以下、本発明に係る遊技機用基板ユニットの好適な一実施形態をスロットマシンを例に図面を参照して説明する。なお、図1は、スロットマシン1の外観構造を表した斜視図、図2は、前扉3を開放した状態におけるスロットマシン1の内部構造を表した図である。図3は、スロットマシン1の制御システムを表したブロック図である。
図1において、スロットマシン1は、略矩形状の箱体である筐体2と、当該筐体2と蝶番機構により開閉可能に取り付けられた前扉3とを備えている。
前扉3の前面側は、上部パネル部4と下部パネル部5に略区分けされ、これらは視覚効果を高めてデザインされたいわゆる化粧板として、硬質プラスチックにより一体的に形成されている。更に、下部パネル部5の下方には、入賞時に払い出されるメダル(遊技媒体)を貯留する受皿部6aが一体的に形成された受皿ユニット6が設けられている。
また、上部パネル部4と下部パネル部5との間には、遊技者側に突出し、ゲーム操作を行うためのスイッチ類が配置されている操作卓7が一体的に形成されている。なお、上部パネル部4、操作卓7、下部パネル部5、及び受皿ユニット6は、遊技者側に面し、これらによって「前面パネル部」が構成される。
上部パネル部4の中央には、硬質プラスチック板等で形成されたパネル面41が設けられている。パネル面41のほぼ中央には略長方形の透明な表示窓42が形成され、表示窓42を通して筐体2内に設けられているリールユニット100の3個のリール101a、101b、101cが目視される。
ここで、筐体2内に設置されているリールユニット100は、円筒形状のリール101a、101b、101cがそれぞれ回転軸方向に並べられ、各リール101a、101b、101cの外周面にはその周方向に沿って複数種類の図柄が描かれている。遊技者は、表示窓42を通して3列のリールに描かれたそれぞれ上下方向3個の図柄を目視できるようになっている。
また、パネル面41には、裏面側に設けられている図示しないランプを点灯させることで例えば入賞役への内部当選など遊技状態に関する情報を演出表示する遊技状態表示部43と、複数の発光ダイオードを点灯させてドット画像を演出表示するドットマトリクス表示部44と、スロットマシン1にクレジット(貯留)されているメダル数や、入賞によって獲得したメダル数、又は入賞役への当選回数等の情報を数値表示する数値情報表示部45が、それぞれ表示窓42の周辺に設けられている。
上部パネル部4の上部には、高輝度発光ダイオード等のランプ類を内蔵する演出用照明部46と、ゲームに係る効果音を発生させるスピーカを内蔵する演出用放音部47a、47bがそれぞれ配置されている。
また、演出用放音部47a、47bの間には、透明な硬質プラスチック板等が嵌め込まれて形成された表示窓48aに面して遊技機の演出装置として液晶表示装置48が配置されている。なお、液晶表示装置48は、ゲームの演出に係る映像やゲーム(遊技)に関する情報を主に表示する。
上部パネル部4の側部には、蛍光灯や高輝度発光ダイオードで形成された演出用照明部49a、49bが設けられている。ゲームの進行に応じて上述した複数の演出用照明部46、49a、49b等が点灯又は点滅することで、ゲームにおける視覚的な演出効果を高めるように形成されている。
操作卓7の上面右側には、メダルを投入するためのメダル投入口71aを有するメダル投入部71が設けられている。また、当該上面の左側には、押しボタンスイッチである3個のベットボタン72、73、74が設けられている。
ベットボタン72、73、74はスロットマシンの1ゲームに賭けるメダルの枚数を提示するためのボタンスイッチである。ゲームを開始する際に、ベットボタン72が押圧操作されることで、貯留されているメダルから1枚のメダルがゲームに対して賭けられる。同様に、ベットボタン73が押圧操作されることで2枚のメダルが賭けられ、ベットボタン74が押圧操作されることで3枚の当該ゲームにメダルが賭けられる。なお、ベットボタン74は、最大枚数のメダルを賭けることから、特に「マックスベットボタン」と呼ばれている。
操作卓7の前面左側には、リール101a、101b、101cの回転開始を指示するためのスタートレバー75が設けられている。スタートレバー75は、先端に球形の操作ノブを有する揺動可能な操作旱を備え、操作旱が傾倒操作されるとオン、操作旱から手が離されるとスプリングの付勢力によって自動的に元の位置に戻ってオフ状態となるスイッチユニットで形成されている。
また、操作卓7の中央には、各リール101a、101b、101cの回転停止をそれぞれ指示するためのストップボタン76a、76b、76cが各リールの配列に対応して並設されている。
さらに、操作卓7の前面の左隅には、ゲームに賭けられたメダルをキャンセルして払い出させることを指示するとともに、後述するメダルクレジット手段210(図3参照)が内部貯留したメダルを精算して払い出させることを指示するための精算ボタン77が設けられている。
