JP2007092123A - 高強度耐熱鋳鋼とその製造方法及びそれを用いた用途 - Google Patents

高強度耐熱鋳鋼とその製造方法及びそれを用いた用途 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、620℃以上でのクリープ破断強度と靭性が高く、かつ溶接性の良好な高強度耐熱鋳鋼とその製造方法及びそれを用いた蒸気タービンケーシング及び主蒸気止め弁ケーシング並びに蒸気加減弁ケーシングと蒸気タービン発電プラントを提供することにある。
【解決手段】本発明は、質量で、C0.06〜0.16%、Si0.05〜1%、Mn0.1〜1%、Cr8〜12%、Ni0.1〜1.0%、Mo0.7%以下、W1.9〜3.0%、V0.05〜0.3%、Nb、Ta及びZrの1種以上の合計量が0.01〜0.15%、Co0.01〜2%、N0.01〜0.08%、B0.0005〜0.01%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物よりなることを特徴とする高強度耐熱鋳鋼にある。
【選択図】図1

Description

本発明は、620℃以上における高いクリープ破断強度と良好な溶接性を有し、主蒸気温度及び圧力がそれぞれ620℃以上、25MPA以上の超々臨界圧タービンの高圧及び中圧内部ケーシング並びに主蒸気止め弁及び加減弁ケーシングに好適な新規な耐熱鋳鋼とその製造方法及びそれを用いた蒸気タービン用ケーシング、主蒸気止め弁及び蒸気加減弁並びに蒸気タービン発電プラントに関する。
従来の蒸気温度600℃以下の蒸気タービンでは、ケーシング材料としてCrMoV低合金鋳鋼や、11CrMoVNb鋳鋼が用いられている。しかし、石油、石炭などの化石燃料の枯渇及び省エネルギの観点から、蒸気タービンの発電効率の向上が望まれ、発電効率を向上させるには蒸気温度及び圧力を上げるのが最も有効な手段であることから、火力発電設備は蒸気温度の高温化が進められている。これらの高効率タービン用材料としては、現用ケーシング材では強度不足で、これよりも高強度の材料が必要である。
蒸気温度620℃以上の高温蒸気タービンケーシングとしては高温強度が不足である。特許文献1には9%CR鋼からなるケーシングが開示されているが、高温強度にばらつきを示した。従来の蒸気タービンは蒸気温度600℃、蒸気圧力25MPaであった。ロータ材として1Cr−1Mo−1/4Vフェライト系低合金鍛鋼や、11Cr−1Mo−V−Nb−N鍛鋼、ケーシング材として1Cr−1Mo−1/4Vフェライト系低合金鋳鋼や11Cr−1Mo−V−Nb−N鋳鋼が知られ、特にこれらの材料として高温強度のより高い材料として特許文献2に示されているオーステナイト系合金、特許文献3、4、5に示されているマルテンサイト鋼が知られている。
特開平7−118812号広報 特開昭62−180044号公報 特開平2−290950号公報 特開平4−371551号公報 特開平9−59747号公報
前述の従来ケーシング材料よりも高温強度の高い材料としては、特許文献5に示されているマルテンサイト系鋳鋼が知られている。しかし、蒸気温度620℃の蒸気タービンケーシングとして使用するには強度が不十分であり、肉厚を厚くしなければならないためにタービンの起動停止時に大きな熱応力を発生する問題が有った。
上述した公報にはロータ材及びケーシング材等が開示されているが、前述の如くより高温化に伴う蒸気タービン及び火力発電プラントシステムについては全く考慮されていない。
本発明の目的は、620℃以上でのクリープ破断強度と靭性が高く、かつ溶接性の良好な高強度耐熱鋳鋼とその製造方法及びそれを用いた蒸気タービンケーシング並びに蒸気タービン発電プラントを提供することにある。
本発明は、質量で、C0.06〜0.16%、Si0.1〜1%、Mn0.1〜1%、Cr8〜12%、Ni0.1〜1.0%、Mo0.7%以下、W1.9〜3.0%、V0.05〜0.3%、Nb、Ta及びZrの1種以上の合計量が0.01〜0.15%、Co0.01〜2%、N0.01〜0.08%及びB0.0005〜0.01%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物よりなることを特徴とする高強度耐熱鋳鋼とそれを用いた蒸気タービンケーシング及び主蒸気止め弁並びに蒸気加減弁にある。
本発明は、質量で、Al0.0005〜0.04%及びO0.02%以下であること、[W/(Mo+0.5W)]及び(Co/W)の関係で表される直交座標おいて、座標点A(1.1、0.90)、座標点B(1.5、0.55)及び座標点C(1.8、0.55)の各点を直線で結んで得られる値以下の[W/(Mo+0.5W)]及び(Co/W)を有することが好ましい。
又、本発明は、質量で、Re 1.5%以下、Nd0.5%以下及びSr1.0%以下の少なくとも1種を含有させることが好ましい。
更に、本発明は、620℃、10h時間クリープ破断強度が98MPA以上、室温の衝撃吸収エネルギが29.4J以上を有し、溶接性が良好なものとする。より高い信頼性を確保するには、620℃、10hクリープ破断強度を108MPA以上、室温衝撃吸収エネルギを31.4J以上であることが好ましい。
