JP2007110094A - 有機半導体薄膜、有機半導体素子および有機電界発光素子 - Google Patents

有機半導体薄膜、有機半導体素子および有機電界発光素子 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、局在準位を完全に消滅させた高電荷移動度を示す有機半導体薄膜および有機半導体素子を提供することであり、さらにはそれを用いた高耐久性、高発光効率の有機電界発光素子を提供することである。
【解決手段】一対の電極間に挟まれた有機半導体薄膜であって、有機半導体薄膜を形成する組成物が最高占有準位(HOMO)と最低非占有準位(LUMO)の間に実質的に局在準位を有しないことを特徴とする有機半導体薄膜。
実質的に局在準位を有しない有機半導体薄膜は、非常に大きな電荷移動度を示し、優れた半導体特性を実現することができる。また該有機半導体薄膜を用いた有機電界発光素子は、高輝度で発光効率が極めて高く、耐久性が優れた有機電界発光素子が提供される。フルカラ−ディスプレイ、バックライト等の面光源やプリンタ−等の光源アレイなどに有効に利用できる。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機半導体薄膜、有機半導体素子および有機電界発光素子に関する。
有機半導体素子は、近年著しい発展を遂げ、光−電気変換素子としては複写機やプリンターに用いられている電子写真感光体素子、電気−光変換素子としては携帯やデジカメの小型ディスプレイに一部搭載されている有機電界発光素子等、一部実用化に至っている。また近年では単結晶ペンタセンを用いたトランジスタデバイスである有機TFT素子に関する開発が活発に行われている。しかし、有機電界発光素子は寿命、発光効率等の観点からさらなる改良が望まれている。また有機TFT素子では閾電圧を任意にコントロールできない、応答速度が遅い、あるいは暗電流が大きい等の課題についてさらなる改良が望まれている。
これまで、発光効率の向上、応答速度の改善、あるいは暗電流によるノイズの低減などについて多くの観点より改良の努力がなされてきた。
その一つとして、有機化合物層に含まれる不純物が応答速度を遅くし、また暗電流の原因として指摘され、分別昇華精製方法等の精密精製法を取り入れることが提案されている(例えば、非特許文献1参照。)。
また、水分または酸素が上記不純物と同様に性能を劣化させることも知られていた。有機化合物層に含まれる有機物と水や酸素との反応生成物が性能を劣化させることが推定され、素子を水分濃度、酸素濃度が1ppm以下の環境で製膜し、製膜後外部の空気に触れさせないように封止することが提案された(例えば、非特許文献2参照。)。
しかしながら、これらの手段によって改良はされるものの実用的に要求されるレベルにはまだ遥かに至ってなく、さらなる改良が望まれている。
シンセティックメタルズ、111−112巻、277頁、2000年 シンセティックメタルズ、122巻、49頁、2001年
本発明の目的は、正孔輸送材料および電子輸送材料の少なくとも一種の有機化合物から形成される有機半導体薄膜であって、有機半導体薄膜における最高占有準位(HOMO)と最低非占有準位(LUMO)との間に実質的に局在準位を有しない有機半導体薄膜及びその用途(例えば、有機半導体素子、有機電界発光素子等)の提供にある。本発明の別の目的は、正孔輸送材料および電子輸送材料の少なくとも一種の有機化合物から形成される有機半導体薄膜であって、熱刺激電流測定法による測定において測定温度100K〜200Kの温度範囲で実質的に観察される電流ピークを有しない有機半導体薄膜及びその用途(例えば、有機半導体素子、有機電界発光素子等)の提供にある。
本発明の上記課題は下記の手段によって解決された。
<1> 正孔輸送材料および電子輸送材料の少なくとも一種の有機化合物から形成される有機半導体薄膜であって、有機半導体薄膜における最高占有準位(HOMO)と最低非占有準位(LUMO)との間に実質的に局在準位を有しないことを特徴とする有機半導体薄膜。
<2> 正孔輸送材料および電子輸送材料の少なくとも一種の有機化合物から形成される有機半導体薄膜であって、熱刺激電流測定法による測定において、測定温度100K〜200Kの温度範囲で実質的に観察される電流ピークを有しないことを特徴とする有機半導体薄膜。
<3> 前記有機半導体薄膜が、HOMOとLUMOの差(Eg)が4.0eV以上である有機化合物を含有することを特徴とする前記<1>又は<2>に記載の有機半導体薄膜。
<4> 前記HOMOとLUMOの差(Eg)が4.0eV以上である有機化合物が芳香族炭化水素化合物であることを特徴とする前記<3>に記載の有機半導体薄膜。
<5> 前記芳香族炭化水素化合物が下記一般式(1)で示される化合物であることを特徴とする前記<4>に記載の有機半導体薄膜:
Figure 2007110094
(式中、Arは下記一般式(2)で表される基を表し、Lは3価以上のフェニル基を表し、mは3以上の整数を表す。);
Figure 2007110094
(Rは、ベンゼン環に置換し得る置換基を表し、互いに同じでも異なっていても良い。n1は0から9の整数を表す。)。
<6> 前記芳香族炭化水素化合物が下記一般式(3)で示される化合物であることを特徴とする前記<4>に記載の有機半導体薄膜:
Figure 2007110094
(式中、Rはベンゼン環に置換し得る置換基を表し、互いに同じでも異なっていても良い。n2は0から20の整数を表す。)。
<7> 前記有機半導体薄膜は、前記正孔輸送材料および電子輸送材料の少なくとも一種の有機化合物と、前記HOMOとLUMOの差(Eg)が4.0eV以上である有機化合物とを含有し、混合比率が、質量比で95:5〜30:70の範囲であることを特徴とする前記<4>〜<6>のいずれか1項に記載の有機半導体薄膜。
<8> 一対の電極間に、少なくとも一層の有機半導体薄膜を有する有機半導体素子であって、前記有機半導体薄膜の少なくとも一層が前記<1>〜<7>のいずれか1項に記載の有機半導体薄膜であることを特徴とする有機半導体素子。
<9> 一対の電極間に、少なくとも一層の有機化合物層を有する有機電界発光素子であって、前記有機化合物層の少なくとも一層が前記<1>〜<7>のいずれか1項に記載の有機半導体薄膜であることを特徴とする有機電界発光素子。
本発明者らは、有機半導体素子の応答速度の遅さ、あるいは暗電流の原因解析を鋭意進めた。その結果、有機半導体薄膜に存在する局在準位が主たる原因であることを突き止めた。局在準位とは有機半導体薄膜を形成する有機材材料の最高占有準位(HOMO)と最低非占有準位(LUMO)の間に存在する予期せぬエネルギー準位のことである。従来、有機化合物中の不純物や、水や酸素による反応生成物が性能を劣化させることが知られていたが、必ずしも局在準位と対応付けられることは無かった。
本発明者らによる解析の結果、この局在準位が存在すると、たとえば電荷(正孔、電子)移動では局在準位が電荷のトラップになるため大幅に電荷移動度が低下する原因となること、そのため有機電界発光素子では正孔と電子のバランスが崩れ、発光効率の低下を引き起こすことになることが明らかになった。また局在準位に電荷が蓄積されると、有機半導体薄膜を形成する材料は分極が大きくなり材料の分解が起こり有機電界発光素子の寿命低下の原因となることも明らかになった。
本発明者らは、局在準位を除くことによって、飛躍的に有機半導体の性能を向上し得ることを見出し、本発明に至った。
また、TSC法によって有機半導体薄膜を測定したとき電流ピークが実質的に観察されない有機半導体薄膜が飛躍的に高い性能を発現することを見出し、本発明に至った。
さらに本発明者らは、局在準位を除く具体的手段として特定構造の電気的に不活性な芳香族化合物を混合することが全く予想外に有効であることを見出した。
本発明によると、最高占有準位(HOMO)と最低非占有準位(LUMO)との間に実質的に局在準位を有しない有機半導体薄膜は、非常に大きな電荷移動度を示し、優れた半導体特性を実現することができる。また該有機半導体薄膜を用いた、有機半導体素子、有機電界発光素子は、フルカラ−ディスプレイ、バックライト等の面光源やプリンタ−等の光源アレイなどに有効に利用でき、高輝度で発光効率が極めて高く、耐久性が優れた有機電界発光素子を提供することができる。
1.有機半導体薄膜
本発明における有機半導体薄膜とは、一対の電極間に挟まれた有機薄膜であって、電極間に電場をかけることにより、有機薄膜内を正孔および/または電子が動き、その結果電流を流すことのできる有機薄膜のことであり、電圧が10V/cm−1のとき電荷移動度が10−7cm/Vs以上の電荷移動度を示す薄膜であることが好ましい。
本発明の有機半導体薄膜は、正孔輸送材料および電子輸送材料の少なくとも一種の有機化合物から形成される有機半導体薄膜である。また、有機薄膜の厚みは1nm以上1mm以下であることが好ましく。さらに好ましくは1nm以上100μm以下である。これより薄いと有機薄膜として均一な膜が得られ難く、これより厚いと電子や正孔の動きが非常に遅くなる。
1)正孔輸送材料
正孔輸送材料としては正孔を輸送する機能を有しているもので有れば特に制限されることはなく、低分子正孔輸送材料、高分子正孔輸送材料のいずれも用いることができる。具体例として、例えば以下の材料を挙げることができる。
カルバゾ−ル誘導体、トリアゾ−ル誘導体、オキサゾ−ル誘導体、オキサジアゾ−ル誘導体、イミダゾ−ル誘導体、ポリアリ−ルアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリ−ルアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリデン系化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾ−ル)誘導体、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマ−、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマ−、ポリチオフェン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、およびポリフルオレン誘導体等の高分子化合物等が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい
2)電子輸送材料
電子輸送材料としては、電子を輸送する機能を有していれば特に制限されることはなく、一般的な電子輸送材を用いることができる。例えば以下の材料を挙げることができる。
トリアゾ−ル誘導体、オキサゾ−ル誘導体、オキサジアゾ−ル誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノ−ル誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾ−ルやベンゾチアゾ−ルを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマ−、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマ−、ポリチオフェン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、およびポリフルオレン誘導体等の高分子化合物を挙げることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
