JP2007092292A - 車両用開閉制御装置 - Google Patents

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孝之 川倉
Masahiro Fueki
正弘 笛木
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貴男 新井
Masashi Shimada
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Abstract

【課題】開閉体の全閉位置の補正を容易に行い得る車両用開閉制御装置を実現する。
【解決手段】ウィンドウ9を駆動するモータ3の回転を検出する回転センサ6と、モータの端子電圧を検出する電圧検出回路5と、それらの入力信号に基づいて推定荷重(負荷トルク)を算出する推定荷重算出部8bとを設け、CPU8により、回転停止時の負荷トルクが本来の全閉時の閉め切りトルクに不足している場合にはその不足トルクに応じて全閉位置を補正する。高価な変位センサを用いずにパルスカウント数で開閉体の変位を検出して、全閉駆動時の停止検出位置を全閉位置としてカウント数を初期化する場合には、例えばパワーウィンドウにおけるウェザーストリップの低温硬化による手前での停止位置で初期化すると全閉位置がずれてしまうが、上記補正により本来の全閉位置を基準として開閉制御することが可能になる。
【選択図】図1

Description

本発明は、パワーウィンドウやサンルーフなどの開閉体を自動開閉するための車両用開閉制御装置に関するものである。
車両用開閉制御装置が適用されるパワーウィンドウなどにあっては全閉動作時の挟み込み検出を行うようにしている。例えば、全閉位置に対する開閉体の現在位置を把握し、全閉動作時に全閉位置手前で止まってしまった時には異物を挟み込んだという判断を行うプログラム処理が考えられる。全閉位置の設定として、例えば駆動源となるモータの回転量を開閉体の変位として、全閉位置で例えば回転センサのパルスカウント数を0と設定することにより、別個に位置センサや変位センサなどを必要としないため、装置の簡略化及び低廉化に好適である。その場合には、開閉動作を行ってパルスカウント数が0に戻ることで全閉位置に戻ったと判断することができる。
したがって、車両用開閉制御装置において全閉位置の正確な設定が重要である。例えば、ウィンドウの閉動作位置が常に過去最閉動作位置よりも閉側であるときにのみ位置カウンタの値を初期値(=0)に設定し直して、ウェザーストリップの周囲温度変動による硬さの変化やバッテリの劣化による最閉動作位置のずれを防止するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開平10−262385号公報
また、上記特許文献1にあっては、バッテリの電圧低下によりモータの出力トルクが低下した場合や周囲温度の低下によりウェザーストリップが硬化した場合の対策として、電圧センサ及び温度センサを設けて、少なくとも一方の検出値が所定値未満ある場合には挟み込み検出を行わない領域(不感帯)の全閉動作時の開始位置(初期値から所定のカウント数に対応する位置)の補正を行うようにしている。
一方、全閉位置の設定に対しては、カウンタの初期値(=0)とした位置よりもウィンドウがさらに閉じていって最閉動作位置に達した場合には、その過程において計数値が0のままであり、その最閉動作位置で初期設定し直されるとしている。したがって、全閉位置の設定においては、所定時間の閉動作中に回転センサの出力がないことに基づいて判断しているため、この全閉位置の設定にあっては、電圧変動や温度変化に対応することはできないという問題がある。
