JP2007114244A - 感放射線性樹脂組成物ならびに層間絶縁膜およびマイクロレンズの形成 - Google Patents

感放射線性樹脂組成物ならびに層間絶縁膜およびマイクロレンズの形成 Download PDF

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英司 米田
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Abstract

【課題】安全性に問題がなく、感度、解像度、溶液としての保存安定性等に優れ、現像工程において最適現像時間を越えてもなお良好なパターン形状を形成できるような良好な現像マージンを有する感放射線性樹脂組成物、ならびにそれから形成された層間絶縁膜およびマイクロレンズを提供すること
【解決手段】感放射線性樹脂組成物は〔A〕(a1)カルボン酸チオアセタール構造を有する不飽和化合物、および
(a2)エポキシ基またはオキセタニル基を有する不飽和化合物の共重合体、ならびに
〔B〕1,2−キノンジアジド化合物を含有することを特徴とする。
【選択図】なし。

Description

本発明は、特に層間絶縁膜およびマイクロレンズの形成に有用な感放射線性樹脂組成物、当該感放射線性樹脂組成物から形成された層間絶縁膜およびマイクロレンズ、並びに当該層間絶縁膜およびマイクロレンズの形成方法に関する。
薄膜トランジスタ(以下、「TFT」と記す。)型液晶表示素子、磁気ヘッド素子、集積回路素子、固体撮像素子等の電子部品には、一般に層状に配置される配線の間を絶縁するために層間絶縁膜が設けられている。層間絶縁膜を形成する材料としては、必要とするパターン形状を得るための工程数が少なくしかも十分な平坦性を有するものが好ましいことから、感放射線性樹脂組成物が幅広く使用されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
前記電子部品のうち、例えばTFT型液晶表示素子は、層間絶縁膜の上に透明電極膜を形成し、さらにその上に液晶配向膜を形成する工程を経て製造されるため、層間絶縁膜は、透明電極膜の形成工程において高温条件に曝されたり、電極のパターン形成に使用されるレジストの剥離液に曝されることとなるため、これらに対する十分な耐性が必要となる。
また近年、TFT型液晶表示素子においては、大画面化、高輝度化、高精細化、高速応答化、薄型化等が進行しており、工程上の製品歩留まりの要請から、層間絶縁膜の形成に用いられる感放射線性樹脂組成物としては高感度であることが求められ、また形成される層間絶縁膜には、低誘電率、高光透過率等の面で従来にも増して高性能が要求されている。
一方、ファクシミリ、電子複写機、固体撮像素子等のオンチップカラーフィルターの結像光学系あるいは光ファイバコネクタの光学系材料として、直径3〜100μm程度のレンズ径を有するマイクロレンズやそれを規則的に配列したマイクロレンズアレイが使用されている。
マイクロレンズを形成する方法としては、レンズに対応するパターン状薄膜を形成したのち、加熱処理してメルトフローさせることによって、そのままレンズとして利用する方法や、メルトフローさせたレンズパターンをマスクにして、ドライエッチングにより下地にレンズ形状を転写させる方法等が知られているが、このようなレンズパターンの形成にも、感放射線性樹脂組成物が幅広く使用されている(例えば、特許文献3および特許文献4参照。)。
そして、レンズパターンを形成するために用いられる感放射線性樹脂組成物には、高感度であり、それから形成されるマイクロレンズが所望の曲率半径を有し、高耐熱性、高光透過率であることなどが要求される。
また、前記のようなマイクロレンズが形成された素子はその後、配線形成部分であるボンディングパッド上の各種絶縁膜を除去するために、平坦化膜およびエッチング用レジストを塗布し、所望のフォトマスクを介して放射線を照射し、現像して、ボンディングパッド部分のエッチング用レジストを除去したのち、エッチングにより平坦化膜や各種絶縁膜を除去して、ボンディングパッド部分を露出させる工程に供される。そのため、マイクロレンズには、平坦化膜やエッチング用レジストの塗膜形成工程およびエッチング工程において、耐溶剤性、耐熱性等が必要となる。
一方、このようにして得られる層間絶縁膜やマイクロレンズは、それらを形成する際の現像工程において、現像時間が最適時間より過剰となると、パターンと基板との間に現像液が浸透して剥がれが生じやすくなり、またこのような現象を避けるためには現像時間を厳密に制御する必要があり、製品の歩留まりないし生産性の点で問題があった。
さらに、層間絶縁膜やマイクロレンズの耐熱性や表面硬度を向上させるために、原料たる感放射線性樹脂組成物に、フッ化アンチモン類を感熱性酸発生剤として添加する提案がなされている(例えば、特許文献5参照。)が、このような感放射線性樹脂組成物の場合、アンチモン系化合物による毒性の問題が指摘されている。
このように、層間絶縁膜やマイクロレンズの形成に用いられる感放射線性樹脂組成物にあっては、高感度であることが要求され、また現像工程において現像時間が所定時間より過剰となった場合でもパターンの剥がれが生じることがないことが要求され、また形成された層間絶縁膜には、高耐熱性、高耐溶剤性、低誘電率、高光透過率等が要求され、一方マイクロレンズを形成する場合には、マイクロレンズとしての良好なメルト形状(所望の曲率半径)に加えて、高耐熱性、高耐溶剤性、高光透過率等が要求されることとなるが、そのような様々な要求を十分満足でき、かつ安全性にも問題がない感放射線性樹脂組成物は従来知られていなかった。
特開2001−354822号公報 特開2001−343743号公報 特開平6−18702号公報 特開平6−136239号公報 特開2001−330953号公報
本発明は以上のような事情に基づいてなされたものであり、本発明の第一の課題は、安全性に問題がなく、感度、解像度、溶液としての保存安定性等に優れ、現像工程において最適現像時間を越えてもなお良好なパターン形状を形成できるような良好な現像マージンを有する感放射線性樹脂組成物を提供することにある。
本発明の第二の課題は、上記の感放射線性樹脂組成物を用いて、優れた耐溶剤性、耐熱性、光透過率、密着性等を併せ備えた層間絶縁膜を形成する方法を提供することにある。
また本発明の第三の課題は、上記の感放射線性樹脂組成物を用いて、優れた耐溶剤性、耐熱性、光透過率、密着性等を併せ備え、良好なメルト形状を有するマイクロレンズを形成する方法を提供することにある。
本発明によると、本発明の上記課題は、第一に、
〔A〕(a1)下記式(1)
Figure 2007114244
(上記式(1)中、Rは、水素原子、メチル基、エチル基、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基または炭素数1〜4のフルオロアルキル基であり、Xは酸素原子または硫黄原子であり、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基もしくは炭素数3〜20の脂環式炭化水素基であるか、またはRとRが相互に結合して、Rが結合している炭素原子およびRが結合しているXとともに員数4〜20の環を形成する。)
で表される不飽和化合物、および
(a2)エポキシ基またはオキセタニル基を有する不飽和化合物の共重合体、ならびに
〔B〕1,2−キノンジアジド化合物を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物によって達成される。
本発明の上記課題は、第二に、以下の工程を以下に記載の順序で含むことを特徴とする層間絶縁膜の形成方法により達成される。
(イ)上記の感放射線性組成物の被膜を基板上に形成する工程、
(ロ)該被膜の少なくとも一部に放射線を照射する工程、
(ハ)照射後の被膜を現像する工程、および
(ニ)現像後の被膜を加熱する工程。
本発明の上記課題は、第三に、以下の工程を以下に記載の順序で含むことを特徴とするマイクロレンズの形成方法により達成される。
(イ)上記の感放射線性組成物の被膜を基板上に形成する工程、
(ロ)該被膜の少なくとも一部に放射線を照射する工程、
(ハ)照射後の被膜を現像する工程、および
(ニ)現像後の被膜を加熱する工程。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、優れた感度および解像度を有し、組成物溶液としての保存安定性に優れ、また現像工程において最適現像時間を越えてもなお良好なパターン形状を形成できるような良好な現像マージンを有するものであり、特に、各種電子部品の層間絶縁膜および固体撮像素子等のマイクロレンズとして極めて好適に使用することができる。
また、本発明の層間絶縁膜の形成方法およびマイクロレンズの形成方法は、現像時間が最適現像時間を越えても、良好なパターン形成が可能であり、前記優れた特性を併せ備えた層間絶縁膜およびマイクロレンズを簡便に形成することができる。
本発明の層間絶縁膜は、優れた耐溶剤性、耐熱性、光透過率、密着性等を併せ備え、かつ低誘電率である。
また、本発明のマイクロレンズは、優れた耐溶剤性、耐熱性、光透過率、密着性等を併せ備え、かつ良好なメルト形状を有する。
以下、本発明につき、詳細に説明する。
〔A〕共重合体
本発明の感放射線性樹脂組成物に含有される〔A〕共重合体は、(a1)上記式(1)で表される不飽和化合物(以下、「不飽和化合物(a1)」という。)および(a2)エポキシ基またはオキセタニル基を有する不飽和化合物(以下、不飽和化合物(a2)という。)の共重合体である。
不飽和化合物(a1)は、下記式(1)
Figure 2007114244
(上記式(1)中、Rは、水素原子、メチル基、エチル基、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基または炭素数1〜4のフルオロアルキル基であり、Xは酸素原子または硫黄原子であり、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基もしくは炭素数3〜20の脂環式炭化水素基であるか、またはRとRが相互に結合して、Rが結合している炭素原子およびRが結合しているXとともに員数4〜20の環を形成する。)
で表される不飽和化合物である。
(1)式中、Rの炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基としては、例えばヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基等を挙げることができる。Rの炭素数1〜4のフルオロアルキル基としては、例えばフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基等を挙げることができる。Rとしては、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基またはヒドロキシメチル基であることが好ましい。
およびRの炭素数1〜20のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、2−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−オクチル基、s−オクチル基、n−ドデシル基等を挙げることができる。これらのアルキル基は、その有する水素原子のうちの一部または全部が、炭素数6〜20のアリール基、炭素数2〜12のアルケニル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基もしくはハロゲン原子またはヘテロ原子を含む炭素数4〜20の有機基を挙げることができる。ヘテロ原子としては、例えば酸素、窒素、硫黄、リン、シリコン等が挙げられる。RまたはRが置換されたアルキル基である場合、その具体例としては、例えばベンジル基、メトキシエチル基、アセチルメチル基、メチルチオメチル基、エトキシカルボニルメチル基、クロロメチル基、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基、2-ブロモプロピル基、トリクロロアセチルメチル基、トリフルオロアセチルメチル基、ペンタフルオロベンゾイルメチル基、2-フェニルエチル基、3-フェニルプロピル基、シクロヘキシルアミノメチル基、アミノメチル基、2-アミノエチル基、フェノキシメチル基、メトキシメチル基、ジフェニルホスフィノメチル基、トリメチルシリルメチル基等を挙げることができる。
