JP2007089446A - センス鎖とアンチセンス鎖を含むpcr増幅産物からいずれか一方の一本鎖核酸を単離する方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】センス鎖およびアンチセンス鎖の双方を含むPCR増幅産物から、増幅目的鎖を容易に分離する方法を提供する
【手段】本発明は、アンチセンス鎖1とセンス鎖4とからなる二本鎖核酸のPCR増幅産物において、合成されたセンス鎖とアンチセンス鎖とを分離する方法であって、センスプライマー2またはアンチセンスプライマー3の少なくともいずれか一方に機能部10を付加してPCR増幅を行い、合成されたセンス鎖とアンチセンス鎖の少なくともいずれか一方が機能部10を有するPCR増幅産物を得る工程;および、該PCR増幅産物中のセンス鎖およびアンチセンス鎖が一本鎖形態となる温度条件下で、機能部10の性質を利用して一方の鎖を他方の鎖と分離する工程を含む方法に関する。
【選択図】図2
【手段】本発明は、アンチセンス鎖1とセンス鎖4とからなる二本鎖核酸のPCR増幅産物において、合成されたセンス鎖とアンチセンス鎖とを分離する方法であって、センスプライマー2またはアンチセンスプライマー3の少なくともいずれか一方に機能部10を付加してPCR増幅を行い、合成されたセンス鎖とアンチセンス鎖の少なくともいずれか一方が機能部10を有するPCR増幅産物を得る工程;および、該PCR増幅産物中のセンス鎖およびアンチセンス鎖が一本鎖形態となる温度条件下で、機能部10の性質を利用して一方の鎖を他方の鎖と分離する工程を含む方法に関する。
【選択図】図2
Description
本発明は、二本鎖核酸を鋳型として合成されたセンス鎖とアンチセンス鎖を含むPCR増幅産物から、いずれか一方の一本鎖核酸を単離する方法に関し、さらに、該方法を利用してDNAチップのプローブと相補的である方の鎖を単離することによりDNAチップに好適な検体を調製する方法にも関する。
遺伝子の変異、特にSNPs(一塩基多型)の検出は、突然変異等に起因する疾患、例えば、ガンの診断等に有効なだけでなく、多因子疾患の病因関連遺伝子の解析や予測医療にも貢献し、個々人の薬剤応答性や副作用の程度を調べる上にも非常に重要である。また、遺伝子の発現状況、すなわち、遺伝子情報がmRNAに読み取られ対応するタンパク質がつくられる状況を調べることは、遺伝子レベルで生命現象や病気を理解し、新薬を開発する上に非常に重要である。この遺伝子変異、あるいは、遺伝子の発現状況を速やかに検出する手段として、DNAチップが有効であることが知られている。
DNAチップとは、検体である各種DNA断片とそれぞれ特異的に結合する性質を有する分子、すなわち、検体DNA断片に対し相補的な塩基配列を有する一本鎖のDNAあるいはオリゴヌクレオチドをプローブとし、それぞれのプローブごとに分けて、担体となる表面上のそれぞれの区画に対応させて配列し固定したものである。
そして、検査対象の検体DNA断片を含有する検体液を、DNAチップのプローブが固定された面に接触させ、検体DNA断片と対応するプローブ間で、対合する塩基間での水素結合、すなわち、ハイブリダイゼーション結合を起こさせる。そして、このハイブリダイゼーション結合によるハイブリッド状態を光学的、あるいは、電気化学的なシグナルとして検出することにより、プローブと結合した検体DNA断片を同定し、かつ、定量することができる。
被検試料において検査対象の検体DNA断片の濃度が低く、そのままでは検出感度が低くなる場合は、PCR法により検出対象の検体DNA断片を増幅し、有意な検出感度をもたらす検体液を調製することが一般的である。
図1を用いて、PCR法の原理を模式的に説明する。まず、増加させるアンチセンス鎖1の対象部位の両端に対応する20mer程度のプライマーを用意する。一つはアンチセンス鎖1に相補的なセンスプライマー2であり、もう一つはアンチセンス鎖と同一の塩基配列を有するアンチセンスプライマー3である。
増幅させるDNA断片が二本鎖である場合は、熱変性させて、センス鎖4とアンチセンス鎖1の一本鎖に分離する。次に、このセンス鎖4にはアンチセンスプライマー3を、アンチセンス鎖1にはセンスプライマー2を対形成させる。そして、これらのプライマーの3’末端側を起点に、ポリメラーゼという酵素の作用により、DNAの前駆体であるデオキシヌクレオシド三リン酸を原料としてDNA合成を行う。