このような課題を解決して、開閉体の全閉位置の補正を容易に行い得る車両用開閉制御装置を実現するために、本発明に於いては、開閉体を開閉駆動するモータと、前記モータの回転量を積算して前記開閉体の変位量を算出するべく前記モータの回転を検出する回転センサと、前記モータを駆動制御する駆動制御回路とを有する車両用開閉制御装置であって、前記開閉駆動時の前記モータの負荷を検出する負荷検出手段と、前記負荷が所定の全閉時負荷に達したことを検出する全閉時負荷検出手段と、前記モータの回転が停止状態になったことを検出する停止状態検出手段と、前記開閉体を全閉位置に向けて駆動する場合に、前記全閉時負荷が検出された時には前記回転センサによる前記開閉体の変位量を全閉位置として設定し、前記全閉時負荷が検出される前に前記停止状態が検出された時にはその時に前記負荷検出手段により検出された負荷と前記全閉時負荷との偏差に応じて前記停止状態になった時の前記変位量を補正して前記全閉位置として設定する全閉位置補正手段とを有するものとした。
特に、前記負荷検出手段が、回転速度に対する実トルクを求めるモータ特性を駆動電圧の大きさに応じて予め書き込んだデータマップを有し、前記データマップから読み出した前記実トルクから前記モータの慣性モーメント及び角加速度の積算による慣性項を減算して求めた推定負荷トルクを前記モータの負荷とすると良い。また、前記負荷検出手段により検出された負荷が所定の挟み込み判定値以上の場合には挟み込みであると判定する挟み込み判定手段を有し、かつ前記全閉位置からの所定の範囲をマスク領域として設定し、前記挟み込み判定手段が、前記回転センサにより前記開閉体が前記マスク領域内にいることが検出され場合には前記挟み込みの判定を行わないとすると良い。
このように本発明によれば、開閉体の全閉駆動時に、全閉時負荷が検出される前に回転センサによる停止状態が検出されることにより、本来の全閉位置に達する前に異物挟み込みなどで開閉体が停止したことを検出することができ、その場合にはその停止時に検出された負荷と本来の全閉位置における全閉時負荷との偏差に基づいて開閉体の変位量を補正することができる。高価な変位センサを用いずにパルスカウント数で開閉体の変位を検出して、全閉駆動時の停止検出位置を全閉位置としてカウント数を初期化する場合には、例えばパワーウィンドウにおけるウェザーストリップの低温硬化による手前での停止位置で初期化すると全閉位置がずれてしまうが、上記補正により本来の全閉位置を基準として開閉制御することが可能になる。
特に、モータ特性をデータマップ化しておくことにより、複雑な計算をする必要が無くなるため、高価な高速演算チップ(CPU素子)を用いずに安価なチップで制御装置を構成することができ、装置を低廉化し得る。また、挟み込み判定を行わないマスク領域を設定し、マスク領域で停止した場合に全閉位置の補正を行うことにより、挟み込み判定と全閉位置の補正とをそれぞれ何ら問題なく行うことができ、例えばパワーウィンドウにおいてウェザーストリップに接触する位置から突き当たるまでをマスク領域とすることにより、ウェザーストリップの低温硬化などによる外部負荷の増大に的確対応し得る。
以下に添付の図面に示された具体例に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に基づく車両用開閉制御装置を自動車用パワーウィンドウ装置に適用した一例を示すブロック図である。図に示されるように、制御部1には、運転席などに設けられているオート操作スイッチ2a及びマニュアル操作スイッチ2bの各開閉操作信号に応じて自動または手動開閉制御信号を出力するオート制御回路1aと、その開閉制御信号に応じて直流モータ3を正逆転駆動制御するためのモータ駆動制御回路としての駆動回路4と、モータ3の駆動電圧を検出する電圧検出回路5と、モータ3の回転に連動する回転速度検出手段としての回転センサ6からの例えばパルス信号を検出する回転検出回路7と、制御部1の主制御を行うCPU8とが設けられている。なお、本装置の電源には車載バッテリBTが用いられている。
CPU8には、上記回転検出回路7からの回転信号に基づいてパルスをカウントして位置等を検出すると共にモータ3の角速度及び角加速度を算出する回転算出部8aと、駆動電圧と角速度と角加速度とに基づいてモータ3の外部負荷となる推定荷重(負荷トルクTL)を算出する推定荷重算出手段としての推定荷重算出部8bと、推定荷重に基づいて挟み込みの判定を行う判定部8cと、全閉位置の補正を行う全閉位置補正部8dとが設けられている。なお、CPU8にはオート制御回路1aとの信号の授受を行うと共に全体の制御を行う主制御部(図示せず)が設けられている。また、これら回転算出部8aと推定荷重算出部8bと判定部8cと全閉位置補正部8dとを用いて行われる処理は、CPU8内でのプログラム処理で行われるものであって良い。
