JP2007090769A - ガラス型の製造方法およびアクリル系樹脂板の製造方法 - Google Patents

ガラス型の製造方法およびアクリル系樹脂板の製造方法 Download PDF

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順一 池野
Masaki Wakabayashi
正毅 若林
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浩三 井田
Masao Inoue
雅勇 井上
Akimitsu Okita
明光 沖田
Tomoya Yoshimura
朋也 吉村
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Abstract

【課題】 簡易に表面に微小凹部が形成されたガラス型を製造できる方法、および表面に微小凹凸が形状再現性よく形成されたアクリル系樹脂板を製造できる方法を提供する。
【解決手段】 ガラス基材の表面に金属膜を形成する工程と、該金属膜表面にパルス発振レーザ光を照射して、ガラス基材表面に複数の微小凹部を形成する工程と、複数の微小凹部が形成されたガラス基材を、エッチング処理する工程とを有するガラス型の製造方法;および、間隔をあけて配置された2つの型の間の空隙に、アクリル系重合性混合物を注入し、重合硬化させる際に、前記型の少なくとも一方として、本発明のガラス型の製造方法により製造されたガラス型を用い、該ガラス型の微小凹部とアクリル系重合性混合物とが接するようにガラス型を配置するアクリル系樹脂板の製造方法。
【選択図】 図2

