JP2007095401A - 燃料電池及びこれを搭載した電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】
比較的高濃度の液体燃料を搭載し、長時間に渡って安定的に発電できる燃料電池を提供することにある。
【解決手段】
液体の燃料を酸化するアノード極と、酸素を還元するカソード極と、前記アノード極と前記カソード極との間に形成される固体高分子電解質膜、前記アノード極から発電反応に伴う電子を取り出す集電板と、前記アノード極に前記燃料を供給する第一の多孔質材料と前記第一の多孔質材料に燃料を供給する第二の多孔質材料を有し、前記固体高分子電解質膜と、前記アノード極と、前記集電板と前記第一の多孔質材料と、前記第二の多孔質材料とは、この順に配置されるパッシプ型の燃料電池において前記第一の多孔質材料の細孔径を前記第二の多孔質材料よりも小さくする。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体を燃料とする燃料電池及びこれを搭載した電子機器に関するものである。
液体を燃料とする燃料電池は、燃料の供給方法により大きく2つの型に分けることができる。いわゆるパッシブ型とアクティブ型である。アクティブ型の燃料電池は、ポンプ、などの補機を用いて強制的に燃料をアノード極へ供給し、アノード極を経て燃料を循環させ、空気をカソード極へ供給、或いはカソード極を経て空気を循環させ、生成水を分離させることにより液体燃料からエネルギを取り出す。一方、パッシブ型の燃料電池は、アクティブ型で必要とされる補機を必要としないもので、燃料供給機構として、例えば、多孔質体の毛管力により燃料を供給するものがあげられる(特許文献1)。
2004−134292号公報
本発明の目的は、液体を燃料とする燃料電池において、長時間に渡って安定的に発電できる燃料電池を提供することにある。
上記課題を解決するため、種々検討を行った。その結果、液体の燃料を酸化するアノード極と、酸素を還元するカソード極と、前記アノード極と前記カソード極との間に形成される固体高分子電解質膜、前記アノード極から発電反応に伴う電子を取り出す集電板と、前記アノード極に前記燃料を供給する第一の多孔質材料と前記第一の多孔質材料に燃料を供給する第二の多孔質材料を有し、前記固体高分子電解質膜と、前記アノード極と、前記集電板と前記第一の多孔質材料と、前記第二の多孔質材料とは、この順に配置されるパッシブ型の燃料電池において前記第一の多孔質材料の細孔径を前記第二の多孔質材料よりも小さくすることにより、前記課題を解決することが出来る。
本発明によれば、燃料電池による発電を安定して長時間行うことができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態の燃料電池は、メタノールを燃料とするいわゆる直接型メタノール燃料電池である。
図1は、本発明を実施した場合の実施形態にかかる分解図である。図2は、図1の分解図のアノード端板からカソード端板を密着させた燃料電池全体の斜視図である。図3は、図2のカソード端板を除いた図である。図1の本実施形態では、燃料電池の基幹部品となる膜電極接合体(以下、MEA4)を2枚並べて構成される。MEA4は、メタノールを酸化するアノード極(図1においてはMEA4の下側にある)と、酸素を還元するカソード極(図1においてはMEA4の上側にある)との間に形成される固体高分子電解質膜からなる。MEA4は、作製が容易なこと、面圧を均一に長時間にわたって保持することから略正方形が好ましい。セル数は多いほど直列に接続した場合の発電電圧が高くなり、携帯電話等の電子機器の動作電圧迄DC−DCコンバータ13(図6に図示)を用いて昇圧する際のロスは小さくなり好ましい。一方、セル数を少ないほど、電極部分の実装密度が増え、発電量が増加すると共に、各セルをつなぐ端子の接触抵抗が減少するので好ましい。この両者の兼ね合いからセル数は2〜6が好ましい。携帯電話に内蔵し、縦横比はほぼ2:1に近く、略正方形のMEAを採用する場合、2セルとすると携帯電話の筐体と一致し、スペースを有効に使用できる。燃料輸送材8の両面にセルを設置する場合は4セルが好ましい。
