JP2007108088A - 近接場光を利用した光学装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】極低温、強磁場、高真空又は液体中等の極限環境下又は特殊環境下において、精度のよい近接場光測定を行うことができる光学装置を提供する。
【解決手段】近接場を生成及び/又は散乱させるプローブ1と、そのプローブ1の近くに固定された対物レンズ9とを有するプローブ・レンズ一体型ユニット11を備えると共に、ミラー4を介して対物レンズ9の対向位置に設けられた補正レンズユニット10を備え、プローブ・レンズ一体型ユニット11は測定ヘッド6の中に収納されており、補正レンズユニット10は測定ヘッド6の壁面に設けられた光学窓8越しに配置されている光学装置100を構成して、上記課題を解決した。
【選択図】図1

Description

本発明は、近接場光を利用した光学装置に関し、更に詳しくは、極低温、強磁場、高真空等の環境下での近接場光の測定を行うことができる光学装置に関する。
走査型近接場光学顕微鏡(Scanning Near-field Optical microscope。以下、「SNOM」と略称する。)は、光の波長以下の微小構造を測定することができることから、半導体の微細構造の評価や生体分子の観測等、物性物理の分野や生物分野等で幅広く利用されている(例えば、非特許文献1を参照)。
一般的なSNOMは、近接場の読み出し部分を構成するプローブと、そのプローブ近傍に配置され、外部からの平行光を集光して近接場光を効率よく励起し且つ生成した近接場光を信号光として読み出すための対物レンズと、読み出された光信号を検出・解析する検出・解析装置等とから構成されている。そして、その対物レンズを動かすことによって焦点を合わせ、対物レンズで集光された光信号を平行光にして検出・解析装置等に送っている。
こうしたSNOMに適用可能なプローブとしては、先端に微小開口を有するカンチレバー型のプローブ等が例示される(例えば、特許文献1を参照)。SNOMでは、こうしたプローブを測定試料に近接させることにより、プローブ先端の微小開口を通して近接場光と伝播光との変換を行うことができる。また、従来のSNOMでは、プローブ先端に伝播光を精度よく集光させるため、又は、プローブ先端で変換した近接場光を集光して光量ロスが少ない平行光にするために、対物レンズを独立して動かして焦点合わせを行っている。また、プローブは、測定試料面上でXYZ方向に動かすような走査機構を備えた状態で測定ヘッド内に装着され、半導体の微細構造の評価や生体分子の観測等が行われている。
なお、SNOMとは異なるものであるが、特許文献2には近接場光を利用した光ピックアップが記載されている。この光ピックアップは、試料表面に近接したレンズと、そのレンズに光源からの光を集光させ又は信号光を取り出すための凸レンズと、取り出した信号光を光ファイバ端面に精度よく集光させるためフォーカス調整手段を備えた対物レンズとで構成されている。
大津元一、河田聡 編、「近接場ナノフォトニクスハンドブック」、第3頁〜第18頁、オプトロニクス社(1997年発行) 特開2003−247930号公報 特開2001−312830号公報
物性物理の分野や生物分野等でのSNOMの利用をより広範なものとするために、SNOMには、極低温、強磁場、高真空、液体中等の様々な極限環境又は特殊環境下で動作可能であることが求められている。こうした環境下で測定を行うためには、測定試料とプローブと対物レンズとが装着される測定ヘッドを密閉構造にする必要があるが、従来のSNOMは、測定試料が装着される測定ヘッドに、上記走査機構を備えたプローブと上記焦点合わせが必要な対物レンズとが装着されているので、それらの機能を満たすように測定ヘッドを大型化する必要がある。
しかしながら、測定ヘッドが大きくなると、種々の問題が発生する。例えば、温度制御を考える場合、測定ヘッドが大きくなると熱容量が増大し、温度の制御性が低下するという問題が生じる。また、強磁場下での測定を考える場合、磁場を発生させる超伝導マグネットのボア径は大きくても10cm程度であるため、測定ヘッドが大きくなると測定ヘッドをボア内に配置することが難しくなるという問題が生じる。また、極低温環境下での測定の場合、測定ヘッドが大きくなると、使用する液体ヘリウムや液体窒素等の冷却媒体が多量になるという問題がある。また、測定ヘッドが大きくなると、種々の極限環境下でのナノメートルスケールの空間測定時において、除振が難しくなるという問題がある。
測定ヘッドの小型化に対しては、次のような制約により、その実現が難しい。すなわち、従来のSNOMでは、プローブ先端に伝播光を精度よく集光させるため、及び、プローブ先端で変換した近接場光を集光して光量ロスが少ない平行光にするために、対物レンズを独立して動かすことができるようにしているので、対物レンズ周辺には、対物レンズを動かして固定するための作業空間や専用部材・治具が必要になり、測定ヘッドはどうしても大きなものになってしまう。さらに、対物レンズは収差低減の目的により概して大型であること等からも、測定ヘッドの小型化が困難であった。
なお、測定ヘッドを小型化するために、対物レンズを独立して動かすことができる調整機構を省くという手段も考えられるが、極低温でSNOMを動作させる場合、対物レンズや、その対物レンズを装着する測定ヘッドの熱膨張や熱収縮が生じるため、フォーカスがずれ易いという問題が残る。また、測定ヘッド内に特殊な液体を満たした特殊環境下での測定においては、レンズ周りの屈折率が変化するために、各レンズの焦点距離が変化して所望の機能を発揮できないことがあり、やはりフォーカスのずれが生じるという問題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、極低温、強磁場、高真空又は液体中等の極限環境下又は特殊環境下において、精度のよい近接場光測定を行うことができる光学装置を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明の光学装置は、近接場を生成及び/又は散乱させるプローブと、当該プローブの近くに固定された対物レンズとを少なくとも有するプローブ・レンズ一体型ユニットを備えると共に、前記対物レンズの対向位置に設けられた補正レンズユニットを備える光学装置であって、前記プローブ・レンズ一体型ユニットが測定ヘッドの中に収納されており、前記補正レンズユニットが前記測定ヘッドの壁面に設けられた光学窓越しに配置されていることを特徴とする。
