JP2007108155A - ビーム照射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】走査レンズの変位量を小さく抑えながらスキャンの振り幅を大きくできるようにする。
【解決手段】走査レンズ301の後段にアタッチメントレンズ700を配する。走査レンズ301によってレーザ光を収束させた後、アタッチメントレンズ700にてレーザ光を平行光に変換する。走査レンズ301をレーザ光の光軸に垂直な方向に変位させると、走査レンズ通過直後の照射レーザ光の進行方向が所定角度だけ曲げられる。その後、照射レーザ光は、アタッチメントレンズ700を通過することにより、その進行方向がさらに同一方向に所定角度だけ曲げられる。したがって、最終的に出射窓800から出射される照射レーザ光の振れ角は、アタッチメントレンズ700が配されていない場合に比べて、このアタッチメントレンズ700によって付与される振れ角の分だけ大きくなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ビーム照射装置に関し、たとえば、車間検出器や距離検出器等に用いて好適なものである。
近年、レーザ光を目標領域に照射して、目標領域内の障害物を検出する検出装置が家庭用乗用車等に搭載されている。かかる検出装置は、レーザ光を目標領域内でスキャンさせ、その反射光の受光状態から、障害物とそこまでの距離を検出するものである。
かかる検出装置には、レーザ光をスキャンさせるための、いわゆるビーム照射装置が配備されている。ここで、レーザ光のスキャンには、たとえば、特許文献1に示すレンズアクチュエータを用いることができる。このアクチュエータでは、光源からのレーザ光(拡散光)が、走査レンズによって、平行光またはこれより少し拡散した光に変換される。アクチュエータの駆動に応じて走査レンズがレーザ光の光軸に垂直な方向に2次元駆動されることにより、レーザ光が目標領域内においてスキャンされる。
特開平11−83988号公報
しかしながら、かかる従来技術によれば、レーザ光の振り幅がアクチュエータの駆動量によって制限されるとの問題が生じる。この場合、アクチュエータの駆動量には一定の限界があるため、それよりも大きく走査レンズを変位させようとすると、アクチュエータを更に大きくするか、あるいは、マグネットとコイルからなる電磁回路の駆動力を引き上げる必要がある。しかし、こうすると、ビーム照射装置が大型化し、また、消費電力が増大する等の問題が生じる。
そこで、本発明は、このような問題を解消し、走査レンズの変位量を小さく抑えながら、簡素な構成にて、レーザ光の振り幅を大きくできるビーム照射装置を提供することを課題とする。
上記課題に鑑み本発明は、以下の特徴を有する。
第1の発明は、レーザ光を目標領域に照射するビーム照射装置において、レーザ光を出射する光源と、前記光源から出射されたレーザ光の進行方向を該レーザ光の光軸に垂直な方向に変位させる第1のレンズ手段と、前記第1のレンズ手段を駆動する駆動手段と、前記第1のレンズ手段が変位されることによって生じる前記光軸の振り角に広角作用を付与する第2のレンズ手段とを有することを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、前記第1のレンズ手段は、前記レーザ光を平行光よりも収束させ、前記第2のレンズ手段は、前記第1のレンズ手段によって収束されたレーザ光を略平行な状態に拡散させることを特徴とする。
第3の発明は、第1の発明において、前記駆動手段は、前記第1のレンズ手段を前記レーザ光の光軸に垂直な第1の方向と該第1の方向および前記光軸に垂直な第2の方向に2次元駆動し、前記第2のレンズ手段は、少なくとも前記第1の方向または第2の方向の何れかにおいて前記レーザ光に前記広角作用を付与することを特徴とする。
第4の発明は、第1ないし第3の何れかの発明において、前記第2のレンズ手段は、前記レーザ光に前記広角作用を付与する第1のレンズ面と、前記レーザ光の輪郭を調整する第2のレンズ面を有することを特徴とする。
第5の発明は、第4の発明において、前記第2のレンズ面は、前記レーザ光の輪郭が一方向に長細くなるように、前記レーザ光に光学作用を付与することを特徴とする。
