JP2007092894A - ハス歯歯付ベルト及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハス歯歯付ベルトにおいて、駆動時に発生するスラスト力を良好に低減できるとともに屈曲疲労性が良好な構成を提供する。
【解決手段】複数の心線4s,4z,・・・を埋設した弾性体からなる背部2と、ハス歯状の歯部3と、を少なくとも備える。前記背部2内には、S撚りの前記心線4sとZ撚りの前記心線4zとが隣り合うように交互に並べて配置される。撚り方向が前記歯部3の歯すじのねじれ方向と一致する心線(選択図では、Z撚りの心線4Z)の撚り数と、撚り方向が前記歯すじのねじれ方向と逆である心線(S撚りの心線4S)の撚り数とを異ならせる。
【選択図】図1
【解決手段】複数の心線4s,4z,・・・を埋設した弾性体からなる背部2と、ハス歯状の歯部3と、を少なくとも備える。前記背部2内には、S撚りの前記心線4sとZ撚りの前記心線4zとが隣り合うように交互に並べて配置される。撚り方向が前記歯部3の歯すじのねじれ方向と一致する心線(選択図では、Z撚りの心線4Z)の撚り数と、撚り方向が前記歯すじのねじれ方向と逆である心線(S撚りの心線4S)の撚り数とを異ならせる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ハス歯を形成した歯付ベルトの構成、及びその製造方法に関する。
特許文献1は、ベルト主体に芯線を埋設した構成のはす歯タイミングベルトにおいて、ベルト走行方向を基準として芯線の傾きをベルトの歯すじの傾きと逆方向に設定するとともに、ベルト走行基準を縦基準としてベルト歯の傾きが右上がり左下がりの場合はS撚りの芯線を、ベルト歯の傾きが左上がり右下がりの場合はZ撚りの芯線をそれぞれ使用する、はす歯タイミングベルトを開示する。特許文献1は、上記の構成によれば、ベルト歯のねじれによるスラスト力を相殺し、ベルトの側面と鍔付きプーリの鍔内面との擦れによる振動を防止できるとする。
特許第3513788号公報(図2等)
特許文献2は、細線をより合わせた複数本の芯材を並列配置し、これらの芯材の外周に高分子材料を被覆して無端環状に形成するとともにその内面側にはすばを形成した歯付ベルトにおいて、各芯材のより方向を同一にするとともに、前記芯材のより方向と前記はすばの歯すじのねじれ方向とを同一方向となるように形成した歯付ベルトを開示する。特許文献2は、上記の構成によれば、各芯材のよりを解消しようとする力により、前記歯付ベルトをスラスト方向へ移動させようとする推力を打ち消すことができるとする。
特開平10−153240号公報(図3等)
特許文献3は、合成樹脂製の背部と歯部及び芯線とから構成されるハス歯ベルトにおいて、芯線の撚り角度とハス歯角度とを相反する角度とし、ハス歯角を5〜15°とし、芯線の撚り角度を15〜2°とした構成を開示する。特許文献3は、上記の構成によれば、ベルトの片寄りを防止し、フランジに接触摩耗して耐久性が低下することを回避できるとする。
特開2005−161665号公報(図7)
以上のように、スラスト力を相殺するために心線の撚り方向をベルト歯の傾きとの関係でどのように設定すべきかについては、特許文献1及び3と特許文献2とで全く正反対の思想が開示されている。
また、特許文献2あるいは特許文献1・3の何れかが理論的に正しかったとしても、芯線の撚りをほどこうとする力に基づくスラスト力は、ハス歯の傾きに起因するスラスト力よりも相当に大きいため、ハス歯に起因するスラスト力に見合うスラスト力を発生させるように芯線の撚り数を定めようとすると、芯線の撚り数を小さくせざるを得なくなり、芯線の撚りが不十分となってベルトの屈曲疲労性が悪化してしまう。従って、当該ベルトを小径のプーリに使用することが困難になってしまう。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、以下のように構成する、ハス歯歯付ベルトが提供される。複数の心線を埋設した弾性体からなる背部と、ハス歯状の歯部と、を少なくとも備える。前記背部内には、S撚りの前記心線とZ撚りの前記心線とが隣り合うように交互に並べて配置される。撚り方向が前記歯部の歯すじのねじれ方向と一致する心線の撚り数と、撚り方向が前記歯すじのねじれ方向と逆である心線の撚り数とが異なっている。