本発明の高強度耐熱鋳鋼の製造法は、上記各耐熱鋳鋼の組成とする原料を電気炉で溶解し、真空取鍋精錬による脱ガス処理後、砂型鋳型に鋳込み成形することを特徴とする。そして鋳込み成形後の鋳鋼を、1000〜1150℃で焼鈍し、1000〜1100℃に加熱し急冷する焼準熱処理を行い、次いで550〜750℃及び670℃〜770℃で順次2回焼戻熱処理を行うものである。
本発明に係る高強度耐熱鋳鋼とそれを用いた蒸気タービンケーシング及び主蒸気止め弁並びに蒸気加減弁は、上記の組成を有し、上記製造法により製造され、本発明の蒸気タービン発電プラントは、この蒸気タービンケーシング及び主蒸気止め弁並びに蒸気加減弁より構成されたことを特徴とする。以下、本発明材の成分限定理由について説明する。
Cは、高い引張強さを得るために、0.06%以上必要な元素であるが、0.16%を超えると高温に長時間さらされた場合に金属組織が不安定になり、長時間クリープ破断強度を低下させるので、0.06〜0.16%に限定される。特に0.08〜0.14%の範囲が好ましく、より0.09〜0.12%の範囲が好ましい。
Mnは、脱酸剤として添加するものであり、0.1%の添加でその効果は達成され、1%を超える多量の添加はクリープ破断強度を低下させる。特に0.3〜0.8%が好ましく、より0.4〜0.7%が好ましい。
Siも、脱酸剤として添加するもので、真空カーボン脱酸法などの製鋼技術によればSiの添加は低められるが、0.1%以上の添加が必要である。また、Siは有害なδフェライト組織を生成するので1%を越える添加は避けなければならない。そして、Siを低くすることにより、有害なδフェライト組織の生成防止効果がある。したがって、添加する場合には1%以下に抑える必要が有り、特に0.6%以下、より0.2〜0.6%が好ましい。
Crは、高温強度及び高温酸化を改善する効果がある。12%を超えると有害なδフェライト組織生成の原因となり、過剰な添加は靭性低下の原因となる。8%より少ないと高温高圧蒸気に対する耐酸化性が不十分となる。特に9.5〜11.5%、より10.0〜11.0%が好ましい。
Niは、δフェライトの生成を抑制し、靭性を付与する元素であり、最低0.1%必要であるが、1%を超えると620℃以上のクリープ破断強度を低下させるので、0.1〜1.0%に限定する。特に0.2〜0.8%、より0.3〜0.7%が好ましい。
Wは、高温長時間強度を顕著に高める効果がある。1.9%より少ないWでは620℃以上で使用する耐熱鋳鋼としては強度向上効果が不十分である。またWは3.0%を超えると靭性が低くなる。特に1.95〜2.7%、より2.0〜2.5%が好ましい。
Moは、高温強度向上のために行われる。しかし、本発明鋳鋼のように1.9%を超えるWを含む場合には、1%を超えるMo添加は靭性及び疲労強度を低下させるので、1.0%以下に制限される。特に0.15〜0.7%、より0.2〜0.6%が好ましい。
Vは、クリープ破断強度を高める効果が有る。0.05%未満ではその効果が不十分で、0.3%を超えるとδフェライトを生成して疲労強度を低下させる。特に0.10〜0.25%、より0.12〜0.23%が好ましい。
Nbは、高温強度を高めるのに非常に効果的な元素であるが、あまり多量に添加すると、特に大型鋼塊では粗大な共晶NB炭化物が生じ、強度を低下させたり、疲労強度を低下させるδフェライトを析出させる原因になるので、0.15%未満に抑える必要がある。また、0.01%未満のNBでは効果が不十分である。特に大型鋼塊の場合には、0.02〜0.12%が、より0.04〜0.10%が好ましい。
Ta及びZrは、低温靭性を高める効果が有り、Ta0.15%以下及びZr0.1%以下の単独または複合添加で十分な効果が得られる。Taを0.1%以上添加した場合は、Nbの添加を省略することができる。
Coは、0.1%以上の添加で高温強度が著しく改善される。これはWとの相互作用によるものと考えられ、Wを1.9%以上含む本発明合金において特長的な現象である。一方、Coの2%を超える過度な添加は、高温における組織安定性を低下させるため、クリープ破断強度を低下させるので、0.1〜2%に限定される。特に、0.1〜1.6%、より0.2〜1.2%が好ましい。
Nは、Vの窒化物を析出したり、また固溶した状態でMoやWと共同でIS効果(侵入型固溶元素と置換型固溶元素の相互作用)により高温強度を高める作用があり、最低0.01%は必要であるが、0.08%を超えると延性を低下させるので、0.01〜0.08%に限定される。特に0.015〜0.075%、より0.015〜0.06%が好ましい。
Alは、脱酸剤及び結晶粒微細化剤として0.0005%以上添加される。Alは強窒化物形成元素であり、クリープに有効に働く窒素を固着することにより、特に0.04%を越えると高温域での10h以上の長時間クリープ強度を低下させる作用を有する。また、AlはWを主体とする脆弱な金属間化合物であるラーベス相の析出を促進し、結晶粒界への析出を招き長時間側のクリープ破断強度を低下させる。特に。極度の結晶粒微細化では粒界にラーベス相が連続に析出する。従って、その上限を0.04%とするものである。特に0.001〜0.035%、より0.003〜0.030%が好ましい。
Bは、粒界強化作用とM23中に固溶し、M23型炭化物の凝集粗大化を妨げる作用により高温強度を高める効果があり、最低0.0005%添加すると有効であるが、0.01%を越えると溶接性を害するので、0.0005〜0.01%に限定する。特に、0.001〜0.008%、より0.002〜0.007%が好ましい。
