JP2007108900A - 画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像のパターンに応じた適切な画像処理を実現しうる画像処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】入力画像を構成する各画素を被判定画素とし、前記被判定画素と前記被判定画素の周辺画素とから成る画素ブロックの画素データを受けて前記画素ブロック内の被判定画像パターンと予め定められた基準画像パターンとの一致または不一致を前記被判定画素ごとに判定するパターン判定回路7を備え、各被判定画素が斜線を構成する画素であるかなどを判定する。そして、各被判定画素についてのパターン判定回路7による判定結果に応じ、各被判定画素に対応する画素データに対して施す演算内容を可変とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力画像の画像処理を行う画像処理装置に関する。
携帯電話機や携帯ゲーム機など、小型の表示画面を持つ携帯機器が普及している。通常は携帯機器の表示画面上で画像を閲覧するといった個人での使用となるが、画像データをテレビなどの画像表示装置に出力し、画像を大画面に表示することにより多人数で見て楽しむといった使い方も可能となっている。
小型の表示画面では精細に見える画像もテレビなどの大きな画面に出力する場合は、解像度が充分ではなく、特にゲーム画面や文字などのドット単位で描かれた画像では斜線部のジャギーが目立つことも多い。
画像を滑らかにする処理として、加重平均フィルタによる平滑化処理が一般的に知られている。また、画像の高解像度化が可能である場合は、下記特許文献1のように画素間に中間色の画素を補間したり、下記特許文献2のように画素間を線形補間したりする方法などが考えられている。
携帯機器の液晶表示部などに対する画像では、通常、水平方向と垂直方向のデータ密度(画素密度)は同じである。一方で、テレビなどで使用されているNTSC(National Television Standards Committee)の規格では、垂直方向に対して水平方向のデータ密度が倍となっている。このため、携帯機器用の画像をテレビにて表示するという用途においては水平方向の補間による平滑化処理が可能になり、このような用途に対して下記特許文献1及び2のような技術が提案されている。
しかしながら、上記の従来技術では画面全体に均一な処理が施されてしまうため、パターンによっては境界部が過度にぼやけてしまい、鮮明度が失われる場合が多い。例えば、小さいパターン(図形)や文字、縦横線に対して他の部分と同じ均一の処理を施してしまうと、境界部がぼけて画像のメリハリがなくなってしまう。この点に鑑み、下記特許文献3では、画像の隣接画素の相互関係を考慮して処理することで鮮明度を改善する方法を提案している。特許文献3では、隣接画素の縦横斜めの各差を求め、その大きさに基づいて平滑化するかどうかを決めている。
特開平3−141788号公報 特開平4−141787号公報 特開平6−326868号公報
上述したように、画面全体に均一な処理を施してしまうと、画像内の全ての境界部が滑らかになってしまうため、鮮明度が低下し、画像全体がぼやけた感じに見えてしまう。特に、小さな図形や文字が見にくくなったり、縦横線が不鮮明になったりするなどの弊害が生じる。また、特許文献1及び2にて採用されている補完による平滑化処理は、高解像度化を前提としているため、解像度を変更しない等倍表示の場合には適用できない、といった問題がある。
また、特許文献3の手法を用いた場合、小さなパターンや文字に対しては平滑化は適用されないため鮮明度は保たれる。しかしながら、その逆の作用として、それら(小さなパターン等)を構成する斜線部も平滑化されないことになるため、画質の改善効果は不十分である。
本発明は、上記の点に鑑み、画像のパターンに応じた適切な画像処理を実現しうる画像処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る画像処理装置は、演算手段を用いて入力画像の画像処理を行う画像処理装置であって、前記入力画像を構成する各画素を被判定画素とし、前記被判定画素と前記被判定画素の周辺画素とから成る画素ブロックの画素データを受けて前記画素ブロック内の被判定画像パターンと予め定められた基準画像パターンとの一致または不一致を前記被判定画素ごとに判定するパターン判定手段を、備え、前記演算手段は、各被判定画素についての前記パターン判定手段による判定結果に応じ、各被判定画素に対応する画素データに対して施す演算内容を可変とすることを特徴とする。
上記構成によれば、画素ごとに周辺画素を考慮した最適な画像処理を行うことが可能となる。適切な基準画像パターンを用意すれば、例えば、斜線部を滑らかにしつつ小さいパターンや文字、縦横線を鮮明に保つといった画像処理が可能となる。また、被判定画像パターンと予め定められた基準画像パターンとの一致/不一致を判定するという簡素な判定処理によって、各画素データに対して施す演算内容を決定しているので、処理が高速であり且つ小規模で構成できる。
例えば、前記パターン判定手段は、前記被判定画素ごとに、前記被判定画像パターンと前記基準画像パターンとの一致または不一致を判定することにより前記被判定画素が斜線を構成する画素であるか否かを判定し、前記演算手段は、前記パターン判定手段によって斜線を構成する画素であると判定された被判定画素に対応する画素データに対して、平滑化演算を施す。
これにより、斜線部が平滑化されて滑らかに表現される。
また、具体的には例えば、前記演算手段は、各被判定画素を被演算画素として取り扱い、各被判定画素についての前記パターン判定手段による判定結果に応じた演算を各被判定画素に対応する前記被演算画素の画素データに対して施して、該演算後の各画素データを出力し、当該画像処理装置は、前記演算手段の出力データにて構成される出力画像データを出力する出力画像データ作成手段を更に備えている。
そして例えば、前記演算手段は、前記被判定画素ごとに、前記パターン判定手段による判定結果に応じた加重平均係数の組を予め用意された複数の加重平均係数の組の中から選択する係数選択手段と、選択された前記組の加重平均係数に従って、前記被判定画素に対応する前記被演算画素の画素データに、周辺画素を考慮した加重平均演算を施す加重平均演算手段と、を備えている。
これにより、1組の加重平均演算手段にて、画像のパターンに応じた様々な演算の使い分け(平滑化や鮮鋭化等)が可能となる。
また例えば、当該画像処理装置は、入力画像に対して出力画像の特定方向の画素数をm倍(mは2以上の整数)して出力するものであり、前記特定方向は水平方向又は垂直方向であり、前記入力画像の前記特定方向の各画素間に(m−1)個の補間画素を補間することにより、前記入力画像の前記特定方向の画素数をm倍して出力する画素数変換手段を更に備え、前記演算手段は、前記画素数のm倍後の各画素を被演算画素として取り扱い、各被判定画素についての前記パターン判定手段による判定結果に応じた演算を各被判定画素に対応する前記被演算画素の画素データに対して施して、該演算後の各画素データを出力し、当該画像処理装置は、前記演算手段の出力データにて構成される、前記入力画像の前記特定方向の画素数がm倍された出力画像データを出力する出力画像データ作成手段を更に備えている。