およびRの炭素数3〜20の脂環式炭化水素基としては、例えば炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数7〜20の有橋脂環式炭化水素基等を挙げることができる。炭素数3〜20のシクロアルキル基としては、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等を;
炭素数7〜20の有橋脂環式炭化水素基としては、例えばノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基、アダマンチル基、メチルアダマンチル基、エチルアダマンチル基、n−ブチルアダマンチル基等を、それぞれ挙げることができる。
これらの脂環式炭化水素基は、その有する水素原子のうちの一部または全部が、水酸基、カルボキシル基、オキソ基(=O)、炭素数1〜4のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基等)、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基(例えば、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等)、炭素数1〜4のアルコキシル基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基等)、シアノ基、炭素数2〜5のシアノアルキル基(例えば、シアノメチル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、4−シアノブチル基等)、炭素数2〜5のアルキルカルボニルオキシ基(例えば、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、t−ブチルカルボニルオキシ基等)、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基等)、炭素数3〜6のアルコキシカルボニルアルコキシ基(例えば、メトキシカルボニルメトキシ基、エトキシカルボニルメトキシ基、t−ブトキシカルボニルメトキシ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子等)、炭素数1〜4のフルオロアルキル基(例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基等)等により置換されていてもよい。
とRが相互に結合して、Rが結合している炭素原子およびRが結合しているXとともに形成する員数4〜20の環としては、例えば下記式で表される基等を挙げることができる。
Figure 2007114244
不飽和化合物(a1)の好ましい具体例としては、下記式(1−1)ないし(1−12)で表される化合物等を挙げることができる。
Figure 2007114244
Figure 2007114244
これらのうち、特に不飽和化合物(1−1)、(1−2)、(1−3)、(1−5)、(1−7)が好ましい。

不飽和化合物(a1)は、単独で使用することができ、また、2種以上を混合して使用することができる。
〔A〕重合体において、(a1)不飽和カルボン酸系化合物に由来する繰り返し単位の含有率は、好ましくは1〜70重量%、さらに好ましくは3〜40重量%である。この範囲の含有率とすることにより、得られる組成物のアルカリ現像液に対する溶解性をより適正な範囲に制御することができる。
不飽和化合物(a2)は、エポキシ基またはオキセタニル基を有する不飽和化合物である。
不飽和化合物(a2)の具体例としては、エポキシ基を有する不飽和化合物として、例えばアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジル、アクリル酸−3,4−エポキシブチル、メタクリル酸−3,4−エポキシブチル、アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、メタクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、α−エチルアクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル等;
オキセタニル基を有する不飽和化合物として、例えば3−(アクリロイルオキシメチル)オキセタン、3−(アクリロイルオキシメチル)−2−メチルオキセタン、3−(アクリロイルオキシメチル)−3−エチルオキセタン、3−(アクリロイルオキシメチル)−2−トリフルオロメチルオキセタン、3−(アクリロイルオキシメチル)−2−ペンタフルオロエチルオキセタン、3−(アクリロイルオキシメチル)−2−フェニルオキセタン、3−(アクリロイルオキシメチル)−2,2−ジフルオロオキセタン、3−(アクリロイルオキシメチル)−2,2,4−トリフルオロオキセタン、3−(アクリロイルオキシメチル)−2,2,4,4−テトラフルオロオキセタン、3−(2−アクリロイルオキシエチル)オキセタン、3−(2−アクリロイルオキシエチル)−2−エチルオキセタン、3−(2−アクリロイルオキシエチル)−3−エチルオキセタン、3−(2−アクリロイルオキシエチル)−2−トリフルオロメチルオキセタン、3−(2−アクリロイルオキシエチル)−2−ペンタフルオロエチルオキセタン、3−(2−アクリロイルオキシエチル)−2−フェニルオキセタン、3−(2−アクリロイルオキシエチル)−2,2−ジフルオロオキセタン、3−(2−アクリロイルオキシエチル)−2,2,4−トリフルオロオキセタン、3−(2−アクリロイルオキシエチル)−2,2,4,4−テトラフルオロオキセタン等のアクリル酸エステル類、
3−(メタクリロイルオキシメチル)オキセタン、3−(メタクリロイルオキシメチル)−2−メチルオキセタン、3−(メタクリロイルオキシメチル)−3−エチルオキセタン、3−(メタクリロイルオキシメチル)−2−トリフルオロメチルオキセタン、3−(メタクリロイルオキシメチル)−2−ペンタフルオロエチルオキセタン、3−(メタクリロイルオキシメチル)−2−フェニルオキセタン、3−(メタクリロイルオキシメチル)−2,2−ジフルオロオキセタン、3−(メタクリロイルオキシメチル)−2,2,4−トリフルオロオキセタン、3−(メタクリロイルオキシメチル)−2,2,4,4−テトラフルオロオキセタン、3−(2−メタクリロイルオキシエチル)オキセタン、3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−2−エチルオキセタン、3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−3−エチルオキセタン、3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−2−トリルオロメチルオキセタン、3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−2−ペンタフルオロエチルオキセタン、3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−2−フェニルオキセタン、3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−2,2−ジフルオロオキセタン、3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−2,2,4−トリフルオロオキセタン、3−(2−メタクリロイルオキシエチル)−2,2,4,4−テトラフルオロオキセタン等のメタクリル酸エステル類等を、それぞれ挙げることができる。
これらのうち、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロへキシルメタクリレートなどが共重合反応性および得られる層間絶縁膜またはマイクロレンズの耐熱性、表面硬度を高める点から好ましく用いられる。
これらは、単独で使用してもよく、あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
〔A〕重合体は、上記不飽和化合物(a1)および(a2)の共重合体であるが、任意的に、上記不飽和化合物(a1)および(a2)ならびに(a3)上記(a1)および(a2)以外のオレフィン系不飽和化合物の共重合体であってもよい。不飽和化合物(a3)は、上記した不飽和化合物(a1)および(a2)と共重合可能である限り、特に限定されるものではないが、例えばアクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸の環状アルキルエステル、メタクリル酸の環状アルキルエステル、アクリル酸アリールエステル、メタクリル酸アリールエステル、不飽和ジカルボン酸ジエステル、ヒドロキシアルキルアクリレート、ヒドロキシアルキルメタクリレート、ビシクロ不飽和化合物、不飽和ジカルボニルイミド誘導体、スチレンおよびその誘導体、ならびにその他の不飽和化合物を挙げることができる。
上記のアクリル酸アルキルエステルとしては、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、i−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート等;
上記メタクリル酸アルキルエステルとしては、例えばメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピメタクリレート、i−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート等;
上記アクリル酸の環状アルキルエステルとしては、例えばシクロヘキシルアクリレート、2−メチルシクロヘキシルアクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6 ]デカン−8−イルアクリレート(以下、「ジシクロペンタニルアクリレート」という。)、2−ジシクロペンタニルオキシエチルアクリレート、イソボロニルアクリレート等;
上記メタクリル酸の環状アルキルエステルとしては、例えばシクロヘキシルメタクリレート、2−メチルシクロヘキシルメタクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6 ]デカン−8−イルメタクリレート(以下、「ジシクロペンタニルメタクリレート」という。)、2−ジシクロペンタニルオキシエチルメタクリレート、イソボロニルメタクリレート等;
上記メタクリル酸アリールエステルとしては、例えばフェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート等;
上記不飽和ジカルボン酸ジエステルとしては、例えばマレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチル等;
上記ヒドロキシアルキルアクリレートとしては、例えばヒドロキシメチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジエチレングリコールモノメタクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、2−メタクリロキシエチルグリコサイド、5−(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジヒドロキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジ(2’−ヒドロキシエチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチル−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等;
