JP2007093055A - 凝縮器およびそれを備えたループ型サーモサイフォン - Google Patents

凝縮器およびそれを備えたループ型サーモサイフォン Download PDF

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Abstract

【課題】 冷媒に対する流動抵抗が低く抑えられるとともに、吸熱部との間の接触熱抵抗が低く抑えられた凝縮器を提供する。
【解決手段】 凝縮器41は、吸熱部31の円周面を取り囲むように配置され、凝縮部41A、冷媒導入部41B、冷媒導出部41Cおよび締め付け部材60を備える。凝縮部41は、実質的に環状の形状を有し、周方向に並行に延びる複数の冷媒流路44と吸熱部31の円周面に面接触可能な当接面45とを有する。冷媒導入部41Bは、吸熱部31の下方に位置しかつ冷媒流路44の一方端に接続され、冷媒導出部41Cは、吸熱部31の下方に位置しかつ冷媒流路44の他方端に接続される。締め付け部材60は、凝縮部41Aを内側に向かって締め付けることにより、凝縮部41Aの当接面45を吸熱部31の円周面に圧着させる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、冷凍機等の吸熱部(一般にコールドヘッドと称される)に組付けられる凝縮器およびそれを備えたループ型サーモサイフォンに関する。
スターリング冷凍機等に代表される冷凍機においては、吸熱部を取り囲むように凝縮器が取付けられ、この凝縮器の内部を流動する冷媒を用いて吸熱部の冷熱が冷凍機外部へと搬送される。この凝縮器を含む冷熱搬送装置の一つに、冷媒の蒸発や凝縮を利用してその密度差によって冷媒の推進力を得るループ型サーモサイフォンが知られている。
ループ型サーモサイフォンにあっては、冷凍機の吸熱部に取付けられる凝縮器の下方(すなわち低所)に蒸発器が配置され、凝縮器と蒸発器とが送り管および戻し管と呼ばれる2本の配管にて接続される。ループ型サーモサイフォンにおいては、冷媒の循環が自然対流に任されているため、吸熱部から取り出された冷熱を効率よく搬送するためには、流動抵抗を可能な限り低く抑えることが重要である。また、吸熱部から効率よく冷熱を取り出すためには、吸熱部と凝縮器との間の熱伝達効率を向上させることが必要であり、そのためには、吸熱部と凝縮器との接触熱抵抗が低く抑えられた凝縮器の取付構造を採用することが重要である。
冷凍機の吸熱部に取付けられる凝縮器およびその凝縮器を含むループ型サーモサイフォンが開示された文献として、たとえば特開2001−33139号公報(特許文献1)や特開2003−148813号公報(特許文献2)、特開2003−130559号公報(特許文献3)がある。
このうち特許文献1および2に開示のループ型サーモサイフォンにあっては、円柱形状の吸熱部の軸線が鉛直方向に延在することとなるように冷凍機を直立させて設置するとともに、この吸熱部の周面を取り囲むように凝縮器を配置し、ガス管である戻し管を凝縮器の上端部に接続し、液管である送り管を凝縮器の下端に接続している。
また、特許文献3に開示のループ型サーモサイフォンにあっては、円柱形状の吸熱部の軸線が水平方向に延在することとなるように冷凍機を倒した状態で設置するとともに、この吸熱部の円周面を取り囲むように凝縮器を配置し、ガス管である戻し管に接続される冷媒導入部を吸熱部の上方に配置し、液管である送り管に接続される冷媒導出部を吸熱部の下方に配置し、これら冷媒導入部と冷媒導出部とを、吸熱部の左右に分割配置された平板状または多管状凝縮部にて接続し、さらにこれら平板状または多管状凝縮部の外側に断熱材を配置してその外側から締め付け部材としての締め付けバンドにて締め付けた構造が採用されている。
特開2001−33139号公報 特開2003−148813号公報 特開2003−130559号公報
上述したように、ループ型サーモサイフォンにあっては、流動抵抗が低く抑えられた配管構成を採用することが重要である。また、このループ型サーモサイフォンを構成する凝縮器にあっては、吸熱部との間の接触熱抵抗が可能な限り低く抑えられた吸熱部への取付構造を採用することが重要である。
しかしながら、上記特許文献1ないし3に開示の構造では、戻し管を凝縮器よりも下方に設置された蒸発器から凝縮器の上部または上方にまで這い回す必要があり、戻し管を長くしたりあるいは戻し管に多くのカーブを設けたりする必要が生じるため、流動抵抗が著しく大きくなることが懸念される。また、上記構造では、戻し管を設置するために大きなスペースが必要となり、装置が大型化することも懸念される。
一方、上記特許文献3に開示の凝縮器においては、冷凍機の吸熱部に対する具体的な凝縮器の取付構造が検討されているが、上記構造をそのまま採用したのでは、冷媒導入部および冷媒導出部が吸熱部のそれぞれ上方および下方に配置されることになるため、配管構成および取付構造が複雑化し、製造コストの増大や装置の大型化を招来することになる。また、配管構成が複雑であるが故に吸熱部に凝縮器を安定的に圧着させることが困難であり、接触熱抵抗を低く抑えることが困難な構造であると言える。
したがって、本発明は、上述の問題点を解決すべくなされたものであり、冷媒に対する流動抵抗が低く抑えられるとともに、吸熱部との間の接触熱抵抗が低く抑えられた凝縮器およびそれを備えたループ型サーモサイフォンを提供することを目的とする。
