JP2007106889A - 含フッ素硬化性組成物 - Google Patents

含フッ素硬化性組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2007106889A
JP2007106889A JP2005299333A JP2005299333A JP2007106889A JP 2007106889 A JP2007106889 A JP 2007106889A JP 2005299333 A JP2005299333 A JP 2005299333A JP 2005299333 A JP2005299333 A JP 2005299333A JP 2007106889 A JP2007106889 A JP 2007106889A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
fluorine
composition
represented
groups
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005299333A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4570548B2 (ja
Inventor
Koichi Yamaguchi
浩一 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2005299333A priority Critical patent/JP4570548B2/ja
Publication of JP2007106889A publication Critical patent/JP2007106889A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4570548B2 publication Critical patent/JP4570548B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Epoxy Resins (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

【課題】改良された反応性を有し、各物理特性、耐溶剤性、耐薬品性に優れた硬化物を与える含フッ素組成物を提供する。
【解決手段】
(A)下記式(1)で示される含フッ素アミド化合物、
Figure 2007106889

(1)
(式中、Rfは2価パーフルオロポリエーテル基であり、R1及びR2は夫々、互いに独立に、置換されていてよい2価の炭化水素基である。)及び、
(B)エポキシ基又はイソシアネート基を1分子中に少なくとも3個有する含フッ素化合物を、
該エポキシ基又はイソシアネート基の量が、前記(A)成分中の2級アミノ基1モルに対して0.5〜5モルとなる量で含む組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は含フッ素硬化性組成物に関し、詳細には、優れた反応性を有する含フッ素アミド化合物とエポキシ又はイソシアネート化合物とを含み、耐溶剤性及び耐薬品性のゴム、離型剤、撥水剤等の成分として有用な組成物に関する。
従来、含フッ素有機化合物は各種分野で使用されており、例えば含フッ素有機化合物のポリマーを架橋して得られる含フッ素エラストマー、及び含フッ素有機化合物を硬化剤と反応させて得られる含フッ素硬化物は、ゴム材料、塗料、離型剤、撥水剤等として利用されている。
しかしながら、従来の含フッ素エラストマー及び硬化物は、その耐溶剤性や耐薬品性が十分でない場合が多く、耐溶剤性、耐薬品性の向上が望まれていた。特に、塗料、離型剤、撥水剤用途向けに、離型性、撥水性の向上が望まれていた。
かかる耐溶剤性、耐薬品性、離型性が向上されたエラストマー又は硬化物を与える含フッ素有機化合物として、本発明者は、下記式で示される含フッ素アミド化合物を発明した(特許文献1)。
Figure 2007106889

〔但し、式中Rfは2価パーフルオロポリエーテル基であり、Xは下記一般式(i)、(ii)又は(iii)で示される基であり、aは0以上の整数である。

Figure 2007106889

(但し、上式中R1は炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、又はこれらの基の水素原子の一部又は全部をハロゲン原子で置換した基であり、R2は炭素数1〜10のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、又はこれらの水素原子の一部をハロゲン原子で置換した基である。)〕
さらに本発明者は、上記含フッ素アミド化合物と、含フッ素エポキシ化合物又は含フッ素イソシアナート化合物とを含むゴム用、離型剤用途に有用な組成物を発明した(特許文献2)。
特開平11−92557号公報 特開平11−92547号公報
しかし、上記アミド化合物は、エポキシ化合物又はイソシアネート化合物との反応性が遅く、室温で硬化した場合には完全に硬化するまでに1日〜数日かかり、改良が望まれていた。
本発明は、斯かる事情に鑑みなされたもので、硬化が速く、耐溶剤性、耐薬品性、離型性、撥水性に優れた含フッ素エラストマー又は樹脂硬化物を与える組成物を提供することを目的とする。
本発明者は上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、所定の構造を有するアミド化合物によって、上記目的を達成できることを見出した。即ち、本発明は、
(A)下記式(1)で示される含フッ素アミド化合物、
Figure 2007106889