また例えば、当該画像処理装置は、入力画像に対して出力画像の水平方向及び垂直方向の画素数を、夫々m倍及びn倍(m及びnは2以上の整数)して出力するものであり、前記入力画像の水平方向の各画素間に(m−1)個の補間画素を補間し且つ前記入力画像の垂直方向の各画素間に(n−1)個の補間画素を補間することにより、前記入力画像の水平方向及び垂直方向の画素数を、夫々m倍及びn倍して出力する画素数変換手段を更に備え、前記演算手段は、前記画素数のm倍及びn倍後の各画素を被演算画素として取り扱い、各被判定画素についての前記パターン判定手段による判定結果に応じた演算を各被判定画素に対応する前記被演算画素の画素データに対して施して、該演算後の各画素データを出力し、当該画像処理装置は、前記演算手段の出力データにて構成される、前記入力画像の水平方向及び垂直方向の画素数が夫々m倍及びn倍された出力画像データを出力する出力画像データ作成手段を更に備えている。
上記のように構成すれば、水平方向や垂直方向のデータ密度を増大させて表示する場合でも、画像のパターンに応じた最適な画像処理を行うことが可能となる。例えば、補間された部分を滑らかに描写するといったことが可能となり、また更に、小さいパターンや文字、縦横線の鮮明さを保ちつつ斜線部が滑らかにされた拡大画像を得る、といったことが可能となる。
そして、これらの場合にも例えば、前記演算手段は、前記被判定画素ごとに、前記パターン判定手段による判定結果に応じた加重平均係数の組を予め用意された複数の加重平均係数の組の中から選択する係数選択手段と、選択された前記組の加重平均係数に従って、前記被判定画素に対応する前記被演算画素の画素データに、周辺画素を考慮した加重平均演算を施す加重平均演算手段と、を備えている。
また具体的には例えば、前記周辺画素は、前記被判定画素に隣接する4つの画素を含み、その4つの画素を第1、第2、第3及び第4周辺画素とした場合、第1周辺画素と第4周辺画素を結ぶ直線及び第2周辺画素と第3周辺画素を結ぶ直線は、それぞれ画像の水平方向及び垂直方向に平行であり、前記パターン判定手段は、前記被判定画素ごとに、前記被判定画素の色と第1〜第4周辺画素の色の夫々との一致、近似又は非近似を少なくとも判定することにより、前記被判定画像パターンと前記基準画像パターンとの一致または不一致を判定する。
また例えば、前記基準画像パターンには、前記被判定画素の色と第1〜第4周辺画素の色の全てとが非近似である点画像パターンと、前記被判定画素の色と第1及び第4周辺画素の色が一致もしくは近似しているか、または、前記被判定画素の色と第2及び第3周辺画素の色が一致もしくは近似している水平線/垂直線画像パターンと、前記被判定画素の色と第1〜第4周辺画素の色の内の何れか1つのみが一致又は近似している端部画像パターンの、何れかまたは全てが含まれている。
そして例えば、前記基準画像パターンには、前記点画像パターンと前記水平線/垂直線画像パターンと前記端部画像パターンとが全て含まれており、前記演算手段は、前記パターン判定手段によって、前記被判定画像パターンが前記点画像パターン、前記水平線/垂直線画像パターン及び前記端部画像パターンの全てと不一致であると判定された被判定画素に対応する画素データに対して第1の平滑化演算を実行するとよい。
これにより、斜線部とも捉えることができる部分の画像を選択的に滑らかにすることができる。
更に例えば、前記演算手段は、前記パターン判定手段によって、前記被判定画像パターンが前記点画像パターン、前記水平線/垂直線画像パターン及び前記端部画像パターンの何れかと一致すると判定された被判定画素に対応する画素データに対して、平滑化演算の実行を禁止するか、或いは、前記第1の平滑化演算よりも平滑化の程度が小さい平滑化演算を実行するようにしてもよい。
これにより、線などに対する過度の平滑化が抑制され、メリハリのある画像を得ることが可能となる。
上述した通り、本発明に係る画像処理装置によれば、画像のパターンに応じた適切な画像処理の実現が可能となる。例えば、画像処理後の画像をテレビ等の大画面に表示した場合でも、ジャギーの目立たない、メリハリのある視覚的に表示品位の高い画像を描写することが可能となる。
<<第1実施形態>>
以下、本発明の実施の形態に係る画像処理システムについて図面を参照して具体的に説明する。図1は、第1実施形態に係る画像処理システム(画像表示用変換システム)1のブロック構成図である。
画像処理システム1は、与えられた入力画像データを格納し、後段に対するデータの入力タイミング調整を行うための入力画像データ用メモリ2と、画像データの出力タイミング調整を行うための出力画像データ用メモリ3と、出力画像データ用メモリ3から出力される画像データをテレビ等の表示装置用の信号に変換するNTSC(National Television Standards Committee)エンコーダ4と、画像平滑化フィルタ回路5と、を有して構成される。
画像平滑化フィルタ回路5は、縦3画素×横3画素(後述する画素ブロック)の加重平均演算用の画素データを一時的に格納する演算用データ保持回路6と、パターン判定回路7と、係数選択回路8と、加重平均演算回路9と、を有して構成される。
入力画像データ用メモリ2は、携帯電話機や携帯型コンピュータ、携帯型ゲーム機等の携帯機器(不図示)から出力された、画像処理システム1への入力画像を表す画像データを入力画像データとして受ける。或いは、画像処理システム1全体が携帯機器に内蔵され、入力画像データ用メモリ2は、その携帯機器内の図示されない演算回路やメモリから出力された画像データを入力画像データとして受ける。
入力画像データによって表される画像(入力画像)は、マトリクス状に配置された複数の画素によって構成される。入力画像データによって表される画像は、縦方向(垂直方向)に320画素、横方向(水平方向)に240画素の合計320×240個の画素P[p、q]によって構成されており(pは0〜319の整数、qは0〜239の整数)、入力画像データは各画素P[p、q]の輝度及び色(色相)を特定する合計320×240個の画素データによって構成されている。勿論、本発明において、縦方向や横方向の画素数は、320や240に限定されない。
各画素データによって、各画素における赤成分の強度を示すR信号値、緑成分の強度を示すG信号値、及び青成分の強度を示すB信号値が特定される。各画素データにおいて、R信号値が増加すればするほど赤成分の強度が増加し、G信号値が増加すればするほど緑成分の強度が増加し、B信号値が増加すればするほど青成分の強度が増加するものとする。
画像平滑化フィルタ回路5は、各画素の画素データに対して、周辺画素の画素データを考慮した演算を施す。その演算を行うために必要な3ライン分の入力画像データが与えられるまで、入力画像データは入力画像データ用メモリ2に書き込まれて保持される。入力画像データ用メモリ2に保持された画素データ(画像データ)は、演算用データ保持回路6に順次供給される。
演算用データ保持回路6は、1つの画素(例えば、画素P[50、100])を中心とする9画素分の画素データを一時的に保持し、それらの9画素分の画素データを出力する。その出力後、演算用データ保持回路6は、他の画素(例えば、画素P[50、101])を中心とする9画素分の画素データを一時的に保持し、それらの9画素分の画素データを出力する。
このように、演算用データ保持回路6は、各画素P[p、q]を中心とする9画素分の画素データを一時的に保持し、各画素P[p、q]についての9画素分の画素データを、順次、出力する。
上記の9画素の配置を図2に示す。着目した画素をP5で表した場合、画素P5の左側、右側、上側及び下側に隣接する画素を、夫々周辺画素P2、P8、P4及びP6と呼び、周辺画素P2の上側及び下側に隣接する画素を、夫々周辺画素P1及びP3と呼び、周辺画素P8の上側及び下側に隣接する画素を、夫々周辺画素P7及びP9と呼ぶ。そして、画素P5と周辺画素P1〜P4及びP6〜P9とから成る9つの画素を画素ブロックと呼ぶ。尚、周辺画素P1〜P4及びP6〜P9を、以下、単に画素P1〜P4及びP6〜P9と呼ぶこともある。