Oの含有量は、0.015%を超えると高温強度及び靭性値を低下させるので、0.020%以下とすべきであり、特に0.015%以下、より0.010%以下が好ましい。
特に、Mo、W及びCoは、高温強度、高温組織安定性に大きく関与し、本発明鋼では複合的に作用することが実験的に明らかとなった。
即ち、620℃以上における高温強度と高温組織安定性を兼ね備えた材料特性を得るためには、クリープ強度を向上させるMoとWの添加比において、高温長時間強度を顕著に向上させるW比率を高めることが好ましく、かつ高温組織安定性を向上させるためにCoとWの添加比Co/Wを低めることが好ましい。Mo、W及びCoの関係を示す直交座標[W/(Mo+0.5W)]と(Co/W)との関係において、座標点A(1.2、0.80)、座標点B(1.5、0.55)及び座標点C(1.8、0.55)の各点を直線で結んで得られる直線ABC以下で示される領域が好ましい。
Reは、固溶強化により、高温強度を顕著に高める。過剰な添加は脆化を促進するため2%以下の添加が好ましいが、Reは希少な元素であり、実用上から1.5%以下、より1.2%以下が好ましい。
Ndは、炭窒化物の形成により高温強度を高める。Ndは少量添加でも効果が有り、過剰な添加は脆化を促進するため1%以下の添加が好ましいが、Ndは希少な元素であり、実用上から0.5%以下、より0.3%以下が好ましい。
Srは、旧オーステナイト粒界を強化し、低温靭性と強度を高め、特にクリープ破断強度を高める。過剰な添加は粒界における炭窒化物の形成を促進し、粒界を脆くして靭性と強度を低めるため1.0%以下の添加が好ましい。Srは希少な元素であり、実用上から0.8%以下、より0.5%以下が好ましい。
本発明の耐熱鋳鋼ケーシング及び主蒸気止め弁並びに蒸気加減弁は、δフェライト組織が混在すると、高温クリープ破断強度及び低温靭性が低くなるので、組織は均一な焼戻しマルテンサイト組織が好ましい。焼戻しマルテンサイト組織を得るために、次式(1)で示されるCr当量を10以下にしなければならない。Cr当量をあまり低くすると高温クリープ破断強度が低下してしまうので、4以上にしなければならない。
Cr当量(重量%)=Cr+6Si+4Mo+1.5W+11V+5Nb−40C
−30N−30B−2Mn−4Ni−2Co ……(1)
又、P及びSの低減は、クリープ破断強度及び低温靭性を高める効果があり、極力低減することが望ましい。低温靭性向上の点からP0.020%以下及びS0.020%以下が好ましい。特に、P0.015%以下、S0.015% 以下、よりP0.010%以下、S0.010%以下が望ましい。
Sb、Sn及びAsの低減も、低温靭性を高める効果があり、極力低減することが望ましいが、現状製鋼技術レベルの点から、Sb0.0015%以下、Sn0.01%以下、及びAs0.02%以下が好ましい。特に、Sb0.0010%以下、Sn0.005%及びAs0.01%以下が望ましい。
蒸気タービンケーシング及び主蒸気止め弁並びに蒸気加減弁は、620℃以上の高圧蒸気に曝されるので、内圧による高応力が作用する。そのため、クリープ破壊防止の観点から、ケーシング材は620℃、10時間クリープ破断強度が98MPa以上を要求される。また、タービン起動時には部材温度が低い時に熱応力が作用するので、脆性破壊防止の観点から、29.4J以上の室温衝撃吸収エネルギが要求される。特により高い信頼性を確保するには、620℃、10時間クリープ破断強度103MPa以上、室温衝撃吸収エネルギ30.9J以上であることが好ましい。
特に、蒸気タービンケーシングは、鋳塊重量は50トン前後と大型になるので、欠陥の少ない鋼塊を作製するには高度な製造技術が要求される。本発明にかかる高強度耐熱鋳鋼は、その目標組成とする合金原料を電気炉で溶解し、真空取鍋精錬による脱ガス後、砂型鋳型に鋳込み、成形することにより健全なものが作製できる。鋳込み前に十分な精錬及び脱酸を行うことにより、引け巣等の鋳造欠陥の少ないものにできる。主蒸気止め弁及び蒸気加減弁においても同様である。
また、形成された耐熱鋳鋼を1000〜1150℃で焼鈍熱処理後、1000〜1100℃に加熱し、急冷する焼準熱処理、550〜750℃での一次焼戻し及び670〜770℃での二次焼戻しを順次行うことにより、620℃以上の蒸気中で使用可能な蒸気タービンケーシング等の大型鋼塊が製造できる。焼鈍及び焼準温度は、1000℃以下では炭窒化物を十分に固溶させることができず、あまり高くすると結晶粒粗大化の原因になる。また、2回焼戻しは残留オーステナイトを完全に分解させ、均一な焼戻しマルテンサイトにすることができる。上記の製法で製造することにより、98MPa以上の620℃、10時間クリープ破断強度と、29.4J以上の室温衝撃吸収エネルギが得られ、620℃以上の蒸気中で使用可能な蒸気タービンケーシングにできる。
本発明によれば、620℃クリープ破断強度及び室温靭性の高いフェライト系耐熱鋳鋼が得られるので、温度650℃までの超々臨界圧蒸気タービン用ケーシングに用いることができる。
