JP2007090263A - 反応装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】流路を長くすることができる反応器を備える反応装置において、反応器の構造をシンプルとし、その組み立てを容易とする。
【解決手段】マイクロ反応器100は、カップ状の箱体110と、箱体110内に収容された仕切板120と、箱体110の開口を閉塞した蓋板130とを備える。仕切板120の一方の折返し稜線を箱体110の天板112に接触させるよう仕切板120を箱体110内に収容し、仕切板120の他方の折返し稜線を蓋板130に接触させ、蓋板130によって仕切板120を押し込んだ状態で箱体110の開口を蓋板130で閉塞する。
【選択図】図1

Description

本発明は、反応物の反応を起こす反応装置、特に液体燃料から水素を生成する反応装置に関する。
近年では、エネルギー変換効率の高いクリーンな電源としての燃料電池を自動車や携帯機器などに搭載するため開発が進められている。燃料電池は、燃料と大気中の酸素を電気化学的に反応させて、化学エネルギーから電気エネルギーを直接取り出す装置である。
燃料電池に用いる燃料としては水素単体が挙げられるが、常温、常圧で気体であることによる取り扱いに問題がある。これに対して、アルコール類及びガソリンといった水素原子を有する炭化水素系の液体燃料を改質して水素を生成する改質型燃料電池では、燃料を液体の状態で容易に保存することができる。このような燃料電池においては、液体燃料及び水を気化させる気化器、気化された液体燃料と高温の水蒸気を反応させることによって、発電に必要な水素を取り出す改質器、改質反応の副生成物である一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去器等の反応器を備えた反応装置が必要となる(例えば、特許文献1参照)。
このような改質型燃料電池を小型化するために、気化器、改質器、一酸化炭素除去器を積み重ねたマイクロリアクタの開発が進められている(例えば、特許文献2参照。)。特許文献2に記載の構成においては、気化器、改質器、一酸化炭素除去器は何れも、燃料等の流路となる溝が形成された金属基板を接合して形成されたものである。
特開2002−356310号公報 特開2005−132712号公報
ところで、改質器や一酸化炭素除去器といった反応器を小型化しても、流路を流れる反応物を十分反応させるために、流路長を長くして反応時間を長くする必要がある。金属基板に形成する溝を蛇行させることで、流路を長くすることができるが、蛇行した溝を形成するのが難しく、また、その組み立てが複雑化するという問題があった。
そこで、本発明は、流路を長くすることができる反応器を備える反応装置において、反応器の構造をシンプルな形状とし、その組み立てを容易とすることを目的とする。
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、反応物の反応を起こす反応器を備える反応装置において、前記反応器は、中空を有する箱体と、互いに対向した矩形板状の複数の仕切部を有し、断面が三角波状の葛折りとされた仕切板と、を備え、前記仕切板が前記箱体内に押し込まれて収容され、前記各仕切部の接続箇所の稜線部が前記箱体の内面に線接触し、少なくとも前記複数の仕切部いずれかが撓んだ状態とされ、前記箱体の内部空間内が前記仕切板によって仕切られて、反応物が流れる反応流路が形成されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の反応装置において、前記仕切板がコルゲート板状の形状を有することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の反応装置において、前記箱体の内部空間内が前記複数の仕切部によって複数の反応室に分割され、前記各仕切部に、互いに隣接する反応室間に通じる接続口が形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の反応装置において、前記箱体は、下面で開口し、開口内に前記仕切板を収容する箱型部材と、前記下面開口を閉塞する蓋板と、を有し、前記蓋板に、前記反応室に反応物を流入する導入口及び前記反応室で生成された生成物を排出する排出口が形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4の何れか一項に記載の反応装置において、前記反応装置は、更に、前記反応器の全体を覆い、内部が真空圧とされる断熱容器を備えることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の反応装置において、前記箱体内に収容されて前記箱体内の空間を仕切るセパレート板を更に備え、前記仕切板が前記セパレート板によって仕切られた空間内に押し込まれて収容され、前記仕切板の前記稜線部が前記セパレート板に当接していることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の反応装置において、前記箱体の内部空間内が前記仕切板及び前記セパレート板によって複数の反応室に分割され、前記セパレート板に、上下方向に互いに隣接する反応室間に通じる接続口が形成されていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の反応装置において、前記反応装置は、第1の温度に設定され、反応物の反応を起こす第1の反応部と、前記第1の温度より低い第2の温度に設定され、反応物の反応を起こす第2の反応部と、前記第1の反応部と前記第2の反応部との間で反応物及び生成物を送る連結管と、を備え、前記第1の反応部及び第2の反応部の少なくとも何れか一方は、前記反応器箱を備えることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の反応装置において、前記反応装置は、更に、前記第1の反応部と前記第2の反応部と前記連結管の全体を覆い、内部が真空圧とされる断熱容器を備えることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項8に記載の反応装置において、前記第1の反応部には、第1の反応物が供給されて第1の生成物を生成し、前記第2の反応部には、前記第1の生成物が供給されて第2の生成物を生成し、前記第1の反応物は水と炭化水素系の液体燃料が気化された混合気であって、前記第1の反応部は、前記第1の反応物の改質反応を起こす改質器であり、前記第1の生成物には水素及び一酸化炭素が含まれ、前記第2の反応部は、前記第1の生成物に含まれる一酸化炭素を選択酸化によって除去する一酸化炭素除去器であることを特徴とする。
本発明によれば、反応装置における反応器を、箱体内に断面が三角波状の葛折りとされた仕切板を押し込んで収容し、反応物が流れる反応流路を形成することにより、反応器の構造をシンプルな形状として、その組み立てを容易とすることができ、更に、仕切板を箱体の内面に接合することなく、反応室における気密性を高くすることができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明に係わる反応装置の第1の実施形態における反応器100を斜め上から示した分解斜視図であり、図2は、本実施形態における反応器100の二面図であり、図3は、図2の切断線III−IIIに沿った面の矢視端面図であり、図4は、図2の切断線IV−IVに沿った面の矢視端面図である。図2において(a)図は上面図であり、(b)図は側面図である。
図1〜図4に示すように、この反応器100は、一つの面で開口したカップ状の箱体110と、箱体110内に収容された仕切板120と、箱体110の下側開口を閉塞した蓋板130とを備える。
箱体110、仕切板120及び蓋板130は、ステンレス鋼といった金属材料からなるものでも良いし、セラミック材料からなるものでも良いし、ガラス材料からなるものでも良いし、樹脂材料からなるものでも良い。
