JP2007089664A - イオントフォレーシス装置 - Google Patents

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Hatoo Nakayama
鳩夫 中山
Kazuyuki Tsuji
和之 辻
Takehiko Matsumura
健彦 松村
Hideo Akiyama
英郎 秋山
Akihiko Matsumura
昭彦 松村
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Abstract

【課題】携帯でき、単体で使用できるイオントフォレーシス装置を提供する。
【解決手段】イオン化した薬物と同じ極性の電圧を印加される第1電極部材152、第1電極部材152と異なる極性の電圧を印加される第2電極部材154、第1電極部材152および第2電極部材154の間の電場内で薬物を保持する薬液保持部124、並びに、電圧を供給される一対の入力電極132、134を有する本体部100と、電源および電源の出力を外部に供給する出力電極242、244を有し本体部100に装着することにより出力電極242、244を介して入力電極132、134に電位差を形成する本体部100とは別体の電源部200とを備える。当初は本体部100および電源部200が相互に電気的且つ化学的に隔離して包装されており、包装を解いて電源部200を本体部100に装着することにより動作できるようになる。
【選択図】図7

Description

本発明は、イオントフォレーシス装置に関する。より詳細には、イオン化した物質が電界中で泳動する現象を利用したイオントフォレーシス効果により、イオン化した薬物を経皮投与するイオントフォレーシス装置に関する。
イオントフォレーシス効果を利用してイオン化した薬物を経皮的に投与するイオントフォレーシス装置がある。イオントフォレーシス装置は、第1電極部材および第2電極部材の間に電界を形成し、イオン化した薬物の極性と同じ極性の第1電極部材の側から電気泳動および電気浸透により薬物を経皮投与する。
下記特許文献1には、イオン交換膜を介してイオントフォレーシス装置を皮膚に当接させることにより、接触部位におけるイオンバランスを安定させ薬物投与効果を長時間にわたって持続させることが記載されている。また、下記特許文献2には、薬物の投与に直接には関与しない第2電極部材の側に、第1電極部材とは逆の極性のイオンを選択するイオン交換膜を装着して、投与効果を更に安定させることが記載されている。
特開2000−229128号 WO2003/037425
しかしながら、上記いずれの特許文献においても、イオントフォレーシス装置に電圧差を与える電源をどのように用意するかについて記載していない。ここで、電源の用意について、イオントフォレーシス装置に予め電源を取り付けた状態で市場に流通させることが考えられる。しかしながらこの場合には、長時間の不使用状態において、作用側電極構造体および非作用側電極構造体に保持されている物質と電源を構成する物質とが化学反応するおそれがある。一方、イオントフォレーシス装置とは別個に電源を流通させることも考えられる。しかしながらこの場合には、イオントフォレーシス装置と電源とのいずれか一方では当該装置が動作しないので、緊急に使用したい場合などに使い勝手がよくないという不都合が生じる。
上記課題を解決する目的で、本発明の第1の形態として、イオン化した薬物を経皮投与するイオントフォレーシス装置であって、本体部、および、本体部とは別体の電源部とを備え、本体部は、電源部における、イオン化した薬物と同じ第1導電型の端子に電気的に接続される第1電極部材、第1電極部材が形成する電場内で薬物を含む薬液を保持している薬液保持部、および、第1電極部材に電気的に接続される入力電極を含む作用側電極構造体と、電源部における、第1導電型と反対の導電型である第2導電型の端子に電気的に接続される第2電極部材、および、第2電極部材に電気的に接続される入力電極を含む非作用側電極構造体とを有し、電源部は、所定の電位差を発生する電源と、電源の電位差を外部に供給する一対の出力電極とを有し、動作前は本体部および電源部が相互に電気的且つ化学的に隔離して包装されており、包装から取り出されて電源部が本体部に装着されることにより、一対の出力電極が一対の入力電極に電気的に接続して、一対の入力電極間に電位差が形成されて動作する。これにより、電源部を本体部に装着するまでは、薬液保持部および電源部を、相互に化学的影響を受けることなく保存することができる。一方、電源部を本体部に装着したときは、単独でイオントフォレーシス装置として動作できる。従って、このイオントフォレーシス装置を携帯し、あるいは保存して、要求に応じて場所を選ばずに使用することができる。
上記イオントフォレーシス装置において、本体部および電源部が、相互に嵌合する相補的な形状の嵌め合い部を有し、嵌め合い部を嵌めることにより、一対の出力電極および一対の入力電極が電気的に結合されてもよい。これにより、電源部は、嵌め合い部が嵌合する特定の本体部に対して装着できる。また、ひとつの本体部においても、電源部を装着できるのは所定に位置に限られ、使用者が操作を誤ることを防ぐことができる。
上記イオントフォレーシス装置において、嵌め合い部が非対称な形状を有し、本体部および電源部が相互に特定の方向になった場合に嵌合してもよい。これにより、電源部を装着するときに極性を間違えることを防ぐことができる。
上記イオントフォレーシス装置において、出力電極および入力電極の組が嵌め合い部を形成しており、組の嵌め合い部は互いに異なる形状を有してもよい。これにより、電極の極性を誤った嵌め合いをより確実に防ぐことができる。