操作卓7の前面右側には、前扉3を開錠するための鍵が挿入される鍵穴78が設けられている。スロットマシン1の管理者等が鍵穴78に所定の鍵を挿入して開錠操作すると、蝶番機構によって筐体2に取り付けられている前扉3を前方へ開くことができ、また前扉3を筐体2側に閉じると、自動的にこれらを施錠するようになっている。
下部パネル部5には、スロットマシン1のモデルタイプを遊技者へ認識させる等のため、登場キャラクターの絵などを表示するパネル51が設けられている。下部パネル部5の下側に配置された受皿ユニット6には、入賞時にメダルを排出するメダル払出口61と、払い出されたメダルを貯留する受皿部6aと、演出効果音を発生させるスピーカを内蔵する演出用放音部62がそれぞれ配置されている。
次に、図2を参照して、筐体2の内部構造と前扉3の裏面構造とを説明する。同図において、筐体2内の上部には、スロットマシン1の全体動作を集中制御するCPU(マイコン)を備え硬質プラスチックのケースに収納された主制御基板20が取り付けられている。
筐体2内の中央には、リール101a、101b、101cを備えるリールユニット100が設けられている。リールユニット100は、前扉3が筐体2側に閉じられると前扉3の表示窓42にリール101a、101b、101cが対向するように、所定フレームに位置決めされて取り付けられている。なお、各リール101a、101b、101cは、それぞれに内蔵されたステッピングモータによって回転駆動される。
また、リールユニット100の上部には、各リールを回転駆動する上記ステッピングモータへ4相の駆動パルス信号を送出する回胴装置基板が取り付けられており、主制御基板20が回胴装置基板に回胴駆動(励磁)パルスデータを送出することで、各リールの回転と制動及び停止の制御を行っている。
リールユニット100の下方には、ホッパ装置21と、ホッパ装置21から溢れたメダルを収容するための補助貯留部22と、主電源装置23が設けられている。主電源装置23の側面には、いわゆる配電盤に相当する電源装置基板24が設けられている。更に、筐体2の上部右側の内壁に、遊技場に設置されている「ホールコンピュータ」と呼ばれる管理用コンピュータと接続可能な外部集中端子基板25が取り付けられている。
次に、前扉3の裏面側上部には、演出用照明部46の光源である高輝度の発光ダイオード31が複数配列されると共に、上述の演出用放音部47a、47bに対向してスピーカ32a、32bが取り付けられている。また、スピーカ32a、32bの間には、液晶表示装置48が取り付けられている。更に、液晶表示装置48の裏面側には、本実施形態の要部となる遊技機用基板ユニット10が取り付けられている。遊技機用基板ユニット10は、硬質プラスチックの遊技機用基板ケース300に、電気回路基板で形成されたサブ制御基板30を収納したものである。
主制御基板20及びサブ制御基板30は、スロットマシン1の作動を制御する制御基板である。
なお、スロットマシン1全体の動作は、筐体2側に設けられている主制御基板20によって統括制御されており、サブ制御基板30は、液晶表示装置48による演出映像の表示制御、及び演出用放音部47a、47b、62を使った演出効果音制御など、ゲームの演出に係る制御を主に行っている。
サブ制御基板30の下方には、リール101a、101b、101cを目視させるための透明な表示窓42が形成されたパネル板が配置され、表示窓42の下方には、前面側のスタートレバー75及びストップボタン76a、76b、76c等の操作スイッチ類の出力信号を主制御基板20へ転送する中継基板として機能する中央表示基板33が設けられている。
中央表示基板33の下方には、メダル選別装置34が取り付けられている。メダル選別装置34は、メダル投入部71に投入されたメダルの適否を判別し振り分ける装置である。また、メダル選別装置34はメダルセンサを内蔵しており、ゲームの待機状態等において正規のメダルが投入され、メダルセンサがこのメダルを検出することによって、メダル投入の受け付けを示す信号を主制御基板20へ送出する。
メダル選別装置34の装置本体の下方には、メダル選別装置34によって振り分けられた正規のメダルを筐体2内に設けられているホッパ装置21へ案内するガイド部材35と、メダル選別装置34により排除されたメダル(又は異物)をメダル排出口61へ案内するガイド部材36が設けられている。また、前扉3の裏面側下部には、ホッパ装置21から排出されたメダルをメダル排出口61へ案内するガイド部材37が設けられている。更に、メダル排出口61に隣接して、上述した演出用放音部62に対向するスピーカ38が取り付けられている。
次に、図3のブロック図を参照して、スロットマシン1に設けられている制御システムについて説明する。
図3において、主制御基板20は、CPU200と、記憶部201と、メダルクレジット手段210とを備えている。
