JP2007116408A - マルチホップ無線通信システムとその基地局及び無線端末 - Google Patents

マルチホップ無線通信システムとその基地局及び無線端末 Download PDF

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Abstract

【課題】各無線端末において間欠動作方式によるデータ転送を可能とし、これにより各無線端末の消費電力を低減してバッテリ寿命の延長を図る。
【解決手段】基地局BSから各無線端末ST1〜ST4に対し基地局BSのシステム時刻を初期設定すると共に、基地局BSと各無線端末ST1〜ST4との間の時刻ずれ及び時間経過による同期ずれの拡がりをそれぞれ検出して、その結果をもとに間欠動作パラメータとしての待機時間及び待受け時間を計算して各無線端末ST1〜ST4に設定する。そして、以後この設定された間欠動作パラメータに従い、基地局BSから各無線端末ST1〜ST4に対しデータ取得コマンドを送信して、各水位計SS1〜SS4の水位データを収集する。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば監視対象場所に複数のセンサと無線端末を配置し、上記各センサの監視データを上記各無線端末により順次中継転送することにより基地局に転送するマルチホップ無線通信システムと、このシステムで使用される基地局及び無線端末に関する。
無線通信技術の発達により、従来は公衆回線に接続することができなかった場所でも、電話通信やインターネットを利用したデータ通信などが可能になっている。例えば携帯電話システムの場合、通信事業者が日本全国をカバーするように多数の基地局を設置したことにより、現在ではほぼ日本全域で通話が可能となっている。しかし一方で、山間部など住民が少ない地域や人が住んでいない地域では利用者が少なく採算が取れないため、今後とも携帯電話サービスが提供されない可能性が高い。またインターネットに接続する場合にも、無線LAN(Local Area Network)のホットスポットが大都市を中心に普及し始めているが、まだ全国どこでも繋がるというにはほど遠い状況であり、山間部などにサービスが提供される可能性は低い。
このように従来の無線通信技術は、基地局と無線端末(携帯電話機や無線LAN機能を持ったパーソナル・コンピュータなど)が直接無線伝送するため、基地局のカバーエリア内に存在する無線端末としか通信を行うことができない。したがって、無線端末がどこにいても無線通信を行えるようにするには、多数の基地局を敷設する必要があった。
これに対し、最近では新たな方式としてマルチホップ無線通信方式が注目されている。マルチホップ無線通信方式は、隣り合う無線端末同士がデータをバケツリレー式に転送することにより基地局まで送り届けるものである。したがって、複数の無線端末を相互に通信可能な距離内で離間して設置することができれば、基地局単体のカバーエリアから遠く離れた場所からもデータを基地局へ無線転送することが可能である(例えば、特許文献1を参照。)。
この方式は一時的に簡易なネットワークを構成することが可能なため、河川や山間部などの公衆回線がない場所で環境センシングを行いたい場合や、イベントなどで携帯端末を使って無線通信を行いたい場合などでよく使われている。
特許第3451233号公報
しかしながら、マルチホップ無線通信方式は、無線端末同士が直接通信しながら基地局までデータを転送するという性質上、データ転送時には全ての無線端末が電波を送受信可能ないわゆる待受け状態にある必要がある。そのため、基地局と各無線端末が直接通信する従来の方式のように、商用電源が供給可能な基地局だけが常に待受け状態にあり、無線端末は自らがデータを送信するときにだけ起動してそれ以外の時間は無線部の電源を切っておくという省電力化手法を使うことが難しい。このため、一時的な無線通信環境の構築には便利だが、長期間運用したい場合には、大容量のバッテリを用意したり、頻繁にバッテリを交換する必要があるという問題があった。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、基地局と複数の無線端末間でマルチホップ通信を行う際に、各無線端末が間欠動作方式によりデータ転送を行えるようにし、これにより各無線端末の消費電力を低減してバッテリ寿命の延長を図ったマルチホップ無線通信システムとその基地局及び無線端末を提供することにある。
上記目的を達成するためにこの発明は、隣接するもの同士で無線通信が可能な状態に配置される複数の無線端末と、これらの無線端末の一つと無線通信が可能な状態に設置される基地局とを具備し、前記基地局と前記複数の無線端末との間でマルチホップ無線通信を行うマルチホップ無線通信システムにあって、
上記基地局に、上記複数の無線端末に自局の基準時刻に同期した時刻を設定する時刻設定手段と、間欠動作パラメータの通知手段とを備える。そして、この間欠動作パラメータ通知手段により、上記基準時刻と前記複数の無線端末に設定された時刻との同期ずれを考慮して間欠動作パラメータを決定し、この決定された間欠動作パラメータを前記複数の無線端末に通知する。
一方、上記複数の無線端末には、上記基地局により設定された時刻を基準に計時動作を行う計時手段と、上記基地局から通知された間欠動作パラメータを記憶する設定情報記憶手段と、間欠動作制御手段とを備える。そして、この間欠動作制御手段により、上記計時時刻と上記記憶された間欠動作パラメータに基づいて、上記マルチホップ無線通信の実行タイミングを制御するようにしたものである。
したがってこの発明によれば、マルチホップ無線通信システムを動作させる際に、各無線端末を基地局に同期させた状態で間欠動作させることが可能となり、これにより各無線端末の消費電力を低減してバッテリ寿命を大幅に延ばすことが可能となる。その結果、バッテリの小型化又は交換周期の延長の少なくとも一方を実現でき、無線端末のメンテナンス性を飛躍的に向上させることができる。また、基地局と各無線端末との間の時刻の同期ずれを考慮して間欠動作パラメータが設定されるので、間欠動作によるマルチホップ無線通信を安定に行うことができる。
またこの発明は次のような具体的な構成を備えることを特徴とする。
第1の構成は、上記間欠動作パラメータが、少なくとも無線通信動作を停止する待機時間と、無線通信動作を可能とする待受け時間とにより表される場合に、複数の無線端末に基準時刻に同期した時刻が設定された状態で、基地局から各無線端末に対し時刻取得コマンドを送信して、各無線端末から上記時刻取得コマンドの受信時刻が挿入されたレスポンスを受信する。そして、上記時刻取得コマンドを送信した時刻と、上記レスポンスを受信した時刻と、当該レスポンスに挿入された時刻とをもとに、基地局と各無線端末との間の同期ずれをそれぞれ検出すると共に、上記時刻取得コマンドの送信時刻と、上記複数の無線端末のうち基地局から最も遠い無線端末から返送されるレスポンスの受信時刻とから、最大伝送時間を検出する。そして、上記検出された同期ずれの最大値と、上記検出された最大伝送時間との和を求め、この和の値より大きい値に上記待受け時間を決定して、この決定された待受け時間及び待機時間を設定コマンドに挿入して上記複数の無線端末に通知するものである。
このようにすれば、実際に測定した基地局と各無線端末との間の伝送遅延による同期ずれを考慮して、各無線端末の待受け時間を最適な値に設定することができる。
第2の構成は、上記待受け時間の決定後、上記待機時間が経過した後に、基地局と各無線端末との間で時刻取得コマンドとそのレスポンスを送受信することにより基地局と各無線端末との間の同期ずれをそれぞれ再検出する。そして、先の初期設定時に検出された同期ずれと上記再検出された同期ずれとの差の最大値を検出して、この検出された同期ずれの差の最大値をもとに上記和の値を補正し、この補正された和の値より大きい値となるように上記待受け時間を補正するようにしたものである。
