JP2007091178A - 信号制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 信号機器の稼働率の向上、制御内容変更に対する柔軟性、拡張性を向上する。
【解決手段】 線路の所定区間ごとに信号機4、軌道回路5、転てつ機6a,6b、及び踏切7(これらをまとめて信号機器という)が設置され、これらに内蔵された制御ユニットは通信路8を介して接続されて相互に情報交換を行う。各制御ユニットは通信路8を介して進路設定装置3に接続される。各制御ユニットは、フェールセーフな制御を行うと共に、自律的に通信路8を介して必要な情報を取捨する。各制御ユニットは、各々が収集した情報に基づいて、内蔵された制御論理に従って自律的に各信号機器を制御することができる。各信号機器は進路設定装置3に設定された情報により分散制御を行い、列車2を安全に運行させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、鉄道における信号制御システムに係り、特に、鉄道の交通システムにおいて安全性が要求される信号保安機器などを制御するための信号制御システムに関する。
従来より、鉄道関係の信号制御システムにおいては中央制御室による集中制御が一般的に行われている。つまり、従来の信号制御システムでは線路上の各現場の信号機器はそれぞれが制御論理を持っていないため、各現場の信号機器は、駅機器室などに設置された中央制御装置の制御論理による制御論理よって集中制御されている。例えば、中央制御室は、後続する列車に対しては、すぐ前方の下流区域に列車がいたら赤信号、1区域隔てた下流区域に列車がいたら黄信号、2区域以上下流に列車がいたら青信号をそれぞれ表示すると云うような制御論理で各信号機器の集中制御を行っている。また、駅機器室などに設置された中央制御装置は、複数の信号機器の連動制御、踏切制御、あるいは赤信号を検出したときに速度によってブレーキのかかり具合を変えてゆくATS−P制御などの各種機能別に制御装置が設けられているため、駅機器室に設置された複数機能の制御論理を有する中央制御装置から、それぞれの現場の同一系統の信号機器に対して各種の制御を集中的に行っている。
尚、下記の特許文献1には、列車側の装置と地上側の装置が列車検知情報を含む列車制御情報を相互に授受することによって、信頼性の高い列車制御を行うようにした列車制御装置に関する技術が開示されている。また、下記の特許文献2には、列車進入検知を高精度に行うことによって信頼性の高い列車制御を行うことができる列車制御装置の技術が開示されている。
特開平2000−16292号公報(段落番号0012〜0033、及び図1〜図3) 特開平11−255125号公報(段落番号0013〜0044、及び図1〜図4)
しかしながら、上記のような集中制御による従来の信号制御システムにおいては、駅機器室などに設置された中央制御装置の制御変更を行う場合は、一部の制御論理のみを変更しようとしても中央制御装置全体の制御論理に影響を及ぼす可能性があるため、結果的に、制御論理の設計変更に非常に手間がかかってしまうことがある。また、従来の信号制御システムにおいて改良や修復などを行うときには、中央制御装置の既存のデータをまるごと交換する必要がある。そのため、駅機器室内のごく一部の信号制御システムを変更する場合であっても、駅機器室全体の制御を停止させてデータ交換を行わなければならい。さらに、駅機器室に設置された中央制御装置に各種の制御論理が集中しているため、一部の故障によって信号制御システム全体がダウンすることがあるので、結果的には、信号制御システムの稼働率を向上させることは困難である。また、従来のような集中制御による信号制御システムでは中央制御装置を部分的に動作させることができないため、信号制御システム全体が完成しない限りその信号制御システムの使用を開始することはできない。つまり、従来の信号制御システムによる集中制御では、信号制御システムの既存のハードウエア構成やソフトウエア構成を大幅に変更しないで信号機器側の処理要求の質的量的な変化に適応することができない。言い換えれば、従来の集中制御による信号制御システムはスケーラビリティ(質的量的な柔軟性)に欠けるなどの問題がある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、駅機器室における信号機器の稼働率の向上、信号機器の制御内容の変更に対する柔軟性、さらには信号機器の拡張性の向上を実現できる信号制御システムを提供することを目的とする。
本発明の信号制御システムは、上記の目的を達成するために創案されたものであり、軌道に設置された信号機器を制御することによりその軌道を走行する列車の進路制御を行う信号制御システムであって、通信路を介して外部機器と情報交換を行いながら自己に必要な信号情報を取得し、あらかじめ定義された制御論理に基づいて、自律的に信号灯を制御して列車の進路制御を行う進路制御手段と、通信路を介して外部機器と情報交換を行いながら列車の位置情報を取得し、あらかじめ定義された制御論理に基づいて、自律的に区分進路の制御を行う区分進路制御手段とを備えている。そして、進路制御手段と区分進路制御手段が、それぞれ情報交換を行いながら自己を制御する分散制御を実行することにより、外部から入力された進路設定情報に基づいて列車の進路制御を行うことを特徴とする。
本発明の信号制御システムによれば、軌道上(例えば線路上)の所定の区間に設置された進路制御手段(例えば、信号機)と区分進路制御手段(例えば、軌道回路)が、それぞれ情報交換を行いながら自己が定めた制御論理に従って分散制御を行っている。これによって、従来の信号制御システムのように中央制御室による集中制御を行わなくても、各線路区間に設置された信号機器を制御して列車の進路制御を適正に行うことができる。つまり、本発明によって分散制御型信号制御システムを実現することができる。尚、区分進路制御手段は、走行する列車の両側車輪によって線路を短絡させて列車の位置を検出する軌道回路でなくても、列車の存在を検出できるような各種のセンサであってもよい。
