JP2007112270A - 蓄冷式冷房ユニット - Google Patents

蓄冷式冷房ユニット Download PDF

Info

Publication number
JP2007112270A
JP2007112270A JP2005305152A JP2005305152A JP2007112270A JP 2007112270 A JP2007112270 A JP 2007112270A JP 2005305152 A JP2005305152 A JP 2005305152A JP 2005305152 A JP2005305152 A JP 2005305152A JP 2007112270 A JP2007112270 A JP 2007112270A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cold storage
air
cooling unit
pack
flow path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005305152A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4718965B2 (ja
Inventor
Shigehiro Hashizume
慈洋 橋詰
Masashi Inoue
正志 井上
Takahiro Sasaki
敬弘 佐々木
Akira Yoshikoshi
明 吉越
Katsuhiro Saito
克弘 齊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2005305152A priority Critical patent/JP4718965B2/ja
Publication of JP2007112270A publication Critical patent/JP2007112270A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4718965B2 publication Critical patent/JP4718965B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

Abstract

【課題】ケーシングの下部中央に吸込口を設けて上部の左右両端部付近に設けた吹出口から冷風を吹き出すように構成された蓄冷式冷房ユニットにおいて、熱侵入により生じる問題を解決すること。
【解決手段】空気の吸込口及び冷風の吹出口を設けたケーシング内に、車両空調用の冷凍サイクルに連結された蓄冷用冷却コイル8と、蓄冷用冷却コイル8により冷却する蓄冷材を密封した蓄冷パック31と、空気の吸い込み及び吹き出しを行うファンとを具備し、吸込口を下部中央に配置するとともに吹出口を上部の左右両端近傍に配置した蓄冷式冷房ユニットが、蓄冷用コイル8及び蓄冷パック31を収納する内部ケース35を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用の蓄冷装置付き空気調和装置に適用される蓄冷式冷房ユニットに関する。
従来より、たとえばトラックのキャビン用空調装置として、蓄冷装置付きの冷凍サイクル(冷媒回路)を備えた蓄冷装置付き空調装置が知られている。この空調装置では、たとえば運転手が仮眠する場合などエンジンを停止した状態でキャビン内の冷房が可能となるように、車両走行中に冷熱を蓄熱しておく蓄冷用冷却コイルを備えている。
蓄冷用冷却コイルは、冷凍サイクル中において、エンジンが駆動される車両走行中等にキャビン内の空調に使用される空調用エバポレータと並列に設置され、エンジンで駆動されるコンプレッサから交互に冷媒の供給を受けて蓄冷するものである。
上述した蓄冷用冷却コイルは、たとえばキャビン後方の窓枠に取り付けられた蓄冷式冷房ユニット内に設置される。蓄冷式冷房ユニットは、吸込口及び吹出口を設けたケーシング内に、冷凍サイクルに連結された蓄冷用冷却コイルと、この蓄冷用冷却コイルにより冷却されて凍結する水等の蓄冷材を密封した蓄冷パックと、キャビン内の空気をケーシング内に吸い込んで冷風を吹き出すためのファンとを具備して構成される。すなわち、蓄冷式冷房ユニットは、ファンの動作により吸込口からキャビン内の空気を吸い込み、この空気を蓄冷パックの冷熱により冷却した冷風として吹出口からキャビン内に吹き出し、エンジン停止状態でもキャビン内の冷房を可能にしたものである。