本発明に基づく凝縮器は、軸線が略水平となるように設置された円柱形状の吸熱部の円周面を取り囲むように配置されるものであって、凝縮部、冷媒導入部、冷媒導出部および締め付け手段を備えている。上記凝縮部は、実質的に環状の形状を有し、周方向に並行に延びる複数の冷媒流路と上記吸熱部の上記円周面に面接触可能な当接面とを有している。上記冷媒導入部は、上記吸熱部の下方に位置しかつ上記冷媒流路の一方の端部に接続され、上記冷媒流路に冷媒を導入する。上記冷媒導出部は、上記吸熱部の下方に位置しかつ上記冷媒流路の他方の端部に接続され、上記冷媒流路から冷媒を導出する。上記締め付け手段は、上記凝縮部を内側に向かって締め付けることにより、上記凝縮部の上記当接面を上記吸熱部の上記円周面に圧着させる。
このように、冷媒導入部および冷媒導出部を凝縮部の周方向のほぼ同じ位置に隣接して設けることにより、凝縮部を継ぎ目なく実質的に環状の形状を有するように構成することが可能になるため、締め付け手段による締め付け力を凝縮部の周方向において均一に加えることが可能になる。したがって、吸熱部の円周面と凝縮部の当接面との間の密着性を確保することが容易となり、吸熱部に対する接触熱抵抗が安定的に低く抑えられた凝縮器とすることができる。また、冷媒導入部および冷媒導出部が吸熱部の下方にまとめて配置されるため、配管を余計に這い回す必要がなく、これら冷媒導入部および冷媒導出部に接続される配管を簡素な構成とすることができる。したがって、冷媒に対する流動抵抗が低く抑えられた凝縮器とすることができる。
上記本発明に基づく凝縮器にあっては、上記凝縮部が、内部に複数の並行孔が設けられた平板状の部材を実質的に環状の形状を有するように曲げ加工することによって形成されたものであることが好ましく、その場合に、上記複数の冷媒流路が上記並行孔によって構成されていることが好ましく、また、上記当接面が実質的に環状の形状を有する上記平板状の部材の内周面によって構成されていることが好ましい。
このように構成することにより、実質的に環状の形状を有するように曲げた平板状の部材の内周面によって当接面が構成されるため、吸熱部との密着性を容易に確保することができる。また、冷媒が流動する冷媒流路も平板状の部材の内部に設けられた並行孔によって容易に構成することが可能になる。したがって、吸熱部との接触熱抵抗が低く抑えられた高性能の凝縮器を安価にかつ簡便に製作することが可能になる。
上記本発明に基づく凝縮器にあっては、上記冷媒導入部および上記冷媒導出部がそれぞれ直行管にて構成されていることが好ましく、その場合に、上記直行管の各々の周面に設けられたスリット状の穴に、実質的に環状の形状を有する上記平板状の部材の周方向の両端部がそれぞれ挿し込まれることにより、上記凝縮部が上記冷媒導入部および上記冷媒導出部のそれぞれに接続されていることが好ましい。
このように構成することにより、実質的に環状の形状を有するように曲げられた平板状の部材の内部に設けられた並行孔を容易に冷媒導入部および冷媒導出部に接続することができるため、吸熱部との接触熱抵抗が低く抑えられた高性能の凝縮器を安価にかつ簡便に製作することが可能になる。
上記本発明に基づく凝縮器においては、好ましくは、上記平板状の部材および上記直行管がいずれもアルミニウム製またはアルミニウム合金製とする。このように、平板状の部材および直行管をアルミニウム製またはアルミニウム合金製とすれば、耐圧および熱交換効率に優れた凝縮器とすることができる。
上記本発明に基づく凝縮器にあっては、上記締め付け手段が、実質的に環状の形状を有する筒状部と、上記筒状部の下部に1箇所のみ設けられ、上記筒状部の軸方向の一方端から他方端にまで延びる分離部と、上記分離部を構成する上記筒状部の周方向における両端部からそれぞれ外側に向けて立設された一対の立壁部と、上記一対の立壁部同士を互いに近付ける方向に締め付け可能な締結手段とを含んでいることが好ましく、その場合に、実質的に環状の形状を有する上記平板状の部材の外側を上記筒状部が取り囲むように上記締め付け部材が配置されるとともに、上記締結手段によって上記一対の立壁部同士が締め付けられることにより、上記平板状の部材が上記筒状部によって内側に向かって締め付けられ、それにより上記凝縮部の上記当接面が上記吸熱部の上記円周面に圧着されていることが好ましい。
このように構成することにより、筒状部が凝縮部の外側に位置するように締め付け手段を配置し、その後立壁部同士を締結手段によって締め付けるという簡便な作業にて、密着性よく凝縮部を吸熱部に取付けることが可能になる。したがって、吸熱部との接触熱抵抗が低く抑えられた高性能の凝縮器を容易に製作することが可能になる。
上記本発明に基づく凝縮器にあっては、上記凝縮部が、複数の管を並行に配置し、これを実質的に環状の形状を有するように曲げ加工することによって形成された多管状流路部と、実質的に環状の形状を有する上記多管状流路部の内側に位置し、平板状の部材を実質的に環状の形状を有するように曲げ加工することによって形成された筒板部とを含んでいることが好ましく、その場合に、上記複数の冷媒流路が上記多管状流路部によって構成されていることが好ましく、また、上記当接面が実質的に環状の形状を有する上記筒板部の内周面によって構成されていることが好ましい。
このように構成することにより、複数の管を並行に配置してこれを実質的に環状の形状を有するように曲げた多管状流路部によって冷媒が流動する冷媒流路を容易に構成することが可能になる。また、実質的に環状の形状を有するように曲げた平板状の部材の内周面によって当接面が構成されるため、吸熱部との密着性を容易に確保することができる。したがって、吸熱部との接触熱抵抗が低く抑えられた高性能の凝縮器を安価にかつ簡便に製作することが可能になる。
上記本発明に基づく凝縮器にあっては、上記冷媒導入部および上記冷媒導出部がそれぞれ直行管にて構成されていることが好ましく、その場合に、上記直行管の各々の周面に設けられたスリット状の穴に、実質的に環状の形状を有する上記多管状流路部の周方向の両端部がそれぞれ挿し込まれることにより、上記凝縮器が上記冷媒導入部および上記冷媒導出部のそれぞれに接続されていることが好ましい。