記憶部201は、ROM、RAM等の半導体メモリによって構成され、スロットマシンゲーム用のシステムプログラム202が予め記憶されている。主制御基板20は、記憶部201に記憶されたシステムプログラム202に従ってCPU200が演算処理を実行することで、スロットマシン1全体の動作を統括制御している。メダルクレジット手段210は、内部貯留するメダルの数であるクレジットをメモリに記憶する。
主制御基板20には、ベットボタン72、73、74、スタートレバー75、ストップボタン76a、76b、76c、精算ボタン77等の操作スイッチ類、メダル選別装置34のメダルセンサ34a、ホッパ装置21等のメダル払出装置、及びサブ制御基板30等が配線ケーブルで接続されている。
主制御基板20は、前記操作スイッチ類やメダル選別装置34のメダルセンサ34aからの出力信号によりゲームに係る操作を検出する。
主制御基板20は、動作モードがメダルベット待機状態となっている場合において、メダルセンサ34aがメダルを検出した場合、検出したメダルをゲームの賭数に加算する。
また、主制御基板20は、動作モードがメダルクレジット入力待機状態となっている場合において、メダルセンサ34aがメダルを検出した場合、検出したメダルをメダルクレジット手段210のクレジットに加算する。ここで、メダルベット待機状態とは、1つのゲームが終了した後、当該ゲームにメダルが賭けられるのを待機している状態のことを示している。メダルクレジット入力待機状態とは、当該ゲームにメダルが賭けられた後、メダルクレジット手段210の前記クレジット数が最大値(50)になるまでの状態のことを示している。
主制御基板20は、各リール101a、101b、101cに設けられる基準位置センサ120a、120b、120cの検出信号を入力し、各リールの基準となる回転位置を把握しながら、回胴装置基板130に所定の回胴駆動パルスデータを送出する。回胴装置基板130は、主制御基板20からの回胴駆動パルスデータに従って各ステッピングモータ110a、110b、110cを回転駆動することで、各リール101a、101b、101cの回転及び停止の動作制御を行っている。
主制御基板20は、入賞が確定した場合等において、ホッパ装置21を制御することで、所定数のメダルを受皿部6aに払い出す。
また、主制御基板20は、精算ボタン77が操作された場合、ゲームに賭けられたメダルをキャンセルしてホッパ装置21に払い出させるとともに、メダルクレジット手段210(図3参照)が内部貯留したメダルを精算してホッパ装置21に精算前のクレジット数のメダルを払い出させる。
サブ制御基板30は、主制御基板20からの制御信号に基づいて液晶表示装置48、演出用照明部46、49a、49b、演出用放音部47a、47b、62等の演出装置230を制御駆動することで、遊技者の視覚や聴覚に訴える演出をゲームの進行に応じて行っている。
一方、主制御基板20の記憶部201には、入賞抽選テーブル203及び内部抽選フラグ204が記憶されている。例えばCPU200は、スタートレバー75の操作を検出した時点で図示しない乱数発生装置から乱数値を取得し、入賞抽選テーブル203を参照することで、得られた乱数値に割り当てられた入賞役またはハズレを抽選する。そして、CPU200は、乱数値に対応する入賞役が存在すると、それを当該ゲームの入賞役として抽選結果を当選にし、当該入賞役を記憶部201の内部抽選フラグ204に記憶する。ここでは、かかる入賞役の抽選方法を「内部抽選」と呼んでいる。
次に、スロットマシン1におけるゲーム動作の概要を説明する。
スロットマシン1は、先のゲームにおいて入賞しメダルの配当が完了した時、又は先のゲームにおいてハズレが確定すると待機状態となる。この待機状態においては、当該状態を遊技者に示唆するとともにゲーム操作を促す待機モードの演出が行われる。次に、遊技者がメダル投入部71にメダルを投入し、もしくは、何れかのベットボタン72、73、74を押圧操作することで、スロットマシン1は、内部に貯留したメダル(クレジット)から当該ゲームに所定枚数のメダルが賭けられゲームを準備する。
ゲーム準備の状態でスタートレバー75が傾倒操作されゲームが開始されると、主制御基板20は、3個のリール101a、101b、101cを一斉に回転させ始めるとともに、上述した内部抽選を実行する。内部抽選の結果は、内部抽選フラグ204に記憶される。
次に、遊技者により何れかのストップボタン76a、76b、76cが押圧操作されることで、リール101a、101b、101cが停止し、主制御基板20は、停止した各リールが表示する図柄と上述の内部抽選フラグ204に対応する入賞役に係る図柄の組合せとが一致しているかどうか判定する。
これら図柄の組合せが一致し役への入賞が確定すると、スロットマシン1は、主制御基板20によりメダルクレジット手段210の制御を行い、内部貯留しているメダルのクレジット数が所定の数になるまで、当該役の種類に応じて予め決められた配当数のメダルをクレジット数に加算する。さらに、スロットマシン1は、前記配当数と前記クレジット数の加算結果が前記所定の数を超過すると、この超過した数のメダルを受皿部6aへ払い出す。