3)局在準位の制御
本発明の有機半導体薄膜は、正孔輸送材料および電子輸送材料の少なくとも一種の有機化合物から形成される有機半導体薄膜の最高占有準位(HOMO)と最低非占有準位(LUMO)の間に局在準位を実質的に有しない有機半導体薄膜である。本発明の別の有機半導体薄膜は、正孔輸送材料および電子輸送材料の少なくとも一種の有機化合物から形成される有機半導体薄膜であって、熱刺激電流測定法による測定において、測定温度100K〜200Kの温度範囲で実質的に観察される電流ピークを有しない有機半導体薄膜である。
ここで「実質的に」とは、下記で述べる熱刺激電流測定法(TSC)測定において、100K(0.14eV)〜200K(0.33eV)の範囲で、ピークがTSC検出限界以下であること意味する。すなわち、TSC測定において1E−14A/4mm以上の電流値が観測されない事を意味する。
本発明における局在準位を除く手段は、有機半導体薄膜を形成する材料分子の分子間の相互作用による分子間の重なりを解消することである。本発明におけるこの分子間の相互作用を抑制手段として、HOMOとLUMOの差(Eg)が4.0eV以上である有機化合物を含有することが好ましい。本発明で用いられるHOMOとLUMOの差(Eg)が4.0eV以上である有機化合物は芳香族炭化水素化合物であることが好ましい。
4)芳香族炭化水素化合物
本発明において、前記芳香族炭化水素化合物は、下記一般式(1)または一般式(2)で示される芳香族炭化水素化合物が好ましい。
Figure 2007110094
式中、Arは一般式(2)で表される基、Lは3価以上のフェニル基を表し、mは3以上の整数を表す。
Figure 2007110094
はベンゼン環に置換し得る置換基を表し、互いに同じでも異なっていても良い。n1は0から9の整数を表す。
Figure 2007110094
式中、Rはベンゼン環に置換し得る置換基を表し、互いに同じでも異なっていても良い。n2は0から20の整数を表す。
一般式(1)について詳細に説明する。
一般式(1)に含まれるLは3価以上のフェニル基を表す。
一般式(1)に含まれるArは一般式(2)で表される基を表し、mは3以上の整数を表す。mは好ましくは3以上6以下であり、さらに好ましくは3もしくは4である。
次に一般式(2)で表される基について説明する。
一般式(2)に含まれるRはベンゼン環に置換し得る置換基を表す。
ベンゼン環に置換し得る置換基としては、例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、および3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、およびアントラニルなどが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜10であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、およびジトリルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、および2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、および2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、
ヘテロアリールオキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、およびキノリルオキシなどが挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、およびピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、およびフェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、
カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、およびフェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロアリールチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、および2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、およびフェニルウレイドなどが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、具体的には例えばイミダゾリル、ピリジル、キノリル、フリル、チエニル、ピペリジル、モルホリノ、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、カルバゾリル基、およびアゼピニル基などが挙げられる。)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる。)などが挙げられる。
は互いに同じでも異なっていても良い。またこれらは更に置換されてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。
に含まれる置換基の例として好ましくはアルキル基、アリール基、またはヘテロアリール基であり、より好ましくはアリール基、ヘテロアリール基である。
n1は0から9の整数を表す。n1として好ましくは0から6の整数であり、さらに好ましくは0から3である。
次に一般式(3)について説明する。
一般式(3)におけるRはベンゼン環に置換し得る置換基を表す。該置換基は前記置換基のRと同義であり、好ましい範囲も同じである。
n2は0から20の整数を表す。n2の好ましい範囲は0から10であり、さらに好ましくは0から5である。
次に一般式(1)、一般式(3)の化合物例を示すが本発明はこれらに限定されない。
Figure 2007110094
Figure 2007110094
Figure 2007110094
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Figure 2007110094
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Figure 2007110094
Figure 2007110094
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5)有機半導体薄膜の構成
本発明においては、有機半導体薄膜は、前記正孔輸送材料および電子輸送材料の少なくとも一種と、HOMOとLUMOの差(Eg)が4.0eV以上である有機化合物を含有することが好ましいが、その混合比率が質量比で95:5〜30:70であることが好ましく、95:5〜40:60であることがより好ましい。これよりも前記有機化合物が少ないと、局在準位を無くす効果が薄れる。またこれよりも電気的に不活性な材料が多いと、前記正孔輸送材料および電子輸送材料の少なくとも一方の電荷移動度が低下して半導体としての特性が損なわれる。ここで、「含有する」とは、材料(前記正孔輸送材料、電子輸送材料、HOMOとLUMOの差(Eg)が4.0eV以上である有機化合物)が混合した状態の薄膜及び前記材料の少なくとも一方が化学変化して前記材料から形成された薄膜を意味する。
6)有機半導体薄膜の製膜法
本発明における有機半導体薄膜の製膜法は、局在準位が無くなる製膜法で有れば特に限定されることはない。例えばITO等の電極が製膜されたガラス基板上に有機半導体薄膜を任意の方法で製膜することができ、その後、対極としてAl、Ag、Mg、またはCa等の電極を製膜し、本発明の有機半導体薄膜を得ることができる
<基板>
用いられる基板は特に限定されることはなく、例えばYSZ(ジルコニア安定化イットリウム)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカ−ボネ−ト、ポリエ−テルスルホン、ポリアリレ−ト、アリルジグリコ−ルカ−ボネ−ト、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の合成樹脂等の有機材料、などが挙げられる。前記有機材料の場合、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、加工性、低通気性、低吸湿性等に優れていることが好ましい。
<電極>
用いられる電極は特に限定されることはなく、透明であっても不透明であっても良い。
例えば、金属、合金、金属酸化物、有機導電性化合物、またはこれらの混合物を好適に挙げられる。具体例としては、アンチモンやフッ素等をド−プした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の半導性金属酸化物、金、銀、クロム、またはニッケル等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物または積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、またはポリピロ−ルなどの有機導電性材料、およびこれらとITOとの積層物などが挙げられる。
電極の製膜法は特に限定されることはなく、印刷方式、コ−ティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ−ティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式、などの中から前記材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って前記基板上に形成することができる。例えば、ITOを選択する場合には、直流あるいは高周波スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレ−ティング法等に従って行うことができる。また前記陽極の材料として有機導電性化合物を選択する場合には湿式製膜法に従って行うことができる。
本発明において有機薄膜の製膜法は特に限定されることはない。蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、ディッピング、スピンコ−ト法、ディップコ−ト法、キャスト法、ダイコ−ト法、ロ−ルコ−ト法、バ−コ−ト法、またはグラビアコ−ト法等の湿式製膜法いずれによっても好適に製膜することができる。
<封止>
