JP2007116554A - ノイズフィルタアレイ - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の周波数帯域ごとにノイズを効率よく除去することが可能で、かつ、互いに隣接するノイズフィルタどうしにおける特性ばらつきが小さく、各ノイズフィルタごとに、ノイズを確実に除去することが可能なノイズフィルタアレイを提供する。
【解決手段】
コイル11,13とコンデンサ12a,12b、14a,14bとからなる複数段のLC並列共振回路8,9を備えたノイズフィルタ3a〜3dを絶縁体4内に形成すると共に、各コイル11,13の間に両者の磁気結合を防止するためのシールド電極23を配設する。また、互いに隣接するノイズフィルタどうしの電磁界分布の差異に起因した共振周波数の特性ばらつきの影響を無くすために、両側に他のノイズフィルタが隣接しているノイズフィルタ3b,3cは、他のノイズフィルタ3a,3dに比べてコンデンサ12b,14bのキャパシタンスが大きくなるように設定する。
【選択図】図3

Description

本願発明は、回路基板上に形成された信号配線を流れるノイズを有効に除去するためのノイズフィルタが各信号配線に個別に対応するようにアレイ状に配置され、一体化された構造を有するノイズフィルタアレイに関する。
例えば、携帯電話においては、その通信方式によって、一台の携帯電話で複数の通信帯域を使用するものがある。そして、各通信帯域での受信感度劣化を防止するためには、各々の周波数帯域でノイズを有効に除去することが必要となる。
このようなノイズ除去のために使用されるノイズフィルタとして、従来よりチョークコイルやフェライトビーズ、ラダー型のLCフィルタなどが知られている。
ここで、上記のチョークコイルをノイズフィルタとして使用する場合には、チョークコイルを各信号配線に単に実装するだけでノイズを除去することができるためノイズ対策が容易であるが、チョークコイルは、ノイズを除去することができる帯域が比較的狭く、特定周波数のノイズしか有効に除去することができず、複数の周波数帯域のノイズを同時に除去することが難しいという問題点がある。
また、フェライトビーズを用いる場合には、チョークコイルの場合と同様に、フェライトビーズを各信号配線に単に実装するだけでノイズを除去することができるためノイズ対策は容易であるが、フェライトビーズは、低周波域から減衰をもつため、必要な信号を減衰させるなど、信号波形に及ぼす影響が大きく、また、高減衰が得られないため十分なノイズの除去効果を得ることができない場合がある。
また、上述のラダー型のLCフィルタは、T型、π型、L型などの各種のものがあるが、これらのいずれにおいてもインダクタンスとキャパシタンスとを適宜設定することにより、広帯域のノイズ除去特性が得られるものの、コンデンサに連なる外部電極を接地する必要があるため、ラダー型のLCフィルタが実装される回路基板には、接地用電極パターンを形成することが不可欠となる。このため、回路基板の配線の自由度が制限されるという問題点がある。
さらに、高密度実装を行う回路基板においては、複数の信号配線が形成されるが、部品レイアウトによってはこれらの信号配線とともに十分な線幅の接地用電極パターンを形成することが困難な場合があり、その結果、接地用電極パターンに寄生するインダクタンスの影響によりラダー型のLCフィルタの周波数特性が変化してノイズを十分に除去できなくなるという不具合がある。
一方、従来技術では、誘電体内に複数のコイル導体を螺旋状に積層してコイルを形成し、このコイルのインダクタンスとコイル導体間の浮遊キャパシタンスとにより一つのトラップ回路を形成してなるフィルタ素子を備えるとともに、当該素子の両側に、磁性体内に複数のコイル導体を螺旋状に積層してコイルを形成し、このコイルのインダクタンスとコイル導体間の浮遊キャパシタンスとにより一つのトラップ回路を形成してなるフィルタ素子を配置し、これらのフィルタ素子どうしを一体形成してノイズフィルタを構成したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このノイズフィルタによれば、各フィルタ素子を構成するトラップ回路の共振周波数を複数の通信帯域に対応してそれぞれ設定することにより、各通信帯域におけるノイズを除去することが可能になる。
しかしながら、この特許文献1に記載されているノイズフィルタにおいては、高域側のみならず低域側の共振周波数もコイル導体間に生じる浮遊キャパシタンスに依存しているため、所望の共振周波数に設定することが難しい。しかも、磁性体を用いたトラップ回路は、共振周波数において高減衰を得ることが難しいため、各周波数帯域ごとに適切かつ十分なノイズ除去を行うことができない恐れがある。さらにまた、誘電体と磁性体とを同時に焼成して一体化する必要があるため、製造工程で割れや剥がれなどが発生しやすく、強度面の信頼性が低いばかりでなく、最適な製造条件を高い精度で設定管理する必要があるため、コストの増大を招くという問題点がある。
さらに他の従来技術として、単一の誘電体内に複数のコイル導体を螺旋状に積層してなるコイルを複数同時に形成して複数のトラップ回路を構成したものも提案されている。
しかしながら、この構成のノイズフィルタの場合も上記の特許文献1の場合と同様に、各トラップ回路を複数の通信帯域に対応して所望の共振周波数に設定することが困難であり、しかも、コイルどうしが互いに磁気結合しやすく、複数のトラップ回路が形成できない場合や、各トラップ回路の共振周波数において高減衰を得ることができない場合があり、周波数帯域ごとに適切かつ十分なノイズ除去を行うことができないという問題点がある。
特開平5−267059号公報
本願発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、複数の周波数帯域において共振周波数を容易かつ確実に設定することが可能で、複数の周波数帯域ごとにノイズを効率よく除去することが可能なノイズフィルタアレイ、さらには、互いに隣接するノイズフィルタどうしに特性ばらつきが生じるのを抑制して各ノイズフィルタごとにノイズを確実に除去することが可能な高性能のノイズフィルタアレイを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願請求項1のノイズフィルタアレイは、