このように構成することにより、複数の管を並行に配置してこれを実質的に環状の形状を有するように曲げた多管状流路部を容易に冷媒導入部および冷媒導出部に接続することができるため、吸熱部との接触熱抵抗が低く抑えられた高性能の凝縮器を安価にかつ簡便に製作することが可能になる。
上記本発明に基づく凝縮器においては、好ましくは、上記多管状流路部、上記筒板部および上記直行管がいずれも銅製または銅合金製とする。このように、多管状流路部、筒板部および直行管を銅製または銅合金製とすれば、耐圧および熱交換効率に優れた凝縮器とすることができる。また、通常、冷凍機の吸熱部は銅製または銅合金製であるため、このような吸熱部に対して特に接触熱抵抗を低く抑えることが可能になる。
上記本発明に基づく凝縮器にあっては、実質的に環状の形状を有する上記多管状流路部が軸方向と平行な方向において少なくとも2分割されていることが好ましく、その場合に、上記多管状流路部が分割されることによってできた隙間に上記締め付け手段が配置されるとともに、実質的に環状の形状を有する上記筒板部が上記締め付け手段によって内側に向かって締め付けられることにより、上記凝縮部の上記当接面が上記吸熱部の上記円周面に圧着されていることが好ましい。
このように構成することにより、締め付け手段にて筒板部を直接締め付けることが可能になるため、密着性よく凝縮部を吸熱部に簡便に取付けることが可能になる。したがって、吸熱部との接触熱抵抗が低く抑えられた高性能の凝縮器を容易に製作することが可能になる。
上記本発明に基づく凝縮器においては、好ましくは、上記凝縮部と上記締め付け手段との間に弾性を有するシート状部材を介装する。このように構成すれば、吸熱部に対する凝縮部の圧着力を周方向において均一化することが可能になるため、吸熱部との接触熱抵抗を安定的に低く抑えることができる。
本発明に基づくループ型サーモサイフォンは、上述のいずれかの凝縮器と、上記凝縮器の下方に配設された蒸発器と、上記凝縮器の上記冷媒導出部と上記蒸発器とを接続し、上記凝縮器にて液化した冷媒を上記蒸発器に送る送り管と、上記凝縮器の上記冷媒導入部と上記蒸発器とを接続し、上記蒸発器にて気化した冷媒を上記凝縮器に戻す戻し管とを備えたものであって、上記送り管と上記戻し管とが実質的に同一の内径を有している。
このように、送り管と戻し管とを同規格の配管を用いて構成することにより、配管および凝縮器の構成を簡素化することが可能になるため、各部における接続が容易化するとともに、冷媒に対する流動抵抗を低く抑えることが可能になる。したがって、冷媒に対する流動抵抗が低く抑えられるとともに、吸熱部との間の接触熱抵抗が低く抑えられたループ型サーモサイフォンを安価に製作することができる。
上記本発明に基づくループ型サーモサイフォンにおいては、好ましくは、上記冷媒として二酸化炭素を用いる。冷凍機の吸熱部に取付けられるループ型サーモサイフォンにおいて想定される冷媒の使用温度帯においては、飽和状態にある二酸化炭素の温度差による圧力変化が、他の冷媒のそれと比較して著しく大きい。そのため、冷媒として二酸化炭素を利用すれば、送り管と戻し管とを同一の内径としても性能低下の心配がなく、したがって、送り管と戻し管とを同規格の配管を用いて構成することが可能になる。
上記本発明に基づくループ型サーモサイフォンにあっては、上記送り管と上記戻し管とがいずれも直行管にて構成されていることが好ましい。
このように構成することにより、凝縮器と蒸発器とを接続する送り管および戻し管における配管構成が簡素化するため、冷媒に対する流動抵抗を低く抑えることが可能となり、冷熱搬送能力に優れた高性能のループ型サーモサイフォンとすることができる。
本発明によれば、冷媒に対する流動抵抗を低く抑えることができるとともに、吸熱部との間の接触熱抵抗も低く抑えることができ、そのため吸熱部から効率的に冷熱を取り出して搬送できる凝縮器およびそれを備えたループ型サーモサイフォンを簡便かつ安価に製作することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、本発明に基づく凝縮器およびそれを備えたループ型サーモサイフォンが取付けられる冷凍機として、スターリング冷凍機を例示して説明を行なう。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における凝縮器およびそれを備えたループ型サーモサイフォンが取付けられるスターリング冷凍システムを模式的に表わした図であり、図2は、図1に示すスターリング冷凍システムを実際に冷却庫に適用した場合の冷却庫の構成を示す断面図である。
まず、図1を参照して、スターリング冷凍システムの構成について説明する。図1に示すように、スターリング冷凍システム1は、その中核部品としてのスターリング冷凍機30を備えている。このスターリング冷凍機30は、逆スターリングサイクルによって極低温を発生させる装置であり、後述するスターリング冷却庫2(図2参照)の冷凍源として利用される。スターリング冷凍機30は、極低温を発生させる吸熱部31と、高熱が蓄積する放熱部32とを有している。
スターリング冷凍機30の吸熱部31には、低温側凝縮器41が取付けられる。低温側凝縮器41には、配管43を介して低温側蒸発器42が接続される。これら低温側凝縮器41、低温側蒸発器42および配管43にて構成される閉回路内には、二酸化炭素からなる自然冷媒が封入されており、スターリング冷凍機30の吸熱部31にて生じた極低温がこの自然冷媒によって低温側蒸発器42に搬送され、低温側蒸発器42の周囲に導入される庫内空気と熱交換されることにより、極低温の冷却風が生成される。なお、上記低温側凝縮器41が、本発明が適用される凝縮器であり、また、低温側凝縮器41、高温側凝縮器52および配管53からなる閉回路が、本発明が適用されるループ型サーモサイフォンである。