また、本発明の信号制御システムは、上記発明の構成に加えて、さらに、通信路を介して外部機器と情報交換を行いながら自己に必要な信号情報を取得し、あらかじめ定義された制御論理に基づいて、自律的に進路の転換及び転換された進路状態の鎖錠を行う進路変更手段を備えている。そして、進路変更手段が、進路制御手段及び区分進路制御手段とそれぞれ情報交換を行いながら自己を制御する分散制御を実行することにより、外部から入力された進路設定情報に基づいて列車の進路制御を行うことを特徴とする。
本発明の信号制御システムによれば、線路上の所定の区間に設置された進路制御手段(例えば、信号機)、区分進路制御手段(例えば、軌道回路)、及び進路変更手段(例えば、転てつ機)が、それぞれ情報交換を行いながら自己が定めた制御論理に従って分散制御を行っている。これによって、従来の信号制御システムのように中央制御室による集中制御を行わなくても、各線路区間に設置された信号機器を制御して列車の進路制御を適正に行うことができる。つまり、本発明の信号制御システムによって、直線軌道のみならず、分岐軌道においても進路変更手段(例えば、転てつ機)によって適正に進路制御を行うことができる。
また、本発明の信号制御システムは、上記発明の構成に加えて、さらに、通信路を介して外部機器と情報交換を行いながら自己に必要な信号情報を取得し、あらかじめ定義された制御論理に基づいて、自律的に列車が所定の区間に進入したときに警報制御及び遮断器の制御を行う道路遮断手段を備えている。そして、道路遮断手段が、進路制御手段、区分進路制御手段、及び進路変更手段とそれぞれ情報交換を行いながら自己を制御する分散制御を実行することにより、外部から入力された進路設定情報に基づいて列車の進路制御を行うことを特徴とする。
本発明の信号制御システムによれば、線路上の所定の区間に設置された進路制御手段(例えば、信号機)、区分進路制御手段(例えば、軌道回路)、進路変更手段(例えば、転てつ機)、及び道路遮断手段(例えば、踏切)が、それぞれ情報交換を行いながら自己が定めた制御論理に従って分散制御を行っている。これによって、従来の信号制御システムのように中央制御室による集中制御を行わなくても、各線路区間に設置された信号機器を制御して列車の進路制御を適正に行うことができる。このとき、踏切制御を行いながら適正に進路制御を行うことができる。つまり、本発明による分散制御型信号制御システムによれば、現場の信号機、転てつ機、軌道回路、踏切などの各種信号機器が、それぞれ通信路を介して相互に接続されてお互いに情報交換を行っている。このとき、それぞれの信号機器は自律的に通信路を介して自己に必要な情報を収拾しながら、取得した情報に基づいて、あらかじめ定義された論理に従って自律的にそれぞれの信号機器の分散制御を行って適正に進路制御を実行している。
また、本発明の信号制御システムは、上記発明の構成において、進路制御手段、区分進路制御手段、進路変更手段、及び道路遮断手段は、列車があらかじめ設定された最小区間を最高速度で走行したときに、その列車が最小区間に存在している時間以内にサンプリングされたデータのサンプリング周期に基づいて情報交換を行うことを特徴とする。
本発明の信号制御システムによれば、一列車に起因する最小状態変化のデータをサンプリングする時間間隔(つまり、データのサンプリング周期)より短い時間間隔で進路制御手段、区分進路制御手段、進路変更手段、及び道路遮断手段の各信号機器へデータ伝送すれば、データの伝送遅延に起因する状態変化順序の逆転現象は発生しないので適正に分散制御を行うことができる。このようなデータ伝送の制約条件を満たすための情報交換手段として、例えば、光ファイバ−による光通信ネットワークなどを利用すれば、複数の情報を状態変化の順序通りに伝達するための手段として利用することが可能であるので、本発明による分散制御型信号制御システムの実現性は極めて高い。
また、本発明の信号制御システムは、上記発明の構成において、進路制御手段、区分進路制御手段、進路変更手段、及び道路遮断手段が相互に授受するデータの情報は、安全側情報と危険側情報の2値の情報であることを特徴とする。
本発明の信号制御システムによれば、各信号機器が授受する情報を安全側または危険側として定義する。つまり、信号機の情報として、例えば「青」、「青黄」「黄」、「黄黄」「赤」、「全消灯」「不正点灯(全点灯など本来あり得ない点灯状態)」の7値の情報が存在し得る場合には、安全側の情報である「赤」以外の6つの情報は全て危険側の情報と見なす。このようにして、「赤」=安全側情報、それ以外=危険側情報、というような2値の情報に情報定義を行えば、フェールセーフなインタフェースを実現することができる。なお、信号機の情報として、例えば「青」「黄」「赤」「全消灯」の4値が想定される場合には、「赤」のみが安全側で赤以外の他の3値は危険側と定義するなど、いずれの場合にも停止を示す「赤」のみを安全側と定義することによってフェイルセーフを実現することができる。
また、本発明の信号制御システムは、上記発明の構成において、進路制御手段、区分進路制御手段、進路変更手段、及び道路遮断手段が授受するデータの情報に誤りがあるとき、及び授受すべきデータが存在しないときは、上記の各手段は危険側情報を受信したものと見なしてフェールセーフな制御を行うことを特徴とする。
本発明の信号制御システムによれば、上記の2値化情報の定義に基づいて、授受するデータの情報に誤りがあるときや授受すべきデータが存在しないときは各手段は危険側情報を受信したものと見なす。
また、本発明の信号制御システムは、上記発明の構成において、進路制御手段、区分進路制御手段、進路変更手段、及び道路遮断手段は、それぞれが故障したときに他の手段へ故障を波及させないことを特徴とする。つまり、本発明の信号制御システムによれば、システムを構成する各信号機器の何れかに故障が発生しても、故障した信号機器だけが速やか、かつ安全に制御を停止し、それ以外の信号機器は安全に動作を継続している。言い換えれば、本発明の分散制御型信号制御システムは、各信号機器が物理的に分散しているだけではなく、その安全性に関しても自律した存在であるので、ある信号機器の故障時に他の信号機器へ故障を波及させるおそれはない。