この発明によれば、プローブ・レンズ一体型ユニットと補正レンズユニットとを別個独立に備えており、測定ヘッドの中には、プローブ・レンズ一体型ユニットのみが収納され、補正レンズユニットは収納されていないので、測定ヘッドの小型化が可能になる。プローブ・レンズ一体型ユニットのみが収納された小型の測定ヘッドは、密閉構造にし易く、さらに、熱容量が小さく温度制御が容易であること、超伝導マグネットのボア内に配置可能であること、冷却媒体の容積を削減できること、除振も容易であること、等を実現できる。
本発明の光学装置においては、前記測定ヘッドが、当該測定ヘッド内で測定される測定試料を保持できる密閉構造をなしている。この発明によれば、測定ヘッドが密閉構造をなしているので、特に極低温、強磁場、高真空又は液体中等の極限環境下又は特殊環境下において、精度のよい近接場光測定を行うことができる。
本発明の光学装置においては、前記プローブ・レンズ一体型ユニットが、前記測定ヘッドの中に着脱可能に設けられている。この発明によれば、小型化したプローブ・レンズ一体型ユニットが測定ヘッドの中に着脱可能に設けられているので、交換が容易であると共に、測定装置の一体型ユニット自体のコストを低減できる。
本発明の光学装置においては、前記補正レンズユニットが少なくとも一つの凸レンズを含む二以上のレンズを有し、当該二以上のレンズの少なくとも一のレンズが焦点調整用の位置調整機構を備えている。この発明によれば、補正レンズユニットを構成する少なくとも一のレンズが焦点調整用の位置調整機構を備えているので、プローブ・レンズ一体型ユニットが有する対物レンズは、プローブとの位置に対する精度の要求が緩くなり、ある程度の精度で設けておけばよい。こうしたことは、上記課題で述べたような熱膨張等が生じて対物レンズの位置精度に影響があっても、補正レンズユニットにより、そうした影響を外部から補正できるという利点がある。さらに、一体型ユニットの製造コストを低減できると共に、保管時や交換時の取り扱いが容易となる。
本発明の光学装置においては、前記プローブ・レンズ一体型ユニットが、凹レンズ又は凸レンズをさらに備えるようにしてもよい。この発明によれば、プローブ・レンズ一体型ユニットが対物レンズの他に凹レンズ又は凸レンズをさらに備えるので、それらのレンズ組によって、NAを大きくしたり、収差を小さくしたりするように設計できると共に、その組み合わせによっては略平行光にすることができる。
本発明の光学装置においては、前記プローブと前記対物レンズとが結合するようにしてもよい。この発明によれば、例えば対物レンズをプローブ上に直接形成する場合のようにプローブと対物レンズとが結合しているので、外部からの平行光を集光して近接場光を効率よく励起すると共に、生成した近接場光を信号光として読み出すことができる。
本発明の光学装置においては、(1)前記補正レンズユニットと当該補正レンズユニットで補正された光を検出する検出装置との間に、ビームスプリッタ、波長板、偏光子、フィルター等の光学素子を少なくとも1以上配置するように構成してもよいし、(2)前記補正レンズユニットで補正された出射光を受けて前記測定ヘッドが備える試料ホルダ上の測定試料のデータを解析する解析装置を備えるように構成してもよいし、(3)前記補正レンズユニットで補正された出射光を受けて前記測定ヘッドが備える試料ホルダ上の試料表面の像を映し出すカメラを備えるように構成してもよい。
本発明の光学装置によれば、測定ヘッドを小型化できるので、密閉構造にし易く、近接場光学顕微鏡として好ましく用いることができる。特に、極低温、強磁場、高真空又は液体中等の極限環境下又は特殊環境下において、精度のよい近接場光測定を行うことができる。また、本発明の光学装置によれば、補正レンズユニットによって精度のよいフォーカス調整が可能となるので、プローブ・レンズ一体型ユニットが有する対物レンズは、プローブとの位置関係において、ある程度の精度で設けておけばよい。
また、本発明の光学装置においては、補正レンズユニットにより、読み出した光を平行光にすることができるので、光量をロスすること無く検出装置まで光を導くことができる。なお、収束光や発散光は微小領域に焦点位置を正確に合わせることが必要になるので、アライメントのずれに敏感であるが、本発明のように一旦平行光にしてしまえば、光軸が多少ずれても全体としては影響が少ないため、結果的に振動や雑音にも強くなる。また、平行光とすることにより光路長の変化に影響を受けないので、平行光の光路内に偏光子やフィルター等の光学素子を何枚でも挿入することができる。また、途中で平行光の一部をビームスプリッタで分けてCCDに入射することができるので、測定対象をCCDカメラで観測することもできる。
また、本発明の光学装置においては、補正レンズユニットでフォーカス調整することにより無限共役系を実現できるので、対物レンズの焦点がプローブ先端の微小開口におよその精度で合うように対物レンズを配置すればよい。なお、このときの対物レンズとしては、高い開口数(NA)で、低収差のレンズを用いることが望ましい。
また、本発明の光学装置によれば、従来のような測定ヘッド内の対物レンズによる焦点合わせを行わない代わりに、測定ヘッド外に位置調整機構を備える補正レンズユニットを配置したので、プローブ先端の微小開口からある一定の発散角又は収束角をもって取り出された光は、測定ヘッド外に設けられた補正レンズユニットを構成する少なくとも一のレンズの位置調整機構によりフォーカス調整される。その結果、プローブ先端の微小開口からの光は、測定ヘッド外の補正レンズユニットで平行光となるように調整される。このような構成にすることで、プローブ周りをコンパクトにまとめることができ、フォーカス機能を維持したまま、測定ヘッドを小型化できる。その結果、低温や磁場中といった極限環境下でSNOM動作させることが可能になる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。この実施の形態は、本発明の光学装置を、極限環境下で動作する近接場光学顕微鏡に適用した例として説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の光学装置であるカンチレバー型SNOMの第1実施形態を示す模式構成図である。図1に示す光学装置100は、近接場を生成及び/又は散乱させるプローブ1と、そのプローブ1の近くに固定された対物レンズ9とを有するプローブ・レンズ一体型ユニット11を備えると共に、ミラー4を介して対物レンズ9の対向位置に設けられた補正レンズユニット10を備えている。そして、プローブ・レンズ一体型ユニット11は測定ヘッド6の中に収納されており、補正レンズユニット10は測定ヘッド6の壁面に設けられた光学窓8越しに配置されている。
