JP2007115504A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、窒素ボンベ等のイナートガス供給装置が不要で、MEAの劣化を有効に防止できる、簡易な構成の燃料電池システムを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、アノードに供給される燃料ガスとカソードに供給される空気中の酸素との電気化学的反応によって発電する燃料電池2と、燃料電池2のカソード出口7から排出される空気オフガスを、アノードに燃料ガスを供給する燃料電池2のアノード入口4に送り込むアノード掃気経路Rとを備える燃料電池システムS1であって、
前記電気化学的反応での酸素利用率が90%以上になるように、前記カソードに供給される前記空気の流量、および前記燃料電池2での発電量の少なくともいずれか一方を制御する制御手段を備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
近年、改質型の燃料電池システムが検討されている。従来の改質型の燃料電池システムでは、まず灯油等の炭化水素と水から得られた水素リッチガスに含まれる一酸化炭素が、シフト反応器およびCO選択酸化器によって除去される。精製後の水素は、燃料電池のMEA(膜電極構造体)を構成するアノードに供給される。その一方で、MEAを構成するカソードには、空気(酸素)が供給される。そして、水素と空気(酸素)とがアノードおよびカソードに担持された触媒の存在下で電気化学的に反応することによって、この燃料電池システムは発電する。
この燃料電池システムの運転を停止する時は、安全のため、燃料電池のアノード側に残留している可燃性の水素をパージする必要がある。そこで、アノード側に空気を送り込んでアノードに残留する水素をパージすることが考えられるが、アノードで水素と空気(酸素)とが共存すると、水素と酸素とが触媒の存在下で反応(燃焼)する。その結果、この反応によってMEAが劣化しやすいという問題がある。
また、イナートガス(不活性ガス)である窒素で、アノードに残留する水素をパージする燃料電池システムも知られているが、この燃料電池システムでは、窒素ボンベ等のイナートガス供給装置(窒素供給装置)を具備する必要がある。したがって、この燃料電池システムでは、例えば家庭用定置型分散発電や電気自動車用電源等の場合、大きなスペースが必要となるという不具合が生じる。また、窒素ボンベを定期的に交換、補充する必要も生じる。
また、窒素供給装置を不要にするための手段として、特許文献1には中空糸状の窒素分離膜を束ねてモジュール化した構成等の窒素分離発生装置を備えるとともに、この窒素分離発生装置によって、空気から分離された窒素でパージする燃料電池システムが開示されている。
特開2002−110207号公報(段落0037、図1)
しかしながら、この特許文献1に係る燃料電池システムは、新たに窒素分離発生装置を設ける必要があり、燃料電池システムの小型化や低コスト化の観点からは好ましくない。
本発明は、以上の点に鑑み、窒素ボンベ等のイナートガス供給装置が不要で、MEAの劣化を有効に防止できる、簡易な構成の燃料電池システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決する本発明は、アノードに供給される燃料ガスとカソードに供給される空気中の酸素との電気化学的反応によって発電する燃料電池と、前記燃料電池のカソード出口から排出される空気オフガスを、前記アノードに前記燃料ガスを供給する前記燃料電池のアノード入口に送り込むアノード掃気経路とを備える燃料電池システムであって、前記電気化学的反応での酸素利用率が90%以上になるように、前記カソードに供給される前記空気の流量、および前記燃料電池での発電量の少なくともいずれか一方を制御する制御手段を備えることを特徴とする。
ここで、「酸素利用率」とは、カソードに供給される酸素量とカソードで消費される酸素量との比であり、カソードで消費される酸素量は燃料電池での発電量に比例するものである。
この燃料電池システムでは、制御手段が、カソードに供給される空気の流量、および燃料電池での発電量の少なくともいずれかを制御することによって、燃料電池での酸素利用率が90%以上となるので、カソード出口から排出される空気オフガスは、アノードに対して活性を有する酸素が消費されて、アノードに対して不活性な窒素を主に含んだ窒素リッチガス(窒素の他にアノードに対して不活性な水蒸気と、微量のアルゴン、二酸化炭素等を含んでいてもよい)となる。
この燃料電池システムでは、簡易な構成で窒素ボンベ等のイナートガス供給装置が不要となるので簡易な構成となって、コンパクト化を図ることができる。
