JP2007107560A - 密封ころがり軸受 - Google Patents

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Yoshinori Yoshida
芳紀 吉田
Nobuaki Izawa
信明 井澤
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Abstract

【課題】低トルク化と、密封性の維持を同時に実現した密封ころがり軸受を提供することを目的としている。
【解決手段】密封ころがり軸受において、密封シールのシールリップと摺動する外周シール溝の摺動部の直径を、内輪の外周軌道の直径寸法よりも小とすることにより、また、さらに、外輪の外径寸法をD、内輪の内径寸法をd、ボールのピッチ円直径をPCDとして、前記寸法の関係を{(D+d)/2}>PCDとすることにより、また、さらに、シールリップの先端部と摺動部との少なくとも一方に低摩擦材料をコーティングすることにより課題の解決を図る。
【選択図】図1

Description

本発明は、密封ころがり軸受に関する。
従来、密封ころがり軸受は、例えば、図5(回転中心線X−Xの上側半断面図)に示す密封ころがり軸受Hzのように、外輪1z、内輪2z、外輪1zの内周軌道11zと内輪2zの外周軌道21zとの間に配置されているボール3z、ボール3zを保持する保持器4z、および軸受内に潤滑剤Gを保持し、かつ外部から水などの異物の浸入を防止する密封シール5zから構成されている。
一般的に、密封シール5zは、外輪1zの内周シール溝15zに固定部51zが取付けられ、内輪2zの外周シール溝25zと密封シール5zのシールリップ52zとが摺動状態を保ちながら、外部からの水などの侵入を防止し、また、内部に充填されたグリースGなど潤滑剤の漏洩を防止している。
自動車のエンジンルーム内に設置されている自動車用補機(コンプレッサ、オルタネータ、など)はエンジンの回転がベルトによって伝動され、ベルト伝動部に使用されるアイドラプーリ、テンションプーリなどに密封ころがり軸受が使用されている。
近年、省エネルギー化の流れを受けて、ころがり軸受の低トルク化の要求が増加している。一般的には、対策として、グリースGの粘度を低粘度にすることにより攪拌抵抗を少なくして低トルク化を図ったり、また、シールリップ52zと外周シール溝25zの摺動面251zとの間の緊迫力を低下させることによってシールリップ52zの摺動抵抗を減少して低トルク化を図ったりしている。
しかし、前者においては、ころがり軸受が高温環境下で使用される場合、グリースの油膜強度の保持が困難になり、早期に潤滑不良や焼き付などを起こす虞がある。また、後者の場合、シールリップの緊迫力を低下させることにより、密封性が維持できずグリース漏れや異物の侵入などの虞がある。低トルク化に関する次の提案がある(例えば、特許文献1を参照)。
特開2001−90736号公報
しかしながら、特許文献1は、外輪を厚肉にして、ボールのピッチ円直径を内径側にずらせ、外輪軌道、内輪軌道の曲率半径をボールの直径との関係で大きくし、低トルク化をなすものであり、シールは密封シールではないから、グリース漏れや異物浸入に関し、密封性は考慮されていない。(上記の説明には、特許文献1に使用されている表現を用いている)。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、低トルク化と、密封性の維持を同時に実現した密封ころがり軸受を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するため、本発明は、
内周軌道と両端部に内周シール溝とを有する外輪と、
前記内周軌道に対向する外周軌道と両端部に前記内周シール溝に対向する外周シール溝とを有する内輪と、
前記外輪と前記内輪との間に介装されたボールと、
前記外輪と前記内輪との間の空間を密封する密封シールとからなる密封ころがり軸受において、
前記密封シールのシールリップと摺動する前記外周シール溝の摺動部の直径寸法を、前記内輪の前記外周軌道の直径寸法よりも小としたことを特徴とする密封ころがり軸受を提供する。
また、本発明は、
さらに、前記外輪の外径寸法をD、内輪の内径寸法をd、ボールのピッチ円直径をPCDとして、前記寸法の関係を{(D+d)/2}>PCDとしたことを特徴とする密封ころがり軸受が望ましい。
また、本発明は、