上記イオントフォレーシス装置において、入力電極が本体部から突出して形成されており、出力電極が、入力電極と相補的な内部形状を有して電源部に形成された陥没部の内部に配置されている。これにより、電源部の出力電極における不慮の短絡を防ぐことができる。
上記イオントフォレーシス装置において、本体部および電源部が互いに個別の筐体を有し、嵌め合い部が筐体に形成されていてもよい。これにより、熱可塑性樹脂等の加工の容易な材料により嵌め合い部を形成できるので、多種の嵌め合い部を廉価に製造できる。また、電極として、電気的な性能が高く且つ廉価な既製品の電極部材を用いることができるので、安定した電気的性能とコストダウンを両立させることができる。
上記イオントフォレーシス装置において、本体部および電源部が、折り曲げ可能な連結部により結合されており、連結部を折り曲げることにより電源部が本体部に装着されてもよい。これにより、本体部および電源部を一体にした製品とすることができるので、供給形態が簡素になる。また、本体部および電源部を誤った組み合わせで用いることをより確実に防ぐことができる。
上記イオントフォレーシス装置において、作用側電極構造体は、第1電極部材に電気的に接続され、電解液を保持している第1電解液保持部、第1電極部材との間に第1電解液保持部を挟み、第2導電型のイオンを選択的に透過する第2導電型のイオン交換膜、および、第2導電型のイオン交換膜との間で薬液保持部を挟み、第1導電型のイオンを選択的に透過する第1導電型のイオン交換膜をさらに含んでもよい。これにより、安定した通電状態のもとでイオン性薬物を投与することができるだけでなく、作用側電極構造体と当接する皮膚の熱傷または炎症などを防ぐことができるので、安全かつ効率のよい経皮投与ができる。
上記イオントフォレーシス装置において、非作用側電極構造体は、第2電極部材に電気的に接続され、電解液を保持している第2電解液保持部、第2電極部材との間に第2電解液保持部を挟み、第1導電型のイオンを選択的に透過する第1導電型のイオン交換膜、第1導電型のイオン交換膜において第2電解液保持部と反対側に配され、電解液を保持している第3電解液保持部、および、第1導電型のイオン交換膜との間で第3電解液保持部を挟み、第2導電型のイオンを選択的に透過する第2導電型のイオン交換膜をさらに含んでもよい。これにより、さらに安定した通電状態のもとでイオン性薬物を投与することができるだけでなく、非作用側電極構造体と当接する皮膚の熱傷または炎症などを防ぐことができる。従って、さらに安全かつ効率のよい経皮投与ができる。
本発明の第2の形態によると、イオン化した薬物を経皮投与するイオントフォレーシス装置であって、本体部、および、本体部から延伸して本体部とL字形状をなす電源部とを備え、本体部は、電源部における、イオン化した薬物と同じ第1導電型の端子に電気的に接続される第1電極部材、および、第1電極部材が形成する電場内で薬物を含む薬液を保持している薬液保持部を含む作用側電極構造体と、電源部における、第1導電型と反対の導電型である第2導電型の端子に電気的に接続される第2電極部材を含む非作用側電極構造体とを有し、電源部は、作用側電極構造体の第1電極部材および第2電極部材との間に所定の電位差を発生する電源と、電源を収容した電源筐体と、電源筐体と本体部とを連結する連結部とを有し、動作前は本体部および電源部が、連結部を境に、相互に化学的に隔離して包装されている。この場合に、連結部は、本体部および電源筐体よりも幅細の括れ形状を有してもよい。これにより、包装から取り出すまでは、薬液保持部および電源部を、相互に化学的影響を受けることなく保存することができる。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションも発明となり得る。
以下、発明の実施の形態を参照して本発明を説明する。ただし、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、ひとつの実施形態に係るイオントフォレーシス装置10の外観を示す斜視図である。同図に示すように、このイオントフォレーシス装置10は、本体部100および電源部200に分かれて形成される。
本体部100は、略円筒形の作用側電極構造体102および非作用側電極構造体104と、これらを結合するブリッジ部114と、これらが収容された本体部筐体110とを有する。作用側電極構造体102および非作用側電極構造体104のそれぞれは、下端にフランジ部112を、上面に入力電極132、134を有する。また、フランジ部112の下面には密着部118が装着される。ここで、入力電極132、134は、本体部100の上面から上方に突出して形成される。また、ブリッジ部114の上面には粘着部140がそれぞれ装着される。
一方、電源部200は、上面が下面よりも狭い台形の断面形状を有する薄板状の電源部筐体210を有する。従って、電源部筐体210の側面214は斜面になっている。また、電源部200の両端は、それぞれ作用側電極構造体102または非作用側電極構造体104の上面と略同じ平面形状を有する。従って、電源部200が本体部100の上面に装着された場合に、電源部筐体210は本体部筐体110の上面からはみださない。なお、電源部筐体210の上面には、後述する出力電極242、244の形状を模したレタリング部212が、出力電極242、234の裏側の位置に印刷される。
