JP2007099012A - 電気式トルクコンバータ - Google Patents

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【課題】軸方向寸法の短縮を図りながらモータジェネレータの性能低下を防止することができる電気式トルクコンバータを提供する。
【解決手段】エンジン2変速機との間に配置され、モータジェネレータ6と、機械的にエンジンとモータジェネレータとの力を合成、或いはエンジンの力を分配して変速機に出力する合成分配機構8とを備えた電気式トルクコンバータである。モータジェネレータと前記合成分配機構とは、一つの収納空間18に同一の軸方向に隣接して配置されている。合成分配機構は、油圧アクチュエータの動作により摩擦要素22a,22bの締結・開放を行うことでエンジン及びモータジェネレータの力伝達経路を変更するクラッチドラム30を備えているとともに、このクラッチドラムの外周に、油圧アクチュエータ側から流れ出た油がモータジェネレータ側に流れるのを抑制する整流板44を径方向外方に延在させて設けている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、エンジンと変速機との間に配置され、エンジンからの動力とモータジェネレータからの動力を合成、或いは分配して変速機に伝達する電気式トルクコンバータに関する。
従来の電気式トルクコンバータとして、モータジェネレータと合成分配機構との間に隔壁を設け、モータジェネレータをドライ室に配置し、合成分配機構をオイル室に配置する構成のものが知られている(例えば、特許文献1)。
しかし、隔壁を設けてモータジェネレータ及び合成分配機構を別室に配置すると軸方向の寸法が増大した電気式トルクコンバータとなってしまい、ハイブリッド車両等のパワートレーンに組み込む際に搭載性の面で問題がある。
特開2001−113970号公報
そこで、モータジェネレータと合成分配機構との間に隔壁を設けず、モータジェネレータも、合成分配機構と同室のオイル室に配置することで軸方向の短縮を図ることが考えられるが、このようにすると、合成分配機構の油圧発生手段から流れ出た高温の油がモータジェネレータに飛散し、モータジェネレータの性能が低下するおそれがある。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、軸方向寸法の短縮を図りながらモータジェネレータの性能低下を防止することができる電気式トルクコンバータを提供することを目的としている。
本発明に係る電気式トルクコンバータは、エンジンと変速機との間に配置され、モータジェネレータと、機械的に前記エンジンと前記モータジェネレータとの力を合成、或いは前記エンジンの力を分配して前記変速機に出力する合成分配機構とを備えた電気式トルクコンバータにおいて、前記モータジェネレータと前記合成分配機構とを一つの収納空間に同一の軸方向に隣接配置し、前記合成分配機構は、油圧アクチュエータの動作により摩擦要素の締結・開放を行うことで前記エンジン及び前記モータジェネレータの力伝達経路を変更するクラッチドラムを備えているとともに、前記クラッチドラムの外周に、前記油圧アクチュエータ側から流れ出た油が前記モータジェネレータ側に流れるのを抑制する整流板を径方向外方に延在させて設けた。
本発明に係る電気式トルクコンバータによると、モータジェネレータと合成分配機構とを一つの収納空間に同一の軸方向に隣接配置したので、従来の装置と比較して軸寸法が短くなり、ハイブリッド車両のパワートレーンへの搭載性を良好とすることができる。
また、合成分配機構の油圧アクチュエータ側から高温の油が収納空間に放出されても、クラッチドラムの外周に径方向外方に延在するように配置した整流板が、高温の潤滑油がモータジェネレータに飛散するのを防止する。また、油に鉄粉が含まれていても、モータジェネレータのギャップに入り込むこともない。したがって、モータジェネレータの性能低下を防止することができる。