このようにすれば、各無線端末の計時時刻の経時又は経年変化に追従して、待受け時間を常に最適な値に保持することができ、これにより各無線端末は常に安定性の高い間欠動作を行うことが可能となる。
第3の構成は、基地局に、時刻同期のためのスケジューリング手段をさらに備え、待受け時間をTr、上記同期ずれの最大値と最大伝送時間との和をdTmax、過去に検出された同期ずれと新たに再検出された同期ずれとの差の最大値をdTとするとき、
T<(Tr−dTmax)/dT
の関係を満たす時間間隔Tで、各無線端末の時刻を更新するための時刻同期コマンドを送信するようにしたものである。
このようにすれば、基地局と各無線端末との間の同期ずれを常に一定範囲内に保つことが可能となり、これにより同期ずれによるコマンド等の中継転送動作に支障が生じないようにすることができる。
第4の構成は、基地局から送信される時刻同期コマンドに従い各無線端末が時刻を更新する際に、各無線端末において、基地局から送信される時刻同期コマンドを予め定められた中継転送順序に従い順次転送しながら、受信された時刻同期コマンドから基地局の現在時刻を取り出して保存する。そして、上記複数の無線端末のうち中継転送順序が最後尾に設定されている無線端末から返送されるレスポンスを転送する過程において、上記保存しておいた基地局の現在時刻をもとに計時時刻を更新するものである。
このようにすれば、中継転送順序が最後尾に設定されている無線端末から返送されるレスポンスが基地局に転送されるまでの間に、すべての無線端末において計時時刻を更新することが可能となる。
第5の構成は、基地局から送信される時刻同期コマンドに従い各無線端末が時刻を更新する際に、各無線端末において、基地局から送信される時刻同期コマンドを予め定められた中継転送順序に従い順次転送しながら、受信された時刻同期コマンドから基地局の現在時刻を取り出して保存する。そして、上記複数の無線端末のうち中継転送順序が最後尾に設定されている無線端末から返送されるレスポンスを転送する際に、上記時刻同期コマンドが受信されてから上記レスポンスが受信されるまでの時間を検出し、この検出された時間を上記保存された基地局の現在時刻に加えた時刻をもとに計時時刻を更新するものである。
このようにすれば、中継転送順序が最後尾に設定されている無線端末から返送されるレスポンスが基地局に転送されるまでの間に、無線端末ごとに時刻同期コマンドが受信されてからそのレスポンスが受信されるまでの時間が検出されて、この伝送時間が反映された時刻をもとに各無線端末の計時時刻が更新される。
第6の構成は、基地局が各無線端末からデータを収集する際に、各無線端末において、基地局から送信されるデータ取得コマンドを予め定められた中継転送順序に従い順次転送しながら、基地局へ送信すべきデータを取得し保持する。そして、中継転送順序の最後尾に位置づけられている無線端末において返信メッセージを生成し、この返信メッセージを上記中継転送順序とは逆方向に順次転送する際に、当該返信メッセージに上記取得し保持しておいたデータを順次追加挿入して基地局へ転送するようにしたものである。
このようにすれば、例えば各無線端末においてそれぞれ取得されたセンサの測定データが、個別に基地局へ伝送されるのではなく、最後尾の無線端末が送信する返信メッセージに順次挿入されて一括して基地局に転送される。このため、短い待受け時間内においてすべての無線端末のデータを効率良く基地局へ伝送することが可能となる。
要するにこの発明によれば、基地局と複数の無線端末間でマルチホップ通信を行う際に、各無線端末が間欠動作方式によりデータ転送を行えるようになり、これにより各無線端末の消費電力を低減してバッテリ寿命の延長を図ったマルチホップ無線通信システムとその基地局及び無線端末を提供することができる。
(第1の実施形態)
図1は、この発明に係わるマルチホップ無線通信システムの第1の実施形態を示す概略構成図である。
このシステムは、河川の水位を複数の監視対象場所で測定し、その測定データをマルチホップ無線通信方式により監視センタへ伝送するもので、上記各監視対象場所にはそれぞれ水位計SS1〜SS4及び無線端末ST1〜ST4が設置される。これらの無線端末ST1〜ST4の設置間隔は、隣接する無線端末同士が直接無線通信可能な範囲内となるように設定される。また、上記無線端末ST1〜ST4のうち無線端末ST1と通信可能な位置には基地局BSが設置される。なお、上記水位計SS1〜SS4及び無線端末ST1〜ST4の設置台数は、4台に限るものではなく、2台又は3台であっても、さらには5台以上であってもよい。
一方、監視センタには水位監視用端末PCが設けられる。水位監視用端末PCは例えばパーソナル・コンピュータにより構成され、この水位監視用端末PCは通信ネットワークNWを介して上記基地局BSに接続可能となっている。通信ネットワークNWは、例えばインターネットに代表されるIP(Internet Protocol)網により構成される。なお、通信ネットワークNWとしては、有線加入者網や移動通信網、無線LAN、専用線網を使用することも可能である。
ところで、上記基地局BSは次のように構成される。図2はその構成を示すブロック図である。
すなわち、基地局BSは中央制御部21を備え、この中央制御部21には無線通信部22、ネットワークインタフェース部23、データ記録部24及びクロック部25がそれぞれ接続される。
無線通信部22は、中央制御部21の制御の下で、上記無線端末ST1〜ST4のうち最上流に位置する無線端末ST1との間で無線パケット通信を行う。ネットワークインタフェース部23は、中央制御部21の制御の下で、通信ネットワークNWとの間で当該通信ネットワークNWにより規定される通信プロトコルに従いパケット通信を行う。通信プロトコルとしては、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)が使用される。
データ記録部24には、上記無線端末ST1〜ST4間の中継転送順序を表す情報や、無線端末ST1〜ST4との間で間欠的に通信を行うための間欠動作パラメータが記憶される。またデータ記録部24は、無線端末ST1〜ST4との間で送受信される各種コマンドを一時記憶するためにも使用される。クロック部25は、システムの基準時刻を発生するもので、基準クロック発生部と、この基準クロック発生部から発生されるクロックに同期して計時動作を行う時計回路とを備える。
中央制御部21は例えばマイクロコンピュータからなり、この発明に係わる制御機能として、間欠動作パラメータの設定制御機能と、無線端末ST1〜ST4から測定データを収集するデータ収集機能と、上記設定された間欠動作パラメータを変更するための間欠動作パラメータ変更制御機能とを備える。これらの制御機能はいずれも、マイクロコンピュータにアプリケーション・プログラムを実行させることにより実現される。
このうち間欠動作パラメータの設定制御機能は、無線端末ST1〜ST4にシステム同期された間欠動作を実行させるための間欠動作パラメータを初期設定するもので、各無線端末ST1〜ST4に対しそれぞれ時刻を初期設定する処理と、各無線端末ST1〜ST4に設定された時刻のずれを検出する処理と、各無線端末ST1〜ST4との間の同期ずれの拡がりを検出する処理と、これらの検出結果を反映して無線端末ST1〜ST4ごとに間欠動作パラメータを設定する処理を実行する。
上記間欠動作パラメータは、動作待機時間と、待受け時間とからなる。動作待機時間は、無線通信部への給電を停止して無線端末を省電力モードに設定する時間である。待受け時間は、無線通信部に給電を行って無線端末がコマンドの送受信動作を可能にする時間である。
一方、無線端末ST1〜ST4は次のように構成される。図3はその構成を示すブロック構成図である。すなわち、無線端末ST1〜ST4は中央制御部31を備え、この中央制御部31には無線通信部32、データ記録部33、センサインタフェース部34及びクロック部35がそれぞれ接続される。