図2は、図1に示したイオントフォレーシス装置10の電源部200を裏返して、底面を上にして示す斜視図である。同図に示すように、電源部筐体210の底面には、本体部100の上面に突出した入力電極132、134と相補的な形状の陥没部232、234が形成される。これら陥没部232、234の内部には、後述する出力電極242、244が配置される。
図3は、図1に示したイオントフォレーシス装置10の本体部100を、図1に示す矢印Xを含む鉛直面で切った断面を示す図である。なお、図3において、図1と共通の部材には同じ参照符号を付して重複する説明を省いている。
同図に示すように、本体部筐体110はその内部において、作用側電極構造体102、ブリッジ部114および非作用側電極構造体104は、相互に分離された空洞を有する。作用側電極構造体102の内部には、動作時における皮膚側から順に第1電極部材152、第2導電型のイオン交換膜162および第1導電型のイオン交換膜166が互いに離隔して収容される。また、第1電極部材152は、接続線174を介して一方の入力電極132に電気的に結合されている。
一方、非作用側電極構造体104の内部においては、動作時における皮膚側から順に第2電極部材154、第1導電型のイオン交換膜164および第2導電型のイオン交換膜168が、互いに離隔して収容される。また、第2電極部材154は、接続線174を介して一方の入力電極134に電気的に結合されている。
ここで、作用側電極構造体102においては、第1電極部材152および第2導電型のイオン交換膜162の間と、第2導電型のイオン交換膜162および第1導電型のイオン交換膜166の間には、それぞれ、第1電解液保持部122および薬液保持部124が形成される。また、非作用側電極構造体104においても同様に、第2電極部材154および第1導電型のイオン交換膜164の間と、第1導電型のイオン交換膜164および第2導電型のイオン交換膜168の間には、それぞれ、第2電解液保持部126および第3電解液保持部128が形成される。
なお、作用側電極構造体102において、薬液保持部124にはイオン化した薬物を含む薬液が収容される。一方、第1電解液保持部122には、イオン化した無害な電解液が保持される。また、第2導電型のイオン交換膜162は、第1電解液保持部122に保持された薬液中の、第2導電型のイオンを選択的に透過する。更に、第1導電型のイオン交換膜166は、第1導電型のイオンを選択的に透過する。
また、非作用側電極構造体104においては、第2電解液保持部126および第3電解液保持部128にはイオン化した無害な電解液が収容される。また、第1導電型のイオン交換膜164は、第1導電型のイオンを選択的に透過する。更に、第2導電型のイオン交換膜168は、第2導電型のイオンを選択的に透過する。
これらの電解液には、水の電気分解反応(水の酸化および還元反応)と比較して水の酸化還元電位より低い酸化還元電位を有する酸化および還元しやすい化合物が溶解した溶液を用いる。
なお、本体部筐体110の下端であるフランジ部112の下面には、柔軟な材料で形成された密着部118が装着されている。密着部118は、作用側電極構造体102および非作用側電極構造体104の底面を、被投与者の皮膚に隙間なく密着させるために設けられている。また、密着部118を粘着性のある材料により形成することにより、イオントフォレーシス装置10を被投与者の皮膚に付着させることもできる。なお、イオントフォレーシス装置10を皮膚に当接させた状態で保持する手段はこれに限られるわけではなく、手で持って皮膚の導入部位に押し当ててもよいし、イオントフォレーシス装置10を固定するための器具を用いてもよい。
図4は、図1に示したイオントフォレーシス装置10の電源部200の構造を、図2に示す矢印Yを含む鉛直面で切った断面により示す図である。同図に示すように、電源部筐体210には、底面に上方に向かって形成された一対の陥没部232、234と、上面の略中央に大きく開かれたバッテリー収容部213が形成される。
陥没部232、234の内部側壁には、それぞれ出力電極242、244が配置される。また、バッテリー収容部213の内部には、複数のバッテリーセル250および基板172に実装された制御回路170が収容されている。バッテリーセル250および制御回路170は、接続線174により相互に接続されると共に、接続線252、254を介して出力電極242、244に接続される。これにより、出力電極242、244の間には、バッテリーセル250の仕様および接続状態に応じた電位差が生じる。また、バッテリー収容部213は、板状の封止部材211により封止されており、バッテリーセル250が出力電極242、244以外の部分で外部に露出することを防いでいる。
以上のように形成されたイオントフォレーシス装置10は、電源部200を本体部100の上面に装着することにより動作することができる状態になる。このとき、本体部100の各入力電極132、134は、電源部200の陥没部232、234の内部に入り込み、各出力電極242、244に接する。これにより、入力電極132、134の間には、バッテリーセル250により所定の電位差が形成される。
なお、図1および図2に示すように、入力電極132と入力電極134とは、互いに異なる形状を有しており、同様に、陥没部232および陥没部234は互いに異なる形状を有している。さらに、入力電極132と陥没部232とは互いに嵌め合う嵌め合い部をなしており、入力電極134と陥没部234とは互いに嵌め合う嵌め合い部をなしている。これにより、各入力電極132、134は、特定の出力電極242、244に結合させることができる。これにより入力電極132、134および出力電極242、244が電気的に逆に接続されることを防ぐことができる。