続いて、熱変成させて、末端にセンスプライマー2を持つ伸長鎖5および末端がアンチセンスプライマー3を持つ伸長鎖6をそれぞれ一本鎖に分離する。それから、伸長鎖5にアンチセンスプライマー3を、伸長鎖6にセンスプライマー2を対形成させ、同様にこれらのプライマーの3’末端側を起点にポリメラーゼによるDNA合成を行う。この合成による伸長は、対形成の相手が有するプライマーの5’末端が終点になる。つまり、この段階で生成される鎖は、アンチセンスプライマー3と、センスプライマー2の相補鎖とに挟まれた鎖、あるいは、センスプライマー2と、アンチセンスプライマー3の相補鎖とに挟まれた鎖となり、前者が増幅目的鎖7であり、後者が増幅目的鎖の相補鎖8ということになる。
ひとたび増幅目的鎖7と増幅目的鎖の相補鎖8が出現すれば、(1)プライマーとの対形成→(1)DNA合成→(3)変成(二本鎖の一本鎖への分離)を繰り返すことにより、増幅目的鎖7と増幅目的鎖の相補鎖8のハイブリッド9が指数関数的に増加していく。この一連の操作は、通常、サーマルサイクラーPCR装置にて行われる。上記の各プロセス(1)、(2)、(3)に好適な温度と時間の条件に設定し、サイクル数は所望の最終濃度に合わせて決定される。
上記のようにして得られたPCR増幅産物は、増幅目的鎖7とその相補鎖8が必ずペアとして、つまり、室温では二本鎖(ハイブリッド)として存在する。
PCR増幅産物の用途により、その試料中に存在する増幅目的鎖7とその相補鎖8とはハイブリッド状態で混在することが好ましい場合もあるが、増幅目的鎖7とその相補鎖8とが混在せず、互いに分離された状態にあることが好ましい場合もある。それらが分離された状態にあることが好ましい例として、DNAチップの検体液としての用途が挙げられる。
PCR増幅産物の用途により、その試料中に存在する増幅目的鎖7とその相補鎖8とはハイブリッド状態で混在することが好ましい場合もあるが、増幅目的鎖7とその相補鎖8とが混在せず、互いに分離された状態にあることが好ましい場合もある。それらが分離された状態にあることが好ましい例として、DNAチップの検体液としての用途が挙げられる。
DNAチップに搭載されるプローブは一本鎖であり、検出原理は、この一本鎖と検体側の相補鎖とのハイブリダイゼーション結合に依拠する。例えば、プローブの一本鎖としてセンス鎖を用いれば、検体側に必要とされるのはアンチセンス鎖であり、センス鎖は不要である。つまり、検体に必要とされるのは、PCR増幅された二本鎖のうちのアンチセンス鎖のみであり、これが当該DNAチップ検査用の試料を提供する場合の増幅目的鎖であり、その相補鎖であるセンス鎖は不要ということになる。
ところが、PCR増幅産物をDNAチップの検体液に用いる場合、増幅目的鎖とその相補鎖は混在したままで使用することが一般的である。例えば、従来の使用法では、増幅目的鎖と相補鎖が混在する検体液をDNAチップのプローブ領域に滴下するが、その前に検体液を90℃程度に加熱し、その直後0℃程度で急冷する操作を行い、これにより二本鎖を形成していた増幅目的鎖とその相補鎖を一本鎖に分離することにより、それらの再結合を防止するという方法がとられていた(例えば、非特許文献1)。そのような分離状態で検体液をDNAチップのプローブ領域に滴下しインキュベーションが行われる。しかしながら、このような方法には以下の問題がある。
増幅目的鎖は、対応するプローブとハイブリダイゼーション結合すると同時に、増幅目的鎖の相補鎖とも競合的にハイブリダイゼーション結合してしまう。しかも一般的に、増幅目的鎖とプローブとの結合は、60mer程度の増幅目的鎖と20mer程度のプローブとのハイブリダイゼーション結合であるのに対し、増幅目的鎖とその相補鎖との結合は、60mer程度の増幅目的鎖と60mer程度の増幅目的鎖の相補鎖とのハイブリダイゼーション結合である。したがって、増幅目的鎖とその相補鎖との間の競合的結合は、ハイブリダイゼーションに寄与する水素結合対の総数が3倍となりハイブリダイゼーション結合力が強くなるので、プローブに対するよりもハイブリダイゼーション結合し易い。その結果、増幅目的鎖とプローブとの間のハイブリダイゼーション結合の効率は著しく減少してしまい、DNAチップとしての検出感度の低下を招くという問題が生じる。