上記ヒドロキシアルキルメタクリレートとしては、例えば2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等;
上記ビシクロ不飽和化合物としては、例えばビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−メチルビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−エチルビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−カルボキシビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチルビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−(2−ヒドロキシエチル)ビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−メトキシビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−エトキシビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、
5,6−ジヒドロキシビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチル)ビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5,6−ジ(2−ヒドロキシエチル)ビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5,6−ジメトキシビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5,6−ジエトキシビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−メチルビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−5−エチルビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−メチルビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−エチルビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシメチル−5−メチルビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−メチルビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−エチルビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン無水物(ハイミック酸無水物)、5−t−ブトキシカルボニルビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−シクロヘキシルオキシカルボニルビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5−フェノキシカルボニルビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5,6−ジ(t−ブトキシカルボニル)ビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン、5,6−ジ(シクロヘキシルオキシカルボニル)ビシクロ [2.2.1] ヘプト−2−エン等;
上記不飽和ジカルボニルイミド誘導体としては、例えばN−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−スクシンイミジル−3−マレイミドベンゾエート、N−スクシンイミジル−4−マレイミドブチレート、N−スクシンイミジル−6−マレイミドカプロエート、N−スクシンイミジル−3−マレイミドプロピオネート、N−(9−アクリジニル)マレイミド等;
上記スチレンおよびその誘導体としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−ビニルトルエン、p−ビニルトルエン、p−メトキシスチレン等;
上記その他の不飽和化合物としては、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジル、アクリル酸3,4−エポキシブチル、メタクリル酸3,4−エポキシブチル、α−エチルアクリル酸3,4−エポキシブチル、アクリル酸6,7−エポキシヘプチル、メタクリル酸6,7−エポキシヘプチル、α−エチルアクリル酸6,7−エポキシヘプチル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル等を、それぞれ挙げることができる。
これらのうち、メタクリル酸アルキルエステル類、メタクリル酸環状アルキルエステル類、ビシクロ不飽和化合物類、不飽和芳香族化合物類、共役ジエン類が好ましく用いられ、特にスチレン、t−ブチルメタクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート、p−メトキシスチレン、2−メチルシクロヘキシルアクリレート、1,3−ブタジエン、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンが共重合反応性およびアルカリ水溶液に対する溶解性の点から好ましい。これらは、単独であるいは組み合わせて用いられる。
前記不飽和化合物(a3)は、単独で使用することができ、また、2種以上を混合して使用することができる。
〔A〕共重合体における不飽和化合物(a3)から誘導される構成単位の含有率は、好ましくは50重量%以下、より好ましくは5〜50重量%、特に好ましくは10〜40重量%である。この範囲の含有量とすることにより、得られる組成物の保存安定性と、アルカリ現像液への溶解性をより適切な範囲に制御することができる。
発明で用いられる共重合体〔A〕の好ましい具体例としては、例えば、2−メチル−チオアクリル酸 S−(テトラヒドロピラン−2−イル)エステル(上記式(1−1)に相当する。)/スチレン/トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート/メタクリル酸グリシジル共重合体、チオアクリル酸 S−(テトラヒドロピラン−2−イル)エステル(上記式(1−5)に相当する。)/スチレン/トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート/メタクリル酸グリシジル/p−ビニルベンジルグリシジルエーテル共重合体が挙げられる。
〔A〕共重合体のポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、好ましくは2×103 〜5×10、より好ましくは5×103 〜5×10である。
また、〔A〕共重合体のMwとポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」という。)との比(Mw/Mn)で定義される分子量分布は、好ましくは5.0以下、より好ましくは1.0〜3.0である。
このようなMwおよびMw/Mnを有する〔A〕共重合体を含有する感放射線性樹脂組成物は、現像時に現像残りや膜減りを生じることがなく、極めて容易に所定形状のパターンを形成することができる。
上記の如き〔A〕共重合体は、例えば、不飽和化合物(a1)および不飽和化合物(a2)、ならびに場合により不飽和化合物(a3)を、適当な溶媒中、ラジカル重合開始剤の存在下で重合することによって合成することができる。
前記重合に用いられる溶媒としては、例えば、アルコール、エーテル、エチレングリコールエーテル、エチレングリコールアルキルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエーテル、プロピレングリコールエーテル、プロピレングリコールアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールアルキルエーテルプロピオネート、芳香族炭化水素、ケトン、エステル等を挙げることができる。
上記アルコールとしては、例えばメタノール、エタノール、ベンジルアルコール、2−フェニルエタノール、3−フェニル−1−プロパノール等;エーテル類として、テトラヒドロフラン等;
エチレングリコールエーテル類としては、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等;
エチレングリコールアルキルエーテルアセテートとしては、例えばエチレングリコールメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールn−プロピルエーテルアセテート、エチレングリコールn−ブチルエーテルアセテート等;
ジエチレングリコールエーテルとしては、例えばジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル等;
プロピレングリコールエーテルとしては、例えばプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等;
プロピレングリコールアルキルエーテルアセテートとしては、例えばプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールn−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールn−ブチルエーテルアセテート等;
プロピレングリコールアルキルエーテルプロピオネートとしては、例えばプロピレングリコールメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールn−プロピルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールn−ブチルエーテルプロピオネート等;
芳香族炭化水素としては、例えばトルエン、キシレン等;ケトン類として、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン等;
エステルとしては、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、ヒドロキシ酢酸メチル、ヒドロキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸n−プロピル、ヒドロキシ酢酸n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸n−ブチル、3−ヒドロキシプロピオン酸メチル、3−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−ヒドロキシプロピオン酸n−プロピル、3−ヒドロキシプロピオン酸n−ブチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸n−プロピル、メトキシ酢酸n−ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸n−プロピル、エトキシ酢酸n−ブチル、n−プロポキシ酢酸メチル、n−プロポキシ酢酸エチル、n−プロポキシ酢酸n−プロピル、n−プロポキシ酢酸n−ブチル、n−ブトキシ酢酸メチル、n−ブトキシ酢酸エチル、n−ブトキシ酢酸n−プロピル、n−ブトキシ酢酸n−ブチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸n−プロピル、2−メトキシプロピオン酸n−ブチル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−エトキシプロピオン酸n−プロピル、2−エトキシプロピオン酸n−ブチル、2−n−プロポキシプロピオン酸メチル、2−n−プロポキシプロピオン酸エチル、2−n−プロポキシプロピオン酸n−プロピル、2−n−プロポキシプロピオン酸n−ブチル、2−n−ブトキシプロピオン酸メチル、2−n−ブトキシプロピオン酸エチル、2−n−ブトキシプロピオン酸n−プロピル、2−n−ブトキシプロピオン酸n−ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸n−プロピル、3−メトキシプロピオン酸n−ブチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸n−プロピル、3−エトキシプロピオン酸n−ブチル、3−n−プロポキシプロピオン酸メチル、3−n−プロポキシプロピオン酸エチル、3−n−プロポキシプロピオン酸n−プロピル、3−n−プロポキシプロピオン酸n−ブチル、3−n−ブトキシプロピオン酸メチル、3−n−ブトキシプロピオン酸エチル、3−n−ブトキシプロピオン酸n−プロピル、3−n−ブトキシプロピオン酸n−ブチル等を、それぞれ挙げることができる。