ここで用いているプローブ1は、通常のAFM(原子間力顕微鏡)用カンチレバーであり、アルミニウム等の金属を蒸着した後、プローブ先端に穴を開けたものを用いている。こうした開口型のプローブ1は、測定試料2に近接することにより、プローブ先端の微小開口を通して近接場光と伝播光との変換を行う。プローブ1としては、他にもいろいろなものを用いることが可能であるが、AFM用カンチレバーを用いることで、SNOMとAFMの同時測定を行うことができる。なお、開口型のプローブとしては、上記AFM用カンチレバーに限らず、ファイバーチップ等、同様の機能を備える他の形態のプローブも用いることができる。
図2は、プローブの一例であるAFM用カンチレバーを示す模式斜視図である。図2に示すカンチレバー1aは、カンチレバー部1bと、カンチレバー部1bから突設された四角錐形の突出部1cと、突出部1cの先端に先鋭に形成された先端部1dとから構成されており、その四角錐形の突出部1cは、空洞部1eを有し、先端部1dには、微小開口1fが形成されている。この微小開口1fの大きさは特に限定されないが、直径約500nm程度の大きさで形成されていることが好ましい。カンチレバー部1bの端部1gは、対物レンズ9を備えた固定部材11aに接合されている。先端部1cの微小開口1fは、伝播光が集光され、又は近接場光を散乱させる部分であり、例えば、(i)その微小開口1fで散乱した近接場光は、対物レンズ9で集光され、その後、補正レンズユニット10で平行光補正されて検出・解析装置に送られたり、(ii)光源からの光が微小開口1fで集光されるように、補正レンズユニット10で補正された後に対物レンズ9に送られたりする。
プローブ1としては、上記のような光てこ方式のAFM用カンチレバーの他、ピエゾ薄膜を用いた自己検出型カンチレバー、抵抗検出型カンチレバー等を用いることができる。なお、光てこ方式のAFM用カンチレバーは、別途光源や四分割検出器等が必要となり、そのためのスペースが必要となるが、ピエゾ薄膜を用いた自己検出型カンチレバーや抵抗検出型カンチレバーは、プローブ周りをさらにコンパクトにまとめることができるので好ましく用いられる。
AFMの動作方法としては、非接触モードという方法を採用することが好ましい。この方法は、カンチレバーをピエゾなどで励振させておき、サンプル近傍における固有振動数の変化をみることで原子間力を検出する方法である。SNOMを非接触モードで動作させれば、観測される近接場信号がカンチレバーの固有振動数で変調されるため、これをロックイン検出することにより、近接場測定のS/N比を向上させることが可能になる。
対物レンズ9は、固定部材11aに固定されてプローブ1の近くに配置される。対物レンズ9としては、集光効率を大きくするために焦点距離が短い凸レンズが好ましく用いられる。こうした凸レンズは、開口数(NA)が大きく且つ低収差であるのでより好ましい。特に本発明においては、プローブ先端への精密なフォーカス調整が別体で配置された補正レンズユニット10で行われるので、対物レンズ9は一枚のみでも可能であり、しかもその対物レンズ9に対するフォーカス調整用の位置調整機構も必要ない。その結果、上記のように、焦点距離が短い対物レンズ9をプローブ1近傍に配置させることが空間的に可能となる。
対物レンズ9の装着位置は、使用する対物レンズ9の焦点距離との関係で決定されるので特に限定されないが、通常は、5mm以上、10mm以下程度の焦点距離をもつ対物レンズ9が好ましく用いられる。したがって、プローブ先端からの距離もそうした長さとなるように固定されるが、本発明では、補正レンズユニット10で最終的なフォーカス調整が行われるので、その固定位置の厳密な精度が要求されないという利点がある。
また、対物レンズ9は、測定試料の種類や測定環境等に応じて、その種類(焦点距離やNA等)を選択することができる。特に、対物レンズ9として非球面レンズを使用すれば、軸上収差である球面収差を小さくすることができる。また、対物レンズ9として色消しレンズを使用すれば、色収差を抑えることができ、分光用途に適した装置となる。また、他にも、GRIN(Gradient Index)レンズを用いてもよい。このような対物レンズ9をプローブ1近傍に配置した結果、プローブ・レンズ一体型ユニット11はよりコンパクトになり、測定ヘッド6の小型化が可能となる。
プローブ・レンズ一体型ユニット11は、プローブ1と対物レンズ9とを一体とする固定部材11aを有し、その固定部材11aにより、プローブ1と対物レンズ9とが一定間隔を保持した状態で一体化されている。図1に示す固定部材11aは、測定環境等を考慮してステンレス鋼や銅等の材質で形成されており、対物レンズ9を装着すると共に、プローブ1であるカンチレバーの一端と接合するアーム状のものが用いられている。こうした固定部材11aにより、プローブ1と対物レンズ9との相対位置がしっかり固定されるので、結像は振動等の影響を受け難く、安定した近接場の読み出しが可能となる。
こうしたプローブ・レンズ一体型ユニット11を備える測定ヘッド6には、プローブ1を測定試料2の面上で動かすことができるXYZ走査機構、AFM信号の読み出し機構、測定試料へのアプローチ機構等を付加することが望ましい。上記機構が付加された測定ヘッド6を備えた光学装置100は、SNOM像やAFM像として測定試料の二次元像を取得することができる。なお、従来は、空間的制限がある測定ヘッド内で対物レンズの位置調整を行わなければならなかったので、前記の各機構を更に導入するのは容易ではなかったが、本発明の光学装置100は、測定ヘッド内に、プローブ1と対物レンズ9とからなるプローブ・レンズ一体型ユニット11を配置すればよいので、前記の各機構を更に導入することが可能であり、近接場光学顕微鏡の設計の自由度を大幅に向上させることができる。
プローブ・レンズ一体型ユニット11は、測定ヘッド6内に着脱可能に設けられる。具体的には、その一体型ユニット11が直接に又はXYZ走査装置と一体になって、測定ヘッド6の側壁等に板バネ等の着脱手段によって着脱可能に設けられている。従来から一般に行われているSNOM測定やAFM測定では、測定試料2や測定環境等に応じてプローブ1を交換する必要があるが、プローブ1のみを取り外して新しいプローブ1を取り付ける際に、プローブ先端の位置が対物レンズ9のフォーカス位置から大きくずれてしまう可能性があった。従来においては、その測定ヘッド内に設けられた対物レンズの取付位置を直接動かすことによって精度よくフォーカス調整(焦点合わせ)できるとはいえ、そのフォーカス調整は光学系全体の中で最も敏感な作業であり、厳密な調整が要求されていた。従来においては、プローブを交換するたびにフォーカス調整を最初からやり直す必要があり、極めて繁雑な作業となっていた。しかしながら、本発明では、測定ヘッド6内に着脱可能に設けられているプローブ・レンズ一体型ユニット11は、プローブ1と対物レンズ9とを予めある程度の精度でフォーカスが合うようにユニット化されており、最終的なフォーカス調整は、別体で設けられた補正レンズユニット10で行うので、上記問題や焦点合わせの煩雑さが生じない。