駆動回路4からの電圧・電流出力に応じてモータ3が正逆転して、例えばモータ3にリンクまたはワイヤなどを介して連結された開閉体としてのウィンドウ9が開閉動作する。なお、オート制御回路1aでは、オート操作スイッチ2aの開/閉の信号が入力された場合には連続した開/閉制御信号を出力し、マニュアル操作スイッチ2bの開/閉信号が入力された場合には操作されている間だけ開/閉制御信号を出力する。
上記回転算出部8aでは、パルス信号をウィンドウ9が開方向に変位する時には加算し、閉方向に変位する時には減算してカウントし、そのカウント数により全閉位置(例えば初期値=0)からの位置Lを算出する。また、パルス信号の周期から角速度ωを算出しかつ角加速度(dω/dt)を算出し、それらは推定荷重算出部8bに出力される。
さらに、回転算出部8aではパルス信号の周期が所定値以上になったか否かを判別し、所定値以上になった場合にはウィンドウ9が停止したモータ3のロック状態であると判断して例えば高低レベル信号の高レベル信号をオア回路8eに出力する。推定荷重算出部8bでは推定荷重Weが挟み込み判定荷重Wd以上であるか否かを判別し、挟み込み判定荷重Wd以上であると判断した場合には例えば高低レベル信号の高レベル信号をオア回路8eに出力する。
また、回転算出部8aでは全閉位置から所定範囲のマスク領域Mにウィンドウ9の上端が位置している(図2参照)か否かを判別し、マスク領域M内であると判断した場合には例えば高低レベル信号の高レベル信号をアンド回路8fに出力する。なお、この高レベル信号(マスク領域内信号)は挟み込み判定部8cにも出力される。アンド回路8fには上記オア回路8eの出力信号(高レベル)が入力するようになっている。そして、アンド回路8fの出力信号(高レベル)が全閉位置補正部8dに出力される。
次に、CPU8での制御について示す。例えば回転算出部8aで算出したウィンドウ9の位置Lが全閉位置から所定値以内の場合(図2)にはウィンドウ9がマスク領域M内に入っていると判断して、挟み込み検出を行わない。これは、マスク領域M内ではウィンドウ9とウェザーストリップ10との間に異物が挟まれることがないと共に、ウィンドウ9とウェザーストリップ10との接触が起きることによりモータ3に外部負荷が加わり、その負荷が大きい場合には異物挟み込みと誤検出する虞があるためである。
なお、マスク領域M内と判断された場合には、回転算出部8aからマスク領域内信号が挟み込み判定部8cに出力されるため、それに応じて挟み込み判定部8cでは挟み込み処理を行わない。それに対して、回転算出部8aからマスク領域内信号が出力されない場合(低レベル)には、マスク領域Mを越えた開側でウィンドウ9が閉動作している時であり、その低レベル信号を受けて挟み込み判定部8cでは挟み込み検出制御を行う。
マスク領域Mに入ってからは全閉位置の検出を行う。全閉位置は設定時とそれ程変わらない条件であれば常に同じ位置までウィンドウ9が閉じられるが、種々の条件の違い(バッテリBTの電圧低下や周囲温度の低下等)により設定時の全閉位置に至る前にウィンドウ9が止まる場合がある。電圧低下の場合には、モータ3のトルク不足によりウェザーストリップ10の溝の奥までウィンドウ9が入り込むことができなくなる。周囲温度の低下の場合には、ウェザーストリップ10が硬化して外部負荷が増大するため、相対的なトルク不足により同様にウェザーストリップ10の溝の奥までウィンドウ9が入り込むことができなくなる。
ここで、本車両用開閉制御装置における挟み込み検出制御要領について図3のフロー図を参照して以下に示す。なお、このフローは例えばメインルーチンとして挟み込み検出制御を行う場合のサブルーチンであって良い。したがって、図3のフローに入る条件としてはウィンドウ9がマスク領域M外に位置して、スイッチ2a・2bの閉操作信号によりウィンドウ9を全閉側に変位させる場合とすることができる。