温度650℃までの超々臨界圧蒸気タービン用ケーシングに対してオーステナイト系耐熱鋳鋼に代わり、本発明に係る耐熱鋳鋼を使用することにより、従来同様の設計思想で製作することができ、更にオーステナイト系耐熱鋳鋼に比べ熱膨張係数が小さいので蒸気タービンの急起動が容易になると共に、熱疲労損傷を受け難いなどの利点がある。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体的な実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1は、本発明に係る耐熱鋳鋼の化学組成(質量%)を示すものである。試料は大型ケーシングの厚肉部を想定して、高周波誘導溶解炉を用い200kg溶解し、最大厚さ200mm、幅380mm、高さ440mmの砂型に鋳込み、鋳塊を作製した。試料No.1〜13が本発明材であり、試料No.30〜35が従来材としての比較材である。いずれの試料も、1050℃×8h炉冷の焼鈍処理後、大型タービンケーシングの厚肉部を想定し、1050℃×8h加熱保持後空冷の焼準、680℃×7h加熱保持後空冷の一次焼戻し及び710℃×7h加熱保持後空冷の二次焼戻しを行った。
Figure 2007092123
表2は室温の引張特性、20℃におけるVノッチシャルピー衝撃吸収エネルギ、620℃×10hクリープ破断強度及び溶接割れ試験結果を示すものである。
適量のB、Mo、W及びCoを添加し、適量の[W/(Mo+0.5W)]、(Co/W)を有する本発明材No.1〜13は、クリープ破断強度及び衝撃吸収エネルギが、前述の650℃までの高温高圧タービンケーシングに要求される特性(620℃×10h強度≧98MPA、20℃衝撃吸収エネルギ≧29.4J)を十分満足するものである。
Figure 2007092123
図1は、W添加量と10万時間クリープ破断強さの関係を示す線図である。図1に示すように、Nb量が比較材のNo.32が0.057%、No.33が0.053%、No.35が0.04%、No.34が0.04%、No.31が0.04%、No.30が0.03%であり、いずれもW量の増化によってクリープ破断強さが高められ、Nb量の高いほどその効果は大きいものである。しかし、本発明材のCo0.2〜1.5%を有するNo.1〜13のものは、同じNb量及び同じW量に比較していずれもより高いクリープ破断強さを有することが明らかである。尚、W量を1.8%以下ではW量の影響は見られないが、1.8%以上にするとクリープ破断強度が顕著に高くなる。更に、本発明材のNo.1〜13のものは、同じ0.04%付近のNb量及び0.08%付近のNb量において、いずれもW量の増化によってクリープ破断強度が顕著に高くなる。
図2は、W添加量と衝撃吸収エネルギの関係を示す線図である。機械的性質に及ぼすWの影響を調べた結果、前述と同様に同じNb量について示すように、W量を多くするに従って衝撃吸収エネルギが低下することが明らかである。しかし、本発明のCo0.2〜1.5%を有するNo.1〜13のものは、同じNb量及び同じW量に比較していずれもより高い衝撃吸収エネルギを有することが明らかである。更に、本発明材は、尚、W量が3.0%以内では、室温の衝撃吸収エネルギの低下が見られないものである。又、Nb量が0.03〜0.06%の低いものではW量の増化による室温の衝撃吸収エネルギの低下が見られない。
図3はCo添加量と10万時間クリープ破断強さの関係を示す線図である。図3に示すように、前述と同様に同じNb量においてCo量の増化によって逆にクリープ破断強さが低下することが明らかである。しかし、本発明材のCo0.2〜1.5%を有する低Co及び中Coを有するNo.1〜13は、Co量の増化によってクリープ破断強さが高められる。従って、Co量が2.0%を境にしてそれ以下ではいずれもより高いクリープ破断強さを有し、2%を越えるとCo量の増化によるクリープ破断強さがその増化によって低下することが明らかである。
図4は、Co添加量と衝撃吸収エネルギの関係を示す線図である。図4に示すように、比較材及び本発明材のいずれもCo量の増加に伴って衝撃吸収エネルギが高くなる傾向に有る。しかし、2%を超えると組織安定度が低下して前述のように10時間クリープ強度が低下するので好ましくないものである。
図5はW/(Mo+0.5W)と10万時間クリープ破断強さの関係を示す線図である。図5に示すように、比較材の高Coを有するNo.30〜35はW/(Mo+0.5W)の増化によって10万時間クリープ破断強さがやや低下するが、本発明材は、W/(Mo+0.5W)の増化によって10万時間クリープ破断強さが高められることが明らかである。
図6はW/(Mo+0.5W)と衝撃吸収エネルギの関係を示す線図である。図6に示すように、比較材の高Coを有するNo.30〜35はW/(Mo+0.5W)の増化によって衝撃吸収エネルギがやや低下するが、本発明材は、W/(Mo+0.5W)の増化によって衝撃吸収エネルギの低下が見られないことが明らかである。
図7は(Co/W)と10万時間クリープ破断強さの関係を示す線図である。図7に示すように、比較材の高Coを有するNo.30〜35は(Co/W)が0.75以上ではその増化によって10万時間クリープ破断強さが低下し、Nb量が高いほどその低下が急激である。しかし、本発明材の(Co/W)が1.0以下では、(Co/W)による影響が小さく、(Co/W)が0.1〜0.70の範囲においては、クリープ破断強さの変化は小さいものである。
図8は(Co/W)と衝撃吸収エネルギの関係を示す線図である。図8に示すように、衝撃吸収エネルギはNb量が(Co/W)が0.75以上ではその値が大きいほど衝撃吸収エネルギが高められるが、Nb量が大きいほどその増化が急激である。しかし、本発明材の(Co/W)が0.1〜0.70の範囲においては、衝撃吸収エネルギの変化は小さいものである。