http://www.gene.mie-u.ac.jp/Protocol/Original/GeneExp-Microarray.html
http://www.gene.mie-u.ac.jp/Protocol/Original/GeneExp-Microarray.html
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、増幅目的鎖とその相補鎖が混在した状態、すなわち、合成されたセンス鎖およびアンチセンス鎖の双方を含むPCR増幅産物において増幅目的鎖とその相補鎖を容易に分離することができ、増幅目的鎖を含むがその相補鎖は含まない検体、特にDNAチップの検出感度を向上させるのに有用な検体の調製方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記の解題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、PCR増幅時に必ず使用されるプライマーに所定の機能部を付加することにより、その増幅産物内で増幅目的鎖とその相補鎖とを互いに分離できるようになることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、センス鎖とアンチセンス鎖とからなる二本鎖核酸のPCR増幅産物においてセンス鎖とアンチセンス鎖とを分離する方法であって、センスプライマーまたはアンチセンスプライマーの少なくともいずれか一方に機能部を付加してPCR増幅を行い、合成されたセンス鎖とアンチセンス鎖の少なくともいずれか一方が前記機能部を有するPCR増幅産物を得る工程;および、該PCR増幅産物中のセンス鎖およびアンチセンス鎖が一本鎖形態となる温度条件下で、前記機能部の性質を利用して一方の鎖を他方の鎖と分離する工程を含む方法に関する。
本発明の分離方法の一形態では、前記機能部は微粒子であり、前記分離は遠心操作により行われる。
また、本発明の分離方法の他の形態では、前記機能部は磁性体微粒子であり、前記分離は磁場の作用により行われる。
また、本発明の分離方法の他の形態では、前記機能部は磁性体微粒子であり、前記分離は磁場の作用により行われる。
また、本発明の分離方法の他の形態では、前記機能部は官能基を有する物質であり、前記分離は該官能基と反応して沈殿を生成する物質の添加により行われる。この形態の一例では、前記機能部の官能基は硫酸基であり、添加される物質はバリウムイオンである。
本発明は他の側面において、DNAチップのための検体を調製する方法であって、前記いずれかの形態の分離方法を使用することにより、検査対象のPCR増幅産物中に含まれるセンス鎖およびアンチセンス鎖のうち、DNAチップのプローブと相補的である鎖を単離する工程を含む方法にも関する。
本発明は、PCR増幅において必ず必要とされるプライマーに工夫を施すことにより、そのPCR増幅産物から増幅目的鎖を単離可能とする。PCR増幅された二本鎖核酸を構成する増幅目的鎖と増幅目的鎖の相補鎖は、その一方がセンスプライマーを有し、他方がアンチセンスプライマーを有するというように、それぞれの端部に別種類のプライマーを伴って生成される。本法の好ましい形態では、少なくともいずれか一方のプライマーに所定の機能部を選択的に付加してPCR増幅を行うので、その結果、増幅目的鎖とその相補鎖はいずれか一方の鎖のみが機能部を有するように合成される。得られたPCR増幅産物は、増幅目的鎖とその相補鎖からなる二本鎖が一本鎖へ遷移する融解温度以上に保ちつつ、前記機能部を有する鎖を選択的に移動可能とする分離条件が付与されると、一方の鎖が他方の鎖から分離される。
本願明細書に使用される用語「機能部」とは、増幅目的鎖またはその相補鎖のいずれか一方に対応するプライマーへ選択的に付加されて、合成される増幅目的鎖またはその相補鎖のいずれか一方のみに付随するものであって、その結果、増幅目的鎖と相補鎖とを分離を可能とする性質上の差違をもたらす物質または分子を意味する。典型的な機能部は、これが付加された核酸分子を溶液内で任意に移動できるように、核酸分子が生来有しない物理的、化学的または電気的性質を有する。