Description

本発明は、表面に微小凹部が形成されたガラス型の製造方法、および表面に微小凸部が形成されたアクリル系樹脂板の製造方法に関する。
表面にサブミクロンオーダーの微小凹凸を有する樹脂板は、光学的な機能性を発現するため、様々な用途に使用されている。例えば、ピッチが5〜50μm、平均粗さRaが0.1〜0.5μm程度の微小凹凸を有するアクリル系樹脂板は、反射光による映り込みを低減させ、かつ透過率が高く、かつ解像度も良好であるため、ノングレア性能を有するディスプレイ用銘板として使用されている。
表面に微小凹凸を有する樹脂板の製造方法としては、2枚のガラス型の間に樹脂シラップを注入し、加熱硬化させる際に、ガラス型の少なくとも一方として、表面に微小凹凸が形成されたガラス型を用いる方法が挙げられる。
微小凹凸を有するガラス型の製造方法としては、ガラス表面をブラスト処理した後、エッチング処理する方法が知られている。しかし、この方法は、形状再現性が得にくく、形状の正確な制御も困難であるという問題がある。
特許文献1には、流動性物質を透明材料の裏面に接触させ、透明材料の表面からレーザーを照射して表面微細加工を施して作製した透明材料を金型として用い、高分子材料を加熱して流動化状態として熱エンボス加工を行うことにより成型品を得る高分子材料の成型加工方法が提案されている。
しかし、該方法では、金型を作製する際に、透明材料に流動性物質を接触させるために、流動性物質を保持する容器が必要となり、流動性物質が扱いにくく、金型の作製効率が悪いという問題がある。
特開2004−168016号公報
本発明の目的は、流動性物質を使用することなく、簡易に表面に微小凹部が形成されたガラス型を製造できる方法、および表面に微小凸部が形状再現性よく形成されたアクリル系樹脂板を製造できる方法を提供することにある。
本発明のガラス型の製造方法は、ガラス基材の表面に金属膜を形成する工程と、該金属膜表面にパルス発振レーザ光を照射して、ガラス基材表面に複数の微小凹部を形成する工程と、複数の微小凹部が形成されたガラス基材をエッチング処理する工程とを有することを特徴とする。
エッチング処理後のガラス基材における、微小凹部の平均直径は、5〜50μmであり、平均深さは、0.1〜0.5μmであり、隣り合う微小凹部の平均間隔は、5〜50μmであることが好ましい。
本発明のアクリル系樹脂板の製造方法は、間隔をあけて配置された2つの型の間の空隙に、アクリル系重合性混合物を注入し、重合硬化させるアクリル系樹脂板の製造方法において、前記型の少なくとも一方が、本発明のガラス型の製造方法により製造されたガラス型であり、該ガラス型の微小凹部とアクリル系重合性混合物とが接するように、ガラス型が配置されていることを特徴とする。
本発明のガラス型の製造方法によれば、流動性物質を使用することなく、簡易に表面に微小凹部が形成されたガラス型を製造できる。
本発明のアクリル系樹脂板の製造方法によれば、表面に微小凸部が形状再現性よく形成されたアクリル系樹脂板を製造できる。
<ガラス型の製造方法>
本発明のガラス型の製造方法は、ガラス基材の表面に金属膜を形成する工程(以下、金属膜形成工程と記す。)と、該金属膜表面にパルス発振レーザ光を照射して、ガラス基材表面に複数の微小凹部を形成する工程(以下、レーザ光照射工程と記す。)と、複数の微小凹部が形成されたガラス基材を、エッチング処理する工程(以下、エッチング処理工程と記す。)とを有する方法である。
(金属膜形成工程)
ガラス基材の表面に金属膜を形成する方法としては、公知のスパッタ法、真空蒸着法、コーティング法等が挙げられる。
ガラス基材としては、特に制限はなく、一般に入手できる多成分系ガラス、光学ガラス等が挙げられる。なお、レーザ光を吸収する金属、炭素等の不純物を含むガラスは、微小凹部の形状品質を低下させる場合があるため、ガラス基材としては、不純物濃度の低いガラス(例えば、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス)が好ましい。また、半導体製造用の高純度のものを比較的容易に入手できることから、石英ガラスが特に好ましい。また、アクリル系樹脂板を製造する際、アクリル系重合性混合物を光重合により硬化する場合は、ガラス基材としては、紫外線または電子線を透過できるガラスが好ましい。
金属膜は、紫外光から可視光領域の光を吸収する金属であれば特に制限されない。金属膜としては、入手しやすい金、銀、アルミニウム等が好ましい。
金属膜の厚さは、1〜200nmが好ましい。金属膜の厚さを1nm以上とすることにより、レーザ光のエネルギーが金属膜に充分に吸収される。金属膜の厚さを200nm以下とすることにより、レーザ光が金属膜により反射され難いため、反射したレーザ光がレーザ装置本体に当たってしまうことがない。
(レーザ光照射工程)
金属膜表面へのパルス発振レーザ光の照射は、例えば、パルス発振レーザ光をガラス基材の面方向に走査しながら金属膜側から照射することにより行われる。
パルス発振レーザは、紫外光から可視光領域の光をパルス発振するレーザであればよい。パルス発振レーザとしては、Qスイッチで制御されたNd:YVO4レーザ、Nd:YAGレーザ、Nd:YLFレーザ等の固体レーザ;パルス放電励起された各種エキシマレーザ、各種ガスレーザ、各種イオンレーザ等が挙げられる。
パルス発振レーザ光としては、これらレーザから出力される基本発振波長のレーザ光に加えて、その基本発振波長を非線形光学素子により変換したN倍高調波のレーザ光を使用することもできる。
金属膜表面に照射されたレーザ光は、金属膜表面のごく浅い層で吸収され、自由電子の運動エネルギーに変換される。自由電子に蓄えられたエネルギーは、格子振動を励起し、熱エネルギーとしてガラス基材表面に拡散する。この熱エネルギーにより金属膜が除去されると同時にガラス基材表面が溶融し、ガラス基材表面に微小凹部が形成される。