無線通信部32は、中央制御部31の制御の下で、上記基地局BS又は隣接する他の無線端末との間で無線パケット通信を行う。無線通信方式はマルチホップ無線通信システムで規定される方式が使用される。センサインタフェース部34は、中央制御部31の制御の下で、水位計SS1〜SS4から水位の測定データを取得する。クロック部35は、クロック発生部と、このクロック発生部から発生されるクロックに同期して計時動作を行う時計回路とを備える。
データ記録部33には、自端末のIDと、自端末から隣接する無線端末又は基地局BSへコマンド又はレスポンスを転送する際の転送先を表す情報が予め記憶される。またデータ記録部33には、自端末がシステム同期された間欠動作を実行する際に必要な間欠動作パラメータが記憶される。この間欠動作パラメータは、先に述べたように自端末を省電力モードに設定する動作待機時間と、コマンド等の送受信動作を可能にする待受け時間とからなり、基地局BSから設定される。さらにデータ記録部33は、上記センサインタフェース部34により取得された測定データを一時保存すると共に、基地局BS又は隣接する他の無線端末との間で送受信する各種コマンド及び返信メッセージを一時記憶するためにも使用される。
中央制御部31は例えばマイクロコンピュータからなり、この発明に係わる制御機能として、間欠動作パラメータ初期設定機能と、測定データ送信機能と、間欠動作パラメータ変更機能とを備えている。
間欠動作パラメータ初期設定機能は、基地局BSの間欠動作パラメータ設定制御機能と協働して自端末のパラメータを設定するもので、クロック部35に対し時刻を初期設定する処理と、初期設定された時刻を基地局BSに通知する処理と、基地局から通知された間欠動作パラメータをデータ記録部33に記憶させる処理を実行する。
測定データ送信機能は、上記設定された自端末の間欠動作パラメータに従い定期的に待受け動作状態となり、この待受け動作状態において基地局BSからのデータ取得要求を受信する。そして、この要求に応じて水位計SS1〜SS4から水位の測定データを取得し、この測定データを返信メッセージに挿入して基地局BSへ向け送信する。
間欠動作パラメータ変更機能は、基地局BSの間欠動作パラメータ変更制御手段と協働して動作し、基地局BSから送られる自端末宛ての設定コマンドに従い、データ記録部33の間欠動作パラメータを更新する。
上記基地局BSと無線端末ST1〜ST4との間で送受信されるコマンドは次のように構成される。図4はそのデータフォーマットを示す図である。すなわち、コマンドは、コマンドの始めを示すデリミタ(BOF)41と、送信元無線端末ID(SourceID)42と、送信先無線端末ID(DestinationID)43と、コマンド部(CMD)44と、データ格納部(DATA)45と、コマンドの終わりを示すデリミタ(EOF)46とから構成される。
図5〜図7は、この実施形態において送信されるコマンドの一例を示すものである。すなわち、時刻同期コマンドは、基地局BSが各無線端末ST1〜ST4に時刻を初期設定する場合に送信されるもので、図5に示すようにコマンド部に「Adjust」が挿入され、データ格納部には基地局BSの時刻情報が挿入される。時刻取得コマンドは、基地局BSが各無線端末ST1〜ST4から時刻を取得する場合に送信されるもので、図6に示すようにコマンド部に「getTime」が挿入される。なお、データ格納部は空となる。
データ取得コマンドは、基地局BSが各無線端末ST1〜ST4から測定データを取得する場合に送信されるもので、図7に示すようにコマンド部に「getData」が挿入される。なお、この場合もデータ格納部は空になる。返信メッセージは、上記データ取得コマンドに対し無線端末ST1〜ST4が基地局BSへ測定データを返送する際に使用するもので、コマンド部に「retData」が挿入され、データ格納部には各無線端末ST1〜ST4が取得した水位データが格納される。
設定コマンドは、基地局BSが各無線端末ST1〜ST4に対し待機時間や待受け時間を設定する際に使用するもので、図9に示すようにコマンド部に「Setting」が挿入され、データ格納部に設定項目と設定値が順番に格納される。レスポンスは、上記各コマンドに対し無線端末ST1〜ST4が基地局BSへ応答を返送するためのもので、図10に示すようにコマンド部に「Response」が挿入され、データ格納部には成功の場合に「Success」が、また失敗の場合には「Failure」及びレスポンス元無線端末のレスポンス送信時刻が格納される。
次に、以上のように構成されたシステムの動作を説明する。
当該システムを最初に起動するとき、基地局BS及び全ての無線端末ST1〜ST4の電源を投入した状態で、水位監視用端末PCからの指示に従い、先ず基地局BSから各無線端末ST1〜ST4へ時刻同期コマンドを送信し、これにより各無線端末ST1〜ST4に基地局BSの時刻を初期設定する。次に、この時刻の初期設定が成功した後に、基地局BSは自局と無線端末ST1〜ST4との同期ずれを確認するために時刻取得コマンドを送信し、この結果をもとに無線端末ST1〜ST4の待受け時間を設定する。さらに、一定時間後(例えば1時間後)に再度時刻取得コマンドを送信し、この一定時間における同期ずれの広がりを確認する。そして、この同期ずれが一定の値以上に広がらないような時刻同期コマンドの送信間隔、つまり動作待機時間を計算し、その後はこの時間間隔で周期的に時刻同期コマンドを送信する。
以下、上記動作を処理手順別に詳しく説明する。
(1)時刻の初期設定
図11は基地局BSが時刻同期コマンドを送信したときのシステム全体の動作を説明するためのシーケンス図、図12は無線端末ST1〜ST4が時刻同期コマンドを受信してから中継先に当該コマンドを転送するまでの処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
基地局BSから送信されたコマンドの中継転送は、無線端末ST1、ST2、ST3、ST4の順番で行われ、この順番を表す情報は予め各無線端末ST1〜ST4のデータ記録部33に記憶されている。
システムを起動する際に、オペレータはすべての無線端末ST1〜ST4の電源をオンにした状態で、水位監視端末PCにおいて初期設定のための指示を入力する。そうすると水位監視端末PCから初期設定の実行要求が基地局BSに送られる。基地局BSは、上記実行要求を受け取ると、先ず時刻同期コマンドを作成する。時刻同期コマンドには、SourceIDとして基地局を示す“0”が、またDestinationIDとして無線端末ST1を示す“1”がそれぞれ挿入され、さらにデータ部に自局のクロック部25により発生された時刻情報が挿入される。基地局BSは、この作成された時刻同期コマンドを無線端末ST1に向け送信する。
無線端末ST1は、ステップ12aで時刻同期コマンドを受信すると、ステップ12bでDestinationID=1であることを確認し、そうでない場合にはステップ12cにより上記受信したコマンドを廃棄する。これに対しDestinationID=1の場合中央制御部31は、ステップ12dにより上記受信された時刻同期コマンドのデータ部から基地局BSの時刻情報を取得し、ステップ12eによりクロック部35の時刻をこの時刻情報に合わせる。そして、ステップ12fにおいて時刻の初期設定の成否を判定し、成功した場合にはステップ12hにより基地局BSに成功レスポンスを返送する。一方、失敗した場合には、ステップ12gにより基地局BSに失敗レスポンスを返送する。基地局BSは、失敗レスポンスを受信すると、予め決められた最大再送回数まで時刻同期コマンドの再送を繰り返す。