(式中、Rfは2価パーフルオロポリエーテル基であり、R1及びR2は夫々、互いに独立に、置換されていてよい2価の炭化水素基である。)及び、
(B)エポキシ基又はイソシアネート基を1分子中に少なくとも3個有する含フッ素化合物を、
該エポキシ基又はイソシアネート基の量が、前記(A)成分中の2級アミノ基1モルに対して0.5〜5モルとなる量で含む組成物である。
上記本発明の組成物は、従来のアミド化合物を含む組成物の半分以下の時間で硬化し、耐溶剤性、耐薬品性等に優れた硬化物を与える。
式(1)において、Rfは2価パーフルオロポリエーテル基である。該ポリエーテル基の例には、エーテル結合(−O−)をもつ2価のポリマー残基が広く包含され、例えばポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリエチレン‐ポリプロピレンコポリマー、ポリエチレングリコールポリアルキルエーテル、及びポリエチレングリコールポリフェニルエーテルの2価の残基が挙げられる。Rfは、これらの残基の水素原子が総てフッ素原子に置換されたものである。
好ましくは、Rfは組成式Ch2hO(ここでhは1〜6、好ましくは1〜3の整数である)で表される2価の飽和パーフルオロポリエーテル基を含む。該基は、分岐構造を含んでいてよい。
好ましくは、前記2価の飽和パーフルオロポリエーテル基は、下記式(i)または(ii)で表される。
Figure 2007106889

(YはF原子又はCF3基である)
好ましくは、Rfは上記式(i)で表される基と、上記式(ii)で表される基とを合計で2〜200個、より好ましくは2〜100個含み、例えば、下記式で表される。
Figure 2007106889

(Yは上で定義したとおりであり、m、nはそれぞれm≧1、n≧1の整数、但し、2≦m+n≦200、好ましくは2≦m+n≦100、である。)
上式は、下記のように表すこともできる。
Figure 2007106889

ここで、kはn−1及びlはm−1と対応する。
fは、他の構成単位を含んでよく、例えば、下記(A)〜(D)で示される基であってよい。
Figure 2007106889
(Yは上で定義したとおりであり、p、q、rはそれぞれp≧1、q≧1、2≦p+q≦200、好ましくは2≦p+q≦100の整数、及び0≦r≦6の整数である。)
Figure 2007106889
(rは上述のとおり、s、tは、それぞれs≧0、t≧0、0≦s+t≦200、好ましくは2≦s+t≦100の整数である)
Figure 2007106889
(Yは上述のとおり、u、vはそれぞれ1≦u≦100、1≦v≦100の整数である)
Figure 2007106889
(wは1≦w≦100の整数である)
上記(A)〜(D)で表されるRfとして、以下のものが例示される。
Figure 2007106889
(uは5〜100の整数、vは1〜100の整数)
Figure 2007106889
(uは5〜100の整数、vは1〜100の整数)
Figure 2007106889
(wは5〜100の整数)