また、電源部200を装着したとき、本体部100の上面に形成された粘着部140が電源部200の底面を接着する。また、電源部筐体210の側面214は傾斜している。従って、いったん装着した電源部200は容易には取り外せない。これにより、一度使用されたイオントフォレーシス装置10の再使用を防止することができる。
上記のようなイオントフォレーシス装置10において、電源部200を本体部100に装着した状態で一対の密着部118を被投与者の皮膚に密着させると、薬液保持部124に保持された薬液に含まれるイオン化した薬物が被投与者の皮膚を透過して注入される。
このとき、例えば、電離すると負に帯電する薬物を投与する場合は、第1電極部材152は電源部200の陰極に接続されてカソードとなり、第2電極部材154は陽極に接続されてアノードとなる。また、作用側電極構造体102においては、第2導電型のイオン交換膜162にカチオン交換膜が、第1導電型のイオン交換膜166にはアニオン交換膜がそれぞれ用いられる。一方、非作用側電極構造体104においては、第1導電型のイオン交換膜164にアニオン交換膜が、用いられ、第2導電型のイオン交換膜168にカチオン交換膜がそれぞれ用いられる。更に、作用側電極構造体102の第1電解液保持部122、非作用側電極構造体104の第2電解液保持部126および第3電解液保持部128には電解液が保持される。
ここで、電解液としては、水の電気分解反応(水の酸化および還元反応)と比較して水の酸化還元電位より低い酸化還元電位を有する、酸化あるいは還元しやすい化合物の溶液を用いることが好ましい。具体的には、第一硫酸鉄(FeSO)と第二硫酸鉄〔Fe(SO〕の混合水溶液、アスコルビン酸ナトリウム水溶液、乳酸およびフマル酸ナトリウムの混合水溶液、等を用いることが好ましい。また、第1電解液保持部122、第2電解液保持部126および第3電解液保持部128における電解液の保持形態は、ガーゼ、吸水性高分子材料などの媒体に含浸させる形態の他に、薬液自体をゲル状にして保持させる方法もある。
上記のようなイオントフォレーシス装置10の、第1導電型のイオン交換膜166、168が被投与者の皮膚に密着されると、電源部200により生じた電位差に応じて皮膚下に電界が形成される。作用側電極構造体102では、この電界に基づいた電気泳動により、薬液に含まれる電離した薬物がカソードである第1電極部材152と反対側、即ち皮膚側へ移動する。皮膚と当接する第1導電型のイオン交換膜166はアニオン交換膜なので、薬物は選択的に透過されて速やかに経皮浸透する。これに対し、生体内のカチオンは第1導電型のイオン交換膜166を透過して薬液保持部124側へ移動することがない。したがって、安定した通電状態のもとでイオントフォレーシスによりイオンに解離した薬剤を生体へ導入することができる。
一方、非作用側電極構造体104では、第3電解液保持部128が保持する電解液に溶解している化合物が水の酸化還元電位より低い酸化還元電位を有する化合物であるので、アノードである第2電極部材154において、水の電気分解反応は起こりにくい。したがって、水の電気分解反応で発生する気泡(酸素ガス)によって、第2電極部材154と第3電解液保持部128の保持する電解液との接触が妨げられることで通電抵抗が大きくなるのを防ぐことができる。
なお、第1電極部材152、および第2電極部材154の電極材としては、例えば、炭素、白金などの導電性材料などを、薬物および電解液の特性に応じて選択できる。また、電離したときに正に帯電する薬物を投与する場合は、第1電極部材152および第2電極部材154に印加される電圧の極性は逆になる。さらに、この場合に、作用側電極構造体102の第2導電型のイオン交換膜162および第1導電型のイオン交換膜166として、それぞれ逆のイオン選択特性を有するイオン交換膜が用いられ、同様に非作用側電極構造体104の第1導電型のイオン交換膜164および第2導電型のイオン交換膜168として、それぞれ逆のイオン選択特性を有するイオン交換膜が用いられる。
アニオン交換膜としては高分子の側鎖に四級化されたアンモニウム基を有するものを、カチオン交換膜としては高分子の側鎖にスルホン酸基を有するものなど所望のものを例示でき、投与すべき薬物の解離イオン種に応じて適宜選択される。また、薬液保持部124は、薬液をそのまま保持してもよいが、ゲル状にして保持する方法の他、吸水性ポリマー、ガーゼ、脱脂綿等に含浸させた状態で保持してもよい。
また、本体部筐体110の材料としては、非イオン伝導性および電気絶縁性を有し、さらに、可塑性、柔軟性、可撓性、および形状保持性の少なくとも一つを有する材料にて作製されるのが望ましい。具体的には、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリアクリル、ポリアミド、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリオキシメチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ボリプロピレンおよびこれらの共重合体を例示できるが、これらに限られるわけではない。
更に、印加電圧は、薬物の有効な投与ができる範囲で10V程度までとすることが好ましい。この場合、被投与者の皮下に流れる電流は0.01〜5mAの範囲であり、有効な経皮投与ができた。印加電圧を高くすれば投与速度は向上されるが、被投与者の発汗等により電気抵抗が変化した場合に、被投与者に流れる電流が過剰に大きくなることがある。従って、印加電圧は10Vまでとすることが好ましく、第1電極部材152および第2電極部材154の面積、薬物の投与部位、さらには被投与者の個体差などに応じて、痛みや熱感を与えない程度に適宜調節することが好ましい。