図9はW/(Mo+0.5W)と(Co/W)の関係を示す線図である。特に[W/(Mo+0.5W)]を1.1〜1.8の範囲及び(Co/W)を0.1〜0.90の範囲に調整することにより、温度620℃、圧力25MPA以上の高温高圧タービンの高圧及び中圧内部ケーシング並びに主蒸気止め弁及び加減弁ケーシングに要求される620℃、10時間クリープ破断強度98MPA以上、室温衝撃吸収エネルギ29.4J以上の耐熱鋳鋼ケーシング材が得られる。
図10は、縦軸の衝撃吸収エネルギと横軸のクリープ破断強さとの関係を示す線図である。図10に示すように、衝撃吸収エネルギは、クリープ破断強さが大きくなるにつれて低下し、特に前述のNb量との相関性を有する。従って、本発明材のNo.1〜13は同じNb量の比較材と比較しても、又、同じクリープ破断強さにおいていずれも高い衝撃吸収エネルギを有することが明らかである。
図11は、縦軸のクリープ破断強さと翼軸の衝撃吸収エネルギとの関係を示す線図である。図11に示すように、クリープ破断強さは衝撃吸収エネルギが大きくなるにつれて低下し、特に前述のNb量との相関性を有する。従って、本発明材のNo.1〜13は同じNb量の比較材と比較しても、又、同じ衝撃吸収エネルギにおいていずれも高いクリープ破断強さを有することが明らかである。
図12は本発明材について溶接割れ試験を行ったその試験片の形状及び寸法を示す正面図(a)、側面図(b)及び断面図(c)である。溶接性評価は、JIS Z3158に準ずる斜めY型溶接割れ試験により行った。予熱、パス間及び後熱開始温度を150℃とし、母材に対してC量を低め、Si量を0.5%近傍、Mn量を1.5%近傍、Ni量0.9%、Mo1.0%のいずれも母材より高めとし、他Cr、Nb、V及びNを母材と同等とする被覆アーク溶接棒を用いて溶接を行った。後熱処理は400℃×30分にした。表2に示すように、本発明材は溶接割れが認められず、溶接性が良好であった。
以上のように、本実施例によれば、620℃クリープ破断強度及び室温靭性の高いフェライト系耐熱鋳鋼が得られるので、温度650℃までの超々臨界圧蒸気タービン用ケーシング及び主蒸気止め弁並びに蒸気加減弁に用いることができる。
温度650℃までの超々臨界圧蒸気タービン用ケーシング及び主蒸気止め弁並びに蒸気加減弁に対してオーステナイト系耐熱鋳鋼に代わり、本発明に係る耐熱鋳鋼を使用することにより、従来同様の設計思想で製作することができ、更にオーステナイト系耐熱鋳鋼に比べ熱膨張係数が小さいので蒸気タービンの急起動が容易になると共に、熱疲労損傷を受け難いなどの利点がある。
図13は本発明の高強度耐熱鋳鋼を用いた高圧蒸気タービンの断面構成図である。図14は本発明の高強度耐熱鋳鋼を用いた中圧蒸気タービンの断面構成図である。高圧蒸気タービンは内部ケーシング18とその外側の外部ケーシング19内に高圧動翼16を植設した高圧ロータシャフト20が設けられる。中圧蒸気タービンは内部ケーシング21とその外側の外部ケーシング22内に中圧動翼17を植設した高圧ロータシャフト24が設けられる。高温高圧の蒸気はボイラによって得られ、主蒸気管を通って主蒸気入口を構成するフランジ、エルボ25より主蒸気入口28を通り、ノズルボックス38より初段複流の動翼に導かれる。これらの動翼に対応して各々静翼が設けられる。
本実施例においては、蒸気タービン発電プラントの構成として高圧蒸気タービン(HP)と中圧蒸気タービン(IP)がタンデムに連結されたものである。HPの初段は複流であり、片側に8段設けられる。これらの動翼に対応して各々静翼が設けられる。動翼は鞍型ダブティル型式で、ダブルティノンを有する。
IPはHPより排出された蒸気を再度625℃に再熱器によって加熱された蒸気によってHPと共に発電機を回転させるもので、3000回/minの回転数によって回転される。IPはHPと同様に中圧内部車室21と中圧外部車室22とを有し、中圧動翼17と対抗して静翼が設けられる。中圧動翼17は6段で2流となり、中圧ロータシャフト13の長手方向に対しほぼ対称に左右に設けられる。
本実施例においては、(HP)と(IP)共に、外部ケーシング19、22、内部ケーシング18、21、後述する主蒸気止め弁ケーシング及び蒸気加減弁ケーシングを、実施例1の表1に記載のNo.4の鋳鋼を用いた。特に、内部ケーシングについて目標組成とする合金原料を電気炉で50トン溶解し、真空取鍋精錬後、砂型鋳型に鋳込んだ。
この鋳鋼を1050℃×10h炉冷の焼鈍熱処理後、1050℃×10h衝風冷の焼準熱処理し、ついで570℃×12hの一次焼戻し、730℃×12hの二次焼戻しを順次行った。全焼戻しマルテンサイト組織を有するこの試作ケーシングを切断調査した結果、620℃、25MPA高温高圧タービンケーシングに要求される特性(620℃、10h強度≧98MPA、室温衝撃吸収エネルギ≧29.4J)を満足すると共に、前述の溶接割れ試験において割れのないものであった。
本実施例によれば、前述のように、620℃クリープ破断強度及び室温靭性の高いフェライト系耐熱鋳鋼が得られるので、温度650℃までの超々臨界圧蒸気タービン用ケーシング等に用いることができる。
温度650℃までの超々臨界圧蒸気タービン用ケーシングに対してオーステナイト系耐熱鋳鋼に代わり、本発明に係る耐熱鋳鋼を使用することにより、従来同様の設計思想で製作することができ、更にオーステナイト系耐熱鋳鋼に比べ熱膨張係数が小さいので蒸気タービンの急起動が容易になると共に、熱疲労損傷を受け難いなどの利点がある。