以下では説明の簡略化のため、増幅目的鎖はアンチセンスプライマーを有し、増幅目的鎖の相補鎖はセンスプライマーを有するとする。付加する機能部の例としては、微粒子、磁性体微粒子、または官能基を有する物質がある。図2および図3を用いて各形態例について説明する。
(a)機能部が微粒子の場合
センスプライマー2の5’末端に機能部として微粒子10を付加する。この微粒子10の比重は、検体液全体の比重と有意に異なることが要求される。この微粒子10の付加を除いては通常と同様のPCR増幅の操作を行う。微粒子10付きのセンスプライマー2が偏在しないように、操作時、対象液に対し、軽い攪拌作用が印加されることが好ましい。
センスプライマー2の5’末端に機能部として微粒子10を付加する。この微粒子10の比重は、検体液全体の比重と有意に異なることが要求される。この微粒子10の付加を除いては通常と同様のPCR増幅の操作を行う。微粒子10付きのセンスプライマー2が偏在しないように、操作時、対象液に対し、軽い攪拌作用が印加されることが好ましい。
分離のために、PCRチューブに収容されているPCR増幅が終了した産物に対し、ハイブリッド9の融解温度以上に保った状態で、適切な遠心分離処理を行う。分離時の具体的挙動は、微粒子10の比重に依存する。例えば、機能部として付加した微粒子10の比重が検体液全体の比重より大きい場合は、微粒子10付きのセンスプライマー2を有する相補鎖8が沈降し、増幅目的鎖が浮遊する。機能部として付加した微粒子10の比重が検体液全体の比重より小さい場合は、微粒子10付きセンスプライマー2を有する相補鎖8が浮遊し、増幅目的鎖が沈降する。こうしてPCRチューブ内において、排除すべき、増幅目的鎖の相補鎖を凝集・分離することが可能になる。PCRチューブ内から増幅目的鎖が浮遊する上清を取り出すか、あるいは相補鎖が浮遊する上清を捨て、沈降した増幅目的鎖を再懸濁することにより、実質的に相補鎖の無い増幅目的鎖の検体液を調製できる。
(b)機能部が磁性体微粒子の場合
センスプライマー2の5’末端に機能部として磁性体微粒子10を付加する。この磁性体微粒子10の付加を除いては通常と同様のPCR増幅の操作を行う。磁性体微粒子10付きのセンスプライマー2が偏在しないように、操作時、対象液に対し、軽い攪拌作用が印加されることが好ましい。
センスプライマー2の5’末端に機能部として磁性体微粒子10を付加する。この磁性体微粒子10の付加を除いては通常と同様のPCR増幅の操作を行う。磁性体微粒子10付きのセンスプライマー2が偏在しないように、操作時、対象液に対し、軽い攪拌作用が印加されることが好ましい。
分離のために、PCR増幅の終了後、内壁が磁石で出来ている容器にPCR増幅産物を移す。そして、PCR増幅産物をハイブリッド9の融解温度以上に保った状態で、この容器を震盪する。このようにして、内壁磁石部に、排除すべき相補鎖8を磁力により固定・分離することが可能になる。
あるいは、PCR増幅の終了後、PCR増幅産物が収容されているPCRチューブの中に、PCR増幅産物をハイブリッド9の融解温度以上に保った状態で、適当な磁石棒を挿入し攪拌動作を行うことにより、相補鎖8をその磁石棒に吸着させて排除する方法でもよい。
また、磁性体微粒子10をセンスプライマー2ではなく、図3に示すように、アンチセンスプライマー3に付加する方法でもよい。つまり、増幅目的鎖7の端部を構成するアンチセンスプライマー3に磁性体微粒子10を付加し、PCR増幅産物をハイブリッド9の融解温度以上に保った状態で、磁性体微粒子10を電磁石により吸着させ、こうして増幅目的鎖7のみが付着した磁石棒をPCR増幅産物から取り出す。そして、この電磁石を別の純水入りの容器に浸してから、電気を切って吸着を弱め、増幅目的鎖7を純水に溶かし込むことができる。
磁性体微粒子10をアンチセンスプライマー3に付加する際の留意点は、PCR増幅産物をDNAチップの検体液として用いる場合、アンチセンスプライマー3の5’末端には通常、蛍光色素分子等の標識部11が付加されていることである。この場合、磁性体微粒子10は、図3のようにこの標識部11に付加してもよい。また図示しないが、磁性体微粒子10を標識部11と共にアンチセンスプライマー3の5’末端に直接付加してもよい。
(c)機能部が官能基を有する物質の場合