fは、上記各基の混合物であってよく、また、上式における各数値パラメータ、例えばn、が所定の範囲内で異なる基の混合物であってよい。実際上、Rfは、各パラメータの平均値で特定される。
式(1)において、R1及びR2は夫々、互いに独立に、置換されていてよい、2価炭化水素基であり、炭素数1〜10、特に2〜6のものが好適である。例えば、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、i−プロピレン基、ブチレン基、ヘキサメチレン基等のアルキレン基、シクロへキシレン基等のシクロアルキレン基、フェニレン基、トリレン基、キシリレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基等のアリール基、あるいはこれらの水素原子の一部をフッ素等のハロゲン原子で置換した基等を挙げることができる。
式(1)において、R1とN原子とは単結合により直接結合され、上記R1の炭素数1〜10に応じて、4〜22員環以上、好ましくは6〜14員環、を形成している。
式(1)で表されるアミド化合物は、2級アミノ基と2級アミド基を併せ持つ化合物であることを特徴とする。アミド基上に活性水素があることによって、特許文献1記載のアミド化合物に比べて、エポキシ基、イソシアネート基との反応性が格段に高くなっている一方で、得られる硬化物の特性、取り扱い性、又は保存性等が損なわれていない。
該アミド化合物は、粘度(25℃、以下同様)が100cs程度の低粘度ポリマーから、100,000cs以上のガム状乃至固形状のポリマーであってよい。粘度が上記下限値未満では、得られる硬化物の伸びが小さくなり過ぎる場合があり、一方、上記上限値超では、取り扱いが困難となる。好ましい粘度は、用途に応じて異なる。例えば熱加硫ゴム用としては、粘度100,000以上の生ゴム状のポリマーが、また、液状ゴム用には粘度が100〜100,000cs程度のポリマーが好適に使用される。該粘度は、上記Rfの各パラメータを適宜選択することによって調整することができる。
該アミド化合物は、下記の方法により得ることができる。即ち、下記式(2)で示される両末端にエステル基を有する化合物と下記一般式(3)で示されるアミン化合物とを反応させる。
Figure 2007106889
(R3は、炭素数1〜5のアルキル基であり、Rf、R1、R2は上で規定したとおりである)
上記反応は、特許文献1記載の酸ハライドを用いる反応に比べて、有害なフッ酸が排出されることもなく、副生成物のアルコールも容易に除去できる。さらに、化合物(3)の2級アミノ基は未反応で残り、1級アミノ基との反応が選択的に進行する。また、アミン化合物(3)は1級アミノ基が1つであるので、鎖延長による増粘も無い。
上記反応において、式(2)のエステル化合物と式(3)のアミン化合物との量比は、式(2)の化合物のモル量を(a)及び式(3)の化合物のモル量を(b)として、(a)/(b)が0.05〜1モル/モル、好ましくは0.1〜0.5モル/モルである。該比が前記範囲内であれば、エステル化合物の末端を確実に変性することができ、高い収率で目的の化合物を得ることができる。
上記反応の条件は、特に制限されないが、通常、20〜120℃で1〜8時間であり、40〜100℃で2〜5時間反応させることが好ましい。また、反応に影響を与えない範囲内で有機溶剤を用いてもよい。有機溶剤としては、反応物を溶解し、均一に分散させることが可能なものを使用することが、反応の進行をスムーズに行なうために好適である。このような有機溶剤としては、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶剤、ジエチルエーテル、n−ブチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル等のケトン系溶剤、メチレンクロライド、クロルベンゼン、クロロホルム等の塩化炭化水素系溶剤、アセトニトリル等のニトリル系溶剤、トリフルオロベンゼン、1,3−ビストリフルオロメチルベンゼン、パーフルオロオクタン等のフッ素系溶剤などを挙げることができ、これらを必要に応じて1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明において、(B)含フッ素化合物は、(A)アミド化合物と反応して硬化物を与える。この(B)含フッ素化合物は、(A)アミド化合物の2級アミノ基と反応し得る官能基を1分子中に少なくとも3個有し、これにより高分子網目構造を形成することができる。該官能基は2級アミノ基と反応性であればよいが、好ましくはエポキシ基、イソシアネート基であり、より好ましくはエポキシ基である。
(B)含フッ素化合物は、好ましくはパーフルオロアルキル基、パーフルオロオキシアルキル基、パーフルオロアルキレン基及びパーフルオロオキシアルキレン基から選ばれる1種又は2種以上の基を有する。パーフルオロアルキル基としては、CmF2m+1−(mは1〜20、好ましくは2〜10の整数)で表される基が、パーフルオロアルキレン基としては、−Cm2m−(mは1〜20、好ましくは2〜10)、で表される基が好ましい。また。パーフルオロオキシアルキレン基としては、上述の−Rf−が、パーフルオロオキシアルキル基としてはRf にフッ素原子が結合した−RfFが好ましい。
(B)含フッ素化合物の例としては、下記の化合物が挙げられ、これらの化合物の混合物であってもよい。下記において、Meはメチル基、Phはフェニル基を示す。
Figure 2007106889
Figure 2007106889
上記(B)含フッ素化合物の配合量は、(A)成分中に含まれる2級アミノ基1モルに対し(B)成分中の前記2級アミノ基と反応し得る官能基が0.5〜5モルとなる量であり、特に1〜2モルとなる量が好適である。配合量が前記下限値未満では、架橋度合いが不十分になる場合があり、前記上限値を超えると、得られた硬化物の可撓性が低下する等の問題が生じる場合がある。
本発明の組成物には、上記(A)及び(B)成分に加えて、本発明の目的を損なわない量で、種々の添加物を添加することができる。該添加剤としては、例えば、イミダゾール類、ルイス酸等の硬化促進剤、アセチレンブラック等のカーボンブラック、煙霧質シリカ、沈降性シリカ、二酸化チタン、酸化アルミニウム、石英粉末、炭素粉末、タルク、ベントナイト等の補強剤、アスベスト、ガラス繊維、有機繊維等の繊維質充填剤、顔料、染料等の着色剤、ベンガラ、酸化セリウム等の耐熱性向上剤、防錆剤、シランカップリング剤等の接着性向上剤などが挙げられる。また、用途、使用目的に応じて、フッ素系溶剤、例えば1,3−ビストリフロロメチルベンゼン、パーフロロオクタン等を配合してもよい。
本発明の組成物は、上記(A)及び(B)成分、所望により上記任意成分を、混合することによって調製することができる。該混合の方法としては、公知の方法を使用することができ、例えば、プラネタリーミキサー、ゲートミキサー、ニーダー等の混合装置を使用することができる。(B)成分の官能基のタイプにも依存するが、該組成物を施与する数時間〜24時間前に混合することが好ましい。また、本発明の組成物は、室温硬化も可能であるが、通常は、組成物を50〜200℃にて数分から数時間程度の時間で加熱して硬化させる。
該ジアミド化合物は、フッ素含有率が高く、表面エネルギーが低いエラストマーや樹脂硬化物となり得、耐溶剤性、耐薬品性のゴム材料、離型剤、撥水剤等の種々の用途に利用することができる。例えば、本発明のアミド化合物と一分子中に3つ以上のエポキシ基を有する化合物とを反応させたエラストマーは、シーラント、成形部品、被覆材料、接着剤、離型剤、撥水剤等として有用である。
本発明の組成物は、自動車関連部品、各種電気・電子部品などの接着剤として、各種ガス、温水、薬品などに曝されるセンサーのシール剤、コーティング剤として、有用である。例えば、自動車の制御系に使用される圧力センサー、ガス濃度検知器、温度センサーの接着剤、シール剤、又はコーティング剤;インクジェットプリンターヘッド用の接着剤・封止剤;レーザープリンターや複写装置のロールやベルトのコーティング剤、回路基板のコーティング剤、半導体製造装置のステッパーレンズ固定用の接着剤などに好適に用いることができる。
実施例
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下においてMeはメチル基を示す。
実施例1
下記式(4)で示されるエステル化合物500g及び1,3−ビストリフルオロメチルベンゼン500gを、攪拌棒、温度計、ジムロート、滴下ロートを付した2リットルの四つ口フラスコ内に入れ、攪拌しながら70℃に昇温した。
Figure 2007106889
(n+mの平均値は33であった)
次いで、滴下ロートより1−(2−アミノエチル)ピペラジン25.4gを70〜80℃にて滴下した。滴下後、80℃に昇温して、該温度を4時間維持した。水を加えて、生成したメチルアルコール及び過剰な1−(2−アミノエチル)ピペラジンを水層中に抽出し、有機層を分離して100℃/3mmHgで1,3−ビストリフルオロメチルベンゼンを留去したところ、淡黄色透明な液状化合物475.3gが得られた。該化合物は、粘度25,690cs(25℃)、屈折率1.315(25℃)であった。図1は、この化合物のIRスペクトルであり、以下に示す吸収が確認された。