スターリング冷凍機30の放熱部32には、高温側蒸発器51が取付けられる。高温側蒸発器51には、配管53を介して高温側凝縮器52が接続される。これら高温側蒸発器51、高温側凝縮器52および配管53にて構成される閉回路内には、水やハイドロカーボンなどの冷媒が封入されており、スターリング冷凍機30の放熱部32に蓄積した高熱が冷媒によって高温側凝縮器52に搬送され、高温側凝縮器52の周囲に導入された後に庫外へと排出される庫外空気と熱交換されることにより、放熱部32に蓄積した高熱が庫外へと放出される。なお、高温側蒸発器51、高温側凝縮器52および配管53にて構成される閉回路もまた、ループ型サーモサイフォンである。
次に、図2を参照して、上述のスターリング冷凍システムが実際にどのようにスターリング冷却庫に搭載されるかについて説明する。図2に示すように、スターリング冷却庫2は、断熱構造を有するハウジング10を備えており、ハウジング10の内部には、食品を冷却保存するための冷却室11,12,13が設けられている。冷却室11,12,13は、ハウジング10の前面側(図2において左側)にそれぞれ食品を出し入れするための開口部を有しており、この開口部に開閉自在な断熱扉14,15,16が設けられている。断熱扉14,15,16の裏面には、断熱扉14,15,16を閉じた状態において冷却室11,12,13内の冷気がハウジング10外部に漏れ出ないようにするために、上記開口部を囲むようにガスケット17が装着されている。また、冷却室11,12,13の内部には、冷却保存する食品の収納に適した形状の棚18が適宜配置される。なお、冷却室11,12,13としては、たとえば、いわゆる冷蔵室や冷凍室、野菜室、解凍室、製氷室等が該当する。
ハウジング10の上部後方(図2において右上の部分)には、スターリング冷凍システムの中核部品であるスターリング冷凍機30が配置される。また、ハウジング10の下部後方(図2において右下の部分)には、スターリング冷凍機30の吸熱部31に生じる極低温を庫内空気に伝達するための低温側蒸発器42が配置されている。さらに、ハウジング10の上部前方(図2において左上の部分)には、スターリング冷凍機30の放熱部32に生じる高温を庫外空気に伝達するための高温側凝縮器52が配置されている。
ハウジング10の後背部には、上述の低温側蒸発器42とスターリング冷凍機30の吸熱部31に取付けられた低温側凝縮器41とを接続する配管43が敷設されている。ここで、低温側凝縮器41は、低温側蒸発器42よりも高所に設置されることになる。
ハウジング10の内部には、上述の低温側蒸発器42が設置されるとともに、低温側蒸発器42と熱交換することによって生成された冷却風を冷却室11,12,13に分配するためのダクト20が設けられている。ダクト20は、冷却室11,12,13に連通する冷却風吹出口21を適所に有している。ダクト20の内部には、上記冷却風を強制的に循環させる送風ファン22が適所に設けられている。以上により、低温側凝縮器41において生成された冷却風が、冷却室11,12,13を含む庫内を循環することになる。
また、ハウジング10の上部には、上述の高温側凝縮器52とスターリング冷凍機30の放熱部32に取付けられた高温側蒸発器51とを接続する配管53が敷設されている。ここで、高温側凝縮器52は、高温側蒸発器51よりも高所に設置されることになる。
ハウジング10の上部には、上述の高温側凝縮器52が設置されるとともに、庫外の外気を導入し、高温側凝縮器52の周囲を通風した後に再び庫外に外気を戻すためのダクトである通風路55が設けられている。通風路55の所定の位置には、送風ファン54が設置されている。以上により、高温側凝縮器52において冷媒から導出される高熱が、通風路55を通過する外気によってスターリング冷却庫2の外部へと放出されることになる。
さらに、ハウジング10の下部には、ドレインパイプ25およびドレインパン26が設置されている。ドレインパイプ25は、低温側蒸発器42の下方に配置されており、低温側蒸発器42にて生じた結露水がドレインパン26に向かって流れ込むように案内するためのパイプである。ドレインパン26に流入した結露水は、ドレインパン26によって一時的に貯留され、その後蒸発する。
以下においては、本実施の形態における凝縮器およびそれを備えたループ型サーモサイフォンについて詳細に説明する。なお、本実施の形態における凝縮器は、図1および図2において示される低温側凝縮器41であり、本実施の形態におけるループ型サーモサイフォンは、図1および図2において示される低温側凝縮器41、低温側蒸発器42および配管43からなるループ型サーモサイフォンである。
図3は、本実施の形態における凝縮器の構造を示す概略斜視図である。また、図4は、図3に示す凝縮器の凝縮部の断面図である。まず、図3および図4を参照して、本実施の形態における凝縮器の構造について説明する。
図3に示すように、本実施の形態における凝縮器41は、凝縮部41Aと、冷媒導入部41Bと、冷媒導出部41Cとを有している。本実施の形態における凝縮器41は、さらに締め付け手段としての締め付け部材60(図6ないし図8参照)を有しているが、この締め付け部材60については、後述することとする。