次に、図4乃至図21を参照して本実施形態の要部となる遊技機用基板ユニット10について説明する。
図4はスロットマシン1(図2参照)の背面側から見た遊技機用基板ユニット10の分解斜視図である。図5はスロットマシン1の前面側から見た遊技機用基板ユニット10の分解斜視図である。図6は第1のケース本体部材310のケース内側面の平面図である。図7は第1のケース本体部材310のケース外側面の平面図である。図8は第2のケース本体部材330のケース内側面の平面図である。図9は第2のケース本体部材330のケース外側面の平面図である。図10は第1のケース蓋部材350のケース外側面の平面図である。図11は第1のケース蓋部材350のケース内側面の平面図である。図12は第2のケース蓋部材370のケース外側面の平面図である。図13は第2のケース蓋部材370のケース内側面の平面図である。図14はスロットマシン1の背面側から見た遊技機用基板ユニット10の組み立てた状態の斜視図である。図15はスロットマシン1の前面側から見た遊技機用基板ユニット10の組み立てた状態の斜視図である。図16はスロットマシン1の背面側から見た遊技機用基板ユニット10の組み立てた状態の平面図である。図17はスロットマシン1の前面側から見た遊技機用基板ユニット10の組み立てた状態の平面図である。図18は図16のA−A線断面図である。図19は図17のB−B線断面図である。図20はスロットマシン1の背面側から見た遊技機用基板ユニット10の組み立てサイズを最大にした状態の斜視図である。図21はスロットマシン1の前面側から見た遊技機用基板ユニット10の組み立てサイズを最大にした状態の斜視図である。
尚、図4乃至図21を用いた説明において、各部材の左側及び右側はそれぞれスロットマシン1の前面側から見た場合の左側及び右側を示しており、背面側から見た図4、図6、図8、図10、図12、図14、図20では、図面に向かって左側が各部材の右側になっている。
図4において、遊技機用基板ユニット10は、サブ制御基板30と透明樹脂からなる遊技機用基板ケース300とを備えている。サブ制御基板30は、遊技機用基板ケース300内に封止されるようになっている。
遊技機用基板ケース300は、ケース本体アセンブリ301と、ケース蓋アセンブリ302とを備えている。ケース本体アセンブリ301は、第1及び第2のケース本体部材310、330を組み立てたものである。ケース蓋アセンブリ302は、前記第1及び第2のケース蓋部材350、370を組み立てたものである。
第1のケース本体部材310は、スロットマシン1(図2参照)の筐体内における液晶表示装置48(図2参照)の裏側に取り付け可能に形成されとともに、平面部311及び三面の側壁312、313、314を有し、一側面側(右側面側)及び一方の平面側(背面側)がそれぞれ開放面310a、310bとなり、当該開放面310a、310bからサブ制御基板30の左側を収容するように形成されている。
第2のケース本体部材330は、平面部331及び三面の側壁332、333、334を有し、一側面側(左側面側)及び一方の平面側(背面側)がそれぞれ開放面330a、330bとなり、その開放した一側面側(開放面330a側)を前記第1のケース本体部材310の開放した一側面側(開放面310a側)と対向させ、その平面部331及び互いに向き合う二面の側壁332、333の外側面をそれぞれ前記第1のケース本体部材310の平面部311及び互いに向き合う二面の側壁312、313の内側面と重ね合わせた状態で前記第1のケース本体部材310にスライド可能な状態で組み付けられる。
図5において、第1のケース蓋部材350は、平面部351及び三面の側壁352、353、354を有し、一側面側(右側面側)及び一方の平面側(前面側)がそれぞれ開放面350a、350bとなる。
第2のケース蓋部材370は、平面部371及び三面の側壁372、373、374を有し、一側面側(左側面側)及び一方の平面側(前面側)が開放面370a、370bとなり、その開放した一側面側(開放面370a側)を前記第1のケース蓋部材350の開放した一側面側(開放面350a側)と対向させ、その平面部371及び互いに向き合う二面の側壁372、373の外側面をそれぞれ前記第1のケース蓋部材350の平面部351及び互いに向き合う二面の側壁352、353の内側面と重ね合わせた状態で前記第1のケース蓋部材350にスライド可能な状態で組み付られる。
ネジ303a、303b、303c、303dは、図4に示す第1及び第2のケース本体部材310、330の一方の平面側の開放面310b、330bを図5に示す前記第1及び第2のケース蓋部材350、370の一方の平面側の開放面350b、370bに向かい合わせ、前記第1及び第2のケース本体部材310、330に前記第1及び第2のケース蓋部材350、370を装着して形成される遊技機用基板ケースのケース内部に前記サブ制御基板30を収納した状態で、前記第1及び第2のケース本体部材310、330、前記サブ制御基板30、前記第1及び第2のケース蓋部材350、370を固定する固定手段となっている。