また、本発明の信号制御システムは、上記発明の構成において、進路制御手段、区分進路制御手段、進路変更手段、及び道路遮断手段は、それぞれ自己の手段が所有する制御論理を変更するときに他の手段の動作を停止させないことを特徴とする。つまり、本発明の信号制御システムによれば、例えば、駅機器室の設備改良や制御論理の変更に際して、システム全体を停止させることなく所望の変更を行うことができるので、信号制御システムの稼働率を一段と向上させることができる。
また、本発明の信号制御システムは、上記発明の構成において、進路制御手段、区分進路制御手段、進路変更手段、及び道路遮断手段は、それぞれ、自在にシステムへの参入及び退去が可能であることを特徴とする。つまり、本発明の信号制御システムによれば、信号機器をシステムに参入させたり退去させたりする場合、システム構成の変更を自動的かつ安全に行うことができる。
本発明の信号制御システムは、従来のような駅機器室による集中制御ではなく、各現場の信号機器が分散制御を行いながら相互に状態情報を交換しているので、列車が運行する現場の実情に合ったきめ細かな信号制御と進路制御を行うことができる。また、本発明の信号制御システムは分散制御を行っているので、従来の集中制御ように制御ユニットのごく一部に故障があるだけで駅機器室全体の制御が停止してしまうという事態を回避することができる。つまり、本発明の信号制御システムは、一部の制御ユニットの故障が駅機器室の制御システム全体のダウンにつながらないので、信号制御システムの稼働率を一段と向上させることができる。
また、本発明の信号制御システムは、駅機器室の設備の変更時に、変更に関係のある制御ユニットのみのデータを更新すればよいので、設備の変更を行う際に信号制御システム全体を停止させる必要はなくなる。したがって、システムを利用可能な状態に維持するアベイラビリティを向上させることができる。さらに、本発明の信号制御システムは、信号制御システム全体の中の一部分だけについて使用を開始することができるし、信号制御システムを稼動させながら、他の部分を稼動中の信号制御システムに追加することもできるので、例えば、大きな駅の駅機器室を制御するような信号制御システムを容易に構築することができる。また、従来の集中制御型の信号制御システムでは、駅機器室には連動装置や電子端末やATS−P装置などといった各種の制御装置が必要であったが、本発明の分散制御型の信号制御システムではこれらの制御装置は不要となるので、駅機器室のエリアを大幅に縮小することができる。これらによって駅機器室の設備のコストダウンを図ることができる。
<本発明における信号制御システムの概要>
まず、本発明における信号制御システムの理解を容易にするためにその概要について詳細に説明する。本発明の信号制御システムは、線路の所定区間ごとの信号機、軌道回路、転てつ機、踏切(以下、これらの全てまたは一部をまとめて信号機器という)が、それぞれ、制御の基本単位として制御ユニットを個別に内蔵し、各制御ユニットは通信路を介して接続されて相互に情報交換を行うように構成されている。このようにして所定区間ごとのそれぞれの信号機器が個別に制御して相互に情報交換を行うことによって信号制御システム全体の制御を行うことを、以下の実施の形態では『分散制御』ということにする。このような構成から、本発明における信号制御システムは分散制御型信号制御システムと云うことができる。
このような分散制御を行うことにより、所定区間ごとの各信号機器のコンピュータは対等な立場で相互に情報交換を行うことができるので、従来のような集中制御を行わなくても、列車の運行や停止などの列車運行制御を安全かつ正確に行うことができる。尚、本発明を実現する信号機器の最小限の構成要素は信号機と軌道回路のみでも実現できるが、以下の実施の形態では、信号機器として信号機、軌道回路、転てつ機、及び踏切を含めた構成要素で説明することにする。
<本発明における分散制御型信号制御システムの実施の形態>
次に、図面を参照しながら、本発明における分散制御型信号制御システムの実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明における分散制御型信号制御システムの概念図である。図1において、現場の一区間内には下り線路1a及び上り線路1bが敷設されて列車2が走行している。また、この一区間内の要所には、信号機4、軌道回路5、転てつ機6a,6b、及び踏切7からなる各種の信号機器が敷設されている。さらに、信号機4、軌道回路5、転てつ機6a,6b、及び踏切7はそれぞれ制御ユニットを内蔵し、各制御ユニットが通信路8を介して接続されて進路設定装置3につながっている。
このような構成によって、信号機4、軌道回路5、転てつ機6a,6b、及び踏切7の各制御ユニットは、通信路8を介して相互に情報交換を行うことができる。また、信号機4、軌道回路5、転てつ機6a,6b、及び踏切7の各制御ユニットは、フェールセーフな制御を行うと共に、自律的に、通信路8を介して自己に必要な情報の収拾を行うことができる。そして、各制御ユニットは、それぞれが収集した情報に基づいて、あらかじめ定義されていて自己に内蔵されている制御論理にしたがって自律的にそれぞれの信号機器の制御を行うことができる。このような信号制御システムの分散制御を以下の説明では『論理分散』という。
図2は、図1に示す分散制御型信号制御システムの構成を表わすブロック図である。図2において、進路設定装置3は、あらかじめ列車2の進路を設定するための進路設定手段であり、通常はパーソナルコンピュータ(以下、PCという)などを用いて進路設定を行うが、操作マンがマニュアルで進路設定を行ってもよい。この進路設定装置3によって設定された進路に基づいて、信号機4、軌道回路5、転てつ機6、及び踏切7などの各種の信号機器が分散制御され、列車2を安全かつ確実に所望の方向へ進行させたり停止させたりすることができる。