上記時刻の初期設定が成功した場合、無線端末ST1はステップ12iにより次の送信先無線端末のIDをデータ記録部33から取り出し、時刻同期コマンドを再構成する。例えば、図1の例ではDestinationID=2に再設定する。そして、この再構成された時刻同期コマンドをステップ12jにより無線端末ST2に向け送信する。以下、無線端末ST2〜ST4においても、同様の手順で順次時刻の初期設定と時刻同期コマンドを再構成して下流側の無線端末へ中継転送する処理がそれぞれ実行される。なお、2台目以降の無線端末ST2〜ST4から基地局BSへのレスポンスも、同様の手順で逆方向に基地局BSまで順次中継転送される。
(2)同期ずれの確認
図13は基地局BSが時刻取得コマンドを送信したときのシステム全体の動作を説明するためのシーケンス図、図14は無線端末ST1〜ST4が時刻取得コマンドを受信してから中継先に当該コマンドを転送するまでの処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
上記時刻同期コマンドの送信に対し、中継順序の最後尾に位置する無線端末ST4からの成功レスポンスを受信すると、基地局BSは続いて時刻ずれの確認手順を以下のように実行する。
すなわち基地局BSは、SourceIDとして基地局を示す“0”を、またDestinationIDとして無線端末ST1を表す“1”をそれぞれ設定した時刻取得コマンドを作成し、この作成された時刻取得コマンドを無線端末ST1に向け送信する。またこのとき、上記時刻取得コマンドの送信時刻を表す時刻情報Tb0をクロック部25から取得し、これをデータ記録部24に格納する。
無線端末ST1は、ステップ14aで上記時刻取得コマンドを受信すると、ステップ14bでDestinationID=1であることを確認し、そうでない場合にはステップ14cにより当該受信されたコマンドを廃棄する。これに対しDestinationID=1の場合中央制御部31は、ステップ14dでクロック部35から時刻情報Ts1を取得し、この時刻情報Ts1をデータ記録部33に記憶する。そして、ステップ14fにより時刻取得の成否を判定し、成功した場合にはステップ14hにより基地局BSに先の時刻情報Ts1を含んだ成功レスポンスを返送する。
一方、失敗した場合には、ステップ14gにより基地局BSに失敗レスポンスを返送する。失敗レスポンスを受信すると基地局BSは、予め決められた最大再送回数まで上記時刻取得コマンドの再送を繰り返す。またこの再送ごとに、時刻取得コマンドの送信時刻を表す時刻情報Tb0をクロック部25から取得し直し、この取得し直した時刻情報Tb0をデータ記録部24に格納する。
上記成功レスポンスを受信した基地局BSは、当該成功レスポンスを受信した時刻Tb1をクロック部25から取得し、基地局BSと無線端末ST1との間の同期ずれT1を、
T1=(Ts1−Tb0)−(Tb1−Tb0)/2 (1)
なる計算式により計算し、この計算により得られた時刻ずれT1を無線端末ST1のIDに対応付けてデータ記録部24に格納する。
また、上記時刻取得が成功すると無線端末ST1は、ステップ14jにより次の転送先となる無線端末のIDをデータ記録部33から取り出し、宛先をこのIDに変更する。例えば、図1の例ではDestinationID=2に再設定する。そして、この再構成された時刻取得コマンドを、ステップ14kにより無線端末ST2へ送信する。
以下、無線端末ST2〜ST4においても、同様の手順で無線端末ST2〜ST4の時刻を基地局BSへ返送する処理と、時刻取得コマンドを再構成して下流側の無線端末へ中継転送する処理が順次実行される。なお、無線端末ST2〜ST4のレスポンスは、時刻取得コマンドとは逆向きに基地局BSまで順次中継転送される。
ここで、一般的にn番目の無線端末STnと基地局BSとの同期ずれTnは、
Tn=(Tsn−Tb0)−(Tbn−Tb0)/2 (2)
により計算することができ、この計算された各無線端末ST1〜STnとの間の同期ずれT1〜Tnは全て基地局BSのデータ記録部24に格納される。
またこのとき、基地局BSが時刻同期コマンドを送信した時刻Tb0と、中継順序の最後尾の無線端末STnからのレスポンスを受信した時刻Tbnとの差Tbn−Tb0は、基地局BSが時刻同期コマンドを送信してから、全ての無線端末ST1〜STnが当該コマンドに対するレスポンスを返送しこれを基地局BSが受信するまでの時間となる。
したがって、同期ずれT1〜Tnの最大値をTmax とすると、基地局BSが時刻取得コマンドを送信する時刻と、中継順序の最後尾の無線端末STnが当該時刻取得コマンドを受信する時刻との差の最大値dTmaxは次式で示すことができる。
dTmax =Tmax +(Tbn−Tb0) (3)
ところで、各無線端末ST1〜STnでは、待受け時間Trを上記dTmaxよりも十分に大きく設定しないと、つまり
Tr>dTmax (4)
なる関係を満たすように設定しないと、基地局BSから送信されたコマンドを受信できなくなる可能性がある。
この実施形態では、上記時刻取得コマンドの送信により取得した各無線端末ST1〜STnの時刻情報をもとに、基地局BSがdTmaxの値を計算する。例えば、いまn=4なので、基地局BSは次式からdTmaxを求めることができる。
dTmax=MAX(T1,T2,T3,T4)+(Tb4−Tb0) (5)
そして、このdTmaxをもとに基地局BSは、例えばdTmax+5[秒]というような値に待受け時間Trを決定する。なお、待機時間の初期値としては、希望する水位データの測定インターバルに応じて、例えば1時間に決定する。
次に基地局BSは、上記のように決定された待受け時間Tr及び待機時間を設定コマンドのデータ部に格納し、この設定コマンドを各無線端末ST1〜STnへ送信する。各無線端末ST1〜STnは、上記設定コマンドを受信すると、そのデータ部に格納されている待受け時間Trを取り出してデータ記録部33に記憶する。そして、この待受け時間及び待機時間の初期設定が終了すると、各無線端末ST1〜STnは無線送受信動作を停止する待機状態に移行する。なお、上記設定コマンドの送信時の動作の詳細は後述する。
(3)同期ずれの拡がりの確認
上記各無線端末ST1〜ST4に対する待受け時間及び待機時間の設定終了後、上記待機時間(1時間)が経過すると、基地局BSは時刻取得コマンドを再送信して各無線端末ST1〜STnから時刻を取得し、この取得した時刻をもとに基地局BSと各無線端末ST1〜ST4との間の同期ずれT1’〜Tn’をそれぞれ算出する。そして、前回の初期同期ずれT1〜Tnと今回の同期ずれT1’〜Tn’との差の最大値dTを、
dT=MAX(T1’−T1,T2’−T2,T3’−T3,T4’−T4)
により計算する。
そして、上記計算された同期ずれの差の最大値dTを考慮して待受け時間Trを次式のように補正する。
Tr>dTmax+dT
ただし、上記(4)式の関係が常に保たれるためには、少なくとも次式に示す間隔T[h]で基地局BSは時刻同期コマンドを送信する必要がある。
T<(Tr−dTmax)/dT (6)
基地局BSは、上記補正された待受け時間Trを設定コマンドのデータ部に格納して各無線端末ST1〜STnへ送信する。各無線端末ST1〜STnは、上記設定コマンドを受信すると、そのデータ部に格納されている補正された待受け時間Trを取り出し、データ記録部33に記憶されている待受け時間Trを上記補正された待受け時間Trに更新する。なお、上記設定コマンドの送信時の動作についても詳細は後述する。
以後基地局BSは、上記(6)式の関係を満たす時間間隔T[h]で、定期的に時刻同期コマンドを送信して各無線端末ST1〜ST4から時刻を取得し、この時刻と基地局BSの時刻とのずれを検出して待機時間T[h]及び待受け時間Trを設定し直す。
(4)測定データの取得
図15は基地局BSがデータ取得コマンドを送信したときのシステム全体の動作を説明するためのシーケンス図、図16は無線端末ST1〜STnがデータ取得コマンドを受信してから中継先に当該コマンドを転送するまでの処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