また更に、上記のようなイオントフォレーシス装置10を用いて投与できる薬物としては、正に帯電するイオン性薬物として、麻酔剤(塩酸プロカイン、塩酸リドカインなど)、胃腸疾患治療剤(塩化カルニチンなど)、骨格筋弛緩剤(臭化バンクロニウムなど)、抗生物質(テトラサイクリン系薬剤、カナマイシン系薬剤、ゲンタマイシン系薬剤)等が挙げられる。また、負に帯電するイオン性薬物としては、水溶性ビタミン(B、B12、C、E、葉酸など)、副腎皮質ホルモン(ヒドロコルチゾン系水溶性薬剤、デキサメサゾン系水溶性薬剤、プレドニソロン系水溶性薬剤など)、抗生物質(ペニシリン系水溶性薬剤、クロウムフェニコール系水溶性薬剤)等を例示できる。
図5は、図1に示したイオントフォレーシス装置10を包装容器20に収容した状態を示す図である。また、図6は、図5に示した包装容器20の断面図である。
これらの図に示すように、イオントフォレーシス装置10は、本体部100と電源部200とを互いに電気的および化学的に分離して包装される。即ち、この包装容器20は、単純な矩形の外箱330と、その内側に収容された緩衝部材320と、図6に示すように緩衝部材320の上面を封止する封止フィルム340とを有する。
図5および図6に示すように、単純な矩形の外箱330に対して、緩衝部材320は、本体部100および電源部200をそれぞれ収容できるように陥没した電源部収容部322および本体部収容部326を有する。また、緩衝部材320の上面において、電源部収容部322および本体部収容部326の開口部は、封止フィルム340により封止される。
即ち、電源部収容部322および本体部収容部326の各開口部の周囲には、封止フィルム340を緩衝部材320に対して融着させた融着部328が閉じた環状に形成される。これにより、包装容器20に梱包された状態では、本体部100および電源部200は、相互に物理的に隔離され、電気的にも化学的にも影響を及ぼし合うことを防ぐことができる。
上記構成において、封止フィルム340を引き剥がすことにより、本体部100および電源部200を、それぞれ容易に取り出すことができる。特に、電源部収容部322の中央付近には指通し部324が形成されているので、電源部収容部322内に深く収容された電源部200も容易に取り出すことができる。また、本体部100の粘着部140には、剥離フィルム142が貼り付けられる。剥離フィルム142は、タブ144が形成されているので、容易に剥がすことができる。これにより、粘着部140にほこり等が付着することを防止できる他、本体部100を取り出すときに粘着部140に触れて不快感を覚えることがない。
上記包装容器20を用いることにより、医療器具として衛生を保つことができるだけではなく、本体部100に収容された薬液も、電源部200に収容されたバッテリーも、それぞれが化学的活性の高い物質であるがこれらが相互に化学的に影響し合うことを防ぐことができる。また、密閉して収容することにより、電源部200に内蔵された電池等の自然放電を抑制することができる。
なお、緩衝部材320、封止フィルム340および剥離フィルム142の材料の例として、液密な組織を有し化学的にも安定しており、さらに、処分が比較的容易なポリプロピレンが挙げられる。一方、外箱330としては、紙箱であっても差し支えない。ただし、緩衝部材320、封止フィルム340、剥離フィルム142および外箱330の材料はこれらに限定されない。
図7は、他の実施形態に係るイオントフォレーシス装置30の形状を示す斜視図である。また、図8は、図7に示したイオントフォレーシス装置30を、図6に矢印Zにより示す側方から見た様子を示す側面図である。なお、これらの図において、他の図と共通の構成要素には、同じ参照番号を付して重複する説明は省いている。
同図に示すように、このイオントフォレーシス装置30においては、本体部100および電源部200が、連結部400により相互に連結されている。ただし、使用する前の状態では連結部400が開いており、入力電極132、134と、出力電極242、244が収容された陥没部232、234は大きく離れている。
また、これら陥没部232、234を含む電源部200の表面は、絶縁フィルム262により覆われている。また、絶縁フィルム262は、陥没部232、234を包囲するように閉じた環状に形成された粘着部240により、電源部200に対して接着されている。
この状態では、本体部100と電源部200とが相互に電気的または化学的に影響しあうことがない。従って、このイオントフォレーシス装置30は、任意の包装容器に入れてこの状態のままで流通させることができる。また、このイオントフォレーシス装置30を使用するときは、タブ264をつまんで絶縁フィルム262を剥がした後、図8に矢印Uにより示すように連結部400をヒンジとして、電源部200が本体部100の上面にかぶさるように、電源部200を折り返す。このとき、絶縁フィルム262を接着していた粘着部240は、本体部100および電源部200を相互に接着する。
これにより、入力電極132、134が陥没部232、234に入り込み、入力電極132が出力電極242に電気的に接続されると共に、入力電極134が出力電極244に電気的に接続される。よって、本体部100および電源部200は電気的に結合される。これにより、このイオントフォレーシス装置30が動作することができる状態になる。また、粘着部240によって本体部100および電源部200が接着されているので、使用中に電源部200が脱落することもない。