以下、本発明の電気式トルクコンバータについて図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係るハイブリッド車両パワートレーンの1実施形態を示すスケルトンである。このパワートレーンは、燃料の燃焼によって作動する内燃機関などのエンジン2と、エンジン2の回転変動を防止するダンパ装置4と、電気エネルギーで作動するモータ及び発電機として機能するモータジェネレータ6と、それらエンジン2及びモータジェネレータ6の出力を機械的に合成、分配して変速機10に出力する合成分配機構8とを備えており、エンジン2、ダンパ装置4、モータジェネレータ6、合成分配機構8、変速機10の順で同一軸線に沿ってケーシング内に配置されている。ここで、モータジェネレータ6及び合成分配機構8が、本発明の電気式トルクコンバータに相当する。
エンジン2の出力軸すなわちクランク軸12は、ダンパ装置4を介して合成分配機構8の入力軸14に連結されており、その入力軸14は、合成分配機構8のリングギヤ20rに連結されている。
合成分配機構8は、遊星歯車20と、クラッチ22と、ワンウェイクラッチ24,26とで構成されている。遊星歯車20は、リングギヤ20r、サンギヤ20s、ピニオンキャリア20cを備えたシンプル型(シングルピニオン型)であり、サンギヤ20sはモータジェネレータ6のロータ軸6aに連結され、ピニオンキャリア20cはクラッチドラム30を介して変速機10の入力軸32に連結されている。クラッチ22は、クラッチドラム30とリングギヤ20rとを、油圧アクチュエータによって摩擦係合するようになっている。また、ワンウェイクラッチ24はリングギヤ20rの逆回転を防止し、ワンウェイクラッチ26はクラッチドラム30の逆回転を防止している。
また、モータジェネレータ6は、ケーシングに固定されているステータ6bと、このステータ6bに対向してロータ軸6a回りに回転するロータ6cとを備えている。
次に、ケーシング内に配置したモータジェネレータ6及び合成分配機構8の詳細な構造について、図2から図4を参照して説明する。
モータジェネレータ6及び合成分配機構8を内部に配置しているケーシングは、ダンパ装置4(エンジン2)側に配置した第1ケース部材34と、変速機10側に配置した第2ケース部材36とで構成されている。
これら第1及び第2ケース部材34,36の内部に、合成分配機構8の入力軸14と変速機10の入力軸32とが、同一の軸線P上で相対回転自在に連結している。
第1ケース部材34は、軸線Pに直交した径方向内方に延在するボス部34aを設けており、このボス部34aの内径部が、ベアリング38を介して入力軸14を回転自在に支持している。また、ボス部34aの外周側に、第2ケース部材36の内壁との間に所定の隙間35を設けながら、筒状のステータ保持部34bが変速機10側に延在して設けられている。そして、ステータ保持部34bの基端側には、ボス部34a側の空間と第2ケース部材36の内壁との間に設けた隙間35とを連通する連通穴34cが、周方向に所定間隔をあけて設けられている。
第2ケース部材36も、軸線Pに直交した径方向内方に延在するボス部36aを設けており、このボス部36aの内径部が、ベアリング40を介して変速機10の入力軸32の外周にスプライン結合されているクラッチドラム30を回転自在に支持している。また、第1ケース部材34のステータ保持部34bとで隙間35を形成している第2ケース部材36の内壁には、互いに平行に軸線P方向に延在した冷却フィン36bが設けられている。また、第2ケース部材36の下部位置のボス部36aの基端側には、第2ケース部材36の下部位置に溜まった作動油を変速機10側に流すドレン穴36cが設けられている。
そして、第1ケース部材34のボス部34aと第2ケース部材36のボス部36aとで囲まれた空間に、モータジェネレータ6及び合成分配機構8が隣接して配置されている。ここで、前記空間をトルクコンバータ室18と称する。
なお、第1ケース部材34のステータ保持部34b及び第2ケース部材36の内壁の間に設けた隙間35と、ステータ保持部34bの基端側の周方向に所定間隔をあけて設けた連通穴34cとが、本発明の連通路に相当する。
トルクコンバータ室18に配置したモータジェネレータ6は、入力軸14の外周に回転自在に配置した中空形状のロータ軸6aから径方向外方に延在しているロータ支持部6dを設けており、このロータ支持部6dの外周にロータ6cを取付けている。また、このロータ6cに対向するように、前述した第1ケース部材34のステータ保持部34bにステータ6bを取り付けている。また、ステータ6bの両端にはステータコイル6eが一体に設けられている。