なお、プローブ・レンズ一体型ユニット11としては、図1に示す形態の他、いくつかのバリエーションを採用してもよい。図3は、プローブ・レンズ一体型ユニット11の他の形態を示す模式図である。図3(a)は、対物レンズ9をさらにプローブ1に近づけ、その直後に凹レンズ19を配したものである。このようにして対物レンズ9を近づけることで、NAを大きくしたり、収差を小さくしたりするように設計できる。一般に対物レンズ9側の焦点距離を短くした場合、照明光が十分に入らなくなり測定対象のカメラ観察が難しくなる等の問題があるが、図3(a)の対物レンズ9と凹レンズ19の各焦点距離の選び方によっては、合成焦点距離を変えずにNAを大きくしたり収差を小さくしたりすることが可能である。
また、これと同じ原理で、図3(b)は対物レンズとしての球レンズ25をプローブ1に直接取り付け若しくは直接形成し、また、図3(c)は対物レンズとしてのソリッドイマルジョンレンズ(SIL)26をプローブ1に直接取り付け若しくは直接形成した形態を示している。これらは、プローブ1と対物レンズ(25,26)とを結合させて一体型とすることにより、外部からの平行光を集光して近接場光を効率よく励起すると共に、生成した近接場光を信号光として読み出すことができるようにしたものであり、NAをさらに向上させたものである。図3(b)(c)のような球レンズ25やソリッドイマルジョンレンズ(SIL)26を取り付けた場合には、各レンズ25,26の加工精度により焦点を合わせるのが難しい場合があるが、そうした場合には、図示のように凹レンズ等を設けて、略平行光にすることが望ましい。これら3つの形態は、補正レンズユニット10を測定ヘッド6外に別途用意することにより、フォーカス調整が可能となる。
測定ヘッド6は、本発明の光学装置100のうちプローブ・レンズ一体型ユニット11を収納すると共に、測定試料2を保持できる密閉構造をなしている。具体的には、例えばステンレス鋼や銅等の金属製の小型容器と、シーリング材を備えた蓋体とで構成された密閉構造を例示できる。測定ヘッド6内には、プローブ・レンズ一体型ユニット11、測定試料2を載せる測定テーブル2a、一体型ユニット11を走査する走査装置(図示しない)等が収納され、また必要に応じてミラー4等が収納されるので、それらを収納して固定できる装着治具が設けられている。
測定ヘッド6は、適用する測定条件や測定環境に応じて各種のものを揃えておくことが好ましく、例えば測定ヘッド6内を高真空環境(例えば、10−5〜10−7Torr程度の高真空)にする場合には、高真空に耐えることができる材質及び厚さで形成すると共に、測定ヘッド6を構成する小型容器又は蓋体の壁に真空引き用の排気口等を有する構造とすることが望ましい。また、測定ヘッド内に液体を注入して液体環境にする場合には、その液体に対する耐性を有する材質で形成すると共に、測定ヘッド6を構成する小型容器又は蓋体の壁に液体注入排出口等を有する構造とすることが望ましい。また、測定ヘッド6を極低温環境(例えば、液体ヘリウム温度(4K)〜液体窒素温度(77K)程度の極低温)にする場合には、極低温に耐える材質で形成したものであることが好ましく、測定ヘッド6を強磁場環境内に配置する場合には、非磁性材で形成したものであることが好ましい。
また、測定ヘッド6の壁面には、光学窓8が設けられている。光源からの光は、この光学窓8を通過して対物レンズ9に至り、また、対物レンズ9で集光された伝播光は、この光学窓8を通過して補正レンズユニット10に至る。本発明においては、測定ヘッド6に設けられた光学窓8を境にして、測定ヘッド6内に収納されたプローブ・レンズ一体型ユニット11と、測定ヘッド6外に配置された補正レンズユニット10とが別体となっている。光学窓8は、透過率のよい材質で形成されていればよく、例えば石英ガラス等が挙げられる。また、光学窓8の大きさは、その光学窓8を通過する光の径よりも大きければよい。こうした光学窓8は、測定ヘッド6の本体容器の壁面又は蓋体の壁面に、その境界を密閉して装着されている。
補正レンズユニット10は、対物レンズ9の光学的な対向位置であって、測定ヘッド6外に設けられている。光学的な対向位置とは、例えば図1に示すようなミラー4が光路内に配置されている場合のように、構造的に対向していなくても、光路上で対向する位置に設けられていればよい、という意味である。
補正レンズユニット10は、少なくとも一つの凸レンズを含む二以上のレンズを有し、その二以上のレンズの少なくとも一のレンズが焦点調整用の位置調整機構を備えている。例えば、図1に示す第1実施形態では、補正レンズユニット10は、光学窓側に設けられた凹レンズ15と、検出・解析装置側に設けられた凸レンズ16とで構成され、その凸レンズ16が焦点調整用の位置調整機構を備えている。凹レンズ15と凸レンズ16を適切に組み合わせることで、球面収差をはじめ、コマ収差やディストーション、色収差等、多くの収差の発生を抑えることができる。
図4は、補正レンズユニット10を構成するレンズの組み合わせの形態を示す模式構成図である。図4(a)に示すように、光学窓側に設けられた凹レンズ15と検出・解析装置側に設けられた凸レンズ16とを組み合わせたものや、図4(b)に示すように、光学窓側に設けられた小さめの凸レンズ16と検出・解析装置側に設けられた大きめの凸レンズ16とを組み合わせたものを挙げることができる。また、レンズの枚数も2枚に限らず、3枚以上のレンズを適宜組み合わせて用いることもでき、さらに、非球面レンズや色消しレンズ、凹レンズや凸レンズの組み合わせによって、用途に応じて収差を低減させるような自由度の高い光学系の設計が可能となる。
焦点調整用の位置調整機構としては、いろいろなものを用いることができるが、高精度な動作をさせるにはピエゾによる駆動機構が適している。ピエゾは極低温環境では室温に比べて可動量が小さくなるが、本発明の光学装置100では、補正レンズユニット10が測定ヘッド6外に配置されているので、ピエゾを室温環境下で動かすことができる。