この構成により、スラスト力を心線の撚りによって適度に相殺できるとともに、心線自体の撚り数も確保でき、屈曲疲労性を良好にできる。
前記のハス歯歯付ベルトは、具体的には、以下のように構成することができる。前記歯部の傾きがベルト走行方向を縦基準としたときに右上がり左下がりに構成されているときは、Z撚りの前記心線の撚り数をS撚りの前記心線の撚り数よりも多くする。あるいは、前記歯部の傾きがベルト走行方向を縦基準としたときに左上がり右下がりに構成されているときは、S撚りの前記心線の撚り数がZ撚りの前記心線の撚り数よりも多いように構成する。
この構成により、ハス歯の歯すじの傾き(ねじれ)に起因するスラスト力と、撚り数の差に基づくスラスト力とを相殺させて、ベルト使用時のスラスト力を低減することができる。
本発明の第2の観点によれば、以下のように構成する、ハス歯歯付ベルトが提供される。複数の心線を埋設した弾性体からなる背部と、ハス歯状の歯部と、を少なくとも備える。前記心線はS撚りの糸とZ撚りの糸とを諸撚りしたものとする。撚り方向が前記歯部の歯すじのねじれ方向と一致する前記糸の撚り数と、撚り方向が前記歯すじのねじれ方向と逆である前記糸の撚り数とが異なっている。
この構成により、スラスト力を心線の糸の撚りによって適度に相殺できるとともに、糸自体の撚り数も確保でき、屈曲疲労性を良好にできる。
前記のハス歯歯付ベルトは、具体的には、以下のように構成することができる。即ち、前記歯部の傾きがベルト走行方向を縦基準としたときに右上がり左下がりに構成されているときは、前記Z撚り糸の撚り数を前記S撚り糸の撚り数よりも多くする。あるいは、前記歯部の傾きがベルト走行方向を縦基準としたときに左上がり右下がりに構成されているときは、前記S撚り糸の撚り数が前記Z撚り糸の撚り数よりも多いように構成する。
この構成により、ハス歯の歯すじの傾き(ねじれ)に起因するスラスト力と、撚り数の差に基づくスラスト力とを相殺させて、ベルト使用時のスラスト力を低減することができる。
本発明の第3の観点によれば、以下のような、ハス歯歯付ベルトの製造方法が提供される。心線を埋設した弾性体からなる背部と、ハス歯状の歯部と、を少なくとも備える。前記背部内に、S撚りの心線とZ撚りの心線とが隣り合うように複数の前記心線を交互に並べて埋設する。撚り方向が前記歯部の歯すじのねじれ方向と一致する心線の撚り数と、撚り方向が前記歯すじのねじれ方向と逆である心線の撚り数とを異ならせる。
この方法により、歯すじの傾きに基づくスラスト力を心線の撚りによって適度に相殺できるとともに、心線自体の撚り数も確保でき、屈曲疲労性を良好にできる。
前記のハス歯歯付ベルトの製造方法においては、以下のようにすることが好ましい。ハス歯状の歯部の傾きが異なる複数種類の前記ハス歯歯付ベルトを製造可能とするとともに、当該歯部の傾きに応じて、撚り方向が前記歯部の歯すじのねじれ方向と一致する前記心線の撚り数と、撚り方向が前記歯すじのねじれ方向と逆である前記心線の撚り数との差を変化させる。
この方法により、各種の傾きの歯部を有するベルトを製造できるとともに、その傾きの如何にかかわらず駆動時のスラスト力を適度に相殺して小さくすることができる。
本発明の第4の観点によれば、以下のような、ハス歯歯付ベルトの製造方法が提供される。心線を埋設した弾性体からなる背部と、ハス歯状の歯部と、を少なくとも備える。前記背部内に、S撚り糸とZ撚り糸とを諸撚りした心線を埋設する。撚り方向が前記歯部の歯すじのねじれ方向と一致する前記糸の撚り数と、撚り方向が前記歯すじのねじれ方向と逆である前記糸の撚り数とが異なっている。
この方法により、歯すじの傾きに基づくスラスト力を心線の糸の撚りによって適度に相殺できるとともに、糸自体の撚り数も確保でき、屈曲疲労性を良好にできる。
