JP2007100519A - 内燃機関用吸気装置 - Google Patents

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亮 佐野
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晃 古川
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Abstract

【課題】 スロットルバルブ4の開弁固着(バルブロック)を防止してスロットルバルブ4を円滑に開閉動作させることを課題とする。
【解決手段】 バルブシャフト5を一体的に形成した金属製のスロットルバルブ4を、スロットルボデー1の円筒部2の内部にインサート成形によって開閉自在に組み込んだ後に、2つの第1、第2ベアリング6、7をバルブシャフト5の第1、第2圧入部43、44に圧入嵌合によって組み付けるようにしている。これにより、スロットルバルブ4の開弁時にスロットルバルブ4と第1、第2ベアリング6、7との間の微小隙間にデポジットが侵入して堆積した場合でも、2つの第1、第2ベアリング6、7が、バルブシャフト5と一緒にスロットルバルブ4の開閉動作に対応して回転するため、バルブロックしたり、スロットルバルブ4が円滑な開閉動作をできなくなったりすることはない。
【選択図】 図3

Description

本発明は、内燃機関の気筒に連通する流体流路(空気流路)内を流れる吸入空気や排気ガス等の流体を制御する内燃機関用吸気装置に関するもので、特に内燃機関の気筒に連通する円形状のスロットルボア内を流れる吸入空気の流量を制御する内燃機関用吸気絞り装置に係わる。
[従来の技術]
近年、低燃費化、軽量化および低コスト化等の目的から、スロットルボデーとスロットルバルブとを共に樹脂化した内燃機関用吸気装置が提案されている。また、従来より、運転者によるアクセル操作量に対応してスロットルバルブのバルブ開度を変更するようにした内燃機関用吸気装置においては、スロットルボデー内部に形成されるスロットルボアの内径面(スロットルボデーのボア内径面)とスロットルバルブの外周側端面との間に形成される隙間が、スロットルバルブの全閉時における洩れ空気量に大きな影響を及ぼすことが知られている。
ここで、スロットルボデーとスロットルバルブとを共に樹脂化した内燃機関用吸気装置の製造方法の一例として、スロットルボデーとスロットルバルブとを同一の射出成形用金型内で射出成形する射出成形方法が公知である(例えば、特許文献1参照)。これは、スロットルボデーの内部においてスロットルバルブが回転自在に組み込まれた製品形状の熱可塑性樹脂製品とするために、予め円筒状のベアリングを射出成形用金型の所定の部位にセットし、更にこのベアリングの摺動孔内を摺動可能なスロットルシャフトを射出成形用金型の所定の部位にセットし、スロットルバルブの内部にスロットルシャフトをインサート成形する際に、スロットルシャフトの外周とベアリングの内周との間に溶融樹脂が回り込まないように、スロットルシャフトと同時にスロットルボデーの内部にベアリングをインサート成形している。
また、この射出成形用金型は、スロットルバルブの内部にスロットルシャフトをインサート成形するため、スロットルシャフトの外周面に密着してスロットルシャフトを保持するシャフト保持部を有している。このため、ベアリング端面とスロットルバルブ端面との間に隙間が形成される。なお、この隙間は、2つのベアリング間でスロットルバルブを円滑に回転させるのに必要な隙間であって、スロットルバルブのスムーズな回転性を損なわない程度の隙間寸法とされている。
[従来の技術の不具合]
ところが、特許文献1に記載の内燃機関用吸気装置においては、ベアリングをスロットルボデーの内部にインサート成形すると、通常円形状のスロットルボアが小判型となり、ベアリング端面とスロットルバルブ端面とが平面と平面との関係となり、スロットルバルブが全閉位置から全開位置まで回転角度(バルブ開度)が変更されても、ベアリング端面とスロットルバルブ端面との間の隙間寸法は全く変化しない。
ここで、エンジンの気筒内からエンジンの吸気系に逆流する未燃焼ガス等に含まれる汚損物質(例えばカーボンやオイル成分)によって吸気系部品(スロットルボデーやスロットルバルブ等)が汚損する場合がある。特に、汚損物質がスロットルバルブ表面に付着して堆積物(デポジット)を形成する場合がある。そして、スロットルバルブの開弁時に、スロットルバルブ端面とベアリング端面との間の隙間にデポジットが侵入して、スロットルバルブとベアリングとの間に跨ってデポジットが堆積すると、スロットルバルブが開弁固着(バルブロック)したり、スロットルバルブが円滑な開閉動作をできなくなったりするという問題が生じる。
特開2005−155595号公報(第1−23頁、図1−図12)
本発明の目的は、バルブの開弁固着を防止してバルブを円滑に開閉動作させることのできる内燃機関用吸気装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、ハウジングの内部において開閉自在に収容されるバルブに、ハウジングの内部において回転自在に収容されて、軸方向に延びるバルブ軸を設けている。これにより、バルブ軸は、バルブの開閉動作に対応してバルブと一体的に回転する。そして、バルブ軸の外周に軸受け部材を圧入固定し、その軸受け部材の外周にハウジングを軸受けとして摺動する摺動面を設けている。これにより、軸受け部材は、バルブ軸と一緒にバルブの開閉動作に対応した回転運動を行う。したがって、例えばバルブ端面と軸受け部材端面との間に隙間が形成され、バルブの開弁時にその隙間にデポジットが侵入して堆積した場合であっても、軸受け部材は、バルブの開閉動作に対応してバルブと一体的に回転するため、バルブが開弁固着(バルブロック)したり、バルブが円滑な開閉動作をできなくなったりすることはない。