このような蓄冷式冷房ユニットにおいては、ユニット自体の大きさを抑制して冷房能力や冷房時間を確保するため、蓄冷パックに蓄熱した冷熱を効率よく有効に利用することが必要となる。このため、水平方向(前後方向)の一方から吸い込んだ空気を冷却して他方から吹き出すケース内の空気流路を、蒸発器と蓄冷パックを収納しているケースとの間に仕切部材を設けることにより上下方向に蛇行して流れるように形成し、空気と蓄冷パックとの接触面積を増すことが提案されている。(たとえば、特許文献1参照)
特開2002−337541号公報(図3参照)
ところで、近年の蓄冷式冷房ユニットにおいては、たとえばアイドリングストップの推進といった背景から、比較的熱負荷が少ない従来の夜間使用だけでなく、熱負荷の大きい昼間の使用に配慮することも重要になっている。このため、夜間使用と比較して熱負荷が大幅に増大する昼間使用時にも十分な冷房性能を確保するため、たとえば夜間使用では全く問題にならなかったファン吸込口等からの侵入熱が問題となる。このような侵入熱は、せっかく冷却した冷風の吹出温度を上昇させる原因となるため好ましくない。
また、上述した蓄冷式冷房ユニットにおいて、ケーシングの下部中央に吸込口を設けて上部の左右両端部付近に設けた吹出口から冷風を吹き出す構成の場合、蓄冷パック全体と略均等に熱交換させて左右の吹出口から冷風を吹き出すことは困難である。具体的に説明すると、ケーシングの下部中央から吸入された空気の主流は、上部の左右両端にある吹出口へ向けて斜めに略直線的な流れを形成する。従って、たとえば蓄冷パックの下部両端付近や上部中央付近は熱交換する空気の流れが少なくなり、同部分の蓄冷材が保有する冷熱を十分に利用した蓄熱冷房運転を実施できないという問題が生じてくる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ケーシングの下部中央に吸込口を設けて上部の左右両端部付近に設けた吹出口から冷風を吹き出すように構成された蓄冷式冷房ユニットにおいて、熱侵入により生じる問題を解決するとともに、蓄冷パック全体の冷熱を略均等に有効利用した蓄熱冷房運転の実施を可能にすることにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係る蓄冷式冷房ユニットは、空気の吸込口及び冷風の吹出口を設けたケーシング内に、車両空調用の冷凍サイクルに連結された蓄冷用冷却コイルと、該蓄冷用冷却コイルにより冷却する蓄冷材を密封した蓄冷パックと、空気の吸い込み及び吹き出しを行うファンとを具備し、前記吸込口を下部中央に配置するとともに前記吹出口を上部の左右両端近傍に配置した蓄冷式冷房ユニットにおいて、前記蓄冷用コイル及び前記蓄冷パックを収納する内部ケースを設けたことを特徴とするものである。
このような蓄冷式冷房ユニットによれば、蓄冷用コイル及び蓄冷パックを収納する内部ケースを設けたので、この内部ケースを断熱性能の高い素材等で製作して断熱強化すれば侵入熱を防ぐことができる。
上記の蓄冷式冷房ユニットにおいて、前記内部ケースを左右に分割し、前記内部ケースの内面と前記蓄冷パックの表面との間に形成されて前記吸込口から前記吹出口に至る空気流路が、流れ方向を交互に逆転させるジグザグ形状に形成されていることが好ましく、これにより、下部中央の吸入口から右上の吹出口に至るジグザグ形状の空気流路と、下部中央の吸入口から左上の吹出口に至るジグザグ形状の空気流路とが別々に形成されるので、吸入口から吸い込まれた空気は蓄冷パックの表面全体を略均一に通過して吹出口から吹き出される。
なお、この場合のジグザグ形状は、上下方向または左右方向のいずれでもよい。
上記の蓄冷式冷房ユニットにおいて、前記蓄冷パックの表面に溝部を形成することが好ましく、これにより、蓄冷パックの伝熱面積が増大して冷却能力を向上させることができる。
この場合、前記溝部を蛇行させることにより、蓄冷パックの伝熱面積はより一層増大する。
上記の蓄冷式冷房ユニットにおいて、前記蓄冷パックが前記蓄冷用冷却コイルの扁平押出チューブを両側から挟持して配置され、前記溝部を流れる風量が前記蓄冷パックの表面に沿って形成された空気流路を流れる風量より少なくなるように、前記溝部と前記空気流路との流路形状比を設定することが好ましく、これにより、熱交換効率の高い溝部を流れる風量を少なくしたため均一放冷が可能となり、交換熱量を最大限に利用することができる。
上記の蓄冷式冷房ユニットにおいて、前記ファンと前記内部ケースとの接続部に導風板を取り付けることが好ましく、これにより、ファン吸込口周辺からの侵入熱を防止することができる。
上記の蓄冷式冷房ユニットにおいて、前記蓄冷パックの下方に配置されるドレンパンは、前記吸込口から左右の両端部側へ向けて高くなるよう傾斜して設けられていることが好ましく、これにより、溝部を流れる風量分布を均一とし、溝部の均一放冷により交換熱量を最大限に利用することができる。