ノイズ除去用の少なくとも3個のノイズフィルタを備え、各ノイズフィルタが回路基板上に形成された信号配線に個別に対応してアレイ状に配設され、一体化されたノイズフィルタアレイであって、
絶縁体の外部には、前記信号配線に接続される一対の外部電極が形成され、前記絶縁体の内部には、複数のコイルが直列接続された状態で配設されているとともに、その両端が一対の外部電極にそれぞれ電気的に接続され、かつ、前記複数のコイルのうちの少なくとも1個のコイルにはコンデンサが並列に接続されており、
前記各コイルは、前記絶縁体を介して複数積層されたコイル導体を、ビアホールを介して接続することにより構成され、
前記コンデンサは、前後のコイル間にあって両コイルに電気的に共通接続されたシールド電極と、前記一対の外部電極のうちの一方側の外部電極に電気的に接続されたキャパシタンス形成電極とを、前記絶縁体を介して対向配置することにより構成されており、かつ、
各ノイズフィルタのうち、両側に他のノイズフィルタが隣接しているノイズフィルタにおいては、片側のみに他のノイズフィルタが隣接しているノイズフィルタに比べて、前記コンデンサのキャパシタンスが大きくなるように、キャパシタンスの調整が行われていること
を特徴としている。
また、本願請求項2のノイズフィルタアレイは、
ノイズ除去用の複数のノイズフィルタを備え、各ノイズフィルタが回路基板上に形成された信号配線に個別に対応してアレイ状に配設され、一体化されたノイズフィルタアレイであって、
絶縁体の外部には、前記信号配線に接続される一対の外部電極が形成され、前記絶縁体の外部の、前記外部電極が形成されていない位置には方向識別マークが形成される一方、前記絶縁体の内部には、複数のコイルが直列接続された状態で配設されているとともに、その両端が一対の外部電極にそれぞれ電気的に接続され、かつ、前記複数のコイルのうちの少なくとも1個のコイルにはコンデンサが並列に接続されており、
前記各コイルは、前記絶縁体を介して複数積層されたコイル導体を、ビアホールを介して接続することにより構成され、また、前記コンデンサは、前後のコイル間にあって両コイルに電気的に共通接続されたシールド電極と、前記一対の外部電極のうちの一方側の外部電極に電気的に接続されたキャパシタンス形成電極とを、前記絶縁体を介して対向配置することにより構成されており、かつ、
各ノイズフィルタのうち、前記方向識別マークと対向する位置にあるノイズフィルタは、前記方向識別マークによる磁束遮蔽に起因したインダクタンス低下を補うように、前記コンデンサのキャパシタンスが調整されていること
を特徴としている。
また、請求項3のノイズフィルタアレイは、請求項1または請求項2に記載のノイズフィルタアレイにおいて、
前記シールド電極と前記キャパシタンス形成電極とが前記絶縁体を介して対向配置されることにより構成されたコンデンサに代えて、前記コイル導体と、前記一対の外部電極のうちの一方側の外部電極に電気的に接続されたキャパシタンス形成電極とを、前記絶縁体を介して対向配置することによりコンデンサが形成されていること
を特徴としている。
本願請求項1および請求項2のノイズフィルタアレイにおいては、単一の絶縁体内にLC並列共振回路からなるノイズフィルタがアレイ状に一体化して形成されているので、各ノイズフィルタを構成するLC並列共振回路のコンデンサのキャパシタンスを調整したり、コイル導体の巻数を変えたり、コイル導体間の距離を変えたりすることにより、所望の共振周波数を容易かつ確実に設定することが可能で、これにより、各々の信号配線のノイズを個別に効率よく除去することができる。
しかも、前後のコイル間にはシールド電極を配設しているので、前後のコイルどうしの磁気結合を防止することが可能で、各LC並列共振回路の共振周波数の設定を確実に行うことができる。
したがって、本願発明のノイズフィルタを用いることにより、例えば携帯電話のノイズ対策を有効に行うことが可能になる。
また、本願発明のノイズフィルタアレイにおいては、各信号配線ごとにノイズフィルタを個別に設ける必要がなく、一つの部品(ノイズフィルタアレイ)により、各信号配線のノイズを個別に除去することができる。
その結果、従来に比べて部品点数を削減することが可能になるとともに、部品実装の効率化、回路基板上の実装面積の削減を図ることができる。
また、単一の絶縁体内にノイズフィルタが一体形成されるため、製造工程において割れや剥がれなどが発生するおそれが少なく、構造欠陥のない、信頼性の高いノイズフィルタアレイを効率よく製造することが可能になる。
さらに、本願請求項1のノイズフィルタアレイにおいては、各ノイズフィルタのうち、両側に他のノイズフィルタが隣接しているノイズフィルタについては、片側のみに他のノイズフィルタが隣接しているノイズフィルタに比べて、前記コンデンサのキャパシタンスが大きくなるように調整されているので、互いに隣接する各ノイズフィルタ相互間の共振周波数の特性ばらつきが抑制され、各ノイズフィルタでノイズを常に効率よく除去することが可能な、高性能のノイズフィルタアレイを得ることができる。
また、本願請求項2のノイズフィルタアレイにおいては、各ノイズフィルタのうち、前記方向識別マークと対向する位置にあるノイズフィルタについては、前記方向識別マークによる磁束遮蔽に起因したインダクタンス低下を補うように前記コンデンサのキャパシタンスが調整されているので、方向識別マークと対向するコンデンサと対向しないコンデンサとのインダクタンスの差に起因するフィルタ特性のばらつきが抑制される。その結果、各ノイズフィルタにより、ノイズを常に効率よく除去することが可能な、高性能のノイズフィルタアレイを得ることができる。
また、本願請求項3のように、コイル導体と両外部電極のうちの一方側の外部電極に電気的に接続されたキャパシタンス形成電極とを絶縁体を介して対向配置することによりコンデンサを形成するようにした場合にも、比較的簡単な構成で、複数のLC並列共振回路からなるノイズフィルタを有するノイズフィルタアレイを得ることができる。
そして、請求項3のノイズフィルタアレイにおいても、コンデンサのキャパシタンスを調整したり、コイル導体の巻数を変えたり、コイル導体間の距離を変えたりすることにより容易に所望の共振周波数を設定することが可能である。特に、前後のコイル間にコイル軸方向に直交してシールド電極を配設するようにした場合には、前後のコイルどうしの磁気結合を確実に防止することができるので、各LC並列共振回路の共振周波数の設定をさらに確実に行うことができるために好ましい。