また、この燃料電池システムによれば、燃料電池のアノードに残留する燃料ガスを掃気するためのパージガス(掃気ガス)として、アノードに対して不活性な窒素を主に含んだ窒素リッチガスが使用されるので、MEAの劣化が有効に防止される。また、このような窒素リッチガスが使用されるので、窒素ボンベを使用した従来の燃料電池システムと異なって、窒素ボンベ等のイナートガス供給装置が不要となり、ボンベ交換等の作業も必要ない。
このような燃料電池システムにおいては、前記アノード掃気経路上に、前記空気オフガスを貯留する貯留手段をさらに備えていることが望ましい。
この燃料電池システムでは、貯留手段に空気オフガスを貯留することで、空気オフガスをアノードに安定して供給することができる。
また、このような燃料電池システムにおいては、改質ガス中の一酸化炭素を除去することで前記燃料ガスを調製する一酸化炭素選択酸化器と、前記一酸化炭素選択酸化器に空気を供給する空気供給装置とをさらに備えており、前記空気供給装置が、前記アノード入口に送り込む空気オフガスの輸送手段を兼ねていることが望ましい。
この燃料電池システムによれば、改質型の燃料電池システムに適用した場合に、一酸化炭素選択酸化器に空気を供給する空気供給装置と、アノード入口に送り込む空気オフガスの輸送手段とを兼用することができるので、さらなるコンパクト化を図ることができる。
本発明によれば、窒素ボンベ等のイナートガス供給装置が不要で、MEAの劣化を有効に防止できる、簡易な構成の燃料電池システムを提供することができる。
(第1実施形態)
次に、本発明の第1実施形態の燃料電池システムについて、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、第1実施形態に係る燃料電池システムの構成を示す構成説明図、図2は、第1実施形態に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。
図1に示すように、本実施形態での燃料電池システムS1は、改質型のものであり、主に、燃料供給装置1、送風機24、固体高分子型の燃料電池2、バーナ9、アノード掃気経路R、およびコントロールユニット3を主に備えて構成されている。なお、コントロールユニット3は、特許請求の範囲にいう「制御手段」に相当する。
燃料供給装置1は、公知の構造を有するものでよく、例えば、図示しない燃料タンク、改質器、シフト反応器、およびCO(一酸化炭素)選択酸化器等を備えている。ちなみに、燃料タンク内に貯蔵された、例えば、灯油、ガソリン等の炭化水素系燃料は、脱硫器(図示せず)で、一定レベル以下まで硫黄分を除去した後に改質器に供給されて、触媒の存在下に水と反応することによって、改質ガス(水素、一酸化炭素、二酸化炭素、およびメタンを含む)を生成する。なお、この水素および一酸化炭素を主に含む改質ガスは、特許請求の範囲にいう「燃料ガス」に相当する。そして、改質器で生成した改質ガスは、シフト反応器に送り込まれるとともに、一酸化炭素が低減される。シフト反応器で水素リッチになった改質ガスは、CO選択酸化器に送り込まれて一酸化炭素が除去される。つまり、CO選択酸化器では、図示しないポンプから供給された空気と改質ガスとが触媒の存在下で反応することによって、後記する燃料電池2の図示しない燃料極および酸化剤極に使用される触媒(白金)の触媒毒となる一酸化炭素が改質ガスから除去されることとなる。
このような燃料供給装置1は、一酸化炭素が除去された改質ガスを、自動弁11を介して、燃料電池2のアノード入口4からアノード(図示せず)に送り込む。その一方で、送風機24は、空気(主に、酸素および窒素)を、燃料電池2のカソード入口5からカソード(図示せず)に送り込む。この送風機24は、後記するコントロールユニット3からの指令によって、その出力が調節されて、燃料電池2のカソードに送り込む空気の流量が調節可能になっている。ちなみに、本実施形態では送風機24が使用されているが、本発明は、送風機24に代えてコンプレッサ等の他のエア供給機が使用されてもよい。この送風機24とカソード入口5とを繋ぐ配管C1には、流量検出手段としての流量計21が配置されており、この流量計21は、送風機24から燃料電池2側に供給される空気の流量を検出している。そして、燃料電池2は、送り込まれた水素と酸素との電気化学反応によって発電する。詳しくは、アノードではアノード反応(H→2H+2e)が発生し、カソードではカソード反応(1/2O+2H+2e→HO)が発生することで発電する。ちなみに、本実施形態では、燃料電池2における、定格発電時の酸素利用率が20〜80%程度に設定されている。そして、空気オフガスを後記するイナートガス溜り8に貯留する際、つまり、アノードパージシーケンス(図2参照)が実行されるときには、酸素利用率が90%以上となるように設定されることとなる。なお、ここでの「酸素利用率」とは、カソードに供給される酸素量とカソードで消費される酸素量との比をいう。