センスプライマー2の5’末端に機能部として官能基を有する物質10を付加する。この官能基を有する物質10の付加を除いては通常と同様のPCR増幅の操作を行う。PCR増幅の終了後、PCR増幅産物をハイブリッド9の融解温度以上に保った状態で、この官能基と反応して沈殿を生成する物質を添加する。このようにして増幅目的鎖の相補鎖8を沈殿・分離することが可能になる。この方法では、増幅目的鎖7を変質させない沈殿反応を選択することに留意すべきである。その観点から、官能基に硫酸基を、沈殿を生成する物質に塩化バリウムを選択し、沈殿として硫酸バリウムを生成させる方法が好ましい例である。
センスプライマー2の5’末端に機能部として官能基を有する物質10を付加する。この官能基を有する物質10の付加を除いては通常と同様のPCR増幅の操作を行う。PCR増幅の終了後、PCR増幅産物をハイブリッド9の融解温度以上に保った状態で、この官能基と反応して沈殿を生成する物質を添加する。このようにして増幅目的鎖の相補鎖8を沈殿・分離することが可能になる。この方法では、増幅目的鎖7を変質させない沈殿反応を選択することに留意すべきである。その観点から、官能基に硫酸基を、沈殿を生成する物質に塩化バリウムを選択し、沈殿として硫酸バリウムを生成させる方法が好ましい例である。
上記の形態例では一方のプライマーにのみ機能部を付加するが、本発明はこのような方法に限定されない。アンチセンスプライマーおよびセンスプライマーの双方にそれぞれ異なる機能部を付加してもよく、それら機能部の異なる性質に基づいて、結果的に一方の鎖が他方の鎖と分離可能となる限り、本発明の適用範囲内である。また上記の形態例に見られるように、機能部はプライマーに直接付加してもよいし、標識部を介して間接的に付加してもよい。また、機能部はプライマーの機能を妨害しないようにその5’末端に付加されるのが通常であるが、プライマーが正常に機能する限り、機能部はプライマーまたは標識部のどの部分に付加されてもよい。
以下、上記の(a)、(b)、(c)の各形態例に対応する実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明する。ただし、下記実施例は本発明の実施可能性を示すものであり、本発明の構成を限定解釈するために参酌されるべきではない。
(実施例1)
プライマーへ付加する機能部が微粒子である形態を具体的に説明する。
使用された微粒子は金ナノ粒子であり、粒径は数十nmである。最初に、5’末端に金ナノ粒子が付加されたセンスプライマーを用意する。そのために、まず、PCR増幅対象部位に対応して設計された20merの長さのセンスプライマーを、5’末端がチオール化されたオリゴヌクレオチド鎖として合成する。
プライマーへ付加する機能部が微粒子である形態を具体的に説明する。
使用された微粒子は金ナノ粒子であり、粒径は数十nmである。最初に、5’末端に金ナノ粒子が付加されたセンスプライマーを用意する。そのために、まず、PCR増幅対象部位に対応して設計された20merの長さのセンスプライマーを、5’末端がチオール化されたオリゴヌクレオチド鎖として合成する。
次に、5’末端チオール化オリゴヌクレオチド鎖の水溶液と、金ナノ粒子の水溶液を混合し、この混合溶液に対し、例えば、50℃×1hのインキュベーションを行う。この過程で5’末端チオール化オリゴヌクレオチド鎖と金ナノ粒子をチオール基を介して結合させる。金ナノ粒子の一つに対し、5’末端チオール化オリゴヌクレオチド鎖が一本だけ結合する状態が最適であり、この状態がなるべく実現するようにインキュベーション条件を工夫すべきである。このようにして、センスプライマーとして、金ナノ粒子付きのオリゴヌクレオチド鎖が作製される。
アンチセンスプライマーは、従来の方法にて作製される。そして、PCR増幅用途のサーマルサイクラーを用いて、通常のPCR増幅の操作を行う。金ナノ粒子を付加したことによりセンスプライマーのPCR対象溶液中での分散性が低下する場合は、PCR対象溶液を攪拌させながらPCR増幅を行うことが好ましい。
PCR増幅が終了したら、PCR増幅産物から、センスプライマーを末端に有する、増幅目的鎖の相補鎖のみを除去するために、PCR増幅産物をハイブリッドの融解温度である70℃程度以上に保った状態で、PCR増幅産物に対し遠心分離を行う。回転数10000 min-1程度で1 min程度の処理により、金ナノ粒子付きのセンスプライマーを有する、増幅目的鎖の相補鎖は容器の底に沈降する。