さらに、本願請求項3のノイズフィルタアレイにおいても、各ノイズフィルタのうち、両側に他のノイズフィルタが隣接しているノイズフィルタについて、片側のみに他のノイズフィルタが隣接しているノイズフィルタに比べて、コンデンサのキャパシタンスが大きくなるように調整したり、あるいは、方向識別マークと対向する位置にあるノイズフィルタについて、前記方向識別マークによる磁束遮蔽に起因したインダクタンス低下を補うようにコンデンサのキャパシタンスを調整したりすることにより、各ノイズフィルタにおいてノイズを常に効率よく除去することが可能で、高性能のノイズフィルタアレイを得ることができる。
以下、本願発明の実施例を示して、その特徴とするところをさらに詳しく説明する。
図1は本願発明の実施例1にかかるノイズフィルタアレイを回路基板に実装した状態を示す平面図、図2は図1のA−A線に沿う断面図、図3は本願発明の実施例1にかかるノイズフィルタアレイの等価回路図である。
この実施例1におけるノイズフィルタアレイは、図1〜図3に示すように、回路基板1上に形成された複数(この実施例1では4本)の信号配線2を流れるノイズを除去するためのもので、各々の信号配線2に対応して4個のノイズフィルタ3a〜3d(図3)が一体的に配設されて構成されている。
すなわち、このノイズフィルタアレイは、セラミックグリーンシートなどの絶縁性シートを積層し、一体焼成することにより形成された直方体状の絶縁体4を備えている。そして、この絶縁体4の両端側(左右外側部)には、各信号配線2に個別に対応してそれぞれ信号入出力用の外部電極6,7が形成されており、各外部電極6,7が、各信号配線2を構成する左右の電極パターン2a,2bにハンダなどにより電気的に接続されている。
また、絶縁体4内には、各々の信号配線2に対応して、前後に2段のLC並列共振回路8,9が縦列接続された状態で形成されている。そして、この2段のLC並列共振回路8,9により、各信号配線2に対するノイズフィルタ3a〜3dが構成されている。なお、後述するように、各LC並列共振回路8,9は、複数の周波数帯域でそれぞれノイズを有効に除去することができるように、各々の共振周波数が互いに異なるように構成されている。
また、前段のLC並列共振回路8は、入力側コイル11と、この入力側コイル11を形成する際に必然的に発生する浮遊コンデンサ12aと、後述するキャパシタンス形成電極24により形成される入力側コンデンサ12bとを備えており、入力側コイル11に対して各コンデンサ12a,12bが並列接続されている。さらに、後段のLC並列共振回路9は、出力側コイル13と、この出力側コイル13を形成する際に必然的に発生する浮遊コンデンサ14aと、後述するキャパシタンス形成電極25により形成される出力側コンデンサ14bとを備え、出力側コイル13に対して各コンデンサ14a,14bが並列接続されている。
なお、この実施例1では、以下、上記の上側の入力側コイル11と、下側の出力側コイル13を「前後のコイル11,13」ともいう。なお、この前後のコイル11,13は、請求項1,2における「前後のコイル」に相当するものである。
上記の入力側コイル11は、絶縁体4内において複数積層されたコイル導体16を、ビアホール17を介して順次接続することにより螺旋状のコイルとされている。同様に、出力側コイル13は、絶縁体4内において複数積層されたコイル導体18を、ビアホール19を介して順次接続することにより螺旋状のコイルとされている。そして、入力側コイル11と出力側コイル13の各一端側は、ビアホール20を介して互いに直列に接続される一方、入力側コイル11と出力側コイル13の他端側はそれぞれ入力側と出力側の各外部電極6,7に接続されている。
また、前後のコイルすなわち、入力側コイル11と出力側コイル13の間には、コイル軸方向に直交するようにシールド電極23が配置されているとともに、このシールド電極23に、絶縁体4を介して2つのキャパシタンス形成電極24,25が対向して形成されている。これにより、シールド電極23と、一方のキャパシタンス形成電極24とにより入力側コンデンサ12bが構成され、また、シールド電極23と、他方のキャパシタンス形成電極25とにより出力側コンデンサ14bが構成されている。
そして、上記のシールド電極23は、上側の入力側コイル11と、下側の出力側コイル13の間を直列接続するビアホール20に電気的に接続されるとともに、絶縁体4内に埋設された状態で、外部接続されないように構成されている。また、このシールド電極23は、前後のコイル11,13の口径を覆う大きさの面積を有するように構成されている。
すなわち、シールド電極23は、各コンデンサ12b,14bのキャパシタンス形成用の一方側の電極としての機能を果たすとともに、前後のコイル11,13相互間が磁気結合しないように電磁シールドする機能を果たすように構成されている。また、各キャパシタンス形成電極24,25は、その各一端部が絶縁体4の外側部にそれぞれ引き出されて各外部電極6,7に電気的に接続されている。
なお、前後のコイル11,13どうしの磁気結合を防止する上で、シールド電極23の面積は、少なくとも前後の各コイル11,13の口径の面積の1/2以上を覆うような面積とすることが好ましい。
そして、各LC並列共振回路8,9の共振点が互いに異なるように、入力側コイル11と出力側コイル13の巻数を予め調整してインダクタンスを変化させたり、あるいは、シールド電極23とこれに対向配置された各キャパシタンス形成電極24,25との対向面積や対向間距離を予め調整して入力側コンデンサ12bと出力側コンデンサ14bのキャパシタンスを変化させたりすることにより、除去したい周波数のノイズが確実に除去されるように、各LC並列共振回路8,9の共振点を調整する。
なお、各コイル11,13自体の巻数を調整し、これに伴って発生する浮遊コンデンサ12a,14aのキャパシタンスの変化により共振点を十分に調整することが可能な場合には、必ずしもキャパシタンス形成電極24,25を設けてコンデンサ12b,14bを形成する必要はない。