さらに、前記シールリップと前記摺動部との少なくとも一方に低摩擦材料をコーティングしたことを特徴とする密封ころがり軸受が望ましい。
本発明によれば、低トルク化と、密封性の維持を同時に実現した密封ころがり軸受を提供する事が出来る。
以下、本発明に係わる実施形態を図面を参照しつつ説明する。
(実施形態1)
図1、図2を参照して本発明の実施形態1を説明する。
図1は回転中心線X-Xより上の半断面図である。
図2は、図1の左側半分を示す要部拡大図である。
本実施形態の密封ころがり軸受Hは、外輪1と、内輪2と、外内輪の間に介装されているボール3と、ボール3を保持する保持器4と、外内輪とで形成される軸受空間を密封する密封シール5と、軸受内部に充填されたグリースGとから構成されている。
図1は軸方向の中心に対し、左右対称であるから、左側部分に関して以下に説明を加える。
本実施形態を構成する個々の構成部品に関して説明する。
外輪1は内周軌道11と両端部に、後述する密封シール5を取付ける内周シール溝15、15を有している。
内周シール溝15は外輪1の内周面12の軸方向外方に向いた所定位置から径方向外方に向って中心線X−Xに略直角な平面151と、平面151の径方向所定位置から軸方向外方に向かう第1円筒部152と、第1円筒部152から軸方向外方および径方向内方に向いた傾斜面153と、傾斜面153に続いて傾斜面153の所定位置から軸方向外方に向かう第2円筒部154と、によって形成されている。
内輪2は、外輪1の複列の内周軌道11に対向する外周軌道21を有し、両端には、外周シール溝25、25を有している。
外周シール溝25は内輪2の外周面22の軸方向外方の所定位置から径方向内方に向かう第1傾斜面251と、第1傾斜面251の径方向内方の所定位置から軸方向外方に向かう第1円筒面252と、第1円筒面252から軸方向外方および径方向外方に向いた第2傾斜面253と、第2傾斜面253に続いて所定位置から軸方向外方に向かう第2円筒面254と、によって形成されている。第1傾斜面251は中心線X-Xに対して、略直角に近い傾斜面として形成されている。
次に、外輪と内輪との径方向に関連する寸法について説明する。
外輪1の外径面13の外径寸法Dから内周軌道11の内径寸法deを差し引いた外輪溝底肉厚1Tと、内輪2の外周軌道21の外径寸法diから内輪2の内径面23の内径寸法dを差し引いた内輪溝底肉厚2Tとは1T>2Tの関係に設定してある。
この設定により、外輪の外径寸法Dと、内輪の内径寸法dと、ボールの中心点Oを通るピッチ円直径をPCDとすると、それらの関係は{(D+d)/2}>PCDとなる。この場合の(D+d)/2は軸受断面中心の直径寸法である。この関係をとることによって、外周軌道21の直径寸法di、内周軌道11の直径寸法deがそれぞれ小さくなるので、ころがり摩擦などにより発生する回転中心線X―Xに対するトルクが、{(D+d)/2}=PCDの関係にある従来のころがり軸受に比べ低減する。
密封シール5は、芯金53と、芯金53の周囲に加硫工程によって焼き付けられているゴムなどの弾性体54からなり、弾性体54の外周側に固定部51を有し、内周側は、シールリップ52を有している。
芯金53は円筒部531と、円筒部531の所定位置から径方向内方に直角に折り曲げられたフランジ部532とからなり、密封シール5がころがり軸受に取付けられたときに外面となる側(反ボール側)に弾性体54は主に焼き付けられている。そして、芯金53の円筒部531の径方向外方に固定部51が形成されている。フランジ部532の径方向内方にはシールリップ52が形成されている。
ボール3は保持器4によって保持され外輪1と内輪2との間に、介装されている。
グリースGは軸受内部に所定量封入されている。
次に、個々の構成部品をころがり軸受に組んだ状態について説明する。
密封シール5の固定部51は外輪1の内周シール溝15に固定される。
シールリップ52は第1傾斜面251の所定位置をすべり接触をしながら環状に摺動するが、その位置を摺動部Pとし、その直径寸法をdpとして、外周軌道21の外径寸法diとの関係をdp<diとなるように設定してある。
すなわち、摺動部Pは外周軌道21よりも径方向内方に存在する。
第1傾斜面251の摺動部Pが上記のように、内輪2の外周軌道21の外径寸法diよりも小さく設定されているので、回転中心線X-Xに対するシールリップ52と第1傾斜面251とによる摺動抵抗モーメントを小さくできる。その結果、トルクが低減するのでシールリップ52と第1傾斜面251との間における緊迫力を低下させなくともよいから密封性能が維持できる。