箱体110は、正方形又は長方形に成した天板112と、天板112の四つの辺のうち相対する二辺において天板112に対して垂直に連なった状態で接続された一対の側板114,114と、天板112の別の相対する二辺において天板112に対して垂直に連なった状態で接続された一対の側板116,116とを有する。側板114は側板116に対して垂直に連なった状態で接続され、これら四枚の側板114,114,116,116によって正方形枠状又は長方形枠状に設けられ、天板112が上となっている。
蓋板130が天板112と平行となるよう蓋板130の縁部が側板114,114,116,116の下辺部に接合されている。このように箱体110の下面開口が蓋板130によって閉塞されることで、中空を有する密閉平行六面体状の反応容器が構成される。
仕切板120は三角波状の葛折りとされたコルゲート板状の形状を有している。つまり、仕切板120は、互いに対向した複数の矩形板状の第一仕切部122,122,…と、第一仕切部122の上辺とその隣りの第一仕切部122の下辺との間に連結された複数の第二仕切部124,124,…とを有する。第一仕切部122と第二仕切部124との接続箇所が稜線となって、その稜線において仕切板120が折り返されている。
この仕切板120の波高方向が側板114及び側板116の両方と平行となるように仕切板120を箱体110に収容し、仕切板120の一方の折返し稜線を箱体110の天板112に線接触させている。また、仕切板120の他方の折返し稜線を蓋板130に線接触させ、蓋板130によって仕切板120を押し込んで、蓋板130で箱体110の開口を閉塞している。これにより第一仕切部122及び第二仕切部124が撓んだ状態とされている。
仕切板120が箱体110に収容されているので、箱体110と蓋板130とによって形成された中空が仕切板120によって複数の反応室118,118,…に区画されている。
このように仕切板120が箱体110と蓋板130の空間内に押し込まれて。第一仕切部122及び第二仕切部124が撓んだ状態とされていることにより、第一仕切部122及び第二仕切部124の反発力により、仕切板120の折返し稜線が天板112及び蓋板130に強く密着した状態とされる。また、仕切板120の波形状となる両縁が側板116,116にそれぞれ当接し、仕切板120の両側の仕切部122,122が側板114,114にそれぞれ面接触する。このように仕切板120が箱体110や蓋板130の内面に当接し、密着することにより、溶接等により接合することなく、各反応室118の気密性を高くすることができる。
また、更に、仕切板120の一方の折返し稜線を天板112に溶接等により接合するようにしてもよく、仕切板120の他方の折返し稜線を蓋板130に溶接等により接合するようにしてもよい。また、仕切板120の波形状となる両縁を側板116,116に溶接等により接合するようにしてもよく、仕切板120の両側の仕切部122,122を側板114,114にそれぞれ溶接等により接合するようにしてもよい。このように溶接等により接合することにより、各反応室118の気密性を更に高めることができるとともに、反応器100の剛性を高めることができる。
複数の反応室118,118,…のうち、一方の端の第一仕切部122とそれに連なる第二仕切部124との間の反応室118に通じる導入口132が蓋板130に形成され、他方の端の第一仕切部122に連なる第二仕切部124とそれに連なる反対側の第一仕切部122との反応室118に通じる排出口134が蓋板130に形成されている。
また、両側の第一仕切部122,122を除いた各第一仕切部122には、一方の側板116寄りにおいて、例えば矩形状の接続口126が形成されている。また、排出口134に通じた反応室118に面した第二仕切部124を除いた各第二仕切部124には、他方の側板116寄りにおいて、例えば矩形状の接続口128が形成されている。これにより、導入口132が通じる反応室118は第二仕切部124に形成された接続口128を介して隣接する他の反応室118に通じ、排出口134が通じる反応室118は第一仕切部122に形成された接続口126を介して隣接する他の反応室118に通じ、他の反応室118は接続口126及び接続口128を通じて隣接する2つの反応室118に通じている。このようにすることで、箱体110と蓋板130とによって形成された中空が導入口132から排出口134までの流路状に設けられ、その流路が葛折り状とされている。
この反応器100においては、導入口132に反応物をポンプ等によって流し込むと、反応物が反応室118,118,…を順に流れる。反応物が反応室118,118,…を流れているときに、反応物から生成物が生成される。そして、生成物が排出口134から外へ排出される。各反応室118内においては反応物が一方の側板116から他方の側板116に向かって又はその逆に流れる。
ここで、『反応物から生成物への反応』とは、『化学反応』のみならず、『状態変化』をも含む意である。
反応器100の用途に応じて、箱体110と蓋板130のうちの少なくとも一方の外面に加熱器(例えば、電熱線、燃焼器等)を設けても良いし、仕切板120に触媒を担持させても良いし、箱体110と蓋板130のうちの少なくとも一方の内面に触媒を担持させても良い。
例えば、反応器100を気化器として用いる場合、箱体110と蓋板130のうちの少なくとも一方の外面に電熱線又は燃焼器を設ける。このようにすれば、反応物としての液体が導入口132から排出口134にまで流れる間に加熱され、液体が気化する。これにより、生成物としての気体が排出口134から流れ出る。
また、反応器100を改質器として用いる場合、箱体110と蓋板130のうちの少なくとも一方の外面に電熱線又は燃焼器を設け、仕切板120の表面に改質触媒(例えば、Cu/ZnO系触媒、Pd/ZnO系触媒)を担持させる。このようにすれば、反応物としての燃料と水の混合気(例えば、メタノールと水の混合気)が導入口132から排出口134にまで流れる間に、改質触媒によって混合気から水素ガス等が生成される。これにより、水素ガス等を含む混合ガスが生成物として排出口134から流れ出る。
また、反応器100を一酸化炭素除去器として用いる場合、箱体110と蓋板130のうちの少なくとも一方の外面に電熱線又は燃焼器を設け、仕切板120の表面に一酸化炭素選択酸化触媒(例えば、白金)を担持させる。このようにすれば、反応物としての水素ガスと酸素ガスと一酸化炭素ガスの混合気が導入口132から排出口134にまで流れる間に、一酸化炭素選択酸化触媒によって一酸化炭素ガスが選択的に酸化される。これにより、一酸化炭素ガスが除去された状態のガスが生成物として排出口134から流れ出る。
また、反応器100を燃焼器として用いる場合、仕切板120の表面に燃焼触媒(例えば、白金)を担持させる。このようにすれば、反応物としての水素ガスと酸素ガスとの混合気が導入口132から排出口134にまで流れる間に水素ガスが燃焼される。これにより、生成物として水が排出口134から流れ出る。
次に、この反応器100の熱損失を抑制するための断熱構造について説明する。図5は、本実施形態における断熱パッケージ140(断熱容器)を設けた状態の反応器100の透過側面図である。断熱パッケージ140は、例えばステンレス鋼等といった金属材料又はセラミックからなり、断熱パッケージ140内に箱体110及び蓋板130を収容する。この場合、2つの管材142,144を断熱パッケージ140の壁面に貫通させ、断熱パッケージ140内において一方の管材142の端部を導入口132に接続させ、他方の管材144の端部を排出口134に接続させる。ここで、箱体110及び蓋板130を2つの管材142,144によって支持し、断熱パッケージ140の内面から箱体110及び蓋板130を離した状態とすると、箱体110及び蓋板130から断熱パッケージ140への直接的熱伝導を抑えることができて、より断熱性が向上する。更に、断熱パッケージ140内を真空排気して内部空間を真空圧とすることにより、真空断熱構造を形成する。また、断熱パッケージ140内が真空圧であると、箱体110及び蓋板130による反応容器が膨張する方向の応力を受ける。しかしながら、仕切板120が箱体110や蓋板130に接合されていると、箱体110や蓋板130を補強することができ、これより、反応容器が応力により変形することが防止される。
なお、蓋板130に導入口132及び排出口134が形成されているが、導入口と排出口のうちの少なくとも何れか一方を箱体110に形成しても良い。箱体110に導入口を形成した場合には、蓋板130に導入口132があっても良いし無くても良い。箱体110に排出口を形成した場合には、蓋板130に導入口132があっても良いし無くても良い。