有機半導体薄膜は、水分や酸素の影響を受け局在準位を新たに生成することがある。それを抑制する目的で、本発明においては、有機半導体薄膜の製膜環境は、水分、酸素濃度が低いことが好ましい。水分、酸素濃度はいずれも100ppm以下であることが好ましく、さらに好ましくは80ppm以下であり、最も好ましくは50ppm以下である。
また、有機半導体薄膜製膜後、空気中の水分や酸素に暴露しないように、本発明の有機半導体薄膜を窒素、アルゴン等の不活性ガスで置換したグローブボックス中で封止することができる。
以上の如くにして得られる本発明の有機半導体薄膜は局在準位が無く、電荷移動度が大きく、非常に優れた半導体特性を示す。
2.局在準位の熱刺激電流法による測定
局在準位の有無は熱刺激電流法(以下、TSC法と略す)により測定することができる。以下、TSC法について説明する。TSC法とは、局在準位にトラップされている電荷を熱により放出させ、その電荷放出温度から局在準位の深さを見積もる方法である。以下に測定プロセスを説明する
図1は有機半導体薄膜のエネルギー準位図を示したものである。図2は下記それぞれのプロセスにおける時間−温度プロファイル(図2−a)、時間−電流プロファイル(図2−b)、局在準位上の電荷蓄積、放出プロファイル(図2−c)を示したものである。
プロセス(イ):降温プロセスである。まず本発明の有機半導体薄膜試料を室温から93K(−180℃)にまで降温し、有機薄膜内の分子運動を抑えて、局在準位に電荷がトラップできるようにする。
プロセス(ロ):光照射過程である。本発明の有機半導体薄膜試料が吸収できる波長の光を照射し、有機半導体薄膜を構成する材料を励起させて正孔と電子に解離させ光電流を流す。この時、局在準位に電荷がトラップされる。
プロセス(ハ):昇温過程である。本発明の有機半導体薄膜試料を昇温し、局在準位から電荷が放出されて電流が流れる。この電流を測定する。
この時、局在準位のエネルギー準位(Ei)は近似的に下記式(1)で求められる。
Ei = K・Tm・ln(Tm/a) 式(1)
K:定数、8.617*10−2[meV/K]
Tm:TSCのピーク温度[K]
a:昇温速度[K/min]
昇温する温度を変えてその時の電流値を測定すると、昇温温度と電流値の関係は図3に示すようなTSC曲線で表すことができる。局在準位が存在する場合には、電流のピーク温度Tmを観測することができ、それから上記式(1)により局在準位エネルギーを算出することができる。例えばN,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジジン(NPD)の有機薄膜を例にとったのが図3である。NPD薄膜のTSC曲線は、113K(−160℃)にピークをとる。これは上記式(1)より0.16eVのエネルギーに相当する局在準位であることがわかる。すなわち、図1においてNPDのHOMO準位より0.16eV上に局在準位が存在することがわかる。
本発明における有機半導体薄膜はこのTSC法により、100K(−173℃)〜200K(−73℃)の温度範囲で電流ピークを有しない有機半導体薄膜である。100Kは0.14eVに相当し、それより低い温度に相当する局在準位は実質的に半導体特性に悪影響を与えない。また200Kは0.33eVに相当し、これより高い温度に相当するピークは多くの場合、局在準位を示すものではなく、電極と有機薄膜界面の電気的な障壁を表すものである。すなわち、TSC法において100K〜200Kの温度範囲で実質的なピークが観察されない有機半導体薄膜は有機半導体薄膜の特性に悪影響を及ぼす局在準位は存在しないと判断できる。
本発明の有機半導体薄膜は、(株)理学電機製の熱刺激電流測定機TS−FETTにより測定することができる。TSC測定において、試料は前記有機半導体薄膜そのものを用いることができ、一対の電極の一方をITO等の透明電極にすることにより測定することができる。TSC測定において、昇温速度は特に限定されることはないが、1K/min以上100K/minが好ましく、2K/min以上50K/minが更に好ましい。これよりも遅いと測定に非常に時間がかかり非効率である。またこれよりも早いと、試料温度が昇温に追随せず好ましくない。
また、上記では局在準位に電荷をトラップさせる方法として光励起法について説明したが、本発明では93K(−180℃)で電極間に電場を与え、有機半導体薄膜に電荷を流して局在準位に電荷をトラップさせても良い。この場合、有機半導体薄膜が電場による絶縁破壊しない範囲で電場をかけることが必要である。
本発明における局在準位が存在しない場合のTSC曲線の例を図4に示した。図4は前記NPDと前述の一般式(1)で表わされる電気的に不活性な化合物(1)を質量比で75:25で混合した膜のTSC曲線である。図3のNPD単独膜では113Kにピークが存在したのに対し、図4のNPD/化合物(1)=75/25である本発明の有機半導体薄膜では温度範囲100K〜200Kの温度範囲でピークが存在しない。すなわち、局在準位が存在しないのである。
NPD単独膜、NPD/化合物(1)膜の電荷移動度をタイム オブ フライト法で測定すると(「高分子半導体」、三川礼著、講談社(1986年)参照)、それぞれ、2.65×10−3cm/V・秒、2.0×10−2cm/V・秒であり、本発明における局在準位が存在しないNPD/化合物(1)=75/25混合膜では移動度が高く、優れた半導体特性を示すことがわかる。
3.応用
本発明の有機半導体薄膜は、特に用途が限定されることはないが、有機半導体素子及び有機電界発光素子の少なくとも一方として用いることができ、例えば、有機電子写真感光体、ディスプレイや電子ペーパー、光源等に用いられる有機電界発光素子、有機TFT、有機FET等の有機トランジスター素子(例えば、ソース電極及びドレイン電極間にキャリア移動性を有する有機半導体層を有する構成等)、有機センサー類等に用いることができる。中でも、本発明の有機半導体薄膜を有機電界発光素子に用いると、高耐久性、高発光効率の有機電界発光素子を提供することができる。
4.有機電界発光素子
本発明における有機電界発光素子は、一対の電極間に、少なくとも一層の有機化合物層を有する発光素子であって、前記有機化合物層の少なくとも一層が、
(1)正孔輸送材料および電子輸送材料の少なくとも一種の有機化合物から形成される有機半導体薄膜であって、有機半導体薄膜における最高占有準位(HOMO)と最低非占有準位(LUMO)との間に実質的に局在準位を有しない有機半導体薄膜、及び/又は(2)正孔輸送材料および電子輸送材料の少なくとも一種の有機化合物から形成される有機半導体薄膜であって、熱刺激電流測定法による測定において、測定温度100K〜200Kの温度範囲で実質的に観察される電流ピークを有しない有機半導体薄膜である。本発明における有機電界発光素子は、前記有機半導体薄膜が発光層であってもよいし、正孔輸送層、電子輸送層、ブロック層、電子注入層、および正孔注入層等の層として機能してよい。本発明における有機電界発光素子は、前記有機半導体薄膜の他に、発光層、正孔輸送層、電子輸送層、ブロック層、電子注入層、および正孔注入層などの従来知られている機能層を有しても良い。
本発明における有機電界発光素子は、好ましくは、発光層が実質的に上記局在準位を有しないことであり、さらに好ましくは、電子、正孔が移動する径路の有機化合物層の全てが実質的に上記局在準位を有しないことである。
以下、本発明の有機電界発光素子について詳細に説明する。
1)層構成
<電極>
本発明の有機電界発光素子の一対の電極は、少なくとも一方は透明電極であり、もう一方は背面電極となる。背面電極は透明であっても、非透明であっても良い。
<有機化合物層の構成>
前記有機化合物層の層構成としては、特に制限はなく、有機電界発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができるが、前記透明電極上に又は前記背面電極上に形成されるのが好ましい。この場合、有機化合物層は、前記透明電極又は前記背面電極上の前面又は一面に形成される。
有機化合物層の形状、大きさ、および厚み等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
具体的な層構成として、下記が挙げられるが本発明はこれらの構成に限定されるものではない。
・陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極。
以下に各層について詳細に説明する。
2)正孔輸送層
本発明に用いられる正孔輸送層は正孔輸送材を含む。前記正孔輸送材としては正孔を輸送する機能、もしくは陰極から注入された電子を障壁する機能のいずれかを有しているもので有れば特に制限されることはなく用いることが出来る。本発明に用いられる正孔輸送材としては、低分子正孔輸送材、および高分子正孔輸送材のいずれも用いることができる。
本発明に用いられる正孔輸送材の具体例として、例えば以下の材料を挙げることができる。
カルバゾ−ル誘導体、トリアゾ−ル誘導体、オキサゾ−ル誘導体、オキサジアゾ−ル誘導体、イミダゾ−ル誘導体、ポリアリ−ルアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリ−ルアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリデン系化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾ−ル)誘導体、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマ−、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマ−、ポリチオフェン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、およびポリフルオレン誘導体等の高分子化合物等が挙げられる。
これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
正孔輸送層の厚みとしては、10nm〜200nmが好ましく、20nm〜80nmがより好ましい。前記厚みが、200nmを越えると駆動電圧が上昇することがあり、10nm未満であると該発光素子が短絡することがあるので好ましくない。
3)正孔注入層
本発明おいては、正孔輸送層と陽極の間に正孔注入層を設けることができる。
正孔注入層とは、陽極から正孔輸送層に正孔を注入しやすくする層であり、具体的には前記正孔輸送材の中でイオン化ポテンシャルの小さな材料が好適用いられる。例えばフタロシアニン化合物、ポルフィリン化合物、およびスターバースト型トリアリールアミン化合物等を挙げることができ、好適に用いることができる。
正孔注入層の膜厚は、1nm〜30nmが好ましい。
4)発光層
本発明に用いられる発光層は、少なくとも一種の発光材料を含み、必要に応じて正孔輸送材、電子輸送材、ホスト材を含んでもよい。
本発明に用いられる発光材料としては特に限定されることはなく、蛍光発光材料または燐光発光材料のいずれも用いることができる。発光効率の点から燐光発光材料が好ましい。