これらの溶媒のうち、エチレングリコールアルキルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエーテル、プロピレングリコールエーテル、プロピレングリコールアルキルエーテルアセテート等が好ましく、特に、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートが好ましい。
前記溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、前記重合に用いられるラジカル重合開始剤としては、例えば、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物;ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシピバレート、1,1'−ビス−(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン等の有機過酸化物;過酸化水素等を挙げることができる。ラジカル重合開始剤として過酸化物を用いる場合には、それを還元剤と共に用いてレドックス型開始剤としてもよい。
これらのラジカル重合開始剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
さらに、前記重合に際しては、〔A〕共重合体の分子量を調整するために分子量調整剤を使用することができる。
分子量調整剤の具体例としては、クロロホルム、四臭化炭素等のハロゲン化炭化水素類;n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、チオグリコール酸等のメルカプタン類;ジメチルキサントゲンスルフィド、ジ−i−プロピルキサントゲンジスルフィド等のキサントゲン類や、ターピノーレン、α−メチルスチレンダイマー等を挙げることができる。
これらの分子量調整剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
〔B〕1,2−キノンジアジド化合物
本発明の感放射線性樹脂組成物に含有される〔B〕1,2−キノンジアジド化合物は、放射線の照射により酸を発生する1,2−キノンジアジド化合物であり、例えば、1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸アミド、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸アミド等を挙げることができる。
上記1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルとしては、例えばトリヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、テトラヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、ペンタヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、ヘキサヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、その他の(ポリヒドロキシフェニル)アルカンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル等を挙げることができ、その具体例としては、トリヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルとして、例えば2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−7−スルホン酸エステル、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−8−スルホン酸エステル、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−7−スルホン酸エステル、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−8−スルホン酸エステル等;
テトラヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルとしては、例えば2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−7−スルホン酸エステル、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−8−スルホン酸エステル、2,3,4,3'−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,3'−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,3'−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、2,3,4,3'−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−7−スルホン酸エステル、2,3,4,3'−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−8−スルホン酸エステル、2,3,4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、2,3,4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−7−スルホン酸エステル、2,3,4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−8−スルホン酸エステル、
2,3,4,2'−テトラヒドロキシ−4'−メチルベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,2'−テトラヒドロキシ−4'−メチルベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,2'−テトラヒドロキシ−4'−メチルベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、2,3,4,2'−テトラヒドロキシ−4'−メチルベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−7−スルホン酸エステル、2,3,4,2'−テトラヒドロキシ−4'−メチルベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−8−スルホン酸エステル、2,3,4,4'−テトラヒドロキシ−3'−メトキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,4'−テトラヒドロキシ−3'−メトキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,4'−テトラヒドロキシ−3'−メトキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、2,3,4,4'−テトラヒドロキシ−3'−メトキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−7−スルホン酸エステル、2,3,4,4'−テトラヒドロキシ−3'−メトキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−8−スルホン酸エステル等を、それぞれ挙げることができる。
上記ペンタヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルとして、例えば2,3,4,2',6'−ペンタヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4,2',6'−ペンタヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,3,4,2',6'−ペンタヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、2,3,4,2',6'−ペンタヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−7−スルホン酸エステル、2,3,4,2',6'−ペンタヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−8−スルホン酸エステル等;
上記ヘキサヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルとして、例えば2,4,6,3',4',5'−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,4,6,3',4',5'−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,4,6,3',4',5'−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、2,4,6,3',4',5'−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−7−スルホン酸エステル、2,4,6,3',4',5'−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−8−スルホン酸エステル、3,4,5,3',4',5'−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、3,4,5,3',4',5'−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、3,4,5,3',4',5'−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、3,4,5,3',4',5'−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−7−スルホン酸エステル、3,4,5,3',4',5'−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−8−スルホン酸エステル等;