図5は、本発明の第1実施形態で用いられる補正レンズユニットによる光学系の調整法を示す図である。図5(a)は光源からの光51が凹レンズ15で収束しながら対物レンズ9に入射する図であり、図5(b)は光源からの光51が凹レンズ15で発散しながら対物レンズ9に入射する図である。また、図6は、図5に示す3つのレンズの焦点距離とそれらの間隔を表す説明図である。図5に示すように、補正レンズユニット10を構成する凸レンズ16を動かすことにより、凹レンズ15と凸レンズ16との間の距離が変わるため、プローブ1近傍に設けられている対物レンズ9に入射する光線51の平行度を調整でき、結果的に合成焦点の位置を調整することができる。図5(a)では、光源からの光線51は、補正レンズユニット10によって収束しながら対物レンズ9に入射することになり、結果的に対物レンズ9からより近い位置で焦点を結ぶことができる。また、図5(b)では、光源からの光線51は、補正レンズユニット10によって発散しながら対物レンズ9に入射することになり、結果的に対物レンズ9からより遠い位置で焦点を結ぶことができる。この補正レンズユニット10が備える焦点調整用の位置調整機構を作動させることにより、合成焦点の位置をプローブ先端の微小開口1fに合わせることができる。なお、この補正レンズユニット10から光源側では、光線51は平行光となり、無限共役系となる。この平行光を自由空間上で検出・解析系に運ぶことで、自由度の高い光学測定が可能となる。
補正レンズユニット10を構成する凹レンズ15と凸レンズ16としては、対物レンズ9に比べ、比較的焦点距離の大きなものを組み合わせることができる。このため、例えば焦点距離の短い対物レンズ9を直接動かすフォーカス機構に比べれば、補正レンズユニット10を構成するレンズを動かすほうがフォーカスの微調整が容易であり、精度の高いフォーカシングが可能となる。
ここで、一例として、凹レンズ15と凸レンズ16とで補正が行われるために成り立つレンズ位置関係を定式化する。図6に示すように、対物レンズ9、凹レンズ15、凸レンズ16の焦点距離をそれぞれf,−f,fとし、それぞれの間隔をa,b,Lとする。ここでは凸レンズ16のみが位置調整可能であるので、Lのみ可変である。プローブ先端1dから対物レンズ9間の光線の傾きをθとし、位置座標yの組、(θ,y)で表わすことにする。このとき、プローブ先端1dから出た光線(θ,y)が、3つのレンズを通過した後、光線(θ,y)として表されるとき、これらの間には以下の式1の関係が成り立つ。
Figure 2007108088
ここで、Aはレンズによる光線51の変化を表す行列で、光線追跡行列と呼ばれる。なお、ここでは簡単のため、周囲の屈折率を1として扱い、レンズの厚さも無視することにする。図6において、Aは、レンズでの屈折、レンズ間の伝播の効果を考慮して次式2で表される。
Figure 2007108088
プローブ先端1dをy=0とすると、3つのレンズ通過後にプローブ先端の微小開口1fからの光が平行になる(θ=0)ためには、上記式より、次の式3が成り立たなければならない。
Figure 2007108088
この式3が成り立つように、凹レンズ15と凸レンズ16との間の距離Lを調整することで、微小開口1fからの光線51を平行光にすることができる。
次に、補正レンズユニット10による集光光学系のフォーカス方法を、シュミレーションソフトに基づく数値計算を用いて具体的に示す。図7は、本発明の第1実施形態で用いられる補正レンズユニット10によるフォーカス調整を示す図である。ここでは、対物レンズ9としてf=10mm、プローブ先端までの作動距離8.3mmのものを用いるものとする。プローブ・レンズ一体型ユニット11は、図7(a)に示すように、対物レンズ9の表面から作動距離8.3mmだけ離れた位置にプローブ先端がくるように設計されている。プローブ先端が正確に焦点に位置することができれば、対物レンズ9の検出・解析装置側で平行光として取り出される。このとき、対物レンズ9の有効径を3mmとすると、NA=0.18である。
しかし実際には、対物レンズ9やプローブ1の取り付け精度等には限界があり、λ=633nmの光源を用いた場合、f=10mmの対物レンズ9の典型的な焦点深度はλ/2NAμm〜9.8μmとなる。これよりも相対位置の誤差が大きくなると、対物レンズ9よりも検出・解析装置側の光線は発散光や収束光となってしまう。また、極低温環境や液体中等の環境下で測定を行う場合は、熱膨張、熱収縮、屈折率変化等のため、対物レンズ9の焦点位置が変化してしまう。そのため、このような取り付け誤差や焦点位置の変化を、補正レンズユニット10で補正する必要がある。
ここで、図7(b)〜(d)に示すような補正レンズユニット10で光線の発散(収束)角度を補正する。凸レンズ16と凹レンズ15の焦点距離をそれぞれf=75mm、f=−30mmとし、凸レンズ16に前後10mm動かせるような位置調整機構を持たせている。なお、補正レンズユニット10は、測定ヘッド6外に配置しているため、対物レンズ9と補正用の凹レンズとは140mm離れているとする。
図7(b)〜(d)では、補正レンズユニット10から検出・解析装置側の光線が平行光となるような、対物レンズ・プローブ間の距離aと、補正レンズである凹レンズ15・凸レンズ16間の距離Lとの組み合わせを3通り示している。図7(c)に示すように、a=8.3mmの場合、すなわちプローブが正確に対物レンズ9の焦点に位置する場合には、L=33mmの長さで検出・解析装置側の光は平行光となる。一方、図7(b)に示すように、a=7.9mmの場合、すなわちプローブが対物レンズ9の焦点位置よりも対物レンズ9に近づいた場合には、図7(c)と同じL=33mmの長さでは検出・解析装置側の光は発散光になる。そのため、補正レンズユニット10の凹レンズ15・凸レンズ16間の距離Lを35mmに広げることで、検出・解析装置側光を平行光に補正できる。また、図7(d)に示すように、a=8.7mmの場合、すなわちプローブが対物レンズ9の焦点位置よりも対物レンズ9から遠ざかった場合には、図7(c)と同じL=33mmの長さでは検出・解析装置側の光は収束光になる。そのため、補正レンズユニット10の凹レンズ15・凸レンズ16間の距離Lを25mmに縮めることで、検出・解析装置側光を平行光に補正できる。
この実施例においては、補正レンズユニット10の凹レンズ15・凸レンズ16間の距離Lは最大10mm調整可能であるため、補正レンズユニット10のレンズ位置を調整することで、対物レンズ・プローブ間距離に対して、±0.4mmの取り付け誤差及び焦点位置の変化を補正することができる。
また、補正レンズユニット10を作動させることにより、焦点合わせの精度の向上も期待できる。すなわち、対物レンズ9自体を動かして1μmの精度でフォーカシングする場合では、対物レンズ9を1μmの精度で位置調整しなければならないが、本発明のような補正レンズユニット10を用いてフォーカシングを行う場合には、1オーダー大きな10μm程度の精度で凸レンズ16を動かせばよい。したがって、フォーカシング精度を10倍程度改善することができる。