信号機4は、信号灯を制御して列車2を進行させたり停止させたりして進路制御を行う進路制御手段である。軌道回路5は、列車2の両輪の車軸によって2本の線路を短絡させることにより列車2の存在を検知して区分進路の制御を行う区分進路制御手段である。しかし、列車2の存在を検知するための区分進路制御手段は、必ずしも、2本の線路の短絡を検知するような軌道回路5でなくてもよく、例えば、列車が通過したときにその列車の存在を検知するような赤外線センサやリレー回路などの各種のセンサであってもよい。転てつ機6は、線路の進路を転換したり、進路が転換された状態に鎖錠(ロック)するための進路変更手段である。踏切7は、列車2が所定の区間に進入したときに踏切制御子7aによる列車検知情報を取得し、警報制御を行ったり遮断器を閉めたりする道路遮断手段である。
図3は、図2に示す分散制御型信号制御システムの動作の流れを示す系統図である。以下、図2に示す信号制御システムの動作を図3の流れに沿って説明する。PCなどの進路設定装置3によって列車2の進路設定を行ったり進路解除を行うと、信号機4が、進路設定装置3から受信した設定/解除の指令情報に基づいて列車2の進路制御を行う(ステップS1)。また、信号機4は、現在の状態で何れの色の信号灯を表示すべきかを制御する現示制御の指令に基づいて、該当する信号灯の表示制御を行い(ステップS2)、制御の結果、現在はどの色の信号灯が点灯しているかを示す状態情報を取得する(ステップS3)。
さらに、信号機4は、進路設定装置3で設定された進路内容を照合するための進路照査を行い(ステップS4)、列車名と方向を指定した進路の予約と進路の選別を該当する列車の軌道回路5に対して通知する(ステップS5)。これによって、軌道回路5は、該当する列車がどの位置にいるかの列車検知を行ってその位置を示す状態情報を取得し、該当する列車の区分進路の制御を行う(ステップS6)。さらに、軌道回路5は、進路のロック状態を解錠するための指令情報や、該当する列車の追跡情報や、該当する列車の位置を示す状態情報を転てつ機6へ送信する(ステップS7)。このようにして、転てつ機6は、軌道回路5から取得した転てつ制御の情報に基づいて、列車の進路を転換したり、進路が転換された状態に鎖錠(ロック)したりする(ステップS8)。
また、転てつ機6は、進路が転換・鎖錠された状態を示す状態情報を軌道回路5に返すと(ステップS9)、その状態情報は信号機4に通知され(ステップS10)、さらに、信号機4から進路設定装置3に対して、転てつ機6によるポイントの切替えの状態情報や信号機4の信号情報が応答される(ステップS11)。
尚、所定の区域内に踏切7が存在する場合は、軌道回路5から踏切7へ列車の位置を示す状態情報が通知される(ステップS12)。すると、踏切7は、列車が所定の区間に進入したことを示す列車検知の状態情報を踏切制御子7aから取得し、警報制御を行ったり遮断器を閉めたりする制御を行う(ステップS13)。そして、踏切7は、踏切の状態を示す状態情報を軌道回路5に対して通知すると(ステップS14)、踏切の状態情報は軌道回路5から信号機4へ通知され(ステップS10)、さらに、信号機4から進路設定装置3へ応答情報として返される(ステップS11)。尚、操作マンが進路設定装置3から踏切7に対して警報制御を直接行うこともできる(ステップS15)。このときも警報制御の状態情報は踏切7から進路設定装置3へ返される(ステップS16)。
次に、本発明の信号制御システムにおいて適正な分散制御を行うためのデータのサンプリング周期について説明する。本発明の信号制御システムは、指定された時間内にデータの転送を行うことができるようなタイムクリティカル性が求められていると共に、信号制御に高度な信頼性が要求されるセーフティクリティカル性が求められている。そこで、本発明の信号制御システムを分散制御の方式によって実現する場合は、リアルタイム性の確保と安全性の確保が重要な課題となる。リアルタイム性の確保の面では、制御条件の伝達遅延の防止、それに起因する状態変化の取得漏れの防止、状態変化の取得順序の逆転の防止、あるいはデータ伝送の遅延を許容範囲内に抑えること、などを考慮することが重要である。また、安全性の確保の面では、ある信号機器のPC端末の故障が他の信号機器のPC端末の故障へ波及しないようにすること、及びある信号機器のPC端末の故障が信号制御システム全体の安全性に影響を与えないようにすること、などを考慮することが重要である。
まず、リアルタイム性の確保について説明するが、ここでは、本発明の信号制御システムを在来線の構内信号制御システムに適用した場合のデータ取得の時間的要件について述べる。例えば、信号機4の制御ユニットと軌道回路5の制御ユニットといった各制御ユニット間の最小情報交換周期(つまり、データのサンプリング周期)を、一列車が引き起こす一連の進行状態のうち、最も変化間隔が短い状態の短小軌道回路(短小セクション)上をその列車が最高速度で通過する場合について求める。
図4は、本発明の信号制御システムを実現させるために列車が短小軌道回路(短小セクション)を通過する状態をモデル化して示した概念図である。従って、図4を参照しながらデータのサンプリング周期を求める。図4に示すように、長さが10.5mの列車11が、20mの短小セクションである第1セクションと20mより長い第2セクションを通過するとき、第1制御ユニット12が第1セクション(短小セクション)の状態情報を取得し、第2制御ユニット13が第2セクションの状態情報を取得する。そして、取得された各状態情報はネットワークスイッチ14を介して進路制御装置15へ送信される。
ここで、列車11の通行現場の制御ユニットにおいて発生した状態情報の変化の伝送漏れを制御ユニット12と制御ユニット13との間で発生させないための情報交換周期(データのサンプリング周期)を求める。列車11の通過速度を160km/h、第1セクション(短小セクション)の長さを20m、列車11の有効短絡長(つまり、車軸間の距離で示される列車の長さ)を10.5mとすると、第1セクション(短小セクション)上に車軸が存在する時間T1は次の式(1)によって求められる。
