JP2007109623A - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被加熱材の状態に対応した誘導加熱コイルの位置調整を容易にする。
【解決手段】第1,第2の導体17,19間を上下方向移動可能に接続するとともに、第1,第2の導体17,19の冷却水通路18,21間をOリング22を介して上下方向移動可能にかつ水漏れしないように接続し、第2,第3の導体19,23の端部間を左右方向移動可能に接続するとともに、第2,第3の導体19、23の冷却水通路21,25の端部21b,25a間をOリング26を介して左右方向移動可能にかつ水漏れしないように接続し、第3の導体23と誘導加熱コイル27の端部間を前後方向移動可能に接続するとともに、第3の導体23及び誘導加熱コイル27の冷却水通路25,29の端部25b,29a間をOリング30を介して前後方向移動可能にかつ水漏れしないように接続する。
【選択図】図1

Description

この発明は、誘導加熱装置、特にその高周波給電用導体及び誘導加熱コイルに関するものである。
従来、特許文献1においては、真空中で誘導加熱により金属材料を溶解させる真空誘導溶解炉が示されている。これは、真空容器内においてルツボ内に金属材料を収納し、ルツボの周囲に設けた誘導加熱コイルに真空容器を気密に挿通させた高周波給電用導体を介して高周波電流を通電させ、真空中の誘導加熱により金属材料を溶解させるものである。
図10(a),(b)は前述したような従来の誘導加熱装置の要部平面図及び要部正面図を示し、1は真空容器、2は一端が真空容器1に気密に挿入された一対の高周波給電用導体であり、内部に冷却水通路3が形成されるとともに、冷却水の流入口3a,3b及び流出口3a,3bが形成される。各高周波給電用導体2の大気側の一端には高周波電源4が接続され、各高周波給電用導体2の真空側の他端には他の一対の高周波給電用導体5の一端がボルト6により接続され、高周波給電用導体5も内部に冷却水通路が形成されるとともに、冷却水の流入口5a及び流出口5bが形成される。2aはボルト6により高周波給電用導体5を接続するための取付孔、2bは高周波電源4を接続するための取付孔である。7は被加熱材を誘導加熱する2ターンの誘導加熱コイルであり、冷却水の流入口7a及び流出口7bを有し、その端部に形成された長孔7cに挿通されたボルト8を各高周波給電用導体5の他端のねじ孔に螺合することにより、誘導加熱コイル7の端部は各高周波給電用導体5の他端に左右方向移動可能に接続される。
又、高周波給電用導体2の外周には真空容器1の外面と係合する第1のフランジ部9がロー付けされ、フランジ部9の真空容器1側にはOリング溝が形成され、このOリング溝には第1のOリング10が嵌合される。フランジ部9には多くの取付孔が設けられ、この取付孔に挿通したボルトを真空容器1の外面に螺着することにより、高周波給電用導体2を真空容器1に気密に取り付ける。
また、各高周波給電用導体2は第1のフランジ9の外面において真空側部分2cと大気側部分2dとに分割され、それぞれの分割端部からキリ穴加工により冷却水通路3が形成される。又、大気側部分2dの分割端部の外周に第2のフランジ部11がロー付けされるとともに、分割端部における冷却水通路3の端部にはOリング溝を設け、このOリング溝に第2のOリング12を嵌合する。そして、第1のフランジ部9に第2のフランジ部11をボルトにより取り付ける。もちろん、第1のフランジ部9を真空容器1に取り付ける際に、一緒に第2のフランジ部11を取り付けてもよい。このフランジ部9,11の取付の際に、真空側部分2cの冷却水通路3の端部と大気側部分2dの冷却水通路3の端部とを第2のOリング12を介して水漏れしないように接続する。
ここで、冷却水は、例えば、矢印に示すように、一方の高周波給電用導体2の大気側に位置する流入口3aから流入し、高周波給電用導体2の内部を通り、真空側の流出口3bから流出し、配管13を介して流入口5aから一方の高周波給電用導体5内に入り、流出口5bから出て、配管14を通って誘導加熱コイル7内に流入口7aから流入し、誘導加熱コイル7内を通って流出口7bから流出し、配管15を通って流入口5aから他方の高周波給電用導体5内に入り、流出口5bから出て、配管16を通り、流入口3bから他方の高周波給電用導体2内に入り、他方の高周波給電用導体2内を通って大気側に位置する流出口3aから流出する。