燃料電池2から取り出される電流は、電流検出手段としての電流計20によって検出される。なお、前記送風機24の回転数と空気の流量との相関データを予め実験等により求めておけば、送風機24の回転数を検知するのみで送風機24から燃料電池2側に供給される空気の流量を検出することもできる。
発電に使用されて、燃料電池2のアノード出口6から排出された未反応の水素を含むアノードオフガスは、逆止弁16および逆止弁17を介してバーナ9に送り込まれる。そして、アノードオフガスに含まれる水素は、バーナ9で燃焼される。また、改質初期段階のような燃料供給装置1で生成するガス品質が良くない場合や、燃料電池2での発電を停止した場合には、燃料電池2への改質ガス供給を停止し、改質ガスを直接バーナ9で燃焼できるように、逆止弁16と逆止弁17とを繋ぐ配管C5には、燃料供給装置1と自動弁11とを繋ぐ配管C6から分岐するバイパス経路としての配管C7が接続されており、この配管C7には、自動弁14が配置されている。
その一方で、発電に使用されて、燃料電池2のカソード出口7から排出された空気オフガスは、自動弁15を介して燃料電池システムS1の外部に排出される。このように空気オフガスが燃料電池システムS1の外部に排出されるときは、燃料電池2の定格発電時に相当しており、燃料電池2での空気中の酸素利用率が20〜80%程度となるようにコントロールユニット3によって制御されている。
アノード掃気経路Rは、燃料電池2のカソード出口7と自動弁15とを繋ぐ配管C2から分岐するとともに、自動弁11と燃料電池2のアノード入口4とを繋ぐ配管C3に合流する配管C4で形成されている。
このアノード掃気経路Rは、後記するように、カソード出口7から排出される空気オフガスをアノード入口4に配管C3を介して供給するものである。つまり、アノード掃気経路Rは、例えば、燃料電池システムS1の動作終了時に、燃料電池2のアノード(図示せず)に残留する改質ガスや水を燃料電池2から排出するものである。ちなみに、アノード掃気経路Rに流入する空気オフガスは、後記するアノードパージシーケンス(図2参照)が実行されることによって、アノードに対して活性を有する酸素が消費されて、アノードに対して不活性な窒素を主に含んだ窒素リッチガス(窒素の他にアノードに対して不活性な水蒸気と、微量のアルゴン、二酸化炭素等を含んでいてもよい)となっており、このときの燃料電池2での酸素利用率は、コントロールユニット3によって制御されることによって90%以上となっている。
このアノード掃気経路Rには、配管C2側から、自動弁12、昇圧ポンプ10、逆止弁18、イナートガス溜り8、および自動弁13がこの順番で配設されている。なお、イナートガス溜り8は、特許請求の範囲にいう「貯留手段」に相当する。
昇圧ポンプ10は、燃料電池2のカソード出口7から排出される空気オフガス(前記窒素リッチガス)を、配管C2、および開かれた自動弁12を介してイナートガス溜り8に送り込むものである。そして、空気オフガスは、自動弁13および自動弁15が閉じられるとともに、自動弁15が開かれた状態で、逆止弁18を介してイナートガス溜り8に流れ込んでいく。イナートガス溜り8には、圧力検出手段としての圧力計19が配置されており、この圧力計19は、イナートガス溜り8に貯留される空気オフガス(前記窒素リッチガス)の圧力を検出するようになっている。
コントロールユニット3は、後記する手順に従って、電流計20で検出された電流値、流量計21で検出された空気の流量、および圧力計19で検出された圧力値に基づいて、自動弁11,12,13,14,15の開閉を制御し、送風機24の出力を制御し、そして昇圧ポンプ10の運転および停止を制御するようになっている。
次に、燃料電池システムS1の動作について、図1および図2を適宜参照しながら説明する。
この燃料電池システムS1では、燃料電池2のアノード(図示せず)の掃気が必要となった際に、図2に示すように、アノードパージのシーケンスがスタートする。コントロールユニット3は、自動弁11および自動弁15が開かれ、自動弁12、自動弁13、および自動弁14が閉じられるように、各自動弁11,12,13,14,15に指令信号を出力する(ステップS1)。ちなみに、このような各自動弁11,12,13,14,15の開閉状態は、燃料電池2の通常の発電時と変わりはなく、このステップS1の工程は省略することもできる。
次に、コントロールユニット3は、電流計20で検出された燃料電池2の電流値(発電電流値)を読み込む(ステップS2)とともに、流量計21で検出された空気の流量、つまり、送風機24から燃料電池2のカソード(図示せず)に供給される空気量を読み込む(ステップS3)。