上記その他の(ポリヒドロキシフェニル)アルカンの1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルとして、例えばビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−7−スルホン酸エステル、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−8−スルホン酸エステル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−7−スルホン酸エステル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−8−スルホン酸エステル、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−7−スルホン酸エステル、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−8−スルホン酸エステル、
1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−7−スルホン酸エステル、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン−1,2−ナフトキノンジアジド−8−スルホン酸エステル、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−7−スルホン酸エステル、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−8−スルホン酸エステル、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−7−スルホン酸エステル、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−8−スルホン酸エステル、
1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−7−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−8−スルホン酸エステル、4,4'−〔1−〔4−〔1−〔4−ヒドロキシフェニル〕−1−メチルエチル〕フェニル〕エチリデン〕ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、4,4'−〔1−{4−(1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル)フェニル}エチリデン〕ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、4,4'−〔1−{4−(1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル)フェニル}エチリデン〕ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、4,4'−〔1−{4−(1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル)フェニル}エチリデン〕ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−7−スルホン酸エステル、4,4'−〔1−{4−(1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル)フェニル}エチリデン〕ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−8−スルホン酸エステル、
ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフトキノンジアジド−7−スルホン酸エステル、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフトキノンジアジド−8−スルホン酸エステル、3,3,3',3'−テトラメチル−1,1'−スピロビインデン−5,6,7,5',6',7'−ヘキサノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、3,3,3',3'−テトラメチル−1,1'−スピロビインデン−5,6,7,5',6',7'−ヘキサノール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、3,3,3',3'−テトラメチル−1,1'−スピロビインデン−5,6,7,5',6',7'−ヘキサノール−1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、3,3,3',3'−テトラメチル−1,1'−スピロビインデン−5,6,7,5',6',7'−ヘキサノール−1,2−ナフトキノンジアジド−7−スルホン酸エステル、3,3,3',3'−テトラメチル−1,1'−スピロビインデン−5,6,7,5',6',7'−ヘキサノール−1,2−ナフトキノンジアジド−8−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−7,2',4'−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−7,2',4'−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−7,2',4'−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−7,2',4'−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−7−スルホン酸エステル、2,2,4−トリメチル−7,2',4'−トリヒドロキシフラバン−1,2−ナフトキノンジアジド−8−スルホン酸エステル等を、それぞれ挙げることができる。
上記1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸エステルとしては、前記した各1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルにおける1,2−ナフトキノンを1,2−ベンゾキノンに代えた化合物を挙げることができる。
上記1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸アミドとしては、前記した各1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルにおけるスルホン酸エステルをスルホン酸アミドに代えた化合物を挙げることができる。
上記1,2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸アミドとしては、前記した各1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルにおける1,2−ナフトキノンを1,2−ベンゾキノン、さらにスルホン酸エステルをスルホン酸アミドに代えた化合物を挙げることができる。
これらの1,2−キノンジアジド化合物のうち、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルまたはビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルが好ましい。
前記1,2−キノンジアジド化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物における1,2−キノンジアジド化合物の使用割合は、〔A〕共重合体100重量部に対して、好ましくは5〜100重量部、より好ましくは10〜50重量部である。この範囲の使用割合とすることにより、パターン形成性、現像性と、得られる層間絶縁膜やマイクロレンズの耐熱性や耐溶剤性のバランスがより良好となる。
その他の成分
本発明の感放射線性樹脂組成物は、上記の共重合体〔A〕および〔B〕成分を必須成分として含有するものであるが、その他必要に応じて〔C〕感熱性酸生成化合物、〔D〕少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する重合性化合物、〔E〕エポキシ樹脂、〔F〕接着助剤、あるいは〔G〕界面活性剤を含有することができる。
上記〔C〕感熱性酸生成化合物は、形成される層間絶縁膜、マイクロレンズの耐熱性や硬度を向上させるために用いることができる。その具体例としては、例えばスルホニウム塩、ベンゾチアゾニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩などのオニウム塩が挙げられる。
〔C〕感熱性酸生成化合物としては、これらのうち、スルホニウム塩およびベンゾチアゾニウム塩が好ましく用いられる。
上記スルホニウム塩の具体例としては、アルキルスルホニウム塩、ベンジルスルホニウム塩、ジベンジルスルホニウム塩、置換ベンジルスルホニウム塩などを挙げることができ、その具体例としては、アルキルスルホニウム塩して、例えば、アルキルスルホニウム塩として4−アセトフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、ジメチル−4−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)フェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジメチル−4−(ベンゾイルオキシ)フェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジメチル−4−(ベンゾイルオキシ)フェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、ジメチル−3−クロロ−4−アセトキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等;
ベンジルスルホニウム塩として、例えばベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−アセトキシフェニルベンジルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−4−メトキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−2−メチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−3−クロロ−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート等;
ジベンジルスルホニウム塩として、例えばジベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−アセトキシフェニルジベンジルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−4−メトキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−3−クロロ−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、ジベンジル−3−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−4−メトキシベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート等;
置換ベンジルスルホニウム塩として、例えばp−クロロベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、p−ニトロベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、p−クロロベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、p−ニトロベンジル−3−メチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、3,5−ジクロロベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、o−クロロベンジル−3−クロロ−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等を、それぞれ挙げることができる。