次に、サブ制御基板30についてさらに詳細に説明する。
図4及び図5において、サブ制御基板30の一面及び他面には、それぞれ配線パターン410a、410bが形成されている。
図4において、サブ制御基板30の一面には、配線パターン410aと電気的に接続する基板側コネクタ411、412が固定されている。
また、サブ制御基板30の一面には、サブ制御ROM413、音声ROM414、映像ROM415、CPU416等の電子部品が取り付けられている。サブ制御ROM413、音声ROM414及び映像ROM415は、それぞれROMソケット421、422、423を介してサブ制御基板30に取り付けられている。
サブ制御基板30の四隅近傍には、ネジ303a、303b、303c、303dのねじ部を挿入するための挿入孔420a、420b、420c、420dが形成されている。
基板側コネクタ411、412は、それぞれサブ制御基板30の一方及び他方の短辺の近傍に配置している。
基板側コネクタ411は、複数の電極ピン424と絶縁筐体425とを備えている。絶縁筐体425は、凹形状に形成され、その凹部をサブ制御基板30の側方に向けて配置している。絶縁筐体425の凹部の内部には、複数の電極ピン424が所定ピッチの一列で植設されている。複数の電極ピン424先端側は、主制御基板20(図2参照)と接続する図示しないハーネスのハーネス側コネクタとの結合面側に設けられている。複数の電極ピン424の基端側は、絶縁筐体425の背面側から突出し、サブ制御基板30の配線パターン410aに接続されている。
尚、基板側コネクタ412についても、基板側コネクタ411と絶縁筐体の形状や電極ピンの数及び形状が異なるだけで基本的な構造は同様になっている。
次に、ケース本体アセンブリ301の第1のケース本体部材310についてさらに詳細に説明する。
図4において、ケース本体アセンブリ301の第1のケース本体部材310は、透明樹脂等の透明な材質で形成され、一方の平面側及び一側面側が開放した断面略長方形の箱状の部材から構成されている。
平面部311の一面は、ケース本体アセンブリ301の内側面となっている。
前記平面部311には、側壁を形成していない一側面側寄りに、左右方向に伸びる二本のスリット315、316(図6及び図7参照)が平行に形成されている。二本のスリット315、316の左端には、後述の係止爪335、336をそれぞれ通過させるための切り抜き317、318(図6及び図7参照)がそれぞれ形成されている。
また、第1のケース本体部材310の平面部311の一面の左上隅近傍及び左下隅近傍には、サブ制御基板30及び第1のケース蓋部材350をネジ止めするための突起部321a、321bが形成されている。突起部321a、321bには、ネジ303a、303bを螺入するためのネジ孔322a、322bがそれぞれ形成されている。
さらに、第1のケース本体部材310の短辺側の側壁314の外側面には、スロットマシン1(図2参照)の内部における液晶表示装置48(図2参照)の裏面側にネジ止めするためのネジ止め部323a、323b(図6及び図7参照)が形成されている。
次に、ケース本体アセンブリ301の第2のケース本体部材330についてさらに詳細に説明する。
図4において、ケース本体アセンブリ301の第2のケース本体部材330は、透明樹脂等の透明な材質で形成され、一方の平面側及び一側面側が開放した断面略長方形の箱状の部材から構成されている。
平面部331の一面は、ケース本体アセンブリ301の内側面となっている。
図5において、前記平面部331の他面の側壁を形成していない一側面側寄りには、上下の係止爪335、336(図8及び図9参照)が形成されている。係止爪335、336は、第1のケース本体部材310の切り抜き317、318に挿入した後、第1のケース本体部材310のスリット315、316に挿入し前記スリット315、316の縁部に係止するようになっている。
前記平面部331の係止爪335、336の根元には、金型形成の都合から貫通部337、338が形成されている。
このような構造により、本実施形態の遊技機用基板ユニット10は、前記第1及び第2のケース本体部材310、330の一方及び他方にそれぞれスリット315、316及び係止爪335、336を形成し、前記スリット315、316に前記係止爪335、336を挿入し前記スリット315、316の縁部に前記係止爪335、336を係止させることで、前記第1のケース本体部材310に第2のケース本体部材330をスライド可能な状態で組み付けている。