また、この実施例1において、各ノイズフィルタ3a〜3dは、前段側のLC並列共振回路8が低域側のノイズを除去し、また、後段側のLC並列共振回路9が高域側のノイズを除去するようにそれぞれ設定されている。この場合、LC並列共振回路における共振周波数は、インダクタンスとキャパシタンスとの積(LC積)の値に依存し、LC積が大きいほど共振周波数は小さくなって低域側になるので、前段側のLC並列共振回路8のLC積は、後段側のLC並列共振回路9のLC積よりも大きくなっている。
ところで、この実施例1では、4個のノイズフィルタ3a〜3dが各信号配線2に個別に対応してアレイ状に配設されているが、これらの各ノイズフィルタ3a〜3dのうち、両側に他のノイズフィルタ3a,3dが隣接しているノイズフィルタ3b,3cと、片側のみに他のノイズフィルタ3b,3cが隣接しているノイズフィルタ3a,3dとでは、電磁界分布に差が生じる。
したがって、上記のように各ノイズフィルタ3a〜3dについて各LC並列共振回路8,9の共振点を調整する場合において、各ノイズフィルタ3a〜3dがそれぞれ単独に存在する場合を前提として、各コンデンサ12b,14bのキャパシタンスを調整すると、各ノイズフィルタ3a〜3dのLC並列共振回路8,9における共振点が所定の値とずれてしまい、所望のフィルタ特性が得られなくなる。
図4は、各LC並列共振回路8,9を構成する前後の各コンデンサ12b,14bについて、シールド電極23に対する各キャパシタンス形成電極24,25の対向面積および対向距離を各ノイズフィルタ3a〜3d相互間で同じ値に設定した場合の、1素子目のノイズフィルタ3aと2素子目のノイズフィルタ3bとの挿入損失(IL)の周波数依存特性(以下、IL特性という)を調べた結果を示す図である。
図4に示すように、各キャパシタンス形成電極24,25を、各ノイズフィルタ3a〜3d共に同じ対向面積および対向距離に設定した場合、互いに隣接するノイズフィルタどうしの電磁界分布の相互干渉により、1素子目のノイズフィルタ3aのIL特性(図中、実線で示す)と2素子目のノイズフィルタ3bのIL特性(図中、破線で示す)とでは、共振周波数の位置がずれてしまうことがわかる。
すなわち、2素子目のノイズフィルタ3bは、その両側に1素子目と3素子目の各ノイズフィルタ3a,3cが隣接し、また、3素子目のノイズフィルタ3cは、その両側に2素子目と4素子目の各ノイズフィルタ3b,3dが隣接しているため、2素子目と3素子目のノイズフィルタ3b,3cは、1素子目と4素子目のノイズフィルタ3a,3dに比べて磁気結合が大きく、このため共振点が高周波側にシフトする。一方、1素子目と4素子目のノイズフィルタ3a,3dは、片側にだけ他のノイズフィルタが隣接しているので、2素子目と3素子目のノイズフィルタ3b,3cに比べて磁気結合が小さく、共振点が低周波側にシフトする。
そこで、このように互いに隣接するノイズフィルタの電磁界分布の差に起因したフィルタ特性のばらつきの影響をなくすために、この実施例1では、各ノイズフィルタ3a〜3dのうち、両側に他のノイズフィルタが隣接している2素子目と3素子目のノイズフィルタ3b,3cにおいては、片側のみに他のノイズフィルタが隣接しているノイズフィルタ3a,3dに比べて、前後のコンデンサ12b,14bのキャパシタンスが大きくなるように、キャパシタンスの調整が行われている。
すなわち、図5に示すように、2素子目と3素子目のノイズフィルタ3b,3cについては、コンデンサ12b,14bを構成する各キャパシタンス形成電極24,25の、シールド電極23に対する対向面積を、他のノイズフィルタ3a,3dの場合よりも大きく形成することにより、キャパシタンスが大きくなるように調整し、共振点を低周波側にシフトさせるようにしている。これにより、互いに隣接する各ノイズフィルタ3a〜3d相互間で共振点に特性ばらつきが生じることを防止することができる。
なお、この実施例1のように、シールド電極23に対する各キャパシタンス形成電極24,25の対向面積を変化させることにより、キャパシタンスを調整するようにした場合、印刷パターンの形状を変えるだけでキャパシタンスを調整することが可能になり、絶縁性シートの積層枚数を変更したりする必要がないため、低コストで実現できる利点がある。
なお、キャパシタンスを調整する方法はこれに限られるものではなく、シールド電極23に対する各キャパシタンス形成電極24,25の対向距離を変化させることによりキャパシタンスを調整して、各ノイズフィルタ3a〜3d相互間でフィルタ特性にばらつきが生じることを防止するように構成することも可能である。
次に、この実施例1のノイズフィルタアレイの製造方法について説明する。
図6は本願発明の実施例1にかかるノイズフィルタアレイの製造方法の一例を示す分解斜視図である。
この実施例1のノイズフィルタアレイを製造するにあたっては、入力側コイル形成用の絶縁性シート31、出力側コイル形成用の絶縁性シート32、コンデンサ形成用の絶縁性シート33,34、およびこれらの各絶縁性シート31〜34の間に必要に応じて介在させる、例えばビアホールなどを備えた相互間接続用の絶縁性シート(図示せず)をそれぞれ所定枚数分だけ準備する。なお、これらの各絶縁性シートとしては、誘電体であるセラミックグリーンシートなどが使用される。
そして、コイル形成用の各絶縁性シート31,32には、4つの信号配線2に対応させて各コイル11,13を形成するための、4つのコイル導体16,18がそれぞれ形成されている。また、各コイル導体16,18は、絶縁性シート31,32を積層したときに螺旋状となるように、絶縁性シート31,32ごとに形状を変えて形成されている。また、各コイル導体16,18は、信号の流れる方向に対して同じ巻回方向とされている。
一方、コンデンサ形成用の絶縁性シート33,34のうち、上側の絶縁性シート33には、キャパシタンス形成電極24,25がともに形成され、下側の絶縁性シート34にはシールド電極23が形成されている。
そして、シールド電極23およびキャパシタンス形成電極24,25は、4つの信号配線2にそれぞれ対応させるため4つ並列に形成されている。さらに、これらの絶縁性シート31〜34のうち、所定の絶縁性シートには上下のシート間を電気的に接続することができるようにビアホール20などが形成されている。この場合、コイル導体16,18やシールド電極23、キャパシタンス形成電極24,25には、例えばAg−Pd、Agなどの材料が使用される。