(第2実施形態)
図8は、本発明の光学装置であるカンチレバー型SNOMの第2実施形態を示す模式構成図である。図8に示す光学装置200は、近接場を生成及び/又は散乱させるプローブ1と、そのプローブ1の近く(下方)に固定された対物レンズ9とを有するプローブ・レンズ一体型ユニット11を備えると共に、対物レンズ9の対向位置(下方)にチューブスキャナ12を介して設けられた補正レンズユニット10を備えている。プローブ・レンズ一体型ユニット11は測定ヘッド6の中に収納されており、補正レンズユニット10は測定ヘッド6の壁面に設けられた光学窓8越しに配置されている。この光学装置200は、高真空、極低温、強磁場等の環境下で動作させることができるSNOMの例であり、測定ヘッド6内の試料ホルダ20に下向きに固定された測定試料2を、下側からプローブ1で読み取る方式を採用している。そして、プローブ先端1dの微小開口1f(図2を参照)で切り取られた近接場信号は、プローブ1の下方の測定ヘッド壁面に取り付けられた光学窓8を通して、測定ヘッド6の外に取り出される。
この第2実施形態においても、上述した第1実施形態と同様、プローブ1と対物レンズ9は一体化されており、対物レンズ9はフォーカス機構を持たないため、プローブ先端からの光はある収束角又は発散角をもって測定ヘッド6の外に出てくる。そして、補正レンズユニット10を用いて凹レンズ15と凸レンズ16との間の距離を調整することで、プローブ先端からの光を平行光にすることができる。
測定ヘッド6は、測定試料2及びプローブ・レンズ一体型ユニット11を内部に収納すると共に、外気から密閉されており、上部からポンプで高真空にひくことが可能な構造になっている。測定ヘッド6の内部を真空にすることで、効率よく光ヘッド内を低温に冷やすことが可能となる。
数T(テスラ)といった強磁場下で近接場測定を行うには、超伝導マグネット14を用いる必要がある。しかし、超伝導マグネット14のボア径(内径)は大きくても10cm程度であり、従来の集光光学系を用いた場合、真空や低温といった極限状態を作り出すために密閉された測定ヘッドをボア内に配置することは難しかったが、本発明の光学装置200では、測定ヘッド6が小型化されているので、図8に示すように、超伝導マグネット14のボア内に測定ヘッド6を配置することができる。
また、測定試料2が測定ヘッド6内の極限環境下に閉じ込められているのに対し、補正レンズユニット10は測定ヘッド6外に配置されるので、測定用途に応じたレンズ一体型ユニット11の付け替えや、メンテナンス等が容易に行える。
図8に示す光学装置200において、測定試料2の上部には冷却媒体(例えば液体ヘリウム)溜め13が設けられている。この冷却媒体溜め13は、金属ロッド17を通して試料ホルダ20と接続されており、試料ホルダ20に下向きに設けられた測定試料2を極低温に冷やせるようになっている。極低温に冷やす方法としては、液体ヘリウム等の冷却媒体を測定試料2周りに循環させる方法(Flow型)も存在するが、AFM測定のように振動に敏感な測定を行う場合には、上記のような冷却媒体溜め13を設ける方式のほうが好ましい。
本発明の光学装置200は、フォーカス位置調整機構18を有する補正レンズユニット10が測定ヘッド6の外に配置されているため、強磁場中では磁性を持つ材料からなる部品を備えたフォーカス位置調整機構が使えなくなったり、極低温ではピエゾの可動範囲が小さくなったりする等の弊害が生じることがなく、極限環境による制限を受けることがないという利点がある。なお、位置調整機構18としては、第1実施形態でも述べたように、ピエゾ素子のほか、ステッピングモーターや、手動のマイクロメーター等を用いてもよい。
本発明の光学装置200では、SNOMとしての2次元像を取得するために、プローブ先端の像に加えてその周りに測定試料2表面の像を映し出すが、測定試料2を例えばヘリウム温度まで冷やして測定する場合であっても、プローブ1と対物レンズ9とが一体化したプローブ・レンズ一体型ユニット11ごと一緒に走査するので、プローブ先端と対物レンズ9との相対距離が動かない。その結果、数ミクロン程度の走査であれば、フォーカスがずれる心配はない。また、仮に機械振動等があったとしても、プローブ1と対物レンズ9とが一緒に振動するため、そのような雑音の影響も受けにくい。これらの点も、プローブ・レンズ一体型ユニット11を用いるメリットと言える。
この第2実施形態では、プローブ1の二次元走査及び高さ情報の検出に、チューブスキャナ12が用いられている。チューブスキャナ12は、チューブ状ピエゾの内壁、外壁及び上下に電極を有しており、プローブ1をXYZの三方向に走査することができる。また、チューブスキャナ12は、構造上中空になっており、中の穴を通して光の出し入れができるため、AFMとSNOMの同時測定が可能となる。また、数ミクロン程度の走査であれば、比較的コンパクトなものが多いため、プローブ・レンズ一体型ユニット11の小型化に適しており、その結果、測定ヘッド6の小型化を実現できる。
図9は、第2実施形態の光学装置200の近接場光学顕微鏡としての具体的な形態例を示す模式構成図である。図9(a)は、プローブ先端の微小開口を通して近接場の励起を行うイルミネーションモードを示す模式構成図であり、図9(b)は、プローブ先端の微小開口を通して近接場の検出を行うコレクションモードを示す模式構成図であり、図9(c)は、励起及び検出ともプローブ先端の微小開口を通して行うイルミネーション・コレクションモードを示す模式構成図である。
図9(a)のイルミネーションモードでは、測定ヘッド6の下方壁に設けられた光学窓8からプローブ1に光を照射して、プローブ先端の微小開口に近接場を励起させる。プローブ1を測定試料2近傍で走査して、その近接場を測定試料構造で散乱させることで、近接場を伝播光に変換できる。その伝播光を測定試料の上方(詳しくは、試料ホルダ20の上)に配置された直角プリズム22を通して、測定ヘッド6の側壁に設けられた光学窓24から外に取り出すことで、測定試料2の情報を得ることができる。
図9(b)のコレクションモードでは、測定ヘッド6の側壁に設けられた光学窓24から入射した光を、測定試料2の上方に配置されたダブプリズム23によって測定試料面で全反射させ、測定試料全体をエバネセント励起している。このようにして励起された近接場を、プローブ1の微小開口で切り取って、測定ヘッド6の下方壁に設けられた光学窓8から外に取り出すことで、測定試料2の情報を得ることができる。なお、このコレクションモードでは、ダブルプリズム23を使わず、測定試料表面に光を直接当ててもよい。