MEA4の両面には、MEAの縁に沿ってガスケット5が設置される。ガスケット5は、MEA4の縁から燃料が漏れるのを防ぎ、また、アノード集電板6とカソード集電板2がそれぞれアノードとカソードにできるだけ一定の面圧で均一に接触するために役立っている。カソード集電板2とアノード集電板6には、それぞれ空気と燃料とが通過するスリットが形成されている。
本実施例の場合、アノードに供給される燃料は、メタノールであり、メタノール水溶液として存在している。メタノール水溶液は燃料注入口10から燃料輸送材8に供給され、燃料供給材7を経てアノードに供給される。
ここで、燃料輸送材8と燃料供給材7とは共に多孔質材料であるが、燃料供給材7は燃料輸送材8に比べ細孔径が小さい。毛管力は細孔径が小さいほうが強く、液体を強く引っ張ることができ、燃料を強く吸い上げることができる。また、細孔径が大きいほうが、燃料を輸送する速度が速く、より短時間で、多孔質材料全体に液体を行き渡らせることができる。両多孔質材料の細孔径の比は2〜100であることが好ましい。更に、好ましくは3〜50である。本実施例の場合、細孔径の小さな燃料供給材7と細孔径の大きな燃料輸送材8とを組み合わせることにより、燃料を燃料輸送材全体に速やかに含浸させると共に、燃料供給材7と燃料輸送材8の接触面からは、毛管力の強い燃料供給材7に燃料が引っ張られる。燃料供給材7中の燃料がアノードに供給されで反応して消費されると、燃料供給材7中の圧力は消費された燃料の体積分に対応して負圧になり、その消費された分だけ、燃料は、燃料輸送材8から燃料供給材7に引っ張られ、アノードに供給される。その結果、消費された燃料分だけがアノードに供給されるため、電解質膜に達する燃料のメタノール濃度は、燃料輸送材8の多孔質体中のメタノール濃度より低く、電解質膜を通過するメタノールのクロスオーバー量が少なくなり、出力が高くなる。
携帯電話のような携帯機器に本実施例の燃料電池を装備することを想定した場合(図6,図7に図示)、燃料電池は決まった一定の方向に固定されるわけではなく、360度全ての方向に回転又は移動する。そしてそのような状況下においても、燃料は確実にアノードに供給されなければならない。
そこで、毛管力により液体が吸い上げられる高さ(吸い上げ高さ)を検討するに、吸い上げ高さ(h)は、次式で表される。
h=2γcosθ/r
ここで、γはメタノール水溶液の表面張力、θはメタノール水溶液と燃料輸送材8との接触角、rは燃料輸送材8の細孔径である。
燃料輸送材8の材料と、メタノール水溶液の濃度が決定されれば、表面張力と接触角の値も決定される。したがって、吸い上げ高さは細孔径により決定されるといってよい。
そして、燃料輸送材8を設計する際にその最大長さが、吸い上げ高さよりも大きいと、最大長さを縦にした場合に、燃料が上方まで十分に供給されず、安定した燃料電池の発電ができない。燃料輸送材8の最大長さはその細孔径によって決まる最大長さよりも小さい値でなければならない。
ここで、最大長さとは、計測対象(ここでは燃料輸送材8)の最も離れた2点間の距離をいう。例えば、長方形であれば、対角線の長さであるし、円であればその直径である。
燃料輸送材8としては毛細管作用を示し、その細孔径が燃料供給材7より大きければ特に制限は無い。そのようなものとして例えば、ポリプロピレン,ポリエチレン,ポリ塩化ビニール,アクリル,芳香族ポリアミド,芳香族ポリアラミド,ポリスルホン,ポリエーテルスルホン,ポリエーテルケトン,ポリフェニレンサルフィッド,ポリアミドイミド,ポリウレタン,ポリスチレン,ポリエステル,エポキシ,フェノール,シリコーン等の有機連通気泡多孔体,連通気泡多孔質セラミックス,焼結法,メッキ法,発泡法,加圧鋳造法によって製造される金属連通気泡多孔体等がある。これらの連通気泡多孔体のうち、弾性率が30kN/cm2以上の高剛性の連通気泡多孔体がMEAに圧力を加え、保持するのに好ましい。