第6の発明は、第1ないし第3の発明のうち何れかにおいて、前記第1のレンズ手段を通過した前記レーザ光を前記第2のレンズ手段に向かう第1の光とこれと異なる方向に向かう第2の光に分割する光分割手段と、前記光分割手段によって分割された第2の光を受光して前記第2のレンズを通過した前記レーザ光の照射位置に応じた信号を出力する位置センサーと、前記位置センサーと前記光分割手段の間に配され前記第2の光を前記位置センサー上に収束させる第3のレンズ手段をさらに有することを特徴とする。
本発明によれば、第2のレンズ手段にて付与される広角作用によって、レーザ光をスキャンさせる際の振り幅を、上記従来例の場合に比べて、数段大きくすることができる。
たとえば、第2のレンズ手段から出射されるレーザ光が平行光であり、且つ、そのビーム径(光線追跡法によるもの)が第1のレンズ手段に入射するときのビーム径(同じく、光線追跡法によるもの)の1/nである場合、本発明によれば、上記従来例に比べ、n倍の振り幅にて、レーザ光をスキャンさせることができる。
本発明の意義ないし効果は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明の一つの例示形態であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。
まず、図1に実施の形態に係るビーム照射装置の構成を示す。なお、同図には、ビーム照射装置のヘッド部分(ビーム照射ヘッド)が示されており、制御回路の構成は図示省略されている。
ビーム照射ヘッドは、半導体レーザ100と、アパーチャ200と、レンズアクチュエータ300と、ビームスプリッタ400と、サーボレンズ500と、PSD(Position Sensitive Detector)600と、アタッチメントレンズ700と、出射窓800を備えている。
半導体レーザ100から出射されたレーザ光は、アパーチャ200によって所望の形状に整形された後、走査レンズ301に入射される。走査レンズ301は、両面非球面の凸レンズから構成されており、半導体レーザ100から入射されたレーザ光を平行光よりもさらに収束させる。この走査レンズ301は、同図のY−Z平面方向に変位可能となるよう、レンズアクチュエータ300によって支持されている。走査レンズ301を通過したレーザ光は、レンズアクチュエータ300の駆動に応じて、Y−Z平面方向に出射角度が変化する。なお、走査レンズ301は、中立位置にあるときに、その中心軸がアタッチメントレンズ700の中心軸に一致するよう、レンズアクチュエータ300によって調整される。
レーザ光は、走査レンズ301を通過した後、ビームスプリッタ400によってその一部が反射され、目標領域に照射されるレーザ光(以下、“照射レーザ光”という)から分離される。分離されたレーザ光(以下、“分離光”という)は、サーボレンズ(集束レンズ)500を介してPSD600上に収束される。
PSD600は、同図のX−Y平面に平行な受光面を有しており、この受光面上における分離光の収束位置に応じた電流を出力する。ここで、受光面上における分離光の収束位置と目標領域上における前記照射レーザ光の照射位置は一対一に対応している。よって、PSD60から出力される電流は、目標領域上における前記照射レーザ光の照射位置に対応するものとなっている。
この電流信号が信号処理回路(図示せず)にて処理されて、照射レーザ光の照射位置が検出される。そして、この検出結果をもとに、照射レーザ光のスキャン制御がなされる。なお、PSD600の構成および電流の出力動作については、追って、図4および図5を参照して詳述する。
ビームスプリッタ400を通過した照射レーザ光は、アタッチメントレンズ700に入射される。アタッチメントレンズ700は、全周方向においてレーザ光に拡散作用を付与する凹レンズから構成されており、収束光として入射される照射レーザ光を平行光に変換する。アタッチメントレンズ700にて平行光とされた照射レーザ光は、出射窓800を通過して、目標領域に照射される。
図2に、レンズアクチュエータ300の構成(分解斜視図)を示す。