図9(c)のイルミネーション・コレクションモードでは、測定ヘッド6の下方壁に設けられた光学窓8からプローブ先端の微小開口に光を照射する。その結果、プローブ1の先端と測定試料2の面上に、測定試料2の構造を反映した近接場が励起される。この近接場を同じプローブ先端の微小開口で切り取り、それを光学窓8から取り出すことで、測定試料2の情報を得ることができる。このように、プローブ1と集光光学系とからなるプローブ・レンズ一体型ユニット11はSNOMの基本要素であるため、励起の方法、測定する測定試料等に応じて、いろいろなバリエーションで本発明を応用することができる。
(第3実施形態)
図10に、第3実施形態であるSNOMシステム300の一例を示す全体構成図である。このSNOMシステム300は、励起光源、検出系まで含めた無限共役系の光学システムであり、励起、検出とも微小開口を通して行うイルミネーション・コレクションモードを採用している。
このSNOMシステム300においては、レーザー30からの平行な伝播光をプローブに入射することで、プローブ先端の微小開口には近接場が励起される。また、プローブ先端の微小開口で伝播光として切り取られた近接場光は平行な伝播光となり、検出・解析装置側に取り出される。図10では、励起光と同じパスを通った検出光はビームスプリッタ36で分けられ、検出装置33に集められる。
このSNOMシステム300では、検出光の一部をビームスプリッタ35で分けることにより、CCDカメラ31でプローブ先端が映し出されるようになっており、この画面によるアライメントやフォーカス調整が可能となる。このように、無限共役系が実現されれば、平行光の好きな場所で光を分割し、像の観察や信号測定を行うことができる。
このような無限共役系では、補正レンズユニット11と、補正レンズユニットで補正された光を検出する検出装置33との間に、ビームスプリッタ35、波長板、偏光子、フィルター等の光学素子が少なくとも1以上配置されている。このように、平行光の任意の場所に波長板、偏光子、フィルター等を挿入しても、アラインメントがずれることがなく、励起側や検出側で、自由に偏光や波長帯を選ぶことができる等、自由度の高い光学測定が可能となる。
また、このSNOMシステム300は、補正レンズユニット11で補正された出射光を解析する解析装置を備えた構成としてもよいし、補正レンズユニット11で補正された出射光を試料表面の像として映し出すカメラを備えた構成としてもよい。
図10に示すSNOMシステム300の焦点距離等のパラメータを設定し、SNOMシステムの具体的な働きを説明する。集光側のレンズのパラメータとしては、上述した第1実施形態の場合と同様に、対物レンズ9の焦点距離をf=10mmとし、凹レンズ15の焦点距離をf=−30mmとし、凸レンズ16の焦点距離をf=75mmとする。
無限共役系において、CCD像の拡大率は、対物レンズ9の焦点距離とCCDの焦点距離との比で与えられる。対物レンズ9と補正レンズユニット10の合成焦点距離は、約f=10×75÷30=25mmなので、CCD側の結像レンズ32として焦点距離が50mm〜250mm程度のものを用いれば、プローブ1の先端の像が2倍から10倍程度に拡大されてCCDカメラ31に結像される。
CCDカメラ31の結像面の幅が5mm程度であることを考えると、焦点距離が長めの結像レンズ32でCCDカメラ31に結像した場合、幅150μm程度のプローブ先端をCCDカメラ31の画面全体に映し出すことができる。一例として、CCDカメラ31としては、そのセンサーサイズが例えば1/3インチ(4.8×3.6mm)のもの等を用いることができ、結像レンズ32としては、例えば焦点距離が20mm程度のものを用いることができる。こうした画面では、幅150μmのプローブ先端が2mm程度に拡大され、結像されている。この拡大された画面により、プローブ先端へのフォーカス等、アライメントが容易になる。
また、より焦点距離が短い結像レンズ32でCCDカメラ31の結像面に結像すれば、より広い視野で対象物を映し出すことができる。プローブ1を測定試料2に近接させた状態では、測定試料2の表面は、プローブ1の先端同様、対物レンズ9の焦点面にあるので、プローブ先端の幅よりも広い範囲の像をCCDカメラ31の結像面に結像させることで、プローブ先端の周りの測定試料2表面の像を映し出すことも可能となる。こうすることにより、測定試料2上のどの点にプローブ先端が位置しているかということを画面上で確認できる。このように、用いるレンズのパラメータ等を適当に選べば、観察用途に応じて任意の拡大率の像を得ることができる。
本発明の光学装置300においては、補正レンズユニット10から戻ってきた光をビームスプリッタで分割して平行度を検出し、その平行度の情報を補正レンズユニット10の位置調整機構18にフィードバックすることが好ましい。具体的には、戻ってきた光をビームスプリッタ41で分けた後の光路上に、結像レンズ42と結像位置検出器43とを配置する。結像位置検出器43で検出された結像位置は、補正レンズユニット10が有する位置調整機構18に電気的にフィードバックされる。このようにすることで、測定中の温度変化がある場合であっても、オートフォーカスが可能になる。
図11は、結像レンズ42による結像位置と、結像位置検出器43との位置関係を示す図である。図11(a)に示すように、ビームが平行光になっているときは、ビームは結像レンズ42の焦点で像を結ぶのでフィードバックの必要はないが、温度が変わると熱膨張などでプローブ1と対物レンズ9との間の距離が変わり、出てくるビームが平行にならないことがある。その結果、図11(b)に示すように、ビームが収束しているときは、ビームはより手前で像を結ぶので、そうした情報を補正レンズユニット10の位置調整機構18にフィードバックし、位置調整機構18を作動させて凸レンズ16を上方(凹レンズ15との距離を短くする方向)に押し上げることで、ビームを平行に戻すことができる。一方、図11(c)に示すように、ビームが発散しているときは、ビームはより奥側で像を結ぶので、そうした情報を補正レンズユニット10の位置調整機構18にフィードバックし、位置調整機構18を作動させて凸レンズ16を下方(凹レンズ15との距離を長くする方向)に押し下げることで、ビームを平行に戻すことができる。
(第4実施形態)
上述した各実施形態では、プローブ先端に微小開口を形成したカンチレバー型SNOMについて述べた。しかし、本発明の光学装置は、カンチレバー型SNOMに限らず、自由空間中で近接場信号を励起もしくは集光する必要のある多くの種類のSNOMに応用可能である。図12は、本発明の光学装置の第4実施形態である散乱型SNOMの一例を示す模式構成図である。