沈降の有無は、PCR増幅産物の溶液の色から確認できる。沈降前は、溶液全体が金ナノ粒子に由来する呈色を示すが、沈降後は、容器の底の一部を除き溶液が無色になる。
この沈降物を残すようにしてピペットでPCR増幅産物を吸引すれば、増幅目的鎖の相補鎖のみが除去された所望のPCR増幅産物を得ることができる。
この沈降物を残すようにしてピペットでPCR増幅産物を吸引すれば、増幅目的鎖の相補鎖のみが除去された所望のPCR増幅産物を得ることができる。
DNAチップの検体液として、増幅目的鎖の相補鎖のみが除去された上記のPCR増幅産物と、増幅目的鎖の相補鎖も混在する従来のPCR増幅産物を比較した。
検体である増幅目的鎖は60merのオリゴヌクレオチドであり、DNAチップのプローブは20merのオリゴヌクレオチドである。各PCR増幅産物に対し共通の条件でハイブリダイゼーションを行い、検体とプローブのハイブリッドの濃度を比較した。その結果、増幅目的鎖の相補鎖のみが除去された上記のPCR増幅産物では、増幅目的鎖の相補鎖も混在する従来のPCR増幅産物より、このハイブリッド濃度が一桁近く高かった。すなわち、前者は後者より、ハイブリダイゼーション効率が一桁近く高いことが確認され、よって、検出感度を向上させることが示された。
検体である増幅目的鎖は60merのオリゴヌクレオチドであり、DNAチップのプローブは20merのオリゴヌクレオチドである。各PCR増幅産物に対し共通の条件でハイブリダイゼーションを行い、検体とプローブのハイブリッドの濃度を比較した。その結果、増幅目的鎖の相補鎖のみが除去された上記のPCR増幅産物では、増幅目的鎖の相補鎖も混在する従来のPCR増幅産物より、このハイブリッド濃度が一桁近く高かった。すなわち、前者は後者より、ハイブリダイゼーション効率が一桁近く高いことが確認され、よって、検出感度を向上させることが示された。
(実施例2)
プライマーへ付加する機能部が磁性体微粒子の形態を具体的に説明する。
この微粒子はフェライトナノ粒子であり、粒径は数十nmである。最初に、5’末端にこのフェライトナノ粒子が付加されたセンスプライマーを用意する。そのために、まず、PCR増幅対象部位に対応して設計された20merの長さのセンスプライマーを、5’末端がアミノ化されたオリゴヌクレオチド鎖として合成する。
プライマーへ付加する機能部が磁性体微粒子の形態を具体的に説明する。
この微粒子はフェライトナノ粒子であり、粒径は数十nmである。最初に、5’末端にこのフェライトナノ粒子が付加されたセンスプライマーを用意する。そのために、まず、PCR増幅対象部位に対応して設計された20merの長さのセンスプライマーを、5’末端がアミノ化されたオリゴヌクレオチド鎖として合成する。
次に、5’末端アミノ化オリゴヌクレオチド鎖の水溶液と、表面を活性エステル化処理したフェライトナノ粒子の水溶液を混合し、この混合溶液に対し、例えば、50℃×1hのインキュベーションを行う。この過程で5’末端アミノ化オリゴヌクレオチド鎖とフェライトナノ粒子を活性エステル基を介して結合させる。フェライトナノ粒子の一つに対し5’末端アミノ化オリゴヌクレオチド鎖が一本だけ結合する状態が最適であり、この状態がなるべく実現するようにインキュベーション条件を工夫すべきである。このようにして、センスプライマーとして、フェライトナノ粒子付きのオリゴヌクレオチド鎖が作製される。
アンチセンスプライマーは、従来の方法にて作製される。そして、PCR増幅用途のサーマルサイクラーを用いて、通常のPCR増幅の操作を行う。フェライトナノ粒子を付加したことによりセンスプライマーのPCR対象溶液中での分散性が低下する場合は、PCR対象溶液を攪拌させながらPCR増幅を行うことが好ましい。
PCR増幅が終了したら、PCR増幅産物から、センスプライマーを末端に有する、増幅目的鎖の相補鎖のみを除去するために、PCR増幅産物をハイブリッドの融解温度である70℃程度以上に保った状態で、PCR増幅産物に対し磁石による吸着操作を行う。適当な形状の磁石をPCR増幅産物の入った容器内で揺動させることにより、フェライトナノ粒子に対する吸引作用を利用して、増幅目的鎖の相補鎖をすべて磁石に吸着させる。この吸着操作の後に残された残液として、増幅目的鎖の相補鎖のみが除去された所望のPCR増幅産物を得ることができる。
