JP2007090120A - 眼底カメラ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】制御回路20は、オートアライメント機構によるアライメントが完了した後に、フレア検出手段(撮影用TVカメラ16)が所定光量以上のフレアを検出したとき、手動撮影モードに切り換えるようになっている。
【選択図】 図1
Description
[構成]
図1(a)において眼底カメラは、被検眼Eを照明する照明光学系1と、照明された被検眼Eを撮影する撮影光学系10と、オートアライメント光学系30を有する。この照明光学系1,撮影光学系10及びオートアライメント光学系30は図示を省略した装置本体に内蔵されている。そして、この装置本体は、図示を省略したオートアライメント機構(三次元駆動機構)を介して前後・左右・上下に駆動されるようになっている。この三次元駆動機構には、例えば特開平11−32993号公報に開示された様な周知の構成が採用できるので、その詳細な説明は省略する。
<照明光学系1>
照明光学系1は、観察用照明光学系と、撮影用照明光学系を有する。
(観察用照明光学系)
観察用照明光学系は、観察用赤外光源2,コンデンサレンズ3,第1のリレーレンズ5,遮光手段6,第2のリレーレンズ7,穴あきミラー8,対物レンズ9をこの順に有する。この観察用赤外光源2には、タングステンランプと赤外フィルター又は近赤外フィルターを組み合わせた赤外光源を用いることもできる。
(撮影用照明光学系)
撮影用照明光学系は、撮影用光源4,第1のリレーレンズ5,遮光手段6,第2のリレーレンズ7,穴あきミラー8,対物レンズ9をこの順に有する。この撮影用光源4には、可視光にて撮影を行うため、例えばキセノンランプの様な可視光源を用いる。
<撮影光学系10>
撮影光学系10は、撮影光学系11aと、観察光学系11bを有する。
<アライメント光学系30>
このアライメント光学系(アライメント検出手段)30は、図1に示したX−Yアライメント光学系(X−Yアライメント検出手段)と図2に示したZアライメント光学系(Zアライメント検出手段)を有する。このX−Yアライメント光学系は、被検眼Eに対する装置本体(図示せず)の上下・左右のアライメント状態、即ち観察撮影光学系の被検眼Eに対する上下・左右のアライメント状態を検出するのに用いられる。また、Zアライメント光学系は、装置本体の被検眼Eに対する作動距離、即ち観察撮影光学系の対物レンズ9と被検眼Eとの間隔(被検眼光軸方向の間隔)を検出するのに用いられる。
<制御回路>
上述したTVカメラ16,19からの映像信号は、図3に示した演算制御回路(制御回路)20に入力される。この演算制御回路(演算制御手段)20は、TVカメラ(フレア検出手段)16,19からの映像信号をカラーCRTや液晶カラーモニター等の表示装置21に入力して、被検眼像を表示装置21に表示させる様になっている。
[作用]
次に、この様な構成の眼底カメラの作用を説明する。
[A]オートアライメント
(1)赤外観察
この様な構成において、通常、実線で示した如くクイックリターンミラー13は観察光学系11aの結像レンズ12とフィールドレンズ14aとの間に挿入されている。この状態において眼底カメラの図示しない電源を投入すると、演算制御回路20により観察用赤外照明光源2が点灯させられる。
(2)アライメント検出状態
この状態で、演算制御回路20は、X−Yアライメント用の光源33を点灯させ、光源33からのアライメント光束をピンホール34,レンズ35,ハーフミラー36及び対物レンズ9を介して被検眼Eの角膜Cに投影する。この角膜Cからの反射光は、対物レンズ9,開口8a,結像レンズ12,ハーフミラー37,レンズ38を介して二次元受光素子39に輝点像として結像される様になっている。尚、この輝点像は、従来周知のアライメント光の投影及び受光方法により得られる様にすればよいので、その詳細な説明は省略する。
(3)アライメント操作
この様な状態で、検者は図示しないジョイスティックを操作して、装置本体(図示せず)を被検眼Eに対して左右・上下に移動操作する。この際、演算制御回路20は、受光素子39からの検出信号に基づいて、輝点像が被検眼Eの光軸に対してオートアライメント可能な所定範囲に入った判断した場合、オートアライメント機構(三次元駆動装置)を作動制御して装置本体を更にX−Y方向(左右・上下方向)に移動制御して、更に輝点像が被検眼Eの光軸に近づく方向に移動制御する。
[B]無散瞳の赤外観察,可視撮影の場合の遮光手段のオートモードによる制御