そして、出力側コイル形成用の絶縁性シート32、コンデンサ形成用の絶縁性シート33,34および入力側コイル形成用の絶縁性シート31を所定枚数分積層し、さらに、必要に応じて各絶縁性シート31〜34の間に相互間接続用の絶縁性シート(図示せず)を介在させた後、これらの各絶縁性シートの積層体を一体焼成する。その後、得られた絶縁体4の両端部(左右の外側部)に、各信号配線2に対応して外部電極6,7を形成する。
これにより、図2に示すような構成、および図3に示すような等価回路を有する実施例1のノイズフィルタアレイが得られる。すなわち、このノイズフィルタアレイにおいては、各コイル導体16,18が、ビアホール17,19,20を介して順次接続されて、螺旋状の入力側コイル11と出力側コイル13とが形成されており、かつ、各コイル11,13は、その一端側が外部電極6,7に接続され、他端側はビアホール20を介して互いに直列接続されるとともに、シールド電極23にも共通に接続されている。また、シールド電極23には絶縁体4を介してキャパシタンス形成電極24,25が対向し、かつ、各キャパシタンス形成電極24,25のそれぞれの一端が外部電極6,7に接続されることにより、入力側コンデンサ12bおよび出力側コンデンサ14bが形成されている。そして、これにより、浮遊コンデンサ12aと入力側コンデンサ12bとが入力側コイル11に対して並列に接続され、また、浮遊コンデンサ14aと出力側コンデンサ14bとが出力側コイル13に対して並列に接続された構成が実現されている。
なお、この実施例1のノイズフィルタアレイにおいては、複数の周波数帯域においてそれぞれノイズを有効に除去することができるように、前後のLC並列共振回路8,9の共振点を、各周波数帯域に含まれるノイズを除去したい共振周波数に予め設定しておくことにより、例えば携帯電話のノイズ対策として必要な、800MHz付近と、2GHz付近の2つの通信帯域におけるノイズを有効に除去することが可能になる。
しかも、入力側コイル11と出力側コイル13の間にシールド電極23が介在しており、前後のコイル11,13どうしの磁気結合が確実に遮断されるため、各々のLC並列共振回路8,9の共振周波数が変動することを抑制、防止して、複数の周波数帯でそれぞれトラップの減衰量を大きくすることができる。例えば、高周波側の共振周波数について20dB以上の高い減衰を確保することが可能になる。
また、この実施例1のノイズフィルタアレイにおいては、一つの部品内に複数のノイズフィルタ3a〜3dが一体的に形成されており、各信号配線2のノイズをともに除去することができるため、信号配線2ごとに個別にノイズフィルタを設ける必要がなく、部品点数を削減することができる。
さらに、複数のLC並列共振回路8,9が単一の絶縁体4内に形成されるため、製造工程で割れや剥がれなどが発生するおそれが少なく、構造欠陥のない、信頼性の高いノイズフィルタアレイを提供することができる。
さらに、この実施例1のノイズフィルタアレイにおいては、各ノイズフィルタ3a〜3dのうち、両側に他のノイズフィルタが隣接している2素子目と3素子目のノイズフィルタ3b,3cは、片側のみに他のノイズフィルタが隣接しているノイズフィルタ3a,3dに比べて前後のコンデンサ12b,14bのキャパシタンスが大きくなるように構成されているので、互いに隣接するノイズフィルタどうしの、電磁界分布の相互干渉の影響を排除して、各ノイズフィルタ3a〜3d相互間の共振周波数の特性ばらつきを抑制することができる。その結果、各ノイズフィルタ3a〜3dにおいてノイズを常に効率よく除去することが可能になり、高性能のノイズフィルタアレイを得ることができる。
なお、上記の実施例1では、各ノイズフィルタ3a〜3dを構成する前後のLC並列共振回路8,9のいずれにも、シールド電極23に対してキャパシタンス形成電極24,25を設けるようにしているが、要求されるフィルタ特性によっては、高域側のノイズを除くための後段側のLC並列共振回路9については、必ずしもキャパシタンス形成電極25を設けて出力側コンデンサ14bを形成する必要はなく、出力側コイル13とこれに伴って生じる浮遊コンデンサ14aとにより十分にノイズを除去することが可能である。
すなわち、LC並列共振回路において、共振周波数はLC積の値に依存し、LC積が大きいほど共振周波数は小さくなって低域側になる。また、同じLC積の値の場合にはインダクタンスLが大きいほど減衰量は大きくなり、キャパシタンスCの割合が大きいほど減衰帯域が狭くなる。ここで、高域側の共振周波数の設定は、LC積が小さくてもよいので、浮遊キャパシタンスを調整することで容易に実現することが可能である。しかも、浮遊キャパシタンスが小さくてもよいため、減衰帯域を広くとることができる。一方、低域側の共振周波数の設定は、LC積をある程度大きくすることが必要になる。この場合、インダクタンスLの値を大きく設定しすぎると、信号波形が歪むなどの問題を生じるため、インダクタンスLの値を大きくするには自ずと限界があり、したがって、共振周波数を調整するためには、キャパシタンスの値がある程度大きくなるようにする必要がある。また、インダクタンスLの制限をカバーするために、浮遊コンデンサ12aのキャパシタンスを大きく設定しようとしてコイル導体の層間距離を小さくしたり、絶縁材料を変更したりすると、特性の劣化や、信頼性の低下、工数の増加による製造コストの上昇などを招くという問題点がある。それゆえ、前段側のLC並列共振回路8は、浮遊コンデンサ12aのキャパシタンスに頼ることなく、入力側コンデンサ12bによって積極的にキャパシタンスを確保する必要がある。
したがって、要求されるフィルタ特性によっては、前段側のLC並列共振回路8については、キャパシタンス形成電極24を設けて入力側コンデンサ12bを形成し、入力側コイル11とこれに並列接続された浮遊コンデンサ12a,入力側コンデンサ12bとの組み合わせにより、ある程度大きなLC積が得られるようにして、低域側のノイズを除く一方、後段側のLC並列共振回路9については、キャパシタンス形成電極を省略し、出力側コイル13とこれに並列接続された浮遊コンデンサ14aとの組み合わせによって高域側のノイズを除くように構成することが可能である。