上述した本発明の蓄冷式冷房ユニットによれば、蓄冷用コイル及び蓄冷パックを収納する内部ケースを断熱性能の高い素材等で製作して断熱強化すれば、冷風の吹出温度が上昇するのを防止し、かつ、蓄冷パックに蓄冷した冷熱が侵入熱により消費されるのを防止できるので、空調フィーリングや吹出温度等の空調性能を向上させるとともに、空調可能時間を延長できるという顕著な効果が得られる。
また、下部中央の吸入口から右上の吹出口に至るジグザグ形状の空気流路と、下部中央の吸入口から左上の吹出口に至るジグザグ形状の空気流路とが別々に形成されるので、吸入口から吸い込まれた空気は蓄冷パックの表面全体を略均一に通過して左右の吹出口から吹き出されるようになる。従って、蓄冷パック全体から略均等に放冷させることができ、蓄冷パック全体の冷熱を略均等に有効利用することで冷却能力が高く、しかも冷却時間も長い蓄熱冷房運転の実施が可能となる。
また、蓄冷パックの表面に形成した溝部、流路形状比の最適化、ドレンパンの傾斜設置及びシール部材の取り付けによっても、空調性能の向上や空調可能時間の延長が可能になる。
以下、本発明に係る蓄冷式冷房ユニットの一実施形態を図面に基づいて説明する。
図9に示す冷媒回路図は、主として車両用空調装置に適用されるものであり、たとえばトラック等の車両に装備される蓄冷装置付き空調装置に採用されている。図9において、1はコンプレッサ、2はコンデンサ、3はレシーバ、4は空調用エバポレータ、5は感温筒6を備えた温度式の膨張弁(以下、「空調用膨張弁」ともいう)、7は空調電磁弁、8は蓄冷用冷却コイル、9は感温筒10を備えた温度式の膨張弁(以下、「蓄冷用膨張弁」ともいう)、11は蓄冷電磁弁、12は逆止弁、13は空調用エバポレータの温度を検知し作動するフロストサーモ、14は装置全体の制御装置である。
上記の各要素から構成される蓄冷装置付き空調装置において、冷媒回路中に並列に配置された空調用エバポレータ4及び蓄冷用冷却コイル8には、各々の冷媒配管上流側に空調電磁弁7及び畜冷電磁弁11が設けられている。制御装置14は、空調電磁弁7または蓄冷電磁弁11に対して交互に通電することで開閉制御し、空調用エバポレータ4と蓄冷用冷却コイル8とに冷媒を交互に流す。この場合、空調用エバポレータ4の運転時間及び蓄冷用冷却コイル8の運転時間は、たとえば所定の時間比となるように設定され、この時間比に基づいて制御装置14が空調電磁弁7及び蓄冷電磁弁11の開閉を制御する。
なお、上述した運転時間の一例をあげると、たとえば空調用エバポレータ4に冷媒を流す空調運転時間を45秒とし、蓄冷用冷却コイル8に冷媒を流す蓄冷運転時間を20秒とする。
図3から図6に示すように、蓄冷用冷却コイル8を備えた蓄冷式冷房ユニット20は、たとえばトラックのキャビン内に設置されて運転席後方に設けられている仮眠室の冷房に使用される。図示の例では、キャビン後方の壁面に設けられる窓ガラスに代えて、蓄冷式冷房ユニット20が上下(縦)方向に立設して取り付けられている。
蓄冷式冷房ユニット20は、空気の吸込口21及び冷風の吹出口22を設けたケーシング23内に、蓄冷ユニット30及びファン40を内蔵している。蓄冷ユニット30は、上述した車両空調用の冷凍サイクル(冷媒回路)に連結されている蓄冷用冷却コイル8と、該蓄冷用冷却コイル8により冷却する水等の蓄冷材をパックケース内に密封した蓄冷パック31とを具備し、これら蓄冷用冷却コイル8及び蓄冷パック31を収納する内部ケース35を設けた構成とされる。この蓄冷ユニット30は、蓄冷用冷却コイル8を構成する扁平押出チューブ8aの両面を、蓄冷パック31で両側から挟持した構成とされる。なお、蓄冷用冷却コイル8は、たとえば図1に示すように、左右一対のヘッダー8b,8b間を複数(図示の例では3本)の扁平押出チューブ8aにより連結した構成とされ、各扁平押出チューブ8aには図示しない多数の冷媒流路が設けられている。
ファン40は、キャビン内からケーシング23内に冷却する空気を吸い込むとともに、ケーシング23内を通過する際に蓄冷パック31と熱交換して冷却された冷風をキャビン内に吹き出す機能を有している。
ケーシング23は、キャビン内に前方を向いて露出するフロントパネル23Fと、キャビン後部壁面を形成するパネル材15の窓ガラス用開口部16に取り付けられたリアパネル23Rとに分割される。