蛍光発光材料としては、例えばベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、スチリルベンゼン誘導体、ポリフェニル誘導体、ジフェニルブタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、ナフタルイミド誘導体、クマリン誘導体、ペリレン誘導体、ペリノン誘導体、オキサジアゾール誘導体、アルダジン誘導体、ピラリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体、キナクリドン誘導体、ピロロピリジン誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体、スチリルアミン誘導体、芳香族ジメチリデン化合物、8−キノリノール誘導体の金属錯体や希土類錯体に代表される各種金属錯体、ポリチオフェン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、およびポリフルオレン誘導体等の高分子化合物等が挙げられる。これらは1種または2種以上を混合して用いることができる。
燐光発光材料としては特に限定されることはないが、オルトメタル化金属錯体、又はポルフィリン金属錯体が好ましい。
上記オルトメタル化金属錯体とは、例えば山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」150頁〜232頁、裳華房社(1982年発行)やH.Yersin著「Photochemistry and Photophisics of Coodination Compounds」、71頁〜77頁、135頁〜146頁、Springer−Verlag社(1987年発行)等に記載されている化合物群の総称である。該オルトメタル化金属錯体を発光材料として発光層に用いることは、高輝度で発光効率に優れる点で有利である。
上記オルトメタル化金属錯体を形成する配位子としては、種々のものがあり、上記文献にも記載されているが、その中でも好ましい配位子としては、2−フェニルピリジン誘導体、7,8−ベンゾキノリン誘導体、2−(2−チエニル)ピリジン誘導体、2−(1−ナフチル)ピリジン誘導体、および2−フェニルキノリン誘導体等が挙げられる。これらの誘導体は必要に応じて置換基を有してもよい。また、上記オルトメタル化金属錯体は、上記配位子のほかに、他の配位子を有していてもよい。
本発明で用いるオルトメタル化金属錯体は、Inorg Chem.,1991年,30号,1685頁、同1988年,27号,3464頁、同1994年,33号,545頁、Inorg.Chim.Acta,1991年,181号,245頁、J.Organomet.Chem.,1987年,335号,293頁、J.Am.Chem.Soc.1985年,107号,1431頁等、種々の公知の手法で合成することができる。
上記オルトメタル化錯体の中でも、三重項励起子から発光する化合物が本発明においては発光効率向上の観点から好適に使用することができる。
また、ポルフィリン金属錯体の中ではポルフィリン白金錯体が好ましい。
燐光発光材料は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、蛍光発光材料と燐光発光材料を同時に用いてもよい。
ホスト材とは、その励起状態から、蛍光発光材料または燐光発光材料へエネルギー移動を起こし、その結果、蛍光発光材料または燐光発光材料を発光させる機能を有する材料のことである。
ホスト材としては、励起子エネルギーを発光材料にエネルギー移動させることのできる化合物ならば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、具体的にはカルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリデン系化合物、ポルフィリン系化合物、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾ−ル)誘導体、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、ポリチオフェン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、およびポリフルオレン誘導体等の高分子化合物等が挙げられる。これらの化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ホスト材の発光層における含有量としては0質量%〜99.9質量%が好ましく、さらに好ましくは0質量%〜99.0質量%である。
5)ブロック層
本発明においては、発光層と電子輸送層との間にブロック層を設けることができる。ブロック層とは発光層で生成した励起子の拡散抑制する層であり、また正孔が陰極側に突き抜けることを抑制する層である。
ブロック層に用いられる材料は、電子輸送層より電子を受け取り、発光層にわたす事のできる材料で有れば特に限定されることはなく、一般的な電子輸送材を用いることができる。例えば以下の材料を挙げることができる。トリアゾ−ル誘導体、オキサゾ−ル誘導体、オキサジアゾ−ル誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノ−ル誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾ−ルやベンゾチアゾ−ルを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマ−、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマ−、ポリチオフェン誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、およびポリフルオレン誘導体等の高分子化合物を挙げることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
6)電子輸送層
本発明においては電子輸送材を含む電子輸送層を設けることができる。
電子輸送材としては電子を輸送する機能、もしくは陽極から注入された正孔を障壁する機能のいずれかを有しているもので有れば制限されることはなく、前記ブロック層の説明時に挙げた電子輸送材を好適に用いることができる。
前記電子輸送層の厚みとしては、10nm〜200nmが好ましく、20nm〜80nmがより好ましい。
前記厚みが、200nmを越えると駆動電圧が上昇することがあり、10nm未満であると該発光素子が短絡することがあり好ましくない。
8)電子注入層
本発明おいては、電子輸送層と陰極の間に電子注入層を設けることができる。
電子注入層とは、陰極から電子輸送層に電子を注入しやすくする層であり、具体的にはフッ化リチウム、塩化リチウム、臭化リチウム等のリチウム塩、フッ化ナトリウム、塩化ナトリウム、フッ化セシウム等のアルカリ金属塩、酸化リチウム、酸化アルミニウム、酸化インジウム、または酸化マグネシウム等の絶縁性金属酸化物等を好適に用いることができる。
電子注入層の膜厚は0.1nm〜5nmが好ましい。
8)有機化合物層の形成方法
前記有機化合物層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、ディッピング、スピンコ−ト法、ディップコ−ト法、キャスト法、ダイコ−ト法、ロ−ルコ−ト法、バ−コ−ト法、またはグラビアコ−ト法等の湿式製膜法いずれによっても好適に製膜することができる。
中でも発光効率、耐久性の点から乾式法が好ましい。
次に、本発明の有機電界発光素子に用いられる基板と電極について説明する。
9)基板
本発明に用いられる基板の材料としては、水分を透過させない材料又は水分透過率の極めて低い材料が好ましく、また、前記有機化合物層から発せられる光を散乱乃至減衰等のさせることのない材料が好ましい。具体的例として、例えばYSZ(ジルコニア安定化イットリウム)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカ−ボネ−ト、ポリエ−テルスルホン、ポリアリレ−ト、アリルジグリコ−ルカ−ボネ−ト、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、およびポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の合成樹脂等の有機材料、などが挙げられる。前記有機材料の場合、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、加工性、低通気性、低吸湿性等に優れていることが好ましい。これらの中でも、前記透明電極の材料が該透明電極の材料として好適に使用される酸化錫インジウム(ITO)である場合には、該酸化錫インジウム(ITO)との格子定数の差が小さい材料が好ましい。これらの材料は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
基板の形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、発光素子の用途、目的等に応じて適宜選択することができる。一般的には、前記形状としては、板状である。前記構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、また、単一部材で形成されていてもよいし、2以上の部材で形成されていてもよい。
基板は、無色透明であってもよいし、有色透明であってもよいが、前記発光層から発せられる光を散乱あるいは減衰等させることがない点で、無色透明であるのが好ましい。
基板には、その表面又は裏面(前記透明電極側)に透湿防止層(ガスバリア層)を設けるのが好ましい。前記透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機物が好適に用いられる。該透湿防止層(ガスバリア層)は、例えば、高周波スパッタリング法などにより形成することができる。
基板には、さらに必要に応じて、ハ−ドコ−ト層、およびアンダ−コ−ト層などを設けてもよい。
10)陽極
本発明に用いられる陽極としては、通常、前記有機化合物層に正孔を供給する陽極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極の中から適宜選択することができる。
陽極の材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、有機導電性化合物、またはこれらの混合物を好適に挙げられ、仕事関数が4.0eV以上の材料が好ましい。具体例としては、アンチモンやフッ素等をド−プした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の半導性金属酸化物、金、銀、クロム、またはニッケル等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物または積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、またはポリピロ−ルなどの有機導電性材料、およびこれらとITOとの積層物などが挙げられる。