画素P5を中心として考えた場合における左右方向及び上下方向は、それぞれ、画像の水平方向(横方向)及び垂直方向(縦方向)に一致しているものとする。
パターン判定回路7は、演算用データ保持回路6から順次出力される上記の9画素分の画素データ(画素ブロックを構成する画素P1〜P9の画素データ)を受け、各画素P[p、q]が斜線を構成する画素であるか否かを画素ごとに判定する。この判定の対象となる各画素P[p、q]を被判定画素と呼ぶことする。
演算用データ保持回路6から出力される画素P[p、q]についての9画素分の画素データは、画素P[p、q]を画素P5(被判定画素P5)とする画素ブロックの画素P1〜P9の画素データと一致する。
パターン判定回路7による上記判定を実現するためのパターン判定回路7の一構成例を図3に示す。
図3に示す如く、パターン判定回路7は、点判定回路10と、水平線/垂直線判定回路11と、端部判定回路(鋭角頂点判定回路)12と、点判定回路10、水平線/垂直線判定回路11及び端部判定回路12の各出力信号を3つの入力端子にて受ける斜線判定回路13を有して構成される。斜線判定回路13は3入力のNOR回路から構成される。
パターン判定回路7は、被判定画素が鮮鋭さを保つべき「点」、「水平線/垂直線」または「端部(鋭角頂点)」を構成するかを、点判定回路10、水平線/垂直線判定回路11及び端部判定回路12によって判定し、その何れにも該当しない被判定画素を斜線を構成する画素と判定する。斜線を構成すると判定された被判定画素の画素データは、係数選択回路8と加重平均演算回路9とからなる演算手段によって平滑化される。
或る1つの被判定画素(例えば、画素P[50、100])について着目し、図4〜図6を用いて点判定回路10、水平線/垂直線判定回路11及び端部判定回路12の動作を説明する。上述の如く、着目した被判定画素をP5で表し、その周辺画素をP1〜P4及びP6〜P9で表す。
点判定回路10、水平線/垂直線判定回路11及び端部判定回路12は、夫々、被判定画素P5の画素データによって特定される被判定画素P5の色が、周辺画素P2、P4、P6及びP8の画素データによって特定される周辺画素P2、P4、P6及びP8の色の夫々と一致しているか、或いは近似しているか、或いは非近似であるかを判定する。点判定回路10、水平線/垂直線判定回路11及び端部判定回路12の各判定において、他の周辺画素(P1、P3、P7及びP9)の色は考慮されない。
被判定画素P5の色と周辺画素P2の色との関係を判定する場合を例にとって、色の一致、近似及び非近似について説明する。勿論、被判定画素P5の色と他の周辺画素との色との間でも同様の判定が行われる。
被判定画素P5の画素データによって特定されるR信号値、G信号値及びB信号値と、周辺画素P2の画素データによって特定されるR信号値、G信号値及びB信号値とが全て一致する場合、被判定画素P5の色と周辺画素P2の色は一致していると判断される。
被判定画素P5の色と周辺画素P2の色が一致していない場合において、被判定画素P5の画素データによって特定されるR信号値と周辺画素P2の画素データによって特定されるR信号値との差分、被判定画素P5の画素データによって特定されるG信号値と周辺画素P2の画素データによって特定されるG信号値との差分、及び被判定画素P5の画素データによって特定されるB信号値と周辺画素P2の画素データによって特定されるB信号値との差分の3つの差分を考える。被判定画素P5の色と周辺画素P2の色が一致していない場合において、それらの3つの差分の全てが所定の判定閾値以下ならば被判定画素P5の色と周辺画素P2の色は近似していると判断され、3つの差分の少なくとも1つが上記判定閾値を超えていれば被判定画素P5の色と周辺画素P2の色は非近似であると判断される。
例えば、各画素データによって特定されるR信号値、G信号値及びB信号値が、夫々、8ビットのデジタル値(0〜255)で表現されるとし、被判定画素P5の画素データによって特定されるR信号値、G信号値及びB信号値が夫々100、120及び50である場合を考える。更に、上記の判定閾値が「3」であるとする。
この場合において、周辺画素P2のR信号値、G信号値、B信号値が夫々100、120及び50であるとき、被判定画素P5の色と周辺画素P2の色は一致していると判断される。また、周辺画素P2のR信号値、G信号値、B信号値が夫々102、118及び50であるとき、被判定画素P5の色と周辺画素P2の色は近似していると判断される。また、周辺画素P2のR信号値、G信号値、B信号値が夫々104、120及び50であるとき、被判定画素P5の色と周辺画素P2の色は非近似であると判断される。
点判定回路10は、被判定画素P5の色と周辺画素P2、P4、P6及びP8の色の全てとが非近似となっている場合にのみ、被判定画素P5が「点」を構成する画素であると判断して「1」を表すデジタル信号(例えば、ハイレベルの信号)を出力し、それ以外の場合に「0」を表すデジタル信号(例えば、ローレベルの信号)を出力する。
被判定画素P5の色と周辺画素P2、P4、P6及びP8の色の全てとが非近似となっている場合、画素P1〜P9の画素データによって特定される画素ブロック内の画像パターン(以下、「被判定画像パターン」という)は、例えば図4に示す如く、被判定画素P5の色が黒で、周辺画素P2、P4、P6及びP8の色が白となっている。このように、点判定回路10は、被判定画素P5の色と周辺画素P2、P4、P6及びP8の色の全てとが非近似となる点画像パターン(図4)と被判定画像パターンとの一致または不一致を判定して、一致の場合に「1」を表すデジタル信号を出力し、不一致の場合に「0」を表すデジタル信号を出力する。
水平線/垂直線判定回路11は、図5(a)に示す如く、被判定画素P5の色と被判定画素P5に水平方向にて隣接する周辺画素P2及びP8の色とが一致または近似している場合に、被判定画素P5が「水平線」を構成する画素であると判断して「1」を表すデジタル信号を出力する。被判定画素P5が「水平線」を構成する画素であるか否かを判定するに当たり、周辺画素P4及びP6の色は考慮されない。
また、水平線/垂直線判定回路11は、図5(b)に示す如く、被判定画素P5の色と被判定画素P5に垂直方向にて隣接する周辺画素P4及びP6の色とが一致または近似している場合に、被判定画素P5が「垂直線」を構成する画素であると判断して「1」を表すデジタル信号を出力する。被判定画素P5が「垂直線」を構成する画素であるか否かを判定するに当たり、周辺画素P2及びP8の色は考慮されない。
被判定画素P5が「水平線」を構成する画素であるとも「垂直線」を構成する画素であるとも判断されない場合、水平線/垂直線判定回路11は、「0」を表すデジタル信号を出力する。
このように、水平線/垂直線判定回路11は、被判定画素P5が水平線或いは垂直線を構成することに対応する水平線/垂直線画像パターン(図5(a)又は(b))と被判定画像パターンとの一致または不一致を判定して、一致の場合に「1」を表すデジタル信号を出力し、不一致の場合に「0」を表すデジタル信号を出力する。
端部判定回路12は、4つの周辺画素P2、P4、P6及びP8の色の内の何れか1つのみが被判定画素P5の色と一致または近似している場合に、被判定画素P5が「端部(鋭角頂点)」を構成する画素であると判断して「1」を表すデジタル信号を出力し、それ以外の場合には「0」を表すデジタル信号を出力する。
具体的には、図6(a)に示す如く被判定画素P5の色と周辺画素P2の色が一致若しくは近似しており且つ被判定画素P5の色と周辺画素P4、P6及びP8の色が非近似である場合、或いは、図6(b)に示す如く被判定画素P5の色と周辺画素P4の色が一致若しくは近似しており且つ被判定画素P5の色と周辺画素P2、P6及びP8の色が非近似である場合、或いは、図6(c)に示す如く被判定画素P5の色と周辺画素P6の色が一致若しくは近似しており且つ被判定画素P5の色と周辺画素P2、P4及びP8の色が非近似である場合、或いは、図6(d)に示す如く被判定画素P5の色と周辺画素P8の色が一致若しくは近似しており且つ被判定画素P5の色と周辺画素P2、P4及びP6の色が非近似である場合に「1」を表すデジタル信号を出力し、それ以外の場合には「0」を表すデジタル信号を出力する。
このように、端部判定回路12は、被判定画素P5が端部を構成することに対応する端部画像パターン(図6(a)、(b)、(c)又は(d))と被判定画像パターンとの一致または不一致を判定して、一致の場合に「1」を表すデジタル信号を出力し、不一致の場合に「0」を表すデジタル信号を出力する。
上記の点画像パターン、水平線/垂直線画像パターン及び端部画像パターンは、全て、被判定画像パターンとの比較に供される基準画像パターンとなっており、それらの基準画像パターンに関する情報はパターン判定回路7内に格納されている。
斜線判定回路13は、点判定回路10、水平線/垂直線判定回路11及び端部判定回路12からの出力信号が全て「0」である場合、着目した被判定画素P5が斜線を構成する画素であると判定し、「1」のデジタル信号を出力する。一方、点判定回路10、水平線/垂直線判定回路11及び端部判定回路12からの出力信号の少なくとも1つが「1」である場合、着目した被判定画素P5が斜線を構成する画素ではないと判定し、「0」のデジタル信号を出力する。
このように、パターン判定回路7では、被判定画素の色とそれを囲む4つの周辺画素の色とを比較し、その比較結果の単純な判別を行うことで斜線判別を行っている。
パターン判定回路7による被判定画像パターンと基準画像パターンとの一致/不一致の判定は、各画素P[p、q]を被判定画素として被判定画素ごとに行われ、その判定結果(斜線判定回路13の出力信号)は、順次、係数選択回路8に送られる。
係数選択回路(加重平均係数選択回路)8は、加重平均演算回路9にて使用される加重平均係数の組を複数組保持しており、パターン判定回路7による判定結果(斜線判定回路13の出力信号)に応じて、加重平均演算回路9が実際に使用する加重平均係数の組を選択して加重平均演算回路9に供給する。
加重平均演算回路9は、各画素P[p、q]を加重平均演算の対象となる被演算画素として取り扱い、演算用データ保持回路6から順次出力される上記の9画素分の画素データと係数選択回路8から供給される加重平均係数の組を用いて、各被演算画素の画素データに対して加重平均演算を実行する。
本実施形態においては、被判定画素と被演算画素は一致する。具体的には例えば、画素P[50、100]を被判定画素とするパターン判定回路7による判定結果に応じて選択された加重平均係数の組を用いて、加重平均演算回路9は、被演算画素としての画素P[50、100]の画素データに対して加重平均演算を施し、その加重平均演算後の画素データを画素P[50、100]に対応する出力用画素データとして出力する。
つまり、変数p及びqを用いて一般化すると、画素P[p、q]を被判定画素とするパターン判定回路7による判定結果に応じて選択された加重平均係数の組を用いて、加重平均演算回路9は、被演算画素としての画素P[p、q]の画素データに対して加重平均演算を施し、その加重平均演算後の画素データを画素P[p、q]に対応する出力用画素データとして出力する。各画素P[p、q]に対応する各出力用画素データは、順次、加重平均演算回路9から出力画像データ用メモリ3に出力される。
図7に、加重平均演算回路9の内部構成の一例を示す。図7の加重平均演算回路9は、3×3の加重平均演算を施す回路となっている。係数選択回路8から出力される加重平均係数の組は、画素P1〜P9に対応する9つの加重平均係数K1〜K9を含んでいる。被演算画素をP5とした場合における画素P1〜P9の画素データを、夫々D1〜D9とする。画素データD1〜D9の配置例を図8(a)のように表した場合、加重平均係数K1〜K9の配置例は図8(b)のようになる。つまり、画素データD1〜D9は、夫々、加重平均係数K1〜K9と掛け合わされることになる。
乗算回路14、15、16、・・・、22は、夫々、加重平均係数K1と画素データD1との積、加重平均係数K2と画素データD2との積、加重平均係数K3と画素データD3との積、・・・、加重平均係数K9と画素データD9との積を算出して出力する。加算回路23、24、25、26は、夫々、乗算回路14及び15の出力値の和、乗算回路16及び17の出力値の和、乗算回路18及び19の出力値の和、乗算回路20及び21の出力値の和を算出して出力する。
加算回路27、28は、夫々、加算回路23及び24の出力値の和、加算回路25及び26の出力値の和を算出して出力する。加算回路29は、加算回路27及び28の出力値の和を算出して出力する。加算回路30は、加算回路29及び乗算回路22の出力値の和を算出し、その算出値を出力用画素データとして出力する。
被演算画素P5の画素データD5に対する出力用画素データをY(P5)とした場合、Y(P5)は、下記式(1)によって表されることになる。
Y(P5)=(K1×D1)+(K2×D2)+(K3×D3)+(K4×D4)+(K5×D5)+(K6×D6)+(K7×D7)+(K8×D8)+(K9×D9)
・・・(1)
加重平均係数K1〜K9の数値の組み合わせを適切に設定することにより、画像への効果として平滑化(ソフトネス)効果や鮮鋭化(シャープネス)効果が得られ、また、平滑化や鮮鋭化の程度を調節することが可能である。被演算画素以外の画素に対応する加重平均係数を正の値にすれば(但しゼロを含んでいてもよい)平滑化効果が得られ、負の値にすれば(但しゼロを含んでいてもよい)鮮鋭化効果が得られる。
具体的には例えば、加重平均係数K1〜K9の比を、図9(a)に示す如く、
K1:K2:K3:K4:K5:K6:K7:K8:K9=0:1:0:1:4:1:0:1:0
、とすれば、被演算画素P5の画像が平滑化される。このような、画像を平滑化させる加重平均係数K1〜K9の組を、以下「平滑化用係数組」という。
一方、加重平均係数K1〜K9の比を、図9(b)に示す如く、
K1:K2:K3:K4:K5:K6:K7:K8:K9=0:−1:0:−1:10:−1:0:−1:0
、とすれば、被演算画素P5の画像が鮮鋭化される。このような、画像を鮮鋭化させる加重平均係数K1〜K9の組を、以下「鮮鋭化用係数組」という。
また、加重平均係数K1〜K9の比を、図9(c)に示す如く、
K1:K2:K3:K4:K5:K6:K7:K8:K9=0:0:0:0:1:0:0:0:0
、とすれば、被演算画素P5の画像はオリジナルのままとなる。即ち、出力用画素データY(P5)は、被演算画素の画素データD5と同じとなる。このような、画像をオリジナルのままに維持する加重平均係数K1〜K9の組を、以下「非処理用係数組」という。尚、加重平均係数K1〜K9の総和は、常に1とされる。
そして例えば、斜線判定回路13の出力が「1」となり、パターン判定回路7によって斜線を構成する画素であると判定された被判定画素(被演算画素)に対しては、平滑化用係数組が選択され、平滑化演算が施される。一方、斜線判定回路13の出力が「0」となり、パターン判定回路7によって斜線を構成する画素ではないと判定された被判定画素(被演算画素)に対しては、非処理用係数組が選択される。即ち、平滑化演算の実行が禁止される。
出力画像データ用メモリ3は、加重平均演算回路9から出力される出力用画素データを次々と受け、後段のNTSCエンコーダ4へのデータ出力タイミングの調整を図りながら画像処理システム1から出力されるべき出力画像を表す出力画像データを出力する。
図10に示すオリジナルの入力画像に対して一般的な加重平均フィルタを用いた場合の出力画像は、例えば図11のようになり、境界部等が過度に平滑化されてしまう。一方、図10に示すオリジナルの入力画像に対して、パターン判定を適用した加重平均フィルタを用いた場合の出力画像(画像処理システム1の出力画像)は、例えば図12のようになる。図12に示すように、本実施形態に係る画像処理システム1では、解像度を変えることなく、小さいパターンや文字、縦横線は鮮明に描写されており、且つ斜線部は平滑化されている。このため、テレビなどの大画面に表示した際に、ジャギーの目立たない、メリハリのある視覚的に表示品位の高い画像を描写することが可能となる。尚、図10中の符号60及び図12中の符号61については、後述する。
また、上述の説明では、処理内容の単純化のため、パターン判定回路7における処理が斜線か否かの2択の判定となっているが、「点」の場合と、「垂直線/水平線」の場合と、「端部(鋭角頂点)」の場合と、「斜線」の場合とで、加重平均係数K1〜K9の組を互いに変えるようにしてもよい。
例えば、図13に示す如く、点判定回路10の出力、水平線/垂直線判定回路11の出力、端部判定回路12の出力、及び斜線判定回路13の出力が、独立に取り出されて係数選択回路8に供給されるように、パターン判定回路7(及び係数選択回路8)を変形する。
そして、例えば、斜線判定回路13の出力が「1」となり、斜線を構成する画素であると判定された被判定画素(被演算画素)に対して、係数選択回路8は、第1の平滑化用係数組を選択する。これにより、その画素の画像は平滑化される。また例えば、点判定回路10の出力が「1」となり、点を構成する画素であると判定された被判定画素(被演算画素)に対しては、係数選択回路8は鮮鋭化用係数組を選択する。これにより、その画素の画像は鮮鋭化される。
また例えば、水平線/垂直線判定回路11の出力が「1」となり、水平線または垂直線を構成する画素であると判定された被判定画素(被演算画素)に対しては、係数選択回路8は、第2の平滑化用係数組を選択する。これにより、その画素の画像は平滑化される。また例えば、端部判定回路12の出力が「1」となり、端部を構成する画素であると判定された被判定画素(被演算画素)に対しては、係数選択回路8は、非処理用係数組を選択する。これにより、その画素の画像はオリジナルのままとなる。
上記の第1の平滑化用係数組と第2の平滑化用係数組は、共に画像を平滑化させる加重平均係数K1〜K9の組であるが、水平線または垂直線に対する過度の平滑化を防止すべく、第2の平滑化用係数組を用いた場合における平滑化の程度を、第1の平滑化用係数組におけるそれよりも小さくすると良い。
具体的には例えば、第1の平滑化用係数組における加重平均係数K1〜K9の比を、図9(a)に示す如く、
K1:K2:K3:K4:K5:K6:K7:K8:K9=0:1:0:1:4:1:0:1:0
、とした場合、第2の平滑化用係数組における加重平均係数K1〜K9の比を、
K1:K2:K3:K4:K5:K6:K7:K8:K9=0:1:0:1:8:1:0:1:0
とする。
このように、被判定画素(被演算画素)を含む画素ブロックの画像パターンを詳細に判別し、その判別の結果に応じて平滑化や鮮鋭化、更にはそれらの程度を使い分けることにより、出力画像の最適化を図ることも可能である。また、加重平均演算に用いる加重平均係数の組を、予め用意された複数の組から選択するという構成を採用しているため、係数の組さえ必要な分用意しておけば、加重平均演算を行う1組の演算回路(加重平均演算回路9)にて平滑化、鮮鋭化等を含めた様々な演算の使い分けが容易に実現できる。
また、点を構成する画素であると判定された被判定画素(被演算画素)に対して平滑化用係数組または非処理用係数組を選択することも可能であるし、水平線または垂直線を構成する画素であると判定された被判定画素(被演算画素)に対して鮮鋭化用係数組または非処理用係数組を選択することも可能であるし、端部を構成する画素であると判定された被判定画素(被演算画素)に対して平滑化用係数組または鮮鋭化用係数組を選択することも可能である。
また、回路規模の最小化を優先し、被判定画素と被判定画素の上下左右の4点を用いてパターン判定を行う例を示したが、被判定画素を中心として囲む8画素(図2のP1〜P4及びP6〜P9)の画素データの全てを利用してパターン判定を行ったり、被判定画素を中心として囲む、5×5の領域中の25画素の画素データを利用してパターン判定を行ったりすることも可能である。パターン判定に用いる周辺画素の総数を増加させることにより、より高度な判定が可能となり、視覚的に品質の高い出力画像を得ることが可能となる。
例えば、図10の符号60の部分の画素は、図3のパターン判定回路7によって点、水平線、垂直線及び端部の何れをも構成しない画素(即ち、斜線を構成する画素)であると判定される。このため、符号60の部分の画素の画素データには平滑化演算が施され、出力画像において、その部分は中間色となる(図12の符号61の部分を参照)。仮に、その部分が中間色となることを避けたいのなら、例えば、被判定画素を中心として囲む8画素(図2のP1〜P4及びP6〜P9)の画素データの全てを利用してパターン判定を行うようにすればよい。勿論、5×5の領域中の25画素の画素データを利用してパターン判定を行っても、上記の中間色の出現を回避することは可能である。
尚、入力画像の端の画素(例えば、画素P[0,0])に対しては、隣接する画素が不足しているため画素ブロックは定義されない。このため、例えば、入力画像の端の画素の画素データは、そのまま出力用画素データとして出力画像データ用メモリ3に与えられる。
<<第2実施形態>>
次に、本発明に係る画像処理システムの出力画像をテレビに表示する場合を想定した、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は第1実施形態を変形したものである。図14は、第2実施形態に係る画像処理システム(画像表示用変換システム)1aのブロック構成図である。図14において、図1と同一の部分には同一の符号を付してある。
図14の画像処理システム1aでは、演算用データ保持回路6と加重平均演算回路9との間に画素数変換回路(画像データ変換回路)40が挿入されている。画素数変換回路40は、画像平滑化フィルタ5aに含まれる。この画素数変換回路40が挿入されている点を除いて、図1の画像処理システム1と図14の画像処理システム1aは同じ構成となっている。但し、図14においては、画素数変換回路40の追加に伴い、画像平滑化フィルタ回路を表す符合が図1における「5」から「5a」に置換されている。
画像処理システム1aへの入力画像データは、水平方向と垂直方向のデータ密度(画素密度)が同じとなっている。画像処理システム1aは、水平方向のデータ密度(画素密度)を垂直方向に対して倍にした出力画像データをテレビに出力する。つまり、例えば、画像処理システム1aは、画像処理システム1aへの入力画像が縦方向(垂直方向)に320画素、横方向(水平方向)に240画素の合計320×240個の画素P[p、q]によって構成されている場合に、縦方向(垂直方向)に320画素、横方向(水平方向)に480画素の合計320×480個の画素によって構成された出力画像を出力する。
演算用データ保持回路6から順次出力される各画素P[p,q]についての画素ブロック内の画素データを、第1実施形態の図8(a)と同じく、画素データD1〜D9として説明する。演算用データ保持回路6は、各画素P[p,q]を画素P5とする画素データD1〜D9をパターン判定回路7と画素数変換回路40に対して供給する。
画素数変換回路40は、演算用データ保持回路6からの画素P1〜P9の画素データD1〜D9を、図15(a)及び(b)に示すような、画素P1A、P1B、P2A、P2B、P3A、P3B、・・・、P9A及びP9Bの画素データD1、D1、D2、D2、D3、D3、・・・、D9及びD9に変換する。
画素P1A、P2A、P3A、P4A、P5A、P6A、P7A、P8A及びP9Aは、それぞれ画素P1、P2、P3、P4、P5、P6、P7、P8及びP9と等しいと考えることができる。P1B、P2B、P3B、P4B、P5B、P6Bは、それぞれ画素P1とP4、画素P2とP5、画素P3とP6、画素P4とP7、画素P5とP8、画素P6とP9の間に補間された補間画素であると考えることできる。P7B、P8B、P9Bは、画素P7と画素P7の右側に隣接する画素との間、画素P8と画素P8の右側に隣接する画素との間、画素P9と画素P9の右側に隣接する画素との間、に補間された補間画素であると考えることできる。
画素P1A、P1B、P2A、P2B、P3A、P3B、・・・、P9A及びP9Bの画素データは、夫々、D1、D1、D2、D2、D3、D3、・・・、D9及びD9とされる。つまり、水平方向に同じデータを2つ並べる。
画素数変換回路40の変換によって得られた合計18個の画素(P1A等)の画素データ(D1等)は、加重平均演算回路9に供給される。このように、画素数変換回路40は、画像の水平方向の画素数を2倍にして出力することになる。
加重平均演算回路9は、画素P5A及びP5Bを加重平均演算の対象である被演算画素として取り扱う。画素P5Aの画素データD5に対する加重平均演算を行う際には、画素P5Aを中心とする9つの画素P1B、P2B、P3B、P4A、P5A、P6A、P4B、P5B及びP6Bの画素データ、即ち、画素データD1、D2、D3、D4、D5、D6、D4、D5及びD6が用いられる。
このため、画素P5Aの画素データD5に対する加重平均演算を行う際、図7の乗算回路14〜22の一方の入力には、夫々、画素データD1、D2、D3、D4、D5、D6、D4、D5及びD6が入力される。画素P5Aの画素データD5に対する出力用画素データをY(P5A)とした場合、Y(P5A)は、下記式(2)によって表されることになる。
Y(P5A)=(K1×D1)+(K2×D2)+(K3×D3)+(K4×D4)+(K5×D5)+(K6×D6)+(K7×D4)+(K8×D5)+(K9×D6)
・・・(2)
画素P5Bの画素データD5に対する加重平均演算を行う際には、画素P5Bを中心とする9つの画素P4A、P5A、P6A、P4B、P5B、P6B、P7A、P8A及びP9Aの画素データ、即ち、画素データD4、D5、D6、D4、D5、D6、D7、D8及びD9が用いられる。
このため、画素P5Bの画素データD5に対する加重平均演算を行う際、図7の乗算回路14〜22の一方の入力には、夫々、画素データD4、D5、D6、D4、D5、D6、D7、D8及びD9が入力される。画素P5Bの画素データD5に対する出力用画素データをY(P5B)とした場合、Y(P5B)は、下記式(3)によって表されることになる。
Y(P5A)=(K1×D4)+(K2×D5)+(K3×D6)+(K4×D4)+(K5×D5)+(K6×D6)+(K7×D7)+(K8×D8)+(K9×D9)
・・・(3)
パターン判定回路7による判定は、第1実施形態と同様、オリジナルの画素データを用いて行われ、その判定結果は、画素P5A及びP5Bの双方に適用される。
即ち、例えば、加重平均演算回路9は、画素P[50、100]を画素P5とする画素ブロックの画素データD1〜D9から生成された合計18個の画素(P1A等)の画素データ(D1等)を受けたとき、画素P[50、100]の画素データを自身の画素データとする画素P5A及びP5Bの双方に対して、画素P[50、100]を被判定画素として選択された加重平均係数の組を適用し、加重平均演算を行う。画素P[50、100]以外の画素P[p、q]についても同様である。
このように、加重平均演算回路9は、各被判定画素P5についてのパターン判定回路7による判定結果に応じた加重平均演算を各被判定画素P5に対応する被演算画素P5A及びP5Bの画素データに対して施す。
加重平均演算回路9にて算出された各出力用画素データは、順次、出力画像データ用メモリ3に出力される。出力画像データ用メモリ3は、加重平均演算回路9から出力される出力用画素データを次々と受け、後段のNTSCエンコーダ4へのデータ出力タイミングの調整を図りながら画像処理システム1aから出力されるべき出力画像を表す出力画像データを出力する。上述の説明から明らかなように、この出力画像データによって表される出力画像の水平方向の画素数は、入力画像のそれの2倍になっている。
図10に示すオリジナルの入力画像に対して、従来技術のように入力画像の全面に加重平均処理を行った場合における出力画像及び水平方向の各画素間を中間色で補間した場合における出力画像を夫々図16及び図17に示す。図10に示すオリジナルの入力画像に対する、本実施形態の画像処理システム1aの出力画像を、図18に示す。全面に加重平均処理を行った場合(図16)に比べて、本実施形態の出力画像は点や縦横線が鮮明に描写されていることが分かる。また、中間色補間の場合(図17)と比較しても、本実施形態の出力画像では、小さいパターンや文字、縦横線が鮮明であり、且つ斜線部についても滑らかに表現されている。
尚、入力画像に対して、出力画像の水平方向の画素数を2倍にする例を挙げたが、水平方向の画素数が3倍、4倍、5倍、・・・になるように変形することも可能である。水平方向の画素数を例えば3倍にする場合を、変形例1として考える。
変形例1では、図19(a)に示す如く、P1B、P2B、P3B、P4B、P5B、P6B、P7B、P8B及びP9Bの夫々の右側に隣接して画素P1C、P2C、P3C、P4C、P5C、P6C、P7C、P8C及びP9Cが画素数変換回路40において更に補間される。
また、図19(b)に示す如く、画素P1C、P2C、P3C、P4C、P5C、P6C、P7C、P8C及びP9Cの画素データも、P1B、P2B、P3B、P4B、P5B、P6B、P7B、P8B及びP9Bの画素データと同じく、夫々、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、D8及びD9とされる。
そして、画素P5A、P5B及びP5Cが被演算画素として取り扱われ、上述の同様の演算にて画素P5A、P5B及びP5Cについての出力用画素データY(P5A)、Y(P5B)及びY(P5C)が算出される。この場合、例えば、Y(P5A)は下記式(4)によって表され、Y(P5B)は下記式(5)によって表されることになる。
Y(P5A)=(K1×D1)+(K2×D2)+(K3×D3)+(K4×D4)+(K5×D5)+(K6×D6)+(K7×D4)+(K8×D6)+(K9×D6)
・・・(4)
Y(P5B)=(K1×D4)+(K2×D5)+(K3×D6)+(K4×D4)+(K5×D5)+(K6×D6)+(K7×D4)+(K8×D6)+(K9×D6)
・・・(5)
変形例1においても、パターン判定回路7による判定は、第1実施形態と同様、オリジナルの画素データを用いて行われ、その判定結果は、画素P5A、P5B及びP5Cの全てに適用される。
また、上述の画素数拡大の手法を垂直方向に適用することも可能である。つまり、入力画像に対して、出力画像の垂直方向の画素数が2倍(或いは3倍以上)となるように変形することも、勿論、可能である。
また更に、上述の画素数拡大の手法を水平方向と垂直方向の双方に対して適用することも可能である。即ち、入力画像に対して、出力画像の水平方向の画素数をm倍(mは2以上の整数)とし且つ垂直方向の画素数をn倍(nは2以上の整数)とすることも可能である。例えば、m=n=2の場合を、変形例2として考える。尚、mとnは同じ数値であってもよいし、異なる数値であってもよい。
変形例2では、図20(a)に示す如く、P1A、P2A、P3A、P4A、P5A、P6A、P7A、P8A及びP9Aの夫々の下側に隣接した画素P1C、P2C、P3C、P4C、P5C、P6C、P7C、P8C及びP9Cと、P1B、P2B、P3B、P4B、P5B、P6B、P7B、P8B及びP9Bの夫々の下側に隣接した画素P1D、P2D、P3D、P4D、P5D、P6D、P7D、P8D及びP9Dとが、画素数変換回路40において更に補間される。
また、図20(b)に示す如く、画素P1C、P2C、P3C、P4C、P5C、P6C、P7C、P8C及びP9Cの画素データも、P1B、P2B、P3B、P4B、P5B、P6B、P7B、P8B及びP9Bの画素データと同じく、夫々、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、D8及びD9とされ、且つ、画素P1D、P2D、P3D、P4D、P5D、P6D、P7D、P8D及びP9Dの画素データも、夫々、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、D8及びD9とされる。
そして、画素P5A、P5B、P5C及びP5Dが被演算画素として取り扱われ、上述の同様の演算にて画素P5A、P5B、P5C及びP5Dについての出力用画素データY(P5A)、Y(P5B)、Y(P5C)及びY(P5D)が算出される。この場合、例えば、Y(P5A)は下記式(6)によって表されることになる。
Y(P5A)=(K1×D1)+(K2×D2)+(K3×D2)+(K4×D4)+(K5×D5)+(K6×D5)+(K7×D4)+(K8×D5)+(K9×D5)
・・・(6)
変形例2においても、パターン判定回路7による判定は、第1実施形態と同様、オリジナルの画素データを用いて行われ、その判定結果は、画素P5A、P5B、P5C及びP5Dの全てに適用される。
即ち、例えば、加重平均演算回路9は、画素P[50、100]を画素P5とする画素ブロックの画素データD1〜D9から生成された6×6の合計36個の画素(P1A等)の画素データ(D1等)を受けたとき、画素P[50、100]の画素データを自身の画素データとする画素P5A、P5B、P5C及びP5Dの全てに対して、画素P[50、100]を被判定画素として選択された加重平均係数の組を適用し、加重平均演算を行う。画素P[50、100]以外の画素P[p、q]についても同様である。
このように、加重平均演算回路9は、各被判定画素P5についてのパターン判定回路7による判定結果に応じた加重平均演算を各被判定画素P5に対応するP5A、P5B、P5C及びP5Dの画素データに対して施す。
出力画像データ用メモリ3は、画像処理システム1aから出力されるべき出力画像を表す出力画像データを出力する。変形例2では、この出力画像データによって表される出力画像の水平方向の画素数は入力画像のそれの2倍になっており、且つ垂直方向の画素数も入力画像のそれの2倍になっている。
例えば、縦320×横240の画素から成る表示画面を有する携帯機器用の画像データを、縦640×横480の画素から成る表示画面を有する携帯機器等に表示させる場合に、変形例2を適用すればよい。変形例2を適用すれば、小さいパターンや文字、縦横線の鮮明さを保ちつつ斜線部が滑らかにされた拡大画像を得る、といったことが可能になる。
<<変形等>>
図1及び図14における画像平滑化フィルタ回路5及び5aは、例えば1チップの集積回路で構成される。この集積回路内に、入力画像データ用メモリ2、出力画像データ用メモリ3、NTSCエンコーダ4のいずれか又は全てを任意に組み込むこともできる。また、画像平滑化フィルタ回路5及び5a等をハードウェアのロジック回路にて形成することを想定しているが、それらをソフトウェア(プログラム)によって構成するようにしてもよい。
画像平滑化フィルタ回路5及び5aは、入力画像の画像処理を行う画像処理装置を構成している。この画像処理装置に、更に、入力画像データ用メモリ2、出力画像データ用メモリ3、NTSCエンコーダ4のいずれか又は全てが含まれていると考えてもよい。
出力画像を表す出力画像データは、出力画像データ用メモリ3から出力されると上述したが、NTSCエンコーダ4の出力データも出力画像を表す出力画像データというべきものである。従って、上述の各実施形態において、出力画像データを出力する出力画像データ作成手段は、出力画像データ用メモリ3及び/又はNTSCエンコーダ4によって構成されているといえる。
本発明は、携帯電話機や携帯型コンピュータ、携帯型ゲーム機等の携帯機器に好適であり、該携帯機器を含むあらゆる電気機器に好適である。
本発明の第1実施形態に係る画像処理システムのブロック構成図である。 各画素について定義される3×3の画素ブロック内の画素配列を示す図である。 図1のパターン判定回路の内部構成を示す図である。 図3の点判定回路の処理を説明するための図である。 図3の水平線/垂直線判定回路の処理を説明するための図である。 図3の端部判定回路の処理を説明するための図である。 図1の加重平均演算回路の内部構成を示す図である。 図1の加重平均演算回路への入力データを説明するための図である。 図1の係数選択回路にて選択される加重平均係数の数値例を示す図である。 図1の画像処理システムに与えられる入力画像の一例を示す図である。 図10の入力画像に対して一般的な加重平均フィルタを用いた場合の出力画像を表す図である。 図10の入力画像に対する、図1の画像処理システムの出力画像例を表す図である。 図1のパターン判定回路の内部構成の変形例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る画像処理システムのブロック構成図である。 図14の画素数変換回路による画素数変換後の画素配列(a)と画素データ(b)を表す図である。 図10の入力画像に対して全面に加重平均処理を行った場合の出力画像を表す図である。 図10の入力画像に対して中間色による補間を行った場合の出力画像を表す図である。 図10の入力画像に対する、図14の画像処理システムの出力画像例を表す図である。 図14の画像処理システムの変形例1を説明するための図であって、図14の画素数変換回路による画素数変換後の画素配列(a)と画素データ(b)を表す図である。 図14の画像処理システムの変形例2を説明するための図であって、図14の画素数変換回路による画素数変換後の画素配列(a)と画素データ(b)を表す図である。
符号の説明
1、1a 画像処理システム
2 入力画像データ用メモリ
3 出力画像データ用メモリ
4 NTSCエンコーダ
5、5a 画像平滑化フィルタ回路
6 演算用データ保持回路
7 パターン判定回路
8 係数選択回路
9 加重平均演算回路
10 点判定回路
11 水平線/垂直線判定回路
12 端部判定回路(鋭角頂点判定回路)
13 斜線判定回路
40 画素数変換回路

Claims (11)

  1. 演算手段を用いて入力画像の画像処理を行う画像処理装置であって、
    前記入力画像を構成する各画素を被判定画素とし、前記被判定画素と前記被判定画素の周辺画素とから成る画素ブロックの画素データを受けて前記画素ブロック内の被判定画像パターンと予め定められた基準画像パターンとの一致または不一致を前記被判定画素ごとに判定するパターン判定手段を、備え、
    前記演算手段は、各被判定画素についての前記パターン判定手段による判定結果に応じ、各被判定画素に対応する画素データに対して施す演算内容を可変とする
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記パターン判定手段は、前記被判定画素ごとに、前記被判定画像パターンと前記基準画像パターンとの一致または不一致を判定することにより前記被判定画素が斜線を構成する画素であるか否かを判定し、
    前記演算手段は、前記パターン判定手段によって斜線を構成する画素であると判定された被判定画素に対応する画素データに対して、平滑化演算を施す
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記演算手段は、各被判定画素を被演算画素として取り扱い、各被判定画素についての前記パターン判定手段による判定結果に応じた演算を各被判定画素に対応する前記被演算画素の画素データに対して施して、該演算後の各画素データを出力し、
    当該画像処理装置は、前記演算手段の出力データにて構成される出力画像データを出力する出力画像データ作成手段を更に備えている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記演算手段は、
    前記被判定画素ごとに、前記パターン判定手段による判定結果に応じた加重平均係数の組を予め用意された複数の加重平均係数の組の中から選択する係数選択手段と、
    選択された前記組の加重平均係数に従って、前記被判定画素に対応する前記被演算画素の画素データに、周辺画素を考慮した加重平均演算を施す加重平均演算手段と、を備えている
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 当該画像処理装置は、入力画像に対して出力画像の特定方向の画素数をm倍(mは2以上の整数)して出力するものであり、前記特定方向は水平方向又は垂直方向であり、
    前記入力画像の前記特定方向の各画素間に(m−1)個の補間画素を補間することにより、前記入力画像の前記特定方向の画素数をm倍して出力する画素数変換手段を更に備え、
    前記演算手段は、前記画素数のm倍後の各画素を被演算画素として取り扱い、各被判定画素についての前記パターン判定手段による判定結果に応じた演算を各被判定画素に対応する前記被演算画素の画素データに対して施して、該演算後の各画素データを出力し、
    当該画像処理装置は、前記演算手段の出力データにて構成される、前記入力画像の前記特定方向の画素数がm倍された出力画像データを出力する出力画像データ作成手段を更に備えている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
  6. 当該画像処理装置は、入力画像に対して出力画像の水平方向及び垂直方向の画素数を、夫々m倍及びn倍(m及びnは2以上の整数)して出力するものであり、
    前記入力画像の水平方向の各画素間に(m−1)個の補間画素を補間し且つ前記入力画像の垂直方向の各画素間に(n−1)個の補間画素を補間することにより、前記入力画像の水平方向及び垂直方向の画素数を、夫々m倍及びn倍して出力する画素数変換手段を更に備え、
    前記演算手段は、前記画素数のm倍及びn倍後の各画素を被演算画素として取り扱い、各被判定画素についての前記パターン判定手段による判定結果に応じた演算を各被判定画素に対応する前記被演算画素の画素データに対して施して、該演算後の各画素データを出力し、
    当該画像処理装置は、前記演算手段の出力データにて構成される、前記入力画像の水平方向及び垂直方向の画素数が夫々m倍及びn倍された出力画像データを出力する出力画像データ作成手段を更に備えている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
  7. 前記演算手段は、
    前記被判定画素ごとに、前記パターン判定手段による判定結果に応じた加重平均係数の組を予め用意された複数の加重平均係数の組の中から選択する係数選択手段と、
    選択された前記組の加重平均係数に従って、前記被判定画素に対応する前記被演算画素の画素データに、周辺画素を考慮した加重平均演算を施す加重平均演算手段と、を備えている
    ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記周辺画素は、前記被判定画素に隣接する4つの画素を含み、その4つの画素を第1、第2、第3及び第4周辺画素とした場合、第1周辺画素と第4周辺画素を結ぶ直線及び第2周辺画素と第3周辺画素を結ぶ直線は、それぞれ画像の水平方向及び垂直方向に平行であり、
    前記パターン判定手段は、前記被判定画素ごとに、前記被判定画素の色と第1〜第4周辺画素の色の夫々との一致、近似又は非近似を少なくとも判定することにより、前記被判定画像パターンと前記基準画像パターンとの一致または不一致を判定する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項7の何れかに記載の画像処理装置。
  9. 前記基準画像パターンには、
    前記被判定画素の色と第1〜第4周辺画素の色の全てとが非近似である点画像パターンと、
    前記被判定画素の色と第1及び第4周辺画素の色が一致もしくは近似しているか、または、前記被判定画素の色と第2及び第3周辺画素の色が一致もしくは近似している水平線/垂直線画像パターンと、
    前記被判定画素の色と第1〜第4周辺画素の色の内の何れか1つのみが一致又は近似している端部画像パターンの、何れかまたは全てが含まれている
    ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記基準画像パターンには、前記点画像パターンと前記水平線/垂直線画像パターンと前記端部画像パターンとが全て含まれており、
    前記演算手段は、前記パターン判定手段によって、前記被判定画像パターンが前記点画像パターン、前記水平線/垂直線画像パターン及び前記端部画像パターンの全てと不一致であると判定された被判定画素に対応する画素データに対して第1の平滑化演算を実行する
    ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 前記演算手段は、前記パターン判定手段によって、前記被判定画像パターンが前記点画像パターン、前記水平線/垂直線画像パターン及び前記端部画像パターンの何れかと一致すると判定された被判定画素に対応する画素データに対して、平滑化演算の実行を禁止するか、或いは、前記第1の平滑化演算よりも平滑化の程度が小さい平滑化演算を実行する
    ことを特徴とする請求項10に記載の画像処理装置。
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