これらの〔C〕感熱性酸生成化合物のうち、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルベンジルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルベンジルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、3−ベンジルベンゾチアゾリウムヘキサフルオロアンチモネートが好ましく用いられる。
これらの市販品としては、サンエイドSI−L85、同SI−L110、同SI−L145、同SI−L150、同SI−L160(三新化学工業(株)製)などが挙げられる。
〔C〕感熱性酸生成化合物の使用割合は、〔A〕共重合体100重量部に対して、好ましくは20重量部以下、より好ましくは0.01〜20重量部、さらに好ましくは0.1〜5重量部である。この範囲の使用量とすることにより、組成物の被膜形成性を損なうことなく、形成される層間絶縁膜、マイクロレンズの耐熱性、硬度をより向上させることができる。
上記〔D〕少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する重合性化合物(以下、「〔D〕成分」ということがある。)としては、例えば単官能(メタ)アクリレート、2官能(メタ)アクリレートまたは3官能以上の(メタ)アクリレートを好挙げることができる。
上記単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート等が挙げられる。これらの市販品としては、例えばアロニックスM−101、同M−111、同M−114(以上、東亞合成(株))製)、KAYARAD TC−110S、同TC−120S(以上、日本化薬(株))製)、ビスコート158、同2311(以上、大阪有機化学工業(株)製)等が挙げられる。
上記2官能(メタ)アクリレートとしては、例えばエチレングリコール(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレート等が挙げられる。これらの市販品としては、例えばアロニックスM−210、同M−240、同M−6200(以上、東亞合成(株)製)、KAYARAD HDDA、同HX−220、同R−604(以上、日本化薬(株)製)、ビスコート260、同312、同335HP(以上、大阪有機化学工業(株)製)などが挙げられる。
上記3官能以上の(メタ)アクリレートとしては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリ((メタ)アクリロイロキシエチル)フォスフェート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられ、その市販品としては、例えばアロニックスM−309、同M−400、同M−405、同M−450、同M−7100、同M−8030、同M−8060(以上、東亞合成(株)製)、KAYARAD TMPTA、同DPHA、同DPCA−20、同DPCA−30、同DPCA−60、同DPCA−120(以上、日本化薬(株)製)、ビスコート295、同300、同360、同GPT、同3PA、同400(以上、大阪有機化学工業(株)製)等が挙げられる。
これらのうち、3官能以上の(メタ)アクリレートが好ましく用いられ、そのうちでもトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
これらの単官能、2官能または3官能以上の(メタ)アクリレートは、単独で使用することができ、また、2種以上を組み合わせて用いることができる。〔D〕成分の使用割合は、〔A〕共重合体100重量部に対して、好ましくは50重量部以下、より好ましくは30重量部以下である。
このような割合で〔D〕成分を含有させることにより、組成物の被膜形成性に影響することなく、得られる層間絶縁膜またはマイクロレンズの耐熱性および表面硬度等をより向上させることができる。
上記〔E〕エポキシ樹脂としては、相溶性に影響がないかぎり限定されるものではないが、好ましくはビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、グリシジルメタアクリレートを(共)重合した樹脂等を挙げることができる。これらのうち、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂等が挙げられる。
〔E〕エポキシ樹脂の使用割合は、〔A〕共重合体100重量部に対して、好ましくは30重量部以下である。このような割合で〔E〕成分が含有されることにより、組成物の被膜形成性、特に膜厚の均一性を損なうことなく、得られる層間絶縁膜またはマイクロレンズの耐熱性および表面硬度等をさらに向上させることができる。
なお、〔A〕共重合体の、共重合モノマーとしてエポキシ基含有モノマーを使用した場合には、〔A〕共重合体も「エポキシ樹脂」といい得るが、アルカリ可溶性を有する点で〔E〕エポキシ樹脂とは異なる。
上記〔F〕界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤およびノニオン系界面活性剤を好適に用いることができる。
フッ素系界面活性剤の具体例としては、例えば1,1,2,2−テトラフロロオクチル(1,1,2,2−テトラフロロプロピル)エーテル、1,1,2,2−テトラフロロオクチルヘキシルエーテル、オクタエチレングリコールジ(1,1,2,2−テトラフロロブチル)エーテル、ヘキサエチレングリコール(1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロペンチル)エーテル、オクタプロピレングリコールジ(1,1,2,2−テトラフロロブチル)エーテル、ヘキサプロピレングリコールジ(1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロペンチル)エーテル、パーフロロドデシルスルホン酸ナトリウム、1,1,2,2,8,8,9,9,10,10−デカフロロドデカン、1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロデカン等の他、フルオロアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム類;フルオロアルキルオキシエチレンエーテル類;フルオロアルキルアンモニウムヨージド類、フルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル類、パーフルオロアルキルポリオキシエタノール類;パーフルオロアルキルアルコキシレート類;フッ素系アルキルエステル類等を挙げることができる。
これらの市販品としては、BM−1000、BM−1100(以上、BM Chemie社製)、メガファックF142D、同F172、同F173、同F183、同F178、同F191、同F471(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC−170C、FC−171、FC−430、FC−431(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141、同S−145、同S−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(旭硝子(株)製)、エフトップEF301、同303、同352(新秋田化成(株)製)等が挙げられる。
上記シリコーン系界面活性剤としては、例えばDC3PA、DC7PA、FS−1265、SF−8428、SH11PA、SH21PA、SH28PA、SH29PA、SH30PA、SH−190、SH−193、SZ−6032(以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)、TSF−4440、TSF−4300、TSF−4445、TSF−4446、TSF−4460、TSF−4452(以上、GE東芝シリコーン(株)製)等の商品名で市販されているものを挙げることができる。
上記ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンアリールエーテル類;ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジステアレートなどのポリオキシエチレンジアルキルエステル類など;(メタ)アクリル酸系共重合体ポリフローNo. 57、95(共栄社化学(株)製)などを使用することができる。
これらの界面活性剤は単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの〔F〕界面活性剤は、〔A〕共重合体100重量部に対して、好ましくは5重量部以下、より好ましくは2重量部以下で用いられる。
上記〔G〕接着助剤としては、例えば官能性シランカップリング剤が好ましく使用され、特にカルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基等の反応性置換基を有するシランカップリング剤が挙げられる。具体的にはトリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。このような〔G〕接着助剤は、〔A〕共重合体100重量部に対して、好ましくは20重量部以下、より好ましくは10重量部以下の量で用いられる。
感放射線性樹脂組成物
本発明の感放射線性樹脂組成物は、上記の〔A〕共重合体および〔B〕1,2−キノンジアジド化合物ならびに上記の任意的に添加することができるその他の成分を均一に混合することによって調製される。本発明の感放射線性樹脂組成物は、好ましくは適当な溶媒に溶解されて溶液状態で用いられる。例えば〔A〕共重合体および〔B〕1,2−キノンジアジド化合物ならびに任意的に添加されるその他の成分を、適当な溶媒中に所定の割合で混合することにより、溶液状態の感放射線性樹脂組成物を調製することができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物の調製に用いられる溶媒としては、〔A〕共重合体および〔B〕1,2−キノンジアジド化合物ならびに任意的に配合されるその他の成分の各成分を均一に溶解し、各成分と反応しないものが用いられる。
このような溶媒としては、上述した〔A〕共重合体を製造するための重合に際して使用できる溶媒として例示したものと同様のものを挙げることができる。
このような溶媒のうち、各成分の溶解性、各成分との反応性、被膜形成のしやすさ等の点から、アルコール、グリコールエーテル、エチレングリコールアルキルエーテルアセテート、エステルおよびジエチレングリコールが好ましく用いられる。これらのうち、ベンジルアルコール、2−フェニルエチルアルコール、3−フェニル−1−プロパノール、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プルピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルが特に好ましく使用できる。
さらに前記溶媒とともに膜厚の面内均一性を高めるため、高沸点溶媒を併用することもできる。併用できる高沸点溶媒としては、例えばN−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテートなどが挙げられる。これらのうち、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミドが好ましい。