又、高周波給電用導体としては、前記のような平板状で内部に冷却水通路が形成された高周波給電用導体2,5の他に、銅板に銅管をロー付けし、銅管内に冷却水を流す水冷銅板、ホース内にケーブルを挿入するとともに、ホース内に冷却水を流す水冷ケーブル、特許文献2に示されたようなあみ線状導体からなる内筒と外筒とから構成され、内筒内及び内筒と外筒の間に冷却水を環流させた誘導加熱装置の水冷同軸ケーブル等がある。
その他の先行技術文献情報としては、特許文献3〜8があり、特許文献3では被処理体を真空下において高周波により誘導加熱するものが示され、特許文献4では真空槽内のルツボの周囲に配置された誘導加熱コイルに外部から高周波電力を給電するものが示され、特許文献5では圧力容器に内蔵された溶解炉の誘導コイルと外部の高周波電源とを圧力容器に貫通させた水冷ケーブルを介して接続したものが示されている。又、特許文献6では高周波電源に対する誘導コイルの位置をX,Y,Zの3方向に調整可能にしたものが示され、特許文献7、8では平板状で可撓性のある給電ケーブルであって、誘導加熱装置以外に使用されるものが示されている。
特許第2867429号公報 特許第2881074号公報 特開平6−290864号公報 特開平11−257867号公報 特開平2004−108725号公報 特開平6−325624号公報 特開2004−39543号公報 特許第3484991号公報
図10に示した従来の誘導加熱装置においては、誘導加熱コイル7により加熱される被加熱材の状態に合わせて誘導加熱コイル7の位置を動かす必要がある。しかしながら、高周波給電用導体2,5は固定的に接続され、高周波給電用導体5と誘導加熱コイル7との接続は長孔7cとボルト8により接続されているために左右方向の位置調整は可能であるが、前後方向、上下の位置調整は困難であった。又、配管13〜16としては、誘導加熱コイル7の近傍においては200℃前後まで高温となるため、耐熱性が弱いゴムホース等の可撓性配管を用いることができず、図11に示すような金属製の配管13〜16を用いることとなり、位置調整の度に配管13〜16を製作し直さなければならず、製作が容易でなく、配管13〜16の存在により組立や位置調整そのものも容易でなかった。
又、高周波給電用導体が前述した水冷銅板の場合の特徴は、銅板同士を近接させることによりインダクタンスを小さくできること、可撓性がないこと、許容周波数が数百kHzまでであること、銅板幅を広げることにより許容電流が大であること等であり、前述した水冷ケーブルの場合の特徴は、インダクタンスが大、可撓性良好(任意方向に曲げ可能)、許容周波数は10kHzまで、ケーブル本数を増やすことにより許容電流大(但し、可撓性が悪くなる。)等であり、前述した水冷同軸ケーブルの特徴は、インダクタンス小、水冷ケーブルに比べて可撓性が悪い(任意方向の曲げは可能)、許容周波数は10kHzまで、ケーブル本数を増やすことにより許容電流大(但し、可撓性が悪くなる。)等である。
従って、従来の高周波給電用導体は、高周波大電流(数10kHz、数千〜1万アンペア)を流すことは可能であるが、誘導加熱コイルの被加熱材に対する位置調整を容易に行うことができるものはなかった。
この発明は上記のような課題を解決するために成されたものであり、被加熱材の状態に対応した誘導加熱コイルの位置調整を容易に行うことができるとともに、製作や組立も容易に行うことができる誘導加熱装置を得ることを目的とする。
この発明の請求項1に係る誘導加熱装置は、一端に高周波電源が接続され、他端に被加熱材を加熱する誘導加熱コイルが接続された高周波給電用導体を用いた誘導加熱装置において、被加熱材と誘導加熱コイルとの上下、左右、前後の相対的位置関係を調節できるように、高周波給電用導体を3つの導体で構成し、かつ前記導体は長孔とボルトの接続構造とするとともに、前記3つの導体の内部に該導体及び誘導加熱コイルを冷却するための冷却水が通る冷却水通路を形成したものである。
請求項2に係る誘導加熱装置は、冷却水通路の接続構造が、冷却水通路が相対的に移動しても水漏れしないように、一方の冷却水通路の端部形状を丸孔状とするとともに、他方の冷却水通路の端部形状を長孔状とし、冷却水通路の両端部の周囲を囲むように封止部材の溝を設け、該溝に封止部材を取り付けたものである。
請求項3に係る誘導加熱装置は、冷却水通路をキリ穴加工により形成するとともに、その加工口に非磁性材からなるプラグを螺合したものである。