陽極は例えば、印刷方式、コ−ティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ−ティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式、などの中から前記材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って前記基板上に形成することができる。例えば、陽極の材料として、ITOを選択する場合には、該陽極の形成は、直流あるいは高周波スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレ−ティング法等に従って行うことができる。また陽極の材料として有機導電性化合物を選択する場合には湿式製膜法に従って行うことができる。
陽極の前記発光素子における形成位置としては、特に制限はなく、該発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができるが、前記基板上に形成されるのが好ましい。この場合、該陽極は、前記基板における一方の表面の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
なお、前記陽極のパタ−ニングは、フォトリソグラフィ−などによる化学的エッチングにより行ってもよいし、レ−ザ−などによる物理的エッチングにより行ってもよく、また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法により行ってもよい。
陽極の厚みとしては、前記材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常10nm〜50μmであり、50nm〜20μmが好ましい。
陽極の抵抗値としては、10Ω/□以下が好ましく、10Ω/□以下がより好ましい。
陽極は、無色透明であっても、有色透明であってもよく、該陽極側から発光を取り出すためには、その透過率としては、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。この透過率は、分光光度計を用いた公知の方法に従って測定することができる。
陽極については、沢田豊監修「透明電極膜の新展開」シ−エムシ−刊(1999)に詳述があり、これらを本発明に適用することができる。耐熱性の低いプラスティック基材を用いる場合は、ITOまたはIZOを使用し、150℃以下の低温で製膜した陽極が好ましい。
11)陰極
本発明に用いることの出来る陰極としては、通常、前記有機化合物層に電子を注入する陰極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極の中から適宜選択することができる。
陰極の材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物などが挙げられ、仕事関数が4.5eV以下のものが好ましい。具体例としてはアルカリ金属(たとえば、Li、Na、K、またはCs等)、アルカリ土類金属(たとえばMg、Ca等)、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、およびイッテルビウム等の希土類金属などが挙げられる。これらは、単独で使用してもよいが、安定性と電子注入性とを両立させる観点からは、2種以上を好適に併用することができる。
これらの中でも、電子注入性の点で、アルカリ金属やアルカリ度類金属が好ましく、保存安定性に優れる点で、アルミニウムを主体とする材料が好ましい。アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、又はアルミニウムと0.01質量%〜10質量%のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属との合金若しくは混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。
陰極の材料については、特開平2−15595号公報、特開平5−121172号公報に詳述されていて、これらを本発明に適用することができる。
陰極の形成法は、特に制限はなく、公知の方法に従って行うことができる。例えば、印刷方式、コ−ティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、またはイオンプレ−ティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式、などの中から前記材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って前記基板上に形成することができる。例えば、前記陰極の材料として、金属等を選択する場合には、その1種又は2種以上を同時又は順次にスパッタ法等に従って行うことができる。
陰極のパタ−ニングは、フォトリソグラフィ−などによる化学的エッチングにより行ってもよいし、レ−ザ−などによる物理的エッチングにより行ってもよく、また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法により行ってもよい。
陰極の有機電界発光素子における形成位置としては、特に制限はなく、該発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができるが、有機化合物層上に形成されるのが好ましい。この場合、該陰極は、前記有機化合物層上の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
また、陰極と有機化合物層との間に前記アルカリ金属又は前記アルカリ土類金属のフッ化物等による誘電体層を0.1nm〜5nmの厚みで挿入してもよい。
なお、該誘電体層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ−ティング法等により形成することができる。
陰極の厚みとしては、前記材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常10nm〜5μmであり、50nm〜1μmが好ましい。
陰極は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。なお、透明な陰極は、前記陰極の材料を1nm〜10nmの厚みに薄く製膜し、更に前記ITOやIZO等の透明な導電性材料を積層することにより形成することができる。
12)その他の層
その他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、保護層、および封止層などが挙げられる。
<保護層>
保護層としては、例えば、特開平7−85974号公報、同7−192866号公報、同8−22891号公報、同10−275682号公報、同10−106746号公報等に記載のものが好適に挙げられる。
保護層は、有機電界発光素子において、その最表面に、例えば、前記基材、前記陽極、前記有機化合物層、及び前記陰極がこの順に積層される場合には、該陰極上に形成され、前記基材、前記陰極、前記有機化合物層、及び前記陽極がこの順に積層される場合には、該陽極上に形成される。
保護層の形状、大きさ、厚み等については、適宜選択することができ、その材料としては、水分や酸素等の発光素子を劣化させ得るものを該発光素子内に侵入乃至透過させるのを抑制する機能を有していれば特に制限はなく、例えば、酸化珪素、二酸化珪素、酸化ゲルマニウム、二酸化ゲルマニウム、等が挙げられる。
保護層の形成方法としては、特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、分子センエピタキシ法、クラスタ−イオンビ−ム法、イオンプレ−ティング法、プラズマ重合法、プラズマCVD法、レ−ザ−CVD法、熱CVD法、およびコ−ティング法などが挙げられる。
<封止層>
更に、本発明においては、有機電界発光素子における各層への水分や酸素の侵入を防止する目的で、封止層を設けるのも好ましい。
前記封止層の材料としては、例えば、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマ−とを含む共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレ−ト、ポリイミド、ポリユリア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン及びジクロロジフルオロエチレンから選択される2種以上の共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Tl、またはNi等の金属、MgO、SiO、SiO、Al、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe、Y、またはTiO等の金属酸化物、MgF、LiF、AlF、またはCaF等の金属フッ化物、パ−フルオロアルカン、パ−フルオロアミン、またはパ−フルオロエ−テル等の液状フッ素化炭素、液状フッ素化炭素に水分や酸素を吸着する吸着剤を分散させたもの、などが挙げられる。
13)局在準位の制御手段
本発明の有機電界発光素子は、少なくとも一層の有機化合物層が、有機化合物層をを形成する材料の最高占有準位(HOMO)と最低非占有準位(LUMO)の間に実質的に局在準位を有しないことを特徴とする。この有機化合物層は、前記正孔輸送層、正孔注入層、発光層、ブロック層、電子輸送層、電子注入層、いずれの層であっても良く、また複数の層において有機化合物層を形成する材料の最高占有準位(HOMO)と最低非占有準位(LUMO)の間に実質的に局在準位を有しないのが好ましい。さらに全ての有機化合物層において、有機化合物層を形成する材料の最高占有準位(HOMO)と最低非占有準位(LUMO)の間に実質的に局在準位を有しないのが好ましい。
本発明の有機電界発光素子は、前記有機化合物層の少なくとも一層が熱刺激電流測定法(TSC法)による測定により、測定温度100K〜200Kの温度範囲でピークが実質的に観察されないことを特徴とする有機半導体素子である。この有機化合物層は、前記正孔輸送層、正孔注入層、発光層、ブロック層、電子輸送層、電子注入層、いずれの層であっても良く、また複数の層において熱刺激電流測定法(TSC法)による測定により、測定温度100K〜200Kの温度範囲でピークが実質的に観察されないのが好ましく、さらに全ての有機化合物層において熱刺激電流測定法(TSC法)による測定により、測定温度100K〜200Kの温度範囲でピークが実質的に観察されないのが好ましい。
本発明の有機電界発光素子は、少なくとも一層の有機化合物層に正孔輸送材料および電子輸送材料の少なくとも一方と、HOMOとLUMOの差(Eg)が4.0eV以上の電気的に不活性な有機化合物を含むことが好ましい。
本発明において、前記有機化合物は芳香族炭化水素化合物であることが好ましい。さらには、本発明の有機電界発光素子は、少なくとも一層の有機化合物層に、一般式(1)または一般式(3)で示される芳香族炭化水素化合物を含むことが好ましい。