かかる構成を採用する場合にも、互いに隣接するノイズフィルタの電磁界分布の差に起因したフィルタ特性のばらつきの影響を除くために、図7に示すように、各ノイズフィルタ3a〜3dのうち、両側に他のノイズフィルタが隣接している2素子目と3素子目のノイズフィルタ3b,3cについては、片側のみに他のノイズフィルタが隣接している1素子目と4素子目のノイズフィルタ3a,3dに比べて、シールド電極23に対するキャパシタンス形成電極24の対向面積を大きく形成して、入力側コンデンサ12bのキャパシタンスが大きくなるように、キャパシタンスの調整を行う。
図8は本願発明の他の実施例(実施例2)にかかるノイズフィルタアレイの要部構成を示す図であって、1素子目のノイズフィルタ3aの対向位置に方向識別マークが形成された場合の、各ノイズフィルタのシールド電極に対するキャパシタンス形成電極の大きさを模式的に示す図である。
図8において、図1〜図6と同一符号を付した部分は、実施例1のノイズフィルタアレイの場合と同一または相当する部分を示している。
この実施例2では、絶縁体4の外部の、外部電極6,7が形成されていない位置に、方向識別マーク37が形成されている。すなわち、この方向識別マーク37は、ノイズフィルタアレイを回路基板1へ実装する際の方向性を示すためのもので、図8に示す例では、方向識別マーク37が付された側がチップの上面であり、かつ、方向識別マーク37の形成位置が1素子目のノイズフィルタ3aに対応していることを示している。
ところで、この方向識別マーク37は、電極材料で形成されることが多く、このような方向識別マーク37を形成すると、方向識別マーク37と対向する位置にあるノイズフィルタ3aの磁束が遮蔽されるため、インダクタンスが小さくなり、ノイズフィルタ3aとそれ以外のノイズフィルタ3b〜3dとではフィルタ特性に差を生じ、所望のフィルタ特性が得られなくなる。
図9は、アレイ状に配設された4個のノイズフィルタ3a〜3dのうち、1素子目のノイズフィルタ3aの上部に方向識別マーク37が形成されている場合において、1素子目のノイズフィルタ3aと、4素子目のノイズフィルタ3dのIL特性を調べた結果を示す図である。なお、この場合、1素子目のノイズフィルタ3aと、4素子目のノイズフィルタ3dのキャパシタンス形成電極24,25は、シールド電極23に対しても同じ対向面積および対向距離に設定されている。
図9に示すように、方向識別マーク37と対向する位置にある1素子目のノイズフィルタ3aのIL特性(図中、実線で示す)と、方向識別マーク37と対向していない4素子目のノイズフィルタ3dのIL特性(図中、破線で示す)では、共振周波数の位置が僅かではあるがずれてしまうことがわかる。
そこで、この実施例2では、各ノイズフィルタ3a〜3dのうち、方向識別マーク37と対向する位置にあるノイズフィルタ3aにおいては、方向識別マーク37による磁束遮蔽に起因したインダクタンスの低下を補うようにコンデンサ12b,14bのキャパシタンスを調整するようにしている。
具体的には、図8に示すように、方向識別マーク37に対向した位置にある1素子目のノイズフィルタ3aについては、シールド電極23に対する各キャパシタンス形成電極24,25の対向面積を、4素子目のノイズフィルタ3dの場合よりも大きくすることによりキャパシタンスが大きくなるように調整し、これによって共振点を低周波側にシフトさせる。これによって、方向識別マーク37の存在の有無によって各ノイズフィルタ3a,3d相互間で、共振点に特性ばらつきが生じることを防止することができる。
なお、この実施例2ではシールド電極23に対する各キャパシタンス形成電極24,25の対向面積を変化させることによりキャパシタンスを調整しているが、キャパシタンスを調整する方法はこれに限らず、シールド電極23に対する各キャパシタンス形成電極24,25の対向距離を変化させることによりキャパシタンスを調整することも可能である。
このように、この実施例2では、方向識別マーク37と対向する位置にあるノイズフィルタ3aについては、方向識別マーク37と対向しない位置にあるノイズフィルタ3dに比べて、コンデンサ12b,14bのキャパシタンスが大きくなるようにキャパシタンスの調整を行うことにより、方向識別マーク37による磁束遮蔽に起因したインダクタンス低下を補うようにしているので、ノイズフィルタ3a,3d間のフィルタ特性のばらつきを抑制して、各ノイズフィルタ3a〜3dでノイズを常に効率よく除去することが可能な、高性能のノイズフィルタアレイを得ることができる。
なお、この実施例2においても、4個のノイズフィルタ3a〜3dがアレイ状に配設されていることから、互いに隣接するノイズフィルタ相互の磁気結合に起因したフィルタ特性への影響を考慮して、両側に他のノイズフィルタが隣接しているノイズフィルタ3b,3cにおいては、片側のみに他のノイズフィルタが隣接しているノイズフィルタ3a,3dに比べて、コンデンサのキャパシタンスが大きくなるように、キャパシタンスを調整すること、例えば、実施例1の場合のように、2素子目と3素子目のノイズフィルタ3b,3cのキャパシタンス形成電極24,25の対向面積を調整したりすることが必要であることなどは上記実施例1の場合と同様である。
なお、その他の構成、および作用効果は、実施例1の場合と同様であることから、ここでは重複を避けるため、詳しい説明は省略する。
また、この実施例2では、4個のノイズフィルタ3a〜3dがアレイ状に配設されたノイズフィルタアレイについて説明したが、例えば2つのノイズフィルタを備え、一方のノイズフィルタの対向位置に方向識別マークが付されているような構成を有するノイズフィルタアレイにも、本願発明を適用することが可能である。
また、上記の実施例2では、一つのノイズフィルタ3aの対向位置にのみ方向識別マーク37が形成されている場合を例にとって説明したが、複数のノイズフィルタにまたがって方向識別マーク37が形成される場合にも本願発明を適用することが可能である。
例えば、図10に示すように、1素子目と2素子目のノイズフィルタ3a,3bにまたがって方向識別マーク37が配設され、かつ2素子目のノイズフィルタ3bに対して方向識別マーク37が占める面積が大きいような場合にあっては、各ノイズフィルタ3a〜3dについて、方向識別マーク37の磁束遮蔽に起因するフィルタ特性への影響、および、実施例1で説明したような、互いに隣接するノイズフィルタ相互の磁気結合に起因するフィルタ特性への影響の双方を考慮して、各ノイズフィルタ3a〜3dのシールド電極23に対するキャパシタンス形成電極24,25の対向面積の大きさを、2素子目のノイズフィルタ3b>3素子目のノイズフィルタ3c>1素子目のノイズフィルタ3a>4素子目のノイズフィルタ3dの順になるように調整することにより、ノイズフィルタ3a〜3d間のフィルタ特性のばらつきを抑制して、各ノイズフィルタ3a〜3dでノイズを効率よく除去することが可能な、高性能のノイズフィルタアレイを得ることができる。