トルクコンバータ室18のモータジェネレータ6に対して変速機10側に隣接配置されている合成分配機構8は、遊星歯車20のリングギヤ20rが、入力軸14の外周にスプライン結合し、サンギヤ20sがモータジェネレータ6のロータ軸6aの外周にスプライン結合している。
また、合成分配機構8のクラッチ22は、遊星歯車20のリングギヤ20r及びクラッチドラム30間に交互に配置された摩擦板22a,22bと、クラッチドラム30のフランジ部に形成したシリンダ部に嵌め込んだピストン22cと、ピストン22cをシリンダ部側に押圧するリターンスプリング22dと、シリンダ部とピストン22cとの間に画成したシリンダ室22eとを有する油圧アクチュエータを備えている。そして、シリンダ室22eに油圧の供給制御を行うことで、ピストン22cを軸方向に移動させて摩擦板22a,22bの締結・開放を行う。
ここで、クラッチドラム30の筒部には、クラッチドラム30内に溜まった潤滑油が外部に流れ出る潤滑油ドレン口42が設けられている。
そして、クラッチドラム30の外周には整流板44が設けられている。この整流板44は、潤滑油ドレン口42とモータジェネレータ6とを遮蔽するように径方向外方に延在して設けられており、この整流板44のモータジェネレータ6に対向する面は、モータジェネレータ6に対して徐々に離間するように湾曲した面として形成されている(以下、湾曲面44aと称する)。
また、モータジェネレータ6のロータ支持部6dの外周側には、整流板44の湾曲面44aに対向する位置にファン46が設けられている。図3は、ダンパ装置4側からファン46を示した図であり、モータジェネレータ6に仕切られたダンパ装置側の空間と合成分配機構8側の空間とを連通するようにロータ支持部6dの外周側に設けた環状の連通空間に、複数の羽根48が放射状に配置されている。各羽根48は、ファン46の回転軸Pf(ロータ軸6aの軸線)に対して角度を付けてロータ支持部6dに配置されている。つまり、図4に示すように、羽根48のダンパ装置4側の端部48aが、変速機10側の端部48bに対し、αの角度だけエンジン2が回転する方向(正転方向と称する)の前方に位置するように配置されている。
このような角度を付けた羽根48を備えたファン46が正転方向に回転すると、図2のファン46を通過する破線矢印で示すように、整流板44の湾曲面44aに向かう空気対流が発生する。
上記構成のパワートレーンは、エンジン始動時に、スタータモータとしてモータジェネレータ6が逆転駆動する。なお、正転・正トルクとはエンジンと同一の回転方向・トルクを示し、逆転・逆トルクとはその逆の回転方向・トルクを示す。
ピニオンキャリア20cはワンウェイクラッチ26の作用によって停止し、リングギヤ20rが正転してエンジン2が始動する。なお、変速機10がニュートラル等駆動力を伝達していない状態にあっては、モータジェネレータ6を正転駆動することによってエンジン2を始動することもできる。
発進時には、モータジェネレータ6がエンジン2の出力トルクに応じた適切な正トルクを出力することにより発進する。発進中、ピニオンキャリヤ20cの回転を滑らかに増速していきながら、エンジン2とモータジェネレータ6の回転速度差を徐々に小さくしていく。速度差が充分小さくなった時点で、クラッチ22の油圧アクチュエータの動作によりクラッチドラム30とリングギヤ20rとを締結して発進が完了する。
発進完了後は、従来のロックアップクラッチ付き流体式トルクコンバータにおけるロックアップ状態と同様に、エンジン2と変速機10の入力軸32とを直結した状態で走行する。直結状態においては、モータジェネレータ6は、状況に応じてトルクアシストまたは発電を行う。
減速時には、モータジェネレータ6は回生制動し、車両の運動エネルギを電気エネルギとして回収する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
クラッチドラム30が回転すると、クラッチドラム30の潤滑油ドレン口42から高温の潤滑油がトルクコンバータ室18に放出される。整流板44は、潤滑油ドレン口42とモータジェネレータ6とを遮蔽するように径方向外方に延在して設けられているので、トルクコンバータ室18に放出された高温の潤滑油はモータジェネレータ6側に飛散しない。そして、潤滑油に鉄粉が含まれていても、モータジェネレータ6のギャップに入り込むこともないので、モータジェネレータ6の性能低下が防止される。