前記のハス歯歯付ベルトの製造方法においては、以下のようにすることが好ましい。ハス歯状の歯部の傾きが異なる複数種類の前記ハス歯歯付ベルトを製造可能とするとともに、当該歯部の傾きに応じて、撚り方向が前記歯部の歯すじのねじれ方向と一致する前記糸の撚り数と、撚り方向が前記歯すじのねじれ方向と逆である前記糸の撚り数との差を変化させる。
この方法により、各種の傾きの歯部を有するベルトを製造できるとともに、その傾きの如何にかかわらず駆動時のスラスト力を適度に相殺して小さくすることができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係るハス歯歯付ベルトの模式図である。
図1にはハス歯歯付ベルト1をハス歯形成側から見た模式図が示され、この図1においてハス歯歯付ベルト1は背部2と歯部3とを有する無端状伝動ベルトに構成され、ベルト外周側に配置された前記背部2には、複数の心線4s,4z,・・・が埋設されている。背部2及び歯部3は、ゴムからなる弾性体から構成されており、この弾性体としては、例えばクロロプレンゴム(ネオプレン)、スチレンブタジエンゴム、エピクロロヒドリンゴム、ポリウレタンゴム等が考えられる。
そして、ベルト内周側に配置された歯部3にはハス歯5が形成されており、このハス歯5の歯すじは、図1のようにベルト走行方向(ベルト軸線Cに沿う方向)が縦となるように向け、上記の縦方向のベルト走行方向を基準としたときに、右上がり左下がりとなるように角度Aだけ傾けられている。
本実施形態において、前記背部2内には4本の心線4s,4z,・・・が等間隔で並べて配置されている。具体的には、2本のS撚りの心線4sと2本のZ撚りの心線4zとが交互に配置され、S撚りの心線4sとZ撚りの心線4zとが互いに隣り合うように配置されている。そして図1に示すように、Z撚りの心線4zの撚り数は、S撚りの心線4sの撚り数よりも多く設定されている。
なお、前記の歯部3のハス歯5を形成する方法としては、例えば、歯と溝とを交互に配した金型上に前記歯部に相当する弾性体を設置し、上から加圧して型付けることが考えられる。そして、上記の金型を適宜交換することで、歯部3(前記ハス歯5)の傾き角度Aの大きさや、あるいはハス歯5の傾く方向を様々に変化させることができる。そして、上記の弾性体と前記背部2に相当する弾性体とを前記心線4s,4z,・・・を挟むようにして積層することで、ハス歯歯付ベルト1を製造することができる。
以上の構成による効果を説明する。即ち、本実施形態のハス歯歯付ベルト1ではS撚りとZ撚りの心線4s,4z,・・・が交互に配設されているため、心線の撚りを戻そうとする力(の大部分)は、隣り合う心線4s,4z間で相殺される。従って、心線の撚り自体に基づくスラスト力を抑制することができる。
また、S撚りの心線4sとZ撚りの心線4zの撚り数に差が設けられているため、この撚り数の差に基づくスラスト力をハス歯の傾きによるスラスト力と相殺させることで、プーリに巻き掛けて使用したときにハス歯歯付ベルト1に生じるスラスト力を効果的に小さくできる。
更には、ハス歯によるスラスト力を相殺するためのスラスト力を、両心線4s,4zの撚り数の差によって生じさせる構成であるから、両心線4s,4zの撚り数を小さくせずに済み、ベルト1の屈曲疲労性を向上させることができる。
具体的には、本実施形態では図1に示すように歯部3の傾きを右上がり左下がりに設定しており、歯すじのねじれ方向と撚り方向が一致する心線であるZ撚りの心線4zの撚り数は、撚り方向が逆であるS撚りの心線4sの撚り数よりも大きくなっている。これにより、歯すじの傾き(ねじれ)に起因するスラスト力と、撚り数の差に基づくスラスト力とを相殺させて、ベルト使用時のスラスト力を低減することができる。