1100〜1350cm-1 νC−F
1724cm- νC=O

また、この化合物の官能基当量(アミン当量)を定量したところ、2895g/モルであり、得られた化合物は、下記構造式(5)で示されるアミド化合物であることが確認された。
Figure 2007106889
fは下記式で表される。
Figure 2007106889
(n+mの平均値は33であった)

上記式(5)で示されるアミド化合物100g、下記式(6)で示されるエポキシ化合物(エポキシ当量341)11.8g、及び比表面積130m2/gのアセチレンブラック15gを、3本ロールにて混合し、組成物を得た。
Figure 2007106889
fは下記で表される。
Figure 2007106889
実施例2
実施例1において、アセチレンブラックを用いない以外は同様な操作を行い、組成物を得た。
実施例3
下記式(7)で示されるエステル化合物500g及び1−(2−アミノエチル)ピペラジン9.9gを用いたことを除き、実施例1と同様に反応を行い、淡黄色透明な液状化合物481.3gを得た。
Figure 2007106889
(n+mの平均値は97であった)

得られた化合物は、粘度22,390cs(25℃)、屈折率1.307(25℃)であった。図2は、この化合物のIRスペクトルであり、以下に示す吸収が確認された。

1100〜1350cm-1 νC−F
1720cm-1 νC=O

また、この化合物の官能基当量は、9800g/モルであり、得られた化合物は、下記構造式(8)で示されるアミド化合物であることが確認された。
Figure 2007106889
Rfは下記式で表される基である。
Figure 2007106889
(n+mの平均値は97であった)