又、本実施例の蒸気タービン発電プラントとして、低圧蒸気タービン(LP)は2基タンデムに結合され、ほぼ同じ構造を有し、各々の最終段動翼は左右に8段あり、左右ほぼ対称になっており、また動翼に対応して静翼が設けられる。低圧ロータシャフトはNi3.75%、Cr1.75%、Mo0.4%、V0.15%、C0.25%、Si0.05%、Mn0.10%、残Feからなるスーパークリーン材の全焼戻しベーナイト組織を有する鍛鋼が用いられる。最終段以外の動翼及び静翼にはいずれもMoを0.1%含有する12%Cr鋼が用いられる。
最終段動翼の翼部長さは43インチあり、翼部長さが43インチである長翼の高速蒸気が突き当たる翼部には、蒸気中の水滴によるエロージョンを防止するためのCo基合金のステライト板を溶接で接合したエロージョンシールドが設けられる。
43インチ長翼は、エレクトロスラグ再溶解法により溶製し、鍛造・熱処理が行われる。この長翼材には、重量で、C0.08〜0.18%、Si0.25%以下、Mn0.90%以下、Cr8.0〜13.0%、Ni2〜3%、Mo1.5〜3.0%、V0.05〜0.35%、Nb及びTaの一種又は二種の合計量が0.02〜0.20%、及びN0.02〜0.10%を含有するマルテンサイト鋼からなり、その室温の引張強さが120kgf/mm以上、全焼戻しマルテンサイト組織を有するものである。43インチ長翼の機械的性質は、より好ましくは、引張強さ128.5kgf/mm以上、20℃Vノッチシャルピー衝撃値4kgf−m/cm以上である。
本実施例における高温高圧蒸気タービン発電プラントは、主として石炭専焼ボイラ、HP、IP、LP2台、復水器、復水ポンプ、低圧給水加熱器系統、脱気器、昇圧ポンプ、給水ポンプ、高圧給水加熱器系統などより構成されている。すなわち、ボイラで発生した超高温高圧蒸気はHPに入り動力を発生させたのち再びボイラにて再熱されてIPへ入り動力を発生させる。このIPの排気蒸気は、LPに入り動力を発生させた後、復水器にて凝縮する。この凝縮水は復水ポンプにて低圧給水加熱器系統、脱気器へ送られる。この脱気器にて脱気された給水は昇圧ポンプ、給水ポンプにて高圧給水加熱器へ送られ昇温された後、ボイラへ戻る。ボイラにおいて給水は節炭器、蒸発器、過熱器を通って高温高圧の蒸気となる。
尚、本実施例に代えて同じHP、IP及び1基又は2基のLPをタンデムに連結し、1台の発電機を回転させて発電するタンデムコンパウンド型発電プラントとしても同様に構成することができる。
本実施例によれば、620℃〜650℃の蒸気温度条件において必要な長時間クリープ破断強度及び靭性を有する蒸気タービンケーシング等に好適であり、熱効率の高い蒸気タービン発電プラントが得られるものである。
温度650℃までの超々臨界圧蒸気タービン用ケーシングに対してオーステナイト系耐熱鋳鋼に代わり、本発明に係る耐熱鋳鋼を使用することにより、従来同様の設計思想で製作することができ、更にオーステナイト系耐熱鋳鋼に比べ熱膨張係数が小さいので蒸気タービンの急起動が容易になると共に、熱疲労損傷を受け難いなどの利点がある。
図15は、蒸気温度620℃、600MW蒸気タービン発電プラントに用いた高中圧一体型蒸気タービンの断面図である。本実施例は、タンデムコンパウンドダブルフロー型、LPにおける最終段翼長が43インチであり、高中圧一体型蒸気タービン(HP・IP)及びLP1台(C)又は2台(D)で3000r/minの回転数を有し、高温部においては表に示す主な材料によって構成される。高圧部(HP)の蒸気温度は600℃、250kgf/cmの圧力であり、中圧部(IP)の蒸気温度は600℃に再熱器によって加熱され、45〜65kgf/cmの圧力で運転される。低圧部(LP)には、蒸気温度400℃の蒸気が入り、100℃以下、722mmHgの真空で復水器に送られる。
(HP・IP)は、高圧側蒸気タービンが内部ケーシング18とその外側の外部ケーシング19及び中圧側蒸気タービンが内部ケーシング21とその外側の外部ケーシング22を有し、これらのケーシング内に高圧側の高圧動翼16及び中圧動翼17を植設した高中圧ロータシャフト23が設けられる。前述の高温高圧の蒸気は前述のボイラによって得られ、主蒸気管を通って、主蒸気入℃を構成するフランジ、エルボ25より主蒸気入℃28を通り、ノズルボックス38より初段の動翼に導かれる。動翼は図中左側の高圧側に8段及び(図中右側約半分の)中圧側に6段設けられる。これらの動翼に対応して各々静翼が設けられる。動翼は鞍型又はゲタ型、ダブティル型式、ダブルティノンを有する。更に、(HP・IP)には後述する主蒸気止め弁及び蒸気加減弁が接続される。
本実施例においては、(HP・IP)の外部ケーシング19、22、内部ケーシング18、21、後述する主蒸気止め弁ケーシング及び蒸気加減弁ケーシングとして、実施例1の表1に記載のNo.4の鋳鋼を用い、実施例2と同様に、目標組成とする合金原料を電気炉で50トン溶解し、真空取鍋精錬後、砂型鋳型に鋳込み、同様の熱処理を行った。
本実施例においても、全焼戻しマルテンサイト組織を有し、この試作ケーシングを調査した結果、620℃、25MPA高温高圧タービンケーシングに要求される特性(620℃、10h強度≧98MPA、室温衝撃吸収エネルギ≧29.4J)を満足すると共に、前述の溶接割れ試験において割れのないものであった。