凝縮部41Aは、図3および図4に示すように、内部に設けられた複数の並行孔からなる冷媒流路44を有する平板状の部材を実質的に環状の形状を有するように曲げ加工することによって形成されたものであり、その内周面は、スターリング冷凍機30の吸熱部31に面接触可能な当接面45となる。凝縮部41Aを構成する平板状の部材の材質としては、たとえば熱伝導性および耐圧性に優れた材料を使用することが好ましく、好適にはアルミニウムまたはその合金が利用される。
図3に示すように、平板状の部材を実質的に環状の形状を有するように曲げてなる凝縮部41Aの下部には、平板状の部材の周方向における両端部が位置しており、この両端部のそれぞれは、径方向外側に向かってさらに曲げられている。そして、その先端は、それぞれ冷媒導入部41Bおよび冷媒導出部41Cに接続されている。冷媒導入部41Bは、凝縮部41Aの内部に設けられた複数の冷媒流路44のそれぞれに冷媒を分流して導入するための分流器である。一方、冷媒導出部41Cは、凝縮部41Aの内部に設けられた複数の冷媒流路44から流出する冷媒を合流させて凝縮部41Aの外部に導出するための管寄せである。これら冷媒導入部41Bおよび冷媒導出部41Cは、いずれも直行管にて構成されている。冷媒導入部41Bおよび冷媒導出部41Cを構成する直行管としては、たとえば熱伝導性および耐圧性に優れた材料を使用することが好ましく、好適にはアルミニウムまたはその合金が利用される。
冷媒導入部41Bおよび冷媒導出部41Cは、鉛直方向に延びる戻し管であるガス管43Aおよび送り管である液管43Bにそれぞれ湾曲管を介して接続されている。ここで、ガス管43Aおよび液管43Bは、上述の図1における配管43に相当し、ガス管43Aおよび液管43Bのそれぞれの下端は蒸発器42に接続される。なお、好ましくは、これらガス管43Aおよび液管43Bを内径が同一の直行管にて構成する。これにより、配管構成を簡素化することが可能になり、冷媒に対する流動抵抗が低減されたループ型サーモサイフォンとすることができる。
ガス管43Aと液管43Bとを同一の内径の配管を用いて構成するためには、本実施の形態におけるループ型サーモサイフォンの如く、封入される冷媒を二酸化炭素とすることが好ましい。これは、本ループ型サーモサイフォンにおいて想定される冷媒の使用温度帯において、飽和状態にある二酸化炭素の温度差による圧力変化が、他の冷媒のそれと比較して著しく大きいためである。たとえば、−25℃の二酸化炭素を1℃昇温させた場合の圧力変化量はおおよそ52kPaであり、−25℃のイソブタンを1℃昇温させた場合の圧力変化量はおおよそ2.6kPaである。このように、二酸化炭素とイソブタンとでは、ループ型サーモサイフォンにおいて想定される冷媒の使用温度帯において圧力変化量の差が非常に大きい。したがって、冷媒を二酸化炭素とすることにより、ループ型サーモサイフォンの性能低下を生じさせることなくガス管43Aと液管43Bとを同一の内径の配管を用いて構成することができる。
図5は、図3に示す凝縮器における凝縮部と冷媒導出部との接続構造を示す図である。図5に示すように、直行管からなる冷媒導出部41Cの周面の所定位置には、組付け前においてスリット状の穴46が設けられている。この直行管に設けられたスリット状の穴46は、実質的に環状の形状を有するように曲げてなる凝縮部41Aの周方向における端部が挿し込み可能な形状となっている。凝縮部41Aに冷媒導出部41Cを接続・固定する際には、この穴46に凝縮部41Aの端部を挿し込み、その状態でこれら部材間を溶接することによって行なう。これにより、凝縮部41Aの内部に設けられた複数の冷媒流路44が冷媒導出部41Cの内部の空間と連通することになる。なお、凝縮部41Aと冷媒導入部41Bとの接続にも同様の接続構造および接続手順が採用される。
図6は、本実施の形態における凝縮器をスターリング冷凍機の吸熱部に取付けた状態を示す正面図であり、図7は、その状態における側面図である。また、図8は、本実施の形態における凝縮器をスターリング冷凍機の吸熱部に取付ける取付手順を示す斜視図である。次に、これらの図を参照して、本実施の形態における凝縮器の吸熱部への取付構造および取付手順について説明する。
図6および図7に示すように、本実施の形態における凝縮器41は、スターリング冷凍機30の吸熱部31を取り囲むように配設されている。より具体的には、軸線が略水平となるように設置された円柱形状の吸熱部31の円周面を取り囲むように凝縮器41の凝縮部41Aが配置され、締め付け手段である締め付け部材60によってこの凝縮部41Aが締め付けられることにより、凝縮器41が吸熱部31に取付けられている。
締め付け部材60は、実質的に環状の形状を有する筒状部61と、筒状部61の下部に1箇所のみ設けられた分離部と、この分離部を構成する筒状部61の周方向における両端部からそれぞれ外側に向けて立設された一対の立壁部62a,62bと、これら一対の立壁部62a,62bを互いに近付ける方向に締め付ける締結手段としてのボルト63aおよびナット63bとからなる。締め付け部材60の筒状部61は、凝縮部41Aを取り囲むように配置されており、立壁部62a,62bは、吸熱部31の下方に配置されてボルト63aおよびナット63bによって締め付けられている。なお、凝縮部41Aの周方向における両端部は、締め付け部材60の分離部の隙間から下方に向かって引き出されている。以上により、吸熱部31の円周面と接触して凝縮器41の凝縮部41Aが配置され、凝縮部41Aの内部に設けられた多数の冷媒流路44を流動する冷媒によって吸熱部31の冷熱が取り出されるようになる。