上記のように、センスプライマー側にフェライトナノ粒子を付加すれば、磁石による吸着操作の残液として所望のPCR増幅産物を得ることになるが、アンチセンスプライマー側にフェライトナノ粒子を付加すれば、磁石に吸着された吸着物が所望のPCR増幅産物になる。具体的には、電磁石を用い、吸着後の電磁石を容器入りの純水に浸し、電磁石の電気を切って吸着力を弱めた状態で揺動させ、吸着物を純水に溶出させる。
この吸着物の水溶液は、増幅目的鎖の相補鎖が除去されているだけでなく、検出対象以外のDNA、PCR増幅の原料やプライマーの余りが含まれていない。つまり、この吸着物の水溶液は、増幅目的鎖のみが含有され、DNAチップの検体液としては、検出の妨害因子が少ないため、理想的である。
ただし、アンチセンスプライマー3には、通常、検出のための標識部、例えば、蛍光色素分子等が5’末端に付加されている。よって、アンチセンスプライマーの5’末端にフェライトナノ粒子を付加する場合は、この標識部(符号11)を介して付加するか(図3参照)、あるいは、標識部と共にアンチセンスプライマーの5’末端に直接付加する。
(実施例3)
プライマーへ付加する機能部が官能基を有する物質である形態を具体的に説明する。
この官能基を有する物質として、硫酸基を有するフコース、すなわち、硫酸化フコースがある。最初に、5’末端にこの硫酸化フコースが付加されたセンスプライマーを用意する。そのために、まず、PCR増幅対象部位に対応して設計された20merの長さのセンスプライマーを、5’末端がアミノ化されたオリゴヌクレオチド鎖として合成する。
プライマーへ付加する機能部が官能基を有する物質である形態を具体的に説明する。
この官能基を有する物質として、硫酸基を有するフコース、すなわち、硫酸化フコースがある。最初に、5’末端にこの硫酸化フコースが付加されたセンスプライマーを用意する。そのために、まず、PCR増幅対象部位に対応して設計された20merの長さのセンスプライマーを、5’末端がアミノ化されたオリゴヌクレオチド鎖として合成する。
次に、5’末端アミノ化オリゴヌクレオチド鎖の水溶液と、硫酸化フコースの水溶液を混合し、この混合溶液に対し、例えば、50℃×1hのインキュベーションを行う。この過程で5’末端アミノ化オリゴヌクレオチド鎖と硫酸化フコースを、前者のアミノ基と後者の水酸基との間での脱水縮合反応により結合させる。このようにして、センスプライマーとして、硫酸化フコース付きのオリゴヌクレオチド鎖が作製される。
アンチセンスプライマーは、従来の方法にて作製される。そして、PCR増幅用途のサーマルサイクラーを用いて、通常のPCR増幅の操作を行う。硫酸化フコースを付加したことによりセンスプライマーのPCR対象溶液中での分散性が低下する場合は、PCR対象溶液を攪拌させながらPCR増幅を行うことが好ましい。
PCR増幅が終了したら、PCR増幅産物から、センスプライマーを末端に有する、増幅目的鎖の相補鎖のみを除去するために、PCR増幅産物をハイブリッドの融解温度である70℃程度以上に保った状態で、PCR増幅産物に塩化バリウム水溶液を添加し攪拌する。硫酸化フコースの硫酸基とバリウムイオンが硫酸バリウムを形成するため、硫酸化フコース付きのセンスプライマーを有する、増幅目的鎖の相補鎖は沈殿化する。続いて、このPCR増幅産物に対し、遠心分離操作を行い、沈殿物を容器の底に完全に沈降させる。この沈降物を残すようにしてピペットでPCR増幅産物を吸引すれば、増幅目的鎖の相補鎖のみが除去された所望のPCR増幅産物を得ることができる。
官能基を有する物質として、硫酸化フコースという分子の例を挙げたが、同物質としては微粒子等に官能基を固定したものを用いることも可能である。
PCR増幅した産物において、増幅目的鎖と増幅目的鎖の相補鎖が混在した状態から、増幅目的鎖と増幅目的鎖の相補鎖を互いに分離し、増幅目的鎖は含むが増幅目的鎖の相補鎖は含まない産物へと移行することが可能になる。そして、この増幅目的鎖の相補鎖を排除したPCR増幅産物を検体液として用いることにより、DNAチップ等でのハイブリダイゼーション効率を向上させ、よって、検出感度を向上させることが可能になる。