本発明の感放射性樹脂組成物の溶媒として、高沸点溶媒を併用する場合、その使用量は、溶媒全量に対して50重量%以下、好ましくは40重量%以下、さらに好ましくは30重量%以下とすることができる。この範囲の使用量とすることにより、組成物の感度および残膜率を損なうことなく、被膜の膜厚均一性(面内均一性)をより向上することができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物を溶液状態として調製する場合、溶液中に占める溶媒以外の成分(すなわち〔A〕共重合体および〔B〕1,2−キノンジアジド化合物ならびに任意的に添加されるその他の成分の合計量)の割合は、使用目的や所望の膜厚の値等に応じて任意に設定することができるが、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜40重量%、さらに好ましくは15〜35重量%である。
このようにして調製された組成物溶液は、孔径0.2〜0.5μm程度のミリポアフィルタなどを用いて濾過した後、使用に供することもできる。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、特に、層間絶縁膜およびマイクロレンズの形成に極めて好適に使用することができる。
層間絶縁膜およびマイクロレンズの形成方法
本発明の層間絶縁膜の形成方法およびマイクロレンズの形成方法は、以下の工程を以下に記載順で含むものである。
(イ)感放射線性樹脂組成物の被膜を基板上に形成する工程
(ロ)該被膜の少なくとも一部に放射線を照射する工程
(ハ)露光後の被膜を現像する工程
(ニ)現像後の被膜を加熱する工程
以下、これらの各工程について説明する。
(イ)感放射線性樹脂組成物の被膜を基板上に形成する工程
この工程には、本発明の感放射線性樹脂組成物を基板表面に塗布または転写することにより、感放射線性樹脂組成物の被膜を形成する工程である。本発明の感放射線性樹脂組成物が溶媒を含むものであるときは、溶液状の組成物を基板表面に塗布または転写した後にプレベークして溶媒を除去することにより、被膜を形成することができる。
使用できる基板としては、例えば、ガラス基板、シリコンウエハーや、これらの表面に各種金属膜を形成した基板等を挙げることができる。
塗布方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法(スピンコート法)、スリットダイ塗布法、バー塗布法、インクジェット塗布法等の適宜の方法を採用することができ、特に、スピンコート法、スリットダイ塗布法が好ましい。
転写方法としては、例えば、ドライフィルム法が挙げられる。
感放射線性樹脂組成物の被膜を基板上に形成する際にドライフィルム法を採用する場合、該ドライフィルムは、ベースフィルム、好ましくは可とう性のベースフィルム上に、本発明の感放射線性樹脂組成物からなる感放射線層を積層してなるもの(以下、「感放射線性ドライフィルム」という。)である。
上記感放射線性ドライフィルムは、ベースフィルム上に、本発明の感放射線性樹脂組成物を好ましくは液状組成物として塗布したのち乾燥することにより、感放射線層を積層して形成することができる。
感放射線性ドライフィルムのベースフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂フィルムを使用することができる。ベースフィルムの厚さは15〜125μmの範囲が適当である。
ベースフィルム上に感放射線層を積層する際の塗布方法としては、特に限定されるものでないが、例えば、アプリケーターコート法、バーコート法、ロールコート法、カーテンフローコート法等の適宜の方法を採用することができる。
上記プレベークの条件としては、各成分の種類や使用割合等によって異なるが、例えば、60〜110℃で30秒〜15分間程度とすることができる。
形成される被膜の膜厚は、層間絶縁膜を形成する場合にあっては、例えば3〜6μm程度、マイクロレンズを形成する場合にあっては、例えば0.5〜3μm程度が好ましい。なお、この膜厚は、本発明の感放射線性樹脂組成物が溶媒を含有するものである場合には、溶媒除去後の値として理解されるべきである。
(ロ)該被膜の少なくとも一部に放射線を照射(以下、「露光」という。)する工程
この工程においては、形成された被膜の少なくとも一部を露光する。該被膜の一部のみに露光する際には、通常、所定のパターンを有するフォトマスクを介して露光する。
露光に用いられる放射線としては、例えば、g線(波長436nm)、i線(波長365nm)等の紫外線、KrFエキシマレーザー等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線等を挙げることができ、これらのうち、紫外線が好ましく、特にg線および/またはi線を含む放射線が好ましい。
露光量としては、層間絶縁膜を形成する場合にあっては、例えば50〜1,500J/m2 程度、マイクロレンズを形成する場合にあっては、例えば50〜2,000J/m2 程度が好ましい。
(ハ)露光後の被膜を現像する工程
この工程においては、露光後の被膜を現像して、露光部分を除去することにより、所定のパターンを形成する。
現像に用いられる現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジエチルアミノエタノール、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ〔4,3,0〕−5−ノネン等のアルカリ(塩基性化合物)の水溶液が好ましいが、場合により、感放射線性樹脂組成物の被膜を溶解しうる各種有機溶媒を使用することもできる。
また、前記アルカリの水溶液には、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加することもできる。
現像方法としては、液盛り法、ディッピング法、揺動浸漬法、シャワー法等の適宜の方法を採用することができる。
現像時間は、各成分の種類や使用割合等によって異なるが、例えば30〜120秒間程度とすることができる。
なお、従来知られている感放射線性樹脂組成物では、現像時間が最適時間から20〜25秒程度超過すると、形成されたパターンに剥がれが生じるため、現像時間を厳密に制御する必要があったが、本発明の感放射線性樹脂組成物の場合、最適現像時間からの超過時間が30秒以上となっても、良好なパターン形成が可能であり、製品歩留まりないし生産性の点で極めて有利である。
(ニ)現像後の被膜を加熱する工程
この工程においては、所定のパターンが形成された被膜に対して、好ましくは例えば流水による洗浄処理を行い、さらに、好ましくは高圧水銀灯などの放射線を全面に露光(後露光)することにより、当該塗膜中に残存する1,2−キノンジアジト化合物の分解処理を行ったのち、この塗膜を、ホットプレート、オーブン等の加熱装置により加熱処理(ポストベーク)することにより、硬化させる。また、マイクロレンズを形成する場合には、形成されたパターンをポストベークによりメルトフローさせて所定形状にする。
後露光における露光量は、好ましくは2,000〜5,000J/m2 程度である。
また、ポストベークにおける加熱温度は、例えば120〜250℃程度である。加熱時間は、加熱機器の種類により異なるが、ホットプレート上では例えば5〜30分間程度、オーブン中では例えば30〜90分間程度とすることができる。この際に、2回以上の加熱処理を行うステップベーク法等を採用してもよい。
このようにして、目的とする層間絶縁膜またはマイクロレンズに対応する、パターン状薄膜を基板表面上に形成することができる。
層間絶縁膜およびマイクロレンズ
本発明の層間絶縁膜およびマイクロレンズはそれぞれ好ましくは上記の如くして、本発明の感放射線性樹脂組成物から形成される。
本発明の層間絶縁膜は、TFT型液晶表示素子、磁気ヘッド素子、集積回路素子、固体撮像素子等の電子部品に極めて好適に使用することができる。
また本発明のマイクロレンズは、その形状が良好な半凸レンズ形状である。本発明のマイクロレンズおよびそれを規則的に配列したマイクロレンズアレイは、ファクシミリ、電子複写機、固体撮像素子等のオンチップカラーフィルターの結像光学系あるいは光ファイバコネクタの光学系材料として極めて好適に使用することができる。
以下に実施例および比較例を示して、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
共重合体の合成
合成例1
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10重量部、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル250重量部を仕込んだ。引き続きスチレン5重量部、上記式(1−1)に相当する不飽和化合物22重量部、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート28重量部、メタクリル酸グリシジル45重量部、およびα−メチルスチレンダイマー3重量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を4時間保持し共重合体(A−1)を含有する重合体溶液を得た。
共重合体(A−1)のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は8,000、分子量分布(Mw/Mn)は1.9であった。であった。また、ここで得られた重合体溶液の固形分濃度は、29.8重量%であった。
合成例2
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)7重量部、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル200重量部を仕込んだ。引き続き、上記式(1―5)に相当する不飽和化合物23重量部、スチレン6重量部、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルメタクリレート16重量部、メタクリル酸グリシジル35重量部、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル20重量部、およびα−メチルスチレンダイマー3重量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体(A−2)を含有する重合体溶液を得た。
共重合体(A−2)のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は11,000、分子量分布(Mw/Mn)は2.1であった。また、ここで得られた重合体溶液の固形分濃度は、31.5重量%であった。
比較合成例1
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)7重量部、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル220重量部を仕込んだ。引き続きメタクリル酸23重量部、ジシクロペンタニルメタクリレート47重量部、メタクリル酸グリシジル20重量部、α−メチルスチレンダイマー2.0重量部を仕込んだのち、窒素置換しながら緩やかに撹拌を始め、溶液の温度を70℃に上昇させて、この温度を5時間保持して重合することにより、共重合体(a−1)を含有する重合体溶液(固形分濃度32.8重量%)を得た。
共重合体(a−1)のポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は24,000、分子量分布(Mw/Mn)は2.3であった。また、ここで得られた重合体溶液の固形分濃度は、32.8重量%であった。
実施例1