リアパネル23Rは、窓ガラスの代わりに周囲をウインドダム17に挟持された状態でキャビン後部壁面に固定支持される。このリアパネル23Rには、上述した蓄冷ユニット30が固定支持され、さらに、蓄冷ユニット30の前面を覆うようにしてフロントパネル23Fが取り付けられる。フロントパネル23Fは、蓄冷ユニット30を貫通するボルト等を用いてリアパネル23Rに対し着脱可能に固定され、この固定状態において、フロントパネル23Fとリアパネル23Rとの間には、前後方向の隙間24がユニットの全周にわたって設けられている。
すなわち、蓄冷式冷房ユニット20は、吸込口21及び吹出口22を設けたケーシング23内に、冷媒回路から冷媒の供給を受ける蓄冷用冷却コイル8及び蓄冷用冷却コイル8に供給された冷媒が吸熱して冷却する蓄冷パック31を内部ケース35に収納してなる蓄冷ユニット30と、空気の流れを形成するファン40とを具備した構成とされる。
フロントパネル23Fの前面には、樹脂等のパネル材を裏面まで貫通する吸込口21を下部中央に配設するとともに、同様にパネル材を裏面まで貫通する左右一対の吹出口22,22を上部の左右両端近傍に配設してある。なお、左右一対の吹出口22,22は、下部中央の吸込口21を基準にして左右対称の配置とされる。
また、吹出口22,22の上部には、それぞれにファン40が設置されており、キャビン内の空気を吸込口21から吸引し、後述する空気流路や溝部を通って冷却された冷風が吹出口22,22からキャビン内へ吹き出すようになっている。なお、ファン40は、フロントパネル23Fの裏面上部に固定されている。
内部ケース35は樹脂等の成形部品であり、特に、断熱性能の高い素材を採用して断熱強化することが好ましい。
この内部ケース35は、扁平押出チューブ8aを挟持する蓄冷パック31の前後両表面との間に空気流路となる隙間32を形成するとともに、吸入口21に連通する吸込開口33を下部に形成し、左右の吹出口22にそれぞれ連通するように吹出開口34を上部に形成した構成とされる。この内部ケース35は、内部に収納した蓄冷用冷却コイル8及び蓄冷パック31とともに一体化した蓄冷ユニット30として、リアパネル23Rに対し図示省略のボルト等により固定支持される。
このような内部ケース35を設けたことにより、蓄冷ユニット30の断熱性能が増して侵入熱を防ぐため、蓄冷パック31や蓄冷用冷却コイル8が外部からの侵入熱の影響を受けにくくなる。
また、内部ケース35は、蓄冷用冷却コイル8及び蓄冷パック31の下方に落下する結露水(ドレン水)を集めて排水するため、蓄冷パック31の下方にドレンパン36を備えている。このドレンパン36は、吸込口21のある中央部が低く設定され、この中央部から両端部側へ向けて高くなるように傾斜している。この結果、ドレンパン36は、中央の吸込口21側から左右の両端部側へ向けて徐々に高くなるよう傾斜するので、吸込開口33に連通しドレンパン36と蓄冷パック31の下端部との間に形成される間隙部は、吸込口21側から両端部へ向けてその流路断面積が徐々に狭められる。
このような流路断面積の変化により、後述する蓄冷パック31の溝部31aを流れる風量分布が均一化するので、蓄冷パック31が保有する冷熱を最大限に利用することができる。
上述した蓄冷式冷房ユニット20は、内部ケース35の内壁面と蓄冷パック31の前後両表面との間に各々形成された隙間32が、ファン40の作動により吸込口21から吹出口22に空気を導くための空気流路50として機能する。
図1は、左右に二分割した蓄冷パック30の内部構造例として右半分を模式的に示す断面図であり、内部ケース35の内壁面と蓄冷パック31との間に存在する隙間32には空気流路50が形成されている。この空気流路50は、吹出口21の中央部に沿って左右に分割した二つの蓄冷ユニット30毎に、それぞれの内部に設置された蓄冷パック31の表面に沿って吸込口21から吹出口22に至るジグザグ形状の流路とされる。
ジグザグ形状の空気流路50は、各内部ケース35内において、吸込口21から吹出口22まで流れ方向を交互に逆転させる流路仕切部材51により形成される。
図示の例では、蓄冷パック31の周囲が吸込開口33及び吹出開口34を残して内部ケース35により囲まれ、さらに、空気流路50となる隙間32の下端部及び上端部には、吸込口21及び吹出口22に連通する吸込開口33及び吹出開口34となる部分を除いて仕切壁52,53が設けられている。これらの仕切壁52,53及び内部ケース35の壁面で区画された矩形状の領域は、空気流路50となる隙間32が流路となる左右方向の連通部分50a,50bを残して、上下方向に設けた流路仕切部材51により左右方向が三分割されているので、上下方向に流れ方向を変えるジグザグ形状の空気流路50が形成される。このような空気流路50は、扁平押出チューブ8aを挟持する蓄冷パック31の前後両面に形成される。