なお、図7および図8に示す形態においても図1および図2に示した形態と同様に、本体部100側の入力電極132と入力電極134とは、互いに異なる形状を有しており、また同様に、電源部200側の陥没部232、234も互いに異なる形状を有している。これら、入力電極132と陥没部232とは互いに嵌め合う嵌め合い部をなしており、入力電極134と陥没部234とは互いに嵌合する嵌め合い部をなしている。これにより、各入力電極132、134は、特定の出力電極242、244に結合させることができる。これにより、例えば使用者が連結部400から本体部100と電源部200とを切り離すことがあっても、本体部100と電源部200とが電気的に逆に接続されることを防ぐことができる。
図9は、図7および図8に示すイオントフォレーシス装置30を包装容器50に納めた状態を示す断面図である。同図に示すように、この包装容器50は、単純な矩形の外箱330と、その内部に納められ、イオントフォレーシス装置30を収容する陥没した収容部321を形成された緩衝部材320とを有する。また、緩衝部材320の上面において、電源部収容部322および本体部収容部326の開口部を封止する封止フィルム340も備えている。
封止フィルム340は、融着部328において緩衝部材320に対して融着されている。この融着部328は、緩衝部材320の上面において、収容部321の周囲に閉じた環状に形成されているので、内部のイオントフォレーシス装置30は、外部から遮断される。また、図7に示した通り、イオントフォレーシス装置30の電源部200は、絶縁フィルム262および粘着部240により封止されている。従って、電源部200内のバッテリーセル250と、本体部100の第1電解液保持部122、薬液保持部124、第2電解液保持部126および第3電解液保持部128とは、相互に隔離され、電気的にも化学的にも影響を及ぼし合うことがない。
図10は、更に他の実施形態に係るイオントフォレーシス装置40の形状を示す斜視図である。同図に示すように、このイオントフォレーシス装置40では、本体部100の入力電極132、134は相互に同じ形状を有している。しかしながら、本体部筐体110の形状が、作用側電極構造体102側と非作用側電極構造体104側とで互いに異なっており、逆接が生じないように形成されている。
即ち、このイオントフォレーシス装置40では、作用側電極構造体102側の端部において、本体部筐体110が矩形部116を形成している。一方、非作用側電極構造体104側では、他の実施形態と同様に、円筒形の本体部筐体110が形成されている。
図11は、図10に示したイオントフォレーシス装置40の電源部200を裏返して示す斜視図である。同図に示すように、上記本体部筐体110の本体部100の形状に対応して、電源部200の形状が決定されている。即ち、電源部筐体210は、本体部筐体110の非対称な形状が嵌め合わされる相補的な形状で形成された高い側壁部219を有する。この側壁部219において、一端の内部形状は、作用側電極構造体102の矩形部116に対応した平坦部216を有する。また、他端の内部形状は、非作用側電極構造体104の円筒形に対応した円筒部218を有する。更に、この電源部200の出力電極242、244は、電源部筐体210の底面から更に陥没した陥没部232、234の内部に装着される。
上記のような構造を有するイオントフォレーシス装置40では、矩形部116と平坦部216とが対応するような正しい向きで装着しないと、本体部100の入力電極132、134と電源部200の出力電極242、244とが接触しない。従って、逆に接続されることを防ぐことができる。このように、この実施形態では、本体部筐体110および電源部筐体210自体が嵌め合い部をなしている。なお、このイオントフォレーシス装置40においても、本体部筐体110の上面に粘着部140が形成されており、電源部200をいったん装着されると、これが不用意にはずされることを防ぐことができる。
以上、本実施形態によれば、上記包装容器20を用いることにより、医療器具として衛生を保つことができるだけではなく、本体部100に収容された薬液も、電源部200に収容されたバッテリーも、それぞれが化学的活性の高い物質であるがこれらが相互に化学的に影響し合うことを防ぐことができる。また、密閉して収容することにより、電源部200に内蔵された電池等の自然放電を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、入力電極132と陥没部232とは互いに嵌め合う嵌め合い部をなしており、入力電極134と陥没部234とは互いに嵌め合う嵌め合い部をなしておりこれらの嵌め合い部は互いに異なる形状を有する。これにより、各入力電極132、134は、特定の出力電極242、244に結合させることができる。これにより入力電極と出力電極とが電気的に逆に接続されることを防ぐことができる。
図12は、また更に他の実施形態に係るイオントフォレーシス装置60の形状を示す斜視図である。このイオントフォレーシス装置60において、図7に示したイオントフォレーシス装置30と同じ構成については同じ参照番号を付して説明を省略する。図12のイオントフォレーシス装置60において、電源部200は本体部100における上部(皮膚から遠い側)から水平に延伸して配され、連結部350により電源部筐体210と本体部100とが連結されている。よって、イオントフォレーシス装置60は側方から見てL字型をなす。ここで、連結部350は、電源部筐体210および本体部100よりも水平面について幅細であり、かつ、垂直方向についての厚みも薄い。