即ち、Z撚りの心線4zの撚りをほどこうする力がS撚りの心線4sの撚りをほどこうとする力を上回る結果、ベルトはZ撚りの心線4zの撚りを解く方向に若干捩れるように変形し、この結果、ベルトはプーリの軸線に対して垂直でなく若干傾斜した形で進入し、これによりベルトがプーリ軸線方向一端側(左側)へ片寄ろうとする。一方、歯部3の傾きは右上がり左下がりに設定しているので、外周歯が左上がり右下がりの駆動プーリに巻き掛けた場合、ベルトはプーリ歯に押されてプーリの軸線方向他端側(右側)へ片寄ろうとする。以上のように、スラスト力が互いに相殺し合う結果としてベルト1の軸方向への片寄り(移動)が防止され、ベルト側面の無用な接触やそれによる振動の発生などを効果的に防止することができる。
また、上記の撚り数の差をハス歯5の傾きに対応して異ならせるようにしてベルト1を製造することによって、ハス歯5の傾きの如何にかかわらず駆動時の歯すじの傾きに起因するスラスト力を適度に相殺することができる。
以上の効果は、本願の発明者が行った以下の実験によっても裏付けられる。この効果確認実験では先ず、その背部にS撚りの心線だけを等間隔で複数本配置したベルトを作成し、このS撚りの心線の撚り数は4.0TPIとした。すると、当該ベルトをプーリに巻き掛けて駆動した場合、大きなスラスト力が発生してしまった。ただし、屈曲疲労性の観点では当該ベルトは良好であった。
次に、上記と同様にS撚りの心線のみを配置し、当該心線の撚り数を2.0TPIとしたベルトについて同様の実験を行った。すると、駆動時に発生するスラスト力を小さくすることができたが、屈曲疲労性は上記の4.0TPIに比べて大きく悪化した。
次に、ベルトの背部にS撚りの心線とZ撚りの心線を交互に配置し、S撚りの心線の撚り数を4.0TPI、Z撚りの心線の撚り数を3.7TPIとした場合(撚り数の差=0.3TPI)、駆動時のスラスト力を小さくすることができた。また、屈曲疲労性も良好であった。従って、当該スラスト力に見合う傾きのハス歯角度のベルトを作成すれば、駆動時のスラスト力を殆どゼロにできると考えられる。
次に、同様にS撚りの心線とZ撚りの心線を交互に配置し、S撚りの心線の撚り数を4.0TPI、Z撚りの心線の撚り数を3.0TPIとした場合(撚り数の差=1.0TPI)、駆動時のスラスト力は、撚り数の差が0.3TPIである上記の場合よりも若干大きくなった。ただし、撚り数4.0TPIのS撚りの心線のみを配置した場合よりは、スラスト力は小さかった。また、屈曲疲労性の観点からみた場合、このベルトは良好であった。従って、当該スラスト力に見合う傾きのハス歯角度(撚り数の差が0.3TPIの場合よりも大きい傾きのハス歯角度)のベルトを作成すれば、駆動時のスラスト力を殆どゼロにできると考えられる。
以上の実施形態の構成は、例えば以下のように変更することができる。
図1のように歯部の傾きがベルト走行方向を縦基準としたときに右上がり左下がりとすることに代えて、逆の傾き、即ち、図2のように左上がり右下がりに構成することができる。この図2の場合、S撚りの心線4sの撚り数がZ撚りの心線4zの撚り数よりも多くなるようにすると、ベルト駆動時における発生スラスト力を小さくすることができる。
背部2に埋め込まれる心線4s,4z,・・・の本数は、図1や図2のように4本とすることに限られず、それより多くしたり少なくしたりすることができる。また、S撚り及びZ撚りの心線の撚り数(両心線の撚り数の差)や、ハス歯角度は、上記で開示したものに限られず、それより大きくしたり小さくしたりすることができる。
S撚りの心線とZ撚りの心線とを交互に配置することに代えて、S撚りの糸とZ撚りの糸とを諸撚りした心線を背部に埋設する構成とすることができる。この場合、S撚りの糸の撚り数とZ撚りの糸の撚り数との間に差を付けると、上記と同様にハス歯の傾きに起因するスラスト力を相殺することができる。
上記の諸撚り心線の構成の場合、歯部3の傾きがベルト走行方向を縦基準としたときに右上がり左下がりになっている場合は、Z撚りの糸の撚り数をS撚りの糸の撚り数よりも大きくすると、スラスト力を低減できる。歯部3の傾きが逆になっている場合は、S撚りの糸の撚り数をZ撚りの糸の撚り数を大きくすれば良い。また、歯部3の傾きの大小に応じて、S撚りの糸とZ撚りの糸とで撚り数の差を変化させるようにしてベルトを製造するのが好ましい。