なお、多孔質材料の細孔形状は、走査型電子顕微鏡により観察することができ、その形状は一般に不定形であることが多い。
そこで、細孔径は、一例として、走査型電子顕微鏡より得られ多孔質体の表面写真を画像処理等により、細孔部分の面積を積分し、同面積の円に置き換え、その細孔直径に換算した値とする。細孔径はこれらの平均値とする。ただし、走査型電子顕微鏡による表面観察は、絶縁材料に適用困難である場合があるため、絶縁材料については、別の手法を採る場合もある。すなわち、加圧注入により細孔内部に導電性樹脂を充填した後、その導電性樹脂を走査型電子顕微鏡で観察することにより、細孔の断面積を見積もることができる。
本実施例の場合には、燃料輸送材8は焼結金属多孔体であり、メタノール水溶液の濃度は30wt%であるため、接触角は45°、表面張力は56dyn・cm である。この場合の吸い上げ高さと細孔径との関係をグラフ化したものを図4に示す。
本実施例の場合、燃料輸送材8の最大長さは16cmであるため、燃料輸送材8の細孔径は60μm以下である必要があり、平均細孔経58μmを使用している。燃料供給材7は平均細孔粒径9μmのポリウレタン多孔体を用いている。燃料輸送材8として焼結金属多孔体を用いる場合、燃料供給材は絶縁材料でなければならない。
また、燃料輸送材8の最大長さが、アノードの最大長さよりも小さいと、アノードに燃料輸送材で覆われていない部分ができるので、アノード全体に燃料を十分供給することができず、発電を安定に行うことができない。そのため、燃料輸送材8の最大長さは、少なくともアノードの最大長さ以上でなければならない。
ここで、アノードの最大長さはアノードが1つの場合には、その対角線でよいが、アノードが2枚以上の場合には、2枚以上のアノードを平面に配列して燃料電池として設計した後に、複数のアノード全体を計測対象として最大長さを求める必要がある。
カソード端板1には、大気中から空気を取り入れる複数のスリットが設けられている。スリットの形状には特に制限はないが、カソード端板1の長手方向に対し略垂直方向にスリットの長手方向が一致したほうが、カソード端板1の曲げに対する強度が強い。カソード端板1と合わせて燃料電池筐体を構成するアノード端板9は、カソード端板1と張り合わされ、端部に設けられた13個のねじ穴にねじを通して接合される。ねじがカソード端板1とアノード端板9とを締め付けることにより、これらの端板にはさまれたカソード集電板2とアノード集電板6とは、MEA4に押し付けられ接触している。カソード端板1の空隙が密集している領域は、カソード端板1の縁の面に比べ凹んでいる。カソードで生成された水は、水蒸気となって空気中に拡散するが、外気の温度や湿度などの環境によってはカソード端板1の表面に凝集し、カソードへの酸素の拡散を妨げ、発電出力が低下する、いわゆる、フラッディング現象が起き、燃料電池の出力は不安定になる。そこで、領域の凹みの深さと同程度の厚さを持ち、凝集水が生じた場合には凝集水を回収,保持する吸湿速乾性材料(図示せず)を領域の凹みに合わせて設置することにより、凝集水によるフラッディング現象を解決できる。カソード端板のスリット形状に合わせて吸水速乾性材料を打ち抜いたり、切れ込みを入れることによりカソード電極への酸素の供給を十分に行うことが出来る。スリットの代わりに開孔率30〜50%程度の円形に打ち抜いても良い。更に、打ち抜いたり、切れ込みを入れる代わりに、密度の低い吸湿速乾材料を使用しても良い。この吸水速乾性材料は、凝集水を回収し、毛管力により保持するのみならず、外気に蒸発させる機能も併せ持つ。外気が乾き、それにつれ電解質膜が乾き始めると、吸水速乾性材料から保持した水を放出し、湿度を一定にする。すなわち、電解質膜に乾湿による収縮膨潤のダメージを小さくすると共に、電解質膜が常に濡れており、燃料を供給すると直ちに安定的に高出力が得ることができる。