請求項4に係る誘導加熱装置は、一端に高周波電源が接続され、他端に真空容器内において被加熱材を加熱する誘導加熱コイルが接続された高周波給電用導体を用いた誘導加熱装置において、高周波給電用導体が気密に挿通した真空容器の周壁の一部を移動自在に支持した位置調整機構と、真空容器の周壁の一部を真空容器に気密にかつ係脱自在に係止したクランプ機構と、高周波給電用導体の大気側端部と固定された高周波電源側との間に接続された可撓性のある水冷銅板とを備え、可撓性のある水冷銅板は、薄く可撓性のある銅板にその長さ方向に対して直角な方向に平行に複数の冷却水を通流させるための銅管をロー付けし、銅管同士及び銅管と給水源との間を可撓性のある配管により接続したものである。
請求項5に係る誘導加熱装置は、位置調整機構又はクランプ機構を遠隔操作可能としたものである。
以上のようにこの発明の請求項1によれば、高周波給電用導体を3つの導体により構成し、かつ前記導体を長孔とボルトの接続構造により接続しており、誘導加熱コイルを上下、左右、前後方向に移動させることができ、あらゆる負荷状況に応じて誘導加熱コイルの位置調整を行うことが出来る。又、冷却水通路の接続に金属製の冷却水配管を用いないので、誘導加熱コイルの位置調整が容易になるとともに、製造、組立も容易になる。
請求項2によれば、冷却水通路の接続において、一方の冷却水通路の端部形状を丸孔状とするとともに、他方の冷却水通路の端部形状を長孔状とし、この冷却水通路の両端部の周囲を囲むように封止部材の溝を設け、該溝に封止部材を取り付けており、高周波給電用導体同士あるいは高周波給電用導体と誘導加熱コイルとをボルトにより接続する際に冷却水通路間が相対的に移動しても水漏れしないように接続することができる。
請求項3によれば、冷却水通路をキリ穴加工により形成するとともに、その加工口に非磁性材からなるプラグを螺合して、加工口の封止をしており、ロー付け作業が不要となり、熱による材料の変形が発生せず、寸法精度が向上し、仕上加工も不要となり、大幅な工数削減が可能となり、熟練者も不要となった。又、プラグが非磁性材により形成されているので、電磁誘導による過熱は生じない。
請求項4によれば、高周波給電用導体の大気側端部と固定された高周波電源側との間を可撓性のある水冷銅板により接続しており、被加熱材の状態により誘導加熱コイルの位置を動かす際に、位置調整機構により真空容器の周壁の一部を動かすことにより誘導加熱コイルを大きく動かすことができ、請求項1,2のような長孔とボルトとの可動範囲を超えて、位置調整範囲を広げることができる。又、高周波給電用導体は可撓性のある水冷銅板を介して高周波電源側と接続しており、水冷銅板は可撓性のある銅板に冷却水を通流させる銅管をロー付けしており、大電流の通電が可能であるとともに、大きなスペースを必要としない。さらに、加熱コイルの位置調整時に、請求項1,2のようにボルトを緩めたり、締付けたりする必要がなく、位置調整が容易であり、かつ冷却水通路の接続に金属製の冷却水配管を用いないので、製造、組立も容易になる。
請求項5によれば、位置調整機構又はクランプ機構は遠隔操作が可能としており、誘導加熱コイルの位置変更を遠隔操作で行うことができる。
実施最良形態1
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面とともに説明する。図1(a),(b)はこの発明の実施最良形態1による誘導加熱装置の要部平面図及び要部正面図、図2(a),(b)は第1の導体17の分解平面図及び分解正面図、図3(a),(b)は第2の導体19の平面図及び正面図、図4(a),(b)は第3の導体23の平面図及び正面図を示し、17は一端が真空容器1に気密に挿入された一対の第1の導体であり、内部に冷却水通路18が形成されるとともに、その一端18a及び他端18bには冷却水の流入口及び流出口が形成される。各第1の導体17の大気側の一端には、取付孔17aを介して高周波電源4が接続される。又、各導体17の真空側の他端には一対の第2の導体19の一端が上下方向(第1の方向)移動可能に接続される。即ち、導体17の他端には複数の長孔17bが設けられ、この長孔17bに挿通したボルト20を導体19に設けたねじ孔19aに螺合することにより導体17,19が上下方向移動可能に接続される。第2の導体19も内部に冷却水通路21が形成され、その一端21aは長孔状に形成され、冷却水通路18の丸孔状に形成された他端18bと突き合わされ、他端18bと一端21aの周囲の第2の導体19にOリング溝を形成して第1のOリング22を嵌合する。そして、ボルト20の締付により第1及び第2の導体17,19及び冷却水通路18,21が上下方向移動可能に接続されるとともに、冷却水通路18,21は水漏れしないように接続される。なお、冷却水通路18,21の端部18b,21a及び第1のOリング22は図1においてはいずれも点線で示すべきものであるが、便宜上実線で示した。