ステップST1では閉動作の出力を行い、次のステップST2では例えばメインルーチンでのパルス検出処理に基づいてモータ3の角速度ωの算出を行い、次のステップST3では角速度ωからさらに角加速度(dω/dt)の算出を行い、次のステップST4では電圧検出回路5によりモータ3の端子電圧の実効値を検出し、次のステップST5では推定荷重の算出を行う。
ここで、上記推定荷重に対応する負荷トルクTLの算出要領について示す。モータ3を含む可動部分(ウィンドウ9等)の慣性モーメントをJmとすると、その慣性モーメントJmによるトルクは次式で表される。
Jm・(dω/dt)=Tm−Bm・ω−TL …(1)
ここで、Tmはモータ3のトルクであり、Bmはモータ3の内部負荷の摩擦係数(粘性係数)である。したがってBm・ωは摩擦トルクとなる。そして、(Tm−Bm・ω)を、モータ3の理想的な発生トルクから摩擦による損失分を減じたモータ3の実際的な発生トルクとなる実トルクTに置き換えると、式(1)は、
TL=T−Jm・(dω/dt) …(2)
となる。
上記式(2)における実トルクTを縦軸とし、モータ3の回転速度(角速度)を横軸とすると、モータ特性は図4のようになる。図では、定格状態(最大充電電圧)のバッテリBTによるモータ3の端子電圧V0の場合が実線で示され、V0よりも低い例となる電圧V1の場合が一点鎖線で示され、さらに低い例となる電圧V2の場合が二点鎖線で示されている。なお、モータ特性としては、図のように回転速度の増大に対してトルクが低減するが、図で示されるように直線とならない場合もある。いずれの場合でも、モータ3の設計・製造において予め特性を把握することができ、例えばデータマップ8gとして用意しておくことができる。なお、同型のモータを使用した装置にあっては、そのモータの特性として同一のデータを用いて良く、装置毎にデータを取る必要はない。
データマップ8gを用いて、推定荷重算出部8bにおいて、電圧検出回路5からの電圧に対応する特性線を選択し、回転算出部8aからの回転速度(角速度ω)に応じた実トルクTを求めることができる。その実トルクTを上記式(2)に代入して、推定荷重の基となる負荷トルクTLを求めることができる。
なお、このようにデータマップ8gを用いることにより、式(1)中の(Tm−Bm・ω)の計算を行う必要が無く、推定荷重の算出を簡略化することができる。式が複雑な場合には、演算処理を行うコンピュータに与える負荷が大きくなるため処理能力の高いコンピュータチップを用いる必要が生じ、部品が高騰化してしまう。それに対して、式を簡略化することにより、処理能力の低いコンピュータチップでも十分高速な演算処理を行うことができ、部品を低廉化し得る。
ステップST5では、このようにして求められた負荷トルクTLから推定荷重Weを算出する。なお、負荷トルクTLと推定荷重Weとの関係は比例関係とすることができ、単純な係数を用いて算出することができ、演算処理において負荷となることはない。
次のステップST6では、推定荷重Weが挟み込み判定荷重Wd以上であるか否かを判別する。推定荷重Weが挟み込み判定荷重Wd未満の場合にはステップST7に進み、そこで閉操作が引き続き行われているかを確認し(例えばスイッチ2a・2bの接点状態の確認)、閉操作中であればステップST1に戻って上記処理を続行し、閉操作が行われていなければ本サブルーチンを終了する。
またステップST6で推定荷重Weが判定荷重Wd以上であると判定された場合には別のサブルーチンであって良い反転動作処理へ進む。推定荷重Weが判定荷重Wd以上である場合とは上記したように異物挟み込み状態となることから、反転動作処理でウィンドウ9を反転(開側駆動)させる。
このようにして、推定荷重Weの算出による挟み込み検出処理を行うことができる。なお、推定荷重Weを算出せずに負荷トルクTLと挟み込み判定荷重に対応する挟み込み判定トルクとを比較して、異物の挟み込みを判定するようにしても良い。
次に上記したマスク領域(M)での制御要領について図5のフロー図を参照して以下に示す。なお、このフローもメインルーチンとして挟み込み検出制御を行う場合のサブルーチンであって良い。したがって、図5のフローに入る条件としては、ウィンドウ9がマスク領域(M)内に位置して、スイッチ2a・2bの閉操作信号によりウィンドウ9を全閉側に変位させる場合とすることができる。