T1=〔20(m)+10.5(m)〕÷160(km/h)×1000(m)÷3600(s)≒690(ms) (1)
つまり、列車11の一部でも第1セクション(短小セクション)に存在している時間においてはデータのサンプリングを行うために、第1セクション(短小セクション)の20mに列車の有効短絡長(車軸間の距離)の10.5mを加算した区間についてサンプリング周期を求める。これは、列車11が少しでも第1セクション(短小セクション)に入ったらいち早くデータのサンプリングを開始することによって、データの検出を出来るだけ早く行うようにするためである。さらに、第1セクション(短小セクション)の状態変化時に過渡的に状態が不定となることが予想される時間(例えば、100ms程度)を上記の式(1)の計算結果から差し引いて、実際に伝送漏れの発生しない情報交換周期(データのサンプリング周期)を590msとする。
次に、列車11が通過する複数の通行現場の制御ユニットにおいて発生した状態変化の順序狂いを発生させないためのデータの伝送周期を求める。この場合は、第1セクション(短小セクション)上に列車11の前輪車軸がさしかかった後、第2セクション上に前輪車軸がさしかかるまでの最小時分T2を次の式(2)によって求める。
T2=20(m)÷160k(m/h)×1000(m)÷3600(s)=450(ms) (2)
さらに、前述の式(1)の場合と同様に、第1セクション(短小セクション)の状態変化時に過渡的に状態が不定となることが予想される時間(例えば、100ms程度)を差し引いて、実際に状態変化の順序狂いを発生させないためのデータの伝送周期を350msとする。
つまり、式(1)で求めたように、列車11が少しでも第1セクション(短小セクション)にさしかかったらいち早くデータの検出を行うようにして出来るだけ早い検出を行う必要があるが、一方では、式(2)で求めたように、情報伝達の逆転現象を発生させないためには、第1セクション(短小セクション)に列車11の前輪車軸が存在した瞬間から前輪車軸が第2セクションにさしかかる直前までの時間(つまり、列車11が第1セクションを占有している時間内)に列車11の状態変化の情報を次の制御ユニット(つまり、第2制御ユニット13)に伝達する必要がある。このようなことから、上記の2つのの計算結果より、最小情報交換周期(データのサンプリング周期)は式(2)で計算した結果による350ms以下と決定する。尚、上記の例では、列車11の状態変化時に過渡的に状態が不定となることが予想される時間を100msとしたが、上記の式(1)や式(2)で求めた時間に対して1割とか2割の時間を安全係数として差し引いた値を最小情報交換周期(データのサンプリング周期)としてもよい。
次に、最大許容遅延時分について説明する。図5は、本発明の信号制御システムを実現させるために各制御ユニットへの情報伝達をモデル化して示した概念図である。図5に示すモデル図において、Aネットワーク21とBネットワーク22がネットワークスイッチ23を経由して進路制御装置24に接続されている。また、Aネットワーク21にはAネットワークスイッチ25を介して第1制御ユニット27と第2制御ユニット28が接続され、Bネットワーク22にはBネットワークスイッチ26を介して第3制御ユニット29と第4制御ユニット30が接続されている。
図5の破線矢印で示すように、第1制御ユニット27、第2制御ユニット28、及び第3制御ユニット29で発生した列車の状態情報を第2制御ユニット28で使用する場合、その情報の到着順序が実際の発生順序と異なる場合には信号装置に誤動作が発生する。図5において、列車の状態情報の発生順序は第1制御ユニット27、第2制御ユニット28、第3制御ユニット29の順であり、状態情報の第2制御ユニット28への正常な到達順序は破線の矢印1、矢印2、矢印3の順である。このように、列車の状態情報の発生順序と、その情報の使用箇所(第2制御ユニット28)における到着順序に逆転現象が起こらないようにするために、以下のようにして最大許容遅延時分を定める必要がある。尚、到着順序の逆転現象とは、データの伝達遅延のために、例えば、列車が第1制御ユニット27→第2制御ユニット28→第3制御ユニット29の方向へ進行しているとき、第3制御ユニット29の状態情報が変化しても第2制御ユニット28が自己の状態情報の変化を検知できないような現象をいう。
すなわち、データの逆転現象を生じさせないための最大許容遅延時分は次の式(3)のように求める。
最大許容遅延時分=送信側制御ユニットにおける伝送待ち時分+ネットワークスイッチによる遅延時分+受信側制御ユニットにおける処理待ち時分 (3)
ここで、図5を適用して式(3)を具体的に説明すると、矢印1の伝送ルートにおいては、送信側制御ユニットは第1制御ユニット27であり、ネットワークスイッチはAネットワークスイッチ25であり、受信側制御ユニットは第2制御ユニット28である。また、矢印2の伝送ルートにおいては、送信側制御ユニット及び受信側制御ユニットは第2制御ユニット28であって、ネットワークスイッチは存在しない。さらに、矢印3の伝送ルートにおいては、送信側制御ユニットは第3制御ユニット29であり、ネットワークスイッチはAネットワークスイッチ25、Bネットワークスイッチ26、及びネットワークスイッチ23であり、受信側制御ユニットは第2制御ユニット28である。
上記の式(3)で求めた最大許容遅遅延時分が、一列車に起因する最小状態変化の時間間隔(つまり、前述の式(2)に基づいて求められたデータのサンプリング周期である350ms)より小さければ、データの伝送遅延に起因する状態変化順序の逆転現象は発生しないことになる。言い換えれば、データの最大許容遅遅延時分は、データのサンプリング周期350msより短い時間にする必要がある。これらの制約条件を満たすための情報交換手段として、例えば、光ファイバ−による光通信ネットワークなどを利用すれば、複数の情報を状態変化の順序通りに伝達するための手段として利用することが可能であるので、その実現性は極めて高いものである。