23は一端が第2の導体19の他端に左右方向(第2の方向)移動可能に接続された一対の第3の導体であり、その一端に形成された長孔23aに挿通したボルト24を第2の導体19のねじ孔19bに螺合することにより第3の導体23を第2の導体19に左右方向移動自在に接続する。第3の導体23の内部にも冷却水通路25が形成され、その丸孔状の一端25aが冷却水通路21の長孔状の他端21bと突き合わされ、その周囲を囲むように第2の導体19にOリング溝を形成し、このOリング溝に第2のOリング26を嵌合し、ボルト24の締付により各導体19,23及び冷却水通路21,25が左右方向移動可能に接続されるとともに、冷却水通路21,25は水漏れしないで接続される。なお、冷却水通路21,25の端部21b,25a及び第2のOリング26は図1ではいずれも点線で示すべきものであるが、便宜上実線で示した。又、第1、第2及び第3の導体17,19,23により高周波給電用導体33が構成される。
27は両端部が第3の導体23の他端に前後方向(第3の方向)移動可能に接続され、被加熱材を誘導加熱する誘導加熱コイルであり、第3の導体23の他端に形成された長孔23bに挿通したボルト28を誘導加熱コイル27の両端部に形成されたねじ孔に螺合することにより誘導加熱コイル27の端部を第3の導体23に前後方向移動可能に接続する。誘導加熱コイル27の内部にも冷却水通路29が形成され、その丸孔状の一端29aが冷却水通路25の長孔状の他端25bと突き合わされ、その周囲を囲むように第3の導体23にOリング溝を形成し、このOリング溝に第3のOリング30を嵌合し、ボルト28の締付により導体23及び誘導加熱コイル27と、冷却水通路25,29とが前後方向移動可能に接続されるとともに、冷却水通路25,29は水漏れしないで接続される。
又、導体17の外周には真空容器1の外面と係合する第1のフランジ部9がロー付けされ、フランジ部9の真空容器1側にはOリング溝が形成され、このOリング溝には第4のOリング31が嵌合される。フランジ部9には多くの取付孔が設けられ、この取付孔に挿通したボルトを真空容器1の外面に螺着することにより、導体17を真空容器1に気密に取り付ける。
また、導体17は第1のフランジ9の外面において真空側部分17cと大気側部分17dとに分割され、それぞれの分割端部からキリ穴加工により冷却水通路18が形成される。又、大気側部分17dの分割端部の外周に第2のフランジ部11がロー付けされるとともに、分割端部における冷却水通路18の端部にはOリング溝を設け、このOリング溝に第5のOリング32を嵌合する。そして、第1のフランジ部9に第2のフランジ部11をボルトにより取り付ける。もちろん、第1のフランジ部9を真空容器1に取り付ける際に、一緒に第2のフランジ部11を取り付けてもよい。このフランジ部9,11の取付の際に、真空側部分17cの冷却水通路18の端部と大気側部分17dの冷却水通路18の端部とを第5のOリング32を介して水漏れしないように接続する。導体17,19における冷却水通路18,21のキリ穴加工した加工口18c,21cにはテーパ雌ねじ加工を施し、この加工口18c,21cには図5(a),(b)に示す六角穴付きプラグ42をシール材を介して螺合して閉塞する。六角穴付きプラグ42は、非磁性材(真鍮、非磁性ステンレス材等)により製作する。導体23の冷却水通路25もキリ穴加工により形成するが、六角穴付きプラグ42は設けない。各導体17,19,23は全て上下対称構造であり、左右一対のうちのどちらにも使用することができる。
ここで、冷却水は、例えば、矢印に示すように、一方の第1の導体17の大気側に位置する一端18aから流入し、導体17の内部を通り、真空側の丸孔状の他端18bから流出し、長孔状の端部21aから一方の第2の導体19の冷却水通路21内に入り、長孔状の端部21bから出て、丸孔状の端部25aから一方の第3の導体23の冷却水通路25内に入り、その長孔状端部25b及び丸孔状端部29aを通って誘導加熱コイル27の冷却水通路29を通る。さらに、冷却水は、他方の第3の導体23の冷却水通路25、他方の第2の導体19の冷却水通路21及び他方の第1の導体17の冷却水通路18を通って、大気側端部18aから流出する。