上記式(8)で示されるアミド化合物100g、上記式(6)で示される含フッ素エポキシ化合物3.5g、及び比表面積130m2/gのアセチレンブラック15gを、3本ロールにて混合し、組成物を得た。
比較例1
上記式(5)で示されるアミド化合物に代えて、下記式(9)で示されるアミド化合物(粘度12,900cSt、アミン当量5,950)100g、上記式(6)で示される含フッ素エポキシ化合物5.7gを用いた以外は、実施例2と同様の操作を行い組成物を得た。
Figure 2007106889
(aの平均値は0.88である)

fは下記式で表される基である。
Figure 2007106889
(n+mの平均値は37であった)
上記実施例及び比較例で得られた各組成物について、ARES (Advanced Rheometric Expansion System、Rheometric Scientific 社製)を用いて、25℃における弾性率の経時変化から、硬化時間を求めた。結果を表1に示す。図3に、実施例2及び比較例1の、25℃に於ける弾性率の経時変化を示す。硬化時間は、弾性率の増加が観察されなくなった時間である。
100℃、2時間で硬化させ、その物理的性質を調べた。伸び率及び引張強度はJIS K6251に従い測定した。25℃での硬化時間と合わせて結果を表1に示す。
Figure 2007106889
また、実施例1の組成物の伸び率測定に用いた試験片(100℃硬化)を用いて、25℃において下記各溶剤に24時間浸漬した後の体積変化率を測定した。それらの結果を表2及び表3に示す。
Figure 2007106889
Figure 2007106889
( )内は初期硬度からの増減を示す。
表1から分かるように、本発明の組成物は比較例の組成物に比べて、顕著に硬化が速い。また硬化物は、伸び率、引張強度、耐溶剤性、及び耐薬品性に優れる。
本発明の組成物は、自動車関連部品、各種電気・電子部品などの接着剤として、及び各種ガス、温水、薬品などに曝されるセンサーのシール剤又はコーティング剤として、有用である。
実施例1で得られたアミド化合物のIRスペクトルチャートである。 実施例3で得られたアミド化合物のIRスペクトルチャートである。 実施例2及び比較例の、25℃に於ける弾性率の経時変化を示すグラフである。

Claims (10)

  1. (A)下記式(1)で示される含フッ素アミド化合物、
    Figure 2007106889

    (式中、Rfは2価パーフルオロポリエーテル基であり、R1及びR2は夫々、互いに独立に、置換されていてよい2価の炭化水素基である。)及び、
    (B)エポキシ基又はイソシアネート基を1分子中に少なくとも3個有する含フッ素化合物を、
    該エポキシ基又はイソシアネート基の量が、前記(A)成分中の2級アミノ基1モルに対して0.5〜5モルとなる量で含む組成物。
  2. (B)含フッ素化合物が1分子中にエポキシ基を3個含み、(A)成分中の2級アミノ基1モルに対してエポキシ基が1〜2モルとなる量で含まれる、請求項1記載の組成物。
  3. fが、組成式Ch2hO(ここで、hは1〜6の整数である)で表される、分岐構造を含んでいてもよい、2価の飽和パーフルオロポリエーテル基を含む、請求項1又は2記載の組成物。
  4. 前記飽和パーフルオロポリエーテル基が、下記式(i)または(ii)で表される、請求項3記載の組成物。

    Figure 2007106889

    (YはF原子又はCF3基である)
  5. fが、上記式(i)で表される基と、上記式(ii)で表される基を合計で、2〜200個含む、請求項4記載の組成物。
  6. 1及びR2が、互いに独立に、エチレン基、n−プロピレン基、i−プロピレン基、ブチレン基、ヘキサメチレン基、シクロへキシレン基、フェニレン基、及びこれらの水素原子の一部をフッ素原子で置換した基からなる群より選ばれる、請求項1〜5のいずれか1項記載の組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載の組成物を含むコーティング剤。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項記載の組成物を含む接着剤。
  9. 請求項7項記載のコーティング剤が施与されたセンサー、ロール、又はベルト。
  10. 請求項8記載の接着剤が施与された光学レンズ。
JP2005299333A 2005-10-13 2005-10-13 含フッ素硬化性組成物 Expired - Fee Related JP4570548B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005299333A JP4570548B2 (ja) 2005-10-13 2005-10-13 含フッ素硬化性組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005299333A JP4570548B2 (ja) 2005-10-13 2005-10-13 含フッ素硬化性組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007106889A true JP2007106889A (ja) 2007-04-26
JP4570548B2 JP4570548B2 (ja) 2010-10-27

