JP2007096787A - データ受信装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】端末が低速および高速移動中いずれの場合でも、等化処理アルゴリズムのステップサイズを適応制御し、安定してビット誤りの少ない受信復調を行うこと。
【解決手段】等化処理部113は、受信シンボル系列R1(t)を入力として等化処理して推定送信シンボル系列R(t)および周波数オフセット系列feを出力する。移動速度推定部114は、feに基づき移動速度を推定し、ステップサイズ制御部115は、推定移動速度に基づき、ステップサイズを選定する。タップ係数更新部112は、選定されたステップサイズおよび推定回線長に基づきタップ係数を更新し、等化処理部113に推定送信系列R(t)を出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、適応等化処理機能を有するデータ受信装置及びその制御方法に関する。
従来から適応等化処理は、マルチパスフェージングにより時間変動する回線において、トレーニングシーケンスにより回線インパルス応答(以下必要に応じて、「CIR」と略称する。))を推定し、受信した信号から送信系列を再現する目的で採用されている。しかし、トレーニングシーケンスにより推定された回線インパルス応答は送信されるフレーム長の一部であるため、フレームの受信中に時間変動する回線を完全にはトラッキングできない。そのため、トレーニングシーケンスから時間的に離れたシンボル位置でのビットエラーが増加する問題を抱えていた。そして移動速度や回線歪みの時間変動が大きいほど顕著になる傾向がある。
この問題を解決するため、従来たとえばMLSE等化器では遅延分散の大きな環境ほど歪みが大きく回線インパルス応答(CIR)の時間変動率も大きいことに着目し、回線インパルス応答(CIR)を等化後の推定送信系列により求めた回線インパルス応答と参照比較して、その誤差系列に基づいてLMSなどの適応アルゴリズムによって更新ステップサイズを用いて適応的に制御することが行われている。この処理を適応等化と呼んでいる。ここで、更新ステップサイズとは、k番目のタップ係数をCk(t)、そのgradient系列をGk(t)とした際に、新たなタップ係数Ck+1(t)を決める以下の式(1)における∇を指し、フィードバックループにおける誤差系列Ck-1(t)-Ck(t)の帰還係数を意味する。
Ck+1(t) = Ck(t) - ∇Gk(t) ・・・(1)
端末の移動による動的な回線歪みやドップラーシフトなど回線インパルス応答の時間変動率による受信ビット誤り率を極小化するために更新ステップサイズには最適値が存在する。大きな回線歪みや高速移動による時間変動率の大きいインパルス応答の場合は更新ステップサイズを大きくして誤差修正のための帰還量を増すことが必要である。更新ステップサイズに関する詳細な説明は例えば非特許文献1の第11章などに記載されている。
適応等化におけるステップサイズ制御に関する従来技術の一つとしては、回線推定器で得られる回線インパルス応答の時間変動率に注目するもので、更新ステップサイズを回線インパルス応答の変化率に基づいて制御するものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、別の従来技術としては、回線インパルス応答(CIR)の遅延分散の広がりに注目するもので、更新ステップサイズを受信信号から推定した回線インパルス応答の長さに対応づけて制御するものもある(例えば、特許文献2参照)。
「DIGITAL COMMUNICATIONS (JOHN G.PROAKIS)」 特表平6−511230号公報 特開平9−294095号公報
しかし、特許文献1の方法では処理が複雑になる。また特許文献2の方法ではステップサイズの制御を、ステップサイズを受信系列の遅延分散に対応づけるステップサイズ制御部を設けることによって実現することがポイントとなっているため、例えば遅延量が少なく、移動速度が大きいケースでは時間変動率は大きいのでステップサイズを大きく制御する必要があるが回線インパルス応答の遅延分散は小さいので結果的にステップサイズを小さく制御してしまうことになり、受信ビット誤り率を極小化できない問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、端末が低速および高速移動中いずれの場合でも、更新ステップサイズを最適値になるよう制御し、マルチパスフェージング環境下で安定してビット誤りの少ない受信復調を行うことができるデータ受信装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するため本