このイオントフォレーシス装置60において、電源部200に収容されたバッテリーセル250は、スイッチ176を介して、図示されていない第1電極部材152および第2電極部材154に電気的に接続されている。従って、スイッチ176を投入することにより、このイオントフォレーシス装置60が動作する状態にできる。
図13は、上記のイオントフォレーシス装置60を包装容器70に収容したパッケージ80全体を示す斜視図である。同図に示すように、この包装容器70は、矩形の外箱330と、その内部に収容された緩衝部材320とを含む。緩衝部材320には、イオントフォレーシス装置60の外形に倣った陥没部である収容部321が形成されており、イオントフォレーシス装置60はその内部に収容される。また、イオントフォレーシス装置60を取り出すときのために、収容部321の後方には指通し部324が形成されている。
図14は、包装容器70にイオントフォレーシス装置60を収容したパッケージ80を、図13中の矢印Pを含む鉛直面により切った断面図である。同図に示すように、収容部321の上側開口は、その周囲の融着部328において連続して融着された封止フィルム340により封止される。この場合に、封止フィルム340の融着部341により連結部350の上にも融着している。従って、イオントフォレーシス装置60が外部から汚染され、あるいは、イオントフォレーシス装置60から何らかの理由で漏れた液体が外部に流出することが防止される。さらに、本体部100と電源部200とが別々にシールされて液密に分離されるので、相互に液体が流出入することを防ぐことができる。
また、同じく収容部321の内部において、イオントフォレーシス装置60の電源部200を収容する部分は、電源部200の連結部350の下面および側面に当接するまで底部が上昇しかつ側部が近接してダム部329を形成している。また、ダム部329に対して電源部200側では、緩衝部材320の上面が陥没して、液溜まり部327を形成している。これにより、本体部100および電源部200のいずれかから何らかの理由で液漏れが生じたとしても、ダム部329により遮られて、それが他方に化学的影響を及ぼすことが防止される。なお、ダム部329に加えて、または、これに代えて、電源部筐体210に封止フィルム340をかぶせて、連結部350の周囲に融着させて、電源部筐体210を本体部100から液密にシールしてもよい。
以上、本実施形態によれば、電源部200を本体部100に装着するまでは、薬液保持部124および電源部200を、相互に化学的影響を受けることなく保存することができる。一方、包装容器70から取り出してスイッチ176を投入したときは、単独で完結したイオントフォレーシス装置60として動作する。従って、このイオントフォレーシス装置を携帯し、あるいは保存して、要求に応じて場所を選ばずに使用することができる。
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。また、上記実施形態に、多様な変更または改良を加え得ることは当業者にとって明らかである。更に、そのような変更または改良を加えた形態が本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
本発明の実施形態に係るイオントフォレーシス装置10の形状を示す斜視図である。 イオントフォレーシス装置10の電源部200の形状を示す斜視図である。 イオントフォレーシス装置10の本体部100の内部構造を示す断面図である。 イオントフォレーシス装置10の電源部200の内部構造を示す断面図である。 包装容器20に収容したイオントフォレーシス装置10を示す斜視図である。 包装容器20の構造を示す断面図である。 他の実施形態に係るイオントフォレーシス装置30の形状を示す斜視図である。 イオントフォレーシス装置30の操作方法を示す側面図である。 図7および図8に示すイオントフォレーシス装置30を包装容器50に納めた状態を示す断面図。 更に他の実施形態に係るイオントフォレーシス装置40の形状を示す斜視図である。 イオントフォレーシス装置40の電源部200の形状を示す斜視図である。 また更に他の実施形態に係るイオントフォレーシス装置60の形状を示す斜視図である。 イオントフォレーシス装置60を収容する包装容器70の形状を示す斜視図である。 包装容器70にイオントフォレーシス装置60を収容したパッケージ80を示す断面図である。
符号の説明
10、30、40、60 イオントフォレーシス装置、20、50、70 包装容器、80 パッケージ、100 本体部、102 作用側電極構造体、104 非作用側電極構造体、110 本体部筐体、112 フランジ部、114 ブリッジ部、116 矩形部、118 密着部、122 第1電解液保持部、124 薬液保持部、126 第2電解液保持部、128 第3電解液保持部、132、134 入力電極、140、240 粘着部、142 剥離フィルム、144、264 タブ、152 第1電極部材、154 第2電極部材、162 第2導電型のイオン交換膜、164 第1導電型のイオン交換膜、166 第1導電型のイオン交換膜、168 第2導電型のイオン交換膜、170 制御回路、172 基板、174、252、254 接続線、176 スイッチ、200 電源部、210 電源部筐体、211 封止部材、212 レタリング部、213 バッテリー収容部、214 側面、216 平坦部、218 円筒部、232、234 陥没部、242、244 出力電極、250 バッテリーセル、262 絶縁フィルム、320 緩衝部材、321 収容部、322 電源部収容部、324 指通し部、326 本体部収容部、327 液溜まり部、328 融着部、329 ダム部、330 外箱、340 封止フィルム、350 連結部、400 連結部

