青色(ΔB)の方が大きくなっており、両色とも光軸中心よりも主走査方向端部の方が色ずれ量が大きくなっている。
また、第6レンズ21のe線におけるパワーφは、0.2151であり、読取光学系1全体のe線におけるパワーφtは0.02089である。これにより、φ/φt=1.03となり、2より小さいため、移動量に対する副走査方向の色ずれ量の変化が大きくなりすぎて調整の追い込みが難しくなることがない。
図12に、本発明の画像読取光学系1の第4実施形態のレンズ群13を示す。第3実施形態において第6レンズ21を下端を中心に回転すると、第6レンズ21の中心が余弦誤差によって光軸中心からずれてしまうが、本実施形態は、第6レンズ21の下端を副走査方向に移動する虫ピン31が設けられているので、第6レンズ21の中心を光軸中心から外れないようにすることができる。
図13に、本発明の第5実施形態の画像読取光学系1の光束規制部材12を示す。光束規制部材12は、主走査方向の両側が副走査方向に広い開口32を有し、固定部材33に支持され、3つの調整ねじ(光路規制部材調整手段)34によって副走査方向に平行移動して位置決めすることができるようになっている。
図14および図15に、本実施形態の画像読取光学系1による1次元受光素子14への結像の概略を示す。図14は、光路規制部材12が光軸中心に保持されている場合である。開口32を通してレンズ群13を通過した光束は、光軸上に焦点を結ぶが、その波長に応じて合焦位置が異なる。正の単レンズにおいては、波長が短いほど近くに焦点を結ぶが、本実施形態のように、複数のレンズを組み合わせた系(一般に2波長間で色消しされたレンズ系)では、短波長で遠くに焦点を結び、波長が長くなるに従って徐々に焦点位置が近くなっていき、ある波長を境に再び焦点位置が遠ざかっていくことになる。すなわち、図14に示すように、赤色(C線L)の焦点F、緑色(e線L)の焦点Fおよび青色(F線L)の焦点Fは、レンズ群13に近い方から、F、F、Fの順に並ぶ。
図15に示すように、光束規制部材12を副走査方向上方に移動すると、副走査方向に偏った光束がレンズ群13に入射し、それぞれ、各色はそれぞれ図14と同じ位置に合焦する。しかし、各色の光束の合焦位置とずれた位置にある1次元受光素子14において、各色の光束L,L,Lは、副走査方向に幅のある結像I,I,Iとなる。よって、各結像I,I,Iの中心位置は、光軸中心に対して副走査方向にずれたものになる。
図16に、本実施形態の画像読取光学系1における、光束規制部材12の副走査方向の移動量と、緑色(e線L)を基準とした赤色(C線L)の結像の色ずれ量ΔRおよび緑色(e線L)を基準とした青色(F線L)の結像の色ずれ量ΔBとの関係を示す。光束規制部材12の移動量に対して、光軸中心では赤色の色ずれ量ΔRが青色の色ずれ量ΔBより大きくなっているが、主走査方向の端部においては青色の色ずれ量ΔBが赤色の色ずれ量ΔRより大きくなっている。
また、図17に示す本発明の第6実施形態のように、副走査方向に移動可能な光束規制部材12をレンズ群13の後方に設けても、波長による結像位置の副走査方向の差異を調整することができる。
また、図18に示す本発明の第7実施形態のように、副走査方向に移動可能な光束規制部材12を主走査方向に平行な軸周りに回転することでも、波長による結像位置の副走査方向の差異を調整することができる。尚、光束規制部材12の回転軸の位置によっては、光束規制部材12を回転すると、結像I,I,Iが全体的に副走査方向に移動する。本実施形態においては、結像I,I,Iの全体的な移動を低減するために、光束規制部材12を、副走査方向に光軸からずれた軸周りに回転させている。また、光束規制部材12を光軸と交差する軸周りに回転させる場合も、光束規制板12を主走査方向から見て、くの字型の断面を有するものとすれば、結像I,I,Iの全体的な移動を低減することができる。
本発明の画像読取光学系を有する画像読取装置の構成図。 図1の画像読取光学系のレンズ群の副走査方向断面図。 図1の画像読取光学系のレンズ群の主走査方向断面図。 図1の画像読取光学系のレンズ群を光軸方向から見た図。 図1の第1レンズの移動による色ずれの原理を示す概略図。 図1の第1レンズの移動量と副走査方向の色ずれの関係を示すグラフ。 本発明の第2実施形態の画像読取光学系のレンズ群の副走査方向断面図。 図7の画像読取光学系のレンズ群を光軸方向から見た図。 本発明の第3実施形態の画像読取光学系のレンズ群の副走査方向断面図。 図9の第6レンズの回転による色ずれの原理を示す概略図。 図9の第6レンズの回転量と副走査方向の色ずれの関係を示すグラフ。 本発明の第4実施形態の画像読取光学系のレンズ群の副走査方向断面図。 本発明の第5実施形態の画像読取光学系の光路規制部材を光軸方向から見た図。 図13の光路規制部材が光軸中心にあるときの結像状態を示す概略図。 図13の光路規制部材が副走査方向に移動したときの結像状態を示す概略図。 図13の光路規制部材の移動量と副走査方向の色ずれの関係を示すグラフ。 本発明の第6実施形態の色ずれの原理を示す概略図。 本発明の第7実施形態の色ずれの原理を示す概略図。