演算制御回路20は、通常、オートアライメント終了後の遮光手段6の移動制御をオートモードで行うように設定されている。従って、演算制御回路20は、Z方向のアライメントが完了すると、ソレノイドSを作動させてクイックリターンミラー13を観察光学系11aの結像レンズ12とフィールドレンズ14aとの間から退出させると共に、観察用光源2を消灯させ、撮影光源4を点灯させる。
<アライメント完了時(終了後)にフレアがない場合>
この際、演算制御回路20は、被検眼Eの眼底像にフレアがあるか否かを、撮影用TVカメラ16からの映像信号に基づいて判断する。この判断は、この映像信号から眼底像の周縁部に所定値以上の光量(フレア)があるか否かで判断する。
<アライメント完了時(終了後)にフレアがある場合>
(a)通常の被検眼の場合
一方、演算制御回路20は、眼底像の周縁部に所定値以上の光量のフレアがあると判断した場合には、フレアの色が何色であるかを、撮影用TVカメラ16の映像信号から判断する。そして、演算制御回路20は、フレアの色が赤色系であると判断した場合、通常の被検眼であると判断して、駆動モータM1,M2を作動制御し、遮光板6a,6cをそれぞれ規定量(所定量すなわち微量)だけ光軸方向に移動させる。この際の遮光板6a,6cの移動方向は、予め設定した方向、例えば遮光板6a,6cが互いに離反する方向とする。
<遮光板6a,6cの移動によりフレアが除去された場合>
次に、演算制御回路20は、この様な遮光板6a,6cの移動制御をした後、被検眼Eの眼底像の周縁部にフレアがあるか否かを上述と同様にして再度判断する。そして、演算制御回路20は、フレアがないか殆どない(許容範囲内)と判断したときは、眼底像をメモリMに記憶させる。
<遮光板6a,6cの移動によりフレアが除去されなかった場合>
また、演算制御回路20は、この様な遮光板6a,6cの駆動により、被検眼Eの眼底像の周縁部のフレアが除去できなかった場合、撮影を中止して、マニュアルモードに切り換える。
(b)被検眼が人工水晶体を有する場合
また、演算制御回路20は、アライメント終了後に撮影用TVカメラ16からの映像信号から、眼底像の周縁部のフレアの色が青色系であると判断した場合、被検眼Eが人工水晶体(人工レンズ)即ちIOL(intraocular lens)を装着した眼であると判断して、IOLモードにする。
(c)被検眼が白内障である場合
更に、演算制御回路20は、アライメント終了後に撮影用TVカメラ16からの映像信号から、眼底像の周縁部のフレアの色が黄色系であると判断した場合、被検眼Eが白内障であると判断して、撮影を中止し、遮光手段6の手動操作を実行可能なでマニュアルモードに切り換える。
[C]散瞳の場合の遮光手段のオートモードによる制御
被検者に散瞳剤を静脈注射して、被検眼の瞳を散瞳させる一方、ソレノイドSを作動させてクイックリターンミラー13を観察光学系11aの結像レンズ12とフィールドレンズ14aとの間から退出させると共に、観察用光源2を消灯させ、撮影光源4を点灯させる。
[D]オートモードによるフレア除去ができなかった場合のマニュアル処理によるフレア除去
上述の[B],[C]の処理において、フレアが除去できず、マニュアル処理のモードに入った場合には、検者は表示装置21に表示された眼底像を観察しながら、スイッチ22,23を操作することにより演算制御回路20により駆動モータM2を正転又は逆転操作させながら、照明光学系1の遮光板6cを光軸O方向に前後に移動させることにより、遮光像6c′の縁部が図5に示したように水晶体後面Lbに一致するように、水晶体後面Lb側に移動させ、有害反射光を除去させる。Laは水晶体前面である。
[E]被検眼が白内障であるか或いは人工水晶体を有するのが分かっている場合のフレア除去
<遮光像6b′,6a′,6c′が虹彩i,角膜c,水晶体後面Lbと一致>
被検眼Eが白内障であると分かっている場合、或いは人工水晶体(人工レンズ)即ちIOL(intraocular lens)を装着した眼であると最初から分かっている場合には、モード切換スイッチMSを操作して、アライメント終了後の遮光手段6の操作を以下の様にして手動操作できるようにする。
<遮光像6c′が水晶体後面Lbと不一致>
しかし、図5に示すように被検眼によっては、例えば水晶体Lの厚さ及び後面の曲率半径が異なるために、遮光像6c′が水晶体後面Lbから離れて、遮光像6c′による遮光が不完全になり、有害反射光を除去することが困難になる。
(その他1)
また、より広範囲の眼底を撮影するために、被検眼Eを図示しない固視標により視線誘導する場合がある。図6はこの場合の被検眼Eの前眼部の様子を示したものであり、図6中実線35は視軸を表す。
(その他2)