発明に係るデータ受信装置は、伝搬路の回線インパルス応答を推定し、その結果にもとづいてタップ係数とタップ長を推定する回線推定手段と、少なくともタップ係数が更新可能な適応アルゴリズムに基づき等化処理を行い受信データを復調するとともに、受信データをもとにして受信周波数オフセットを推定する等化手段と、前記受信周波数オフセットに基づき端末装置の移動速度を推定する移動速度推定手段と、前記移動速度に基づいて前記適応アルゴリズムの更新ステップサイズを決定するステップサイズ制御手段と、前記回線推定手段で推定されたタップ長および前記更新ステップサイズに基づき、タップ係数を更新して前記等化手段に出力するタップ係数更新手段と、を具備する構成を採る。
また、本発明に係るデータ受信装置の制御方法は、伝搬路の回線インパルス応答を推定し、その結果にもとづいてタップ係数とタップ長を推定する回線推定ステップと、少なくともタップ係数が更新可能な適応アルゴリズムに基づき等化処理を行い受信データを復調するとともに、受信データをもとにして受信周波数オフセットを推定する等化ステップと、前記受信周波数オフセットに基づき端末装置の移動速度を推定する移動速度推定ステップと、前記移動速度に基づいて前記適応アルゴリズムの更新ステップサイズを決定するステップサイズ制御ステップと、前記回線推定ステップで推定されたタップ長および前記更新ステップサイズに基づき、タップ係数を更新して前記等化ステップに出力するタップ係数更新ステップと、を具備する。
本発明によれば、回線歪みの大小と端末で推定した移動速度に応じて更新ステップサイズを最適値に適応的に制御するので、回線歪み大小いずれのマルチパスフェージングでかつ移動を伴う回線環境下でも安定してビット誤りの少ない受信復調を行うことができ、ビット誤りを低減することが可能である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るデータ受信装置100の構成を示すブロック図である。図1において、データ送信装置200は、送信シンボル系列T(t)を、変調部201、RF送信部202および送信アンテナ203を介して高周波信号で送信する。データ受信装置100はデータ送信装置200からの高周波信号を受けて推定送信シンボル系列R(t)を復調するため、受信アンテナ101、RF受信部102、サンプリング部103および適応等化器110とから主に構成される。
RF受信部102は、受信アンテナ101が受信した高周波信号をベースバンド信号に変換して、サンプリング部103に出力する。また、RF受信部102は、自動周波数制御(AFC(Automatic Frequency Control))回路121を内蔵する。AFC回路121は、ベースバンド周波数において適応等化器110で検出された周波数オフセット系列feがゼロになるようフィードバック制御を行う。ここで、周波数オフセット系列feの計算について図2を用いて説明する。1シンボル周期(=τ)当たりの位相回転量をφR(t)[rad/τ]とおき、φR(t)は時刻tのフレームにおける等化前の受信系列R1(t)の時刻tにおける位相、φRE(t)は時刻tのフレームにおける等化後の推定送信系列R(t)の時刻tにおける位相とする(式(2))。そして式(3)では等化前後の位相差を示す。受信系列R1(t)と推定送信系列R(t)から回線で生じた位相差Δφがわかり、またシンボル数k、シンボル周期Tsは既知、(λ−λ)は一致値なので、2πfeTsを傾きm、(λ−λ)を切片cとおき、一次関数Δφ=mk+cの傾きmを計算することでfeを求めることが出来る。
Figure 2007096787
Figure 2007096787
式(2)、(3)において、fcは搬送波周波数、kは時刻tのフレームに含まれるシンボル数、Tsはシンボル周期、λは時刻tのフレームに含まれる等化前の受信シンボル系列R1(t)による位相、λEは時刻tのフレームに含まれる等化後の受信シンボル系列R(t)による位相、feは時刻tのフレームにおける周波数誤差を示す。
サンプリング部103は、RF受信部102から出力されたベースバンド信号をアナログ/ディジタル変換して、受信系列R1(t)に変換し、適応等化器110に出力する。
適応等化器110は、回線推定部111と、タップ係数更新部112と、等化処理部113と、移動速度推定部114と、ステップサイズ制御部115とを備え、受信系列R1(t)に基づき推定送信シンボル系列R(t)を復調する。
回線推定部111は、送信アンテナ203から受信アンテナ101の間の無線回線の遅延プロファイルを同定する機能を有するもので、回線インパルス応答(CIR)と回線の推定回線長(CLength)を推定する。なお推定回線長(CLength)は、遅延プロファイルの最大遅延量によって決められる。