PCR増幅した産物において、増幅目的鎖と増幅目的鎖の相補鎖が混在した状態から、増幅目的鎖と増幅目的鎖の相補鎖を互いに分離し、増幅目的鎖は含むが増幅目的鎖の相補鎖は含まない産物へと移行することが可能になる。そして、この増幅目的鎖の相補鎖を排除したPCR増幅産物を検体液として用いることにより、DNAチップ等でのハイブリダイゼーション効率を向上させ、よって、検出感度を向上させることが可能になる。
1 アンチセンス鎖
2 センスプライマー
3 アンチセンスプライマー
4 センス鎖
5 末端がセンスプライマー2の伸長鎖
6 末端がアンチセンスプライマー3の伸長鎖
7 増幅目的鎖
8 増幅目的鎖の相補鎖
9 ハイブリッド
10 機能部
11 標識部
2 センスプライマー
3 アンチセンスプライマー
4 センス鎖
5 末端がセンスプライマー2の伸長鎖
6 末端がアンチセンスプライマー3の伸長鎖
7 増幅目的鎖
8 増幅目的鎖の相補鎖
9 ハイブリッド
10 機能部
11 標識部
Claims (6)
- センス鎖とアンチセンス鎖とからなる二本鎖核酸のPCR増幅産物において、センス鎖とアンチセンス鎖とを分離する方法であって、
センスプライマーまたはアンチセンスプライマーの少なくともいずれか一方に機能部を付加してPCR増幅を行い、合成されたセンス鎖とアンチセンス鎖の少なくともいずれか一方が前記機能部を有するPCR増幅産物を得る工程;および、該PCR増幅産物中のセンス鎖およびアンチセンス鎖が一本鎖形態となる温度条件下で、前記機能部の性質を利用して一方の鎖を他方の鎖と分離する工程を含む方法。 - 前記機能部は微粒子であり、前記分離は遠心操作により行われる、請求項1に記載の方法。
- 前記機能部は磁性体微粒子であり、前記分離は磁場の作用により行われる、請求項1に記載の方法。
- 前記機能部は官能基を有する物質であり、前記分離は該官能基と反応して沈殿を生成する物質の添加により行われる、請求項1に記載の方法。
- 前記機能部の官能基は硫酸基であり、添加される物質はバリウムイオンである、請求項4に記載の方法。
- DNAチップのための検体を調製する方法であって、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法を使用することにより、検査対象のPCR増幅産物中に含まれるセンス鎖およびアンチセンス鎖のうち、DNAチップのプローブと相補的である鎖を単離する工程を含む方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005281677A JP2007089446A (ja) | 2005-09-28 | 2005-09-28 | センス鎖とアンチセンス鎖を含むpcr増幅産物からいずれか一方の一本鎖核酸を単離する方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020535278A (ja) * | 2017-09-26 | 2020-12-03 | ナショナル リサーチ カウンシル オブ カナダ | 微小流体支援によるポリマー微小粒子−金属ナノ粒子複合体の製造 |
WO2021117667A1 (ja) * | 2019-12-09 | 2021-06-17 | 凸版印刷株式会社 | 検出方法 |
WO2022118487A1 (ja) * | 2020-12-04 | 2022-06-09 | 国立大学法人山口大学 | 核酸の増幅方法及びサーマルサイクラー |
-
2005
- 2005-09-28 JP JP2005281677A patent/JP2007089446A/ja active Pending
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US11753485B2 (en) | 2017-09-26 | 2023-09-12 | National Research Council Of Canada | Microfluidic assisted fabrication of polymer microparticle-metal nanoparticle composites |
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