また、モータジェネレータ6のロータ支持部6dとともにファン46が正転すると、トルクコンバータ室18には、図2の破線矢印で示す空気対流が発生する。この空気流れは、整流板44の湾曲面44aに接触することで径方向外方に流れの向きを代えていき、モータジェネレータ6に対して合成分配機構8側に配置されているステータコイル6eを冷却する。
また、モータジェネレータ6に対してダンパ装置側の空間と、合成分配機構8側の空間とは、第1ケース部材34のステータ保持部34b及び第2ケース部材36の内壁の間に設けた隙間35と、ステータ保持部34bの基端側の周方向に所定間隔をあけて設けた連通穴34cとを介して通じており、ファン46によってモータジェネレータ6に対して合成分配機構8側の空間で発生した空気対流は、主に第1及び第2ケース部材34,36の上部の隙間35及び連通穴34cを通過していき、モータジェネレータ6に対してダンパ装置側の空間に向かう空気の流れを発生する。これにより、モータジェネレータ6に対してダンパ装置側の空間に配置されているステータコイル6eも冷却される。
そして、隙間35及び連通穴34cを通過する空気は、隙間35を形成している第2ケース部材36の内壁に設けた冷却フィン36bと接触して放熱する。このため、モータジェネレータ6に対してダンパ装置側の空間に配置されているステータコイル6eは、効果的に冷却される。
また、モータジェネレータ6の下部に流れてきた高温の油は、ステータコイル6eの近くで滞留せず、ステータ保持部34b及び第2ケース部材36の内壁の間に設けた隙間35に流れていくので、モータジェネレータ6の性能低下がさらに防止される。また、隙間35に流れてきた油は、第2ケース部材36の内壁に設けた冷却フィン36bと接触することで、効果的に放熱され、ドレン穴36cから変速機10側に排出されていく。
本実施形態では、以下の効果を奏する。
(a)モータジェネレータ6及び合成分配機構8を、第1ケース部材34のボス部34aと第2ケース部材36のボス部36aとで囲まれたトルクコンバータ室18に隣接して配置されているので、従来の装置と比較して軸寸法が短くなり、ハイブリッド車両のパワートレーンへの搭載性が良好となる(請求項1に対応)。
(b)合成分配機構8のクラッチドラム30の潤滑油ドレン口42から高温の潤滑油がトルクコンバータ室18に放出されても、整流板44が、潤滑油ドレン口42とモータジェネレータ6とを遮蔽するように径方向外方に延在して設けられているので、高温の潤滑油はモータジェネレータ6側に飛散しない。また、潤滑油に鉄粉が含まれていても、モータジェネレータ6のギャップに入り込むこともない。したがって、モータジェネレータ6の性能低下を防止することができる(請求項1に対応)。
(c)モータジェネレータ6のロータ支持部6dとともにファン46が正転すると、整流板44に向かう空気の流れが発生し、トルクコンバータ室18には、整流板44の湾曲面44aに接触することで径方向外方に向かう空気対流が発生するので、モータジェネレータ6に対して合成分配機構8側に配置されているステータコイル6eが冷却される。したがって、モータジェネレータ6の性能低下をさらに防止することができる(請求項2に対応)。
(d)ファン46は、モータジェネレータ6に仕切られたダンパ装置側の空間と合成分配機構8側の空間とを連通するようにロータ支持部6dの外周側に設けた環状の連通空間に、複数の羽根48を放射状に配置した構成であり、ロータ支持部6dが回転することで空気対流を簡単に発生することができる(請求項3に対応)。
(e)モータジェネレータ6に対してダンパ装置側の空間と、合成分配機構8側の空間とは、第1ケース部材34のステータ保持部34b及び第2ケース部材36の内壁の間に設けた隙間35と、ステータ保持部34bの基端側の周方向に所定間隔をあけて設けた連通穴34cとを介して通じており、ファン46によってモータジェネレータ6に対して合成分配機構8側の空間で発生した空気対流は、主に第1及び第2ケース部材34,36の上部の隙間35及び連通穴34cを通過していき、モータジェネレータ6に対してダンパ装置側の空間に向かう空気の流れを発生する。これにより、モータジェネレータ6に対してダンパ装置側の空間に配置されているステータコイル6eも冷却することができる(請求項4に対応)。