同図を参照して、走査レンズ301は、レンズホルダー302中央の開口に装着される。レンズホルダー302には、4つの側面にそれぞれコイルが装着されており、各コイル内にヨーク303中央の突出部が図示矢印のように挿入される。各ヨーク303は、両側の舌片が一対のヨーク固定部材305の凹部に嵌入される。さらに、それぞれのヨーク固定部材305に、ヨーク303の舌片を挟むようにして磁石304が固着される。この状態にて、ヨーク固定部材305が磁石304とともにベース(図示せず)に装着される。
さらに、ベースには一対のワイヤー固定部材306が装着されており、このワイヤー固定部材306にワイヤー307を介してレンズホルダー302が弾性支持される。レンズホルダー302には四隅にワイヤー307を嵌入するための孔が設けられている。この孔にそれぞれワイヤー307を嵌入した後、ワイヤー307の両端をワイヤー固定部材306に固着する。これにより、レンズホルダー302がワイヤー307を介してワイヤー固定部材306に弾性支持される。
駆動時には、レンズホルダー302に装着されている各コイルに、アクチュエータ駆動回路から駆動信号が供給される。これにより、電磁駆動力が発生し、走査レンズ301がレンズホルダーとともに2次元駆動される。
図3(a)は、走査レンズ301を矢印A方向に変位させたときの照射レーザ光の振れ具合を光線追跡法にてシミュレーションしたものである。また、図3(b)は、走査レンズ301を図3(a)と同一方向(矢印A方向)に変位させたときの分離光の振れ具合を光線追跡法にてシミュレーションしたものである。なお、図3(b)には、サーボレンズ500に入射するレーザ光の軌跡のみが示されている。
同図(a)に示す如く、走査レンズ301を変位させることにより、走査レンズ通過直後の照射レーザ光の進行方向が所定角度だけ曲げられる。その後、照射レーザ光は、アタッチメントレンズ700を通過することにより、その進行方向がさらに同一方向に所定角度だけ曲げられる。したがって、最終的に出射窓800から出射される照射レーザ光の振れ角は、アタッチメントレンズ700が配されていない場合に比べて、このアタッチメントレンズ700によって付与される振れ角の分だけ大きくなる。なお、アタッチメントレンズ700は、全周方向においてレーザ光に拡散作用を付与する凹レンズから構成されているため、かかる振れ角の増大効果(広角作用)も、アタッチメントレンズ700の全周方向において生じる。かかる振れ角の増大効果(広角作用)については、追って、図6を参照して検証する。
図4に、PSD600の構造を示す。なお、同図は、図1において、PSD600をY軸方向から見たときの構造を示すものである。
図示の如く、PSD600は、N型高抵抗シリコン基板の表面に、受光面と抵抗層を兼ねたP型抵抗層を形成した構造となっている。抵抗層表面には、図1のX方向における光電流を出力するための電極X1、X2と、図1のY方向における光電流を出力するための電極Y1、Y2(同図では図示省略)が形成されている。また、裏面側には共通電極が形成されている。
受光面に分離光が収束されると、収束位置に光量に比例した電荷が発生する。この電荷は光電流として抵抗層に到達し、各電極までの距離に逆比例して分割されて、電極X1、X2、Y1、Y2から出力される。ここで、電極X1、X2、Y1、Y2から出力される電流は、分離光の収束位置から各電極までの距離に逆比例して分割された大きさを有している。よって、電極X1、X2、Y1、Y2から出力される電流値をもとに、受光面上における収束位置を検出することができる。
図5(a)は、PSD600の有効受光面を示す図である。また、図5(b)は、電極X1、X2、Y1、Y2から出力される電流をもとにPSD信号処理回路60にて生成される位置検出電圧と、有効受光面上における分離光の収束位置の関係を示す図である。なお、図5(a)では有効受光面を正方形としている。また、図5(b)では、有効受光面のセンター位置を基準位置(0位置)として、基準位置に対する収束位置のX方向およびY方向の変位量と出力電圧の関係を示している。
信号処理回路は、電極X1、X2、Y1、Y2から出力される電流をもとに、収束位置のX方向変位量に対応する電圧Xoutと、Y方向変位量に対応する電圧Youtを生成し、ADC(Analog Digital Converter)を介してDSP(Digital Signal Processor)制御回路に出力する。DSP制御回路は、入力された電圧XoutとYoutから収束位置のX方向変位量とY方向変位量を検出する。