Figure 2007110094
式中、Arは一般式(2)で表される基、Lは3価以上のフェニル基を表し、mは3以上の整数を表す。
Figure 2007110094
は置換基を表し、互いに同じでも異なっていても良い。n1は0から9の整数を表す。
Figure 2007110094
一般式(1)、(2)、(3)において、詳細は前記と同じである。また具体例も前記と同じである。
一般式(1)または一般式(3)で示される芳香族炭化水素化合物は、前記正孔輸送層、正孔注入層、発光層、ブロック層、電子輸送層、電子注入層、いずれの層に含まれても良く、また複数の層に含まれても良く、さらに全ても層に含まれても良い。一般式(1)または一般式(3)で示される芳香族炭化水素化合物を含ませることにより、熱刺激電流測定法(TSC法)による測定により、測定温度100K〜200Kの温度範囲でピークが実質的に観察されない有機化合物層にすることができ、局在準位の無い有機化合物層を得ることができる。
一般式(1)または一般式(3)で示される芳香族炭化水素化合物が正孔輸送層、正孔注入層、発光層等の正孔輸送性の層に含ませる場合には、一般式(1)または一般式(3)で示される芳香族炭化水素化合物の電子親和力は、2.3eVよりも小さいことが好ましい。2.3eVよりも小さくすることにより、前記正孔輸送性の層に電子が注入されることを抑制することができる。
一般式(1)または一般式(3)で示される芳香族炭化水素化合物が電子輸送層、電子注入層、ブロック層、発光層等の電子輸送性の層に含ませる場合には、一般式(1)または一般式(3)で示される芳香族炭化水素化合物のイオン化ポテンシャルは6.1eVよりも大きいことが好ましい。6.1eVよりも大きくすることにより、前記電子輸送性の層に正孔が注入されることを抑制することができる。
本発明の電界発光素子の発光層に燐光性発光材料を用いた場合には、一般式(1)または一般式(3)で示される芳香族炭化水素化合物を発光層または発光層に隣接する層に用いる場合、一般式(1)または一般式(3)で示される芳香族炭化水素化合物の三重項最低励起準位T1が、2.7eV以上であることが好ましい。このようにすることにより、励起子エネルギーが一般式(1)または一般式(3)で示される芳香族炭化水素化合物に捕らわれることなく、一層高効率の電界発光素子を得ることができる。
本発明における電界発光素子において、前記正孔輸送材料および/または電子輸送材料と、HOMOとLUMOの差(Eg)が4.0eV以上の電気的に不活性な化合物とを含ませることが好ましいが、その混合比率が95/5質量%〜30/70質量%であることが好ましい。更に好ましくは、95/5質量%〜40/60質量%である。これよりも前記電気的に不活性な化合物が少ないと、局在準位を無くす効果が薄れる。またこれよりも電気的に不活性な材料が多いと、前記正孔輸送材料および/または電子輸送材料の電荷移動度等の半導体としての特性が損なわれる。
本発明の有機電界発光素子では、以上の構成のように、少なくとも一層の有機化合物層が、有機化合物層を形成する材料の最高占有準位(HOMO)と最低非占有準位(LUMO)の間に局在準位が存在しないようにすることにより、発光効率が向上し、耐久性の高い有機電界発光素子を得ることができる。
本発明の発光素子は、前記陽極と前記陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜40ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
本発明の発光素子の駆動については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同241047号、米国特許5828429号、同6023308号、日本特許第2784615号、等に記載の方法を利用することができる。
以下に、本発明の有機半導体薄膜および有機電界発光素子の実施例について説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1
1.有機半導体薄膜の作製
基材として厚みが0.7mmで2.5cm角のガラス板を用い、この基材を真空チャンバ−内に導入し、SnO含有率が10質量%であるITOタ−ゲット(インジウム:錫=95:5(モル比))を用いて、DCマグネトロンスパッタ(条件:基材温度250℃、酸素圧1×10−3Pa)により、透明電極としてのITO薄膜(厚み0.2μm)を形成した。ITO薄膜の表面抵抗は10Ω/□であった。
次に、前記透明電極を形成した基板を洗浄容器に入れ、IPA洗浄した後、これにUV−オゾン処理を30分おこなった。
この透明電極上にN,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジジン(NPD)と本発明の一般式(1)で表わされる有機化合物(1)を75/25の比率で真空蒸着法にて共蒸着で0.1μm設けた。
さらにこの電子注入層上にパタ−ニングしたマスク(発光面積が2mm×2mmとなるマスク)を設置し、蒸着装置内でアルミニウムを0.25μm蒸着し、背面電極を形成した。
前記透明電極(陽極として機能する)及び前記背面電極より、それぞれアルミニウムのリ−ド線を結線し、本発明の有機半導体薄膜を形成した。
ここで得られた有機半導体薄膜を、窒素ガスで置換したグロ−ブボックス内に入れた。
内側に凹部を設けたステンレス製の封止カバ−に、前記グロ−ブボックス中で水分吸着剤としての酸化カルシウム粉末を10mg入れ、粘着テ−プで固着した。この封止カバ−と、接着剤として紫外線硬化型接着剤(長瀬チバ製、XNR5516HV)を用いて封止した。以上により、実施例1の有機半導体薄膜を作製した。
2.性能評価
上記で作製した有機半導体薄膜を用いて、以下の方法で評価した。
熱刺激電流測定(TSC)は、理学電機(株)製の熱刺激電流測定機TS−FETTを用いた。該有機半導体薄膜試料を−5K/minの速度で、93K(−180℃)まで冷却した。この温度で20分放置後、330nmの光を5分間照射し、光電流を発生させて局在準位に電荷をトラップさせた。その後、10K/minの速度で、273K(0℃)まで昇温し、その時に流れた電流を測定した。
測定結果を図4に示した。この結果から、100Kから200Kの温度範囲内で実質的なピークはなく、局在準位が存在しないことが分かる。
また、有機層の厚みを0.1μmから1.0μmに変更する以外は全く同じ方法で、電荷移動度測定用試料を作製した。電荷移動度は(株)オプテル社製タイムオブフライト測定装置を用い、タイムオブフライト法で測定した。その結果、正孔移動度は1.0×10V/cmの電場で2×10−2cm/V・秒であり、非常に大きい値であった。
比較例1
1.試料の作製
実施例1において、有機層をN,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジジン(NPD)と一般式(1)で表わされる有機化合物(1)を75/25の比率で0.1μm設ける変わりに、NPD単独で0.1μmの有機層を作製した。それ以外は実施例1と同じ方法で電極製膜、封止をおこない、比較例1の有機半導体薄膜を作製した。
2.性能評価
得られた有機半導体薄膜を用いて、実施例1と同じ方法でTSC測定をおこない、その結果を図3に示した。これから比較例1では100K〜200Kの温度範囲でピークが観測され、局在準位が存在することが分かる。
また、実施例1と同じ方法で電荷移動度測定用サンプルを作製し、実施例1と同じ方法で電荷移動度を測定した。その結果、正孔移動度は1.0×10V/cmの電場で2.65×10−3cm/V・秒であり、実施例1の有機半導体薄膜に比べ小さなものであった。
実施例2
実施例1において、有機層をN,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジジン(NPD)と一般式(1)で表わされる有機化合物(1)を75/25の比率で真空蒸着法にて0.1μm設ける変わりに4,4'−N,N'−ジカルバゾールビフェニル(CBP)と一般式(1)で表わされる有機化合物(1)を50/50の比率で真空蒸着法にて共蒸着で0.1μm設ける以外は実施例1と同じ方法で実施例2の有機半導体薄膜を作製した。
この有機半導体薄膜試料を実施例1と同じ方法でTSC測定をおこない、その結果を図5に示した。この結果から、100Kから200Kの温度範囲内で実質的なピークはなく、局在準位が存在しないことが分かる。
また、実施例1と同じ方法で電荷移動度測定用サンプルを作製し、実施例1と同じ方法で電荷移動度を測定した。その結果、正孔移動度は1.0×10V/cmの電場で8.9×10−3cm/V・秒であり、大きな値であった。
比較例2
実施例2において、4,4'−N,N'−ジカルバゾールビフェニル(CBP)と一般式(1)で表わされる有機化合物(1)を50/50の比率で真空蒸着法にて0.1μm設けるかわりに、CBP単独で0.1μmの有機層を作製した。それ以外は実施例2と同じ方法で電極製膜、封止をおこない、比較例2の有機半導体薄膜を作製した。
この有機半導体薄膜を用いて、実施例2と同じ方法でTSC測定をおこない、その結果を図6に示した。これから比較例2では100K〜200Kの温度範囲でピークが観測され、局在準位が存在することが分かる。
また、実施例1と同じ方法で電荷移動度測定用サンプルを作製し、実施例1と同じ方法で電荷移動度を測定した。その結果、正孔移動度は1.0×10V/cmの電場で2.34×10−3cm/V・秒であり、実施例2の有機半導体薄膜に比べ小さなものであった。
実施例3
実施例1において、有機層をN,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジジン(NPD)と一般式(1)で表わされる有機化合物(1)を75/25の比率で真空蒸着法にて共蒸着で0.1μm設ける変わりに、下記電子輸送材(59)と一般式(1)で表わされる有機化合物(1)を40/60の比率で真空蒸着法にて共蒸着で0.1μm設ける以外は実施例1と同じ方法で実施例3の有機半導体薄膜を作製した。
この有機半導体薄膜試料を実施例1と同じ方法でTSC測定をおこない、その結果を図7に示した。この結果から、100Kから200Kの温度範囲内で実質的なピークはなく、局在準位が存在しないことが分かる。
また、実施例1と同じ方法で電荷移動度測定用サンプルを作製し、実施例1と同じ方法で電荷移動度を測定した。その結果、電子移動度は1.0×10V/cmの電場で6.8×10−3cm/V・秒であり、大きな値であった。
Figure 2007110094
比較例3
実施例3において上記電子輸送材(59)と一般式(1)で表わされる有機化合物(1)を40/60の比率で真空蒸着法にて共蒸着で0.1μm設けるかわりに上記電子輸送材(59)単独で0.1μmの有機層を作製した。それ以外は実施例2と同じ方法で電極製膜、封止をおこない、比較例3の有機半導体薄膜を作製した。
この有機半導体薄膜を用いて、実施例1と同じ方法でTSC測定をおこない、その結果を図8に示した。これから比較例3では100K〜200Kの温度範囲でピークが観測され、局在準位が存在することが分かる。