次に、分散制御による信号制御システムの安全性の確保について説明する。分散制御による信号制御システムの安全性の確保は、信号機器の各PC端末の独立性を確保することによって実現することができる。ここで、PC端末の独立性とは、あるPC端末に故障が発生しても、その故障が信号制御システム全体の故障に波及したり、信号制御システムの安全性に影響を及ぼしたりすることがない状態を確保することをいう。このようなPC端末の独立性は、各PC端末間のインタフェースをフェールセーフ化することによって実現することが可能である。つまり、フェールセーフなインタフェースは、次のような3つの方法によって実現することができる。
(1)各PC端末間で授受する情報は、危険側情報と安全側情報の2値しか持たないように情報定義を行う。つまり、信号機の情報として、例えば「青」、「青黄」「黄」、「黄黄」「赤」、「全消灯」「不正点灯」の7値の情報が存在し得る場合には、安全側の情報である「赤」以外の6つの情報は全て危険側の情報と見なす。このようにして、「赤」=安全側情報、それ以外=危険側情報、というような2値の情報に情報定義を行えば、フェールセーフなインタフェースを実現することができる。この場合は、個々のPC端末において受信すべき情報が受信できない場合についても、安全側の値(つまり、危険側情報)を受信したものとみなすことができる。
(2)個々のPC端末においては受信すべき情報の検定をフェールセーフに行う。つまり、PC端末側で行う操作にフェールセーフ対策が施されるようにソフトウェアを構成することによってフェールセーフなインタフェースを実現することができる。
(3)個々のPC端末において受信情報が誤りであると検定された場合は、その受信情報は安全側の値として取り扱う。
以上説明したように、本発明の分散制御による信号制御システムの使用環境下においては、最小情報交換周期(データのサンプリング周期)を考慮することによって情報のリアルタイム性を確保することができると共に、インタフェースのフェールセーフ化によって分散制御の安全性を確保することもできる。よって、本発明の分散制御型信号制御システムの実現によって、集中制御を行わなくても信号機器の制御を安全かつ正確に行うことができる。
次に、本発明による分散制御型信号制御システムの具体的な実施例について説明する。図6は、本発明による分散制御型信号制御システムの一例を示す複線終端駅の構内配線図である。また、図7は、図6に示す分散制御型信号制御システムのオブジェクト図であり、(a)は信号機1Rのオブジェクト、(b)は軌道回路11Tのオブジェクト、(c)は区分進路11T−R−1のオブジェクトを示している。
図6において、図の左から右へ流れる2本の太い実線及び2本の二重の実線は上り線路の流れを示し、図の右から左へ流れる2本の太い破線及び2本の二重の破線は下り線路の流れを示している。また、図の左から右へ流れる2本の太い実線は上り線路の区分進路を示し、図の左から右へ流れる2本の二重の実線は上り線路の進路を示している。同様に、図の右から左へ流れる2本の太い破線は下り線路の区分進路を示し、図の右から左へ流れる2本の二重の破線は下り線路の進路を示している。尚、以下の説明では上り線路を列車が走行する場合について説明するが、下り線路の場合は上りを下りと読みかえればよい。
また、区分進路の各部に示されている記号はそれぞれの区分進路ごとのIDを示し、1Rは信号機のIDを示し、さらに、1RA,1RBは進路のIDを示している。また、11T,12Tは軌道回路のIDを示し、11,12,13,14は転てつ機のIDを示している。
次に、図6を参照しながら図7のオブジェクト図について説明する。図7のオブジェクト図において、記号◆はその下位に位置するオブジェクトと一体不可分で動作するコンピュータ内のソフトウェアのプログラム状態を示し、記号◇はその下位に位置するオブジェクトに対して独立して動作する各コンピュータ内のソフトウェアのプログラム状態を示している。図7(a)の信号機のオブジェクトに示すように、信号機1Rは進路1RAと進路1RBを一体不可分で動作させることができるように構成されている。このとき、図6に示す進路の流れは、図7(a)のオブジェクト図に示すように、進路1RAが、区分進路AR−R−1、区分進路11T−R−1、及び区分進路1RT−R−1によって構成され、進路1RBが、区分進路AR−R−1、区分進路11T−R−2、区分進路12T−R−1、及び区分進路1RBT−R−1によって構成されている。
また、図7(b)の軌道回路のオブジェクトに示すように、軌道回路11Tは、区分進路11T−R−1、区分進路11T−R−2、及び区分進路11T−L−1を一体不可分で検知するように構成されている。つまり、軌道回路11Tの区間においては、上り線路側の直線区間の区分進路11T−R−1及び上り側の分岐区間の区分進路11T−R−2を検知すると共に下り線路側の分岐区間の区分進路11T−L−1を検知して、上り列車が上り線路を直線ルートまたは分岐ルートで安全に進行できる状態を確保しておく。このとき、下り線路側の区分進路11T−L−1を検知することによって上り線路側のルートが確保されるようにしておく必要がある。さらに、図7(c)の区分進路のオブジェクトに示すように、区分進路11T−R−1は、転てつ機11及び転てつ機12をそれぞれ独立して制御するように構成されている。
次に、列車が上り線路の進路1RAを進行するときの分散制御の動作の流れを説明する。図8は、図6における進路1RAにおいて分散制御を行うときの設定シーケンスを示す図である。従って、図6及び図7を参照しながら、図8のシーケンスの流れを説明する。
まず、図1に示す進路設定装置3によって列車の進路設定を行うと、その進路設定情報は信号機1Rへ送信される(ステップS21)。すると、信号機1Rは自己の信号灯の点灯状態をチェックして受信した進路設定情報に応じた信号灯の点灯制御を行うと共に、進路設定情報に合致した進路選別を行う(ステップS22)。さらに、信号機1Rは進路1RAに対して進路の予約を行う(ステップS23)。これによって、進路1RAは、区分進路AR−R−1に対して進路の予約を行う(ステップS24)。すると、区分進路AR−R−1は、自己の区分進路の照査、及び必要に応じて区分進路の状態更新を行うなど、自己の区分進路の状態チェックを行う(ステップS25)。そして、区分進路AR−R−1は、予約結果を進路1RAに対して通知する(ステップS26)。