〔A〕成分として、合成例1で得た共重合体(A−1)を含有する重合体溶液を、共重合体(A−1)に換算して100重量部に相当する量、〔B〕成分として、4,4’−〔1−{4−(1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル)フェニル}エチリデン〕ビスフェノール−1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル30重量部、〔C〕成分として、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート1重量部、〔G〕接着助剤として、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン5重量部を混合し、固形分濃度が30重量%になるようにプロピレングリコールメチルエーテルアセテートに溶解したのち、孔径0.5μmのミリポアフィルタでろ過して、組成物溶液(S−1)を調製した。
保存安定性の評価
上記で調製した組成物(S−1)の一部を取り、ガラス製スクリュー管中に密閉し、40℃のオーブン中で1週間加熱して、加熱前後における粘度の変化率を測定した。結果を表1に示す。ここで、粘度変化率が0〜+5%である場合に保存安定性は良好といえる。
現像マージンの評価
複数のシリコン基板上に、スピンナーを用いてそれぞれ組成物(S−1)を塗布した後、90℃にて2分間ホットプレート上でプレベークして被膜を形成した。得られた被膜に3.0μmのライン・アンド・スペース(10対1)のパターンを有するマスクを介してキャノン(株)製PLA−501F露光機(超高圧水銀ランプ)を使用し、波長365nmにおける強度が80W/m の紫外線を40秒間照射した後、濃度0.4重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を現像液として25℃にて、基板ごとに現像時間を変えて液盛り法で現像した。次いで超純水で1分間流水洗浄を行い、乾燥させてウエハー上に厚さ3.0μmのパターンを形成した。このとき、ライン線幅が3.0μmとなるのに必要な最低現像時間を最適現像時間として表1に示した。また、最適現像時間からさらに現像を続けた際に3.0μmのライン・パターンが剥がれるまでの時間を測定し、現像マージンとして表1に示した。この値が30秒以上のとき、現像マージンは良好であるといえる。
I.層間絶縁膜としての評価
(1)解像度の評価
−パターン状薄膜の形成−
ガラス基板上に、組成物(S−1)をスピンナーを用いて塗布したのち、80℃のホットプレート上で3分間プレベークして、被膜を形成した。
次いで、得られた被膜に所定パターンのフォトマスクを介して、波長365nmにおける強度が100W/m の紫外線を15秒間照射した。その後、0.5重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により25℃で1分間現像したのち、純水で1分間洗浄することにより、不要な部分を除去して、パターンを形成した。
次いで、形成されたパターンに、波長365nmにおける強度が100W/m2 の紫外線を30秒間後照射したのち、220℃のオーブン中で60分間加熱(ポストベーク)することにより、膜厚3.0μmのパターン状薄膜を得た。また、プレベーク温度を90℃または100℃とした他は、前記と同様の操作を行って、プレベーク温度の異なる計3種類のパターン状薄膜を得た。
−解像度の評価−
得られたパターン状薄膜について、抜きパターン(5μm×5μmホール)が解像できている場合を「○」、解像できていない時を「×」として評価した。結果を表2に示す。
(2)耐熱寸法安定性の評価
上記「(1)解像度の評価」の「−パターン状薄膜の形成−」において、プレベーク温度80℃で形成したパターンにつき、220℃のオーブン中で60分間ポストベークする前後の膜厚を測定した。結果を表2に示す。ここで、。膜厚の変化率が±5%以内のとき、耐熱寸法安定性は良好といえる。
(3)透明性の評価
ガラス基板上に、組成物(S−1)をスピンナーを用いて塗布したのち、80℃のホットプレート上で3分間プレベークして、被膜を形成した。
次いで、得られた被膜の全面に波長365nmにおける強度が100W/m の紫外線を30秒間照射した。次いで、220℃のオーブン中で60分間加熱(ポストベーク)することにより、膜厚3.0μmの膜を得た。
上記で得られた膜の波長400nmの光線透過率を、分光光度計(150−20型ダブルビーム((株)日立製作所製))を用い、レファレンス側に基板に用いたのと同種のガラス基板を設置して測定した。結果を表2に示す。ここで、透過率が90%以上の場合に透明性が良好であるといえる。
(4)耐熱変色性の評価
上記「(3)透明性の評価」において測定した被膜を有する基板を、250℃のオーブン中で1時間加熱した後、「(3)透明性の評価」と同様にして波長400nmの光線透過率を測定した。加熱前後の透過率の変化率を表2に示した。ここで、透過率の変化率が5%未満である場合に耐熱変色性は良好であるといえる。
(5)密着性の評価
上記「(3)透明性の評価」の前段部分と同様にして、膜厚3.0μmの膜を得た。この膜を有する基板を、温度120℃、湿度100%のプレッシャークッカー中に4時間おいた後、JIS−K5400に準拠して碁盤目剥離試験を行った。このときの碁盤目100個のうち、残った碁盤目の数を表2に示す。
II.マイクロレンズとしての評価
(1)感度の評価
複数のシリコン基板上に、組成物(S−1)を、それぞれ溶媒除去後の膜厚が2.5μmになるようにスピンナーを用いて塗布したのち、70℃のホットプレート上で3分間プレベークして、被膜を有する基板を複数形成した。
次いで、得られた被膜にライン線幅0.8μmライン・アンド・スペ−スパタ−ン(10対1)を有するマスクを介して、基板ごとに露光量を変えて露光した後、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により25℃で1分間現像し、純水で1分間洗浄することにより、パターン状薄膜を得た。
上記の複数の基板を顕微鏡で観察し、スペース線幅(0.08μm)を解像できる最低露光量を調べた。結果を表3に示す。この値が1,000J/m2 以下の場合に感度は良好であるといえる。
(2)透明性の評価
ガラス基板上に、組成物(S−1)をスピンナーを用いて塗布したのち、70℃のホットプレート上で3分間プレベークして、被膜を形成した。
次いで、得られた被膜の全面に波長365nmにおける強度が100W/m の紫外線を30秒間照射した。次いで、160℃のオーブン中で60分間加熱(ポストベーク)することにより、膜厚2.5μmの膜を得た。
上記で得られた膜の波長400nmの光線透過率を、分光光度計(150−20型ダブルビーム((株)日立製作所製))を用い、レファレンス側に基板に用いたのと同種のガラス基板を設置して測定した。結果を表3に示す。ここで、透過率が90%以上の場合に透明性が良好であるといえる。
(3)耐熱変色性の評価
上記「(2)透明性の評価」において測定した被膜を有する基板を、250℃のオーブン中で1時間加熱した後、「(2)透明性の評価」と同様にして波長400nmの光線透過率を測定した。加熱前後の透過率の変化率を表3に示した。ここで、透過率の変化率が5%未満である場合に耐熱変色性は良好であるといえる。
(5)耐溶剤性の評価
上記「(3)透明性の評価」の前段部分と同様にして、膜厚2.5μmの膜を得た。この膜を有する基板を50℃のイソプロパノール中に10分間浸漬し、浸漬前後の膜厚変化率を測定した。結果を表3に示す。この値が0〜+5%であれば耐溶剤性は良好である。
(6)密着性の評価
ガラス基板の代わりにシリコン基板を用いた他は、上記「(3)透明性の評価」の前段部分と同様にして、膜厚2.5μmの膜を得た。この膜を有する基板を、温度120℃、湿度100%のプレッシャークッカー中に4時間おいた後、JIS−K5400に準拠して碁盤目剥離試験を行った。このときの碁盤目100個のうち、残った碁盤目の数を表3に示す。
(7)マイクロレンズ形状の評価
複数のシリコン基板上に、組成物(S−1)を、溶媒除去後の膜厚が2.5μmになるようにスピンナーを用いて塗布したのち、70℃のホットプレート上で3分間プレベークして、被膜を有する基板を形成した。
次いで、得られた被膜に、4.0μmドット・2.0μmスペ−スパタ−ンを有するパターンマスクを介して、ニコン(株)製NSR1755i7A縮小投影露光機(NA=0.50、λ=365nm)を用いて、露光量3000J/mにて露光を行い、濃度の1.1重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液にて25℃、1分間液盛り法で現像した。次いで、水で洗浄した後、乾燥してウエハー上にパターンを形成した。その後、キャノン(株)製PLA−501F露光機(超高圧水銀ランプ)で積算照射量が3,000J/m2となるように露光した。その後ホットプレートにて160℃で10分間加熱後さらに230℃で10分間加熱してパターンをメルトフローさせマイクロレンズを形成した。
形成されたマイクロレンズの底部(基板に接する面)の寸法(直径)および断面形状を表3に示す。マイクロレンズ底部の寸法は4.0μmを超え5.0μm未満であるとき、良好といえる。なお、この寸法が5.0μm以上となると、隣接するレンズ同士が接触する状態であり、好ましくない。また、断面形状は図1に示した模式図において、(a)のような半凸レンズ形状であるときに良好であり、(b)のような略台形上の場合は不良である。
実施例2および比較例1
共重合体(A−1)を含有する溶液の代わりに、それぞれ表1に記載の共重合体を含有する溶液を使用した他は、実施例1と同様にして組成物を調製し、評価した。結果を、表1ないし3に示す。
Figure 2007114244
Figure 2007114244
Figure 2007114244
マイクロレンズの断面形状を示す模式図である。

Claims (8)

  1. 〔A〕(a1)下記式(1)
    Figure 2007114244
    (上記式(1)中、Rは、水素原子、メチル基、エチル基、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基または炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基であり、Xは酸素原子または硫黄原子であり、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基もしくは炭素数3〜20の脂環式炭化水素基であるか、またはRとRが相互に結合して、Rが結合している炭素原子およびRが結合しているXとともに員数4〜20の環を形成する。)
    で表される不飽和化合物、および
    (a2)エポキシ基またはオキセタニル基を有する不飽和化合物の共重合体、ならびに
    〔B〕1,2−キノンジアジド化合物を含有することを特徴とする、感放射線性樹脂組成物。
  2. 〔A〕共重合体が、上記(a1)および(a2)ならびに(a3)上記(a1)および(a2)以外のオレフィン系不飽和化合物の共重合体である、請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  3. 層間絶縁膜形成用である請求項1または2に記載の感放射線性樹脂組成物。
  4. 以下の工程を以下に記載の順序で含むことを特徴とする層間絶縁膜の形成方法。
    (イ)請求項3に記載の感放射線性組成物の被膜を基板上に形成する工程、
    (ロ)該被膜の少なくとも一部に放射線を照射する工程、
    (ハ)照射後の被膜を現像する工程、および
    (ニ)現像後の被膜を加熱する工程。
  5. 請求項3に記載の感放射線性樹脂組成物から形成された層間絶縁膜。
  6. マイクロレンズ形成用である請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  7. 以下の工程を以下に記載順で含むことを特徴とするマイクロレンズの形成方法。
    (イ)請求項5に記載の感放射線性組成物の被膜を基板上に形成する工程、
    (ロ)該被膜の少なくとも一部に放射線を照射する工程、
    (ハ)照射後の被膜を現像する工程、および
    (ニ)現像後の被膜を加熱する工程。
  8. 請求項6に記載の感放射線性樹脂組成物から形成されたマイクロレンズ。
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