請求項2に記載の発明によれば、バルブ軸の外周面の一部または全部に、軸受け部材を圧入する圧入部を設けても良い。なお、バルブ軸の圧入部の、バルブ軸の軸方向に垂直な断面形状を円形状または多角形状にしても良い。
また、請求項3に記載の発明によれば、軸受け部材として、内部に圧入穴が形成された筒状摺動部品を用いても良い。また、軸受け部材の圧入方向の先端側に、バルブの端面に対向配置される端面を設けても良い。なお、軸受け部材の端面は、バルブの端面に対向配置される部分のみ端面を設けても良いし、端面を環状にしても良い。また、バルブの端面と軸受け部材の端面とが直接当接していても、バルブの端面と軸受け部材の端面との間に隙間が形成されていてもどちらでも構わない。また、軸受け部材の圧入穴の穴形状を、バルブ軸の圧入部の断面形状と略同一の穴形状にしても良い。
請求項4に記載の発明によれば、ハウジングの、流体流路内を流れる流体の平均的な流れの軸線方向に対して略直交する方向の両側に、軸受け部材の摺動面との間で摺動部を構成する摺動穴を設けても良い。この場合には、バルブ軸の外周に圧入固定された軸受け部材が、摺動穴の内部にて回転方向に摺動自在に軸支される。ここで、ハウジングを、金属材料または樹脂材料によって一体的に形成しても良い。なお、ハウジングを、金属材料(例えば溶融金属)を金型の中に大気圧以上の圧力で圧入する鋳造方法(ダイカスト)を用いて製造されたダイカスト製品としても良い。また、ハウジングを、樹脂材料(例えばペレット状の樹脂素材)に熱を加えて溶融させ、この溶融樹脂を金型の中に射出注入する射出成形方法を用いて製造された樹脂成形品としても良い。ここで、ハウジングを射出成形する樹脂材料としては、熱を加えると溶融し、冷やすと固まる性質を持つ熱可塑性樹脂が望ましい。また、ハウジングとバルブとを、同一の金型内で略同時に射出成形しても良い。この場合には、バルブ内部を直径方向に貫通する金属製のバルブ軸をバルブ内部にインサート成形しても良い。
請求項5に記載の発明によれば、バルブが全閉位置に設定されると、ハウジングとバルブとの間の隙間が最も狭くなる。また、バルブが全開位置に設定されると、ハウジングとバルブとの間の隙間が最も広くなる。すなわち、バルブを全閉位置から全開位置に向けて回転させると、バルブが全開方向に開くに従ってハウジングとバルブとの間の隙間が次第に大きくなる。これによって、バルブの全閉時に、ハウジングとバルブとの間の隙間にデポジットが侵入して、ハウジングとバルブとの間に跨ってデポジットが堆積した場合であっても、バルブの開閉動作時に、バルブが全開方向に開くに従ってハウジングとバルブとの間の隙間が次第に大きくなるため、デポジットが簡単にハウジングとバルブとの間の隙間から脱落するので、バルブを円滑(または正常)に開閉動作させることができる。
請求項6に記載の発明によれば、バルブにバルブ軸を一体的に形成することにより、バルブとバルブ軸とを別体で製造した後に、バルブにバルブ軸を一体的に組み付ける部品の場合と比べて、部品点数および組付工数を低減できるので、コスト削減を図ることができる。ここで、バルブおよびバルブ軸を、金属材料または樹脂材料によって一体的に形成しても良い。なお、バルブおよびバルブ軸を、金属材料(例えば溶融金属)を金型の中に大気圧以上の圧力で圧入する鋳造方法(ダイカスト)を用いて製造されたダイカスト製品としても良い。また、バルブおよびバルブ軸を、樹脂材料(例えばペレット状の樹脂素材)に熱を加えて溶融させ、この溶融樹脂を金型の中に射出注入する射出成形方法を用いて製造された樹脂成形品としても良い。ここで、バルブおよびバルブ軸を射出成形する樹脂材料としては、熱を加えると溶融し、冷やすと固まる性質を持つ熱可塑性樹脂が望ましい。
請求項7に記載の発明によれば、バルブ軸を有するバルブをハウジングの内部にインサート成形によって開閉自在に組み込んだ後に、軸受け部材をバルブ軸の外周に圧入嵌合によって保持固定しても良い。ここで、軸受け部材を、金属材料(例えばステンレス、真鍮、オイルレスメタル、銅等の筒状摺動部品)または樹脂材料(例えば樹脂カラー等の筒状摺動部品)によって円筒形状に一体的に形成しても良い。ここで、バルブとバルブ軸とを一体的に組み付けた部品(バルブアッセンブリ)の周りに、あるいはバルブとバルブ軸とを一体的に形成した部品の周りに、ハウジングを金属材料または樹脂材料によって一体的に形成し、その後に、バルブ軸の外周に軸受け部材を圧入固定することで、内燃機関用吸気装置を製造しても良い。
本発明を実施するための最良の形態は、バルブの開弁固着を防止してバルブを円滑に開閉動作させるという目的を、バルブ軸の外周に軸受け部材を圧入固定し、その軸受け部材の外周にハウジングを軸受けとして摺動する摺動面を設けることで実現した。
[実施例1の構成]
図1ないし図3は本発明の実施例1を示したもので、図1は内燃機関用吸気絞り装置の全体構造を示した図で、図2は内燃機関用吸気絞り装置の主要構造を示した図である。
本実施例の内燃機関用吸気絞り装置は、運転者のスロットル操作量に基づいて内燃機関(例えば二輪自動車用エンジン:以下エンジンと言う)の吸気系統、つまり内部をエンジンの吸気ポートおよび気筒(シリンダ、燃焼室)内に向かう吸入空気が流れる吸気管の途中に組み込まれており、二輪自動車等の車両のスロットルレバーまたはスロットルハンドル等のスロットル操作部品のスロットル操作量に基づいてエンジンの気筒内に吸入される吸入空気量を変更することで、エンジン回転速度またはエンジン出力軸トルクをコントロールする内燃機関用スロットル装置である。なお、スロットル操作量とは、四輪自動車においては、運転者のアクセルペダルの踏み込み量(アクセル操作量)に相当する。ここで、エンジンは、吸入空気と燃料との混合気を燃焼室内で燃焼させて得る熱エネルギーにより出力(例えばエンジン出力軸トルク=エンジントルク)を得るものである。