以上のように、本実施形態においては、蓋板130によって仕切板120を押し込んだ状態で蓋板130で箱体110の開口を閉塞することによって、仕切板120が箱体110や蓋板130の内面に当接し、密着することにより、各反応室118の気密性を高くすることができる。また、更に、仕切板120を箱体110や蓋板130の内面に溶接等により接合することにより、箱体110及び蓋板130による反応容器が補強され、反応器100の剛性を高くすることができる。また、箱体110内の空間を仕切板120により反応室118,118,…に仕切り、各反応室118,118,…を互いに連通させることにより葛折り状の流路が形成されるので、反応器100の構造をシンプルとするとともに、反応器100の組み立てを容易とすることができる。
〔第2の実施形態〕
図6は、本発明に係わる反応装置の第2の実施形態における反応器200を斜め上から示した分解斜視図であり、図7は、本実施形態における反応器200の二面図であり、図8は、図7の切断線VIII−VIIIに沿った面の矢視端面図であり、図9は、図7の切断線IX−IXに沿った面の矢視端面図である。図7において(a)図は上面図であり、(b)図は側面図である。
この反応器200は、一つの面で開口した箱体210と、箱体210内に収容されて箱体210内の空間を底側の空間と開口側の空間に仕切ったセパレート板250と、箱体110の開口を閉塞した蓋板230と、セパレート板250によって仕切られた2つの空間のうち底側の空間に収容された仕切板220と、開口側の空間に収容された仕切板240と、を備える。
箱体210、仕切板220、蓋板230、仕切板240及び蓋板230は、ステンレス鋼といった金属材料からなるものでも良いし、セラミック材料からなるものでも良いし、ガラス材料からなるものでも良いし、樹脂材料からなるものでも良い。
箱体210は、第1実施形態における箱体110と同様に、天板212と、一対の側板214,214と、一対の側板216,216とを備える。
蓋板230が天板212と平行となるよう蓋板230の縁部が側板214,214,216,216の下辺部に接合され、中空を有する密閉平行六面体状の反応容器が構成されている。セパレート板250は、蓋板230及び天板212と平行となるよう箱体210内に収容され、セパレート板250の縁全体が側板214,214,216,216の上下中腹部に接触し、好ましくは接合されている。
仕切板220は、第1実施形態における仕切板120と同様に三角波状の葛折りとされたコルゲート板状の形状を有している。つまり、仕切板220は帯状の板を交互に折り返したものであり、仕切板220の第一仕切部222と第二仕切部224との接続箇所が折返し稜線となっている。仕切板240も、第1実施形態における仕切板120と同様に三角波状とされたコルゲート板状の形状を有し、仕切板240の第一仕切部242と第二仕切部244との接続箇所が折返し稜線となっている。
仕切板220と仕切板240は、折返し数が等しく、例えば三角波の波長及び波高も等しい。
仕切板220の波高方向が側板214及び側板216の両方と平行となるように仕切板220をセパレート板250と天板212との間の空間に収容し、仕切板220の一方の折返し稜線を箱体210の天板212に線接触させている。また、セパレート板250を箱体210の中腹部まで嵌め込んで、仕切板220の他方の折返し稜線をセパレート板250に線接触させ、セパレート板250によって仕切板220を押し込んでいる。これにより第一仕切部222及び第二仕切部224が撓んだ状態とされている。
このように箱体210内の天板212とセパレート板250との間の空間内に仕切板220が収容されることで、その空間が仕切板220によって複数の反応室218,218,…に区画されている。
このように仕切板220が箱体210内の天板212とセパレート板250との間の空間内に押し込まれ。第一仕切部222及び第二仕切部224が撓んだ状態とされていることにより、第一仕切部222及び第二仕切部224の反発力により、仕切板220の折返し稜線が天板212及びセパレート板250に強く密着した状態とされる。また、仕切板220の波形状となる両縁が側板216,216にそれぞれ当接し、仕切板220の両側の仕切部222,222が側板214,214にそれぞれ面接触する。
また、仕切板240の波高方向が側板214及び側板216と平行となるように、仕切板240をセパレート板250と蓋板230との間の空間に収容し、仕切板240の一方の折返し稜線をセパレート板250に線接触させている。また、仕切板240の他方の折返し稜線を蓋板230に線接触させ、蓋板230によって仕切板240を押し込んで、蓋板230で箱体210の開口を閉塞している。これにより第一仕切部222及び第二仕切部224が撓んだ状態とされている。
箱体210内の蓋板230とセパレート板250との間の空間内に仕切板240が収容されることで、その空間が仕切板240によって複数の反応室219,219,…に区画されている。下の仕切板240はセパレート板250を挟んで上の仕切板220に重なり、上の反応室218はセパレート板250によって下の反応室219から仕切られている。
このように仕切板240が箱体210内のセパレート板250と蓋板230との間の空間内に押し込まれ。第一仕切部222及び第二仕切部224が撓んだ状態とされていることにより、第一仕切部222及び第二仕切部224の反発力により、仕切板240の折返し稜線がセパレート板250及び蓋板230に強く密着した状態とされる。また、仕切板240の波形状となる両縁が側板216,216にそれぞれ当接し、仕切板240の両側の仕切部242,242が側板214,214にそれぞれ面接触する。このように仕切板220、240が箱体210や蓋板230の内面及びセパレート板250に当接し、密着することにより、各反応室118、119の気密性を高くすることができる。
また、更に、仕切板220の折返し稜線を天板212及びセパレート板250に溶接等により接合するようにしてもよく、仕切板220の波形状となる両縁を側板216,216に溶接により接合するようにしてもよく、仕切板220の両側の仕切部222,222を側板214,214に溶接等により接合するようにしてもよい。また、仕切板240の折返し稜線をセパレート板250及び蓋板230に溶接等により接合するようにしてもよく、仕切板240の波形状となる両縁を側板216,216に溶接により接合するようにしてもよく、仕切板240の両側の仕切部242,242を側板214,214に溶接等により接合するようにしてもよい。このように溶接等により接合することにより、各反応室118、119の気密性を更に高めることができるとともに、反応器200の剛性を高めることができる。
仕切板220の第一仕切部222に第一の接続口226が形成され、隣り合う反応室218,218が接続口226を介して通じている。仕切板220の第二仕切部224に第一の接続口228が形成され、隣り合う反応室218,218が接続口228を介して通じている。仕切板240についても第一仕切部242に第二の接続口246が形成され、第二仕切部244に第二の接続口248が形成され、隣り合う反応室219,219が接続口226又は接続口228を介して通じている。
セパレート板250には複数の第三の接続口252,252,…が形成され、上下に隣り合う反応室218,219が接続口252を介して通じている。接続口226,228,246,248,252によって、これら反応室218,218,…と反応室219,219,…が所定の一連の葛折り状の流路となっている。
複数の反応室219,219,…のうち何れかに通じる導入口232が蓋板130に形成され、他の反応室219に通じる排出口234が蓋板230に形成されている。
この反応器200においては、導入口232に反応物をポンプ等によって流し込むと、反応物が反応室218,218,…と反応室219,219,…を流れる。反応物が反応室218,218,…と反応室219,219,…を流れているときに、反応物から生成物が生成される。そして、生成物が排出口234から外へ排出される。各反応室218,219内において、反応物は一方の側板216から他方の側板216へ流れる。