散乱型SNOMでは、散乱型のプローブ40の先端で散乱された近接場の散乱光を検出することで近接場測定を行っている。ここでは、プローブ40を測定試料2に近接させ、プローブ40の先端で測定試料2の周りに励起された近接場を散乱させて伝播光(散乱光)に変換している。この近接場の励起、もしくは散乱光の集光にも、カンチレバー型SNOMと同様に本発明が応用できる。なお、散乱型のプローブとしては、上記プローブ40に限らず、微小金属球等、同様の散乱機能を備える他の形態のプローブも用いることができる。
具体的には、上述した他の実施形態と同様に、プローブ40の先端近傍に対物レンズ9を配置し、測定ヘッド6の外に、補正レンズユニット10を別体で配置する。対物レンズ9はフォーカス機構を持たないが、補正レンズユニット10において凹レンズ15と凸レンズ16との間の距離を調整することでプローブ40の先端にフォーカスを合わせることができる。このような構成にすることで、散乱型SNOMにおいても、一体化したプローブ・レンズ一体型ユニット11の小型化と、その一体型ユニット11を備えた測定ヘッド6を小型化することが可能になる。
また、この散乱型SNOMでも、上記の開口型プローブを用いたSNOMと同様に、図9(a)〜図9(c)に示すような各種の測定モードの適用が可能である。
本発明によれば、半導体量子ドット、カーボンナノチューブ、生体分子といった微細構造の光学応答を、低温、磁場中のような極限環境下で観察することが可能となる。
本発明の光学装置であるカンチレバー型SNOMの第1実施形態を示す模式構成図である。 プローブの一例であるAFM用カンチレバーを示す模式斜視図である。 プローブ・レンズ一体型ユニットの他の形態を示す模式図である。 補正レンズユニットを構成するレンズの組み合わせの形態を示す模式構成図である。 本発明の第1実施形態で用いられる補正レンズユニットによる光学系の調整法を示す図であり、(a)は光源からの光が凹レンズで収束しながら対物レンズに入射する図であり、(b)は光源からの光が凹レンズで発散しながら対物レンズに入射する図である。 図5に示す3つのレンズの焦点距離とそれらの間隔を表す説明図である。 本発明の第1実施形態で用いられる補正レンズユニットによるフォーカス調整を示す図である。 本発明の光学装置であるカンチレバー型SNOMの第2実施形態を示す模式構成図である。 本発明の第2実施形態の光学装置の近接場光学顕微鏡としての具体的な形態例を示す模式構成図である。 本発明の第3実施形態であるSNOMシステムの一例を示す全体構成図である。 結像レンズによる結像位置と、結像位置検出器との位置関係を示す図である。 本発明の光学装置の第4実施形態である散乱型SNOMの一例を示す模式構成図である。
符号の説明
1 プローブ
1a カンチレバー
1b カンチレバー部
1c 四角錐形の突出部
1d 先端部
1e 空洞部
1d 先端部
1f 微小開口
1g カンチレバー部の端部
2 測定試料
2a 測定テーブル
4 ミラー
6 測定ヘッド
8 光学窓
9 対物レンズ
10 補正レンズユニット
11 プローブ・レンズ一体型ユニット
11a 固定部材
12 チューブスキャナ
13 冷却媒体溜め
14 超伝導マグネット
15 凹レンズ
16 凸レンズ
17 金属ロッド
18 位置調整機構
19 凹レンズ
20 試料ホルダ
22 直角プリズム
23 ダブプリズム
24 光学窓
25 球レンズ
26 ソリッドイマルジョンレンズ(SIL)
30 励起用レーザー
31 CCDカメラ
32 CCDカメラの結像レンズ
33 検出装置
34 検出装置前の集光レンズ
35,36 ビームスプリッタ
40 散乱型プローブ
41 ビームスプリッタ
42 結像レンズ
43 結像位置検出器

Claims (9)

  1. 近接場を生成及び/又は散乱させるプローブと、当該プローブの近くに固定された対物レンズとを少なくとも有するプローブ・レンズ一体型ユニットを備えると共に、前記対物レンズの対向位置に設けられた補正レンズユニットを備える光学装置であって、
    前記プローブ・レンズ一体型ユニットが測定ヘッドの中に収納されており、前記補正レンズユニットが前記測定ヘッドの壁面に設けられた光学窓越しに配置されていることを特徴とする光学装置。
  2. 前記測定ヘッドが、当該測定ヘッド内で測定される測定試料を保持できる密閉構造をなしていることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  3. 前記プローブ・レンズ一体型ユニットが、前記測定ヘッドの中に着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学装置。
  4. 前記補正レンズユニットが少なくとも一つの凸レンズを含む二以上のレンズを有し、当該二以上のレンズの少なくとも一のレンズが焦点調整用の位置調整機構を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学装置。
  5. 前記プローブ・レンズ一体型ユニットが、凹レンズ又は凸レンズをさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学装置。
  6. 前記プローブと前記対物レンズとが結合していることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光学装置。
  7. 前記補正レンズユニットと当該補正レンズユニットで補正された光を検出する検出装置との間に、ビームスプリッタ、波長板、偏光子、フィルター等の光学素子が少なくとも1以上配置されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光学素子。
  8. 前記補正レンズユニットで補正された出射光を受けて前記測定ヘッドが備える試料ホルダ上の測定試料のデータを解析する解析装置を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光学装置。
  9. 前記補正レンズユニットで補正された出射光を受けて前記測定ヘッドが備える試料ホルダ上の試料表面の像を映し出すカメラを備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の光学装置。
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