スターリング冷凍機30の吸熱部31に凝縮器41を取付ける場合には、図8に示すように、まずスターリング冷凍機30の吸熱部31の円周面を取り囲むように凝縮部41Aを配置し、吸熱部31の円周面と凝縮部41Aの当接面45とを対峙させ、さらにこの凝縮部41Aが筒状部61によって取り囲まれるように締め付け部材60を配置する。そして、吸熱部31の下方に配置された締め付け部材60の一対の立壁部62a,62bをボルト63aおよびナット63bによって締め付けることにより、筒状部61によって凝縮部41Aを内側に向かって締め付け、これにより凝縮部41Aの当接面45をスターリング冷凍機30の吸熱部31の円周面に圧着させる。以上により、図6および図7に示す如くの取付構造が得られる。
以上において説明した凝縮器41およびそれを備えたループ型サーモサイフォンにおいては、図1、図6および図7を参照して、冷媒が次のように流動する。蒸発器42にて庫内空気と熱交換して冷熱を庫内空気に受け渡した冷媒は、庫内の熱を受け取ることによって蒸発し、上昇気流となってガス管43Aに流入する。ガス管43A内を上昇した気体の冷媒は、冷媒導入部41Bから凝縮器41へと流入する。冷媒導入部41Bにて分流されて凝縮部41Aの内部に設けられた複数の冷媒流路44に流入した気体の冷媒は、吸熱部31と熱交換し、吸熱部31にて生じる冷熱を受け取って液化する。液化した冷媒は、ガス管43Aからの流動圧およびその自重によって冷媒流路44を冷媒導出部41C側に向かって移動し、冷媒導出部41Cによって合流されて液管43Bへと流下する。液管43Bを流下した液体の冷媒は、蒸発器42に導入され、再び庫内空気の冷却に利用される。
以上において説明した本実施の形態における凝縮器41にあっては、冷媒導入部41Bおよび冷媒導出部41Cを凝縮部41Aの周方向のほぼ同じ位置に隣接して設ける構成としているため、凝縮部41Aを継ぎ目なく実質的に環状の形状を有するように構成することができる。したがって、締め付け部材60による締め付け力を凝縮部41Aの周方向において均一に加えることが可能になり、吸熱部31の円周面と凝縮部41Aの当接面45との間の密着性を容易に高く確保することができ、その結果、吸熱部31に対する接触熱抵抗を安定的に低く抑えることができる。また、冷媒導入部41Bおよび冷媒導出部41Cが吸熱部31の下方にまとめて配置されるため、これらに接続されるガス管43Aおよび液管43Bを簡素な構成とすることができ、冷媒に対する流動抵抗も低く抑えることができる。
また、本実施の形態における凝縮器41にあっては、凝縮部41Aが実質的に環状の形状を有するように曲げた平板状の部材によって構成されるため、冷媒流路44および当接面45を容易に形成することができる。また、上述した凝縮部41Aと冷媒導入部41Bおよび冷媒導出部41Cとの接続構造を採用することにより、凝縮部41Aの内部に設けられた冷媒流路44を冷媒導入部41Bおよび冷媒導出部41Cの内部に設けられた流路に容易に接続することができる。さらには、筒状部61が凝縮部41Aの外側に位置するように締め付け部材60を配置し、その後立壁部62a,62bをボルト63aおよびナット63bにて締め付けるという簡便な作業にて、密着性よく凝縮部41Aを吸熱部31に取付けることができる。したがって、高性能の凝縮器およびそれを備えたループ型サーモサイフォンを簡便にかつ安価に製作することができる。
(実施の形態2)
図9は、本発明の実施の形態2における凝縮器の構造を示す概略斜視図である。また、図10は、図9に示す凝縮器の凝縮部の断面図である。本実施の形態における凝縮器は、上述の実施の形態1における凝縮器と同様に、図1および図2において示される低温側凝縮器41として利用されるものであり、上述の実施の形態1における凝縮器と同様の部分については図中同一の符号を付し、その説明はここでは繰り返さない。
図9に示すように、本実施の形態における凝縮器41は、凝縮部41Aを構成する多管状流路部41A1および筒板部41A2と、冷媒導入部41Bと、冷媒導出部41Cとを有している。本実施の形態における凝縮器41は、さらに上述の実施の形態1における凝縮器と同様に、締め付け手段としての締め付け部材60(図6ないし図8参照)を有しているが、その図示および説明は省略する。
図9および図10に示すように、多管状流路部41A1は、複数の管を並行に配置してこれを実質的に環状の形状を有するように曲げ加工することによって形成されている。多管状流路部41A1のそれぞれの管は、凝縮部41Aの冷媒流路44を構成する。筒板部41A2は、多管状流路部41A1の内側に配置され、平板状の部材を実質的に環状の形状を有するように曲げ加工することによって形成されている。実質的に環状の形状を有するように曲げられた筒板部41A2の内周面は、スターリング冷凍機30の吸熱部31に面接触可能な当接面45となる。これら多管状流路部41A1と筒板部41A2とは、溶接等により接合されている。なお、これら多管状流路部41A1および筒板部41A2の材質としては、たとえば熱伝導性および耐圧性に優れた材料を使用することが好ましく、好適には銅またはその合金が利用される。
図9に示すように、複数の管を並行に配置してこれを実質的に環状の形状を有するように曲げ加工することによって形成された多管状流路部41A1の下部には、多管状流路部41A1の周方向における両端部が位置しており、この両端部のそれぞれは、径方向外側に向かってさらに曲げられている。そして、その先端は、それぞれ冷媒導入部41Bおよび冷媒導出部41Cに接続されている。これら冷媒導入部41Bおよび冷媒導出部41Cは、いずれも直行管にて構成されている。冷媒導入部41Bおよび冷媒導出部41Cを構成する直行管としては、たとえば熱伝導性および耐圧性に優れた材料を使用することが好ましく、好適には銅またはその合金が利用される。なお、多管状流路部41A1と冷媒導入部41Bおよび冷媒導出部41Cとの接続は、上述の実施の形態1と同様の手法にて行なう。