この反応器200においても、第一実施形態の反応器100と同様に、用途に応じて、箱体210と蓋板230のうちの少なくとも一方の外面に加熱器を設けても良いし、仕切板220,240に触媒を担持させても良いし、箱体210と蓋板230のうちの少なくとも一方の内面に触媒を担持させても良いし、セパレート板250に触媒を担持させても良い。
また、反応器100の場合と同様に、内部が真空圧の断熱パッケージ(断熱容器)内に箱体210及び蓋板230を収容することにより、反応器200の熱損失を抑制することができる。この場合においても、箱型部材210及び蓋板230による反応容器が膨張する方向に応力を受けるが、本実施形態においても、箱型部材210、底板230が仕切板220,240及びセパレート板250により接合されることで補強され、反応器200の反応容器の剛性が高められて、応力より変形することが防止される。また、断熱パッケージを貫通した2本の管材のうち1本を導入口232に接続し、もう1本を排出口234に接続し、箱体210及び蓋板230を2本の管材によって支持し、断熱パッケージの内面から箱体210及び蓋板230を離した状態として、断熱パッケージへの直接的熱伝導を抑えて、断熱性を向上させるようにしても良い。
なお、蓋板230に導入口232及び排出口234が形成されているが、導入口と排出口のうちの少なくとも何れか一方を箱体210に形成しても良い。箱体210に導入口を形成した場合には、蓋板230に導入口232があっても良いし無くても良い。箱体210に排出口を形成した場合には、蓋板230に導入口232があっても良いし無くても良い。
また、箱体210内に一枚のセパレート板250を収容する構成としたが、蓋板230及び天板212と平行な複数のセパレート板を箱体210内に収容して、箱体210内の空間を仕切っても良い。この場合、複数のセパレート板によって箱体210内に形成された複数の空間のうち、最も箱体210の天板寄りの空間には仕切板が上記仕切板220と同様に収容され、最も蓋板230寄りの空間には仕切板が上記仕切板240と同様に収容され、二枚のセパレート板に挟まれた空間には仕切板がそれら二枚のセパレート板によって挟み込まれた状態で収容される。
以上のように、本実施形態においては、セパレート板250によって仕切板220を押し込んだ状態で箱体210内の空間をセパレート板250で仕切り、蓋板230で仕切板240を押し込んだ状態で箱体210の開口を閉塞することによって、仕切板220、240が箱体210や蓋板230の内面及びセパレート板250に当接し、密着することにより、各反応室118、119の気密性を高くすることができる。また、更に、仕切板220、240を箱体210や蓋板230の内面及びセパレート板250に溶接等により接合することにより、箱体210及び蓋板230による反応容器が補強され、反応器200の剛性を高くすることができる。また、箱体210内の空間を仕切板220、240及びセパレート板250によって反応室218,218,…、反応室219,219,…に仕切り、各反応室218,218,…及び219,219,…を互いに連通させることにより葛折り状の流路が形成されるので、反応器200の構造をシンプルとするとともに、反応器200の組み立てを容易とすることができる。
〔第3の実施の形態〕
図10は、本発明に係わる反応装置の第3の実施形態におけるマイクロリアクタモジュール600(反応装置)の側面図である。このマイクロリアクタモジュール600は、例えば、ノート型パーソナルコンピュータ、PDA、電子手帳、デジタルカメラ、携帯電話機、腕時計、レジスタ、プロジェクタといった電子機器に内蔵され、燃料電池に使用する水素ガスを生成するものである。
図10に示すように、このマイクロリアクタモジュール600は、反応物の供給や生成物の排出が行われる給排部602と、比較的高温に設定されて改質反応が起こる高温反応部604(第1の反応部)と、高温反応部604の設定温度より低い温度に設定されて選択酸化反応が起きる低温反応部606(第2の反応部)と、高温反応部604と低温反応部606との間で反応物や生成物を送る連結管608とを具備する。
図11は、本実施形態におけるマイクロリアクタモジュール600を機能ごとに分けた場合の概略側面図である。図11に示すように、給排部602には主に気化器610及び第一燃焼器612が設けられている。第一燃焼器612には空気と気体燃料(例えば、水素ガス、メタノールガス等)がそれぞれ別々にあるいは混合気として供給され、これらの触媒燃焼によって熱が発する。気化器610には水と液体燃料(例えば、メタノール、エタノール、ジメチルエーテル、ブタン、ガソリン)がそれぞれ別々にあるいは混合された状態で燃料容器から供給され、第一燃焼器612における燃焼熱によって水と液体燃料が気化器610内において気化する。
高温反応部604には主に第二燃焼器614と、第二燃焼器614の上に設けられた改質器100Bとが設けられている。第二燃焼器614には空気と気体燃料(例えば、水素ガス、メタノールガス等)がそれぞれ別々にあるいは混合気として供給され、これらの触媒燃焼によって熱が発する。なお、燃料電池では水素ガスの電気化学反応により電気が生成されるが、燃料電池から排出されたオフガスに含まれる未反応の水素ガスが空気と混合した状態で第一燃焼器612及び第二燃焼器614に供給されても良い。勿論、燃料容器に貯留されている液体燃料(例えば、メタノール、エタノール、ジメチルエーテル、ブタン、ガソリン)が別の気化器によって気化されて、その気化した燃料と空気の混合気が第一燃焼器612及び第二燃焼器614に供給されるようにしても良い。
この改質器100Bには気化器610から水と液体燃料が気化された混合気(第1の反応物)が供給され、改質器100Bが第二燃焼器614によって加熱される。改質器100Bでは水蒸気と気化された液体燃料から水素ガス等(第1の生成物)が触媒反応により生成され、更に微量ながら一酸化炭素ガスが生成される。燃料がメタノールの場合には、次式(1)、(2)のような化学反応が起こる。なお、水素が生成される反応は吸熱反応であって、第二燃焼器614の燃焼熱が用いられる。
CH3OH+H2O→3H2+CO2 …(1)
2CH3OH+H2O→5H2+CO+CO2 …(2)
低温反応部606には主に一酸化炭素除去器200Bが設けられている。一酸化炭素除去器200Bは、第一燃焼器612によって加熱され、改質器100Bから水素ガス及び上記(2)の化学反応によって生成された微量の一酸化炭素ガス等を含む混合気(第2の反応物)が供給されるとともに、更に空気が供給される。一酸化炭素除去器200Bでは混合気のうち一酸化炭素が選択的に酸化され、これにより一酸化炭素が除去される。一酸化炭素が除去された状態の混合気(第2の生成物:水素ガス)が燃料電池の燃料極に供給される。
マイクロリアクタモジュール600の具体的な構成について図10、図12〜図14を用いて説明する。図12は、本実施形態におけるマイクロリアクタモジュール600の分解斜視図であり、図13は、図10の切断線XIII−XIIIに沿った面の矢視断面図であり、図14は、図10の切断線XIV−XIVに沿った面の矢視断面図である。
図10、図12、図13に示すように、給排部602は、液体燃料導入管622と、液体燃料導入管622の上端部において液体燃料導入管622を囲むように設けられた燃焼器プレート624と、液体燃料導入管622の周囲に配列された5本の管材626,628,630,632,634とを具備する。
液体燃料導入管622は、例えばステンレス鋼等の管状の金属材料からなり、液体燃料導入管622内には吸液材623が充填されている。吸液材623は液体を吸収するものであり、吸液材623は、例えば無機繊維又は有機繊維を結合材で固めたもの、無機粉末を焼結したもの、無機粉末を結合材で固めたもの、グラファイトとグラッシーカーボンの混合体、等からなる。具体的には、フェルト材、セラミック多孔質材、繊維材、カーボン多孔質材といったものが吸液材623として用いられる。
管材626,628,630,632,634は、例えばステンレス鋼等の管状の金属材料からなる。