まずステップST11では閉動作の出力を行い、次のステップST12では上記図3のフローと同様にして推定荷重の算出を行い、ステップST13に進む。ステップST13ではモータ3がロック状態か否かを判別する。このロック状態とはモータ3に閉側駆動信号を出力しているにもかかわらず、モータ3が回転していない状態のことであり、具体的には閉側駆動信号の出力中において回転センサ6からのパル信号の周期が所定以上長くなったことでロック状態(所定の回転速度以下)になったことを検出することがでる。例えば回転算出部8aで、入力パルス信号の周期Pが所定のロック閾値PLに達した(P≧PL)と判断された場合には、ロック閾値PLとして定められた時間経過までに次のパルス信号が入力されなかったことになり、モータ3が停止(ロック)状態になったと判断する。
ステップST13でモータ3がロック状態になっていないと判断された場合にはステップST14に進む。ステップST14では、ステップST12で推定荷重の算出を行った時の負荷トルクTLが所定の負荷閾値としての閉め切りトルクTC以上である(TL≧TC)と判断された場合には、負荷トルクTLすなわち外部負荷が増大したと判断できる。なお、閉め切りトルクTCは、ウィンドウ9がウェザーストリップ10の溝の奥に突き当たって、さらにウェザーストリップ10を圧縮変形させることにより気密・液密性を確保することができる状態に対応するものである。
ステップST14で負荷トルクTLが閉め切りトルクTCに達していないと判断された場合にはステップST15に進み、上記ステップST7と同様に閉操作が引き続き行われているかを確認し、閉操作中であればステップST11に戻って上記処理を続行し、閉操作が行われていなければ本サブルーチンを終了する。
上記ステップST13で、モータ3がロック状態になっていると判断された場合にはステップST16に進む。そのステップST16では、原点位置(全閉位置)の補正を行い、次のステップST17で閉駆動出力の停止処理を行って本ルーチンを終了する。
閉め切りトルクTCは、全閉位置でのウィンドウ9とウェザーストリップ10との間の気密性・液密性を確保する必要があることから大きな値に設定されている。したがって、全閉時には負荷トルクTLが閉め切りトルクTCに達するまでモータ3を閉側駆動するため、シール性を発揮するために弾性を有するウェザーストリップ10がウィンドウ9の閉じ力により変形する。そのため、ウィンドウ9が停止状態になる前に負荷トルクTLが閉め切りトルクTCに達し、それをステップST14で判断している。
それに対して、ステップST16に進む場合とは、負荷トルクTLが閉め切りトルクTC以上になる前にウィンドウ9の変位が停止した場合である。障害物が無い状態での閉動作時のモータ駆動トルクは、装置のもつ粘性抵抗や摺動抵抗などによる負荷トルクを少しでも超えれば良く、それ程大きくない。そのため、例えばウェザーストリップ10が低温硬化している場合には、小さな駆動トルクによるウィンドウ9の閉じ力ではウェザーストリップ10側の変形が無く、ウェザーストリップ10にウィンドウ9の閉じ側端が当接すると即座にウィンドウ9が停止状態(モータロック状態)になるためステップST13からステップST16に進むことになる。
したがって、ステップST16に進んだ場合には通常状態における全閉位置より手前で停止していることになるため、その停止位置でカウンタをリセットして新たな全閉位置としてセットしてしまうと、通常(常温)状態でセットした全閉位置に対してずれが生じる(図2の二点鎖線)。そのため、全閉位置(原点位置)の補正を行う。