等化処理部113では、タップ係数更新部112からの回線インパルス応答(CIR)および回線推定部111からの推定回線長CLengthで定まる等化条件で、受信系列R1(t)に対して上記式(1)に示すLMSアルゴリズムでタップ係数Ckを算出し、そのCkによって等化処理を行い、推定送信シンボル系列R(t)を復調する。なお、この場合、最初の推定回線長C_Length単位分の等化処理では、回線推定部111からの回線インパルス応答(CIR)を初期値として、タップ係数更新部112を介してそのまま使う。また、推定回線長(C_Length+1)以降のシンボルの等化処理では、回線推定器111からの回線インパルス応答(CIR)を、更新ステップサイズと誤差eによってタップ係数更新部112において更新し、この更新後の回線インパルス応答(CIR)を使う。適応アルゴリズムはLMS等が採用可能である。
等化処理部113は、また、その出力である推定送信シンボル系列R(t)を復調するに当たって、受信系列R1(t)と、推定送信シンボル系列R(t)の位相差から、図2を用いて説明した方法で周波数オフセットfeを得る。この周波数オフセットは時系列データであり、等化処理部113は、周波数オフセットfeを順次RF受信部102および移動速度推定部114に出力する。
移動速度推定部114は、時系列データとして順次入力される周波数オフセットfeの時系列を入力値として二乗値を算出し、式(4)に示すAuto Regressiveの計算によって移動平均(FOE1)を計算し移動体の移動速度を推定する。
FOE1(t) = αF*(fe* fe)+ (1-αF)*FOE1(t-1)・・・(4)
ここでαFはweight factorであり正の数である。t=0の演算初回は,例えば初回のみαF =1としてFOE1(0)=(fe* fe)とする、あるいはFOE(-1)をFOE(0)とみなす方法などが考えられる。しかし長区間に渡る移動速度推定において初期値の計算方法の違いによる差は無視できるので、これらの方法に限定されるものではない。
ここで周波数オフセットの二乗値の移動平均(FOE1)の意義を説明する。
すなわち発明者は、3GPP TS05.05及び TS45.005に規定されている回線条件のうち、代表的かつ重要な例である「Rural Area」(図3に示す遅延プロファイル)、「Typical Urban」(図4に示す遅延プロファイル)および「Hilly Terrain」(図5に示す遅延プロファイル)について、移動体の移動速度を1.5km/h(低速)、50km/h(中速)、100km/h(高速)としてシミュレーションを行った。その結果、図6、図7や図9、図10で示す「Rural Area」、「Typical Urban」など、比較的回線歪みの小さい伝送路では、例えば最も単純な低速/高速の二値化をすれば、移動体の移動速度を精度良く推定出来ることを確かめた。また、図8や図11に示すような伝搬遅延の大きい「Hilly Terrain」でweight factorαFを例えば0.001など小さくすることで平均化の精度を高めることで正しく推定できることを確認した。また、別途数4において、移動平均や区間平均を用いた場合には「Rural Area」、「Typical Urban」では誤検知なく推定されるが、「Hilly Terrain」では、低速と高速時の周波数オフセットの二乗値の移動平均値(FOE1)や区間平均値の時間変動大きくなるため、逆転が生じるケースが発生し、最も単純な低速/高速の二値化を行ったとしても誤検知を回避することは出来ないことも確認した。
回線歪みの大小は回線推定部111で推定された(CLength)と容易に関連づけることができる。すなわち回線歪みが所定以下の場合には、周波数オフセットfeの二乗値の移動平均(FOE1)に着目すれば、実用上十分な範囲でステップサイズの制御が有効なことを示している。
移動速度推定部114は、このようにして求めた移動平均(FOE1)と所定の第1のしきい値Th1と比較して移動速度を推定する。具体的には、所定のしきい値th1以下のときは移動体は低速移動の状態にあると推定し、しきい値th1より大きい場合には移動体は高速移動の状態にあると推定し、図12に対応する比較結果を推定移動速度情報として、ステップサイズ制御部115に出力する。
ステップサイズ制御部115は、移動速度推定部114からの推定移動速度情報と、回線推定部111からの推定回線長(CLength)を受け、図12で示す選択テーブルに従い、タップ係数更新部112に出力するステップサイズを決定する。