燃焼器プレート624も、例えばステンレス鋼等の板状の金属材料からなる。燃焼器プレート624の中央部に貫通孔が形成され、その貫通孔に液体燃料導入管622が嵌め込まれ、液体燃料導入管622と燃焼器プレート624が接合されている。ここで、液体燃料導入管622は、例えば蝋付けによって燃焼器プレート624と接合される。蝋剤としては、液体燃料導入管622や燃焼器プレート624を流れる流体の温度のうちの最高温度よりも高い融点であり、融点が700度以上の、金に、銀、銅、亜鉛、カドミウムを含有した金蝋や、金、銀、亜鉛、ニッケルを主成分とした蝋、或いは金、パラジウム、銀主成分とした蝋が特に好ましい。また、燃焼器プレート624の一方の面には隔壁が突出するように設けられている。隔壁は一部が燃焼器プレート624の外縁全周に亘って設けられ、他の一部が径方向に亘って設けられ、燃焼器プレート624が低温反応部606の下面に接合されることによって、接合面に燃焼用流路625が形成され、液体燃料導入管622が燃焼用流路625によって囲繞されている。燃焼用流路625の壁面には、燃焼混合気を燃焼させる燃焼用触媒が担持されている。燃焼用触媒としては、例えば白金が挙げられる。なお、液体燃料導入管622内の吸液材623は燃焼器プレート624の位置まで充填されている。
図10、図12に示すように、高温反応部604、低温反応部606及び連結管608は、積層された絶縁プレート640とベースプレート642とを共通の基体としている。そのため、絶縁プレート640が高温反応部604、低温反応部606及び連結管608に共通した下面となるが、連結管608の下面が高温反応部604の下面に対して面一になっているとともに、更に低温反応部606の下面に対して面一になっている。
ベースプレート642は、低温反応部606の基体となるベース部652と、高温反応部604の基体となるベース部654と、連結管608の基体となる連結ベース部656とからなる。ベースプレート642は、ベース部652とベース部654と連結ベース部656とを一体形成したものであり、連結ベース部656において括れた状態とされている。このベースプレート642は、例えばステンレス鋼等の板状の金属材料からなる。
絶縁プレート640は、低温反応部606の基体となるベース部662と、高温反応部604の基体となるベース部664と、連結管608の基体となる連結ベース部666とからなる。絶縁プレート640は、ベース部662とベース部664と連結ベース部666とを一体形成したものであり、連結ベース部666において括れた状態とされている。この絶縁プレート640は、例えばセラミック等の電気絶縁体からなる。
図12、図14に示すように、ベースプレート642に絶縁プレート640を接合した状態で、貫通孔671〜678がベースプレート642のベース部652及び絶縁プレート640のベース部662を貫通している。図10、図12に示すように、絶縁プレート640のベース部662が低温反応部606の下面となるが、低温反応部606の下面に管材626,628,630,632,634及び液体燃料導入管622が蝋付け等により接合されている。ここで、管材626が貫通孔671に通じ、管材628が貫通孔672に通じ、管材630が貫通孔673に通じ、管材632が貫通孔674に通じ、管材634が貫通孔675に通じ、液体燃料導入管622が貫通孔678に通じている。また、図10、図12、図14に示すように、燃焼器プレート624が低温反応部606の下面に接合されているが、燃焼器プレート624の燃焼用流路625の一端部が貫通孔676に通じ、燃焼用流路625の他端部が貫通孔677に通じている。
図14に示すように、ベースプレート642には、改質燃料供給流路702と、連通流路704と、空気供給流路706と、混合室708と、燃焼燃料供給流路710と、燃焼室712と、排ガス流路714と、燃焼燃料供給流路716と、排気室718とが形成されている。
改質燃料供給流路702は、貫通孔678から連結ベース部656を通ってベース部654の角部にまで至るよう形成されている。混合室708は、ベース部652において四角形状に形成されている。連通流路704は、ベース部654の角部から連結ベース部656を通って混合室708まで至るように形成されている。空気供給流路706は、貫通孔675から混合室708まで至るように形成されている。
燃焼室712は、ベース部654の中央部においてC字状に形成されている。この燃焼室712の壁面には、燃焼混合気を燃焼させる燃焼用触媒が担持されている。
燃焼燃料供給流路710は、貫通孔672から連結ベース部656を通って燃焼室712に至るように形成されている。排ガス流路714は、貫通孔677から貫通孔673に至るよう形成されているとともに、燃焼室712から連結ベース部656を通って貫通孔673に至るように形成されている。燃焼燃料供給流路716は、ベース部652において貫通孔674から貫通孔676に至るように形成されている。排気室718はベース部652において矩形状に形成され、排気室718の角部に貫通孔671が通じている。
図10に示すように、ベース部652上に一酸化炭素除去器200Bが設けられている。この一酸化炭素除去器200Bは第2実施形態における反応器200を応用したものであり、一酸化炭素除去器200Bは図6〜図9に示された反応器200と同様に設けられている。なお、一酸化炭素除去器200Bと反応器200との間で互いに対応する部分に同一の符号を付して、互いに対応する部分の説明を省略する。
図10、図12に示すように、一酸化炭素除去器200Bの蓋板230がベース部652の上面に接合されている。蓋板230によって、改質燃料供給流路702の一部と、排ガス流路714の一部と、燃焼燃料供給流路710の一部と、連通流路704の一部と、空気供給流路706と、混合室708と、燃焼燃料供給流路716と、排気室718とが蓋される。蓋板230に形成された導入口232は混合室708の角部709の上に位置され、蓋板230に形成された排出口234は排気室718の角部719の上に位置されている。
この一酸化炭素除去器200Bにおいては、箱体210と蓋板230の内面や仕切板220、仕切板240及びセパレート板250に一酸化炭素選択酸化触媒(例えば、白金)が担持されている。
次いで、図10に示すように、ベース部654上に改質器100Bが設けられている。この改質器100Bは第1実施形態における反応器100を応用したものであり、改質器100Bは図1〜図4に示された反応器100と同様に設けられている。なお、改質器100Bと反応器100との間で互いに対応する部分に同一の符号を付して、互いに対応する部分の説明を省略する。
図10、図12に示すように、改質器100Bの蓋板130がベース部654の上面に接合されている。蓋板130によって、改質燃料供給流路702の一部と、排ガス流路714の一部と、燃焼燃料供給流路710の一部と、連通流路704の一部と、燃焼室712とが蓋される。蓋板130に形成された導入口132は改質燃料供給流路702の端部703の上に位置され、蓋板130に形成された排出口134は連通流路704の端部705の上に位置されている。
この改質器100Bにおいては、箱体110と蓋板130の内面や仕切板120に改質触媒(例えば、Cu/ZnO系触媒、Pd/ZnO系触媒)が担持されている。
図12に示すように、改質器100Bの蓋板130と一酸化炭素除去器200Bの蓋板230とは連結蓋680によって連結された状態で一体形成されている。蓋板130と蓋板230と連結蓋680とを一体にした板材690は、連結蓋680において括れた状態とされている。この板材690がベースプレート642に接合されているが、板材690の連結蓋680はベースプレート642の連結ベース部656に接合され、これにより連結管608が構成される。この連結管608においては、改質燃料供給流路702の一部と、排ガス流路714の一部と、燃焼燃料供給流路710の一部と、連通流路704の一部とが連結蓋680によって蓋される。
図10等に示すように、連結管608の外形は角柱状とされ、連結管608の幅が高温反応部604の幅及び低温反応部606の幅よりも狭く、連結管608の高さも高温反応部604及び低温反応部606の高さよりも低い。そして、連結管608は高温反応部604と低温反応部606との間に架設されているが、連結管608は高温反応部604の幅方向中央部において高温反応部604に連結しているとともに低温反応部606の幅方向中央部において低温反応部606に連結している。