オペレータは、水位データを取得したい場合、水位監視用端末PCにおいてデータ取得コマンドの送信指示を入力する。そうすると水位監視端末PCから基地局BSに対して、データ取得コマンドの送信指示が送られる。当該指示を受け取ると基地局BSは、クロック部25から現在時刻を取得し、この現在時刻と無線端末ST1〜ST4に対し設定された待機時間とをもとに、無線端末ST1〜ST4が次に待受け状態になる時刻を計算する。そして、次に待受け状態になる時刻の到来に備えてデータ記録部23にコマンド送信スケジュールをセットする。なお、上記データ取得要求を受け取ったときの時刻が、無線端末ST1〜ST4の待受け時間だった場合には、ここではデータ取得コマンドの送信を行わずに次の待受け時間を待つようにする。
さて、現在時刻が次の待受け時間になると、基地局BSの中央制御部21はデータ記録部24にセットされているコマンド送信スケジュールに基づいて、データ取得コマンドを送信する。このデータ取得コマンドには、SourceIDとして基地局を示す“0”が、またDestinationIDとして無線端末ST1を表す“1”がそれぞれ挿入される。
無線端末ST1は、ステップ16aでデータ取得コマンドを受信すると、ステップ16bでDestinationID=1であることを確認し、そうでない場合にはステップ16cにより当該受信コマンドを廃棄する。これに対しDestinationID=1の場合にはステップ16dに移行し、ここで水位計SS1の水位データをセンサインタフェース34を介して取り込み、この水位データをステップ16eによりデータ記録部33に格納する。そして、ステップ16fにおいて上記水位データの取得の成否を判定し、取得に成功した場合にはステップ16hにより基地局BSへ成功レスポンスを返送する。一方、水位データの取得に失敗した場合には、ステップ16gにより基地局BSに失敗レスポンスを返送する。なお、失敗レスポンスを受信すると基地局BSは、予め決められた最大再送回数まで上記データ取得要求の再送を繰り返す。
また、上記水位データの取得が成功すると無線端末ST1は、ステップ16iにより次の中継転送先となる無線端末のIDをデータ記録部33から取り出し、データ取得コマンドを再構成してこれをステップ16jで送信する。例えば、図1の例ではDestinationID=2に再設定し、無線端末ST2に対してデータ取得コマンドを送信する。
以下、無線端末ST2〜ST4においても、同様の手順で水位計SS2〜SS4から水位データを取得してデータ記録部33に格納する処理と、データ取得コマンドを再構成して下流側の無線端末へ中継転送する処理が順次実行される。なお、無線端末ST2〜ST4のレスポンスは、上記データ取得コマンドとは逆向きに基地局BSまで順次中継転送される。
中継転送順序が最後尾に位置する無線端末ST4は、データ取得コマンドを受信し、水位データの取得に成功して成功レスポンスを送信すると、自端末のIDと水位データの組をデータ部に格納したデータ取得コマンド返信メッセージを作成する。そして、この作成されたデータ取得コマンド返信メッセージを隣接する無線端末ST3へ送信する。
無線端末ST3は、ステップ16kで上記返信メッセージを受信すると、DestinationID=3であることを確認し、そうでない場合には当該受信コマンドを廃棄する。これに対しDestinationID=3の場合には、ステップ16mによりデータ記録部33に格納されている水位データを取り出し、この水位データと自端末IDとの組を、上記受信した返信メッセージのデータ部に追加挿入する。また、ステップ16nにより当該返信メッセージの宛先をDestinationID=2に再設定し、この再構成した返信メッセージをステップ16oにより次の無線端末ST2に向け送信する。
同様に無線端末ST2,ST1も、データ取得コマンド返信メッセージを受信すると、データ記録部33に格納してある水位データと自端末IDとの組を上記返信メッセージのデータ部に追加挿入し、さらに宛先を設定し直したのち、当該返信メッセージを基地局BSに送信する。
基地局BSは、無線端末ST1からデータ取得コマンドの返信メッセージを受信すると、そのデータ部から端末IDと水位データの組を取り出し、この測定データ群をネットワークインタフェース部23から水位監視用端末PCへ送信する。水位監視用端末PCは、上記基地局BSから送られた測定データ群をデータベースに蓄積すると共に、オペレータの操作に従いグラフなどの形式に編集してディスプレイに表示する。
(5)間欠動作パラメータの変更設定
図17は基地局BSが設定コマンドを送信したときのシステム全体の動作を説明するためのシーケンス図、図18は無線端末ST1〜ST4が設定コマンドを受信してから中継先に当該受信コマンドを転送するまでの処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
オペレータは、無線端末ST1〜ST4の待機時間や待受け時間などの設定値を変更したい場合、水位監視端末PCにおいて設定コマンドの送信指示を入力する。そうすると水位監視端末PCから基地局BSに対して、設定コマンドの送信要求が送られる。
上記設定コマンドの送信要求を受け取ると基地局BSは、クロック部25から現在時刻を取得し、この現在時刻と無線端末ST1〜ST4に対し設定された待機時間とをもとに、無線端末ST1〜ST4が次に待受け状態になる時刻を計算する。そして、次に待受け状態になる時刻の到来に備えてデータ記録部23にコマンド送信スケジュールをセットする。なお、上記設定コマンドの送信指示を受け取ったときの時刻が、無線端末ST1〜ST4の待受け時間内だった場合には、ここでは設定コマンドの送信を行わずに次の待受け時間を待つようにする。
さて、現在時刻が次の待受け時間になると、基地局BSの中央制御部21はデータ記録部24にセットされているコマンド送信スケジュールに基づいて、設定コマンドを送信する。この設定コマンドには、SourceIDとして基地局を示す“0”が、またDestinationIDとして無線端末ST1を表す“1”がそれぞれ挿入され、さらにデータ部にはオペレータが指定した設定項目と設定値の組が挿入される。
無線端末ST1は、ステップ18aで上記設定コマンドを受信すると、ステップ18bでDestinationID=1であることを確認し、そうでない場合にはステップ18cにより当該受信されたコマンドを廃棄する。これに対しDestinationID=1の場合に中央制御部31は、上記受信された設定コマンドのデータ部から設定項目と設定値の組をステップ18dにより取り出し、この取り出した設定項目と設定値の組をデータ記録部33に一時保存する。この結果、例えば上記設定項目と設定値に「待機時間」とその時間値が挿入されていれば、この待機時間の時間値がデータ記録部33に一時保存される。
そして、ステップ18eにより設定値の一時記憶の成否を判定し、成功した場合にはステップ18gにより基地局BSに成功レスポンスを返送する。一方、失敗した場合には、ステップ18fにより基地局BSに失敗レスポンスを返送する。失敗レスポンスを受信すると基地局BSは、予め決められた最大再送回数まで上記設定コマンドの再送を繰り返す。
また無線端末ST1は、上記設定値の一時保存に成功すると、ステップ18hにより次の中継転送先となる無線端末のIDをデータ記録部33から取り出し、設定コマンドを再設定してこれをステップ18iにより送信する。例えば、図1の例では、DestinationID=2に再設定し、無線端末ST2に対して設定コマンドを送信する。
以下、無線端末ST2〜ST4においても、同様の手順で待機時間の時間値を設定値としてデータ記録部33に格納する処理と、設定コマンドを再構成して下流側の無線端末へ中継転送する処理が順次実行される。なお、無線端末ST2〜ST4のレスポンスは、上記設定コマンドとは逆向きに基地局BSまで順次中継転送される。
一方、中継転送順序が最後尾に位置する無線端末ST4は、設定コマンドを受信し、設定値の一時保存処理に成功すると、一つ上流側の無線端末ST3へ成功レスポンスを送信すると共に、従来の設定項目の設定値を上記データ記録部33に一時記録された設定値に更新する。