1 ハス歯歯付ベルト
2 背部
3 歯部
4s S撚りの心線
4z Z撚りの心線
5 ハス歯
C ベルト軸線(ベルト走行方向に沿う軸線)
2 背部
3 歯部
4s S撚りの心線
4z Z撚りの心線
5 ハス歯
C ベルト軸線(ベルト走行方向に沿う軸線)
Claims (10)
- 複数の心線を埋設した弾性体からなる背部と、ハス歯状の歯部と、を少なくとも備えるハス歯歯付ベルトにおいて、
前記背部内には、S撚りの前記心線とZ撚りの前記心線とが隣り合うように交互に並べて配置され、
撚り方向が前記歯部の歯すじのねじれ方向と一致する心線の撚り数と、撚り方向が前記歯すじのねじれ方向と逆である心線の撚り数とが異なっていることを特徴とする、ハス歯歯付ベルト。 - 請求項1に記載のハス歯歯付ベルトであって、
前記歯部の傾きがベルト走行方向を縦基準としたときに右上がり左下がりに構成されており、
Z撚りの前記心線の撚り数がS撚りの前記心線の撚り数よりも多いことを特徴とするハス歯歯付ベルト。 - 請求項1に記載のハス歯歯付ベルトであって、
前記歯部の傾きがベルト走行方向を縦基準としたときに左上がり右下がりに構成されており、
S撚りの前記心線の撚り数がZ撚りの前記心線の撚り数よりも多いことを特徴とするハス歯歯付ベルト。 - 複数の心線を埋設した弾性体からなる背部と、ハス歯状の歯部と、を少なくとも備えるハス歯歯付ベルトにおいて、
前記心線はS撚りの糸とZ撚りの糸とを諸撚りしたものとし、
撚り方向が前記歯部の歯すじのねじれ方向と一致する前記糸の撚り数と、撚り方向が前記歯すじのねじれ方向と逆である前記糸の撚り数とが異なっていることを特徴とする、ハス歯歯付ベルト。 - 請求項4に記載のハス歯歯付ベルトであって、
前記歯部の傾きがベルト走行方向を縦基準としたときに右上がり左下がりに構成されており、
前記Z撚り糸の撚り数が前記S撚り糸の撚り数よりも多いことを特徴とする、ハス歯歯付ベルト。 - 請求項4に記載のハス歯歯付ベルトであって、
前記歯部の傾きがベルト走行方向を縦基準としたときに左上がり右下がりに構成されており、
前記S撚り糸の撚り数が前記Z撚り糸の撚り数よりも多いことを特徴とする、ハス歯歯付ベルト。 - 心線を埋設した弾性体からなる背部と、ハス歯状の歯部と、を少なくとも備えるハス歯歯付ベルトの製造方法において、
前記背部内に、S撚りの心線とZ撚りの心線とが隣り合うように複数の前記心線を交互に並べて埋設し、
撚り方向が前記歯部の歯すじのねじれ方向と一致する心線の撚り数と、撚り方向が前記歯すじのねじれ方向と逆である心線の撚り数とを異ならせることを特徴とする、ハス歯歯付ベルトの製造方法。 - 請求項7に記載のハス歯歯付ベルトの製造方法であって、
ハス歯状の歯部の傾きが異なる複数種類の前記ハス歯歯付ベルトを製造可能であるとともに、
当該歯部の傾きに応じて、撚り方向が前記歯部の歯すじのねじれ方向と一致する前記心線の撚り数と、撚り方向が前記歯すじのねじれ方向と逆である前記心線の撚り数との差を変化させることを特徴とする、ハス歯歯付ベルトの製造方法。 - 心線を埋設した弾性体からなる背部と、ハス歯状の歯部と、を少なくとも備えるハス歯歯付ベルトの製造方法において、
前記背部内に、S撚り糸とZ撚り糸とを諸撚りした心線を埋設し、
撚り方向が前記歯部の歯すじのねじれ方向と一致する前記糸の撚り数と、撚り方向が前記歯すじのねじれ方向と逆である前記糸の撚り数とが異なっていることを特徴とする、ハス歯歯付ベルトの製造方法。 - 請求項9に記載のハス歯歯付ベルトの製造方法であって、
ハス歯状の歯部の傾きが異なる複数種類の前記ハス歯歯付ベルトを製造可能であるとともに、
当該歯部の傾きに応じて、撚り方向が前記歯部の歯すじのねじれ方向と一致する前記糸の撚り数と、撚り方向が前記歯すじのねじれ方向と逆である前記糸の撚り数との差を変化させることを特徴とする、ハス歯歯付ベルトの製造方法。
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