図11は、図10に示した構成において、上記のようにして各ノイズフィルタ3a〜3dのシールド電極23に対するキャパシタンス形成電極24,25の対向面積の大きさを調整したときのIL特性を測定した結果を示す図である。
図11に示すように、各ノイズフィルタ3a〜3dについて、キャパシタンス形成電極24,25の対向面積の大きさを調整することにより、方向識別マーク37によるフィルタ特性のばらつきが抑制され、良好なフィルタ特性が得られていることがわかる。
図12は本願発明の実施例3にかかるノイズフィルタアレイの構造を示す断面図である。なお、図12において、図1〜図3と同一符号を付した部分は、実施例1のノイズフィルタアレイと同一または相当する部分を示している。
この実施例3のノイズフィルタアレイは、基本的には図3に示した等価回路と同じ等価回路を有している。ただし、この実施例3のノイズフィルタアレイでは、入力側コンデンサ12bと出力側コンデンサ14bとは、入力側コイル11と出力側コイル13を形成する各コイル導体16,18の一部に対して、絶縁体4を介してキャパシタンス形成電極24,25をそれぞれ対向配置することにより構成されている。
すなわち、入力側コイル11を形成するコイル導体16の出力側の一部に対して、絶縁体4を介してキャパシタンス形成電極24を対向配置することにより入力側コンデンサ12bが構成され、キャパシタンス形成電極24の一端は絶縁体4の外側部に引き出されて外部電極6に電気的に接続されている。これにより、入力側コイル11に対して、入力側コイル11を形成する際に必然的に発生する浮遊コンデンサ12a(図3参照)とキャパシタンス形成電極24により形成される入力側コンデンサ12bとが並列接続された前段側のLC並列共振回路8(図3参照)が構成されている。
同様に、出力側コイル13を形成するコイル導体18の出力側の一部に対して、絶縁体4を介してキャパシタンス形成電極25を対向配置することにより出力側コンデンサ14bが構成され、キャパシタンス形成電極25の一端は絶縁体4の外側部に引き出されて外部電極7に電気的に接続されている。これにより、出力側コイル13に対して、出力側コイル13を形成する際に必然的に発生する浮遊コンデンサ14a(図3参照)とキャパシタンス形成電極25により形成される出力側コンデンサ14bとが並列接続された後段側のLC並列共振回路9(図3参照)が構成されている。
また、この実施例3のノイズフィルタアレイでは、実施例1の場合と同様に、上側の入力側コイル11と下側の出力側コイル13の間に両コイル11,13間の磁気結合を防止するためのシールド電極23が設けられており、上側の入力側コイル11と下側の出力側コイル13の間を直列接続するビアホール20に電気的に接続されている。
そして、この実施例3のノイズフィルタアレイにおいては、入力側コイル11と出力側コイル13の巻数を予め調整してインダクタンスを変化させたり、あるいは、各コイル導体16,18に対してキャパシタンス形成電極24,25の対向面積や対向間距離などを調整したりして、入力側コンデンサ12bと出力側コンデンサ14bのキャパシタンスを変化させることにより、ノイズを除去したい共振周波数に各LC並列共振回路8,9の共振点を調整することが行われる。
さらに、この実施例3についても、4個のノイズフィルタ3a〜3dがアレイ状に配設されているので、実施例1の場合と同様、互いに隣接するノイズフィルタ相互の磁気結合に起因するフィルタ特性への影響を考慮して、両側に他のノイズフィルタが隣接しているノイズフィルタ3b,3cにおいては、片側のみに他のノイズフィルタが隣接しているノイズフィルタ3a,3dに比べて、コンデンサのキャパシタンスが大きくなるように、キャパシタンスを調整すること、例えば、実施例1の場合のように、2素子目と3素子目のノイズフィルタ3b,3cのキャパシタンス形成電極24,25の対向面積を調整したりすることが必要であることなどは上記実施例1の場合と同様である。
また、方向識別マークが形成される場合には、実施例2の場合と同様に、方向識別マークによるインダクタンス低下を補うように、シールド電極23に対するキャパシタンス形成電極24,25のキャパシタンス(対向面積あるいは対向距離)を調整することにより、方向識別マーク37の磁束遮蔽に起因するフィルタ特性への影響を除くことができる。
その他の構成、および作用効果は、実施例1の場合と同様であることから、ここでは重複を避けるため、詳しい説明は省略する。
なお、上記の各実施例1〜3において、各ノイズフィルタ3a〜3dは、信号配線2に対して前後2段にわたってLC並列共振回路8,9を設けているが、これに限らず、各信号配線2に対して3段以上にわたってLC並列共振回路を縦列接続した構成とすることも可能である。その場合、各LC並列共振回路ごとに、適切な共振周波数となるようにインダクタンスとキャパシタンスとを適宜設定することにより、さらに広帯域のノイズ除去特性を得ることが可能になる。
また、上記の実施例1〜3においては、回路基板1上に形成された4本の信号配線2に対応して4個のノイズフィルタ3a〜3dを組み合わせて一体化したノイズフィルタアレイについて説明したが、本願発明のノイズフィルタアレイはこれに限定されるものではなく、ノイズフィルタが3個以上ある場合に広く適用することが可能である。
本願発明は、さらにその他の点においても上記実施例1〜3に限定されるものではなく、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
本願発明によれば、複数の周波数帯域において共振周波数を容易かつ確実に設定することが可能で、複数の周波数帯域ごとにノイズを効率よく除去することが可能なノイズフィルタ、さらには、コイルどうしの磁気結合を確実に防止して各共振周波数において高減衰を得ることが可能なノイズフィルタアレイを提供することが可能になる。