また、上記最後尾の無線端末ST4と基地局BSとの間に位置する各無線端末ST3〜ST1では次のように設定値の更新処理が行われる。すなわち、無線端末ST3は最後尾の無線端末ST4からの成功レスポンスをステップ18jで受信すると、ステップ18kにより当該成功レスポンスを無線端末ST2へ送信すると共に、ステップ18mによりデータ記録部33から上記一時的に保存しておいた設定値を読み出す。そして、ステップ18nにより、従来の設定項目の設定値を、上記データ記録部33から読み出された設定値に更新する。以後同様に、無線端末ST2,ST1においても、最後尾の無線端末ST4からの成功レスポンスを受信すると、当該成功レスポンスの転送処理と、従来の設定値の更新処理が実行される。
以上述べたように第1の実施形態では、基地局BSから各無線端末ST1〜ST4に対しシステム時刻を初期設定すると共に、基地局BSと各無線端末ST1〜ST4との間の時刻ずれ及び時間経過による同期ずれの拡がりをそれぞれ検出して、その結果をもとに間欠動作パラメータとしての待機時間及び待受け時間を計算して各無線端末ST1〜ST4に設定している。そして、以後この設定された間欠動作パラメータに従い、基地局BSから各無線端末ST1〜ST4に対しデータ取得コマンドを送信して、各水位計SS1〜SS4の水位データを収集するようにしている。
したがって、マルチホップ無線通信システムを利用して複数の水位計SS1〜SS4の測定データをバケツリレー式に収集する際に、各無線端末ST1〜ST4をシステム同期した状態で間欠動作させることが可能となり、これにより各無線端末ST1〜ST4の消費電力を低減してバッテリ寿命を大幅に延ばすことが可能となる。その結果、バッテリの小型化又は交換周期の延長の少なくとも一方を実現でき、無線端末のメンテナンス性を向上させることができる。
また第1の実施形態では、システム同期された時刻を初期設定するだけでなく、その後定期的に時刻取得コマンドを送信して各無線端末ST1〜ST4の時刻を取得し、この時刻と基地局BSの時刻とのずれを検出して間欠動作パラメータを設定し直すようにしている。このため、各無線端末ST1〜ST4の計時時刻の経時又は経年変化に追従して、間欠動作パラメータを常に最適な値に保持することができ、これにより各無線端末ST1〜ST4は常に安定性の高い間欠動作を行うことが可能となる。
(第2の実施形態)
この発明の第2の実施形態は、基地局が各無線端末の計時時刻を更新する際に、中継転送順序が最後尾に設定されている無線端末から返送されるレスポンスが基地局に転送されるまでの間に、すべての無線端末において計時時刻を更新するようにしたものである。
図19及び図20はこの発明に係わるマルチホップ無線通信システムの第2の実施形態を説明するためのもので、図19は基地局BSが時刻同期コマンドを送信したときのシステム全体の動作を説明するためのシーケンス図、図20は無線端末ST1〜ST4が時刻同期コマンドを受信してから中継先に当該コマンドを送信するまでの処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
前記第1の実施形態と同様に、基地局BSから送信されたコマンドの中継転送は、無線端末ST1、ST2、ST3、ST4の順番で行われ、この順番を表す情報は予め各無線端末ST1〜ST4のデータ記録部33に記憶されている。
基地局BSは、先に述べたスケジューリングにより計算された時間間隔で時刻同期コマンドを送信する。時刻同期コマンドには、SourceIDとして基地局を示す“0”が、またDestinationIDとして無線端末ST1を示す“1”がそれぞれ挿入され、さらにデータ部に自局のクロック部25により発生された時刻情報が挿入される。
無線端末ST1は、ステップ20aで時刻同期コマンドを受信すると、ステップ20bでDestinationID=1であることを確認し、そうでない場合にはステップ20cにより上記受信したコマンドを廃棄する。これに対しDestinationID=1の場合には、ステップ20dにより上記受信された時刻同期コマンドのデータ部から基地局BSの時刻情報を取得し、この取得した時刻情報をデータ記録部33に一旦保存する。
続いて、ステップ20fにより時刻情報の格納の成否を判定し、成功した場合にはステップ20hにより基地局BSに成功レスポンスを返送する。一方、失敗した場合には、ステップ20gにより基地局BSに失敗レスポンスを返送する。基地局BSは、失敗レスポンスを受信すると、予め決められた最大再送回数まで時刻同期コマンドの再送を繰り返す。
上記時刻情報の格納に成功した場合、無線端末ST1はステップ20iにより次の送信先無線端末のIDをデータ記録部33から取り出し、時刻同期コマンドを再構成する。例えば、図1の例ではDestinationID=2に再設定する。そして、この再構成された時刻同期コマンドをステップ20jにより無線端末ST2に向け送信する。以下、無線端末ST2〜ST4においても、同様の手順で順次時刻情報の格納処理と、時刻同期コマンドを再構成して下流側の無線端末へ中継転送する処理がそれぞれ実行される。なお、2台目以降の無線端末ST2〜ST4から基地局BSへのレスポンスも、同様の手順で逆方向に基地局BSまで順次中継転送される。
中継転送順序が最後尾に位置する無線端末ST4は、時刻同期コマンドを受信し、当該コマンドに含まれる時刻情報の一時保存処理に成功すると、一つ上流側の無線端末ST3へ成功レスポンスを送信すると共に、クロック部35の計時時刻を上記データ記録部33に一時保存された新たな時刻に更新する。
また、上記最後尾の無線端末ST4と基地局BSとの間に位置する各無線端末ST3〜ST1では次のように時刻の更新処理が行われる。すなわち、無線端末ST3は最後尾の無線端末ST4からの成功レスポンスをステップ20kで受信すると、ステップ20mにより当該成功レスポンスを無線端末ST2へ送信すると共に、ステップ20nによりデータ記録部33から上記一時的に保存しておいた時刻情報を読み出す。そして、ステップ20oにより、クロック部35の計時時刻を上記データ記録部33に一時保存された新たな時刻に更新する。以後同様に、無線端末ST2,ST1においても、成功レスポンスを受信すると、当該成功レスポンスの転送処理と、クロック部35の計時時刻の更新処理が実行される。
したがって第2の実施形態によれば、中継転送順序が最後尾に設定されている無線端末ST4から返送される成功レスポンスが基地局BSに転送されるまでの間に、すべての無線端末ST3,ST2,ST1においてそれぞれ計時時刻を基地局BSの基準時刻に更新することができる。
(第3の実施形態)
この発明の第3の実施形態は、基地局が各無線端末の計時時刻を更新する際に、中継転送順序が最後尾に設定されている無線端末から返送されるレスポンスが基地局に転送されるまでの間に各無線端末の時刻を更新すると共に、無線端末ごとに時刻同期コマンドが受信されてからそのレスポンスが受信されるまでの時間を検出して、この伝送時間を反映した時刻をもとに各無線端末の計時時刻を更新するようにしたものである。
図21はこの発明に係わるマルチホップ無線通信システムの第3の実施形態を説明するためのもので、無線端末ST1〜ST4が時刻同期コマンドを受信してから中継先に当該コマンドを送信するまでの処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
無線端末ST1は、基地局BSから送信された時刻同期コマンドをステップ21aで受信すると、ステップ21bによりDestinationID=1であることを確認し、そうでない場合にはステップ21cにより上記受信したコマンドを廃棄する。これに対しDestinationID=1の場合には、ステップ21dにより上記時刻同期コマンドの受信時刻Ts0をクロック部35から取得してこれをデータ記録部33に格納する。またそれと共に、ステップ21eにより上記受信された時刻同期コマンドのデータ部から基地局BSの時刻情報Tbを取得し、この取得した時刻情報Tbをステップ21fによりデータ記録部33に格納する。