ステップST16での補正は、ステップST13でモータロック状態を検出した時の負荷トルクTLの値が本来の閉め切りトルクTCに対して不足している分に応じたパルスカウント数を加算することで行うことができる。例えば不足トルクΔT=TC−TLとして、ΔTの値に応じて補正量(パルスカウント数)を設定したデータマップを予め設計及び実験データに基づいて作成しておき、不足トルクΔTの結果から補正量を選択して全閉位置の補正を行う。具体的には、ウェザーストリップ9の低温硬化により物理的にウィンドウ9の停止位置は変わらないため、その停止位置を補正量のパルスカウント数に対応する位置として設定する。それにより、次回の開閉動作時に常温に戻っていた場合には、補正量のパルスカウント数だけさらに閉じることができ、正しい全閉位置まで閉じることができる。
なお、ステップST14で負荷トルクTLが閉め切りトルクTC以上になったことが判断された場合には、ウィンドウ9が停止状態になる前に負荷トルクTLが増大したことになるため、ステップST17に進み、閉側駆動出力の停止処理を行ってモータ3を停止する。
なお、本実施の形態にあっては、自動車のパワーウィンドウ装置に適した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他に自動車のサイドスライドドア、また、バックドアやトランクリッド等の開閉装置に適用することもできる。
本発明にかかる車両用開閉制御装置は、閉側駆動時の開閉体の停止が本来の全閉位置であるか否かを判別すると共に全閉位置でない場合には位置の補正を行うことができ、開閉体の制御において高価な変位センサを用いずにパルスカウント数の初期化により全閉位置を設定する場合のような安価な構成の開閉制御装置等として有用である。
本発明が適用された自動車用パワーウィンドウ装置のモータ駆動制御回路図である。 ウィンドウとウェザーストリップとの関係を示す要部断面図である。 推定荷重の算出要領を示すフロー図である。 モータ特性のデータマップ化を示す図である。 原点(全閉)位置補正要領を示すフロー図である。
符号の説明
1 制御部
2a オート操作スイッチ、2b マニュアル操作スイッチ
3 モータ
4 駆動回路
5 電圧検出回路
6 回転センサ
7 回転検出回路
8 CPU
8a 回転算出部、8b 推定荷重算出部、8c 挟み込み判定部
8d 全閉位置補正部、8e オア回路、8f アンド回路、8g データマップ
9 ウィンドウ

Claims (3)

  1. 開閉体を開閉駆動するモータと、前記モータの回転量を積算して前記開閉体の変位量を算出するべく前記モータの回転を検出する回転センサと、前記モータを駆動制御する駆動制御回路とを有する車両用開閉制御装置であって、
    前記開閉駆動時の前記モータの負荷を検出する負荷検出手段と、
    前記負荷が所定の全閉時負荷に達したことを検出する全閉時負荷検出手段と、
    前記モータの回転が停止状態になったことを検出する停止状態検出手段と、
    前記開閉体を全閉位置に向けて駆動する場合に、前記全閉時負荷が検出された時には前記回転センサによる前記開閉体の変位量を全閉位置として設定し、前記全閉時負荷が検出される前に前記停止状態が検出された時にはその時に前記負荷検出手段により検出された負荷と前記全閉時負荷との偏差に応じて前記停止状態になった時の前記変位量を補正して前記全閉位置として設定する全閉位置補正手段とを有することを特徴とする車両用開閉制御装置。
  2. 前記負荷検出手段が、回転速度に対する実トルクを求めるモータ特性を駆動電圧の大きさに応じて予め書き込んだデータマップを有し、前記データマップから読み出した前記実トルクから前記モータの慣性モーメント及び角加速度の積算による慣性項を減算して求めた推定負荷トルクを前記モータの負荷とすることを特徴とする請求項1に記載の車両用開閉制御装置。
  3. 前記負荷検出手段により検出された負荷が所定の挟み込み判定値以上の場合には挟み込みであると判定する挟み込み判定手段を有し、かつ前記全閉位置からの所定の範囲をマスク領域として設定し、
    前記挟み込み判定手段が、前記回転センサにより前記開閉体が前記マスク領域内にいることが検出され場合には前記挟み込みの判定を行わないことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用開閉制御装置。
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