なお、上述したように、連結管608には、改質燃料供給流路702、連通流路704、燃焼燃料供給流路710及び排ガス流路714が設けられている。
次に、給排部602、高温反応部604、低温反応部606及び連結管608の内側に設けられた流路の経路について説明する。図15は本実施形態のマイクロリアクタモジュール600における、気体燃料と空気からなる燃焼混合気が供給されてから、生成物である水等が排出されるまでの経路を示した図であり、図16は本実施形態のマイクロリアクタモジュール600における、液体燃料と水が供給されてから、生成物である水素ガスが排出されるまでの経路を示した図である。ここで図15、図16と図11の対応関係について説明すると、液体燃料導入管622が気化器610に相当し、燃焼用流路625が第一燃焼器612に相当し、燃焼室712が第二燃焼器に相当する。
図12に示すように、低温反応部606の下面つまり絶縁プレート640の下面には、電熱線720が蛇行した状態にパターニングされ、低温反応部606から連結管608を通って高温反応部604にかけてこれらの下面には、電熱線722が蛇行した状態にパターニングされている。低温反応部606の下面から燃焼器プレート624の表面を通って液体燃料導入管622の側面にかけて電熱線724がパターニングされている。ここで、液体燃料導入管622の側面及び燃焼器プレート624の表面には、窒化シリコン、酸化シリコン等の絶縁膜が成膜され、その絶縁膜の表面に電熱線724が形成されている。絶縁膜又は絶縁プレート640に電熱線720,722,724をパターニングすることで、印加しようとする電圧が金属材料製のベースプレート642、液体燃料導入管622、燃焼器プレート624等に掛かることがなく、電熱線720,722,724の発熱効率を向上させることができる。
電熱線720,722,724は、絶縁膜又は絶縁プレート640から拡散防止層、発熱層の順に積層したものである。発熱層は3層の中で最も低い抵抗率の材料(例えば、Au)であり、電熱線720,722,724に電圧が印加されると電流が集中的に流れて発熱する。拡散防止層は、電熱線720,722,724が発熱しても発熱層の材料が拡散防止層に熱拡散されにくく、且つ拡散防止層の材料が発熱層に熱拡散しにくい材料であり、比較的融点が高く且つ反応性が低い物質(例えば、W)を用いることが好ましい。また、拡散防止層が絶縁膜に対して密着性が低く剥離しやすい場合には、更に、絶縁膜と拡散防止層の間に密着層を設けるようにしてもよく、密着層としては拡散防止層に対しても絶縁膜又は絶縁プレート640に対しても密着性に優れた材料(例えば、Ta、Mo、Ti、Cr)からなる。電熱線720は、起動時に低温反応部606を加熱し、電熱線722は、起動時に高温反応部604及び連結管608を加熱し、電熱線724は、給排部602の気化器610及び第一燃焼器612を加熱する。この後、燃料電池からの水素を含むオフガスで第二燃焼器614が燃焼されたら、電熱線722は第二燃焼器612の補助として高温反応部604及び連結管608を加熱する。同様に、燃料電池からの水素を含むオフガスで第一燃焼器612が燃焼される場合、電熱線720は第一燃焼器612の補助として低温反応部606を加熱する。
また、電熱線720,722,724は温度に依存して電気抵抗が変化し、抵抗値の変化から温度の変化を読み取る温度センサとしても機能する。具体的には、電熱線720,722,724の温度は電気抵抗に比例する。
電熱線720,722,724の何れの端部も低温反応部606の下面に位置し、これら端部が燃焼器プレート624を囲むように配列されている。電熱線720の両端部にはそれぞれリード線731,732が接続され、電熱線722の両端部にはそれぞれリード線733,734が接続され、電熱線724の両端部にはそれぞれリード線735,736が接続されている。なお、図10においては、図面を見やすくするために、電熱線720,722,724及びリード線731〜736の図示を省略する。
また、図12に示すように、連結管608の表面に、ゲッター材728を設けるようにしてもよい。このゲッター材728には電熱材等のヒータが設けられ、ゲッター材728にはそれぞれリード線737,738が接続されている。ゲッター材728は加熱されることで活性化して吸着作用をもつものであり、後述する断熱パッケージ791の内部空間に残留する気体や、マイクロリアクタモジュール600から断熱パッケージ791の内部空間に漏洩した気体や、外部から断熱パッケージ791内に侵入した気体を吸着することにより、断熱パッケージ791の内部空間の真空度が悪化して断熱効果が低下することを抑えるものである。ゲッター材728の材料としてはジルコニウム、バリウム、チタニウム又はバナジウムを主成分とした合金が挙げられる。なお、図10においては、図面を見やすくするために、リード線737,738の図示を省略する。
次に、図17は、本実施形態のマイクロリアクタモジュール600を覆う断熱パッケージ791(断熱容器)の分解斜視図である。図17に示すように、断熱パッケージ791はマイクロリアクタモジュール600の全体を覆うように構成され、高温反応部604、低温反応部606及び連結管608が断熱パッケージ791内に収容されている。断熱パッケージ791は、下面が開口した平行六面体形状のケース792と、ケース792の下面開口を閉塞したプレート793とから構成され、プレート793がケース792に接合されている。ケース792及びプレート793のどちらも、例えばガラス等の断熱材又は金属材料からなる。また、内側となる面にはアルミニウム、金等の金属反射膜を成膜するようにしてもよい。このような金属反射膜が成膜されていると、給排部602、高温反応部604、低温反応部606及び連結管608からの輻射による熱損失を抑制することができる。
プレート793を複数の通し孔が貫通し、管材626,628,630,632,634、液体燃料導入管622及びリード線731〜738がそれぞれの通し孔に挿通された状態で、この通し孔から断熱パッケージ791内に外気や水分が侵入しないように、管材626,628,630,632,634、液体燃料導入管及びリード線731〜738とプレート793の貫通孔とは、例えばガラス材又は絶縁封止材で接合、封止される。また、断熱パッケージ791の内部空間は密閉されて真空排気され、その内部空間が真空圧とされて真空断熱構造とされる。これによって、マイクロリアクタモジュール600の各部の熱が外部に伝搬してしまうことを抑えて、熱損失を低減することができる。
管材626,628,630,632,634及び液体燃料導入管622は、一部が断熱パッケージ791の外側に露出される。そのため、断熱パッケージ791の内側においては管材626,628,630,632,634及び液体燃料導入管622が支柱としてプレート793に対して立った状態とされ、高温反応部604、低温反応部606及び連結管608が管材626,628,630,632,634及び液体燃料導入管622に支持されて、高温反応部604、低温反応部606及び連結管608が断熱パッケージ791の内面から離れている。
また、液体燃料導入管622は、平面視して高温反応部604、低温反応部606及び連結管608全体の重心において低温反応部606の下面に連結していることが望ましい。
なお、ゲッター材728は、例えば連結管608の表面に設けられるが、ゲッター材728の設ける位置は断熱パッケージ791の内側であれば特に限定されない。
次に、マイクロリアクタモジュール600の動作について説明する。
まず、リード線737,738の間に電圧が印加されると、ゲッター材728がヒータによって加熱され、ゲッター材728が活性化される。これにより、断熱パッケージ791内のガスがゲッター材728に吸着され、断熱パッケージ791内の真空度が高まり、断熱効率が高まる。