すなわち、ステップサイズ制御部115は、回線推定部111が出力する推定回線長(CLength)が所定の第2のしきい値th_tap以下であって回線歪みが小さいと認められる場合には、移動速度推定部114が出力する推定移動速度の高低に応じて更新ステップサイズを制御する。具体的には、ステップサイズ制御部115は、推定移動速度が低速と推定される場合は更新ステップサイズを所定値St_Lに設定し、高速の場合には更新ステップサイズを第2の所定値St_Hに、設定する。ここで更新ステップサイズは正の値である。
また、推定回線長(CLength)が所定の第1のしきい値th_tapより大きく回線歪みが大きいと認められる場合には、移動速度推定部114の出力に応じて制御するのを停止し、更新ステップサイズをFOE1とTh1の大小判定結果に応じてSt_ht1かSt_ht2いずれかを選択し、所定の値St_htにセットする。
なお、ここで、移動速度の大小関係によるSt_HとSt_L、St_ht1とSt_ht2の大小関係については、移動速度が高速と推定される場合には、低速の場合に比べて更新ステップサイズは大きく設定されるべきなので、St_H>St_L、St_ht2 > St_ht1である。また、CLengthの大小による更新ステップサイズの大小関係については、CLengthが大きい場合には遅延量が大きく、回線インパルス応答の時間変動率も大きくなることから、LMSのトラッキング速度を大きくする必要があるので、更新ステップサイズも大きく設定されるべきなので、St_h2 > St_H、St_ht1 > St_Lである。
なお、図12において、FOE1とTh1の大小関係、CLengthとth_tapの大小関係について、等号はいずれにあってもよい。
タップ係数更新部112は、回線推定部111からの回線インパルス応答(CIR)及び推定回線長CLength、およびステップサイズ制御部115から指定される更新ステップサイズの出力を受けて、タップ係数を等化処理部113にセットする。その後、1バースト分の受信系列R(t)を等化する間、シンボル誤差eを等価処理部113から受けてLMS等に基づく適応処理によりタップ係数を更新する。
次にこの実施の形態1に係るデータ受信装置100の動作を説明する。なお実施の形態1の説明はTDMA方式を前提とし、単位TDMAフレーム中に1つのTDMAバーストを受信するシングルスロット受信を前提として進める。これに対して、単位TDMAフレーム中に複数のTDMAバーストを受信するマルチスロット受信については後述する。
最初に、図13に示すTDMAバーストB1が送信シンボル系列T(t)としてデータ受信装置100に送信されたとする。この送信シンボル系列T(t)は、送信側の変調部201、RF送信部202、アンテナ203によって送信され、受信側では、アンテナ101が受信し、続いてRF受信部102でベースバンド帯域のアナログ信号に変換され、サンプリング部103で受信系列R1(t)に変換される。
この受信系列R1(t)は、サンプリング部103を介して回線推定部111に入力される。回線推定部111は、最初にTDMAバーストB1のトレーニングシーケンスB10のシンボルを使い、回線の推定インパルス応答(CIR)を求め、さらに推定回線長(CLength)を求める。
次に、タップ係数更新部112は、回線インパルス応答(CIR)を初期値として等化処理部113へ更新された回線インパルス応答をセットする。次に等化処理部113は、セットされた回線インパルス応答(CIR)と推定回線長(CLength)をパラメータとして、受信系列R1(t)の一部である図13のB11及びB12のシンボル区間について、推定送信シンボル系列R(t)からシンボル誤差の系列eを求め、そして図13のデータ系列B11およびB12を、B及びAで示す方向に順次等化処理して推定送信シンボル系列R(t)を得る。等化はA1及びB1からA2及びB2の方向に向かって行われ、等化処理とCIRの更新処理は1シンボル毎に行われる。
等化が図13に示すA2及びB2まで到達し、1つのTDMAバーストの等化が完了すると、等化処理部113は、周波数オフセットfeを移動速度推定部114およびRF受信部102に出力する。このようにして、1つのTDMAバーストの等化が完了ごとに、移動速度推定およびAFCが行われ、単位フレームの周期による制御動作が終了する。なお、AFCについて説明すると、RF受信部102は、この周波数オフセットfeを時系列データとして受け、AFC回路121を用いて、受信周波数誤差をゼロにするようAFC処理を行う。
またこの周波数オフセット誤差feの時系列データは、移動速度推定部114にも入力され、移動速度推定部114は、移動速度を推定し、結果を推定移動速度情報として、ステップサイズ制御部115に出力する。