図6は、上記図1の構成において、走査レンズ301の移動量と照射レーザ光の走査角度の関係を一定条件下でシミュレーションしたときのシミュレーション結果である。なお、縦軸の走査角度は、半導体レーザ100から出射されるレーザ光の光軸と出射窓800から出射される際のレーザ光の光軸の間の角度である。また、同図には、比較例として、アタッチメントレンズ700を省略したときの走査レンズ301の移動量と走査角度の関係が示されている。
シミュレーションの条件は、次の通りである。
<走査レンズ301>
両面非球面
焦点距離:13.4912 mm
有効径 : Φ16 mm(アパーチャ)
中心厚さ: 5 mm
屈折率 : 1.517
<アタッチメントレンズ700>
入射側 :球面/出射側:球面
焦点距離:−23.0474 mm
有効径 : Φ14.0 mm
中心厚さ: 1 mm
屈折率 : 1.517
<その他>
半導体レーザからアタッチメントレンズまでの距離:52.81 mm
走査レンズの変位量:± 2 mm
なお、走査レンズ301とアタッチメントレンズ700は、両レンズの中心軸が一致しているとき、すなわち、走査レンズ301が中立位置にあるときに、アタッチメントレンズ700から出射されるレーザ光が平行光となり、且つ、そのビーム径(光線追跡法によるもの)が走査レンズ301に入射するときのビーム径(同じく、光線追跡法によるもの)の1/2となる位置に配置されているものとする。
同図に示す如く、本実施例を採用すると、比較例に比べ、各走査レンズ位置において約2倍の走査角を得ることができる。すなわち、本実施例によれば走査レンズ301を小さく変位させても大きな振り角にて照射レーザ光をスキャンさせることができる。
なお、本シミュレーション条件に従う各レンズは、以下のレンズデータをもとに形成できる。
<走査レンズ301>
a.入射面(非球面)
・曲率半径 16.8777649771835 mm
・非球面係数(非球面生成多項式):
コーニック定数(K) −8.48832199279343
4次の係数(A) −4.27096033316007e-007
6次の係数(B) 1.17521904684828e-006
8次の係数(C) −2.111559547426e-008
b.出射面(非球面)
・曲率半径 −10.4603963534906 mm
・非球面係数(非球面生成多項式):
コーニック定数(K) 0.0947470811575341
4次の係数(A) 7.4254388113816e-005
6次の係数(B) 2.33700944147862e-006
8次の係数(C) −1.55061157703029e-008
c.材料:ガラス/BK7(屈折率=1.517)
<アタッチメントレンズ701>
a.入射面(球面)
・曲率半径 −60.3114453703036 mm
b.出射面(球面)
・曲率半径 14.68847686175 mm
c.中心面間隔 1 mm
d.材料 ガラス/BK7(屈折率=1.517)
なお、本検証例では、走査レンズ301が中立位置にあるときに、アタッチメントレンズ700から出射されるレーザ光が平行光となり、且つ、そのビーム径(光線追跡法によるもの)が走査レンズ301に入射するときのビーム径(同じく、光線追跡法によるもの)の1/2となるような条件にてシミュレーションを行ったが、アタッチメントレンズ700から出射されるレーザ光のビーム径(光線追跡法によるもの)が走査レンズ301に入射するときのビーム径(同じく、光線追跡法によるもの)の1/nになるように光学系の条件を設定した場合には、比較例に比べてn倍の振れ角にて、照射レーザ光をスキャンさせることができるようになる。つまり、アタッチメントレンズ700から出射されるレーザ光のビーム径を小さくすればするほど、走査レンズ301の変位量に対する照射レーザ光の振れ角を大きくすることができる。
しかし、アタッチメントレンズ700から出射されるレーザ光のビーム径をあまりに小さくしすぎると、出射窓800に付着した水滴や粉塵によって照射レーザ光に散乱等が生じ、照射レーザ光が目標領域に円滑に照射されないとの問題が生じる。したがって、走査レンズ301に入射するときのビーム径の大きさは、かかる悪影響と、照射レーザ光のスキャンに必要な振れ角とを考慮しながら、適正なものに設定するようにする必要がある。