そして、コントロールユニット3は、読み込んだ電流値、および空気量に基づいて、燃料電池2が発電するために利用した空気中の酸素の利用率を算出する(ステップS4)。この酸素の利用率は、例えば、燃料電池2の発電の電流値における、燃料電池2のカソード(図示せず)に供給される空気量と、供給された空気中の酸素の利用率との関係を示すマップを予めコントロールユニット3に格納しておき、コントロールユニット3が、読み込んだ電流値、および空気量に基づいてマップを参照することによって算出することができる。なお、燃料電池2の電流値およびカソードに供給される空気量から予め記憶させておいた計算式により算出するようにしてもよい。
次に、コントロールユニット3は、算出した酸素利用率が90%未満か否かを判定する(ステップS5)。そして、酸素利用率が90%未満である場合(ステップS5のYes)には、コントロールユニット3は、送風機24の出力が低下するように指令することで、燃料電池2のカソード(図示せず)に供給する空気量を減少させる(ステップS6)。次いで、コントロールユニット3は、ステップS3からステップS5の手順を繰り返す。一方、酸素利用率が90%未満でない場合(ステップS5のNo)には、コントロールユニット3は、自動弁12が開かれ、自動弁15が閉じられるように、各自動弁12,15に指令信号を出力する(ステップS7)。ちなみに、自動弁11、自動弁13、および自動弁14は、ステップS1の開閉状態が維持される。
そして、コントロールユニット3は、昇圧ポンプ10の運転を開始する(ステップS8)。その結果、燃料電池2のカソード出口7から排出される空気オフガス(窒素リッチガス)は、配管C2および配管C4を介してイナートガス溜り8に貯留される。次いで、コントロールユニット3は、圧力計19が検出する、イナートガス溜り8内の空気オフガスの圧力値を読み込む(ステップS9)とともに、読み込んだ圧力値が、予め設定した規定値を超えているか否かを判定する(ステップS10)。この規定値は、イナートガス溜り8に貯留された空気オフガスが、燃料電池2のアノード(図示せず)を掃気するために必要な量となるように適宜に設定される。
そして、圧力値が、規定値を超えていない場合(ステップS10のNo)には、コントロールユニット3は、ステップS8からステップS10の手順を繰り返すことで、イナートガス溜り8に空気オフガスを貯めていく。一方、圧力値が、規定値を超えている場合(ステップS10のYes)には、コントロールユニット3は、昇圧ポンプ10の運転を終了し、次のステップS11の手順を実行する。つまり、コントロールユニット3は、自動弁11および自動弁12が閉じられ、自動弁13、自動弁14、および自動弁15が開かれるように、各自動弁11,12,13,14,15に指令信号を出力する(ステップS11)ことによって、このアノードパージのシーケンスは終了する。その結果、イナートガス溜り8の空気オフガスは、配管C3を介してアノード入口4から燃料電池2に流れ込むとともに、燃料電池2のアノード(図示せず)側に残留する改質ガスを掃気する。ちなみに、アノード側に残留する改質ガス中には還元性ガスである水素ガスが多く含まれ、停止時にそのまま水素ガスを滞留させると燃料電池2内の電解質膜(図示せず)に電荷が残留して燃料電池2内の電解質膜が損傷するおそれがある。この燃料電池システムS1では、運転の停止時にアノード側に残留する改質ガスをパージすることで電解質膜の損傷を回避することができる。そして、燃料電池2のアノード出口6から排出された空気オフガスは、配管C5を通じてバーナ9側に送り込まれるとともに、バーナ9を介して燃料電池システムS1の外部に放出される。また、燃料供給装置1から供給される改質ガスは、配管C7および配管C5を介してバーナ9に送り込まれることで燃焼されて安全にシステム外に排出される。
以上のような燃料電池システムS1によれば、簡易な構成で窒素ボンベ等のイナートガス供給装置が不要となるので、簡易な構成となって、コンパクト化を図ることができる。