パルス発振レーザ光の1パルスあたりの光エネルギーは、ガラス基材に形成された金属膜の種類やレーザ光のビーム径により若干異なるが、0.02〜0.4mJが好ましい。光エネルギーが0.02mJ以上であれば、ガラス基材の加工がし易くなる。光エネルギーが0.4mJ以下であれば、ガラス基材にクラック等の損傷が発生し難い。
パルス発振レーザ光の走査方法としては、特に制限はなく、例えば(i)パルス発振レーザ光を光ファイバを介してガラス基材に照射しながら、光ファイバをロボットアーム等で面方向に走査する方法、(ii)パルス発振レーザ光を2枚1組のガルバノミラーによりガラス基材に照射し面方向に走査する方法、(iii)パルス発振レーザ光を直接ガラス基材に照射してガラス基材を微動ステージで面方向に走査する方法等が挙げられる。
(エッチング処理工程)
エッチング処理は、残存する金属膜を除去すると同時にガラス基材の微小凹部の内面の平滑化のために行われる。
エッチング方法としては、化学エッチング法およびドライエッチング法が挙げられる。
化学エッチング法としては、エッチング液により金属およびガラスを同時にエッチングする方法である。エッチング液としては、フッ酸の希釈溶液、フッ酸とフッ化アンモニウムとの混合溶液、フッ酸と硝酸との混合溶液等が挙げられる。
ドライエッチング法としては、プラズマエッチング、スパッタエッチング、反応性イオンエッチング等が挙げられる。
エッチング処理後のガラス基材における、微小凹部の平均直径は、5〜50μmであることが好ましく、微小凹部の平均深さは、0.1〜0.5μmであることが好ましく、隣り合う微小凹部の平均間隔は、5〜50μmであることが好ましい。該形状の微小凹部がガラス基材表面に複数存在することにより、最終的に得られるアクリル系樹脂板が、反射像鮮明度が低くかつ透過像鮮明度が高いノングレア性能を発現する。ここで、平均直径、平均深さ、平均間隔は、ガラス基材表面から任意の点を9点選び、各点の値を平均した値である。
<アクリル系樹脂板の製造方法>
本発明のアクリル系樹脂板の製造方法は、間隔をあけて配置された2つの型の間の空隙に、アクリル系重合性混合物を注入し、重合硬化させる方法である。この際、2つの型の少なくとも一方が、本発明のガラス型の製造方法により製造されたガラス型であり、該ガラス型の微小凹部とアクリル系重合性混合物とが接するように、ガラス型が配置されていることが必要である。
具体的には、2枚の平板状の型の周辺部にシール材を配置して空隙を形成し、この空隙にアクリル系重合性混合物を注入し、重合硬化してアクリル系樹脂板を製造する。この際、少なくとも一方の本発明のガラス型の製造方法により製造された型がガラス型であり、該ガラス型の微小凹部とアクリル系重合性混合物とが接しているため、ガラス型表面の微小凹部が転写されて、アクリル系樹脂板表面に微小凸部が形成される。
2つの型の一方のみが本発明のガラス型の製造方法により製造されたガラス型である場合、他方の型としては、例えば、ガラス板、ステンレス等の金属板等を用いればよい。
重合硬化方法としては、熱重合または光重合による方法が挙げられる。光重合の場合、アクリル系重合性混合物に紫外線または電子線を照射する。
アクリル系重合性混合物としては、メタクリル酸メチル単体(I)またはメタクリル酸メチルと他のモノマーとの混合物(I’)に、重合開始剤(II)、添加剤(III)等を配合したものが挙げられる。
他のモノマーとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル等の単官能アクリル酸エステル類;1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等の多官能アクリル酸エステル類;他のモノエチレン性モノマー等が挙げられる。
重合開始剤(II)としては、熱重合開始剤および光重合開始剤が挙げられる。
熱重合開始剤としては、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)等のアゾ系重合開始剤;ラウロイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジシクロヘキサンパーオキシジカーボネート、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート等の有機過酸化物系重合開始剤等が挙げられる。熱重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジル、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のカルボニル化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等の硫黄化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ベンゾイルジエトキシフォスフィンオキサイド等が挙げられる。光重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
重合開始剤(II)の含有量は、メタクリル酸メチル単体(I)または混合物(I’)100質量部に対し、0.01〜10質量部が好ましい。重合開始剤(II)の含有量が0.01質量部以上であることにより、アクリル系重合性混合物を重合硬化する際、充分な硬化性を実現できる。重合開始剤(II)の含有量が10質量部以下であることにより、硬化後のアクリル系樹脂板の着色を抑制できる。
添加剤(III)としては、離型剤が挙げられる。必要に応じて、レベリング剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、増粘剤、無機フィラー等を添加してもよい。
アクリル系重合性混合物には、粘度調整等の目的で、メタクリル酸メチル単体(I)または混合物(I’)の重合物(IV)をさらに配合してもよい。
以下、実施例により本発明を説明する。