また、リード線731,732の間に電圧が印加されると、電熱線720が発熱し、低温反応部606が加熱される。リード線733,734の間に電圧が印加されると、電熱線722が発熱し、高温反応部604が加熱される。リード線735,736の間に電圧が印加されると、電熱線724が発熱し、液体燃料導入管622の上部が加熱される。液体燃料導入管622、高温反応部604、低温反応部606及び連結管608が金属材料からなるため、これらの間で熱伝導しやすい。なお、電熱線720,722,724の電流・電圧が制御装置によって測定されることで、液体燃料導入管622、高温反応部604及び低温反応部606の温度が測定され、測定温度が制御装置にフィードバックされ、制御装置によって電熱線720,722,724の電圧が制御され、これにより液体燃料導入管622、高温反応部604及び低温反応部606の温度制御がなされる。
電熱線720,722,724によって液体燃料導入管622、高温反応部604及び低温反応部606が加熱された状態において、液体燃料導入管622に液体燃料と水の混合液がポンプ等によって連続的又は断続的に供給されると、混合液が吸液材623に吸収され、毛細管現象により混合液が液体燃料導入管622内の上に向かって浸透する。そして、吸液材623内の混合液が気化し、燃料と水の混合気が吸液材623から蒸散する。吸液材623内にて混合液が気化するから、突沸を抑えることができ、安定して気化することができる。
そして、吸液材623から蒸散した混合気は貫通孔678、改質燃料供給流路702、導入口132を通って改質器100B内に流れ込む。その後、混合気が改質器100B内を流れている際には、混合気が加熱されて触媒反応することによって、水素ガス等が生成される(燃料がメタノールの場合には、上記化学反応式(1)、(2)を参照。)。
改質器100Bで生成された混合気(水素ガス、二酸化炭素ガス、一酸化炭素ガス等を含む。)が排出口134及び連通流路704を通って混合室708へと流れ込む。一方、空気がポンプ等によって管材634に供給され、貫通孔675及び空気供給流路706を通って混合室708へ流れ込み、水素ガス等の混合気と空気が混合される。
そして、空気、水素ガス、一酸化炭素ガス、二酸化炭素ガス等を含む混合気が混合室708から導入口232を通って一酸化炭素除去器200B内へ流れ込む。混合気が一酸化炭素除去器200B内を流れている時に、混合気中の一酸化炭素ガスが選択的に酸化され、一酸化炭素ガスが除去される。
そして、一酸化炭素が除去された状態の混合気が排出口234から排気室718、貫通孔671、管材626を経由して、燃料電池の燃料極等に供給される。燃料電池では水素ガスの電気化学反応により電気が生成され、未反応の水素ガス等を含むオフガスが燃料電池から排出される。
以上の動作は初期段階の動作であり、その後の発電動作中は、混合液が液体燃料導入管622に供給され続ける。そして、燃料電池から排出されたオフガスに空気が混合され、その混合気(以下、燃焼混合気という。)が管材632及び管材628に供給される。管材632に供給された燃焼混合気は貫通孔674、燃焼燃料供給流路716、貫通孔7676を通って燃焼用流路625に流れ込み、燃焼混合気が燃焼用流路625において触媒燃焼し燃焼熱が発する。燃焼用流路625が低温反応部606の下側において液体燃料導入管622を周回しているため、燃焼熱によって液体燃料導入管622が加熱されるとともに低温反応部606が加熱される。そのため、電熱線720,724に供給する電力を小さくすることができ、エネルギーの利用効率が高まる。
一方、管材628に供給された燃焼混合気は貫通孔672、燃焼燃料供給流路710を通って燃焼室712へ流れ込み、燃焼混合気が燃焼室712において触媒燃焼する。これにより燃焼熱が発するが、燃焼熱によって改質器100Bが加熱される。そのため、電熱線722に供給する電力を小さくすることができ、エネルギーの利用効率が高まる。
なお、燃料容器に貯留されている液体燃料が気化されて、その気化した燃料と空気の燃焼混合気が管材628,632に供給されるようにしても良い。
混合液が液体燃料導入管622に供給された状態であって、燃焼混合気が管材628,632に供給された状態において、制御装置が電熱線720,722,724の抵抗値によって温度を測定しながら、電熱線720,722,724の印加電圧を制御するとともに、ポンプ等を制御する。制御装置によってポンプが制御されると、管材628,632に供給される燃焼混合気の流量が制御され、これにより燃焼器612,614の燃焼熱量が制御される。このように制御装置が電熱線720,722,724及びポンプを制御することによって、それぞれ、液体燃料導入管622、高温反応部604及び低温反応部606の温度制御がなされる。ここで、高温反応部604が250℃〜400℃、好ましくは300℃〜380℃、低温反応部606が高温反応部4より低い温度、具体的には120℃〜200℃、さらに好ましくは140℃〜180℃となるよう、温度制御を行う。
次いで、本実施形態におけるマイクロリアクタモジュール600を備える発電ユニット801の概略構成について説明する。図21は本実施形態におけるマイクロリアクタモジュール600を備える発電ユニット801の一例を示す斜視図である。図18に示すように、以上のようなマイクロリアクタモジュール600は、発電ユニット801に組み付けて用いることができる。この発電ユニット801は、例えば、フレーム802と、フレーム802に対して着脱可能な燃料容器804と、流路、ポンプ、流量センサ及びバルブ等を有する流量制御ユニット806と、断熱パッケージ791に収容された状態のマイクロリアクタモジュール600と、燃料電池、燃料電池を加湿する加湿器及び燃料電池で生成された副生成物を回収する回収器等を有する発電モジュール808と、マイクロリアクタモジュール600及び発電モジュール808に空気(酸素)を供給するエアポンプ810と、二次電池、DC−DCコンバータ及び発電ユニット801の出力で駆動する外部の機器と電気的に接続するための外部インターフェース等を有する電源ユニット812とを具備して構成される。流量制御ユニット806によって燃料容器804内の水と液体燃料の混合気がマイクロリアクタモジュール600に供給されることで、上述のように水素リッチガスが生成され、水素リッチガスが発電モジュール808の燃料電池に供給され、生成された電気が電源ユニット812の二次電池に蓄電される。
図19は、発電ユニット801を電源として用いる電子機器851の一例を示す斜視図である。図19に示すように、この電子機器851は、携帯型の電子機器であって、例えばノート型パーソナルコンピュータである。電子機器851は、CPU、RAM、ROM、その他の電子部品から構成された演算処理回路を内蔵するとともにキーボード852を備え付けた下筐体854と、液晶ディスプレイ856を備え付けた上筐体858と、を備える。下筐体854と上筐体858はヒンジで結合されており、上筐体858を下筐体854に重ねてキーボード852に液晶ディスプレイ856を相対させた状態で折り畳むことができるように構成されている。下筐体854の右側面から底面にかけて、発電ユニット801を装着するための装着部860が形成され、装着部860に発電ユニット801を装着すると、発電ユニット801の電気によって電子機器851が動作する。
以上のように本実施の形態によれば、仕切板120を蓋板130によって押し込んだ状態で箱体110内に収容し、箱体110内の空間を仕切板120により複数の反応室に仕切り、各反応室を互いに連通させることにより葛折り状の流路を形成するようにしたので、改質器100Bの構造をシンプルな形状とするとともに、改質器100Bの組み立てを容易にすることができる。また、一酸化炭素除去器200Bについても同様に構造をシンプルな形状とし、容易に組み立てることができる。
また、仕切板120を接合することによって高温反応部604の改質器100Bの反応容器を補強して、その剛性を高くすることができ、仕切板220,240によって低温反応部606の一酸化炭素除去器200Bの反応容器を補強して、その剛性を高くすることができる。
また、断熱パッケージ791の内部空間が断熱空間となっており、高温反応部604が低温反応部606から離れ、高温反応部604から低温反応部606までの間隔が連結管608の長さ分となっている。従って、高温反応部604から低温反応部606への伝熱の経路が連結管608に限られ、高温を要しない低温反応部606への伝熱が限定される。特に、連結管608の高さ及び幅は高温反応部604と低温反応部606の高さ及び幅よりも小さいから、連結管608を通じた熱伝導も極力抑えられている。そのため、高温反応部604の熱損失を抑えることができるとともに、低温反応部606が設定温度以上に昇温することも抑えることができる。即ち、1つの断熱パッケージ791内に高温反応部604と低温反応部606を収容した場合でも、高温反応部604と低温反応部606の間で温度差を発生することができる。