実施最良形態1においては、第1〜第3の導体17,19,23及び誘導加熱コイル27を順次第1、第2及び第3の方向に移動可能に接続するとともに、それぞれに形成された冷却水通路18,21,25,29を水漏れしないように接続しており、誘導加熱コイル27を前後、左右、上下方向に移動させることができ、あらゆる負荷状況に応じて誘導加熱コイル27の位置調整を行うことができる。又、冷却水通路18,21,25,29の接続に金属製の冷却水配管を用いないので、誘導加熱コイル27の位置調整が容易になるとともに、製造、組立も容易となる。又、冷却水通路18,21,25の接続においては、一方の端部18b,25a,29aの形状を丸孔状にするとともに、他方の端部21a,21b,25bを長孔状とし、これらの端部の周囲を囲んでOリング溝を設け、これらのOリング溝のそれぞれにOリング22,26,30を嵌合しており、冷却水通路18,21,25を相対的に移動させても水漏れしないように接続することができる。さらに、従来では、導体17,19のように冷却水通路18,21をキリ穴加工した場合、加工口17c,21cに蓋材をロー付けしたが、実施最良形態1では加工口17c,21cにプラグ42を螺合しており、ロー付けが不要となり、ロー付けによる材料伸縮、変形、ソリが発生せず、寸法精度が向上した。又、寸法精度が向上したので、ロー付け後の仕上加工も不要となり、大幅な工数削減が可能となり、熟練者による加工も不要となった。又、プラグ42は非磁性材により形成されているとともに、冷却水に接し、かつ導体部分に埋まっているので、電磁誘導による過熱は生じない。また、導体17,19,23は上下対称構造であるので、左右共用可能であり、予備品の保有数量を半減することができる。
なお、実施最良形態1においては、上下方向を第1の方向、左右方向を第2の方向、前後方向を第3の方向としたが、これらの方向は任意である。
実施最良形態2
図6(a)、(b)及び図7はこの発明の実施最良形態2による誘導加熱装置の要部平面図、要部正面図及び要部側面図を示し、実施最良形態1と同様に高周波給電用導体33を構成する一対の第1の導体17は真空容器1の絶縁材からなる周壁の一部1aに気密に挿通され、また第3の導体23には真空容器1内において誘導加熱コイル27が接続される。周壁の一部1aはクランプ機構34により真空容器1に気密にかつ係脱自在に係止され、クランプ機構34は遠隔操作のモータ35により駆動される。又、周壁の一部1aはスライドガイド36により上下動自在に支持されるとともに、遠隔操作のモータ37により駆動される昇降ジャッキ38により昇降される。導体17の大気側端部には可撓性のない銅板39aに内部に冷却水を流す銅管39bをロー付けした水冷銅板39の一端を接続し、水冷銅板39の他端には可撓性のある水冷銅板40の一端を接続し、水冷銅板40の他端には高周波電源側の位置固定の水冷銅板41が接続される。
図8(a),(b)は可撓性のある曲面状の水冷銅板40の正面図及びそのA部拡大図であり、図9(a),(b)は水冷銅板40の側面図及びそのB−B線断面矢視図であり、厚さ1〜2mmの比較的薄く可撓性がある銅板40a間にはテフロン(登録商標)シート等の可撓性のある絶縁材料40bが挟み込まれ、銅板40a上には冷却水を流すための銅管40cが銅板40aの長さ方向に対して直角な方向に平行に複数ロー付けされ、銅管40cの端部は内側に曲げられてホース等の可撓性配管40dが接続され、この可撓性配管40dによって配管40c同士及び配管40cと給水源とが接続される。又、電源側に固定された水冷銅板41は、銅板41aに冷却水を流すための銅管41bをロー付けして形成される。