また、実施例1と同じ方法で電荷移動度測定用サンプルを作製し、実施例1と同じ方法で電荷移動度を測定した。その結果、電子移動度は1.0×10V/cmの電場で9.03×10−4cm/V・秒であり、実施例3の有機半導体薄膜に比べ小さなものであった。
実施例4
実施例1において、有機層をN,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジジン(NPD)と一般式(1)で表わされる有機化合物(1)を75/25の比率で真空蒸着法にて共蒸着で0.1μm設ける変わりに、NPDと一般式(1)で表わされる有機化合物(19)を75/25の比率で真空蒸着法にて共蒸着で0.1μm設ける以外は実施例1と同じ方法で実施例4の有機半導体薄膜を作製した。
この有機半導体薄膜試料を実施例1と同じ方法でTSC測定をおこない、その結果を図9に示した。この結果から、100Kから200Kの温度範囲内で実質的なピークはなく、局在準位が存在しないことが分かる。
また、実施例1と同じ方法で電荷移動度測定用サンプルを作製し、実施例1と同じ方法で電荷移動度を測定した。その結果、正孔移動度は1.0×10V/cmの電場で1.2×10−3cm/V・秒であり、大きな値であった。
実施例5
実施例1において、有機層をN,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジジン(NPD)と一般式(1)で表わされる有機化合物(1)を75/25の比率で真空蒸着法にて共蒸着で0.1μm設ける変わりに、NPDと一般式(3)で表わされる有機化合物(44)を75/25の比率で真空蒸着法にて共蒸着で0.1μm設ける以外は実施例1と同じ方法で実施例5の有機半導体薄膜を作製した。
この有機半導体薄膜試料を実施例1と同じ方法でTSC測定をおこない、その結果を図10に示した。この結果から、100Kから200Kの温度範囲内で実質的なピークはなく、局在準位が存在しないことが分かる。
また、実施例1と同じ方法で電荷移動度測定用サンプルを作製し、実施例1と同じ方法で電荷移動度を測定した。その結果、正孔移動度は1.0×10V/cmの電場で3.1×10−3cm/V・秒であり、大きな値であった。
実施例6
有機電界発光素子の実施例を示す。
1.試料の作製
基板として厚みが0.5mmで2.5cm角のガラス板を用い、この基板を真空チャンバー内に導入し、SnO含有率が10質量%であるITOターゲット(インジウム:錫=95:5(モル比))を用いて、DCマグネトロンスパッタ(条件:基材温度250℃、酸素圧1×10−3Pa)により、透明電極としてITO薄膜(厚み0.2μm)を基板上に形成した。ITO薄膜の表面抵抗は10Ω/□であった。
次に、透明電極を形成した基板を洗浄容器に入れ、IPA洗浄した後、これにUV−オゾン処理を30分行った。
この透明電極上に正孔注入層として銅フタロシアニンを真空蒸着法にて1nm/秒の速度で蒸着して0.01μm設けた。
次にこの上に正孔輸送層を設けた。正孔輸送材としてはN,N'−ジナフチル−N,N'−ジフェニルベンジジン(NPD)、一般式(1)で表わされる有機化合物として前記例示化合物(1)を蒸着比(モル比、以下同じ)75/25で真空蒸着法にて共蒸着して0.3μmの正孔輸送層を設けた。
この上に燐光発光材料であるトリス(2−フェニルピリジル)イリジウム錯体(Ir(ppy))、およびホスト化合物として、4,4'−N,N'−ジカルバゾールビフェニル(CBP)を蒸着比5/100で真空蒸着法で共蒸着し0.03μmの発光層を設けた。
その上にブロック層を設けた。ブロック層に用いる電子輸送材としてはアルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナート)4−フェニルフェノレート(Balq)を用い、真空蒸着法にて1nm/秒の速度で蒸着して0.01μmのブロック層を設けた。
さらにその上に、電子輸送材としてトリス(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Alq)を用い、真空蒸着法にて1nm/秒の速度で蒸着して0.04μmの電子輸送層を設けた。
さらにこの上に電子注入層としてLiFを1nm/秒の速度で蒸着して0.002μmの電子注入層を設けた。
さらにこの電子注入層上にパターニングしたマスク(発光面積が2mm×2mmとなるマスク)を設置し、蒸着装置内でアルミニウムを0.25μm蒸着し、背面電極を形成した。
上記透明電極(陽極として機能する)及び上記背面電極より、それぞれアルミニウムのリード線を結線し、発光積層体を形成した。
ここで得られた発光積層体を、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れた。内側に凹部を設けたステンレス製の封止カバーに、前記グローブボックス中で水分吸着剤としての酸化カルシウム粉末を10mg入れ、粘着テープで固着した。この封止カバーと、接着剤として紫外線硬化型接着剤(長瀬チバ製、XNR5516HV)を用いて封止した。
以上のようにして、実施例6の有機電界発光素子を作製した。
2.性能評価
作製した有機電界発光素子について、以下の方法で評価した。
東洋テクニカ製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流電圧を有機電界発光素子に印加し発光させて、初期の発光性能を測定した。その時の最高輝度をLmaxとし、Lmaxが得られた時の電圧をVmaxとした。さらに2000Cd/m時の発光効率を外部量子効率(η2000)とした。得られた結果を表1に示した。
また、駆動耐久性試験として、初期輝度1000Cd/mから連続駆動させ、輝度が半分になった時間を半減時間(T1/2)を求めた。結果を表1に示した。
また、一般式(1)または一般式(3)で表わされる有機化合物のEg、T1、電子親和力(Ea)は、下記の方法により確認した。それぞれの値を表2に示す。
Egは、例示化合物(1)単独の蒸着膜の吸収スペクトルの吸収端より求めた。
T1は、例示化合物(1)のサンプルを液体窒素温度下に冷却し、燐光測定して、その立ち上がり波長から求めた。
電子親和力は、例示化合物(1)のサンプルを大気中におき、紫外線光電子分析装置AC−1(理研計器(株)製)によりイオン化ポテンシャル(Ip)を測定し、求めたイオン化ポテンシャルからEgの値を引いて求めた。
実施例7
実施例6において、正孔輸送層に用いる一般式(1)で表わされる有機化合物として例示化合物(1)の替わりに、例示化合物(4)を用いる以外は実施例6と同じ方法で有機電界発光素子を作製し評価した。その結果を表1および表2に示した。
実施例8
実施例6において、正孔輸送層に用いる一般式(1)で表わされる有機化合物として例示化合物(1)の替わりに、例示化合物(7)を用いる以外は実施例6と同じ方法で有機電界発光素子を作製し評価した。その結果を表1および表2に示した。
実施例9
実施例6において、正孔輸送層に用いる一般式(1)で表わされる有機化合物として例示化合物(1)の替わりに、例示化合物(19)を用いる以外は実施例6と同じ方法で有機電界発光素子を作製し評価した。その結果を表1および表2に示した。
実施例10
実施例6において、正孔輸送層に用いる例示化合物(1)の替わりに、一般式(3)で表わされる例示化合物(34)を用いる以外は実施例6と同じ方法で有機電界発光素子を子作製し評価した。その結果を表1および表2に示した。
実施例11
実施例6において、正孔輸送層に用いる例示化合物(1)の替わりに、一般式(3)で表わされる例示化合物(44)を用いる以外は実施例6と同じ方法で有機電界発光素子を作製し評価した。その結果を表1および表2に示した。
比較例4
実施例6において、正孔輸送層に用いる例示化合物(1)を用いず、NPD単独の正孔輸送層を設けた。これ以外は実施例6と同じ方法で有機電界発光素子を作製し、評価した。その結果を表1および表2に示した。
Figure 2007110094
Figure 2007110094
実施例12
1.試料の作製
基板として厚みが0.5mmで2.5cm角のガラス板を用い、この基板を真空チャンバー内に導入し、SnO含有率が10質量%であるITOターゲット(インジウム:錫=95:5(モル比))を用いて、DCマグネトロンスパッタ(条件:基材温度250℃、酸素圧1×10−3Pa)により、透明電極としてITO薄膜(厚み0.2μm)を基板上に形成した。ITO薄膜の表面抵抗は10Ω/□であった。
次に、透明電極を形成した基板を洗浄容器に入れ、IPA洗浄した後、これにUV−オゾン処理を30分行った。
この透明電極上に正孔注入層として銅フタロシアニンを真空蒸着法にて1nm/秒の速度で蒸着して0.01μm設けた。その上に正孔輸送層として、N,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジンを真空蒸着法にて1nm/秒の速度で蒸着して0.03μm設けた。この上に燐光発光材料であるトリス(2−フェニルピリジル)イリジウム錯体(Ir(ppy))、およびホスト化合物として、4,4’−N,N’−ジカルバゾールビフェニル(CBP)を蒸着比5/100(モル比、以下同じ)で真空蒸着法にて共蒸着し0.03μmの発光層を設けた。
その上にブロック層を設けた。ブロック層に用いる電子輸送材としては前記化合物(59)、一般式(1)で表わされる有機化合物としては前記化合物(1)を用いた。化合物(59)と化合物(1)の蒸着比40/60で真空蒸着法にて共蒸着し、0.01μmのブロック層を設けた。
さらにその上に、電子輸送材としてトリス(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Alq)を用い、真空蒸着法にて1nm/秒の速度で蒸着して0.04μmの電子輸
送層を設けた。
さらにこの上に電子注入層としてLiFを1nm/秒の速度で蒸着して0.002μmの電子注入層を設けた。
さらにこの電子注入層上にパターニングしたマスク(発光面積が2mm×2mmとなるマスク)を設置し、蒸着装置内でアルミニウムを0.25μm蒸着し、背面電極を形成した。
上記透明電極(陽極として機能する)及び上記背面電極より、それぞれアルミニウムのリード線を結線し、有機電界発光素子を形成した。
ここで得られた有機電界発光素子を、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れた。内側に凹部を設けたステンレス製の封止カバーに、前記グローブボックス中で水分吸着剤としての酸化カルシウム粉末を10mg入れ、粘着テープで固着した。この封止カバーと、接着剤として紫外線硬化型接着剤(長瀬チバ(株)製、XNR5516HV)を用いて封止した。
以上のようにして、実施例12の有機電界発光素子を作製した。
2.性能能評価
作製した有機電界発光素子について、以下の方法で評価した。
