JP5026816B2 - 石英ガラス治具及びその製造方法 - Google Patents
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Description
このため、石英ガラス治具に付着する膜の付着強度を上げ、膜の剥がれを防止してパーティクル発生を抑制するために石英ガラス表面に微小な凹凸面を形成することがおこなわれている。具体的には、サンドブラスト処理等の物理的表面処理、または、フッ化水素などの薬液で表面をエッチング処理して凹凸を形成する化学的表面処理が提案されている。
また、半導体製造工程中においても、マイクロクラック内部に反応ガスが入り込むと、マイクロクラック内部で副生成物が生成され、パーティクル汚染を引き起こす原因ともなり、好ましくない
また、エッチングによる石英ガラス表面の凹凸の形状はディンプル状であり、ディンプルの外周部の山の部分は鋭利な形状となっている。この鋭利な山の部分はウエハーの接触などで簡単に欠け、欠けた石英粉がパーティクルとなる危険性がある。また、表面に凹凸を形成するために長時間フッ化水素水溶液に浸しておくことは、水溶液内に発生する水和物が石英ガラス表面に沈着・付着し、新たなパーティクル要因となる恐れがある。
このように、従来の石英ガラス表面の粗面化方法は、新たなパーティル発生要因を副次的に生む可能性があった。また、半導体の高集積化は、石英ガラス治具自体を高精度化することが要求されており、表面凹凸面も再現性よく均一な凹凸面が要求されているが、従来の粗面化方法ではいずれも均一で再現性のある高精度凹凸面を得ることができなかった。更に、形成された凹凸面はいずれもディンプル状の形状であり、不連続なものであった。
本発明は、表面処理によって新たなパーティクル発生原因を生成することを抑止し、任意形状の治具の表面を凹凸面に加工可能であり、かつ、均一で高精度で再現性のある微細凹凸面を有する石英ガラス治具を提供することを目的とするものである。
凹凸の間隔が0.1〜1mmの範囲であり、かつ、該範囲内での任意の数値での精度が±10%以内、凹凸の深さが1〜100μmの範囲であり、かつ、精度が±10%以内の均一な凹凸面である石英ガラス治具である。
凹凸面が透明な焼き仕上げ面として形成されている石英ガラス治具である。
治具が半導体製造用治具、特にはプラズマエッチングで使用されるCVD用治具もしくはエッチャー用治具である石英ガラス治具である。
レーザーの種類としては、XeF(351nm),XeCl(308nm),KrF(248nm),ArF(193nm)等のエキシマレーザーやYAGレーザーなどの高エネルギーレーザーを利用して石英ガラス治具を透明材料として内部に焦点を結ばせて加工することも可能であるが、石英ガラス治具表面層を加工するには、例えば汎用性、操作性の良い炭酸ガスレーザーが好ましい。炭酸ガスレーザーの波長は、石英ガラスを透過しないため、石英ガラス治具の表面に集光して表面から改質加工していくことになる。
レーザーによる溶接、切断等では2KW以上の高出力が望ましく、また、マーキングにおいては10Wで十分とされているが、レーザーによる表面改質では、レーザー出力がその中間である10W超〜2KW未満が好ましく、30W超〜1KW未満がより好ましく、更には100W〜800Wがより望ましい。
レーザー出力が低いと、レーザーによる石英ガラス治具の表面改質においては加工速度が遅く実用的ではなく、高すぎると石英ガラス治具表面に形成する凹凸の形状の制御が難しくなる。
予め必要とする表面粗さからレーザーの走行速度を求めることができるので、所望の表面粗さに確実に加工することが可能である。表面粗さRa0.5〜50μmの微細な凹凸層を形成する際には、横軸に表面粗さを0.5〜50μm、特には1〜30μm、縦軸にレーザービームの走行速度(ライン速度)を取った図を作成し、所望の表面粗さに対応する速度で石英ガラス治具の表面を加工する。
(1)は表面にV字の溝を形成したものであり、(2)は台形状の溝を間隔を空けずに形成して三角形の突起を形成したものであり、(3)は台形の溝を間隔を空けて形成したもの、(4)は、半円形の溝を間隔を空けて形成したものである。
以下、添付図面に基づいてこの発明を実施例に基づいて説明する。
図3は、この発明の石英ガラス治具のレーザーによる表面処理の加工状況を概略的に示す図である。
図3において、1はこの発明の表面処理用のレーザー加工装置で、レーザー光源11で発生したレーザー光を処理対象の石英ガラス治具2の表面に照射するようになっている。
多関節アームロボットの移動速度を100mm/secとして、レーザー光を照射し、石英ガラスプレートの表面に0.1mmピッチで格子状に直線溝を形成して微細凹凸面を形成した。石英ガラスプレート表面に格子状に形成した状態の写真を図2に示す。
格子状の凹凸面のピッチの間隔は0.1mmであり、精度は±10%以内の均一な面であり、凹部の深さは50μmであり、精度は±10%以内の均一な凹凸面が得られた。
出力100Wの炭酸ガスレーザーを用いて、石英ガラスプレートを静置した状態でレーザーの走行速度を変化させ、微細凹凸面を形成した。走行速度の違いにより加工時間が異なり、このときの表面状態を観察した。加工時間と、Ra(μm)、Rt(μm)について表面粗さを指針式粗さ計と3次元表面粗さ計で測定した結果を表1に示す。加工時間と表面粗さは比例することがわかる。
レーザー出力を30Wに変えた他は実施例2に準じ、石英ガラスプレートの表面に微細凹凸面を形成した。このときの加工時間と、Ra(μm)、Rt(μm)について、試験を実施し、表面粗さを指針式粗さ計で測定した結果を表2に示す。実施例2の100Wのレーザーを照射したものと比較すると、同じ表面粗さの面に加工するのに約15倍の加工時間がかかることがわかる。
実施例1に準じ、石英ガラスパイプ(処理面:50mm角)の内表面に0.2mmピッチの格子状の微細な凹凸面を形成した。その写真を図4に示す。実施例1同様に均一な微細凹凸面が得られた。
11 レーザー光源
2 ワーク(石英ガラス治具)
3 多関節ロボット
Claims (8)
- レーザー照射により石英ガラス表面に凹部を形成して表面粗さRa0.5〜50μmの微細な凹凸面が形成されたものであって、凹部の断面形状が、V状、台形、四角形、もしくは半円状のいずれか、またはそれらを組み合わせたものである石英ガラス治具。
- 請求項1において、凹凸の間隔が0.1〜1mmの範囲であり、かつ、精度が±10%以内の均一な凹凸面である石英ガラス治具。
- 請求項1または2において、凹凸の深さが1〜100μmの範囲であり、かつ、精度が±10%以内の均一な凹凸面である石英ガラス治具。
- 請求項1〜3のいずれかにおいて、凹凸面が透明な焼き仕上げ面である石英ガラス治具。
- 請求項1〜4のいずれかにおいて、治具が半導体製造用治具である石英ガラス治具。
- 請求項5において、半導体製造用治具が、プラズマエッチングで使用されるCVD用治具、もしくは、エッチャー用治具である石英ガラス治具。
- 石英ガラス治具表面と該表面に照射するレーザーとの相対走行速度と、照射後の該表面粗さとが反比例する関係式を作成し、予め必要とする表面粗さに基づいてレーザーの走行速度を設定して表面粗さを制御する請求項1〜6記載の石英ガラス治具の製造方法。
- 請求項7において、レーザー出力が10W超〜2KW未満である石英ガラス治具の製造方法。
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