以上において説明した構成の凝縮器41とした場合にも、上述の実施の形態1における凝縮器と同様の取付構造が採用可能である。すなわち、軸線が略水平となるように設置された円柱形状の吸熱部31の円周面を取り囲むように多管状流路部41A1および筒板部41A2からなる凝縮部41Aを配置し、図6ないし図8に示すごとくの締め付け部材60を用いてこの凝縮部41Aを締め付けることにより、筒板部41A2の内周面にて構成される当接面45を吸熱部31の円周面に密着させつつ凝縮器41を吸熱部31に圧着させることができる。
以上の如くの凝縮器41とした場合にも、上述の実施の形態1と同様の効果を得ることができる。すなわち、締め付け部材60による締め付け力を凝縮部41Aの周方向において均一に加えることが可能になり、吸熱部31の円周面と凝縮部41Aの当接面45との間の密着性を容易に高く確保することができ、その結果、吸熱部31に対する接触熱抵抗を安定的に低く抑えることができる。また、冷媒導入部41Bおよび冷媒導出部41Cが吸熱部31の下方にまとめて配置されるため、これらに接続されるガス管43Aおよび液管43Bを簡素な構成とすることができ、冷媒に対する流動抵抗も低く抑えることができる。
また、本実施の形態における凝縮器41にあっては、凝縮部41Aが、複数の管を並行に配置してこれを実質的に環状の形状を有するように曲げ加工することによって形成された多管状流路部41A1と、多管状流路部41A1の内側に配置され、平板状の部材を実質的に環状の形状を有するように曲げ加工することによって形成された筒板部41A2とによって構成されるため、冷媒流路44および当接面45を容易に形成することができる。したがって、高性能の凝縮器およびそれを備えたループ型サーモサイフォンを安価にかつ簡便に製作することができる。
(実施の形態3)
図11は、本発明の実施の形態3における凝縮器の吸熱部への取付構造を示す斜視図である。本実施の形態における凝縮器41は、上述の実施の形態2における凝縮器と同様に、凝縮部41Aが多管状流路部41A1と筒板部41A2とによって構成されたものである。したがって、上述の実施の形態2における凝縮器と同様の部分については図中同一の符号を付し、その説明はここでは繰り返さない。
図11に示すように、本実施の形態における凝縮器41においては、多管状流路部41A1が軸方向と平行な方向、すなわち吸熱部31の軸線と平行な方向に2分割されている。そして、多管状流路部41A1が2分割されることによってできた隙間に締付け手段としての締付けバンド65が配置されている。締付けバンド65は、上述の実施の形態1において示した締め付け部材60をより簡素な帯状の部材にて構成したものであり、上記隙間において筒板部41A2の外周面に直接巻き回すことによって筒板部41A2を内側に向かって締め付ける。これにより、筒板部41A2の内周面にて構成される当接面45を吸熱部31の円周面に密着させつつ凝縮器41を吸熱部31に圧着させることができる。このような取付構造を採用した場合にも、上述の実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態4)
図12は、本発明の実施の形態4における凝縮器の吸熱部への取付構造を示す斜視図である。本実施の形態における凝縮器41は、上述の実施の形態3における凝縮器と同様に、凝縮部41Aが多管状流路部41A1と筒板部41A2とによって構成され、かつ多管状流路部41A1が軸方向と平行な方向において2分割されたものである。したがって、上述の実施の形態3における凝縮器と同様の部分については図中同一の符号を付し、その説明はここでは繰り返さない。
図12に示すように、本実施の形態における凝縮器41においては、上述の実施の形態3における凝縮器と同様に、多管状流路部41A1が2分割されることによってできた隙間に締付け手段としての締付けバンド65が配置されるが、この締付けバンド65と凝縮部41との間に、弾性力を有するシート状部材であるゴムシート68が介装されている。このように構成することにより、上述の実施の形態1における効果が得られるとともに、ゴムシート68によって吸熱部31に対する凝縮部41の圧着力を周方向において均一化させることが可能になるため、凝縮部41と吸熱部31との間の接触熱抵抗を安定的に低くすることができる。
以上において示した実施の形態1ないし4においては、スターリング冷凍機の吸熱部に取付けられる凝縮器およびそれを備えたループ型サーモサイフォンに本発明を低要した場合を例示して説明を行なったが、本発明は、冷熱を発生させる冷凍機等の冷却機関に取付けられる凝縮器およびそれを備えたループ型サーモサイフォンであればどのようなものにも適用が可能である。
このように、今回開示した上記各実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明の実施の形態1における凝縮器およびそれを備えたループ型サーモサイフォンが取付けられるスターリング冷凍システムを模式的に表わした図である。 図1に示すスターリング冷凍システムを実際に冷却庫に適用した場合を示す冷却庫の断面図である。 本発明の実施の形態1における凝縮器の構造を示す概略斜視図である。 図3に示す凝縮器の凝縮部の断面図である。 図3に示す凝縮器における凝縮部と冷媒導出部との接続構造を示す図である。 本発明の実施の形態1における凝縮器をスターリング冷凍機の吸熱部に取付けた状態を示す正面図である。 本発明の実施の形態1における凝縮器をスターリング冷凍機の吸熱部に取付けた状態を示す側面図である。 本発明の実施の形態1における凝縮器をスターリング冷凍機の吸熱部に取付ける取付構造を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態2における凝縮器の構造を示す概略斜視図である。 図9に示す凝縮器の凝縮部の断面図である。 本発明の実施の形態3における凝縮器の取付構造を示す斜視図である。 本発明の実施の形態4における凝縮器の取付構造を示す斜視図である。