Claims (11)

  1. イオン化した薬物を経皮投与するイオントフォレーシス装置であって、
    本体部、および、前記本体部とは別体の電源部とを備え、
    前記本体部は、
    電源部における、イオン化した前記薬物と同じ第1導電型の端子に電気的に接続される第1電極部材、前記第1電極部材が形成する電場内で前記薬物を含む薬液を保持している薬液保持部、および、前記第1電極部材に電気的に接続される入力電極を含む作用側電極構造体と、
    前記電源部における、前記第1導電型と反対の導電型である第2導電型の端子に電気的に接続される第2電極部材、および、前記第2電極部材に電気的に接続される入力電極を含む非作用側電極構造体と
    を有し、
    前記電源部は、
    所定の電位差を発生する電源と、
    前記電源の前記電位差を外部に供給する一対の出力電極と
    を有し、
    動作前は前記本体部および前記電源部が相互に電気的且つ化学的に隔離して包装されており、
    前記包装から取り出されて前記電源部が前記本体部に装着されることにより、前記一対の出力電極が前記一対の入力電極に電気的に接続して、前記一対の入力電極間に前記電位差が形成されて動作するイオントフォレーシス装置。
  2. 前記本体部および前記電源部が、相互に嵌合する相補的な形状の嵌め合い部を有し、前記嵌め合い部を嵌めることにより、前記一対の出力電極および前記一対の入力電極が電気的に結合される請求項1に記載のイオントフォレーシス装置。
  3. 前記嵌め合い部が非対称な形状を有し、前記本体部および前記電源部が相互に特定の方向になった場合に嵌合する請求項2に記載のイオントフォレーシス装置。
  4. 前記出力電極および前記入力電極の組が前記嵌め合い部を形成しており、前記組の前記嵌め合い部は互いに異なる形状を有する請求項2または請求項3に記載のイオントフォレーシス装置。
  5. 前記入力電極が前記本体部から突出して形成されており、前記出力電極が、前記入力電極と相補的な内部形状を有して前記電源部に形成された陥没部の内部に配置されている請求項2または請求項3に記載のイオントフォレーシス装置。
  6. 前記本体部および前記電源部が互いに個別の筐体を有し、前記嵌め合い部が前記筐体に形成されている請求項2または請求項3に記載のイオントフォレーシス装置。
  7. 前記本体部および前記電源部が、折り曲げ可能な連結部により結合されており、前記連結部を折り曲げることにより前記電源部が前記本体部に装着される請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のイオントフォレーシス装置。
  8. 前記作用側電極構造体は、
    前記第1電極部材に電気的に接続され、電解液を保持している第1電解液保持部、
    前記第1電極部材との間に前記第1電解液保持部を挟み、前記第2導電型のイオンを選択的に透過する第2導電型のイオン交換膜、および、
    前記第2導電型のイオン交換膜との間で前記薬液保持部を挟み、前記第1導電型のイオンを選択的に透過する第1導電型のイオン交換膜
    をさらに含む請求項1から7のいずれかに記載のイオントフォレーシス装置。
  9. 前記非作用側電極構造体は、
    前記第2電極部材に電気的に接続され、電解液を保持している第2電解液保持部、
    前記第2電極部材との間に前記第2電解液保持部を挟み、前記第1導電型のイオンを選択的に透過する第1導電型のイオン交換膜、
    前記第1導電型のイオン交換膜において前記第2電解液保持部と反対側に配され、電解液を保持している第3電解液保持部、および、
    前記第1導電型のイオン交換膜との間で前記第3電解液保持部を挟み、前記第2導電型のイオンを選択的に透過する第2導電型のイオン交換膜
    をさらに含む請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載のイオントフォレーシス装置。
  10. イオン化した薬物を経皮投与するイオントフォレーシス装置であって、
    本体部、および、前記本体部から延伸して前記本体部とL字形状をなす電源部とを備え、
    前記本体部は、
    電源部における、イオン化した前記薬物と同じ第1導電型の端子に電気的に接続される第1電極部材、および、前記第1電極部材が形成する電場内で前記薬物を含む薬液を保持している薬液保持部を含む作用側電極構造体と、
    前記電源部における、前記第1導電型と反対の導電型である第2導電型の端子に電気的に接続される第2電極部材を含む非作用側電極構造体と
    を有し、
    前記電源部は、
    前記作用側電極構造体の前記第1電極部材および前記第2電極部材との間に所定の電位差を発生する電源と、
    前記電源を収容した電源筐体と、
    前記電源筐体と前記本体部とを連結部と
    を有し、
    動作前は前記本体部および前記電源部が、前記連結部を境に、相互に化学的に隔離して包装されているイオントフォレーシス装置。
  11. 前記連結部は、前記本体部および前記連結部よりも幅細の括れ形状を有する請求項10に記載のイオントフォレーシス装置。
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JP2009219563A (ja) * 2008-03-14 2009-10-01 Teikoku Seiyaku Co Ltd 電流発生装置

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