なお、上記シミュレーションにおける条件を光学系に設定した場合には、水滴や粉塵等による悪影響が生じることなく、照射レーザ光を目標領域に円滑に照射することができる。
ところで、本実施例のように走査レンズを中立位置から変位させると、走査レンズの中心軸と入射レーザ光の光軸の間のずれに応じて収差が生じる。図7〜図9は、上記シミュレーションにおける条件を光学系に設定しつつ走査レンズ301を変位させたときの収差の発生状態(強度分布)をシミュレーションしたものである。なお、同図に示す強度分布は、アタッチメントレンズ700から100m先にある目標領域において照射レーザ光の強度分布を求めたときのものである。
各図には、走査レンズを変位させつつ照射レーザ光を水平方向に所定角度だけ振らせたときのビーム強度分布(左図)と、各ビーム強度分布に対する水平方向(図面左右方向)のビームプロファイル(中図)と、垂直方向(図面上下方向)のビームプロファイル(右図)が示されている。なお、ビームプロファイルの横軸はビーム中心位置(ビーム強度が最も高い位置)からの離間距離であり、縦軸は最大強度を100とした時の強度レベルである。また、横軸は、ビーム中心位置がゼロになるよう設定されている。
図7〜図9を参照して分かるとおり、本シミュレーションにおける条件を光学系に設定した場合、照射レーザ光を中立位置から水平方向に15°程度走査させたあたり(図8(b)参照)から収差の発生状態が目立って大きくなり、照射レーザ光の強度分布が水平方向に歪んだ状態となる。さらに、走査角度が20°程度になると(図9参照)、強度分布の歪みはかなり大きなものとなっている。かかる歪の発生は、照射レーザ光を垂直方向に走査させたときも同様に生じる。
この歪を低減するには、走査レンズ301またはアタッチメントレンズ700のレンズ面を、走査レンズの変位によって生じる収差を抑制し得るものに設定するか、あるいは、かかる収差を抑制するための補正レンズを別途光路中に配置する方法を用いることができる。本実施例に係るビーム照射装置が搭載される装置側において、上記強度分布の歪が問題となる場合には、別途、このような手段を講じて、歪を低減する必要がある。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、他に種々の変更が可能なものである。
たとえば、上記実施の形態では、全周方向においてレーザ光に広角作用を付与する凹レンズにてアタッチメントレンズ700を構成したが、一方向にのみレーザ光に広角作用を付与するレンズにてアタッチメントレンズ700を構成することもできる。この場合、かかるアタッチメントレンズ700は、図1の構成において、たとえば、その広角作用の方向が同図のZ軸方向またはY軸方向の何れかに一致するようにして配置される。
たとえば、アタッチメントレンズ700による広角作用の方向を、図1のZ軸方向に一致させた場合には、照射レーザ光の走査角は、走査レンズ301をZ軸方向に変位させたときにのみ、アタッチメントレンズ700による広角作用によって増幅される。この場合、走査レンズ301をY軸方向に変位させても、照射レーザ光の走査角は、アタッチメントレンズ700の作用によって影響されず、走査レンズ301の変位によってのみ生じることとなる。
なお、この場合には、走査レンズ301は、図1のZ軸方向においてレーザ光を平行光からさらに収束させ、図1のY軸方向においてはレーザ光を平行光とするようレンズ面を設定すると良い。また、アタッチメントレンズ700は、走査レンズによって付与されたZ軸方向の収束状態を平行光に変換するようレンズ面を設定すると良い。こうすると、アタッチメントレンズ700を通過した後の照射レーザ光を平行光とすることができる。
なお、この変更例は、一方向における走査範囲を特に大きく取りたいときに有効となる。たとえば、ビーム照射装置を車載用として用いる場合には、上下方向よりも水平方向における走査範囲を大きく設定し、側方にある障害物や、側方からの急な飛び出しを迅速に検出する必要がある。この変更例は、このような場合に用いて好適なものである。