同様にして、進路1RAは、区分進路11T−R−1に対して進路の予約を行う(ステップS27)。すると、区分進路11T−R−1は、自己の区分進路の照査、及び必要に応じて区分進路の状態更新を行うなど、自己の区分進路の状態チェックを行う(ステップS28)。そして、区分進路11T−R−1は、予約結果を進路1RAに対して通知する(ステップS29)。さらに、進路1RAは、区分進路1RAT−R−1に対して進路の予約を行う(ステップS30)。すると、区分進路1RAT−R−1は、自己の区分進路の照査、及び必要に応じて区分進路の状態更新を行うなど、自己の区分進路の状態チェックを行う(ステップS31)。そして、区分進路1RAT−R−1は、予約結果を進路1RAに対して通知する(ステップS32)。
次に、区分進路11T−R−1は、直線ルートと分岐ルートがあるので、まず、転てつ機11に対して予約を行う(ステップS33)。すると、転てつ機11は、自己の転てつ機の状態の照査・転換・鎖錠などの自己チェックを行い(ステップS34)、予約結果を区分進路11T−R−1に対して通知する(ステップS35)。さらに、区分進路11T−R−1は、転てつ機13に対して予約を行う(ステップS36)。すると、転てつ機13は、自己の転てつ機の状態の照査・転換・鎖錠などの自己チェックを行い(ステップS37)、予約結果を区分進路11T−R−1に対して通知する(ステップS38)。
これによって、区分進路11T−R−1は、転てつ機11からの予約結果と転てつ機13からの予約結果をまとめて進路1RAに対して通知する(ステップS39)。すると、進路1RAは、区分進路11T−R−1から受信した予約結果に基づいて状態更新を行うと共に(ステップS40)、予約結果を信号機1Rに対して通知する(ステップS41)。すると、信号機1Rは、受信した予約結果に基づいて信号灯の点灯制御を行い(ステップS42)、さらに、設定結果を進路設定装置に対して通知する(ステップS43)。このようにして進路1RAの直線ルートの設定を行うことができる。また、進路1RBの分岐ルートの設定についても同様の手順で行うことができる。さらに、下りの進路についても上記と同様の手順によって設定することができる。
以上説明したように、本発明による分散制御型の信号制御システムによれば、現場の信号機、転てつ機、軌道回路、踏切などの各信号機器は、それぞれにフェールセーフな制御ユニットを内蔵している。そして、それらの制御ユニットは通信路を介して相互に接続されてお互いに情報交換を行っている。このとき、各制御ユニットは、それぞれ自律的に通信路を介して自身に必要な情報を収拾しながら、取得した情報に基づいて、あらかじめ定義された制御論理に従って自律的にそれぞれの信号機器の分散制御を行っている。つまり、本発明の信号制御システムは論理分散型の信号制御システムとも云える。
このような分散制御型の信号制御システムを実現するためには、各信号機器を制御する論理を自律したオブジェクト(つまり、ソフトウェアモジュール)として分離抽出する。そして、分離抽出したオブジェクトを各信号機器に内蔵された制御ユニット上で動作するプログラムとして実装する。しかも、それぞれのオブジェクトは、他の信号機器に内蔵された制御ユニットに実装されたオブジェクトと伝送路を介して自身の状態情報を相互に交換する。このとき、各制御ユニットのオブジェクトは、自身が関連を持つ全てのオブジェクトの状態情報を収集し、その状態情報に基づいて自己の信号機器の制御を行う。尚、制御論理はそれぞれのオブジェクトの中で定義されているものとする。
また、本発明による分散制御型の信号制御システムによれば、例えば、駅構内の連動制御や信号灯制御や踏切制御、あるいはATS−P制御などを1つのシステムにシステム統合することができる。つまり、本発明の信号制御システムは、連動制御、信号灯制御、構内踏切制御、ATS−P制御などを各信号機器単位で抽出し、それぞれのオブジェクトに実装することによって実現することができる。
また、本発明による分散制御型の信号制御システムによれば、システムを構成する制御ユニットの一部に故障が発生しても、故障した制御ユニットだけが速やかかつ安全に制御を停止し、それ以外の制御ユニットは安全に動作を継続させることができる。つまり、本発明の信号制御システムは、劣化機器を切り離して安全動作を継続させる“Graceful Degradation”な信号制御システムを構築することができる。
つまり、本発明の信号制御システムにおいては、各制御ユニットは、物理的に分散しているだけでなく、その安全性に関して自律した存在である。言い換えれば、自己の制御ユニットが故障したときに自己の信号機器を安全側に固定させることができるだけではなく、自己の制御ユニットの故障が他の制御ユニットに対して危険側に波及しないことを保証するように構成されている。このような保証は、オブジェクト間のインターフェースを次のように規定することによって実現することができる。つまり、オブジェクト間で交換する情報は、全て安全な値と危険な値の2値に分類する。このとき、各オブジェクトは、情報交換を行う相手のオブジェクトが存在しないか、故障か、受信した情報が不良であるときに、それらの情報を自身のオブジェクトだけで判断する機能を備えている。また、各オブジェクトは、自己の信号機器の制御に必要な受信データに不良があった場合には、その不良データが自己に影響する範囲のみを安全側に制御するような機能を備えている。