ところで、上述した実施形態の説明では、左右2系統の空気流路50を左右方向に三分割したジグザグ形状としたが、蓄冷ユニット30及び蓄冷パック31の形状等に応じて、左右の系統数及び左右の分割数を適宜変更可能である。
また、上述した実施形態では、上下方向に設けた流路仕切部材51により空気流路50のジグザグ形状を形成したが、左右方向に設けた流路仕切部材により空気流路50のジグザグ形状を形成してもよい。
上述した蓄冷パック31は、一方の表面に溝部31aが形成されている。この溝部31aは、蓄冷パック31の伝熱面積を増すので、空気の冷却能力向上に有効となる。また、たとえば図2に示すように、溝部31aを蛇行させて設ければ、蓄冷パック31の伝熱面積を増すだけでなく、直線状に設けた溝部と比較して空気が通過して流れる流路長さも増加するので、蓄冷パック31が保有する冷熱を利用した空気の冷却効率を向上させることができる。
上述した溝部31aは、挟持する扁平押出チューブ8aの表面との間に、蓄冷ユニット30内を上下方向に連通する空気流路を形成するが、以下ではこの空気流路を溝部空気流路54と呼ぶ。この溝部空気通路54は、吸入口21から吸い込まれた空気の一部が吹出口22に向けて流れる流路となる。すなわち、吸入口21から吸い込まれた空気は、吸込開口33から空気流路50へ流れ込むものと、蓄冷パック31の下端部とドレンパン36との間に形成された間隙部から全ての溝部31aにより形成される溝部空気流路54へ流れ込むものとに分流され、互いに異なる空気流路を通って冷却された後、ファン40で合流して吹出口22から流出する。
このように、吸込口21を中心として左右に二分割された一方(図1は右半分)の蓄冷ユニット30は、蓄冷パック31の前後に形成されたジグザグ形状の空気流路50と、蓄冷パック31の溝部31aにより形成される溝部空気流路54とを備えている。
そして、上述した空気流路50及び溝部空気流路54は、他方(左半分)の蓄冷ユニット30にも左右対称として同様に設けられているので、吸込口21から吸い込まれた空気は、左右の蓄冷ユニット30に二分割された左右2系統の流路を備えている。
この結果、フロントパネル23Fの下部中央に設けられている1つの吸入口21から吸入したキャビン内の空気は、二つの蓄冷ユニット30に向けて左右略均等に分流した後、各蓄冷ユニット30内においては、空気流路50と溝部空気流路54とに分流される。
このとき、空気流路50及び溝部空気流路54の流路形状比は、溝部空気流路54を流れる空気量が空気流路50を流れる空気量より少なくなるように設定する。これは、平面より伝熱面積が大きいため熱交換効率のよい溝部空気流路54を流れる空気量(風量)を小さくすることにより、溝部空気流路54側の蓄冷パック31内が空気流路50側より先に放冷してしまうことを防止するものである。この結果、蓄冷パック31が保有する冷熱をパック全体にわたって略均等に放冷させることができるので、蓄熱パック31の交換熱量を最大限に利用することができる。
すなわち、蓄冷パック31内の蓄冷材が均一に解けないと、先に解けて放冷能力のない空気流路を流れる空気温度が上昇するので、合流した後の最終的な吹出温度が高くなる。このため、蓄冷式冷房ユニット20は、所望の温度に冷却された冷風を吹き出すことができなくなる。
ここで、流路形状比を最適化するための具体例を図1及び図7に基づいて説明するが、以下の説明では、溝部空気流路54側の交換熱量をQc、風量(空気量)をWc、溝等価直径をDcとし、空気流路50側の交換熱量をQu、風量(空気量)をWu、流路高さをDuとする。なお、溝等価直径Dcは、溝高さをh、溝幅をcとすれば、下記の数式で表される。
Dc=4hc/{2(h+c)}
図7(b)は、横軸の風量比(Wu/Wc)と縦軸の交換熱量比(Qu/Qc)との関係を示すグラフである。そして、均一放冷はWu/Wc=1となるので、均一放冷の許容範囲を1±20%以内と規定すれば、交換熱量比は0.8〜1.2となる。従って、この交換熱量比に対応する風量比を図7(b)から読み取ると、Wu/Wc=1.5〜2.75となる。
続いて、風量比1.5〜2.75に対応する流路形状比(Du/Dc)を図7(a)から読み取ると、Du/Dc=1.0〜1.3となる。従って、たとえば溝部31aの溝高さhを10mm、溝幅cを5mmとすれば溝部等価直径Dcが6.7mmとなり、この場合に許容される流路高さDuは、6.7(6.7×1.0)〜8.7(6.7×1.3)mmとなる。
続いて、蓄冷式冷房ユニット20の侵入熱防止対策を図8に基づいて説明する。