この内燃機関用吸気絞り装置は、エンジンの吸気管の一部を成すスロットルボデー1と、このスロットルボデー1の円筒状のスロットルボア壁部(ハウジング:以下円筒部と言う)2の内部に開閉自在に収容されたスロットルバルブ(バタフライ型バルブ)4と、このスロットルバルブ4に一体的に形成されたバルブシャフト5とを備えている。また、内燃機関用吸気絞り装置は、バルブシャフト5の軸方向の両端部をそれぞれ回転自在に軸支する2つの第1、第2ベアリング6、7と、スロットルバルブ4およびバルブシャフト5を、吸入空気量が最小となる全閉位置に戻す方向に付勢するリターンスプリング(バルブ付勢手段、弾性体)9とを備えている。なお、エンジンの吸気管は、吸入空気を濾過するエアクリーナ(濾過エレメント:図示せず)のケースの下流端に気密的に結合された吸気ダクト(図示せず)、この吸気ダクトの下流端に気密的に結合されたスロットルボデー1、およびこのスロットルボデー1の下流端に気密的に結合されたインテークパイプ(図示せず)等により構成されて、エンジンの吸気ポートを形成するシリンダヘッドに気密的に結合されている。
スロットルボデー1は、図1および図2に示したように、スロットルバルブ4およびバルブシャフト5を開閉自在に収容保持する装置(スロットルハウジング)であって、耐熱性樹脂(樹脂材料、例えばポリフェニレンサルファイド:PPSまたはポリブチレンテレフタレート:PBTまたはポリアミド樹脂:PAまたはポリプロピレン:PPまたはポリエーテルイミド:PEI等の熱可塑性樹脂)によって一体的に形成されている。ここで、本実施例のスロットルボデー1は、樹脂材料(例えばペレット状の樹脂素材)を加熱して溶融し、この溶融樹脂に圧力を加えて射出成形用金型のキャビティ内に射出注入し、冷却して固化(硬化)した後に射出成形用金型の中から取り出す射出成形方法を用いて製造(樹脂一体成形)される熱可塑性樹脂製品(樹脂成形品)である。
ここで、スロットルボデー1は、内部に円形状空間(流体流路、円形状空間)が形成された円筒部2を有している。この円筒部2の内部には、エンジンの気筒に連通すると共に、エンジンの気筒内に吸入空気を送るための断面真円形状のスロットルボア(流体流路、円形状空間、吸気通路)3が形成されている。そして、円筒部2の上流側開口端には、エアクリーナから吸気ダクトを介して吸入空気を吸い込むための空気入口部(上流側開口部、入口ポート)11が形成されている。また、円筒部2の下流側開口端には、インテークパイプを介してエンジンの吸気ポートに吸入空気を送り込むための空気出口部(下流側開口部、出口ポート)12が形成されている。
そして、円筒部2には、スロットルボア3内を流れる吸入空気の平均的な流れの軸線方向に対して直交する方向(バルブシャフト5の軸方向)の両側に、2つの第1、第2軸受け収容部21、22が一体的に形成されている。2つの第1、第2軸受け収容部21、22は、円筒部2の両側に設けられた円環状部、およびこの円環状部の両外側面(円筒部2の外壁面)よりバルブシャフト5の軸方向の両端側に向けて円筒状に突出するように延ばされた円筒状部を有し、バルブシャフト5の軸方向の両端部、および2つの第1、第2ベアリング6、7をそれぞれ回転自在に収容する。これらの第1、第2軸受け収容部21、22の内部には、2つの第1、第2ベアリング6、7の摺動面との間で摺動部を構成する断面円形状の第1、第2軸受け摺動穴23、24が形成されている。
これらの第1、第2軸受け摺動穴23、24は、バルブシャフト5の軸方向の両端部をそれぞれ回転自在に収容する2つの第1、第2シャフト収容穴を構成する。そして、2つの第1、第2軸受け摺動穴23、24は、スロットルボア3内を流れる吸入空気の平均的な流れの軸線方向に対して直交する方向(バルブシャフト5の軸方向)の両側でそれぞれ開口している。なお、2つの第1、第2軸受け摺動穴23、24の内径は、円環状の第1、第2段差部より内側(スロットルボア側の径小穴)よりも、第1、第2段差部より外側(スロットルボア側に対して軸方向の逆側の径大穴)の方が径大化している。
そして、第2軸受け収容部22の外周部には、スプリング内周ガイド25が一体的に形成されており、このスプリング内周ガイド25の外周には、リターンスプリング9が嵌め合わされている。また、2つの第1、第2軸受け収容部21、22の開口端内周とバルブシャフト5の軸方向の両端部外周との間には、2つの第1、第2オイルシール26、27が装着されている。そして、円筒部2の第2軸受け収容部側の外壁面には、ブラケット取付用台座29が一体的に形成されている。このブラケット取付用台座29には、締結ねじ等のスクリュー(図示せず)を用いてアクセルブラケット30が締め付け固定されている。
アクセルブラケット30は、図1に示したように、例えば冷間圧延鋼板(SPCC)等の金属板をプレス成形する等して所定の形状に一体的に形成されている。また、アクセルブラケット30には、開弁側、閉弁側ワイヤーケーブルを往復方向に移動自在に保持するための爪状部31、およびスロットルバルブ4の全閉時にアクセルレバー32の全閉ストッパ部33が直接当接する平板状の全閉ストッパ34が一体的に設けられている。この全閉ストッパ34は、スロットルバルブ4の全閉時にアクセルレバー32の全閉ストッパ部33に対向して配置される。また、アクセルブラケット30には、スロットルバルブ4の全開時にアクセルレバー32の全開ストッパ部(図示せず)が直接当接する平板状の全開ストッパ35が一体的に設けられている。この全開ストッパ35は、スロットルバルブ4の全開時にアクセルレバー32の全開ストッパ部に対向して配置される。
アクセルレバー32は、図1に示したように、例えば冷間圧延鋼板(SPCC)等の金属板をプレス成形する等して所定の形状に一体的に形成されている。また、アクセルレバー32には、運転者が操作するスロットルレバーまたはスロットルハンドル等のスロットル操作部品に連動する開き側、閉じ側ワイヤーケーブルが巻き付けられている。また、アクセルレバー32には、スプリング内周ガイド36の複数の爪状部37が差し込まれる複数の貫通穴39が設けられている。スプリング内周ガイド36の複数の爪状部37の外周には、リターンスプリング9が嵌め合わされている。
ここで、アクセルブラケット30には、リターンスプリング9のスプリング側フック部を係止するボデー側フック部が一体的に設けられている。また、アクセルレバー32には、リターンスプリング9のスプリング側フック部を係止するレバー側フック部が一体的に設けられている。また、リターンスプリング9は、スロットルバルブ4のバルブシャフト5の外周側で、且つ円筒部2の外壁面とアクセルレバー32の裏面(ボデー側面)との間に装着されている。
スロットルバルブ4は、スロットルボデー1の円筒部2の中心軸線方向(スロットルボア3内を流れる吸入空気の平均的な流れの軸線方向)に対して直交する方向に回転中心軸線を有するバタフライ弁方式の回転弁(バタフライ型バルブ)であって、円筒部2とスロットルバルブ4との隙間が最小(吸入空気量が最小)となる全閉位置から、円筒部2とスロットルバルブ4との隙間が最大(吸入空気量が最大)となる全開位置までの回転動作可能範囲内において回転角度(バルブ角度、バルブ開度)が変更されることで、エンジンの気筒に吸入される吸入空気量を制御する。なお、本実施例のスロットルバルブ4は、エンジンの気筒内への吸入空気量を調節するための二輪自動車等の車両のスロットルレバーまたはスロットルハンドル等のスロットル操作部品のスロットル操作量に応じてバルブ角度(スロットル開度)が変更される。
スロットルバルブ4は、例えば銅系金属を含有したアルミニウム合金(またはマグネシウム合金)等の金属材料によって円板形状(または小判型形状)に一体的に形成されている。ここで、本実施例のスロットルバルブ4は、金属材料を加熱して溶融し、この金属材料の溶湯(溶融金属:例えばアルミニウム合金またはマグネシウム合金等の半溶融合金材料の溶湯)に圧力を加えて鋳造成形用金型のキャビティ内に射出注入し、冷却して固化(硬化)した後に鋳造成形用金型の中から取り出す鋳造成形方法を用いて製造されるダイカスト製品(鋳造成形品、金属成形品)である。なお、スロットルバルブ4の回転中心軸線方向(軸方向)の左右両端面(図示左右両側面)は、2つの第1、第2ベアリング6、7の環状端面に対向するように平坦面とされ、また、スロットルバルブ4の回転中心軸線方向に対して直交する半径方向の外周側端面は、スロットルボデー1の円筒部2の内周面形状(ボア内径面形状)に対応した円弧状の曲率面とされている。
バルブシャフト5は、スロットルバルブ4の軸方向の左右両端面に一体的に形成されており、2つの第1、第2軸受け収容部21、22の内部に回転自在に収容されている。このバルブシャフト5は、スロットルバルブ4と同一の金属材料によって円柱形状に形成されており、スロットルバルブ4の軸方向の一端面(図示左側面)より軸方向の一端側に向けて軸方向に延びる第1バルブ軸41、およびスロットルバルブ4の軸方向の他端面(図示右側面)より軸方向の他端側に向けて軸方向に延びる第2バルブ軸42等によって構成されている。
そして、バルブシャフト5の軸方向の一端部、つまり第1バルブ軸41は、スロットルバルブ4の図示左側面よりもバルブシャフト5の軸方向の一端側に向けて突出しており、第1ベアリング6に嵌め込まれている。また、バルブシャフト5の軸方向の他端部、つまり第2バルブ軸42は、スロットルバルブ4の図示右側面よりもバルブシャフト5の軸方向の他端側に向けて突出しており、第2ベアリング7に嵌め込まれている。そして、バルブシャフト5の軸方向の両端部(第1、第2バルブ軸41、42)の外周面の一部(スロットルボア側部)には、2つの第1、第2ベアリング6、7のベアリング内径部をそれぞれ圧入嵌合(圧入固定、締まり嵌め)する2つの第1、第2圧入部(圧入嵌合部)43、44が設けられている。これらの第1、第2圧入部43、44は、バルブシャフト5の回転中心軸線(軸方向)に垂直な断面形状が円形状に形成されている。
2つの第1、第2ベアリング6、7は、金属材料(例えばステンレス、真鍮、オイルレスメタル、銅等の円筒状摺動部品)によって所定の円筒形状に一体的に形成された滑り軸受けまたはスラスト軸受けまたは軸受けブッシュである。これらの第1、第2ベアリング6、7は、内部に第1、第2圧入穴51、52が形成された円筒状部を有している。そして、2つの第1、第2ベアリング6、7は、圧入嵌合によって第1、第2バルブ軸41、42毎の各第1、第2圧入部43、44にそれぞれ保持固定されている。
そして、第1ベアリング6の外周面の一部または全体は、円筒部2の第1軸受け摺動穴23を軸受けとして摺動する第1摺動面(軸受け部)53として機能する。また、第2ベアリング7の外周面の一部または全体は、円筒部2の第2軸受け摺動穴24を軸受けとして摺動する第2摺動面(軸受け部)54として機能する。ここで、円筒部2の第1軸受け収容部21の第1軸受け摺動穴23の内周面と第1ベアリング6の第1摺動面53との間には、第1軸受け収容部21の第1軸受け摺動穴23の内部で第1ベアリング6を円滑に回転させるための円筒状隙間(第1筒状隙間)が形成されている。また、円筒部2の第2軸受け収容部22の第2軸受け摺動穴24の内周面と第2ベアリング7の第2摺動面54との間には、第2軸受け収容部22の第2軸受け摺動穴24の内部で第2ベアリング7を円滑に回転させるための円筒状隙間(第2筒状隙間)が形成されている。
そして、2つの第1、第2ベアリング6、7の圧入方向の先端側は、スロットルバルブ4の軸方向の左右両端面(図示左右両側面)に直接当接するように、スロットルボデー1の円筒部2の内周面(ボア内径面)よりスロットルボア側に突出してスロットルボア3内に露出している。すなわち、2つの第1、第2ベアリング6、7の圧入方向の先端側には、スロットルバルブ4の左右両端面に当接する円環状の第1、第2環状端面(当接面)55、56が一体的に形成されている。これらの第1、第2環状端面55、56は、スロットルバルブ4を間に挟んで対向配置されている。
そして、2つの第1、第2ベアリング6、7の中で、テーパー状の第1、第2段差部よりも先端側(スロットルボア側)は、2つの第1、第2軸受け摺動穴23、24(の径小穴)の内周に嵌め合わされ、2つの第1、第2ベアリング6、7の中で第1、第2段差部よりも後端側(スロットルボア側に対して逆側)は、2つの第1、第2軸受け摺動穴23、24(の径大穴)の内周に嵌め合わされている。つまり、2つの第1、第2ベアリング6、7の第1、第2段差部より先端側の方が、第1、第2段差部より後端側よりも外径が小さい。
[実施例1の製造方法]
次に、本実施例の内燃機関用吸気絞り装置の製造方法を図1ないし図3に基づいて簡単に説明する。ここで、図3(a)、(b)は内燃機関用吸気絞り装置の製造方法を示した図である。
先ず、スロットルバルブ4およびバルブシャフト5を鋳造成形方法を用いて製造し、2つの第1、第2ベアリング6、7を製造しておく。このとき、円板状のスロットルバルブ4およびこのスロットルバルブ4の左右両端面に一体的に形成される円柱状のバルブシャフト5は、スロットルボデー1の円筒部2のボア内径(スロットルボア3の内径)よりも小さい外径を有するように溶融金属(例えば銅系金属を含有したアルミニウム合金等)によって一体的に形成される。
次に、スロットルボデー1の射出成形用金型(成形金型)の構造を簡単に説明する。スロットルボデー1を射出成形する射出成形用金型は、図示しない射出成形機に装着されており、図3(a)に示したように、固定金型61とこの固定金型61に対して進退自在に移動可能な可動金型62とで構成されている。なお、固定金型61と可動金型62とが入れ換わっていても良い。そして、固定金型61または可動金型62の内部には、図示しない固定型入れ子または可動型入れ子が設けられている。なお、固定型入れ子または可動型入れ子は、スロットルボデー1の円筒部2のボア内径面を成形する2以上の入れ子と、スロットルボデー1の円筒部2の2つの第1、第2軸受け摺動穴23、24の内周面を成形する2以上の入れ子とによって構成されている。
また、射出成形用金型の内部には、スロットルボデー1の製品形状に対応した形状のキャビティが設けられている。このキャビティは、射出成形用金型内にペレット状の樹脂素材を供給する樹脂素材供給装置(図示せず)に接続されている。この樹脂素材供給装置は、樹脂供給流路の先端部に、キャビティ内にペレット状の樹脂素材(例えばPPSまたはPBT等の熱可塑性樹脂)を射出するためのゲート(樹脂注入口)を有している。
ここで、スロットルバルブ4およびバルブシャフト5(第1、第2バルブ軸41、42)は、スロットルバルブ4の全開位置に相当するバルブ開度にてインサート成形されるように、射出成形用金型の固定型入れ子または可動型入れ子に設けられるバルブ保持部(図示せず)によってスロットルバルブ4の板厚方向の両端面が保持され、射出成形用金型の固定型入れ子または可動型入れ子に設けられるシャフト保持部(図示せず)によって第1、第2バルブ軸41、42が保持されている。
次に、スロットルボデー1を射出成形する射出成形工程を簡単に説明する。
先ず、射出成形用金型内にバルブシャフト5を一体的に形成したスロットルバルブ4をセットし、射出成形用金型の型締めを行う(型締め工程)。これにより、射出成形用金型内には、スロットルボデー1の製品形状(特に円筒部2の円筒形状)に対応した形状のキャビティが形成される。次に、樹脂素材供給装置から樹脂供給流路を経由してゲートに供給されるペレット状の樹脂素材(加熱されて溶融状態の熱可塑性樹脂:以下溶融樹脂と言う)を、ゲートから射出成形用金型内に射出することで、射出成形用金型によって形成されるキャビティ内に溶融樹脂を充填する(射出・充填工程)。
次に、型内樹脂圧力を徐々に増加させて射出時の最大型内樹脂圧力よりも大きな型内樹脂圧力で保圧を行う。すなわち、射出成形用金型内の溶融樹脂に所定の圧力を加えて、射出成形用金型のキャビティの周りに設けられる冷却水路(図示せず)内に冷却水を導入し、この冷却水による収縮分の溶融樹脂を、ゲートからキャビティ内に補充する(保圧工程)。次に、射出成形用金型内で溶融樹脂を冷却水を用いて冷却して硬化(固化)させると、スロットルボデー1の円筒部2の内部に、バルブシャフト5を一体的に形成したスロットルバルブ4が回転自在に組み込まれた製品形状の熱可塑性樹脂製品(樹脂成形品)が射出成形によって製造される。このとき、バルブシャフト5を一体的に形成したスロットルバルブ4は、スロットルボデー1の円筒部2の内部にインサート成形される(第1工程)。
次に、射出成形用金型から固定型入れ子または可動型入れ子を取り去り、バルブシャフト5の軸方向の両端側から、スロットルボデー1の第1、第2軸受け収容部21、22の内周とバルブシャフト5の外周との間に円筒状部品71、72を挿入する。このとき、円筒状部品71、72を、バルブシャフト5の第1、第2バルブ軸41、42毎の各第1、第2圧入部43、44に圧入嵌合によって組み付ける(第2工程)。このとき、2つの円筒状部品71、72(第1、第2ベアリング6、7)の圧入方向の先端側に設けられた第1、第2環状端面55、56を、スロットルバルブ4の左右両端面に当接させて、第1、第2軸受け収容部21、22に対する円筒状部品71、72の軸方向位置を規制することで、スロットルボデー1の円筒部2に対するスロットルバルブ4の軸方向位置を調整するようにしても良い。
次に、円筒状部品71、72をバルブシャフト5の外周に圧入した熱可塑性樹脂製品(樹脂成形品)を射出成形用金型から取り出し、円筒状部品71、72が所定の軸方向寸法となるように円筒状部品71、72を切断する。これにより、2つの第1、第2ベアリング6、7が、バルブシャフト5の外周に保持固定される。次に、第1、第2オイルシール26、27等の他の機能部品をスロットルボデー1の円筒部2に組み付けることにより、内燃機関用吸気絞り装置が製造される。なお、スロットルボデー1を冷却して固まった段階で、射出成形用金型の中から取り出し、その後に、2つの円筒状部品71、72をバルブシャフト5の第1、第2バルブ軸41、42毎の各第1、第2圧入部43、44に圧入固定しても良い。また、2つの円筒状部品71、72を組み付けた後の切断工程を廃止して、最初から所定の軸方向寸法の第1、第2ベアリング6、7を、バルブシャフト5の第1、第2バルブ軸41、42毎の各第1、第2圧入部43、44に圧入固定しても良い。また、射出成形用金型内に充填された溶融樹脂を取り出し、常温にて冷却して硬化(固化)したスロットルボデー1の第1、第2軸受け収容部21、22の内周とバルブシャフト5の外周との間に第1、第2ベアリング6、7を挿入するようにしても良い。
[実施例1の作用]
次に、本実施例の内燃機関用吸気絞り装置の作用を図1および図2に基づいて簡単に説明する。
運転者によってスロットルレバーが操作されると、このスロットルレバーにワイヤーケーブルを介して機械的に連結されたアクセルレバー32が、リターンスプリング9の付勢力に抗してスロットルレバーの操作量に対応した回転角度だけ回転する。そして、アクセルレバー32の回転がバルブシャフト5に伝わり、バルブシャフト5の回転に伴ってスロットルバルブ4が、アクセルレバー32、つまりバルブシャフト5と同じ回転角度だけ回転する。これにより、スロットルボデー1の円筒部2のスロットルボア3が所定のスロットル開度だけ開かれるので、エンジン回転速度がスロットルレバーの操作量に対応した速度に変更される。
このとき、運転者がスロットルレバーを全開位置まで操作すると、アクセルレバー32の全開ストッパ部がアクセルブラケット30の全開ストッパ35に当接するまで、アクセルレバー32が正転方向(全開方向)に回転する。そして、アクセルレバー32の全開ストッパ部が全開ストッパ35に当接することで、アクセルレバー32の全開方向のそれ以上の回転動作が全開ストッパ35によって規制されると、スロットルボデー1の円筒部2のスロットルボア3内においてスロットルバルブ4が全開位置に保持される。これにより、スロットルボデー1の円筒部2のスロットルボア3を経てエンジンの気筒に吸入される吸入空気量が最大となり、エンジン回転速度が上がる。
逆に、運転者がスロットルレバーを全閉位置まで戻すと、リターンスプリング9の付勢力によってバルブシャフト5、アクセルレバー32およびスロットルバルブ4が初期位置(アイドル位置)まで戻される。このとき、アクセルレバー32の全閉ストッパ部33がアクセルブラケット30の全閉ストッパ34に当接するまで、リターンスプリング9の付勢力によってアクセルレバー32が逆転方向(全閉方向)に回転する。そして、アクセルレバー32の全閉ストッパ部33がアクセルブラケット30の全閉ストッパ34に当接することで、アクセルレバー32の全閉方向のそれ以上の回転動作が全閉ストッパ34によって規制されると、スロットルボデー1の円筒部2のスロットルボア3内においてスロットルバルブ4が全閉位置に保持される。これにより、スロットルボデー1の円筒部2のスロットルボア3を経てエンジンの気筒に吸入される吸入空気量が最小となり、エンジン回転速度がアイドル回転速度となる。
[実施例1の効果]
以上のように、本実施例の内燃機関用吸気絞り装置においては、バルブシャフト5を一体的に形成した金属製のスロットルバルブ4を、スロットルボデー1の円筒部2の内部にインサート成形によって開閉自在に組み込んだ後に、2つの第1、第2ベアリング6、7をバルブシャフト5の第1、第2バルブ軸41、42毎の各第1、第2圧入部43、44に圧入嵌合によって組み付けるようにしている。これにより、バルブシャフト5の第1、第2バルブ軸41、42は、スロットルバルブ4の開閉動作に対応してスロットルバルブ4と一体的に回転することが可能となる。また、2つの第1、第2ベアリング6、7は、バルブシャフト5の第1、第2バルブ軸41、42と一緒にスロットルバルブ4の開閉動作に対応した回転運動を行うことが可能となる。
ここで、エンジンの気筒内からエンジンの吸気系に逆流する未燃焼ガス等に含まれる汚損物質(例えばカーボンやオイル成分)によって吸気系部品(スロットルボデー1の円筒部2やスロットルバルブ4等)が汚損する場合がある。特に、汚損物質がスロットルバルブ4の表面に付着して堆積物(デポジット)を形成する場合がある。そして、スロットルバルブ4の開弁時に、スロットルバルブ4の回転中心軸線方向(軸方向)の左右両端面と第1、第2ベアリング6、7の各第1、第2環状端面55、56との間の微小隙間にデポジットが侵入して、スロットルバルブ4と第1、第2ベアリング6、7との間に跨ってデポジットが堆積する可能性がある。このように、スロットルバルブ4の開弁時にスロットルバルブ4の左右両端面と第1、第2ベアリング6、7の各第1、第2環状端面55、56との間の微小隙間にデポジットが侵入して堆積した場合であっても、第1、第2ベアリング6、7が、バルブシャフト5と一緒にスロットルバルブ4の開閉動作に対応してスロットルバルブ4と一体的に回転するため、スロットルバルブ4が開弁固着(バルブロック)したり、スロットルバルブ4が円滑な開閉動作をできなくなったりすることはない。したがって、スクータ等のクラッチの無いオートバイ(二輪自動車)、あるいはトルクコンバータ等の自動クラッチおよび自動変速機を備えた四輪自動車が、運転者の意志に反して走り出したり、車両走行速度(車速)が運転者の意志に反して出過ぎてしまったりすることはなく、車両の安全性を向上することができる。
また、スロットルボデー1の円筒部2のボア内径面とスロットルバルブ4の外周側端面との間に形成される隙間は、スロットルバルブ4の全閉時に最も狭く、スロットルバルブ4の全開時に最も広くなる。すなわち、スロットルバルブ4を全閉位置から全開位置に向けて回転させると、スロットルバルブ4が全開方向に開くに従ってスロットルボデー1の円筒部2のボア内径面とスロットルバルブ4の外周側端面との間に形成される隙間が次第に大きくなる。これによって、スロットルバルブ4の全閉時に、スロットルボデー1の円筒部2のボア内径面とスロットルバルブ4の外周側端面との間に形成される隙間(例えばアイドル運転時の全閉洩れ空気量を適正値に保つための全閉クリアランス)にデポジットが侵入して、スロットルボデー1の円筒部2とスロットルバルブ4のバルブ外周部との間に跨ってデポジットが堆積した場合であっても、スロットルバルブ4の開閉動作時に、スロットルバルブ4が全開方向に開くに従ってスロットルボデー1の円筒部2のボア内径面とスロットルバルブ4の外周側端面との間に形成される隙間が次第に大きくなるため、デポジットが簡単にスロットルボデー1の円筒部2のボア内径面とスロットルバルブ4の外周側端面との間に形成される隙間から脱落するので、スロットルバルブ4を円滑(または正常)に開閉動作させることができる。
[変形例]
本実施例では、本発明を、スロットルボデー1の円筒部2の内部にスロットルバルブ4を開閉自在に組み込んだ内燃機関用吸気絞り装置に適用しているが、本発明を、ハウジングの内部にアイドル回転速度制御バルブを開閉自在に組み込んだ内燃機関用吸気装置に適用しても良い。また、エンジンの排気ガスの一部を排気通路から吸気通路に再循環させる排気ガス還流量を制御するEGR制御バルブをハウジングの内部に開閉自在に組み込んだ排気ガス再循環装置に適用しても良い。
本実施例では、本発明を、内燃機関の気筒内に吸入される吸入空気の流量を制御する内燃機関用吸気絞り装置に適用しているが、本発明を、内燃機関の気筒内に吸入される吸入空気を制御する内燃機関用吸気流制御装置に適用しても良い。例えばエンジンの気筒内にて混合気の燃焼を促進させるための縦方向の吸気渦流(タンブル流)の生成が可能となるように構成した吸気流発生装置(渦流発生装置)に適用しても良い。また、エンジンの気筒内にて混合気の燃焼を促進させるための横方向の吸気渦流(スワール流)の生成が可能となるように構成した吸気流発生装置(渦流発生装置)に適用しても良い。また、エンジンの燃焼を促進するためのスキッシュ渦の生成が可能となるように構成した吸気流発生装置(渦流発生装置)に適用しても良い。
また、本発明を、可変吸気バルブを備えた内燃機関用可変吸気装置に適用しても良い。可変吸気バルブは、エンジン回転速度に対応してインテークマニホールドの吸気通路の通路長また通路断面積を可変する内燃機関用吸気制御弁である。なお、内燃機関用可変吸気装置は、例えばエンジン回転速度が低中速回転領域の時にはインテークマニホールドの吸気通路の通路長が伸長するように可変吸気バルブによって吸気通路を切り替え、また、エンジン回転速度が高速回転領域の時にはインテークマニホールドの吸気通路の通路長が短縮するように可変吸気バルブによって吸気通路を切り替えることで、エンジン回転速度に拘らず、エンジン出力軸トルク(エンジントルク)を向上できる装置である。
本実施例では、本発明を、電動モータ等の動力ユニットを有しない内燃機関用吸気絞り装置(内燃機関用スロットル装置)に適用した例を説明したが、電動モータ(アクチュエータ)の回転動力を、減速歯車機構等の動力伝達機構を経てスロットルシャフト(本例ではバルブシャフト5)に伝達して、スロットルバルブ4の回転角度(バルブ開度、スロットル開度)を運転者のスロットル操作量(またはアクセル操作量)に応じて制御する内燃機関用吸気絞り装置(電子制御式スロットル制御装置)に採用しても良い。この場合には、アクセルレバー32を、バルブギヤ等の回転駆動体に変更する。なお、バルブを開弁方向または閉弁方向に付勢するスプリング等のバルブ付勢手段を設置しなくても良い。
また、スロットルボデー1の円筒部(ハウジング)2の内部に形成されるスロットルボア(流体流路)3を円形状空間としているが、ハウジングの内部に形成される流体流路を楕円形状空間、長円形状空間、半円形状空間、多角形状空間(例えば矩形状空間、長方形状空間)としても良い。また、スロットルバルブ(バルブ)4の外形形状を、円板形状(または小判型形状)としているが、ハウジングの内部に形成される流体流路の断面形状に対応して、楕円板形状、長円板形状、半円板形状、多角板形状としても良い。
また、本実施例では、バルブとして、バルブシャフト5の回転中心軸線を中心にして回転するバタフライ型バルブを適用した例を説明したが、プレート型バルブ、ロータリー型バルブ等の他のバルブを用いても良い。また、バルブは、多連一体型のバルブでも良い。また、本実施例では、2つの第1、第2ベアリング6、7の各第1、第2圧入穴51、52の穴形状を、丸穴形状としているが、多角形状またはD形状にしても良い。また、本実施例では、バルブシャフト5の軸方向の両端部外周にそれぞれ第1、第2ベアリング6、7を圧入固定しているが、バルブシャフト5の軸方向の一端部(または他端部)外周にのみ軸受け部材を圧入固定しても良い。
本実施例では、スロットルボデー1の円筒部(ハウジング)2を樹脂化して熱可塑性樹脂製品(樹脂成形品)としているが、ハウジングを、溶融金属を金型の中に圧入する鋳造方法を用いてダイカスト成形しても良い。この場合には、ハウジングがダイカスト製品となる。また、溶融金属として、金属材料の溶湯(例えばアルミニウム合金またはマグネシウム合金等の半溶融合金材料の溶湯)を用いても良い。また、本実施例では、スロットルボデー1の円筒部2を射出成形する射出成形用金型に、金属製のスロットルバルブ4をセットして、スロットルボデー1の円筒部2の内部にスロットルバルブ4をインサート成形しているが、スロットルボデー1とスロットルバルブ4とを、同一の射出成形用金型で略同時に射出成形(またはダイカスト成形)しても良い。また、スロットルバルブ4とバルブシャフト5とを別体で製造した後に、スロットルバルブ4にバルブシャフト5を一体的に組み付けるようにしても良い。また、スロットルバルブ4の内部に、バルブシャフト5をインサート成形しても良い。
また、耐熱性樹脂(PBTまたはPPSまたはPA)を主成分とする耐熱性樹脂組成物に、耐ヒートショック性に優れるエラストマーや、耐アルカリ性に優れるシリコーンといった添加剤を含有しても良く、また、耐ヒートショック性に優れるエポキシ樹脂(EP)といった添加剤を含有しても良く、また、樹脂補強材として応用されるガラス繊維(GF)等の繊維状フィラー(充填材)を含有しても良い。なお、樹脂補強材は、PBTまたはPPSまたはPA等の耐熱性樹脂にガラス繊維を配合して補強するもので、例えばガラス繊維30%入りのPBTGF30等が一般的に用いられているが、樹脂補強材として通常繊維と比較して高強度で、優れた耐熱性を有するアラミド繊維(AF)や、比重が小さく強度、弾性率が大きい炭素繊維(CF)を用いても良い。
内燃機関用吸気絞り装置の全体構造を示した断面図である(実施例1)。 内燃機関用吸気絞り装置の主要構造を示した断面図である(実施例1)。 (a)、(b)は内燃機関用吸気絞り装置の製造方法を示した説明図である(実施例1)。
符号の説明
1 スロットルボデー
2 円筒部(ハウジング)
3 スロットルボア(円形状空間)
4 スロットルバルブ(バタフライ型バルブ)
5 バルブシャフト
6 第1ベアリング(軸受け部材)
7 第2ベアリング(軸受け部材)
21 第1軸受け収容部
22 第2軸受け収容部
23 第1軸受け摺動穴
24 第2軸受け摺動穴
41 バルブシャフトの第1バルブ軸
42 バルブシャフトの第2バルブ軸
43 第1バルブ軸の第1圧入部
44 第2バルブ軸の第2圧入部
51 第1ベアリングの第1圧入穴
52 第2ベアリングの第2圧入穴
53 第1ベアリングの第1摺動面(軸受け部)
54 第2ベアリングの第2摺動面(軸受け部)
55 第1ベアリングの第1環状端面
56 第2ベアリングの第2環状端面

Claims (7)

  1. (a)内燃機関の気筒に連通する流体流路が形成されたハウジングと、
    (b)このハウジングの内部に開閉自在に収容されるバルブと、
    (c)前記ハウジングと前記バルブとの間に介在する軸受け部材と
    を備えた内燃機関用吸気装置において、
    前記バルブは、前記ハウジングの内部に回転自在に収容されるバルブ軸を有し、
    前記軸受け部材は、前記バルブ軸の外周に圧入固定されて、外周に前記ハウジングとの間で摺動部を構成する摺動面を有していることを特徴とする内燃機関用吸気装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関用吸気装置において、
    前記バルブ軸は、外周面の一部または全部に、前記軸受け部材を圧入する圧入部を有していることを特徴とする内燃機関用吸気装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の内燃機関用吸気装置において、
    前記軸受け部材は、内部に圧入穴が形成された筒状摺動部品であって、前記バルブ軸の外周に圧入する圧入方向の先端側に、前記バルブの端面に対向配置される端面を有していることを特徴とする内燃機関用吸気装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の内燃機関用吸気装置において、 前記ハウジングは、前記流体流路内を流れる流体の平均的な流れの軸線方向に対して略直交する方向の両側に、前記軸受け部材の摺動面との間で前記摺動部を構成する摺動穴を有していることを特徴とする内燃機関用吸気装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載の内燃機関用吸気装置において、 前記バルブは、前記ハウジングと前記バルブとの隙間が最小となる全閉位置から、前記ハウジングと前記バルブとの隙間が最大となる全開位置に至るまでの開閉動作範囲にて回転角度が変更されることで、前記流体流路内を流れる流体の流量を制御することを特徴とする内燃機関用吸気装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載の内燃機関用吸気装置において、 前記バルブ軸は、前記バルブに一体的に形成されていることを特徴とする内燃機関用吸気装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1つに記載の内燃機関用吸気装置において、 前記バルブは、インサート成形によって前記ハウジングの内部に開閉自在に組み込まれており、
    前記軸受け部材は、圧入嵌合によって前記バルブ軸の外周に保持固定されていることを特徴とする内燃機関用吸気装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019035392A (ja) * 2017-08-21 2019-03-07 愛三工業株式会社 ベアリング支持構造及びスロットル装置

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