実施最良形態2においては、高周波給電用導体33の大気側端部と固定された高周波電源側との間を可撓性のある水冷銅板40により接続しており、被加熱材の状態により誘導加熱コイル27の位置を動かす際に、昇降ジャッキ38により真空容器1の周壁の一部1aを上下方向に動かすことにより誘導加熱コイル27を大きく動かすことができ、実施最良形態1のような長孔とボルトとの可動範囲を超えて、位置調整範囲を広げることができる。又、高周波給電用導体33は可撓性のある水冷銅板40を介して高周波電源側と接続しており、水冷銅板40は可撓性のある銅板40aに冷却水を通流させる銅管40cをロー付けしており、大電流の通電が可能であるとともに、大きなスペースを必要とせず、また構造簡単で製作が容易である。さらに、誘導加熱コイル7の位置調整時に、実施最良形態1ようにボルトを緩めたり、締付けたりする必要がなく、位置調整が容易であり、かつ冷却水通路の接続に金属製の冷却水配管を用いないので、製造、組立も容易になる。又、昇降ジャッキ38を駆動するモータ37及びクランプ機構34を駆動するモータ35は遠隔操作が可能としており、誘導加熱コイル27の位置変更を遠隔操作で行うことができる。
なお、実施最良形態2においては、真空容器1の周壁の一部1aを上下方向に移動自在としたが、他の方向に移動自在としても良い。
この発明の実施最良形態1による誘導加熱装置の要部平面図及び要部正面図である。 実施最良形態1による第1の導体の分解平面図及び分解正面図である。 実施最良形態1による第2の導体の平面図及び正面図である。 実施最良形態1による第3の導体の平面図及び正面図である。 実施最良形態1による六角穴付きプラグの平面図及び正面図である。 実施最良形態2による誘導加熱装置の要部平面図及び要部正面図である。 実施最良形態2による誘導加熱装置の要部側面図である。 実施最良形態2による誘導加熱装置の可撓性のある水冷銅板の正面図及びそのA部拡大図である。 実施最良形態2による誘導加熱装置の可撓性のある水冷銅板の側面図及びそのB−B線断面矢視図である。 従来の誘導加熱装置の要部平面図及び要部正面図である。 従来の誘導加熱装置に用いられる金属製配管の正面図である。
符号の説明
1…真空容器
1a…真空容器の周壁の一部
4…高周波電源
17,19,23…導体
17b,23a,23b…長孔
18,21,25,29…冷却水通路
18b,25a,29a…丸孔状端部
18c、21c…加工口
19a,19b…ねじ孔
20,24,28…ボルト
21a,21b,25b…長孔状端部
22,26,30〜32…Oリング
27…誘導加熱コイル
33…高周波給電用導体
34…クランプ機構
35,37…モータ
36…スライドガイド
38…昇降ジャッキ
40,41…水冷銅板
40a…銅板
40c…銅管
40d…可撓性配管
42…六角穴付きプラグ

Claims (5)

  1. 一端に高周波電源が他端に被加熱材を加熱する誘導加熱コイルが接続された高周波給電用導体を用いた誘導加熱装置において、被加熱材と誘導加熱コイルとの上下、左右、前後の相対的位置関係を調節できるように、高周波給電用導体を3つの導体で構成し、かつ前記各導体は長孔とボルトの接続構造とするとともに、前記各導体の内部に該導体及び誘導加熱コイルを冷却するための冷却水が通る冷却水通路を形成したことを特徴とする誘導加熱装置。
  2. 冷却水通路の接続構造は、冷却水通路が相対的に移動しても水漏れしないように、一方の冷却水通路の端部形状を丸孔状にするとともに、他方の冷却水通路の端部形状を長孔状とし、冷却水通路の両端部の周囲を囲むように封止部材の溝を設け、該溝に封止部材を取り付けたことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱装置。
  3. 冷却水通路をキリ穴加工により形成するとともに、その加工口に非磁性材からなるプラグを螺合したことを特徴とする請求項1又は2記載の誘導加熱装置。
  4. 一端に高周波電源が接続され、他端に真空容器内において被加熱材を加熱する誘導加熱コイルが接続された高周波給電用導体を用いた誘導加熱装置において、高周波給電用導体が気密に挿通した真空容器の周壁の一部を移動自在に支持した位置調整機構と、真空容器の周壁の一部を真空容器に気密にかつ係脱自在に係止したクランプ機構と、高周波給電用導体の大気側端部と固定された高周波電源側との間に接続された可撓性のある水冷銅板とを備え、可撓性のある水冷銅板は、薄く可撓性のある銅板にその長さ方向に対して直角な方向に平行に複数の冷却水を通流させるための銅管をロー付けし、銅管同士及び銅管と給水源との間を可撓性のある配管により接続したことを特徴とする誘導加熱装置。
  5. 位置調整機構又はクランプ機構を遠隔操作可能としたことを特徴とする請求項4記載の誘導加熱装置。
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