本実施例における評価は、下記の方法により実施した。
〔表面形状測定〕
レーザ三次元顕微鏡(キーエンス社製VK−8510)を用いて、表面三次元形状の測定を行った。
〔像鮮明度〕
写像性測定器(スガ試験社製ICM−IDP)を用い、日本工業規格JIS K7105−1981に準じて測定した。透過法、反射法ともに光学くし0.5mmでの像鮮明度を算出した。
(実施例1)
型用ガラス基材として、厚さ1mm、1辺が100mmの正方形状の石英ガラス基板を用意した。スパッタ装置(日立ハイテクノロジーズ社製E−1010)を用いて、石英ガラス基板に金を高周波スパッタ(スパッタ時間60秒)し、石英ガラス基板表面に厚さ10nmの金薄膜を形成した。
金薄膜表面の所望に位置に、出力1.4W、Qスイッチ周波数20kHz、発振波長532nmのNd:YVO4レーザから出力されたパルス発振レーザ光を、1対のガルバノミラーおよび焦点距離100mmのfθレンズを介して照射した。さらに、パルス発振レーザ光を1対のガルバノミラーにより石英ガラス基板の面方向に400mm/秒の速度で高速走査し、金薄膜上に20μmピッチで照射した。図1に、レーザ三次元顕微鏡で測定した、レーザ照射後の石英ガラス基板の表面形状を示す。20μmピッチの複数の微小凹部が形成されている様子がわかる。
その後、この石英ガラス基板を、1質量%フッ酸水溶液に浸漬し、フッ酸水溶液を攪拌しながらエッチング処理を1時間行った。図2に、レーザ三次元顕微鏡で測定した、エッチング処理後の石英ガラス基板の表面形状を示す。このように、平均加工深さ0.3μm、平均加工直径16μm、平均間隔20μmの多数の微小凹部が形成されたガラス型を簡易に形成することができた。
(比較例1)
石英ガラス基板に金薄膜を形成しなかった以外は、実施例1と同様の操作を行った。エッチング処理後の石英ガラス基板の表面形状を観察したところ、微小凹部は形成されていなかった。
(実施例2)
石英ガラス基板の代わりにホウケイ酸クラウンガラス(BK7)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行った。エッチング処理後のBK7の表面形状を観察したところ、図2と同様な形状を有する微小凹部が形成されていた。ただし、一部にクラックが発生していた。
(実施例3)
金薄膜を形成する代わりに、真空蒸着装置(真空機械工業(株)製BMC−600、5×10-3Pa以下)を用いてアルミニウムを真空蒸着して厚さ100nmのアルミニウム薄膜を形成した以外は、実施例1と同様の操作を行った。エッチング処理後の石英ガラス基板の表面形状を観察したところ、図2と同じ良好な微小凹部が形成されていた。
(実施例4)
実施例1において、レーザ出力を1.4W、2.7W、3.8W、5.1W、5.3Wとした場合、さらに、エッチング処理の時間を1時間、2時間、3時間とした場合について、それぞれガラス型を得た。エッチング処理後の各石英ガラス基板の微小凹部の加工深さおよび加工直径をレーザ三次元顕微鏡で測定した。結果を図3および図4に示す。
レーザ出力が高いほど平均加工深さが深くなる。このとき平均加工直径はほぼ一定であるといえる。一方、エッチング処理の時間によって平均加工深さに大きな変化は生じなかったが、平均加工直径が僅かながら広がっていく傾向が見られる。
(実施例5)
メタクリル酸メチル100質量部に対し、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.1質量部、離型剤としてエアロゾールOT(アメリカンシアナミド社製)0.02質量部を添加し、均一に攪拌しアクリル系重合性混合物を得た。
周辺にシール材を配置した2枚のガラス型の空隙に、前記アクリル系重合性混合物を注入した。このガラス型の1枚に、実施例1で製造したガラス型を用い、微小凹部が形成された面にアクリル系重合性混合物を接触させた。
重合初期に40℃の水浴槽において80時間重合し、その後130℃の空気浴槽において2時間重合し、ガラス型から板状重合体を剥離させて、平均間隔20μm、断面の高低差0.21〜0.34μmの繰り返し微小凸部を有する厚さ約1mmのアクリル系樹脂板が得られた。
このアクリル系樹脂板の像鮮明度を評価した結果、透過像鮮明度88%、反射像鮮明度48%の優れたノングレア性能を示した。
本発明のガラス型の製造方法は、ノングレア性能を有するアクリル系樹脂板の製造に用いられるガラス型の製造に有用である。
実施例1における、レーザ照射後の石英ガラス基板の表面形状を示すレーザ三次元顕微鏡像である。 実施例1における、エッチング処理後の石英ガラス基板の表面形状を示すレーザ三次元顕微鏡像である。 加工深さとエッチング処理の時間との関係を示すグラフである。 加工直径とエッチング処理の時間との関係を示すグラフである。

Claims (3)

  1. ガラス基材の表面に金属膜を形成する工程と、
    該金属膜表面にパルス発振レーザ光を照射して、ガラス基材表面に複数の微小凹部を形成する工程と、
    複数の微小凹部が形成されたガラス基材をエッチング処理する工程と
    を有するガラス型の製造方法。
  2. エッチング処理後のガラス基材における、微小凹部の平均直径が、5〜50μmであり、微小凹部の平均深さが、0.1〜0.5μmであり、隣り合う微小凹部の平均間隔が、5〜50μmである、請求項1に記載のガラス型の製造方法。
  3. 間隔をあけて配置された2つの型の間の空隙に、アクリル系重合性混合物を注入し、重合硬化させるアクリル系樹脂板の製造方法において、
    前記型の少なくとも一方が、請求項1または2に記載のガラス型の製造方法により製造されたガラス型であり、
    該ガラス型の微小凹部とアクリル系重合性混合物とが接するように、ガラス型が配置されていることを特徴とするアクリル系樹脂板の製造方法。

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