図4において、第2のケース本体部材330の平面部331の一面の右上隅近傍及び右下隅近傍には、サブ制御基板30及び第2のケース蓋部材370をネジ止めするための突起部321c、321dが形成されている。突起部321c、321dには、ネジ303c、303dを螺入するためのネジ孔322c、322dがそれぞれ形成されている。
さらに、第2のケース本体部材330の短辺側の側壁334の外側面には、スロットマシン1(図2参照)の内部における液晶表示装置48(図2参照)の裏面側にネジ止めするためのネジ止め部323c、323d(図8及び図9参照)が形成されている。
次に、ケース蓋アセンブリ302の第1のケース蓋部材350についてさらに詳細に説明する。
図5において、ケース蓋アセンブリ302の第1のケース蓋部材350は、透明樹脂等の透明な材質で形成され、一方の平面側及び一側面側が開放した断面略長方形の箱状の部材から構成されている。
平面部351の一面は、ケース蓋アセンブリ302の内側面となっている。
前記平面部351には、側壁を形成していない一側面側寄りに、左右方向に伸びる二本のスリット355、356(図10及び図11参照)が平行に形成されている。二本のスリット355、356の左端には、後述の係止爪375、376をそれぞれ通過させるための切り抜き357、358(図10及び図11参照)がそれぞれ形成されている。
図4において、第1のケース蓋部材350の平面部351の他面の左上隅近傍及び左下隅近傍には、かしめ用キャップ305a、305bが挿入され、かしめられる凹部361a、361b(図10参照)が形成されている。
凹部361a、361bの奥面には、ネジ303a、303bのネジ部が挿入される挿入孔362a、362b(図5、図10及び図11参照)が形成されている。
図5において、三面の側壁352、353、354は、段部352c、353c、354cを挟んで奥側部352a、353a、354aと縁側部352b、353b、354bで異なるサイズに形成されている。
奥側部352a、353a、354aは、第1のケース蓋部材350の一面側(スロットマシン1の前側)から見たサイズが、当該奥側部352a、353aの右側端部を除いて第1のケース本体部材310の側壁312、313、314(図4参照)と略一致している。この場合、奥側部352a、353aは側壁312、313より若干短く形成されており、奥側部352a、353aの右側端部は、図14及び図15に示すように基板ケース300を組み立てた状態で、側壁312、313の端部より左寄りに配置する。
縁側部352b、353b、354bは、第1のケース蓋部材350の一面側から見た場合の内径が、縁側部352b、353bの端部を除いて第1のケース本体部材310の側壁312、313、314(図4参照)の外径と略一致している。縁側部352b、353bは、側壁312、313より若干短く形成されており、縁側部352b、353bの右側端部は、側壁312、313の端部より左寄りに配置する。第1のケース本体部材310の側壁312、313、314(図4参照)の後端は、段部352c、353c、354cに係止する。
このような構造により、第1のケース本体部材310に第1のケース蓋部材350を装着した状態では、第1のケース蓋部材350の縁側部352b、353b、354bと第1のケース本体部材310の側壁312、313、314が重なり合って勘合する重複部が形成される。
図4及び図5において、短辺側の側壁354は、基板側コネクタ411をそれぞれ露出させるための切り欠き355が形成されている。
次に、遊技機用基板ケース300のケース蓋アセンブリ302の第2のケース蓋部材370についてさらに詳細に説明する。
図5において、ケース蓋アセンブリ302の第2のケース蓋部材370は、透明樹脂等の透明な材質で形成され、一方の平面側及び一側面側が開放した断面略長方形の箱状の部材から構成されている。
平面部371の一面は、ケース蓋アセンブリ302の内側面となっている。
図4において、前記平面部371の他面の側壁を形成していない一側面側寄りには、上下の係止爪375、376(図12及び図13参照)が形成されている。係止爪375、376は、第1のケース蓋部材350の切り抜き357、358に挿入した後、スリット355、356に挿入し前記スリット355、356の縁部に係止するようになっている。
前記平面部371の係止爪375、376の根元には、金型形成の都合から貫通部377、378(図12及び図13参照)が形成されている。
このような構造により、本実施形態の遊技機用基板ユニット10は、前記第1及び第2のケース蓋部材350、370の一方及び他方にそれぞれスリット355、356及び係止爪375、376を形成し、前記スリットに前記係止爪375、376を挿入し前記スリット355、356の縁部に前記係止爪375、376を係止させることで、前記第1のケース蓋部材350に前記第2のケース蓋部材370をスライド可能な状態で組み付けるようになっている。