また、被検眼の角膜c、虹彩i、水晶体後面Lbからの有害反射光が撮影光束33に入った場合、撮影像にフレアが生じる。フレアは眼底像の周辺に表れるため、検者は表示装置(観察モニター)21のフレア像を観察しながら、フレアが無くなるようにスイッチ22,23及び24,25をオン操作して、駆動モータM1,M2をそれぞれ正転又は逆転させることにより、遮光板6a,6cを駆動モータM1,M2によりそれぞれ光軸O方向に移動操作するとよい。
(その他3)
上述した実施例では、検者が表示装置(モニター)21の状態を観察しながら、遮光板(絞り)6a,6cを移動させる構成として説明したが、装置に周辺部のフレアが検出できるように検出器を設けたり、表示装置21の映像信号を基にフレアの状態を観察するような既知のフレア検出機構を設け、その出力結果を演算制御回路20に入力させる。そして、演算制御回路20が、フレア検出機構からの出力結果を基に、表示装置21の画面上にフレア検出状態の表示を補助的に行ったり、或いはフレア検出機構による出力結果がフレアを検出しない状態となるように、フレア検出機構からの出力結果を基に遮光板(絞り)6a,6cを自動的に光軸方向に移動制御してもよい。
(その他4)
また、実施例においては形状の異なる絞りを入れ替えることとして説明したが、機械的な機構により形状を変化させるようにしてもかまわない。
(その他5)
また、例えば液晶のような位置及び透過率を制御できるような素子を用いることにより、単純な構成で自由な位置及び大きさ、形状の絞りが提示可能となる。
2・・・観察用光源
4・・・撮影用光源
6・・・遮光手段
6a,6b,6c・・・(遮光手段,同心遮光手段)
6′a,6′c・・・遮光板(偏心遮光手段)
10・・・撮影光学系
16・・・撮影用TVカメラ(フレア色検出手段、フレア検出手段)
20・・・演算制御回路(制御回路)
c・・・角膜
E・・・被検眼
i・・・虹彩
La・・・水晶体前面
Lb・・・水晶体後面
M1,M2・・・駆動モータ(駆動手段)
Claims (4)
- 光源からの照明光を被検眼の眼底に投影して前記眼底を照明する照明光学系と、前記眼底からの光を撮像装置に導いて受光させ前記被検眼を撮影する撮影光学系と、前記光学系を前記被検眼に対してオートアライメントするオートアライメント機構と、前記オートアライメント機構を作動制御する制御回路を備えると共に、
前記制御回路は、前記オートアライメント機構を作動制御して前記光学系の前記被検眼に対するアライメントが完了した後、前記光源を点灯させて前記被検眼を前記撮像装置により撮影させる眼底カメラにおいて、
前記撮影光学系に入射するフレアを検出するフレア検出手段が設けられ、
前記制御回路は、前記オートアライメント機構によるアライメントが完了した後に、前記フレア検出手段が所定光量以上のフレアを検出したとき、手動撮影モードに切り換えることを特徴とする眼底カメラ。 - 請求項1に記載の眼底カメラにおいて、前記照明光学系は被検眼の角膜,虹彩,水晶体後面の少なくとも一つと共役にさせるフレア除去用の遮光手段を備え、前記遮光手段は駆動手段で前記照明光学系の光軸方向に微動可能に設けられていることを特徴とする眼底カメラ。
- 光源からの照明光を被検眼の眼底に投影して前記眼底を照明する照明光学系と、前記眼底からの光を撮像装置に導いて受光させ前記被検眼を撮影する撮影光学系と、前記光学系を前記被検眼に対してオートアライメントするオートアライメント機構と、前記オートアライメント機構を作動制御する制御回路を備えると共に、
前記制御回路は、前記オートアライメント機構を作動制御して前記光学系の前記被検眼に対するアライメントが完了した後、前記光源を点灯させて前記被検眼を前記撮像装置により撮影させる眼底カメラにおいて、
前記照明光学系は被検眼の角膜,虹彩,水晶体後面の少なくとも一つと共役にさせるフレア除去用の遮光手段を備え、前記遮光手段は駆動手段で前記照明光学系の光軸方向に微動可能に設けられていると共に、
前記制御回路は、前記オートアライメント機構によるアライメントが完了した後に、前記フレア検出手段が所定光量以上のフレアを検出したとき、前記駆動手段を駆動制御して前記遮光手段をフレア除去のために光軸方向に微動させ、前記遮光手段の光軸方向への微動によりフレアが除去できなかった場合、手動撮影モードに切り換えるように設定されていることを特徴とする眼底カメラ。 - 請求項2又は3に記載の眼底カメラにおいて、前記制御回路は、手動撮影モードに切り換えられた場合に、前記駆動手段を手動操作可能にして、前記駆動手段により前記遮光板を光軸方向に微動可能にすることを特徴とする眼底カメラ。
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