Family

ID=38033010

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005299333A Expired - Fee Related JP4570548B2 (ja) 2005-10-13 2005-10-13 含フッ素硬化性組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4570548B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008019398A (ja) * 2006-07-14 2008-01-31 Shin Etsu Chem Co Ltd 含フッ素硬化性組成物

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04146917A (ja) * 1990-10-11 1992-05-20 Asahi Chem Ind Co Ltd 撥水撥油処理剤
JPH1053639A (ja) * 1995-06-13 1998-02-24 Canon Inc 溶剤易溶性のフッ素含有エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた表面処理方法
JPH1192547A (ja) * 1997-09-22 1999-04-06 Shin Etsu Chem Co Ltd 含フッ素硬化性組成物
JPH1192557A (ja) * 1997-09-22 1999-04-06 Shin Etsu Chem Co Ltd 含フッ素アミド化合物
JP2000264883A (ja) * 1999-03-17 2000-09-26 Kyoeisha Chem Co Ltd パーフルオロ基を含有する化合物およびその硬化重合物
JP2006335955A (ja) * 2005-06-03 2006-12-14 Shin Etsu Chem Co Ltd 含フッ素アミド化合物及びその製法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04146917A (ja) * 1990-10-11 1992-05-20 Asahi Chem Ind Co Ltd 撥水撥油処理剤
JPH1053639A (ja) * 1995-06-13 1998-02-24 Canon Inc 溶剤易溶性のフッ素含有エポキシ樹脂組成物およびそれを用いた表面処理方法
JPH1192547A (ja) * 1997-09-22 1999-04-06 Shin Etsu Chem Co Ltd 含フッ素硬化性組成物
JPH1192557A (ja) * 1997-09-22 1999-04-06 Shin Etsu Chem Co Ltd 含フッ素アミド化合物
JP2000264883A (ja) * 1999-03-17 2000-09-26 Kyoeisha Chem Co Ltd パーフルオロ基を含有する化合物およびその硬化重合物
JP2006335955A (ja) * 2005-06-03 2006-12-14 Shin Etsu Chem Co Ltd 含フッ素アミド化合物及びその製法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008019398A (ja) * 2006-07-14 2008-01-31 Shin Etsu Chem Co Ltd 含フッ素硬化性組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP4570548B2 (ja) 2010-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4498218B2 (ja) 含フッ素アミド化合物及びその製法
US5705591A (en) Room temperature curable fluoropolymer composition; and fluorine-containing organosilicon compounds, a method of producing the same, and room temperature curable silicone composition containing the same
US5378734A (en) UV and moisture-curable organopolysiloxane compositions, cured products therof, and method for making
EP3594220B1 (en) Organosilicon compound and method for producing same
EP3594261B1 (en) Polyoxyalkylene group-containing organosilicon compound and method for producing same
JP3121245B2 (ja) 含フッ素有機ケイ素化合物及びその製造方法並びにそれを含有する室温硬化性シリコーン組成物
TWI797252B (zh) 具有含反應性矽基之聚合物及其製造方法
JP4570548B2 (ja) 含フッ素硬化性組成物
JP5336868B2 (ja) 硬化性樹脂組成物及び室温硬化性接着剤組成物
JP4527044B2 (ja) 含フッ素硬化性組成物
JP7088297B2 (ja) 室温硬化性樹脂組成物、コーティング剤、接着剤及びシーリング剤、並びに物品
JP3487146B2 (ja) 含フッ素硬化性組成物
JP6930484B2 (ja) 有機ケイ素化合物およびその製造方法
JP4807784B2 (ja) 含フッ素硬化性組成物
JP4974208B2 (ja) 室温硬化性含フッ素組成物
JP3350347B2 (ja) 室温硬化性組成物
JP7110722B2 (ja) 含フッ素有機ケイ素化合物及びその製造方法、室温硬化性含フッ素ゴム組成物及びその硬化物並びに物品
JP3525701B2 (ja) 含フッ素アミド化合物
JP5924536B2 (ja) 金属用表面処理剤及び該表面処理剤で処理された金属材
JPH09151171A (ja) 有機フッ素化合物
JP2021066816A (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物及び硬化物並びに物品
JPH02221286A (ja) 室温硬化性組成物
WO2007032310A1 (ja) 含フッ素エラストマー、含フッ素エラストマーの製造方法、およびケイ素含有化合物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071025

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100528

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100604

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100810

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100810

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130820

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4570548

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees