JP2007100283A - 手袋及びその製造方法 - Google Patents

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Hironori Kodama
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Abstract

【課題】 手袋として、特別な部品等を要せず、比較的安価で、しかも、脱落やずれ等が起こらず安心して使用する事ができ、その上、使用者の手首に対する良好なフイット性と触感性とを持たせる。また、その手袋を特別な注意や熟練も要せずに製造する。
【解決手段】 手袋基布1とその外面を覆う高分子層とを含む手袋であって、前記高分子層は、内層の発泡層2と外層の充実層3とよりなり、手首部に於いて、手袋基布1と発泡層2との間にゴム等の伸縮性部材4が含まれており、伸縮性部材4は、1〜25%絞られていることを特徴とする。その製法は、手型に手袋基布1を被装し、手首部に5〜25%伸張した状態で伸縮性部材4を装着し、流動性の発泡性素材に浸漬し、乾燥後、流動性の充実性素材に浸漬し、乾燥し、加硫等することを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、着用して作業等に使用したときに、脱落やずれ等が起こらず安心して使用する事ができ、また、手首に対する良好なフイット性と触感性(風合性)とを有する手袋、及び、その手袋を簡単で経済的に製造する方法に関する。
従来、作業等に使用する手袋としては、例えば、その一つとして、電気回路作業に使用する手袋が実用化されている。当該手袋は柔らかくて比較的作業性が良く、そのため、多く使用されている。
また、他の一つとして、被塗装物(例えば、自動車の車体等)への塗装作業中に使用する手袋が開示されている。一般に、塗装作業中に十分に乾いていない塗装表面に何らかの異物が付着し、その異物の上に塗料が塗り重ねられると、塗装表面に微小な盛り上がりが生じる。
このような塗装表面に異物や、その異物によって生じた塗装表面の微小な盛り上がり等は、一般に『塗装ブツ』といわれている。自動車の車体は極めて平滑であるため、塗装ブツが目立ち易く、直径が0,5mm程度の微小な塗装ブツであっても、美観を著しく損ねることになる。
そこで最近では作業者が手袋を着用して、その手袋の掌で撫でて、手袋を通しての掌の感触によって塗装ブツを検出する方法が採られている。ここで手袋を着用するのは手指の皮脂が塗装表面に付着して塗装表面が汚染するのを防止するためである。
上記のような手袋において、着用したときに、作業が行い易いようにするためには、手袋の手首部と使用者(作業者)の手首とを密接させることが必要である。そのために、手袋の手首部の縁部近傍に縫い糸を縫い込むことによって、筒状の部分を形成し、その筒状になった部分にゴム紐を挿通し絞り部を設けていた。
さらにまた、他の二つとして、上記以外の例えば、重量物運搬時等に使用する合成樹脂製やゴム製等の手袋も使用されている。そして、脱落やずれ等が起こらず安心して使用することができるように、手首部の表面に締め付け用のベルトを取り付けた手袋も使用されている。
特公平6−21364号公報 特開2005−9045号公報
しかしながら、従来、上記のような電気回路での作業中に使用する手袋は、手首部に絞り部が殆どないため、着用したときに、手袋の手首部と着用者の手首とが密接しにくく、作業時に脱落やずれが起こり易く、作業者が不安を感じることが多かった。
そこで、上記のような手袋の手首部に絞り部を設けるために下記のような試みが行われていた。先ず、手袋の手首部を形成する部分に凹み部(又は窪み部)を設けた手型を用意し、手袋基布を被装する。このような手型の凹み部のため、手型に被装した手袋基布の手首部では、手型の凹み部の底部との間で空隙が生じ、当該手首部における手袋基布は、凹み部の当該底部と密接していなかった。
そのため、当該部分において、手袋基布が手型から浮き上がり、そのままの状態で手袋基布の表面にラテックス等の流動性の高分子液状体を塗布し加硫等して高分子等の層を形成しても、でき上がった手袋の手首部には十分な絞り部を形成することができなかった。
また、上記のような被塗装物への塗装作業中に使用する手袋は、手袋の手首部の縁部近傍(着用するときに、手を入れる口部近傍)の筒状の部分にゴム紐が挿通され絞り部が設けられているため、着用したときに、手袋の手首部と使用者の手首とが密接する。そのことにより、手袋が脱落したり、ずれたりすることがなく、作業を安心して行うことができた。
しかしながら、手袋の手首部の縁部近傍に筒状の部分を形成するには、縫い糸を縫い込む作業が必要となる。また、その筒状になった当該部分にゴム紐を挿通しなければならず、熟練を要する工程が必要となり、手袋が高価となる虞があった。
さらにまた、上記のような手首部の表面に締め付け用のベルトを取り付けた手袋は、使用中、脱落やずれ等が起こらず安心して使用することが出来る。しかしながら、この手袋は、部品としてのベルトや当該ベルトに使用する面ファスナー等が必要となる。また、それらの部品の手首部への接着工程等も必要となる。
特に、手袋表面がゴムラテックス等を使用して形成されたゴム層の場合は、接着剤の選択に相当な注意を要し、また、接着作業にも熟練を要し、手袋が高価となる虞があった。
本発明は、上記のような点に鑑み、考え出されたものであり、特別な部品等を要せず、比較的安価で、しかも、脱落やずれ等が起こらず安心して使用する事ができ、その上、使用者の手首に対する良好なフイット性と触感性とを有する手袋を提供することを目的とする。
また、その手袋を特別な注意や熟練も要せずに得ることができる、製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために講じた本発明の手段は、次のとおりである。
第1の発明は、手袋基布と当該手袋基布の外面を覆う高分子層とを含む手袋であって、手首部において、前記手袋基布と前記高分子層の間に伸縮性部材が含まれていることを特徴とする手袋である。
第2の発明は、手袋基布と当該手袋基布の外面を覆う高分子層とを含む手袋であって、前記高分子層は、内層である発泡層と外層である充実層とを含み、手首部において、前記内層と前記外層との間に伸縮性部材が含まれていることを特徴とする手袋である。
第3の発明は、伸縮性部材が、単数または複数の弾性高分子帯状体であることを特徴とする第1または第2の発明に係る手袋である。
第4の発明は、弾性高分子帯状体に透孔が設けられており、当該透孔には、手袋基布の外面を覆う高分子層の一部が挿通していることを特徴とする第3の発明に係る手袋である。
第5の発明は、手袋基布の外面を覆う高分子層が耐電性素材で形成されていることを特徴とする第1、第2、第3または第4の発明に係る手袋である。
第6の発明は、伸縮性部材が、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジェン共重合ゴム、ポリクロロプレンゴム、ポリブタジェンゴムまたはスチレン・ブタジェン共重合ゴムであることを特徴とする第1、第2、第3、第4または第5の発明に係る手袋である。
第7の発明は、伸縮性部材により手袋の手首部が、1〜25%絞られた状態となっていることを特徴とする第1、第2、第3、第4、第5または第6の発明に係る手袋である。
第8の発明は、手型に手袋基布を被装し、被装した手袋基布の手首部に伸張状態で伸縮性部材を装着し、流動性の高分子素材中に浸漬し被膜を形成後、引き上げ、乾燥し、乾燥後、加硫、架橋またはゲル化することを特徴とする手袋の製造方法である。
第9の発明は、流動性の高分子素材が発泡性素材と充実性素材であり、手袋基布を被装した手型を浸漬するときに、最初に流動性の発泡性素材に浸漬し、その後、伸縮性部材を装着することを特徴とする第8の発明に係る手袋の製造方法である。
第10の発明は、伸縮性部材を、5〜25%伸張した状態で装着することを特徴とする第8または弟9の発明に係る手袋の製造方法である。
第1の発明に係る手袋は、手袋基布と当該手袋基布の外面を覆う高分子層とを含む手袋であって、手首部において、前記手袋基布と前記高分子層の間に伸縮性部材が含まれている。
従って、上記手袋を作業者が着用すると、伸縮性部材が手首を締め付けるので、着用した手袋が手から脱落したり、ずれたりすることがなく、安心して使用することができる。
第2の発明に係る手袋は、手袋基布と当該手袋基布の外面を覆う高分子層とを含む手袋であって、前記高分子層は、内層である発泡層と外層である充実層とを含み、手首部において、前記内層と前記外層との間に伸縮性部材が含まれている。
従って、上記手袋を作業者が着用したときに、内層の発泡層が作業者の手に当接し、手に対して良好なフイット性と触感性を付与することができ、気持よく使用することができる。
さらに、伸縮性部材が手首を締め付けるので、着用した手袋が手から脱落したり、ずれたりすることがなく、安心して使用することができる。
第3の発明に係る手袋は、伸縮性部材が、単数または複数の弾性高分子帯状体からなっている。
従って、着用したときに、着用者の手首を締め付ける手段として、構造が比較的複雑なベルトやファスナー等のような高価なものではなく、構造が簡単で安価な弾性高分子帯状体を使用しているので、手袋としては安価である。
そして、伸縮性部材が、特に、複数の弾性高分子帯状体であるときは、当該伸縮性部材が手首を十分に締め付けることができ、着用した手袋が手から脱落したり、ずれたりすることがなく、安心して使用することができる。
第4の発明に係る手袋は、高分子帯状体に透孔が設けられており、当該透孔には、手袋基布の外面を覆う高分子層の一部が挿通している。
従って、透孔を挿通している高分子層の一部が楔のような作用をし、手袋を相当長期間に亘って過酷な条件で使用しても、高分子帯状体が所定の位置からずれたりすることもなく、長期間安心して使用することができる。
第5の発明に係る手袋は、手袋基布の外面を覆う高分子層が耐電性素材で形成されている。
従って、電気回路での作業に使用しても、感電等に遭う虞もなく、安全に作業を行うことができる。
第6の発明に係る手袋は、伸縮性部材が、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジェン共重合ゴム、ポリクロロプレンゴム、ポリブタジェンゴムまたはスチレン・ブタジェン共重合ゴムで形成されている。
従って、上記各ゴムは、特に,伸縮性に優れているので、手袋の手首部を着用者の手首に確実に固定することができ、作業中、手袋の脱落やずれ等が起こらず一層安心して使用することができる。
第7の発明に係る手袋は、伸縮性部材により、手首部が1%から25%絞られた状態となっている。
従って、手袋の手首部を着用者の手首に更に確実に固定することができ、作業中、手袋の脱落やずれ等が起こらず一層安心して使用することができる。
第8の発明に係る手袋の製造方法は、手型に手袋基布を被装し、被装した手袋基布の手首部に伸張状態で伸縮性部材を装着し、流動性の高分子素材中に浸漬し被膜を形成後、引き上げ、乾燥し、乾燥後、加硫、架橋またはゲル化する方法である。
上記製造方法は、伸縮性部材を、被装した手袋基布の手首部に伸張状態で装着するだけで、以後は常用の工程により手袋を製造することができるので、特別な注意や熟練も要せず、工程が簡単であり、製造コストが安価である。
第9の発明に係る手袋の製造方法は、流動性の高分子素材が発泡性素材と充実性素材であり、手袋基布を被装した手型を浸漬するときに、最初に流動性の発泡性素材に浸漬し、その後、伸縮性部材を装着する方法である。
上記製造方法によって得られた手袋は、作業者が着用したときに、内層の発泡層が作業者の手に当接し、手に対して良好なフイット性と触感性を有する手袋を容易に得ることができる。
第10の発明に係る手袋の前記製造方法は、伸縮性部材を、5〜25%伸張した状態で、装着する。
従って、伸縮性部材は、被装した手袋基布の手首部に装着したときに、緩すぎて当該手首部から移動したりすることがなく、また、でき上がった手袋を手型から外すときに、きつ過ぎて、外しにくくなることはない。
本発明を実施するに当たって、手型としては、通常、アルミニウム製、木製またはプラスチック製のものを使用することができる。当該手型としては、殆どの場合、手首部が凹んでいないものが使用されるが、幾らか凹んでいる手型でも使用することができる。手袋基布としては、通常、天然繊維製または合成繊維製の編布または織布等を使用することができる。しかしながら、必ずしも、上記に限定されるものではない。
手袋基布の外面を覆う高分子層の素材としては、通常、柔軟性がある天然ゴム、ポリイソプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジェン共重合ゴム、ポリクロロプレンゴム、ポリブタジェンゴム、スチレン・ブタジェン共重合ゴム、ポリ塩化ビニルまたはポリウレタン等を使用することができる。
上記素材は、絶縁性も有するので、手袋を電気回路の作業用として使用する場合にも、そのまま使用することができる。
また、上記素材は、製造工程中、手袋基布の外面を覆うときは、ラテックス、エマルジョン、プラスチゾルまたは有機溶剤に溶かした溶液として使用される。
手首部において、前記手袋基布と前記高分子層の間に、または、前記高分子層が内層の発泡層と外層の充実層とより構成されるときは、発泡層と充実層との間に、それぞれ装着する伸縮性部材としては、通常、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジェン共重合ゴムまたはスチレン・ブタジェン共重合ゴム等の輪状のものを使用することができるが、必ずしも上記には限定されない。
上記輪状の伸縮性部材は、使用する手型の手首部の外径に比べ、内径が5〜25%小さいものが好ましい。もし、内径が5%未満であれば、手型に被装した手袋基布の手首部に、伸縮性部材を装着したときに、当該伸縮性部材が上記手首部に緊密に装着できず、工程中に位置がずれたり、また、浮き上がったりする。
そのような状態のままで手袋を製造すると、浮き上がった部分で手袋内部に空隙が生じたり、また、皺が生じたりすることがある。このような手袋を着用すると、手首に違和感があり、気持よく使用することができなくなる虞がある。
一方、内径が25%を超えると、手袋の手首部が収縮しすぎて、皺が生じ、やはり、着用したときに、手首に違和感がある。また、手首を締め過ぎて手袋の着脱が行いにくくなる。
また、上記輪状の伸縮性部材は、幅が5〜40mmのものが好ましいが、必ずしも上記には限定されない。
手袋基布の外面を覆う高分子層の厚みは、0,2〜1,5mmのものが好ましい。もし、0,2mm未満であれば、耐電性手袋の場合は、絶縁性が悪くなり、1,5mmを超えると、手袋が硬くなり、作業中、指を動しにくく、使用性が低下する虞がある。
以下、本発明を図面に基づき詳細に説明する。図1は本発明に係る手袋の右手の掌側を見た場合の正面図、図2は図1のA−A視拡大断面図、図3は図1に示す手袋の製造工程を説明するための正面図、図4は図3のB−B視拡大断面図である。
尚、上記図2と上記図4は、説明の便宜上模式的に描かれている。
先ず、図1及び図2を用いて、本発明に係る手袋、例えば、耐電性手袋について説明する。図中Gは耐電性手袋を示す。当該耐電性手袋Gは、手袋基布1と、手袋基布1の外面を覆う発泡層2と、当該発泡層2を覆う充実層3と、手首部において手袋基布1と発泡層2との間に装着されている伸縮性部材4とより構成されている。
そして、上記耐電性手袋Gは、手首部において、上記伸縮性部材4により8%程度絞られた状態になっている。
ここで、上記手袋Gの各層または部材の詳細は、次の通りである。手袋基布1は綿糸40番手引き揃えのメリヤスより形成されている。発泡層2は天然ゴムの発泡体であり、厚み0,7mm、比重0,3である。充実層3は天然ゴムとポリイソプレンゴムとの等重量のブレンドゴムよりなる充実体であり、厚み0,5mm、比重1,2である。
伸縮性部材4は天然ゴムの充実体であり、引張り強度20MPa(JIS k6251加硫ゴムの物理試験方法に準拠して測定した。以下、同じ)、伸び800%(JIS k6251 加硫ゴムの物理試験方法に準拠して測定した。以下、同じ)、耐熱老化試験(110℃の雰囲気中に2時間静置後、JIS k6251 加硫ゴムの物理試験方法に準拠して測定した)における引張り強度と伸びの保持率が85%である。
上記耐電性手袋Gの製造方法について、図3及び図4を用いて説明する。先ず、アルミニウム製の手型5(手首部において凹み部を有する)に上記手袋基布1を被装する。手型5に被装した当該手袋基布1外面の手首部に輪状の伸縮性部材4を装着した。この伸縮性部材4の内径は、手型5の手首部の外径より10%程度小さく、その幅は30mm、厚みは0,7mmであった。
このようにして手首部に伸縮性部材4を有する手袋基布1を被装した手型5を、凝固剤溶液(硝酸カルシウムをメタノールに溶解し、濃度50%の溶液にしたもの)に浸漬し、70℃の乾燥室に15分間入れて乾燥した。乾燥後、室温で10分間静置し、下記配合の天然ゴム配合ラテックス(ミキサーにて3,5〜4,0倍に泡立てたもの)中に1分間浸漬し引き上げた。
Figure 2007100283
上記のようにして処理された手袋基布1外面に配合ラテックスにより、発泡した状態の厚み0,7mmの凝固層20(この凝固層20は、後の工程で加硫されて発泡層2となる)を形成した。
この時、凝固層20の表面には未凝固の発泡層が一部残っているので、空気を吹き付けて飛ばしたり、水シャワーで洗い落としたり、または水中に浸漬したりして除去した。
このようにして処理した発泡した凝固層20の厚みは、上記配合ラテックスへの浸漬時間により調整することができる。
さらに、水道水にて10秒間水洗し、常温で風乾後、下記配合のブレンドゴム配合ラテックスに10秒間浸漬し、この操作を後1回行った後、引き上げ、厚み0,5mmの充実層3を形成した。
Figure 2007100283
以後、全体を、段階的に100℃に昇温し、発泡層2と充実層4とを乾燥した。乾燥後、100℃の加硫缶中にて50分間加硫した。加硫後、手型5から外し、図1及び図2に示すような耐電性手袋Gを得た。
上記手袋Gの耐電性試験の一つの例として下記の試験を行った。
一般に、電気回路の作業において、着用した手袋が濡れた状態であっても、感電事故から免れるためには、手袋は水中に浸漬して引き上げた後、電極間電圧750V(60HZ)において、充電電流が少なくとも10,0mA以下でなければならないと云われている。
そこで、上記耐電性手袋Gを20個用意し、4等分した。JIS T8010−1979,4記載の装置を用い、そのうちの一群を2分間水中に浸漬し、他の三つの群もそれぞれ、2時間、4時間、6時間浸漬し、引き上げ直ちに、電極間電圧750V(60HZ)での充電電流を測定した。
その結果、それぞれの充電電流は、0,12mA、0,31mA、0,40mA,1,43mAであり、着用した手袋が濡れた状態であっても、感電事故から免れることが分った。
上記耐電性手袋Gを3人の作業者が着用し、雨中での配電工事を行った。工事中、着用した手袋が手から脱落したり、ずれたりすることがなく、安心して使用することができた。
さらに、作業者の手に良くフイットし,触感性にも優れていた。
また、上記したように、耐電性手袋Gの製造工程には、特別に複雑な工程はなく、熟練した作業者でなくとも、容易に製造することがするができた。
本発明の手袋は、内層や外層を構成する高分子の素材の種類を物性等により選択することにより、電気回路作業、塗装作業、重量物の運搬作業、クリニング作業、レストラン、食堂、家庭での炊事、森林作業等数多くの分野で利用することができる。
本発明の手袋の右手の掌側を見た正面図である。 図1のA−A視拡大断面図である。 図1示す手袋の製造工程を説明するための正面図である。 図3のB−B視拡大断面図である。
符号の説明
G 耐電性手袋
1 手袋基布
2 発泡層
20 未加硫状態で凝固した発泡層
3 充実層
4 輪状の伸縮性部材
5 手型

Claims (10)

  1. 手袋基布と当該手袋基布の外面を覆う高分子層とを含む手袋であって、手首部に於いて、前記手袋基布と前記高分子層との間に伸縮性部材が含まれていることを特徴とする手袋。
  2. 手袋基布と当該手袋基布の外面を覆う高分子層とを含む手袋であって、前記高分子層は、内層である発泡層と外層である充実層とよりなり、手首部に於いて、前記内層と前記外層との間に伸縮性部材が含まれていることを特徴とする手袋。
  3. 伸縮性部材が、単数または複数の弾性高分子帯状体であることを特徴とする請求項1または2記載の手袋。
  4. 弾性高分子帯状体に透孔が設けられており、当該透孔には、手袋基布の外面を覆う高分子層の一部が挿通していることを特徴とする請求項3記載の手袋。
  5. 手袋基布の外面を覆う高分子層が耐電性素材で形成されていることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の手袋。
  6. 伸縮性部材が、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジェン共重合ゴム、ポリクロロプレンゴムまたはポリブタジェンゴム、スチレン・ブタジェン共重合ゴムであることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の手袋。
  7. 伸縮性部材により手袋の手首部が、1〜25%絞られた状態となっていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の手袋。
  8. 手型に手袋基布を被装し、被装した手袋基布の手首部に伸張状態で伸縮性部材を装着し、流動性の高分子素材中に浸漬し被膜を形成後、引き上げ、乾燥し、乾燥後、加硫、架橋またはゲル化することを特徴とする手袋の製造方法。
  9. 流動性の高分子素材が発泡性素材と充実性素材であり、手袋基布を被装した手型を浸漬するときに、最初に流動性の発泡性素材に浸漬し、その後、伸縮性素材を装着することを特徴とする請求項8記載の手袋の製造方法。
  10. 伸縮性部材を,5〜25%伸張した状態で装着することを特徴とする請求項8または9記載の手袋の製造方法。
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