ステップサイズ制御部115は、移動速度推定部114からの推定移動速度情報と、回線推定部111から推定回線長(CLength)を受け、ステップサイズを決定しタップ係数更新部112に出力する。
これに応じてタップ係数更新部112は、回線推定部111からの回線インパルス応答(CIR)及び推定回線長CLength、およびステップサイズ制御部115から指定される更新ステップサイズの出力を受けて、タップ係数を等化処理部113にセットし、等化処理部113は、1バースト分の受信系列R(t)を等化処理する。
なお、移動速度を推定するため、実施の形態1では、移動速度推定部114にAuto Regressiveによる移動平均を用いたが、移動速度の推定は、図9から図11に示すような周波数オフセットfeの二乗値系列の区間平均を計算する方法でも実現可能である。区間平均による場合は、移動平均による方法よりも計算量を小さくすることができる。
また、本実施の形態1では、推定移動速度を高速、低速2値としたが、これは3値以上のNとしてもよい。しかし、推定移動速度の分解能を上げることは、(式4)で述べたように、αFを小さくすれば可能である。しかし、端末の移動速度の変化への追随時間が遅くなってしまうため、許容時間との兼ね合いで調節する必要がある。なお、実施の形態1のLMSアルゴリズムに替えて、RLSアルゴリズムによる適応等化でも実施可能である。
(実施の形態2)
図14は、本発明の実施の形態2に係るデータ受信装置の概略構成を示すブロック図である。実施の形態1と同じ機能を有するブロックについては、図1と同じ参照符号を付して、詳しい説明は省略する。
図14において、アンロック判定部123は、等化処理部113から周波数オフセットfeを受けて、AFC処理によって周波数引き込みが安定しないときにアンロック状態として検知し、アンロック検知信号をステップサイズ制御部118および移動速度推定部119に出力する。アンロック検知には、ロック時には周波数オフセットfeの平均値のゼロからのずれが小さくなる特性を利用しており、所定の閾値より平均値の絶対値が大きければアンロックと判定する。この構成によって、FOEが瞬時変動するケースでも好適なステップサイズ制御を行う点に実施の形態2に係るデータ受信装置の特徴がある。なおアンロック判定部123は、受信中はロック、アンロックの状態に関わらず周波数オフセットfeを入力として連続的に判定を行う。
具体的にはアンロック判定部123は、周波数オフセット系列FOEの移動平均値が所定範囲から所定時間外れたことを検知することでアンロックを検知し、アンロック検知信号をステップサイズ制御部118に伝える。アンロックが検知されるのは、通常はAFC回路121の初期引き込み時、非同期のセルへのハンドオーバ時、圏外時などが考えられ、本実施の形態においても、アンロック検知はそのような用途を想定している。圏内にいる時は、例えばGSM/EDGEシステムではTS05.10 や TS45.010 等に|0.1ppm|等と通常は精度規定が存在するため、ロックが外れることはない。
アンロックが検知された場合、ステップサイズ制御部118は、移動速度推定部119が出力する推定移動速度に基づくステップサイズ制御を停止し、記憶部120に予め記憶していた所定の更新ステップサイズSt_1をタップ係数更新部112にセットする。
また、アンロックが検知された場合、移動速度推定部119は、アンロック検知信号を受信して記憶している推定移動速度の系列情報をクリアする。そしてアンロックの期間中はクリアの状態を保持し、アンロックが解除された場合にはアンロック検知信号はなくなり、移動速度推定部119は、再び推定処理を開始する。
このように、本実施の形態2に係るデータ受信装置は、動作環境が不安定でアンロックが検出される状態では、FOEの尤度が低いことから速度推定の精度も下がることを考慮することで、過去の統計的データから予め定めていた所定値を更新ステップサイズとすることにより、通信環境が悪い場合でも極力通信継続が可能となり、データ受信装置の活用度が高まる。
なお、上記はシングルスロット受信について説明したが、単位TDMAフレーム中にN個のバーストを受信する方法、例えばGSM標準仕様 TS45.002に記載されているマルチスロット受信では、時系列的に得られる周波数オフセット誤差feもN倍になる。その結果、移動速度推定部114およびAFC回路121の入力サンプルもN倍に増えるがシングルスロットと等しい制御周期とすることで、適用可能である。
なお、実施の形態1および実施の形態2での説明ではTDMAバーストを想定しているが、本発明は、CDMA方式でも適用可能である。