続いて、ステップ21gにより時刻情報の格納の成否を判定し、成功した場合にはステップ21iにより基地局BSに成功レスポンスを返送する。一方、失敗した場合には、ステップ21hにより基地局BSに失敗レスポンスを返送する。基地局BSは、失敗レスポンスを受信すると、予め決められた最大再送回数まで時刻同期コマンドの再送を繰り返す。
上記時刻情報の格納に成功した場合、無線端末ST1はステップ21jにより次の送信先無線端末のIDをデータ記録部33から取り出し、時刻同期コマンドを再構成する。例えば、図1の例ではDestinationID=2に再設定する。そして、この再構成された時刻同期コマンドをステップ21kにより無線端末ST2に向け送信する。以下、無線端末ST2〜ST4においても、同様の手順で順次時刻情報の格納処理と、時刻同期コマンドを再構成して下流側の無線端末へ中継転送する処理がそれぞれ実行される。なお、2台目以降の無線端末ST2〜ST4から基地局BSへのレスポンスも、同様の手順で逆方向に基地局BSまで順次中継転送される。
中継転送順序が最後尾に位置する無線端末ST4は、時刻同期コマンドを受信し、当該コマンドから時刻情報Tbを取得すると、クロック部35の計時時刻を上記取得した時刻情報Tbをもとに更新する。また、上記時刻同期コマンドからの時刻情報Tbの取得に成功すると、一つ上流側の無線端末ST3へ成功レスポンスを送信する。
また、上記最後尾の無線端末ST4と基地局BSとの間に位置する各無線端末ST3〜ST1では次のように時刻の更新処理が行われる。すなわち、無線端末ST3は最後尾の無線端末ST4からの成功レスポンスをステップ21mで受信すると、ステップ21nにより当該成功レスポンスを無線端末ST2へ送信すると共に、ステップ21oによりクロック部35から上記成功レスポンスの受信時刻Ts1を取得する。
続いて無線端末ST3は、ステップ21pにおいて、基地局BSが時刻同期コマンドを送信したときの基地局の時刻Tbに、時刻同期コマンドを無線端末が受信してからその成功レスポンスが最後尾の無線端末ST4から返ってくるまでの時間を加えた値を、
Tb+(Ts1−Ts0)
として計算する。そして、ステップ21qにより、クロック部35の計時時刻を上記計算された時刻に更新する。以後同様に、無線端末ST2,ST1においても、成功レスポンスを受信すると、当該成功レスポンスの転送処理と、上記Tb+(Ts1−Ts0)の計算処理と、この計算結果に基づくクロック部35の計時時刻の更新処理が実行される。
したがって第3の実施形態によれば、中継転送順序が最後尾に設定されている無線端末ST4から返送される成功レスポンスが基地局BSに転送されるまでの間に、すべての無線端末ST3,ST2,ST1においてそれぞれ計時時刻を更新することができる。しかも、基地局の時刻Tbに、時刻同期コマンドを無線端末が受信してからその成功レスポンスが最後尾の無線端末ST4から返ってくるまでの時間を加えた値により計時時刻を更新することができる。
(その他の実施形態)
前記実施形態では、センサとして水位計SS1〜SS4を設けてその水位データを収集する場合を例にとって説明した。しかし、それに限定されるものではなく、温度センサ、湿度センサ、照度センサ及びガスセンサなどのその他のセンサを単独で設けるか、又はこれらのセンサを組み合わせて複合センサを構成し、このセンサから測定データを収集するようにしてもよい。
また、前記実施形態では水位計SS1〜SS4を無線端末ST1〜ST4とは別に設けたが、水位計などのセンサを無線端末に一体的に外設するか又は内蔵するようにしてもよい。
さらに、前記各実施形態ではセンサの測定データを複数の無線端末から基地局へ伝送する場合を例にとって説明したが、センサの測定データ以外に各無線端末又はこれに接続されるコンピュータやデータ蓄積装置の蓄積データを基地局へ伝送する場合にも、この発明は適用可能である。
その他、システム構成、基地局及び無線端末の構成や制御手順などについても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
要するにこの発明は、上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
この発明に係わるマルチホップ無線通信システムの第1の実施形態を示す概略構成図。 図1に示したシステムで使用される基地局の構成を示すブロック図。 図1に示したシステムで使用される無線端末の構成を示すブロック図。 基地局と無線端末との間で送受信されるコマンドのデータフォーマットを示す図。 時刻同期コマンドのデータフォーマットを示す図。 時刻取得コマンドのデータフォーマットを示す図。 データ取得コマンドのデータフォーマットを示す図。 データ取得コマンド返信メッセージのデータフォーマットを示す図。 設定コマンドのデータフォーマットを示す図。 コマンドに対するレスポンスのデータフォーマットを示す図。 図2に示した基地局が時刻同期コマンドを送信したときのシステム全体の動作を説明するためのシーケンス図。 図3に示した無線端末が時刻同期コマンドを受信してから中継先に当該コマンドを転送するまでの処理手順と処理内容を示すフローチャート。 図2に示した基地局が時刻取得コマンドを送信したときのシステム全体の動作を説明するためのシーケンス図。 図3に示した無線端末が時刻取得コマンドを受信してから中継先に当該コマンドを転送するまでの処理手順と処理内容を示すフローチャート。 図2に示した基地局がデータ取得コマンドを送信したときのシステム全体の動作を説明するためのシーケンス図。 図3に示した無線端末がデータ取得コマンドを受信してから中継先に当該コマンドを転送するまでの処理手順と処理内容を示すフローチャート。 図2に示した基地局が設定コマンドを送信したときのシステム全体の動作を説明するためのシーケンス図。 図3に示した無線端末が設定コマンドを受信してから中継先に当該コマンドを転送するまでの処理手順と処理内容を示すフローチャート。 この発明に係わるマルチホップ無線通信システムの第2の実施形態において、基地局が時刻同期コマンドを送信したときのシステム全体の動作を説明するためのシーケンス図。 この発明に係わるマルチホップ無線通信システムの第2の実施形態において、無線端末が時刻同期コマンドを受信してから中継先に当該コマンドを転送するまでの処理手順と処理内容を示すフローチャート。 この発明に係わるマルチホップ無線通信システムの第3の実施形態において、無線端末が時刻同期コマンドを受信してから中継先に当該コマンドを転送するまでの処理手順と処理内容を示すフローチャート。
符号の説明
PC…水位監視用端末、NW…通信ネットワーク、BS…基地局、ST1〜ST4…無線端末、SS1〜SS4…水位計、21…基地局の中央制御部、22…基地局の無線通信部、23…ネットワークインタフェース部、24…基地局のデータ記録部、25…基地局のクロック部、31…無線端末の中央制御部、32…無線端末の無線通信部、33…無線端末のデータ記録部、34…センサインタフェース部、35…無線端末のクロック部。

Claims (9)

  1. 隣接するもの同士で無線通信が可能な状態に配置される複数の無線端末と、これらの無線端末の一つと無線通信が可能な状態に設置される基地局とを具備し、前記基地局と前記複数の無線端末との間でマルチホップ無線通信を行うマルチホップ無線通信システムであって、
    前記基地局は、
    前記複数の無線端末に自局の基準時刻に同期した時刻を設定する時刻設定手段と、
    前記基準時刻と前記複数の無線端末に設定された時刻との同期ずれを考慮して間欠動作パラメータを決定し、この決定された間欠動作パラメータを前記複数の無線端末に通知する通知手段と、