符号の説明
1 画像読取光学系
12 光束規制部材
13 レンズ群
14 1次元受光素子
15 玉枠
16 第1レンズ
21 第6レンズ
22 波ワッシャ(弾性部材)
23 スペーサ(レンズ移動手段)
24 接着剤
25 弾性部材
26 虫ねじ(レンズ移動手段)
29 弾性部材
30 虫ねじ(レンズ回転手段)
31 虫ねじ
34 調整ねじ(光束規制調整手段)
C線
e線
F線
ΔR 緑色に対する赤色のずれ量
ΔB 緑色に対する青色のずれ量

Claims (9)

  1. 複数のレンズから構成され、主走査方向の1次元受光素子に結像する画像読取光学系であって、
    前記複数のレンズの一部であって、屈折作用を持った少なくとも1つのレンズを、補正レンズブロックとして副走査方向に移動するレンズ移動手段を有することを特徴とする画像読取光学系。
  2. 次の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の画像読取光学系。
    0<Δ1<A/10
    但し、
    Δ1:|ΔR|と|ΔB|とのうち大きい方の値
    ΔR:前記補正レンズブロックを前記副走査方向にX(μm)移動させることで生じる、e線に対するC線の主走査方向中心における相対的な前記副走査方向の色ずれ量(μm)
    ΔB:前記補正レンズブロックを前記副走査方向にX(μm)移動させることで生じる、e線に対するF線の主走査方向中心における相対的な前記副走査方向の色ずれ量(μm)
    X:前記補正レンズブロックの前記副走査方向の移動量の最小ピッチ(μm)
    A:1次元受光素子の画素ピッチ(μm)。
  3. 複数のレンズから構成され、主走査方向の1次元受光素子に結像する画像読取光学系であって、
    前記複数のレンズの一部であって、屈折作用を持った少なくとも1つのレンズを、補正レンズブロックとして前記主走査方向と平行な軸周りに回転するレンズ回転手段を有することを特徴とする画像読取光学系。
  4. 次の条件式を満足することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の画像読取光学系。
    0<φ/φt<2
    但し、
    φ:前記補正レンズブロックのe線におけるパワー
    φt:前記画像読取光学系全体のe線におけるパワー。
  5. 前記副走査方向の光束幅を制限する光束規制部材と、
    前記光束規制部材を、前記副走査方向に移動または前記主走査方向と平行な軸周りに回転させる光束規制調整手段とを有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の画像読取光学系。
  6. 複数のレンズから構成され、主走査方向の1次元受光素子に結像する画像読取光学系であって、
    副走査方向の光束幅を制限する光束規制部材と、
    前記光束規制部材を、前記副走査方向に移動または前記主走査方向と平行な軸周りに回転させる光束規制調整手段とを有することを特徴とする画像読取光学系。
  7. 前記レンズは、前記副走査方向に短い異形形状であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の画像読取光学系。
  8. 複数のレンズから構成され、主走査方向の1次元受光素子に結像する画像読取光学系の調整方法であって、
    前記複数のレンズの一部であって、屈折作用を持った少なくとも1つのレンズを、補正レンズブロックとして副走査方向に移動または前記主走査方向と平行な軸周りに回転することによって、波長の違いによる結像位置の前記副走査方向のずれを調整することを特徴とする画像読取光学系の調整方法。
  9. 複数のレンズから構成され、主走査方向の1次元受光素子に結像する画像読取光学系の調整方法であって、
    副走査方向の光束幅を制限する光束規制部材を前記副走査方向に移動または前記主走査方向と平行な軸周りに回転することによって、波長の違いによる結像位置の前記副走査方向のずれを調整することを特徴とする画像読取光学系の調整方法。
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