したがって、本願発明のノイズフィルタアレイは、携帯電話のノイズ除去などの用途に好適に用いることが可能であり、さらに他の用途、例えば他の高周波回路のノイズ除去などの用途にも広く利用することが可能である。
本願発明の実施例1にかかるノイズフィルタアレイを回路基板に実装した状態を示す平面図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 本願発明の実施例1にかかるノイズフィルタアレイの等価回路図である。 本願発明の実施例1にかかるノイズフィルタアレイにおいて、シールド電極に対する各キャパシタンス形成電極の対向面積、対向距離を各ノイズフィルタ相互間で同じ値に設定した場合の、1素子目のノイズフィルタと2素子目のノイズフィルタとのIL特性を調べた結果を比較して示す図である。 本願発明の実施例1にかかるノイズフィルタアレイの、各ノイズフィルタごとのシールド電極に対するキャパシタンス形成電極の大きさを模式的に示す図である。 本願発明の実施例1にかかるノイズフィルタアレイの製造方法を示す分解斜視図である。 本願発明の実施例1の変形例にかかるノイズフィルタアレイの、各ノイズフィルタごとのキャパシタンス形成電極とシールド電極との大きさの対応関係を模式的に示す図である。 本願発明の実施例2のノイズフィルタアレイにおいて、1素子目のノイズフィルタの対向位置に方向識別マークが形成された場合における各ノイズフィルタのシールド電極に対するキャパシタンス形成電極の大きさを模式的に示す図である。 本願発明の実施例2にかかるノイズフィルタアレイに関し、図8に示した構成の4個のノイズフィルタのうち、方向識別マークが存在する1素子目のノイズフィルタと方向識別マークが存在しない4素子目のノイズフィルタのIL特性を調べた結果を示す図である。 本願発明の実施例2にかかるノイズフィルタアレイに関し、1素子目と2素子目のノイズフィルタにまたがって方向識別マークが形成された場合の各ノイズフィルタのシールド電極に対するキャパシタンス形成電極の大きさを模式的に示す図である。 本願発明の実施例2にかかるノイズフィルタアレイに関し、図10に示した構成の各ノイズフィルタにおいて、シールド電極に対するキャパシタンス形成電極の対向面積の大きさを調整したときのIL特性を測定した結果を示す図である。 本願発明の実施例3にかかるノイズフィルタアレイの構成を示す断面図である。
符号の説明
1 回路基板
2 信号配線
2a,2b 電極パターン
3a〜3d ノイズフィルタ
4 絶縁体
6,7 外部電極
8 前段のLC並列共振回路
9 後段のLC並列共振回路
11 入力側コイル
12a 浮遊コンデンサ
12b 入力側コンデンサ
13 出力側コイル
14a 浮遊コンデンサ
14b 出力側コンデンサ
16,18 コイル導体
17,19,20 ビアホール
23 シールド電極
24,25 キャパシタンス形成電極
31,32 コイル形成用の絶縁性シート
33,34,35 コンデンサ形成用の絶縁性シート
37 方向識別マーク

Claims (3)

  1. ノイズ除去用の少なくとも3個のノイズフィルタを備え、各ノイズフィルタが回路基板上に形成された信号配線に個別に対応してアレイ状に配設され、一体化されたノイズフィルタアレイであって、
    絶縁体の外部には、前記信号配線に接続される一対の外部電極が形成され、前記絶縁体の内部には、複数のコイルが直列接続された状態で配設されているとともに、その両端が一対の外部電極にそれぞれ電気的に接続され、かつ、前記複数のコイルのうちの少なくとも1個のコイルにはコンデンサが並列に接続されており、
    前記各コイルは、前記絶縁体を介して複数積層されたコイル導体を、ビアホールを介して接続することにより構成され、
    前記コンデンサは、前後のコイル間にあって両コイルに電気的に共通接続されたシールド電極と、前記一対の外部電極のうちの一方側の外部電極に電気的に接続されたキャパシタンス形成電極とを、前記絶縁体を介して対向配置することにより構成されており、かつ、
    各ノイズフィルタのうち、両側に他のノイズフィルタが隣接しているノイズフィルタにおいては、片側のみに他のノイズフィルタが隣接しているノイズフィルタに比べて、前記コンデンサのキャパシタンスが大きくなるように、キャパシタンスの調整が行われていること
    を特徴とするノイズフィルタアレイ。
  2. ノイズ除去用の複数のノイズフィルタを備え、各ノイズフィルタが回路基板上に形成された信号配線に個別に対応してアレイ状に配設され、一体化されたノイズフィルタアレイであって、
    絶縁体の外部には、前記信号配線に接続される一対の外部電極が形成され、前記絶縁体の外部の、前記外部電極が形成されていない位置には方向識別マークが形成される一方、前記絶縁体の内部には、複数のコイルが直列接続された状態で配設されているとともに、その両端が一対の外部電極にそれぞれ電気的に接続され、かつ、前記複数のコイルのうちの少なくとも1個のコイルにはコンデンサが並列に接続されており、
    前記各コイルは、前記絶縁体を介して複数積層されたコイル導体を、ビアホールを介して接続することにより構成され、また、前記コンデンサは、前後のコイル間にあって両コイルに電気的に共通接続されたシールド電極と、前記一対の外部電極のうちの一方側の外部電極に電気的に接続されたキャパシタンス形成電極とを、前記絶縁体を介して対向配置することにより構成されており、かつ、
    各ノイズフィルタのうち、前記方向識別マークと対向する位置にあるノイズフィルタは、前記方向識別マークによる磁束遮蔽に起因したインダクタンス低下を補うように、前記コンデンサのキャパシタンスが調整されていること
    を特徴とするノイズフィルタアレイ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のノイズフィルタアレイにおいて、前記シールド電極と前記キャパシタンス形成電極とが前記絶縁体を介して対向配置されることにより構成されたコンデンサに代えて、前記コイル導体と、前記一対の外部電極のうちの一方側の外部電極に電気的に接続されたキャパシタンス形成電極とを、前記絶縁体を介して対向配置することによりコンデンサが形成されていることを特徴とするノイズフィルタアレイ。
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