図4において、第2のケース蓋部材370の平面部371の他面の右上隅近傍及び右下隅近傍には、かしめ用キャップ305c、305dが挿入され、かしめられる凹部361c、361dが形成されている。
凹部361c、361dの奥面には、ネジ303c、303dのネジ部が挿入される挿入孔362c、362d(図5、図12及び図13参照)が形成されている。
三面の側壁372、373、374は、段部372c、373c、374cを挟んで奥側部372a、373a、374aと縁側部372b、373b、374bで異なるサイズに形成されている。
奥側部372a、373a、374aは、第2のケース蓋部材370の一面側(スロットマシン1の前側)から見たサイズが、第2のケース本体部材330の側壁332、333、334(図4参照)と略一致している。
縁側部372b、373b、374bは、第2のケース蓋部材370の一面側から見た場合の内径が、第2のケース本体部材330の側壁332、333、334(図4参照)の外径と略一致している。第2のケース本体部材330の側壁332、333、334(図4参照)の先端は、段部372c、373c、374cに係止する。
また、縁側部372b、373bは、その中間部から左側に渡って、切り欠き372d、373dによって細い幅に形成されている。切り欠き372d、373dには、第1のケース本体部材310の側壁312、313の中間部から右側の縁部が配置するようになっている。
このような構造により、第2のケース本体部材330に第2のケース蓋部材370を装着した状態では、第2のケース蓋部材370の縁側部372b、373b、374bと第2のケース本体部材330の側壁332、333、334が重なり合って勘合する重複部が形成される。
図4及び図5において、短辺側の側壁374は、端子412を露出させるための切り欠き375が形成されている。
以下、遊技機用基板ユニット10の組み立て方法について説明する。
図4において、遊技機用基板ユニット10を組み立てる場合、まず、第2のケース本体部材330の開放面330a側を前記第1のケース本体部材310の開放面310a側と向かい合わせ、第2のケース本体部材330の係止爪335、336を第1のケース本体部材310の切り抜き317、318に挿入し、その平面部331及び互いに向き合う二面の側壁332、333のケース外側面をそれぞれ前記第1のケース本体部材310の平面部311及び互いに向き合う二面の側壁312、313のケース内側面と重ね合わせることにより、第2のケース本体部材330を前記第1のケース本体部材310にスライド可能な状態で組み付けてケース本体アセンブリ301を完成させる。
この状態では、ケース本体アセンブリ301は、一面側に開口を形成するとともに、第2のケース本体部材330の係止爪335、336が第1のケース本体部材310のスリット315、316に挿入してスライド可能な状態となる。
次に、第2のケース蓋部材370の開放面370a(図5参照)側を前記第1のケース蓋部材350の開放面350a(図5参照)側に向かい合わせ、第2のケース蓋部材370の係止爪375、376を前記第1のケース蓋部材350の切り抜き357、358に挿入し、第2のケース蓋部材370の平面部371及び互いに向き合う二面の側壁372、373のケース外側面をそれぞれ前記第1のケース蓋部材350の平面部351及び互いに向き合う二面の側壁352、353のケース内側面と重ね合わせることにより、前記第1のケース蓋部材350にケース長手方向にスライド可能な状態で組み付けて、ケース蓋アセンブリ302を完成させる。
この状態では、ケース蓋アセンブリ302は、一面側に開口を形成するとともに、前記第2のケース蓋部材370の係止爪375、376が第1のケース蓋部材350のスリット355、356に挿入してスライド可能な状態となる。
この後、ケース本体アセンブリ301の上側からその開口にサブ制御基板30(図5参照)を挿入し、第2のケース本体部材330を前記第1のケース本体部材310に対してケース長手方向にスライドさせ、第1及び第2のケース本体部材310、330の突起部321a、321b、321c、321dのネジ孔322a、322b、322c、322dの位置をそれぞれサブ制御基板30の挿入孔420a、420b、420c、420dの位置に合わせる。
この後、ケース蓋アセンブリ302の第2のケース蓋部材370を第1のケース蓋部材350に対してケース長手方向にスライドさせ、第1及び第2のケース蓋部350、370の挿入孔362a、362b、362c、362d(図5参照)の位置をそれぞれサブ制御基板30の挿入孔420a、420b、420c、420dの位置に合わせた状態で、ケース本体アセンブリ301のサブ制御基板30を収納した開口にケース蓋アセンブリ302を被せる。