この侵入熱は、フロントパネル23Fに取り付けられたファン40と内部ケース35との間に形成される隙間25からファン40に吸引された外部の空気(内部ケース35の内側を通過していない空気あるいは、冷却されていない空気)が侵入し、せっかく冷却した冷風と混合されて吹出温度を上昇させるものである。
そこで、ファン40のケーシング41と内部ケース35との接続部に、スポンジやウレタン等のシール部材を設けた導風板60を取り付けて隙間25を塞ぎ、隙間25を通って空気流路50に吸い込まれる外部空気の流通を防止する。
図8(a)に示す第1実施例では、フロントケース23Fに固定されたファン40のケーシング41に導風板60を予め取り付けておき、リアパネル23Rの所定位置にフロントパネル23Fを取り付けた状態にすると、外側から導風板60のシール部材61が内部ケース35に押し付けられて接続部の隙間25を塞ぐようになっている。
また、図8(b)に示す第2実施例では、導風板60を内部ケース35側に予め取り付けておき、リアパネル23Rの所定位置にフロントパネル23Fを取り付けた状態にすると、導風板60のシール部材61がファン40のケーシング41に押し付けられて内側から接続部の隙間25を塞ぐようになっている。
また、図8(c)に示す第3実施例では、導風板60をファン40のケーシング41及び内部ケース35の両方に予め取り付けておき、リアパネル23Rの所定位置にフロントパネル23Fを取り付けた状態にすると、両方の導風板60に取り付けたシール部材61あるいは片方の導風板60と他方の導風板60に取り付けたシール部材61とが密着して接続部の隙間25を塞ぐようになっている。
このように、隙間25から温度の高い空気を吸い込んで空気流路50に流入することが防止されると、内部ケース35の内部を通過して蓄冷パック31に冷却された冷風が侵入熱により温度上昇することはなく、従って、冷風の吹出温度を維持して良好な冷房性能を得ることができる。
以上説明したように、本発明の蓄冷式冷房ユニット20によれば、蓄冷用コイル8及び蓄冷パック31を収納する内部ケース35を断熱性能の高い素材等で製作して熱強化すれば、冷風の吹出温度が上昇するのを防止し、かつ、蓄冷パック31に蓄冷した冷熱が侵入熱により消費されるのを防止できるので、空調フィーリングや吹出温度等の空調性能を向上させるとともに、空調可能時間の延長が可能になる。
また、下部中央の吸入口21から右上の吹出口22に至るジグザグ形状の空気流路50と、下部中央の吸入口21から左上の吹出口に至るジグザグ形状の空気流路50とが別々に形成されるので、吸入口21から吸い込まれた空気は蓄冷パック31の表面全体を略均一に通過して左右の吹出口22から吹き出されるようになる。従って、蓄冷パック31の全体から略均等に放冷させることができるようになり、蓄冷パック31が保有する冷熱の全量を略均等に有効利用することで、冷却能力が高くしかも冷却時間の長い蓄熱冷房運転が可能となる。
また、蓄冷パック31の表面に形成した溝部31a、流路形状比の最適化、ドレンパン36の傾斜設置及び導風板60の取り付けによっても、空調性能の向上や空調可能時間の延長が可能になる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
本発明に係る蓄冷式冷房ユニットの一実施形態を示す図で、(a)は蓄冷ユニットの構成例を模式的に示す断面図、(b)は空気流路を示す模式図である。 蓄冷パックの形状例を示す正面図である。 本発明に係る蓄冷式冷房ユニットがキャビン内に設置された状態例を示す側面図である。 図3の正面図である。 図3の蓄冷式冷房ユニットからフロントパネルを取り外して蓄冷ユニットを露出させた状態を示す正面図である。 フロントケースを取り付けた状態を示す図5のA−A断面図である。 流路形状比の最適化を説明するグラフであり、(a)は流路形状比と風量比との関係を示すグラフ、(b)は交換熱量比と風量比との関係を示すグラフである。 接続部の隙間をシールする構成例を示す図で、(a)は第1実施例を示す断面図、(b)は第2実施例を示す断面図、(c)は第3実施例を示す断面図である。 車両用空調装置に適用される蓄冷装置付き空調装置の冷媒回路図である。
符号の説明
1 コンプレッサ
2 コンデンサ
4 空調用エバポレータ
5,9 膨張弁
7 空調電磁弁
8 蓄冷用冷却コイル
8a 扁平押出チューブ
11 蓄冷電磁弁
14 制御装置
20 蓄冷式冷房ユニット
21 吸込口
22 吹出口
23 ケーシング
23F フロントパネル
23R リアパネル
30 蓄冷ユニット
31 蓄冷パック
31a 溝部
32 隙間
35 内部ケース
36 ドレンパン
40 ファン
50 空気流路
51 流路仕切部材
54 溝部空気流路
60 導風板

Claims (7)

  1. 空気の吸込口及び冷風の吹出口を設けたケーシング内に、車両空調用の冷凍サイクルに連結された蓄冷用冷却コイルと、該蓄冷用冷却コイルにより冷却する蓄冷材を密封した蓄冷パックと、空気の吸い込み及び吹き出しを行うファンとを具備し、前記吸込口を下部中央に配置するとともに前記吹出口を上部の左右両端近傍に配置した蓄冷式冷房ユニットにおいて、
    前記蓄冷用コイル及び前記蓄冷パックを収納する内部ケースを設けたことを特徴とする蓄冷式冷房ユニット。
  2. 前記内部ケースを左右に分割し、前記内部ケースの内面と前記蓄冷パックの表面との間に形成されて前記吸込口から前記吹出口に至る空気流路が、流れ方向を交互に逆転させるジグザグ形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の蓄冷式冷房ユニット。
  3. 前記蓄冷パックの表面に溝部を形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の蓄冷式冷房ユニット。
  4. 前記溝部を蛇行させたことを特徴とする請求項3に記載の蓄冷式冷房ユニット。
  5. 前記蓄冷パックが前記蓄冷用冷却コイルの扁平押出チューブを両側から挟持して配置され、前記溝部を流れる風量が前記蓄冷パックの表面に沿って形成された空気流路を流れる風量より少なくなるように、前記溝部と前記空気流路との流路形状比を設定したことを特徴とする請求項3または4に記載の蓄冷式冷房ユニット。
  6. 前記ファンと前記内部ケースとの接続部に勘合部を遮風するシール部材を設けた導風板を取り付けたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の蓄冷式冷房ユニット。
  7. 前記蓄冷パックの下方に配置されるドレンパンが、前記吸込口から左右の両端部側へ向けて高くなるよう傾斜して設けられていることを特徴とする請求項5に記載の蓄冷式冷房ユニット。
JP2005305152A 2005-10-20 2005-10-20 蓄冷式冷房ユニット Active JP4718965B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005305152A JP4718965B2 (ja) 2005-10-20 2005-10-20 蓄冷式冷房ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005305152A JP4718965B2 (ja) 2005-10-20 2005-10-20 蓄冷式冷房ユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007112270A true JP2007112270A (ja) 2007-05-10
JP4718965B2 JP4718965B2 (ja) 2011-07-06

Family

ID=38094853

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005305152A Active JP4718965B2 (ja) 2005-10-20 2005-10-20 蓄冷式冷房ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4718965B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01174874A (ja) * 1987-04-30 1989-07-11 Nippon Denso Co Ltd 車載冷蔵庫
JPH07332712A (ja) * 1994-06-09 1995-12-22 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 蓄冷パネル及びこれを備えた冷房用蓄冷ユニット
JPH10175425A (ja) * 1996-12-19 1998-06-30 Denso Corp 車両用冷房装置
JP2002257488A (ja) * 2002-01-23 2002-09-11 Hitachi Ltd 熱交換器
JP2002337541A (ja) * 2001-05-15 2002-11-27 Denso Corp 車両用蓄冷式空調装置
JP2003034131A (ja) * 2001-07-23 2003-02-04 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 車両空調用蓄冷システム

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01174874A (ja) * 1987-04-30 1989-07-11 Nippon Denso Co Ltd 車載冷蔵庫
JPH07332712A (ja) * 1994-06-09 1995-12-22 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 蓄冷パネル及びこれを備えた冷房用蓄冷ユニット
JPH10175425A (ja) * 1996-12-19 1998-06-30 Denso Corp 車両用冷房装置
JP2002337541A (ja) * 2001-05-15 2002-11-27 Denso Corp 車両用蓄冷式空調装置
JP2003034131A (ja) * 2001-07-23 2003-02-04 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 車両空調用蓄冷システム
JP2002257488A (ja) * 2002-01-23 2002-09-11 Hitachi Ltd 熱交換器

Also Published As

Publication number Publication date
JP4718965B2 (ja) 2011-07-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104737361B (zh) 电池温度调整单元及搭载该单元的车辆
CN102997392B (zh) 车辆用空调装置的冷却单元
CN103648810B (zh) 车用空调装置
US11602978B2 (en) Vehicle air conditioner and vehicle
JP5323960B2 (ja) 車両用空調装置
JP2013193709A (ja) 車両用ヒートポンプ式空調機及びその制御方法
KR20180095279A (ko) 진공단열체, 냉온장고, 및 차량
US11679647B2 (en) Vehicle air conditioner and vehicle
EP3115719A1 (en) Transportation refrigeration unit and trailer
JP4718965B2 (ja) 蓄冷式冷房ユニット
JP2007112271A (ja) 蓄冷パック及び蓄冷式冷房ユニット
KR101527892B1 (ko) 축냉 열교환기
JP4875339B2 (ja) 蓄冷式冷房ユニット
CN113386973A (zh) 一种飞机地面空调机组
CN102333661B (zh) 车载用温度调节装置
JP2006273148A (ja) 車両用空調装置
US11618299B2 (en) Refrigerating or warming apparatus, and vehicle
KR101236716B1 (ko) 차량용 공조장치
US20150040603A1 (en) Assembly Including A Heat Exchanger And A Mounting On Which Said Exchanger Is Mounted
CN218096760U (zh) 风冷冰箱
KR101250780B1 (ko) 증발기
CN215753085U (zh) 一种飞机地面空调机组
JP2001219734A (ja) 車両用空調装置
JPH0124550Y2 (ja)
JPH07329554A (ja) 車両用蓄冷ユニット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081010

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101102

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110104

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110315

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110401

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4718965

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140408

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250