そのような吸水速乾性材料として、具体的には、二重構造(導水層/拡散層),多層構造(吸水層/中間層/拡散層)の材料や、多孔質構造、あるいは、中空構造の繊維の織布,不織布が用いられる。また、多孔質構造と中空構造とを併せ持つ多孔質構造の中空繊維を用いると水分が蒸発しやすく、繊維がすばやく乾く。この場合、水分は多孔質の細孔から中空部分に侵入し、蒸発はその逆の経路をたどる。また、中空構造の表側に撥水加工、裏側には、吸水加工をする2重構造としても良い。さらに具体的には、ルミエース(ユニチカ),アクアステルス(カネボウ合繊),ウエルキー(帝人),ベンロフト(東洋紡),スペースマスター(クラレ),ウォーターマジック(クラレ),テクノファイン(旭化成),テクノスター(旭化成),エーゲ(三菱レイヨン),トライアクター(東洋紡),セオーα(東レ),クスクス(東洋紡),コラックス,スイフト(三菱レイヨン),ソフィスタ(クラレ),コルティコ(帝人),キラット(カネボウ合繊),高次複重層構造糸(東洋紡),スピンエア(クラボウ,クラレ),ポリエステル/キュプラ複合糸(旭化成)が挙げられる。本実施例においては、ルミエース(ユニチカ)を用いた。
カソード端板1の凹みは、反対側からの面から見れば出っ張りになっており、アノード集電板6と接合したときに、この出っ張りによりカソード集電板2をより強くカソード電極に押し付けることができる。その結果、カソード集電板2とカソードとの接触面における接触抵抗が下がり、燃料電池の出力は向上する。アノード端板9には、燃料供給材7と燃料輸送材8とを収納する凹みが設けられており(図1に図示)、この凹みはメタノール水溶液を保持する燃料タンクの役目も果たす。
燃料であるメタノール水溶液を燃料タンクに供給するために、燃料注入口10が、カソード端板に形成されている。燃料注入口10には図示しないが、燃料が漏れるのを防ぐためにフタが取り付けられる。
燃料タンクは、MEAが2枚分の縦長さよりもやや長く設計されている。そのあまり部分には燃料輸送材8が延長されて設置されており、燃料の受け皿部12(図3に図示)として燃料注入口10から供給された燃料を受け取り、速やかに燃料タンク全体に充填させるのに役立つ。カソード集電板2とアノード集電板6は、四角形ではなく、その一部に出力端子11が形成されている。
図2は、図1の分解図のアノード端板9からカソード端板1を密着させた燃料電池全体の斜視図である。側面には集電板の出力端子11が形成されている。出力端子11は、一つのMEAに対し、アノード集電板とカソード集電板の出力端子がそれぞれ燃料電池筐体の側面に形成されているとMEAごとに運転中の不具合を検査できるので都合がよい。図5は、図2のカソード端板を除いた図である。受け皿部12が形成されている側のアノード端板9の角が取れているのは燃料電池の小型軽量化のためである。中央の凹みが2重になっているが、深い凹みには絶縁材と吸上げ材が収納され、浅い凹みにはアノード端板側から順にアノード集電板6,ガスケット5,MEA4,ガスケット3,カソード集電板2が収納されるためである。
図6は、本実施形態の燃料電池を携帯電話に取り付けたものである。携帯電話に取り付けた場合、受け皿部12は、ユーザが携帯電話の画面を使用する際に上になるように取り付けるのが好ましい。受け皿部12から供給された燃料は吸上げ材により燃料タンク全体に充填されるが、受け皿部が上にあれば、重力をも利用して速やかに燃料を燃料タンクに充填できるからである。また、DC/DCコンバータ13は燃料電池の下部に置くことが好ましい。通常液晶画面の下に操作ボタンがあり、その裏側に制御部があるため、燃料電池の下部は、この制御部に近いからである。40wt%濃度の燃料を供給することにより、燃料電池を5時間安定的に発電することが出来た。
図7は本実施形態の燃料電池を取り付けたノートPCである。液晶表示パネルの裏側に燃料電池14を配置している。ノートPCに取り付ける場合には、携帯電話に比べ高い電力が必要とされるため、MEAは、8枚を直列にして用いている。燃料電池14へは燃料カートリッジ15から燃料が供給される。
本発明の燃料電池はPDA等の携帯機器にも適している。