東洋テクニカ(株)製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流電圧を発光素子に印加し発光させて、初期の発光性能を測定した。その時の最高輝度をLmaxとし、Lmaxが得られた時の電圧をVmaxとした。さらに2000Cd/m時の発光効率を外部量子効率(η2000)とした。得られた結果は表3に示した。
また、駆動耐久性試験として、初期輝度1000Cd/mから連続駆動させ、輝度が
半分になった時間を半減時間(T1/2)を求めた。結果を表3に示した。
また、電気的に不活性な有機化合物のEg、T1、またはIpは、前記と同じ方法で求めた。その結果を表4に示した。
実施例13
実施例12において、ブロック層に用いる一般式(1)で表わされる有機化合物として化合物(1)の替わりに、化合物(6)を用いる以外は実施例12と同じ方法で素子作製し、評価した。その結果を表3および表4に示した。
実施例14
実施例12において、ブロック層に用いる一般式(1)で表わされる有機化合物として化合物(1)の替わりに、化合物(7)を用いる以外は実施例12と同じ方法で素子作製し、評価した。その結果を表3および表4に示した。
実施例15
実施例12において、ブロック層に用いる一般式(1)で表わされる有機化合物として化合物(1)の替わりに、化合物(19)を用いる以外は実施例12と同じ方法で素子作製し、評価した。その結果を表3および表4に示した。
実施例16
実施例12において、ブロック層に用いる化合物(1)の替わりに、一般式(3)で表わされる化合物(34)を用いる以外は実施例12と同じ方法で素子作製し、評価した。その結果を表3および表4に示した。
実施例17
実施例12において、ブロック層に用いる化合物(1)の替わりに、一般式(3)で表わされる化合物(44)を用いる以外は実施例12と同じ方法で素子作製し、評価した。その結果を表3および表4に示した。
比較例5
実施例12において、ブロック層に用いる化合物(1)は用いず、電子輸送材(59)単独のブロック層を設けた。これ以外は実施例12と同じ方法で素子作製し、評価した。その結果を表3に示した。
Figure 2007110094
Figure 2007110094
実施例18
1.試料の作製
基板として厚みが0.5mmで2.5cm角のガラス板を用い、この基板を真空チャンバー内に導入し、SnO含有率が10質量%であるITOターゲット(インジウム:錫
=95:5(モル比))を用いて、DCマグネトロンスパッタ(条件:基板温度250℃、酸素圧1×10−3Pa)により、透明電極としてITO薄膜(厚み0.2μm)を基板上に形成した。ITO薄膜の表面抵抗は10Ω/□であった。
次に、透明電極を形成した基板を洗浄容器に入れ、IPA洗浄した後、これにUV−オゾン処理を30分行った。
この透明電極上に正孔注入層として銅フタロシアニンを真空蒸着法にて1nm/秒の速度で蒸着して0.01μm設けた。その上に正孔輸送層として、N,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジンを真空蒸着法にて1nm/秒の速度で蒸着して0.03
μm設けた。
この上に青色燐光発光材料であるイリジウム(III)ビス[(4,6−ジ−フルオロフェニル)−ピリジナート−N,C]ピコリナート(FIrpic)、ホスト化合物としてCBPおよび一般式(1)で表わされる有機化合物として前記化合物(1)を共蒸着比10/45/45(質量比)で真空蒸着法にて共蒸着し0.03μmの発光層を設けた。
その上にブロック層を設けた。ブロック層に用いる電子輸送材としてはアルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナート)4−フェニルフェノレート(Balq)を用い、真空蒸着法にて1nm/秒の速度で蒸着して0.01μmのブロック層を設けた。
さらにその上に、電子輸送材としてトリス(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Alq)を用い、真空蒸着法にて1nm/秒の速度で蒸着して0.04μmの電子輸送層を設けた。
さらにこの上に電子注入層としてLiFを1nm/秒の速度で蒸着して0.002μmの電子注入層を設けた。
さらにこの電子注入層上にパターニングしたマスク(発光面積が2mm×2mmとなるマスク)を設置し、蒸着装置内でアルミニウムを0.25μm蒸着し、背面電極を形成した。
上記透明電極(陽極として機能する)及び上記背面電極より、それぞれアルミニウムのリード線を結線し、発光積層体を形成した。
ここで得られた発光積層体を、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れた。内側に凹部を設けたステンレス製の封止カバーに、前記グローブボックス中で水分吸着剤としての酸化カルシウム粉末を10mg入れ、粘着テープで固着した。この封止カバーと、接着剤として紫外線硬化型接着剤(長瀬チバ製、XNR5516HV)を用いて封止した。
以上のようにして、実施例18の有機電界発光素子を作製した。
2.性能評価
この有機発光素子を用いて、以下の方法で評価した。
東洋テクニカ製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流電圧を発光素子に印加し発光させて、初期の発光性能を測定した。その時の最高輝度をLmaxとし、Lmaxが得られた時の電圧をVmaxとした。さらに1000Cd/m時の発光効率を外部量子効率(η1000)とした。得られた結果は表5に示す。
また、駆動耐久性試験として、初期輝度1000Cd/mから連続駆動させ、輝度が
半分になった時間を半減時間(T1/2)を求めた。結果を表5に示した。
実施例19
実施例18において、発光層に用いる一般式(1)で表わされる有機化合物として化合物(1)の替わりに、化合物(4)を用いる以外は実施例18と同じ方法で素子を作製し、同様に評価した。
得られた結果を表5に示した。
実施例20
実施例18において、発光層に用いる一般式(1)で表わされる有機化合物として化合物(1)の替わりに、化合物(7)を用いる以外は実施例18と同じ方法で素子作製し、同様に評価した。
得られた結果を表5に示した。
実施例21
実施例18において、発光層に用いる一般式(1)で表わされる有機化合物として化合物(1)の替わりに、化合物(19)を用いる以外は実施例18と同じ方法で素子作製し、同様に評価した。得られた結果を表5に示した。
実施例22
実施例18において発光層に用いる化合物(1)の替わりに、一般式(3)で表わされる化合物(34)を用いる以外は実施例18と同じ方法で素子作製し、同様に評価した。得られた結果を表5に示した。
実施例23
発光層に用いる化合物(1)の替わりに、一般式(3)で表わされる化合物(44)を用いる以外は実施例18と同じ方法で素子作製し、同様に評価した。得られた結果を表5に示した。
比較例6
実施例18において、発光層に化合物(1)は用いず、ホスト材料としてCBPを用い、青色燐光発光材料であるFIrpicとCBPの比率を10/90(質量比)として、真空蒸着法で共蒸着し0.03μmの発光層を設けた。
これ以外は実施例18と同じ方法で素子作製し、同様に評価した。得られた結果を表5に示した。
Figure 2007110094
ITO/NPD/Al有機半導体薄膜のエネルギー準位の概念図 熱刺激電流TSC法の概念図 NPD単独の有機半導体薄膜のTSC曲線 NPD/化合物(1)の混合比率(質量比)=75/25の有機半導体薄膜のTSC曲線 CBP/化合物(1)の混合比率(質量比)=50/50の有機半導体薄膜のTSC曲線 CBP単独の有機半導体薄膜のTSC曲線 電子輸送材(59)/化合物(1)の混合比率(質量比)=40/60の有機半導体薄膜のTSC曲線 電子輸送材(59)単独の有機半導体薄膜のTSC曲線 NPD/化合物(19)の混合比率(質量比)=75/25の有機半導体薄膜のTSC曲線 NPD/化合物(44)の混合比率(質量比)=75/25の有機半導体薄膜のTSC曲線
符号の説明
1、NPDのHOMO準位
2、NPDのLUMO準位
3、ITOの仕事関数準位
4,Alの仕事関数準位
5,NPD薄膜の局在準位
6,NPDの局在準位エネルギー(Ei)

Claims (9)

  1. 正孔輸送材料および電子輸送材料の少なくとも一種の有機化合物から形成される有機半導体薄膜であって、有機半導体薄膜における最高占有準位(HOMO)と最低非占有準位(LUMO)との間に実質的に局在準位を有しないことを特徴とする有機半導体薄膜。
  2. 正孔輸送材料および電子輸送材料の少なくとも一種の有機化合物から形成される有機半導体薄膜であって、熱刺激電流測定法による測定において、測定温度100K〜200Kの温度範囲で実質的に観察される電流ピークを有しないことを特徴とする有機半導体薄膜。
  3. 前記有機半導体薄膜が、HOMOとLUMOの差(Eg)が4.0eV以上である有機化合物を含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の有機半導体薄膜。
  4. 前記HOMOとLUMOの差(Eg)が4.0eV以上である有機化合物が芳香族炭化水素化合物であることを特徴とする請求項3に記載の有機半導体薄膜。
  5. 前記芳香族炭化水素化合物が下記一般式(1)で示される化合物であることを特徴とする請求項4に記載の有機半導体薄膜:
    Figure 2007110094
    (式中、Arは下記一般式(2)で表される基を表し、Lは3価以上のフェニル基を表し、mは3以上の整数を表す。);
    Figure 2007110094
    (Rは、ベンゼン環に置換し得る置換基を表し、互いに同じでも異なっていても良い。n1は0から9の整数を表す。)。
  6. 前記芳香族炭化水素化合物が下記一般式(3)で示される化合物であることを特徴とする請求項4に記載の有機半導体薄膜:
    Figure 2007110094
    (式中、Rはベンゼン環に置換し得る置換基を表し、互いに同じでも異なっていても良い。n2は0から20の整数を表す。)。
  7. 前記有機半導体薄膜は、前記正孔輸送材料および電子輸送材料の少なくとも一種の有機化合物と、前記HOMOとLUMOの差(Eg)が4.0eV以上である有機化合物とを含有し、混合比率が、質量比で95:5〜30:70の範囲であることを特徴とする請求項4〜請求項6のいずれか1項に記載の有機半導体薄膜。
  8. 一対の電極間に、少なくとも一層の有機半導体薄膜を有する有機半導体素子であって、前記有機半導体薄膜の少なくとも一層が請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の有機半導体薄膜であることを特徴とする有機半導体素子。
  9. 一対の電極間に、少なくとも一層の有機化合物層を有する有機電界発光素子であって、前記有機化合物層の少なくとも一層が請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の有機半導体薄膜であることを特徴とする有機電界発光素子。
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