また、この燃料電池システムS1によれば、燃料電池2のアノード(図示せず)に残留する改質ガスを掃気するための掃気ガスとして、燃料電池2から排出される、アノードに対して不活性な窒素を主に含んだ窒素リッチガスである空気オフガスが使用されるので、MEAの劣化が有効に防止される。また、窒素ボンベを使用した従来の燃料電池システムと異なって、窒素ボンベ等のイナートガス供給装置が不要となり、ボンベ交換等の作業も必要がない。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態の燃料電池システムについて、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図3は、第2実施形態に係る燃料電池システムの構成を示す構成説明図、図4は、第2実施形態に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。なお、本実施形態では、第1実施形態に係る燃料電池システムS1(図1参照)と同様の構成要素については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図3に示すように、本実施形態に係る燃料電池システムS2では、アノード掃気経路Rにおける昇圧ポンプ10が、自動弁13の下流側に配置されている以外は、第1実施形態に係る燃料電池システムS1と同様の構造を有している。
つまり、この燃料電池システムS2では、燃料電池2のカソード出口7における空気オフガスの圧力と、イナートガス溜り8内の圧力との差で、空気オフガスがイナートガス溜り8に送り込まれるようになっている。
次に、燃料電池システムS2の動作について、主に図3および図4を適宜参照しながら説明する。
この燃料電池システムS2では、燃料電池2のアノード(図示せず)の掃気が必要となった際に、図4に示すように、アノードパージのシーケンスがスタートする。そして、コントロールユニット3aは、第1実施形態でのコントロールユニット3(図1参照)と同様にして、ステップS1からステップS7(図1参照)の手順を実行する。その結果、燃料電池2のカソード出口7から排出される空気オフガス(窒素リッチガス)は、配管C2および配管C4を介してイナートガス溜り8に貯留される。次いで、コントロールユニット3aは、圧力計19が検出する、イナートガス溜り8内の空気オフガスの圧力値を読み込む(ステップS8)とともに、読み込んだ圧力値が、予め設定した規定値を超えているか否かを判定する(ステップS9)。
そして、圧力値が、規定値を超えていない場合(ステップS9のNo)には、コントロールユニット3aは、ステップS8およびステップS9の手順を繰り返す。一方、圧力値が、規定値を超えている場合(ステップS9のYes)には、コントロールユニット3aは、昇圧ポンプ10の運転を開始する(ステップS10)とともに、次のステップS11の手順を実行する。つまり、コントロールユニット3aは、自動弁11および自動弁12が閉じられ、自動弁13、自動弁14、および自動弁15が開かれるように、各自動弁11,12,13,14,15に指令信号を出力する(ステップS11)。その結果、イナートガス溜り8の空気オフガスは、配管C3を介してアノード入口4から燃料電池2に流れ込むとともに、燃料電池2のアノード(図示せず)側に残留する改質ガスを掃気する。そして、燃料電池2のアノード出口6から排出された空気オフガスは、配管C5を通じてバーナ9側に送り込まれるとともに、バーナ9を介して燃料電池システムS2の外部に放出される。また、燃料供給装置1から供給される改質ガスは、配管C7および配管C5を介してバーナ9に送り込まれることで燃焼されて安全にシステム外に排出される。
次に、コントロールユニット3aは、イナートガス溜り8内の空気オフガスの圧力値を読み込む(ステップS12)とともに、読み込んだ圧力値が、前記した規定値未満であるか否かを判定する(ステップS13)。
そして、圧力値が、規定値未満でない場合(ステップS13のNo)には、コントロールユニット3aは、ステップS12およびステップS13の手順を繰り返す。一方、圧力値が、規定値未満である場合(ステップS13のYes)には、コントロールユニット3aは、昇圧ポンプ10の運転を終了する(ステップS14)ことによってアノードパージのシーケンスを終了する。
以上のような燃料電池システムS2によれば、第1実施形態に係る燃料電池システムS1と同様の作用効果を奏することができるとともに、昇圧ポンプ10の出力でイナートガス溜り8の空気オフガスが燃料電池2のアノード(図示せず)に送り込まれるので、空気オフガスの流量を調節することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態の燃料電池システムについて、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図5は、第3実施形態に係る燃料電池システムの構成を示す構成説明図、図6は、第3実施形態に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。なお、本実施形態では、第1実施形態に係る燃料電池システムS1(図1参照)と同様の構成要素については同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図5に示すように、本実施形態に係る燃料電池システムS3では、第1実施形態に係る燃料電池システムS1のアノード掃気経路R(図1参照)に代えて、アノード掃気経路Raが形成されている。