また、低温反応部606と高温反応部604との間を通じた流路702,704,710,714を1本の連結管608にまとめた状態とされているので、連結管608等に発生する応力を小さくすることができる。つまり、高温反応部604と低温反応部606との間には温度差があるから、低温反応部606よりも高温反応部604のほうがより膨張するが、高温反応部604が連結管608との連結部以外は自由端となっているので、連結管608等に発生する応力を抑えることができる。特に、連結管608は高さや幅が高温反応部604や低温反応部606よりも小さく、更に連結管608は高温反応部604及び低温反応部606の幅方向中央部において高温反応部604及び低温反応部606に連結しているから、連結管608、高温反応部604及び低温反応部606の応力発生を抑えることができる。
管材626,628,630,632,634及び液体燃料導入管622は断熱パッケージ791の外側に延出しているが、これらは全て低温反応部606に連結されている。そのため、高温反応部604から断熱パッケージ791外への直接の伝熱を抑えることができ、高温反応部604の熱損失を抑えることができる。従って、1つの断熱パッケージ791内に高温反応部604と低温反応部606を収容した場合でも、高温反応部604と低温反応部606の間で温度差を発生することができる。
連結管608の下面、高温反応部604の下面及び低温反応部606の下面が面一となっているため、電熱線722を比較的簡単にパターニングすることができ、電熱線722の断線を抑えることができる。
また、液体燃料導入管622内に吸液材623を充填させて、液体燃料導入管622を気化器610としたので、マイクロリアクタモジュール600の小型化・簡略化を図りつつ、混合液の気化に必要な温度状態(液体燃料導入管622の上部が120℃となる状態)とすることができる。
また、燃焼器プレート624は液体燃料導入管622の上端部において液体燃料導入管622の周囲に設けられて、更に液体燃料導入管622内の吸液材623が燃焼器プレート624の高さの位置まで充填されているから、第一燃焼器612における燃焼熱を混合液の気化に効率よく用いることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々の改良及び設計の変更をおこなっても良い。
例えば、低温反応部606と高温反応部604との間には一本の連結管608が架設されているが、複数の連結管が低温反応部606と高温反応部604との間に架設されていても良い。
本発明に係わる反応装置の第1の実施形態における反応器の分解斜視図である。 本実施形態における反応器の上面図及び側面図である。 図2の切断線III−IIIに沿った面の矢視端面図である。 図2の切断線IV−IVに沿った面の矢視端面図である。 本実施形態における断熱パッケージを設けた状態の反応器の透過側面図である。 本発明に係わる反応装置の第2の実施形態における反応器の分解斜視図である。 本実施形態におけるマイクロ反応器の上面図及び側面図である。 図7の切断線VIII−VIIIに沿った面の矢視端面図である。 図7の切断線IX−IXに沿った面の矢視端面図である。 本発明に係わる反応装置の第3の実施形態におけるマイクロリアクタモジュールの側面図である。 本実施形態におけるマイクロリアクタモジュールを機能ごとに分けた場合の概略側面図である。 本実施形態におけるマイクロリアクタモジュールの分解斜視図である。 図10の切断線XIII−XIIIに沿った面の矢視断面図である。 図10の切断線XIV−XIVに沿った面の矢視断面図である。 本実施形態のマイクロリアクタモジュールにおける、燃焼混合気が供給されてから、生成物である水等が排出されるまでの経路を示した図面である。 本実施形態のマイクロリアクタモジュールにおける、液体燃料と水が供給されてから、生成物である水素リッチガスが排出されるまでの経路を示した図面である。 本実施形態のマイクロリアクタモジュールを覆う断熱パッケージの分解斜視図である。 本実施形態におけるマイクロリアクタモジュールを備える発電ユニットの斜視図である。 発電ユニットを電源として用いる電子機器の一例を示す斜視図である。
符号の説明
100、200 反応器
100B 改質器
200B 一酸化炭素除去器
110、210 箱体
120、220、240 仕切板
130、230 蓋板
250 セパレート板

Claims (10)

  1. 反応物の反応を起こす反応器を備える反応装置において、
    前記反応器は、
    中空を有する箱体と、
    互いに対向した矩形板状の複数の仕切部を有し、断面が三角波状の葛折りとされた仕切板と、を備え、前記仕切板が前記箱体内に押し込まれて収容され、前記各仕切部の接続箇所の稜線部が前記箱体の内面に線接触し、少なくとも前記複数の仕切部いずれかが撓んだ状態とされ、
    前記箱体の内部空間内が前記仕切板によって仕切られて、反応物が流れる反応流路が形成されることを特徴とする反応装置。
  2. 前記仕切板がコルゲート板状の形状を有することを特徴とする請求項1に記載の反応装置。
  3. 前記箱体の内部空間内が前記複数の仕切部によって複数の反応室に分割され、前記各仕切部に、互いに隣接する反応室間に通じる接続口が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の反応装置。
  4. 前記箱体は、下面で開口し、開口内に前記仕切板を収容する箱型部材と、前記下面開口を閉塞する蓋板と、を有し、前記蓋板に、前記反応室に反応物を流入する導入口及び前記反応室で生成された生成物を排出する排出口が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の反応装置。
  5. 前記反応装置は、更に、前記反応器の全体を覆い、内部が真空圧とされる断熱容器を備えることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の反応装置。
  6. 前記箱体内に収容されて前記箱体内の空間を仕切るセパレート板を更に備え、前記仕切板が前記セパレート板によって仕切られた空間内に押し込まれて収容され、前記仕切板の前記稜線部が前記セパレート板に当接していることを特徴とする請求項1に記載の反応装置。
  7. 前記箱体の内部空間内が前記仕切板及び前記セパレート板によって複数の反応室に分割され、前記セパレート板に、上下方向に互いに隣接する反応室間に通じる接続口が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の反応装置。
  8. 前記反応装置は、
    第1の温度に設定され、反応物の反応を起こす第1の反応部と、
    前記第1の温度より低い第2の温度に設定され、反応物の反応を起こす第2の反応部と、
    前記第1の反応部と前記第2の反応部との間で反応物及び生成物を送る連結管と、を備え、
    前記第1の反応部及び第2の反応部の少なくとも何れか一方は、前記反応器箱を備えることを特徴とする請求項1に記載の反応装置。
  9. 前記反応装置は、更に、前記第1の反応部と前記第2の反応部と前記連結管の全体を覆い、内部が真空圧とされる断熱容器を備えることを特徴とする請求項8に記載の反応装置。
  10. 前記第1の反応部には、第1の反応物が供給されて第1の生成物を生成し、前記第2の反応部には、前記第1の生成物が供給されて第2の生成物を生成し、
    前記第1の反応物は水と炭化水素系の液体燃料が気化された混合気であって、前記第1の反応部は、前記第1の反応物の改質反応を起こす改質器であり、前記第1の生成物には水素及び一酸化炭素が含まれ、
    前記第2の反応部は、前記第1の生成物に含まれる一酸化炭素を選択酸化によって除去する一酸化炭素除去器であることを特徴とする請求項8に記載の反応装置。
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