(f)モータジェネレータ6の下部に流れてきた高温の油は、ステータコイル6eの近くで滞留せずに隙間35に流れていくので、モータジェネレータ6の性能低下をさらに防止することができる(請求項4に対応)。
(g)隙間35及び連通穴34cを通過する空気は、隙間35を形成している第2ケース部材36の内壁に設けた冷却フィン36bと接触して放熱してからモータジェネレータ6に対してダンパ装置側の空間に流れていくので、モータジェネレータ6に対してダンパ装置側の空間に配置されているステータコイル6eを効果的に冷却することができる(請求項5に対応)。
(h)隙間35に流れてきた油は、第2ケース部材36の内壁に設けた冷却フィン36bと接触することで効果的に放熱することができる。
本発明に係るハイブリッド車両のパワートレーンを示すスケルトン図である。 本発明に係る電気式トルクコンバータの内部構造を示す半断面図である。 本発明に係る電気式トルクコンバータの空気対流発生手段をエンジン側から見た図である。 図3のVI-VI線矢視図である。
符号の説明
2 エンジン
4 ダンパ装置
6 モータジェネレータ
6a ロータ軸(回転メンバ)
6b ステータ
6c ロータ
6d ロータ支持部
6e ステータコイル
8 合成分配機構
10 変速機
12 クランク軸
14 入力軸
18 トルクコンバータ室(収納空間)
20 遊星歯車
20c ピニオンキャリア
20s サンギヤ
20r リングギヤ
22 クラッチ
22a,22b 摩擦板(摩擦要素)
30 クラッチドラム
32 変速機の入力軸
34 第1ケース部材(ケースハウジング)
34a ボス部
34b ステータ保持部
34c 連通穴
35 隙間
36 第2ケース部材(ケースハウジング)
36a ボス部
36b 冷却フィン
36c ドレン穴
42 潤滑油ドレン口
44 整流板
44a 湾曲面
46 ファン(空気対流発生手段)
48 羽根

Claims (5)

  1. エンジンと変速機との間に配置され、モータジェネレータと、機械的に前記エンジンと前記モータジェネレータとの力を合成、或いは前記エンジンの力を分配して前記変速機に出力する合成分配機構とを備えた電気式トルクコンバータにおいて、
    前記モータジェネレータと前記合成分配機構とを一つの収納空間に同一の軸方向に隣接配置し、前記合成分配機構は、油圧アクチュエータの動作により摩擦要素の締結・開放を行うことで前記エンジン及び前記モータジェネレータの力伝達経路を変更するクラッチドラムを備えているとともに、前記クラッチドラムの外周に、前記油圧アクチュエータ側から流れ出た油が前記モータジェネレータ側に流れるのを抑制する整流板を径方向外方に延在させて設けたことを特徴とする電気式トルクコンバータ。
  2. 前記モータジェネレータは、前記軸上で回転する回転メンバから径方向外方に延在するロータ支持部を備えており、このロータ支持部の前記整流板に対向する位置に、前記整流板に向けて空気の流れが生じることで前記収納空間に空気対流を発生させる空気対流発生手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の電気式トルクコンバータ。
  3. 前記空気対流発生手段は、前記ロータ支持部に仕切られた一方の収納空間及び他方の収納空間を連通するように前記回転メンバの軸を中心位置として前記ロータ支持部に設けた環状の連通空間に、複数の羽根を放射状に配置したファンであることを特徴とする請求項2記載の電気式トルクコンバータ。
  4. 前記モータジェネレータのステータを保持しているケースハウジングに、前記ステータの外側を迂回して前記一方の収納空間及び前記他方の収納空間に連通する連通路を、周方向に所定間隔をあけて設けたことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の電気式トルクコンバータ。
  5. 前記連通路を通過する流体に接触する冷却フィンを、前記連通路を設けた前記ケースハウジングジングの壁部に形成したことを特徴とする請求項4記載の電気式トルクコンバータ。
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