なお、この変更例では、Z軸方向における走査角度の変更度合いがY軸方向における走査角度の変更度合いよりも大きくなるため、PSD600上に収束される分離光もこの変更度合いを反映するようにして受光面上を移動するのが望ましい。したがって、この変更例では、このように分離光の収束位置が受光面上を移動するよう、サーボレンズ500のレンズ面を設計するのが望ましい。
ところで、上記実施の形態では、アタッチメントレンズ700の入射面と出射面を共に球面とし、全周方向において一様な拡散作用をレーザ光に付与する構成としたが、入射面と出射面の何れか一方に、照射レーザ光のビーム形状を調整する機能を持たせるようにすることもできる。たとえば、入射面と出射面の何れか一方をトロイダル面として、照射レーザ光のビーム形状を、上記の例よりもさらに長細くすることもできる。
図10〜11に、アタッチメントレンズ700の入射面をトロイダル面としたときのシミュレーション結果を示す。本シミュレーションは、以下の条件を光学系に設定しつつ走査レンズ301を変位させたときの照射レーザ光の強度分布をシミュレーションしたものである。なお、同図に示す強度分布は、アタッチメントレンズ700から100m先にある目標領域において照射レーザ光の強度分布を求めたときのものである。
<走査レンズ301>
両面非球面
焦点距離:13.4912 mm
有効径 : Φ16 mm(アパーチャ)
中心厚さ: 5 mm
屈折率 : 1.517
<アタッチメントレンズ700>
入射側 :トロイダル面 / 出射側:球面
焦点距離:水平方向 −23.0359 mm、垂直方向 −20.9278 mm
有効径 : Φ14.0 mm
中心厚さ: 1 mm
屈折率 : 1.517
<その他>
半導体レーザからアタッチメントレンズまでの距離:52.81 mm
走査レンズの変位量:± 2 mm
なお、走査レンズ301とアタッチメントレンズ700は、両レンズの中心軸が一致しているとき、すなわち、走査レンズ301が中立位置にあるときに、アタッチメントレンズ700から出射されるレーザ光が水平方向において平行光となり、且つ、そのビーム径(光線追跡法によるもの)が、水平方向において、走査レンズ301に入射するときのビーム径(同じく、光線追跡法によるもの)の略1/2となるような位置に配置されているものとする。
図10〜12を参照して分かるとおり、アタッチメントレンズ700の入射面をトロイダル面とすることにより、照射レーザ光のビーム形状を、上記の例よりもさらに上下方向に細長くすることができる。こうすると、上記の例に比べ、上下方向における照射レーザ光のカバー範囲を広げることができる。したがって、この構成を障害物検出装置に用いた場合には、図13(b)に示す如く、目標領域における上下方向のスキャン段数を削減することができる。よって、スキャン制御の簡素化を図ることができる。
本シミュレーション条件に従うアタッチメントレンズ700は、以下のレンズデータをもとに形成され得る。なお、走査レンズ301のレンズデータは、先のシミュレーションにて示したものと同じであるので、ここでは説明を省略する。
<アタッチメントレンズ701>
a.入射面(トロイダル面)
・曲率半径:
水平方向 −60.16068895769 mm
垂直方向 −40 mm
b.出射面(球面)
・曲率半径 14.68847686175 mm
c.材料 ガラス/BK7(屈折率=1.517)
なお、本シミュレーション条件に従う場合にも、上記図6に示す場合と略同様の広角作用を実現できる。
また、図10〜12を参照して分かるとおり、本シミュレーション条件に従う場合にも、上記と同様、照射レーザ光に収差が発生する。すなわち、本シミュレーションにおける条件を光学系に設定した場合、照射レーザ光を中立位置から水平方向に15°程度走査させたあたり(図11(b)参照)から収差の発生状態が目立って大きくなり、照射レーザ光の強度分布が水平方向に歪んだ状態となる。さらに、走査角度が20°程度になると(図12参照)、強度分布の歪みはかなり大きなものとなっている。かかる歪の発生は、照射レーザ光を垂直方向に走査させたときも同様に生じる。