以上説明したように本実施の形態では、液体の燃料を酸化するアノード極と、酸素を還元するカソード極と、アノード極とカソード極との間に形成される固体高分子電解質膜、アノード極から発電反応に伴う電子を取り出す集電板と、アノード極に燃料を供給する第一の多孔質材料と第一の多孔質材料に燃料を供給する第二の多孔質材料を有し、固体高分子電解質膜と、アノード極と、集電板と第一の多孔質材料と、第二の多孔質材料とは、この順に配置されるパッシブ型の燃料電池において第一の多孔質材料の細孔径を第二の多孔質材料よりも小さくする。すなわち、両多孔質材料の細孔径の比が2〜100、更に、好ましくは3〜50にすることにより、第二の多孔質材料に30wt%〜60wt%の高濃度の液体燃料を保持させ、第一の多孔質材料に輸送機能を持たせることにより、アノード極で消費された量のみをアノード極に輸送することが出来るため、電解質膜に到達する燃料量を減らせ、見かけ上低濃度の燃料が電解質膜に接しているとみなせ、燃料電池による発電を安定して長時間行うことができる。
また、第二の多孔質材料の最大長さが前記アノードの最大長さよりも大きく、次式で表されるhの値以下にすることにより、第二の多孔質材料が燃料を十分保持することができ、第一の多孔質材料を第二の多孔質材料と同じ大きさにすることによりアノードに速やかに燃料を供給することができる。
h=2γcosθ/r
ここで、γは表面張力、θはメタノール水溶液と第二の多孔質材料との接触角、rは第二の多孔質材料の細孔径である。
本発明に係る燃料電池の分解図である。 本発明に係る燃料電池全体の斜視図である。 本発明に係る図2の斜視図からカソード端板を除いた斜視図である。 本発明に係る吸い上げ高さと細孔径との関係を表す図である。 本発明に係る燃料電池のアノード端板を表す図である。 本発明に係る燃料電池を取り付けた携帯電話である。 本発明に係る燃料電池を取り付けたノートPCである。
符号の説明
1…カソード端板、2…カソード集電板、3,5…ガスケット、4…MEA、6…アノード集電板、7…燃料供給材、8…燃料輸送材、9…アノード端板、10…燃料注入口、11…出力端子、12…受け皿部、13…DC/DCコンバータ、14…燃料電池、15…燃料カートリッジ、16…キーボード。

Claims (6)

  1. 液体の燃料を酸化するアノードと、酸素を還元するカソード極と、前記アノードと前記カソード極との間に形成される固体高分子電解質膜と、前記アノードから発電反応に伴う電子を取り出す集電板と、前記アノードに前記燃料を供給する第一の多孔質材料と前記第一の多孔質材料に燃料を供給する第二の多孔質材料を有し、前記固体高分子電解質膜と、前記アノードと、前記集電板と前記第一の多孔質材料と、前記第二の多孔質材料とは、この順に配置され、前記第一の多孔質材料は前記第二の多孔質材料よりも細孔径が小さいことを特徴とする燃料電池。
  2. 前記第2の多孔質材料の細孔径は20から100μmであることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記第2の多孔質材料は、発砲焼結金属であることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  4. 前記第1の多孔質材料は、絶縁材料であることを特徴とする請求項3記載の燃料電池。
  5. 液体の燃料を酸化するアノードと、酸素を還元するカソード極と、前記アノードと前記カソード極との間に形成される固体高分子電解質膜と、前記アノードに燃料を供給する多孔質材料とを有し、前記多孔質材料の最大長さが前記アノードの最大長さ以上で、次式で表されるhの値以下であることを特徴とする燃料電池。
    h=2γcosθ/r
    ここで、γは表面張力、θは液体の燃料と前記多孔質材料との接触角、rは前記多孔質材料の細孔径である。
  6. 請求項1又は請求項5記載の燃料電池を搭載した電子機器。
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