次に、図4に示すケース蓋アセンブリ302の凹部371a、371b、371c、371dの挿入孔372a、372b、372c、372d(図5参照)に、それぞれネジ303a、303b、303c、303dのネジ部を挿入し、次に、サブ制御基板30の挿入孔420a、420b、420c、420dに、それぞれネジ303a、303b、303c、303dのネジ部を挿入し、ケース本体アセンブリ301のネジ孔322a、322b、322c、322dにそれぞれネジ303a、303b、303c、303dのネジ部を螺入することで、ケース本体アセンブリ301にサブ制御基板30とケース蓋アセンブリ302をねじ止固定する。
次に、かしめ用キャップ305a、305b、305c、305dをその先端から凹部371a、371b、371c、371dに挿入し、かしめ用キャップ305a、305b、305c、305dの図示しない爪部を凹部371a、371b、371c、371dの図示しない溝に係止させる。これにより、遊技機用基板ケース300は、図14乃至図19に示す状態となり、かしめ用キャップ305a、305b、305c、305dは、ネジ303a、303b、303c、303d(図4参照)を覆うことで、凹部371a、371b、371c、371d(図4参照)からネジ303a、303b、303c、303d(図4参照)を外せない状態にする。
ここで、図14乃至図19に示す状態では、サブ制御基板30には、遊技機用基板ケース300に収納して取り付けることが可能な最小のサイズの物を用いている。
この状態では、第2のケース本体部材330及び第2のケース蓋部材370は、第1のケース本体部材310及び第2のケース本体部材330に最も収納された位置にあり、第2のケース蓋部材370の係止爪375、376は、第1のケース蓋部材350に対して最も側壁354側に寄っており、切り抜き357、358(図18参照)に対応した位置に来る。第2のケース本体部材330の係止爪335、336は、第1のケース本体部材310に対して最も側壁314側に寄っており、第1のケース本体部材310の切り抜き317、318(図19参照)に対応した位置に来る。第1のケース本体部材310の側壁312、313(図5参照)の右側端部は、切り欠き372d、373d(図5参照)の右側端部と接触する位置に来ている。
このような図14乃至図19に示す状態で、遊技機用基板ケース300は、ケース本体アセンブリ301のネジ止め部323a、323b(図6参照)、323c、323d(図8参照)をスロットマシン1(図2参照)の内部における液晶表示装置48(図2参照)の裏面側にネジ止めする。
次に、基板側コネクタ411に主制御基板20に対応するハーネスのコネクタを差し込んで結合させる。さらに、基板側コネクタ412についても、液晶表示装置48用、電源用等に対応するハーネスのコネクタを接続する。これにより、スロットマシン1内でサブ制御基板30が駆動可能な状態となる。
次に、サブ制御基板に遊技機用基板ケース300に収納して取り付けることが可能な最大のサイズの物を用いた場合について図20及び図21を用いて説明する。
図20及び図21に示す遊技機用基板ケース300は、内部に収納するサブ制御基板として最大のサイズの物を用いている。
この状態では、第2のケース本体部材330及び第2のケース蓋部材370は、第1のケース本体部材310及び第2のケース本体部材330から最も引き出された位置にあり、第2のケース蓋部材370の係止爪375、376は、第1のケース蓋部材350に対して最も右側(開放面350a側)に寄っており、スリット355、356の右端の位置に来る。第2のケース本体部材330の係止爪335、336は、第1のケース本体部材310に対して対して最も右側(開放面310a側)に寄っており、スリット315、316の右端の位置に来る。第1のケース本体部材310の側壁312、313(図5参照)の右側端部は、切り欠き372d、373d(図5参照)の右側端部から最も離れた位置に来ている。
かかる構成の遊技機用基板ユニット10によれば、第1のケース本体部材310に対して第2のケース本体部材330をスライドさせ、第1のケース蓋部材350に対して第2のケース蓋部材370をスライドさせることで、基板のサイズの変更に合わせて遊技機用基板ケースのサイズを少ない費用で変更することができ、一種類の遊技機用基板ケースの金型で基板のサイズの変更に対応できる。
また、遊技機用基板ユニット10によれば、前記スリット315、316に前記係止爪335、336を挿入し前記スリット315、316の縁部に前記係止爪335、336を係止させることで、第1のケース本体部材310に対して第2のケース本体部材330をスライドさせる場合に、前記第1のケース本体部材310から第2のケース本体部材330が離れるのを防止できる。
また、遊技機用基板ユニット10によれば、前記スリット355、356に前記係止爪を挿入し前記スリット355、356の縁部に前記係止爪375、376を係止させることで、第1のケース蓋部材350に対して第2のケース蓋部材370をスライドさせる場合に、前記第1のケース蓋部材350から第2のケース蓋部材370が離れるのを防止できる。