この歪を低減するには、走査レンズ301のレンズ面を、走査レンズの変位によって生じる収差を抑制し得るものに設定するか、あるいは、かかる収差を抑制するための補正レンズを別途光路中に配置する方法を用いることができる。本実施例に係るビーム照射装置が搭載される装置側において、上記強度分布の歪が問題となる場合には、別途、このような手段を講じて、歪を低減する必要がある。
このようにアタッチメントレンズ700の面形状を調整することにより、上記広角効果に加え、照射レーザ光の整形効果を奏することができる。すなわち、簡素な構成にて振り角を増大できるとの効果と、スキャン制御を簡素化できるとの効果を同時に奏することができる。
本発明は、車載用の他、様々な用途のビーム照射装置に適用可能である。障害物検出装置、距離検出装置の他、画像読み取り装置等にも搭載可能なものである。
本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
実施の形態に係るビーム照射装置の構成を示す図 実施の形態に係るレンズアクチュエータの構成を示す図 実施の形態に係る走査レンズ301を一方向に変位させたときの照射レーザ光と分離光の振れ具合を光線追跡法にてシミュレーションした結果を示す図 実施形態に係るPSDの構造を示す図 実施の形態に係るPSDの構造と電圧特性を説明する図 実施の形態に係る走査レンズの移動量と走査角度の関係を示す図 実施の形態に係る照射レーザ光変位時のレーザ光の強度分布を示す図 実施の形態に係る照射レーザ光変位時のレーザ光の強度分布を示す図 実施の形態に係る照射レーザ光変位時のレーザ光の強度分布を示す図 実施の形態に係る照射レーザ光変位時のレーザ光の強度分布を示す図 実施の形態に係る照射レーザ光変位時のレーザ光の強度分布を示す図 実施の形態に係る照射レーザ光変位時のレーザ光の強度分布を示す図 実施の形態に係る照射レーザ光の状態とスキャン軌道を例示する図
符号の説明
301 走査レンズ
500 サーボレンズ
600 PSD
700 アタッチメントレンズ

Claims (6)

  1. レーザ光を出射する光源と、
    前記光源から出射されたレーザ光の進行方向を該レーザ光の光軸に垂直な方向に変位させる第1のレンズ手段と、
    前記第1のレンズ手段を駆動する駆動手段と、
    前記第1のレンズ手段が変位されることによって生じる前記光軸の振り角に広角作用を付与する第2のレンズ手段と、
    を有することを特徴とするビーム照射装置。
  2. 請求項1において、
    前記第1のレンズ手段は、前記レーザ光を平行光よりも収束させ、
    前記第2のレンズ手段は、前記第1のレンズ手段によって収束されたレーザ光を略平行な状態に拡散させる、
    ことを特徴とするビーム照射装置。
  3. 請求項1において、
    前記駆動手段は、前記第1のレンズ手段を前記レーザ光の光軸に垂直な第1の方向と該第1の方向および前記光軸に垂直な第2の方向に2次元駆動し、
    前記第2のレンズ手段は、少なくとも前記第1の方向または第2の方向の何れかにおいて前記レーザ光に前記広角作用を付与する、
    ことを特徴とするビーム照射装置。
  4. 請求項1ないし3の何れか一項において、
    前記第2のレンズ手段は、前記レーザ光に前記広角作用を付与する第1のレンズ面と、前記レーザ光の輪郭を調整する第2のレンズ面を有する、
    ことを特徴とするビーム照射装置。
  5. 請求項4において、
    前記第2のレンズ面は、前記レーザ光の輪郭が一方向に長細くなるように、前記レーザ光に光学作用を付与する、
    ことを特徴とするビーム照射装置。
  6. 請求項1ないし5の何れかにおいて、
    前記第1のレンズ手段を通過した前記レーザ光を前記第2のレンズ手段に向かう第1の光とこれと異なる方向に向かう第2の光に分割する光分割手段と、
    前記光分割手段によって分割された第2の光を受光して前記第2のレンズを通過した前記レーザ光の照射位置に応じた信号を出力する位置センサーと、
    前記位置センサーと前記光分割手段の間に配され前記第2の光を前記位置センサー上に収束させる第3のレンズ手段をさらに有する、
    ことを特徴とするビーム照射装置。
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