このアノード掃気経路Raは、配管C2から分岐して配管C3に合流する配管C4に、配管C2側から、自動弁12、逆止弁18、イナートガス溜り8、三方切替弁13a、ポンプ10b、および三方切替弁13bがこの順番で配設されている。なお、ポンプ10b
は、特許請求の範囲にいう「空気供給手段」に相当し、後記するようにアノード入口4に送り込む空気オフガスの輸送手段を兼ねている。
三方切替弁13aは、そのI側からII側に向けて流れる流路と、III側からII側に向けて流れる流路とを、後記するコントロールユニット3bからの指令で切り替えられるようになっている。そして、三方切替弁13aのIII側には、配管C8を介してエアフィルタ23が繋げられている。
三方切替弁13bは、そのI側からII側に向けて流れる流路と、I側からIII側に向けて流れる流路とを、後記するコントロールユニット3bからの指令で切り替えられるようになっている。そして、三方切替弁13bのIII側は、後記する一酸化炭素(CO)選択酸化器22と配管C9で繋げられている。なお、以下の一酸化炭素(CO)選択酸化器22は、特許請求の範囲にいう「一酸化炭素選択酸化器」に相当し、以下、単に「CO選択酸化器22」という。
なお、符号1aは、第1実施形態での燃料供給装置1(図1参照)における、図示しない燃料タンク、改質器、およびシフト反応器と同様のものを備えたユニットであって、このユニットとCO選択酸化器22とが接続されることで、図5に示す燃料供給装置1は、第1実施形態での燃料供給装置1(図1参照)と同様に構成されている。
次に、燃料電池システムS3の動作について、主に図5および図6を適宜参照しながら説明する。
この燃料電池システムS3では、燃料電池2のアノード(図示せず)の掃気が必要となった際に、図6に示すように、アノードパージのシーケンスがスタートする。コントロールユニット3bは、自動弁11および自動弁15が開かれ、自動弁12および自動弁14が閉じられ、三方切替弁13aがIII側からII側に向けて流れるように流路が切り替えられ、そして、三方切替弁13bがI側からIII側に向けて流れるように流路が切り替えられるように、各自動弁11,12,13,14,15および各三方切替弁13a,13bに指令信号を出力する(ステップS1)。その後、第2実施形態でのコントロールユニット3a(図3参照)と同様にして、ステップS2からステップS7(図4参照)の手順を実行する。その結果、燃料電池2のカソード出口7から排出される空気オフガス(窒素リッチガス)は、配管C2および配管C4を介してイナートガス溜り8に貯留される。このとき、ポンプ10bは、エアフィルタ23から空気を吸気するとともに、この空気をCO選択酸化器22に供給する。その結果、CO選択酸化器22では、前記したように、改質ガス中の一酸化炭素が除去されることとなる。
次いで、コントロールユニット3bは、第2実施形態でのコントロールユニット3a(図3参照)と同様にして、ステップS8からステップS10(図4参照)の手順を実行することによって、ポンプ10bの運転を開始する。それとともに、コントロールユニット3bは、自動弁11および自動弁12が閉じられ、自動弁14、および自動弁15が開かれ、三方切替弁13aがI側からII側に向けて流れるように流路が切り替えられ、そして、三方切替弁13bがI側からII側に向けて流れるように流路が切り替えられるように、各自動弁11,12,13,14,15および各三方切替弁13a,13bに指令信号を出力する(ステップS11)。その結果、イナートガス溜り8の空気オフガスは、配管C3を介してアノード入口4から燃料電池2に流れ込むとともに、燃料電池2のアノード(図示せず)側に残留する改質ガスを掃気する。つまり、ポンプ10bは、CO選択酸化器22の空気供給装置と、空気オフガスを燃料電池2のアノード(図示せず)に送り込むポンプ(第2実施形態での昇圧ポンプ10に対応する)とを兼ねている。
そして、燃料電池2のアノード出口6から排出された空気オフガスは、配管C5を通じてバーナ9側に送り込まれるとともに、バーナ9を介して燃料電池システムS3の外部に放出される。また、燃料供給装置1から供給される改質ガスは、配管C7および配管C5を介してバーナ9に送り込まれることで燃焼される。
次に、コントロールユニット3bは、イナートガス溜り8内の空気オフガスの圧力値を読み込む(ステップS12)とともに、読み込んだ圧力値が、前記した規定値未満であるか否かを判定する(ステップS13)。
そして、圧力値が、規定値未満でない場合(ステップS13のNo)には、コントロールユニット3bは、ステップS12およびステップS13の手順を繰り返す。一方、圧力値が、規定値未満である場合(ステップS13のYes)には、コントロールユニット3bは、ポンプ10bの運転を終了する(ステップS14)ことによってアノードパージのシーケンスを終了する。
以上のような燃料電池システムS3によれば、第1実施形態に係る燃料電池システムS1と同様の作用効果を奏することができるとともに、CO選択酸化器22の空気供給装置としてのポンプ10bが、空気オフガスを燃料電池2のアノード(図示せず)に送り込むポンプ(第2実施形態での昇圧ポンプ10に対応する)を兼ねているので、第1実施形態の燃料電池システムS1や第2実施形態の燃料電池システムS2と比較して、さらなるコンパクト化を図ることができる。
以上、本発明の第1実施形態乃至第3実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
例えば、前記実施形態では、燃料電池2のカソードに供給する空気の流量を減少させることによって、アノードに対して活性を有する酸素を燃料電池2で充分に消費することで、空気オフガスをアノードに対して不活性な窒素を主に含んだ窒素リッチガスにしているが、本発明は燃料電池2での発電量をアノードでの水素利用率が増大するように調整してカソード側の空気利用率を90%以上にすることで空気オフガスを窒素リッチガスにするものであってもよい。ここで、「水素利用率」とは、アノードに供給される水素量とアノードで消費される水素量との比であり、アノードで消費される水素量は燃料電池での発電量に比例するものである。ちなみに、このような燃料電池システムでは、コントロールユニットが、発電量を調節することとなる。また、発電量とカソード空気量の両方を調整してカソード側の空気利用率を90%以上にするようにしてもよい。
また、前記実施形態では、改質型の燃料電池システムS1,S2,S3を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、燃料供給装置1が高圧の水素ガスを貯留した水素ボンベを有するものであってもよい。
第1実施形態に係る燃料電池システムの構成を示す構成説明図である。 第1実施形態に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る燃料電池システムの構成を示す構成説明図である。 第2実施形態に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る燃料電池システムの構成を示す構成説明図である。 第3実施形態に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。
符号の説明
2 燃料電池
3 コントロールユニット(制御手段)
3a コントロールユニット(制御手段)
3b コントロールユニット(制御手段)
4 アノード入口
5 カソード入口
6 アノード出口
7 カソード出口
S1 燃料電池システム
S2 燃料電池システム
S3 燃料電池システム
10 昇圧ポンプ
10b ポンプ(空気供給手段)
22 CO選択酸化器(一酸化炭素酸化器)
24 送風機
R アノード掃気経路
Ra アノード掃気経路

Claims (3)

  1. アノードに供給される燃料ガスとカソードに供給される空気中の酸素との電気化学的反応によって発電する燃料電池と、
    前記燃料電池のカソード出口から排出される空気オフガスを、前記アノードに前記燃料ガスを供給する前記燃料電池のアノード入口に送り込むアノード掃気経路とを備える燃料電池システムであって、
    前記電気化学的反応での酸素利用率が90%以上になるように、前記カソードに供給される前記空気の流量、および前記燃料電池での発電量の少なくともいずれか一方を制御する制御手段を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記アノード掃気経路上に、前記空気オフガスを貯留する貯留手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 改質ガス中の一酸化炭素を除去することで前記燃料ガスを調製する一酸化炭素選択酸化器と、前記一酸化炭素選択酸化器に空気を供給する空気供給装置とをさらに備えており、前記空気供給装置が、前記アノード入口に送り込む空気オフガスの輸送手段を兼ねていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012509552A (ja) * 2008-09-17 2012-04-19 ベレノス・クリーン・パワー・ホールディング・アーゲー 燃料電池の起動及び停止方法

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