シールリップ52近傍の外周シール溝25の空間は外部から異物が浸入した場合若しくは内部からグリースなど潤滑剤が漏れた場合、それらの溜まり場として必要な空間である。
以上説明したように、本発明により、シールリップ52と摺動する内輪2の第1傾斜面251の摺動部直径寸法dpを外周軌道21の直径寸法diよりも小さくしたことにより低トルク化が実現できるし、併せて、緊迫力を低下させなくても良いので、シールリップ52による密封性能が維持できる。
さらに、ボール3のピッチ円直径PCDを軸受断面中心の直径寸法(D+d)/2よりも小さくすることによる低トルク化と組み合わせた相乗効果により、さらなるトルクの低減が可能となる。
次に実施形態1の変形例を図3および図4を参照しながら説明する。
本変形例は、図3ならびに図3のA部拡大図である図4において説明するように、実施形態1で説明しているシールリップ52と第1傾斜面251の摺動部P(図1、図2を参照)とにおいて、シールリップ52の先端部および第1傾斜面251の摺動部Pに低摩擦材料をコーティングし、シールリップ52の低摩擦先端部521と摺動部Pの低摩擦部256とを、それぞれ設けたものである。
低摩擦材料としては、フッ素系樹脂が好適であり、適切なコーティング方法を採用することによって、低摩擦先端部521および低摩擦部256を設けることができる。
本変形例によると、シールリップ52と摺動部Pの低摩擦化によって、シールリップ磨耗の低減による磨耗粉の発生軽減、密封性能を維持しながら更なる低トルク化、シールからの摺動音発生の防止などの効果を奏することが出来る。
本変形例では、シールリップ52の先端部および第1傾斜面251の摺動部Pの両方にコーティングしてあるが、いずれか一方にコーティングしても実施できる。
なお、実施形態1、および変形例は、単列のころがり軸受に関して説明しているが、本発明は、複列のころがり軸受にも適用するものである。
また、本発明は、実施形態1および変形例において説明した内容に限定されることなく、本発明の技術思想の範囲で実施するものである。
実施形態1を示す半断面図である。 図1の左側半分を示す要部拡大図である。 実施形態1の変形例を示す半断面図である。 図3の要部(A部)を示す拡大図である。 従来技術を示す半断面図である。
符号の説明
H:密封ころがり軸受
1:外輪
11:内周軌道
12:外輪内周面
13:外輪外径面
15:内周シール溝
151:平面
152:第1円筒部
153:傾斜面
154:第2円筒部
2:内輪
21:外周軌道
22:内輪外周面
23:内輪内径面
25:外周シール溝
251:第1傾斜面
252:第1円筒面
253:第2傾斜面
254:第2円筒面
256:低摩擦部
3:ボール
4:保持器
5:密封シール
51:固定部
52:シールリップ
521:低摩擦先端部
53:芯金
531:円筒部
532:フランジ部
p:シールリップ摺動部
D:外輪外径寸法
d:内輪内径寸法
PCD:ボールピッチ直径寸法
de:内周軌道直径寸法
di:外周軌道直径寸法
1T:外輪溝底肉厚
2T:内輪溝底肉厚
dp:シールリップ摺動部直径寸法

Claims (3)

  1. 内周軌道と両端部に内周シール溝とを有する外輪と、
    前記内周軌道に対向する外周軌道と両端部に前記内周シール溝に対向する外周シール溝とを有する内輪と、
    前記外輪と前記内輪との間に介装されたボールと、
    前記外輪と前記内輪との間の空間を密封する密封シールとからなる密封ころがり軸受において、
    前記密封シールのシールリップと摺動する前記外周シール溝の摺動部の直径寸法を、前記内輪の前記外周軌道の直径寸法よりも小としたことを特徴とする密封ころがり軸受。
  2. さらに、前記外輪の外径寸法をD、内輪の内径寸法をd、ボールのピッチ円直径をPCDとして、前記寸法の関係を{(D+d)/2}>PCDとしたことを特徴とする請求項1に記載の密封ころがり軸受。
  3. さらに、前記シールリップと前記摺動部との少なくとも一方に低摩擦材料をコーティングしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の密封ころがり軸受。
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