本実施例によれば、前述のように、620℃クリープ破断強度及び室温靭性の高いフェライト系耐熱鋳鋼が得られるので、温度650℃までの超々臨界圧蒸気タービン用ケーシングに用いることができる。
温度650℃までの超々臨界圧蒸気タービン用ケーシングに対してオーステナイト系耐熱鋳鋼に代わり、本発明に係る耐熱鋳鋼を使用することにより、従来同様の設計思想で製作することができ、更にオーステナイト系耐熱鋳鋼に比べ熱膨張係数が小さいので蒸気タービンの急起動が容易になると共に、熱疲労損傷を受け難いなどの利点がある。
更に、本実施例の蒸気タービン発電プラントにおいて、低圧蒸気タービン(LP)は1基又は2基タンデムに結合され、実施例2とほぼ同じ構造を有し、各々の最終段動翼は左右に8段あり、左右ほぼ対称になっており、出力1050MW級の発電できるものである。又、最終段動翼の翼部長さは43インチあり、前述と同様の12%Cr鋼が使用され、低圧ロータシャフト、最終段以外の動翼及び静翼、内外部ケーシング材も同様である。
翼部長さが43インチである長翼の高速蒸気が突き当たる翼部には、蒸気中の水滴によるエロージョンを防止するためのCo基合金のステライト板を溶接で接合したエロージョンシールドが設けられる。
43インチ長翼は、エレクトロスラグ再溶解法により実施例2と同様に溶製し、鍛造熱・処理が行なわれ、その室温の引張強さが120kgf/mm以上、より好ましくは、引張強さ128.5kgf/mm以上、20℃Vノッチシャルピー衝撃値4kgf−m/cm以上を有する全焼戻しマルテンサイト組織を有するものである。
本実施例によれば、620℃〜650℃の蒸気温度条件において必要な長時間クリープ破断強度及び靭性を有する蒸気タービンケーシング等に好適であり、又、熱効率の高い蒸気タービン発電プラントが得られるものである。
図16は蒸気タービン発電プラントの主蒸気止め弁及び蒸気加減弁が一体に形成された断面図である。本実施例においては、実施例2及び3の蒸気タービン発電プラントにおいて高圧蒸気タービン又は高中圧一体型蒸気タービンにボイラから送られる主蒸気は主蒸気入り口34から主蒸気止め弁32に供給され、蒸気加減弁33によって蒸気出口35においてその供給量の加減を行うものである。
本実施例においては、主蒸気止め弁ケーシング及び蒸気加減弁ケーシングとして、実施例1の表1に記載のNo.4の鋳鋼を用い、目標組成とする合金原料を電気炉で溶解し、真空取鍋精錬後、砂型鋳型に鋳込み、実施例2と同様の熱処理及び溶接割れ試験を行った。
その結果、620℃、25MPA高温高圧タービンケーシングに要求される特性(620℃、10h強度≧98MPA、室温衝撃吸収エネルギ≧29.4J)を満足すると共に、前述の溶接割れ試験において割れのないものであった。
本実施例によれば、前述のように、620℃クリープ破断強度及び室温靭性の高いフェライト系耐熱鋳鋼が得られるので、温度650℃までの超々臨界圧蒸気タービンの主蒸気止め弁ケーシング及び蒸気加減弁ケーシングに用いることができ、前述と同様の効果を有するものである。
W添加量と10万時間クリープ破断強さの関係を示す線図である。 W添加量と衝撃吸収エネルギの関係を示す線図である。 Co添加量と10万時間クリープ破断強さの関係を示す線図である。 Co添加量と衝撃吸収エネルギの関係を示す線図である。 W/(Mo+0.5W)と10万時間クリープ破断強さの関係を示す線図である。 W/(Mo+0.5W)と衝撃吸収エネルギの関係の関係を示す線図である。 Co/Wと10万時間クリープ破断強さの関係を示す図である。 Co/Wと衝撃吸収エネルギの関係を示す線図である。 W/(Mo+0.5W)とCo/Wの関係を示す線図である。 縦軸の衝撃吸収エネルギと横軸のクリープ破断強さとの関係を示す線図である。 縦軸のクリープ破断強さと横軸の衝撃吸収エネルギとの関係を示す線図である。 溶接割れ試験片の構造図である。 本発明に係る高圧蒸気タービンの断面構造図である。 本発明に係る中圧蒸気タービンの断面図である。 本発明に係る高中圧一体型蒸気タービンの断面図である。 本発明に係る主蒸気止め弁及び主蒸気加減弁の断面図である。
符号の説明
16…高圧動翼、17…中圧動翼、18…高圧内部ケーシング、19…高圧外部ケーシング、20…高圧ロータシャフト、21…中圧内部ケーシング、22…中圧外部ケーシング、23…高中圧一体型ロータシャフト、24…中圧ロータシャフト、25…フランジ,エルボ、27…軸受け、28…主蒸気入口、29…再熱蒸気入口、30…高圧蒸気出口、31…気筒連絡管、32…主蒸気止め弁、33…蒸気加減弁、34…主蒸気入口、35…蒸気出口、38…ノズルボックス。

Claims (17)

  1. 質量で、C0.06〜0.16%、Si0.1〜1%、Mn0.1〜1%、Cr8〜12%、Ni0.1〜1.0%、Mo0.7%以下、W1.9〜3.0%、V0.05〜0.3%、Nb、Ta及びZrの1種以上の合計量が0.01〜0.15%、Co0.1〜2%、N0.01〜0.08%、B0.0005〜0.010%、Al0.0005〜0.04%、O0.02%以下を含有し、残部がFe及び不可避的不純物よりなることを特徴とする高強度耐熱鋳鋼。
  2. 請求項1において、質量で、Al0.0005〜0.04%及びO0.02%以下であることを特徴とする高強度耐熱鋳鋼。