また、本発明による分散制御型の信号制御システムによれば、例えば、駅構内の設備改良や制御論理の変更に際しても、信号制御システム全体を停止させることなく所望の制御論理の変更を行うことができる。このようなことから、本発明の信号制御システムは活線挿抜を行うことができるとも云える。さらに、本発明による分散制御型の信号制御システムによれば、個々の信号機器を信号制御システムに参入させたり退去させたりするに当って、信号制御システムの構成の変更を自動的、かつ安全に行うことができる。このようなことから、本発明の信号制御システムは、周辺機器をPCに接続したり拡張パーツを組み込んだりしたときに、何の操作も行わずに使用可能な状態にすることができるプラグアンドプレイ型の信号制御システムであると云える。
本発明における分散制御型信号制御システムの概念図である。 図1に示す分散制御型信号制御システムの構成を表わすブロック図である。 図2に示す分散制御型信号制御システムの動作の流れを示す系統図である。 本発明の信号制御システムを実現させるために列車が短小軌道回路(短小セクション)を通過する状態をモデル化して示した概念図である。 本発明の信号制御システムを実現させるために各制御ユニットへの情報伝達をモデル化して示した概念図である。 本発明による分散制御型信号制御システムの一例を示す複線終端駅の構内配線図である。 図6に示す分散制御型信号制御システムのオブジェクト図であり、(a)は信号機1Rのオブジェクト、(b)は軌道回路11Tのオブジェクト、(c)は区分進路11T−R−1のオブジェクトを示す。 図6における進路1RAにおいて分散制御を行うときの設定シーケンスを示す図である。
符号の説明
1a 下り線路 1b 上り線路 2,11 列車
3 進路設定装置(進路設定手段) 4 信号機(進路制御手段)
5 軌道回路(区分進路制御手段) 6a,6b 転てつ機(進路変更手段)
7 踏切(道路遮断手段) 7a 踏切制御子
8 通信路 12,27 第1制御ユニット
13,28 第2制御ユニット 14,23 ネットワークスイッチ
15,24 進路制御装置 21 Aネットワーク
22 Bネットワーク 25 Aネットワークスイッチ
26 Bネットワークスイッチ 29 第3制御ユニット
30 第4制御ユニット

Claims (9)

  1. 軌道に設置された信号機器を制御することにより前記軌道を走行する列車の進路制御を行う信号制御システムであって、
    通信路を介して外部機器と情報交換を行いながら自己に必要な信号情報を取得し、あらかじめ定義された制御論理に基づいて、自律的に信号灯を制御して前記列車の進路制御を行う進路制御手段と、
    前記通信路を介して外部機器と情報交換を行いながら前記列車の位置情報を取得し、あらかじめ定義された制御論理に基づいて、自律的に区分進路の制御を行う区分進路制御手段とを備え、
    前記進路制御手段と前記区分進路制御手段が、それぞれ情報交換を行いながら自己を制御する分散制御を実行することにより、外部から入力された進路設定情報に基づいて前記列車の進路制御を行うことを特徴とする信号制御システム。
  2. さらに、前記通信路を介して外部機器と情報交換を行いながら自己に必要な信号情報を取得し、あらかじめ定義された制御論理に基づいて、自律的に前記進路の転換及び転換された進路状態の鎖錠を行う進路変更手段を備え、
    前記進路変更手段が、前記進路制御手段及び前記区分進路制御手段とそれぞれ情報交換を行いながら自己を制御する分散制御を実行することにより、外部から入力された進路設定情報に基づいて前記列車の進路制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の信号制御システム。
  3. さらに、前記通信路を介して外部機器と情報交換を行いながら自己に必要な信号情報を取得し、あらかじめ定義された制御論理に基づいて、自律的に前記列車が所定の区間に進入したときに警報制御及び遮断器の制御を行う道路遮断手段を備え、
    前記道路遮断手段が、前記進路制御手段、前記区分進路制御手段、及び前記進路変更手段とそれぞれ情報交換を行いながら自己を制御する分散制御を実行することにより、外部から入力された進路設定情報に基づいて前記列車の進路制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の信号制御システム。
  4. 前記進路制御手段、前記区分進路制御手段、前記進路変更手段、及び前記道路遮断手段は、前記列車があらかじめ設定された最小区間を最高速度で走行したときに、その列車が前記最小区間に存在している時間以内にサンプリングされたデータのサンプリング周期に基づいて情報交換を行うことを特徴とする請求項3に記載の信号制御システム。
  5. 前記進路制御手段、前記区分進路制御手段、前記進路変更手段、及び前記道路遮断手段が相互に授受するデータの情報は、安全側情報と危険側情報の2値の情報であることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の信号制御システム。
  6. 前記進路制御手段、前記区分進路制御手段、前記進路変更手段、及び前記道路遮断手段が授受するデータの情報に誤りがあるとき、及び授受すべきデータが存在しないときは、前記各手段は前記危険側情報を受信したものと見なしてフェールセーフな制御を行うことを特徴とする請求項5に記載の信号制御システム。
  7. 前記進路制御手段、前記区分進路制御手段、前記進路変更手段、及び前記道路遮断手段は、それぞれが故障したときに他の手段へ故障を波及させないことを特徴とする請求項3乃至請求項6の何れかに記載の信号制御システム。
  8. 前記進路制御手段、前記区分進路制御手段、前記進路変更手段、及び前記道路遮断手段は、それぞれ自己の手段が所有する制御論理を変更するときに他の手段の動作を停止させないことを特徴とする請求項3乃至請求項7の何れかに記載の信号制御システム。
  9. 前記進路制御手段、前記区分進路制御手段、前記進路変更手段、及び前記道路遮断手段は、それぞれ、自在にシステムへの参入及び退去が可能であることを特徴とする請求項3乃至請求項7の何れかに記載の信号制御システム。

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