符号の説明
1 スターリング冷凍システム、2 スターリング冷却庫、10 ハウジング、11〜13 冷却室、14〜16 断熱扉、17 ガスケット、18 棚、20 ダクト、21 冷却風吹出口、22 送風ファン、25 ドレインパイプ、26 ドレインパン、30 スターリング冷凍機、31 吸熱部、32 放熱部、41 低温側凝縮器、41A 凝縮部、41A1 多管状流路部、41A2 筒板部、41B 冷媒導入部、41C 冷媒導出部、42 低温側蒸発器、43 配管、43A ガス管、43B 液管、44 冷媒流路、45 当接面、46 スリット状の穴、51 高温側蒸発器、52 高温側凝縮器、53 配管、54 送風ファン、55 通風路、60 締め付け部材、61 筒状部、62a,62b 立壁部、63a ボルト、63b ナット、65 締め付けバンド、68 ゴムシート。

Claims (9)

  1. 軸線が略水平となるように設置された円柱形状の吸熱部の円周面を取り囲むように配置される凝縮器であって、
    実質的に環状の形状を有し、周方向に並行に延びる複数の冷媒流路および前記吸熱部の前記円周面に面接触可能な当接面を有する凝縮部と、
    前記吸熱部の下方に位置しかつ前記冷媒流路の一方の端部に接続された冷媒導入部と、
    前記吸熱部の下方に位置しかつ前記冷媒流路の他方の端部に接続された冷媒導出部と、
    前記凝縮部を内側に向かって締め付けることにより、前記凝縮部の前記当接面を前記吸熱部の前記円周面に圧着させる締め付け手段とを備えた、凝縮器。
  2. 前記凝縮部は、内部に複数の並行孔が設けられた平板状の部材を実質的に環状の形状を有するように曲げ加工することによって形成されたものであり、
    前記複数の冷媒流路が、前記並行孔によって構成され、
    前記当接面が、実質的に環状の形状を有する前記平板状の部材の内周面によって構成されている、請求項1に記載の凝縮器。
  3. 前記冷媒導入部および前記冷媒導出部は、それぞれ直行管にて構成され、
    前記直行管の各々の周面に設けられたスリット状の穴に、実質的に環状の形状を有する前記平板状の部材の周方向の両端部がそれぞれ挿し込まれることにより、前記凝縮部が前記冷媒導入部および前記冷媒導出部のそれぞれに接続されている、請求項2に記載の凝縮器。
  4. 前記締め付け手段は、実質的に環状の形状を有する筒状部と、前記筒状部の下部に1箇所のみ設けられ、前記筒状部の軸方向の一方端から他方端にまで延びる分離部と、前記分離部を構成する前記筒状部の周方向における両端部からそれぞれ外側に向けて立設された一対の立壁部と、前記一対の立壁部同士を互いに近付ける方向に締め付け可能な締結手段とを含み、
    実質的に環状の形状を有する前記平板状の部材の外側を前記筒状部が取り囲むように前記締め付け部材が配置されるとともに、前記締結手段によって前記一対の立壁部同士が締め付けられることにより、前記平板状の部材が前記筒状部によって内側に向かって締め付けられ、それにより前記凝縮部の前記当接面が前記吸熱部の前記円周面に圧着されている、請求項2または3に記載の凝縮器。
  5. 前記凝縮部は、複数の管を並行に配置し、これを実質的に環状の形状を有するように曲げ加工することによって形成された多管状流路部と、実質的に環状の形状を有する前記多管状流路部の内側に位置し、平板状の部材を実質的に環状の形状を有するように曲げ加工することによって形成された筒板部とを含み、
    前記複数の冷媒流路が、前記多管状流路部によって構成され、
    前記当接面が、実質的に環状の形状を有する前記筒板部の内周面によって構成されている、請求項1に記載の凝縮器。
  6. 前記冷媒導入部および前記冷媒導出部は、それぞれ直行管にて構成され、
    前記直行管の各々の周面に設けられたスリット状の穴に、実質的に環状の形状を有する前記多管状流路部の周方向の両端部がそれぞれ挿し込まれることにより、前記凝縮器が前記冷媒導入部および前記冷媒導出部のそれぞれに接続されている、請求項5に記載の凝縮器。
  7. 実質的に環状の形状を有する前記多管状流路部は、軸方向と平行な方向において少なくとも2分割されおり、
    前記多管状流路部が分割されることによってできた隙間に前記締め付け手段が配置されるとともに、実質的に環状の形状を有する前記筒板部が前記締め付け手段によって内側に向かって締め付けられることにより、前記凝縮部の前記当接面が前記吸熱部の前記円周面に圧着されている、請求項5または6に記載の凝縮器。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の凝縮器と、
    前記凝縮器の下方に配設された蒸発器と、
    前記凝縮器の前記冷媒導出部と前記蒸発器とを接続し、前記凝縮器にて液化した冷媒を前記蒸発器に送る送り管と、
    前記凝縮器の前記冷媒導入部と前記蒸発器とを接続し、前記蒸発器にて気化した冷媒を前記凝縮器に戻す戻し管とを備えたループ型サーモサイフォンであって、
    前記送り管と前記戻し管とが実質的に同一の内径を有している、ループ型サーモサイフォン。
  9. 前記送り管と前記戻し管とがいずれも直行管にて構成されている、請求項8に記載のループ型サーモサイフォン。
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