  3. 請求項1又は2において、[W/(Mo+0.5W)]と(Co/W)との関係によって表される直交座標において、座標点A(1.1、0.90)、座標点B(1.5、0.55)及び座標点C(1.8、0.55)の各点を直線で結んで得られる各直線以下の前記[W/(Mo+0.5W)]及び(Co/W)を有することを特徴とする高強度耐熱鋳鋼。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、質量で、Re1.5%以下、Nd0.5%以下及びSr1.0%以下の少なくとも1種を含有することを特徴とする高強度耐熱鋳鋼。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、620℃、10時間クリープ破断強度が98MPA以上、室温の衝撃吸収エネルギが29.4J以上であることを特徴とする高強度耐熱鋳鋼。
  6. 質量で、C0.06〜0.16%、Si0.1〜1%、Mn0.1〜1%、Cr8〜12%、Ni0.1〜1.0%、Mo0.7%以下、W1.9〜3.0%、V0.05〜0.3%、Nb、Ta及びZrの1種以上の合計量が0.01〜0.15%、Co0.1〜2%、N0.01〜0.08%及びB0.0005〜0.01%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物よりなる組成とする原料を電気炉で溶解し、真空取鍋精錬による脱ガス処理後、砂型鋳型に鋳込み成形することを特徴とする高強度耐熱鋳鋼の製造方法。
  7. 質量で、C0.06〜0.16%、Si0.1〜1%、Mn0.1〜1%、Cr8〜12%、Ni0.1〜1.0%、Mo0.7%以下、W1.9〜3.0%、V0.05〜0.3%、Nb、Ta及びZrの1種以上の合計量が0.01〜0.15%、Co0.1〜2%、N0.01〜0.08%及びB0.0005〜0.01%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物よりなる組成を有する鋳鋼を、1000〜1150℃で焼鈍後、1000〜1100℃に加熱し急冷する焼準熱処理を行い、次いで550〜750℃での一次焼戻し及び670℃〜770℃での二次焼戻しを順次行うことを特徴とする高強度耐熱鋳鋼の製造方法。
  8. 請求項6又は7において、質量で、Al0.0005〜0.04%及びO0.02%以下であることを特徴とする高強度耐熱鋳鋼の製造方法。
  9. 請求項1〜5に記載の高強度耐熱鋳鋼で構成されていることを特徴とする蒸気タービンケーシング。
  10. 請求項6〜8のいずれかに記載の高強度耐熱鋳鋼の製造方法により製造することを特徴とする蒸気タービンケーシングの製造方法。
  11. 動翼を植設したロータシャフトと、前記動翼に対応した静翼が植設され前記動翼を植設したロータシャフトを被う内部ケーシングと、該内部ケーシングを被う外部ケーシングとを有する蒸気タービンにおいて、前記内部ケーシングが請求項9に記載の蒸気タービンケーシングより成ることを特徴とする蒸気タービン。
  12. ボイラによって得られた主蒸気を蒸気タービンに対して供給と停止をコントロールする主蒸気止め弁において、該主蒸気止め弁ケーシングが請求項1〜5のいずれかに記載の高強度耐熱鋳鋼により構成されていることを特徴とする主蒸気止め弁。
  13. ボイラによって得られた主蒸気を蒸気タービンに対して供給と停止をコントロールする主蒸気止め弁の製造方法において、該主蒸気止め弁ケーシングが請求項6〜8のいずれかに記載の高強度耐熱鋳鋼の製造方法により製造することを特徴とする主蒸気止め弁の製造方法。
  14. ボイラによって得られた主蒸気を蒸気タービンに対して供給と停止をコントロールする主蒸気止め弁を介して前記主蒸気の供給量を加減する蒸気加減弁において、該蒸気加減弁ケーシングが請求項1〜5のいずれかに記載の高強度耐熱鋳鋼により構成されていることを特徴とする蒸気加減弁。
  15. ボイラによって得られた主蒸気を蒸気タービンに対して供給と停止をコントロールする主蒸気止め弁を介して前記主蒸気の供給量を加減する蒸気加減弁の製造方法において、該蒸気加減弁ケーシングが請求項6〜8のいずれかに記載の高強度耐熱鋳鋼の製造方法により製造することを特徴とする蒸気加減弁の製造方法。
  16. 高圧蒸気タービンと中圧蒸気タービン及びタンデムに2台連結された低圧蒸気タービン、又は、高中圧一体型蒸気タービン及び低圧蒸気タービンを備えた蒸気タービン発電プラントにおいて、前記高圧蒸気タービンと中圧蒸気タービン及び高中圧一体型蒸気タービンの少なくとも1つが請求項11に記載の蒸気タービンより構成されることを特徴とした蒸気タービン発電プラント。
  17. 高圧蒸気タービンと中圧蒸気タービン及びタンデムに2台連結された低圧蒸気タービン、又は、高中圧一体型蒸気タービン及び低圧蒸気タービンを備え、前記高圧蒸気タービン又は高中圧一体型蒸気タービンに対してボイラによって得られた主蒸気の供給と停止をコントロールする主蒸気止め弁及び該気止め弁を介して前記主蒸気の供給量を加減する蒸気加減弁が接続された蒸気タービン発電プラントにおいて、前記主蒸気止め弁及び蒸気加減弁の少なくとも1つが請求項12又は14に記載の主蒸気止め弁及び蒸気加減弁により構成されていることを特徴とする蒸気タービン発電プラント。
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