    前記現在時刻と前記決定された間欠動作パラメータに基づいて、前記複数の無線端末との間のマルチホップ無線通信の実行タイミングを制御する手段と
    を備え、
    前記複数の無線端末は、
    前記基地局により設定された時刻を基準に計時動作を行う計時手段と、
    前記基地局から通知された間欠動作パラメータを記憶する設定情報記憶手段と、
    前記計時時刻と前記記憶された間欠動作パラメータに基づいて、前記マルチホップ無線通信の実行タイミングを制御する間欠動作制御手段と
    を備えることを特徴とするマルチホップ無線通信システム。
  2. 前記間欠動作パラメータが、少なくとも無線通信動作を停止する待機時間と、無線通信動作を可能とする待受け時間とにより表される場合に、
    前記基地局の通知手段は、
    前記複数の無線端末に基準時刻に同期した時刻が設定された状態で、前記複数の無線端末に対し時刻取得コマンドを送信して、当該各無線端末からそれぞれ前記時刻取得コマンドを受信した時刻が挿入されたレスポンスを受信する手段と、
    前記時刻取得コマンドを送信した時刻と、前記レスポンスを受信した時刻と、当該レスポンスに挿入された時刻とをもとに、基地局と各無線端末との間の同期ずれをそれぞれ検出する第1の検出手段と、
    前記時刻取得コマンドの送信時刻と、前記複数の無線端末のうち基地局から最も遠い無線端末から返送されるレスポンスの受信時刻とから、最大伝送時間を検出する第2の検出手段と、
    前記第1の検出手段により検出された同期ずれの最大値と、前記第2の検出手段により検出された最大伝送時間との和を求め、この和の値より大きい値に前記待受け時間を決定する手段と、
    前記決定された待受け時間及び待機時間を設定コマンドに挿入して前記複数の無線端末に通知する手段と
    を有することを特徴とする請求項1記載のマルチホップ無線通信システム。
  3. 前記基地局の通知手段は、
    前記待受け時間の決定後、前記待機時間が経過した後に、前記複数の無線端末との間で時刻取得コマンドとそのレスポンスを送受信することにより基地局と各無線端末との間の同期ずれをそれぞれ再検出する第3の検出手段と、
    前記第1の検出手段により検出された同期ずれと、前記第3の検出手段により再検出された同期ずれとの差の最大値を検出する第4の検出手段と、
    前記第4の検出手段により検出された同期ずれの差の最大値をもとに前記和の値を補正し、この補正された和の値より大きい値となるように前記待受け時間を補正する手段と、
    前記補正された待受け時間を設定コマンドに挿入して前記複数の無線端末に通知する手段と
    を、さらに有することを特徴とする請求項2記載のマルチホップ無線通信システム。
  4. 前記基地局は、
    前記待受け時間をTr、前記第1の検出手段により検出された同期ずれの最大値と前記第2の検出手段により検出された最大伝送時間との和をdTmax、前記第1の検出手段により検出された同期ずれと前記第3の検出手段により再検出された同期ずれとの差の最大値をdTとするとき、
    T<(Tr−dTmax)/dT
    の関係を満たす時間間隔Tで、前記複数の無線端末の時刻を更新するための時刻同期コマンドを送信するようにスケジューリングを行う手段を、さらに備えることを特徴とする請求項3記載のマルチホップ無線通信システム。
  5. 前記基地局の時刻設定手段は、
    前記基地局の基準時刻を挿入した時刻同期コマンドを前記複数の無線端末へ送信する手段を有し、
    前記複数の無線端末の計時手段は、
    前記基地局から送信される時刻同期コマンドを予め定められた中継転送順序に従い順次転送する手段と、
    前記時刻同期コマンドが受信された場合に、当該時刻同期コマンドから基地局の現在時刻を取り出して保持する手段と、
    前記複数の無線端末のうち中継転送順序が最後尾に設定されている無線端末から返送されるレスポンスを、前記中継転送順序とは逆方向に順次転送する手段と、
    前記レスポンスが受信された場合に、前記保持された基地局の現在時刻をもとに計時時刻を更新する手段と
    を有することを特徴とする請求項1記載のマルチホップ無線通信システム。
  6. 前記基地局の時刻設定手段は、
    前記基地局の基準時刻を挿入した時刻同期コマンドを前記複数の無線端末へ送信する手段を有し、
    前記複数の無線端末の計時手段は、
    前記基地局から送信される時刻同期コマンドを予め定められた中継転送順序に従い順次転送する手段と、
    前記時刻同期コマンドが受信された場合に、当該時刻同期コマンドから基地局の現在時刻を取り出して保存する手段と、
    前記複数の無線端末のうち中継転送順序が最後尾に設定されている無線端末から返送されるレスポンスを、前記中継転送順序とは逆方向に順次転送する手段と、
    前記レスポンスが受信された場合に、前記時刻同期コマンドが受信されてから前記レスポンスが受信されるまでの時間を検出し、この検出された時間を前記保存された基地局の現在時刻に加えた時刻をもとに計時時刻を更新する手段と
    を有することを特徴とする請求項1記載のマルチホップ無線通信システム。
  7. 前記基地局は、
    データ取得コマンドを前記複数の無線端末へ送信する手段と、
    前記データ取得コマンドに対する前記複数の無線端末からの返信メッセージを受信する手段と
    を、さらに備え、
    前記複数の無線端末は、
    前記基地局から送信されるデータ取得コマンドを、予め定められた中継転送順序に従い順次転送する手段と、
    前記データ取得コマンドが受信された場合に、前記基地局へ送信すべきデータを取得し保持する手段と、
    自端末が中継転送順序の最後尾に位置づけられている場合に、前記取得し保持されたデータを挿入した前記返信メッセージを生成し、当該返信メッセージを返送する手段と、
    前記最後尾の無線端末から返送された返信メッセージを、前記中継転送順序とは逆方向に順次転送する手段と、
    前記返信メッセージが受信された場合に、前記取得し保持されたデータを当該返信メッセージに順次追加挿入する手段と
    を、さらに備えることを特徴とする請求項1記載のマルチホップ無線通信システム。
  8. 隣接するもの同士で無線通信が可能な状態に配置される複数の無線端末と、これらの無線端末の一つと無線通信が可能な状態に設置される基地局とを具備し、前記基地局と前記複数の無線端末との間でマルチホップ無線通信を行うマルチホップ無線通信システムで使用される前記基地局であって、
    前記複数の無線端末に自局の基準時刻に同期した時刻を設定する手段と、
    前記基準時刻と前記複数の無線端末に設定された時刻との同期ずれを考慮して間欠動作パラメータを決定する手段と、
    前記決定された間欠動作パラメータを前記複数の無線端末に設定する手段と、
    前記現在時刻と前記決定された間欠動作パラメータに基づいて、前記複数の無線端末との間のマルチホップ無線通信の実行タイミングを制御する手段と
    を具備することを特徴とする基地局。
  9. 隣接するもの同士で無線通信が可能な状態に配置される複数の無線端末と、これらの無線端末の一つと無線通信が可能な状態に設置される基地局とを具備し、前記基地局と前記複数の無線端末との間でマルチホップ無線通信を行うマルチホップ無線通信システムで使用される前記無線端末であって、
    前記基地局から通知される基準時刻を基準に計時動作を行う計時手段と、
    前記基地局から通知される間欠動作パラメータを記憶する手段と、
    前記計時時刻と前記記憶された間欠動作パラメータに基づいて、前記マルチホップ無線通信動作の実行タイミングを制御する手段と
    を具備することを特徴とする無線端末。
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