また本発明に係る各実施の形態によれば、周波数オフセットfeの推定結果をもとに移動速度推定を行い、移動速度による重み付けのステップサイズを決定するので、ビットエラーを低減することが可能である。また、周波数オフセットfeを求めることは、AFC処理等のため必須であり、この周波数オフセットfeを用いて移動速度推定部を実現するので、簡単な回路部の追加のみで、ステップサイズを制御して好適な等化処理を行い、受信性能の向上を安価に実現することが可能となる。
本発明に係るデータ受信装置は、移動に伴う回線の時間変動に対して高い追従を発揮するので、例えば携帯電話などディジタル通信を行う無線通信端末のデータ受信装置として、有用である。
本発明の実施の形態1に係るデータ受信装置の構成を示すブロック図 周波数オフセット系列feの説明図 Rural Area におけるチャネル長を示す図 Typical Urban におけるチャネル長を示す図 Hilly Terrain におけるチャネル長を示す図 Rural Area における周波数オフセット推定値の移動平均の時系列を示す図 Typical Urban における周波数オフセット推定値の移動平均の時系列を示す図 Hilly Terrain における周波数オフセット推定値の移動平均の時系列を示す図 Rural Area における周波数オフセット推定値の区間平均の時系列を示す図 Typical Urban における周波数オフセット推定値の区間平均の時系列を示す図 Hilly Terrain における周波数オフセット推定値の区間平均の時系列を示す図 実施の形態1に係るステップサイズ選択テーブルを示す図 ミッドアンブル構成のTDMAバーストを示す図 本発明の実施の形態2に係るデータ受信装置の構成を示すブロック図
符号の説明
100 データ受信装置
101 受信アンテナ
102 RF受信部
103 サンプリング部
110 適応等化器
111 回線推定部
112 タップ係数更新部
113 等化処理部
114、119 移動速度推定部
115、118 ステップサイズ制御部
123 アンロック判定部
200 データ送信装置
201 変調部
202 RF送信部
203 送信アンテナ

Claims (6)

  1. 伝搬路の回線インパルス応答を推定し、その結果にもとづいてタップ係数とタップ長を推定する回線推定手段と、
    少なくともタップ係数が更新可能な適応アルゴリズムに基づき等化処理を行い受信データを復調するとともに、受信データをもとにして受信周波数オフセットを推定する等化手段と、
    前記受信周波数オフセットに基づき端末装置の移動速度を推定する移動速度推定手段と、
    前記移動速度に基づいて前記適応アルゴリズムの更新ステップサイズを決定するステップサイズ制御手段と、
    前記回線推定手段で推定されたタップ長および前記更新ステップサイズに基づき、タップ係数を更新して前記等化手段に出力するタップ係数更新手段と、
    を具備するデータ受信装置。
  2. 前記移動速度推定手段は、前記受信周波数オフセットの二乗値の移動平均に基づき移動速度を推定する請求項1に記載のデータ受信装置。
  3. 前記移動速度推定手段は、前記受信周波数オフセットの二乗値の区間平均に基づき移動速度を推定する請求項1に記載のデータ受信装置。
  4. 前記タップ係数更新手段は、等化処理により発生する誤差系列も合わせて受けてタップ係数を更新する請求項1に記載のデータ受信装置。
  5. 周波数引き込みの安定・不安定を判定するアンロック判定手段を具備し、前記更新ステップサイズ制御手段は、前記アンロック判定手段が不安定の判定を示したときはステップサイズの制御を停止して所定の初期値を出力し、その後不安定の判定が解消したときはステップサイズの制御を再開する、請求項1に記載のデータ受信装置。
  6. 伝搬路の回線インパルス応答を推定し、その結果にもとづいてタップ係数とタップ長を推定する回線推定ステップと、
    少なくともタップ係数が更新可能な適応アルゴリズムに基づき等化処理を行い受信データを復調するとともに、受信データをもとにして受信周波数オフセットを推定する等化ステップと、
    前記受信周波数オフセットに基づき端末装置の移動速度を推定する移動速度推定ステップと、
    前記移動速度に基づいて前記適応アルゴリズムの更新ステップサイズを決定するステップサイズ制御ステップと、
    前記回線推定ステップで推定されたタップ長および前記更新ステップサイズに基づき、タップ係数を更新して前記等化ステップに出力するタップ係数更新ステップと、
    を具備するデータ受信装置の制御方法。
JP2005283932A 2005-09-29 2005-09-29 データ受信装置及びその制御方法 Withdrawn JP2007096787A (ja)

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